JP2000064164A - アルカリ蓄電池用セパレータ - Google Patents

アルカリ蓄電池用セパレータ

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JP2000064164A
JP2000064164A JP10227974A JP22797498A JP2000064164A JP 2000064164 A JP2000064164 A JP 2000064164A JP 10227974 A JP10227974 A JP 10227974A JP 22797498 A JP22797498 A JP 22797498A JP 2000064164 A JP2000064164 A JP 2000064164A
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acid
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Hiroshi Kawakami
博 川上
Isao Konno
勲 今野
Akira Watanabe
朗 渡辺
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Mitsubishi Chemical Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Cell Separators (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に有利に製造でき、耐電解液性に優れ
かつガス透過性低下が抑制され、長期間にわたって良好
な充放電特性を維持できる、アルカリ蓄電池用セパレー
タの提供。 【解決手段】 繊維径が20μm以下のポリビニルアル
コール系フィブリル:5〜30重量%と繊維径が1〜2
0μmのポリエチレンあるいはポリプロピレン系フィブ
リル:70〜95重量%とからなり、厚さ100〜20
0μm、目付30〜100g/m2 、通気度10〜60
cc/cm2 /secである不織布を90℃以下に管理
されたフッ素含有ガスに接触させて得られるアルカリ蓄
電池用セパレータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ蓄電池用
セパレータ、特に密閉型アルカリ蓄電池用セパレータに
関するものである。本発明のセパレータは、耐電解液性
に優れ、特に密閉型アルカリ蓄電池への使用において
は、ガス透過性低下が小さく、充放電特性低下の小さい
アルカリ蓄電池の提供を可能とするものである。
【0002】
【従来の技術】各種の電源のうち民生用二次電池として
は、アルカリ蓄電池とリチウムイオン蓄電池が広く使わ
れている。アルカリ蓄電池として広く使われているのが
ニッケル−カドミウム蓄電池とニッケル−水素蓄電池で
あり、密閉型構造の採用が実用の範囲を広げる大きな要
因になった。
【0003】これら電池に使われるセパレータとして
は、ポリアミド不織布が一般的であったが、耐アルカリ
性や耐熱性の観点から長期使用あるいは高容量が要求さ
れる用途では未だ十分ではなかった。これに対して、ポ
リオレフィンつまりポリエチレンやポリプロピレンから
なる多孔体、例えば不織布は、耐アルカリ性は十分であ
るが、ポリアミド不織布に比べ電解液保持性の点で劣
る。
【0004】これを改良する為にポリオレフィン多孔体
に−OH基、−COOH基、−SO 3 基等の極性基を導
入して親水化する表面処理方法、つまり界面活性剤塗
布、コロナ放電法、プラズマ法、アクリル酸グラフト
法、発煙硫酸法、三酸化硫黄ガスによるスルフォン化
法、フッ素ガスと亜硫酸ガスあるいは酸素ガスの少なく
とも一方のガスを混合したフッ素処理法等が知られてい
るが、充放電を繰り返えすと、十分な保液性能を示さな
くなる問題点があった。
【0005】また例えば、プラズマ法は、プラズマによ
りラジカルを発生させた後、大気下にさらし、酸素と反
応させ−CO、−OHを付与し親水化する方法である。
この方法では、高真空条件が必要であり、大型材料の連
続処理が困難であり、装置コストも高く簡便な汎用的処
理としては充分なものではなかった。又、特開平1−1
32044号公報等には発煙硫酸溶液、三酸化硫黄(S
3)ガスによるスルホン化処理方法が開示されている
が、この方法によれば、強い酸処理の為発熱反応を伴
い、十分な強度が得られないだけでなく、必要とする表
