JP3234244B2 - ニッケル−カドミウム電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

ニッケル−カドミウム電池用セパレータの製造方法

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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カドミウム負極を備え
たニッケル−カドミウム電池用セパレータの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばニッケル−カドミウム蓄電
池のセパレータとしては、ナイロン不織布セパレータが
多く用いられてきた。これはナイロン不織布が適度な強
度、ガス透過性及び親水性を有しているためである。然
し乍ら、ナイロンは素材そのものの耐アルカリ性、耐酸
化性が十分であるとは言い難く、特に45℃以上の高温
では比較的簡単に分解してしまい、電池性能に悪影響を
及ぼす炭酸根やアンモニアを生成してしまう。また分解
が進行するとセパレータの絶縁能力が低下し、ついには
内部短絡をも引き起こすことになる。
【0003】このような問題を解決するために、セパレ
ータの素材としてポリオレフィン系の樹脂繊維に変更す
る試みが続けられており、特に高温で使用する電池を中
心として、ポリプロピレン不織布が使用されるようにな
ってきた。このポリプロピレン不織布は、耐アルカリ
性、耐酸化性に優れ、また強度やガス透過性について
も、ナイロン不織布と同等のものが得られている。然し
乍ら、ポリプロピレン素材自体が親水性に乏しいことか
ら、電解液の保持能力が低い。このためポリプロピレン
不織布をセパレータとして使用した電池は、充放電サイ
クルの進行に伴いセパレータ中の電解液が枯渇するの
で、ナイロン不織布をセパレータとして用いた電池に比
べて、いわゆるドライアウトを因とする電池寿命が短い
という問題がある。
【0004】また、このポリプロピレン不織布の電解液
保持能力を向上させるために、細繊維や、異形断面繊維
を使用する試みが成されているが、十分な効果は得られ
ていない。または放射線などの照射による親水基のグラ
フト重合や、スルホン化処理によるセパレータの親水性
向上策も提案されているが、その効果を長期間にわたっ
て発揮させるのが難しい。
【0005】そこで、特開昭60−109171号公報
では、フッ素を含む反応ガスと反応させることによりポ
リプロピレン不織布からなるセパレータに親水性を付与
することが提案されている。この方法によれば、比較的
長期間、親水性維持の効果が期待できる。然し乍ら、こ
の方法においても問題がないというわけではなく、フッ
素ガスにより処理されたセパレータを使用した電池は、
サイクルの比較的初期の段階で、カドミウム負極板の放
電特性が低下し、電池が負極支配となり、容量低下が著
しいという問題が生じてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みて成されたものであって、フッ素ガスにより処理さ
れたセパレータを用いて電池に組み込んだ際、カドミウ
ム負極板の放電特性が低下してしまうという問題点を解
決し、フッ素ガス処理による親水性付与の効果を長期に
わたって発揮し得る電池用セパレータの製造方法を提案
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のニッケル−カド
ミウム電池用セパレータの製造方法は、ポリオレフィン
系樹脂繊維にフッ素を含む反応ガスを接触させて反応さ
せた後、表面にセルロース系高分子、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドンから選択された少なくとも
一種の高分子被膜を形成した繊維をセパレータとして用
いることを特徴とするものである。
【0008】ここで、前記ポリオレフィン系樹脂繊維と
しては、あらかじめ不織布に構成されたものが好まし
い。
【0009】そして、前記セルロース系高分子として
は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロースから選択された少なくと
も一種が適する。
【0010】
【作用】フッ素ガス処理を行ったセパレータがカドミウ
ム負極板の放電特性を阻害する原因