面は、製造工程中にスルフォン基が脱離したり酸化され
てしまい、必ずしも良好な電池特性を示さない問題があ
る。これらの問題を解決するために発煙硫酸法において
は、処理後、希薄な硫酸水溶液に徐々に浸漬する、マイ
ルドな後処理を採る方法が行われているが、工程が簡素
化されず必ずしも工業的に優れたものとは言えない。
【0006】特公昭59−5601号、同4−7548
号各公報等、及び特開昭60−86132号公報には、
フッ素ガスと亜硫酸(SO2 )ガスあるいは酸素ガス
で、ポリオレフィンを親水化処理する電池用セパレー
タ、あるいはその製造方法が記載されている。しかしな
がら、この方法によれば長期使用時の親水性は十分でな
い場合があり、そこで界面活性剤塗布、グラフト法の併
用が示唆されている。
【0007】更に、セパレータとして大きな役割である
短絡防止を目的に、これら不織布にイオン透過性物質で
あるポリビニルアルコール被膜などの形成が、古くから
提案されている。しかし、乾電池あるいは開放型電池で
は有効であるが、ガス透過が必要な密閉型蓄電池に対応
出来る配慮がなく、ガス吸収能の低下を招き内圧が増加
し電池性能を低下させ、そのままでは密閉型蓄電池には
利用出来ない問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、アルカリ蓄電池用セパレータ、特に密閉型アル
カリ蓄電池用のセパレータとして、工業的に有利に製造
されるとともに、ポリオレフィンからなる不織布が耐電
解液性を保ちつつガス透過性低下を抑制し、長期に渡っ
て充放電特性低下の問題を解決することを目的にするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の繊
維を組合せて使用し、特定の配合及び特性を有する不織
布を表面処理することで、工業的に有利な簡便なプロセ
スで製造でき、かつポリオレフィンからなる不織布が長
期間にわたり親水性を維持し、耐電解液性を保ち、セパ
レータとしてのガス透過性低下によるアルカリ蓄電池の
内圧増加が抑制できることを見い出し、本発明を完成し
た。即ち、本発明は、繊維径が20μm以下のポリビニ
ルアルコール系フィブリル:5〜30重量%と、繊維径
が1〜20μmのポリエチレンあるいはポリプロピレン
系フィブリル:70〜95重量%とからなり、厚さが1
00〜200μm、目付が30〜100g/m2 、通気
度が10〜60cc/cm2 /secである不織布を、
90℃以下に管理されたフッ素含有ガスに接触させたも
のである、アルカリ蓄電池用セパレータにある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のアルカリ蓄電池用セパレ
ータは、ポリビニルアルコール系フィブリルとポリエチ
レンあるいはポリプロピレン系フィブリルとからなる不
織布を使用する。本発明に使用するポリビニルアルコー
ル系フィブリルは、繊維径が20μm以下、好ましくは
1〜20μm、更に好ましくは3〜10μmの繊維であ
る。ポリビニルアルコール系繊維は、公知の製法により
製造されたものを使用することができる。ポリビニルア
ルコール系繊維は、公知の手法、例えば熱延伸処理や熱
処理した後アセタール化すること等で耐熱水性を付与し
たものが好ましい。
【0011】ポリエチレンあるいはポリプロピレン系フ
ィブリルは、公知の軟質ポリエチレン、硬質ポリエチレ
ン、例えば、高圧ラジカル重合法、メタロセン触媒を使
用する重合法、三塩化チタン、塩化マグネシウム・チタ
ン、等のチーグラー触媒を使用する重合法等で製造され
た、エチレン単独重合体、エチレン・プロピレン、エチ
レン・ブテン−1、エチレン・ヘキセン−1、エチレン
・プロピレン・ブテン−1、等のエチレン共重合体、公
知のポリプロピレン、例えばプロピレン単独重合体、プ
ロピレン・エチレン、プロピレン・ブテン−1、プロピ
レン・ヘキセン−1、プロピレン・エチレン・ブテン−
1、等のプロピレン共重合体、等を使用して、公知の手
法で製造された繊維が使用できる。
【0012】上記ポリエチレンやポリプロピレンを単独
で使用する他に、これらの混合物で作成したフィブリル
や芯成分と鞘成分で構成された複合繊維であってもよ
い。ポリエチレンあるいはポリプロピレン系フィブリル
は、繊維径が1〜20μm、好ましくは3〜20μm、
更に好ましくは3〜15μmのものが使用される。
【0013】上記ポリビニルアルコール系フィブリルと
ポリエチレンあるいはポリプロピレン系フィブリルを使
用して、公知の手法で不織布として本発明に使用する。
本発明において使用する不織布は、各フィブリルの使用
割合が、ポリビニルアルコール系フィブリルは、5〜3
0重量%、好ましくは5〜25重量%、更には10〜2
0重量%、ポリエチレンあるいはポリプロピレン系フィ
ブリルは、70〜95重量%、好ましくは75〜95重
量%、更に好ましくは80〜90重量%、である。
【0014】不織布に織込まれるポリビニルアルコール
系フィブリルの量が上記範囲から少なく外れると、セパ
レータとしての保液性が改善されない。逆に多過ぎる
と、セパレータの強度及び通気性が低下し好ましくな
い。本発明に使用される上記不織布は、その製法は特に
規定されるものではないが、不織布として目付が30〜
100g/m2 、好ましくは30〜80g/m2 、更に
好ましくは40〜65g/m2 、厚みが0.01〜5m
m、好ましくは、0.05〜1mm、更に好ましくは、
0.1〜0.3mm、特に好ましくは0.1〜0.2m
m、通気度は10〜60cc/cm2 /sec、好まし
くは、15〜60cc/cm2 /sec、更に好ましく
は、25〜60cc/cm2 /sec、である。
【0015】不織布の目付が上記範囲より小さ過ぎると
正極と負極間で短絡を起し易くなり好ましくなく、逆に
大き過ぎるとガス通気性が低下し、内圧が上昇するので
好ましくない。厚みが上記範囲より小さ過ぎると、正極
と負極間で短絡を起し易くなったり、強度が不足するの
で好ましくなく、逆に大き過ぎると容量が低下したり、
体積利用率が低下するので好ましくない。又、通気度が
上記範囲より小さ過ぎると、電池内の内圧が上昇し負極
の性能が低下するので好ましくなく、逆に大き過ぎると
正極と負極間が短絡し易くなるので好ましくない。
【0016】本発明においては、上述の不織布を90℃
以下に管理されたフッ素含有ガスに接触させて得られた
ものを、アルカリ蓄電池用セパレータとして使用する。
本発明において使用するフッ素含有ガスは、0.1〜5
0容量%、好ましくは0.1〜30容量%、より好まし
くは1〜30容量%の範囲でフッ素ガスを含むものであ
る。
【0017】フッ素ガスが0.1容量%未満の濃度で
は、接触させるポリオレフィン表面において効率よく改
質に必要なラジカルを形成させることが困難となり、親
水基の導入が困難になる。一方、フッ素ガス濃度が高す
ぎると、ポリオレフィンとの発熱反応が無視できなくな
り、ポリオレフィンの分解が起り好ましくない。フッ素
含有ガスとの接触温度は、直接フッ素化反応のみが優先
的に進行しない条件から選ばれるが、その範囲は、90
℃以下に管理され、通常露点〜90℃、好ましくは−5
0〜40℃特に好ましくは−50〜20℃の範囲であ
る。90℃を越えるとフッ素化反応が優先的に起こり、
またポリオレフィンのオリゴマー化を促進する。
【0018】フッ素含有ガスとの接触時間は、フッ素の
含有量、接触温度によって異るが、発熱が余り大きくな
らない範囲で適宜選ばれ、例えば通常1秒から10日、
好ましくは1秒〜10時間の範囲で使用される。フッ素
含有ガスは、酸素及び/又は亜硫酸ガスを更に含有して
いるものが更に好ましい。酸素ガスはこのフッ素の反応
性を抑制する働きがあると同時に、ポリオレフィンの表
面エネルギーを増加させる効果がある。酸素ガスを使用
する場合には、酸素ガスは0.1〜99容量%、好まし
くは0.5〜99容量%の濃度範囲から選択される。ま
た、使用する酸素ガスの容量は、使用するフッ素ガスの
容量より同等以上の量使用するのが好ましい。
【0019】亜硫酸ガスは、表面にSO2 F系の官能基
を生成させ、表面に保液性を付与させる。亜硫酸ガスを
使用する場合のその効果は0.1〜90容量%の範囲、
より好ましくは0.5〜50容量%の範囲の濃度で認め
られる。また、使用する亜硫酸ガスは、容量基準で使用
するフッ素ガスの容量より同等以上の量の範囲で使用す
るのが好ましい。また、酸素ガスと亜硫酸ガスを併用す
る場合は、合計の容量がフッ素ガスの容量より同等以上
となる範囲で使用するのが好ましい。
【0020】フッ素含有ガスは、必要に応じて残部が、
窒素ガス、アルゴンガス等の不活性希釈ガスであってよ
い。フッ素含有ガスとポリオレフィン素材との反応は、
密閉された反応容器中にポリオレフィン素材を導入し、
容器内を脱気した後、該ガスを導入するか、あるいは予
め該ガスで反応容器内を置換した後、ポリオレフィン被
処理材を導入し該ガスと接触させる方法、あるいは、気
体シールの良好な処理室内に該ガスを満たし、その室内
へ室外から被処理材を走行させる方法等が挙げられる。
【0021】この場合、フッ素含有ガスの接触効率を高
めるため、被処理材同士が接触しないように固定した
り、容器内でロール状シールの巻出し、巻取りを行うこ
とができる。フッ素含有ガスの導入方法は、予めフッ素
ガス、必要により亜硫酸ガス及び/又は酸素ガスを所定
の濃度に混合して用いてもよいし、或いは必要により予
め亜硫酸ガス及び/又は酸素ガスをポリオレフィン素材
と接触させ、そこにフッ素ガスを導入してもよい。
【0022】フッ素含有ガスと不織布との反応終了後、
未反応の該ガスや副生するフッ化水素などの排ガスを除
去する。排ガスの無毒化方法は公知の技術が利用でき
る。例えば、未反応のフッ素は、アルミナ粒子を封入し
た管を通過させてフッ化アルミとして固定化する方法
や、アルカリ水溶液にガスを通過させる方法が挙げられ
る。また、微量生ずるフッ化水素は、フッ化ナトリウム
粒子に吸着させる方法が挙げられる。
【0023】フッ素含有ガスで処理されたポリオレフィ
ン不織布は、その後酸処理を行うことが好ましい。酸処
理に用いられる酸としては、硫酸あるいは発煙硝酸が好
ましい例として挙げられる。酸処理の意味は酸化作用で
あり、正極利用率向上、電解液の汚染防止に効果があ
り、ひいてはサイクル特性を改善する。また、硫酸には
脱水・二重結合を生成させる働きがあり、電解液の汚染
防止する効果がある。
【0024】酸処理を行う場合の酸の濃度は特に限定さ
れない。硫酸にはポリビニルアルコールを劣化させ、発
煙硝酸はポリオレフィンの非晶質部分を溶解させる作用
がある為、浴温度管理を厳重にする必要がある。その条
件は0〜60℃、好ましくは0〜50℃、特に好ましく
は5〜40℃である。酸処理を行った場合にはその後、
十分水洗後、加熱乾燥されるが、その温度はポリビニル
アルコールの効果、フッ素ガス処理の効果を持続させる
には、100℃未満、好ましくは約60〜80℃が好ま
しい。
【0025】本発明に用いられるフッ素含有ガス及び必
要により酸処理されたポリビニルアルコールとポリオレ
フィンからなる不織布は、ポリオレフィン素材が本来有
する優れた耐薬品性、耐溶剤性、耐候性、機械的強度、
耐熱性等の特性を損なうことなく、ポリビニルアルコー
ルの持つ電解液保液性を長期に付与することが出来る。
最近富に蓄電池に要請されている高容量化、高寿命化に
適したセパレータには、これらどの一部が欠けても不十
分である。本発明のセパレータは、後述の実施例に示す
ように、アルカリ水溶液に対する親和性が重要であり、
アルカリ蓄電池用セパレータ、特にニッケル−水素蓄電
池、ニッケル−カドミウム蓄電池等の密閉型アルカリ蓄
電池用のセパレータに最適である。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。なお、以下の各実験例におい
て、各測定は次の方法によって行った。ここで、セパレ
ータの保液率は、電池を組立て電池反応を繰り返す際の
電解液保持性能を示す指標である。一般に大きい方が望
ましい。電解液保持性能が低下すると、正極、負極間の
抵抗が上昇し、放電容量は低下する。
【0027】(1)保液率 温度24℃、湿度65%の環境で、5cm角にサンプル
を切断した重量を基準に、15cmHgの真空ベルジャ
ー中の30重量%の水酸化カリウム水溶液中に1分間浸
漬後、常圧に戻し、10分間吊した後の重量を測定し、
電解液の残存量をサンプルの重量割合で表す。 (2)容量維持率 サンプルをセパレータとしてニッケル−水素蓄電池に組
み込み、10サイクル充電後、45℃×7日放置後の容
量維持率を測定した。
【0028】[実施例1]15μm×10mmの芯がポ
リピロピレンで鞘がポリエチレンフィブリル(1.5デ
ニール)を85重量%、7μm×5mmのビニロンフィ
ブリル(ユニチカ製、ユニチカビニロンFFN、0.5
デニール)を15重量%を用い、目付51g/m2 、厚
さ140μm、通気度35cc/cm2 /secの不織
布を作成し、25℃、常温のフッ素ガス2容量%、亜硫
酸ガス10容量%、窒素ガス88容量%の混合ガスに5
分間接触させた後、常温の10%硫酸に10分間浸漬し
た。保液率と自己放電特性を測定した。その結果を表1
に示す。
【0029】[実施例2]10μm×10mmの芯がポ
リピロピレンで鞘がポリエチレンフィブリルを85重量
%、7μm×5mmのビニロンフィブリルを15重量%
を用い目付50g/m2 、厚さ133μm、通気度30
cc/cm2 /secの不織布を作成し、25℃、常温
のフッ素ガス3容量%、亜硫酸ガス10容量%、窒素ガ
ス87容量%の混合ガスに5分間接触させた後、常温の
発煙硝酸100%に10分間浸漬した。保液率と自己放
電特性を測定した。その結果を表1に示す。
【0030】[実施例3]実施例1と同じ不織布を用
い、25℃、常温のフッ素ガス2容量%、酸素ガス90
容量%、窒素ガス8容量%の混合ガスに5分間接触させ
た後、常温の10%硫酸に1時間浸漬した。保液率と自
己放電特性を測定した。その結果を表1に示す。 [比較例1]実施例1と同じ不織布を用い、フッ素含有
ガスに接触させることなくこのまま実施例1と同様の酸
処理を行った。その後、保液率と自己放電特性を測定し
た。結果を表1に示す。
【0031】[実施例4]実施例1と同じ不織布を用
い、実施例1と同じガス処理を行った後、60℃の湯洗
浄を行った。保液率と自己放電特性を測定した。その結
果を表1に示す。 [比較例2]15μm×10mmの芯がポリプロピレン
で鞘がポリエチレンフィブリルを70重量%、ポリビニ
ルアルコールを5重量%含有する不定形ポリエチレン3
0重量%を用い、目付55g/m2 、厚さ140μm、
通気度32cc/cm2 /secの不織布を作成し、2
5℃、常温のフッ素ガス2容量%、亜硫酸ガス10容量
%、窒素ガス88容量%の混合ガスに5分間接触させた
後、常温の98%硫酸に10分間浸漬した。保液率と自
己放電特性を測定した。その結果を表1に示す。 [実施例5]実施例1と同じ不織布を用い、実施例1と
同じガス処理を施した後、70℃の98%硫酸に1時間
浸漬した。保液率と自己放電特性を測定した。その結果
を表1に示す。
【0032】
【表1】 表−1:セパレータ種類と保液性、容量維持率 セパレータ種類 保液率(%) 容量維持率(%) A(実施例1) 315 65 B(実施例2) 360 62 C(実施例3) 320 63 G(比較例1) 185 50 E(実施例4) 310 52 F(比較例2) 210 65 G(実施例5) 290 50
【0033】
【発明の効果】本発明のアルカリ蓄電池用セパレータを
使用すると、保液率に優れ、即ち、容量が向上でき、充
放電後の容量維持率が高い、即ち、充放電特性低下の小
さい、アルカリ蓄電池が提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 朗 茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目3番1号 三菱化学株式会社筑波研究所内 Fターム(参考) 4L031 AA14 AA16 AB01 AB34 BA12 CA00 DA00 DA08 4L047 AA14 AA16 AA27 AB09 CA19 CB08 CB10 CC12 DA00 5H021 BB09 CC01 CC02 EE04 EE05 HH00 HH01 HH03 HH06 5H028 AA01 BB10 EE06 HH00 HH05 HH08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維径が20μm以下のポリビニルアル
    コール系フィブリル:5〜30重量%と、繊維径が1〜
    20μmのポリエチレンあるいはポリプロピレン系フィ
    ブリル:70〜95重量%とからなり、厚さが100〜
    200μm、目付が30〜100g/m2 、通気度が1
    0〜60cc/cm2 /secである不織布を、90℃
    以下に管理されたフッ素含有ガスに接触させたものであ
    る、アルカリ蓄電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 フッ素含有ガスが酸素及び/又は亜硫酸
    ガスを含有したものである、請求項1記載のアルカリ蓄
    電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 フッ素含有ガス接触後の不織布を0〜6
    0℃の温度範囲で酸処理を行ったものである、請求項1
    又は2記載のアルカリ蓄電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 酸が硫酸及び/又は硝酸である、請求項
    3記載のアルカリ蓄電池用セパレータ。
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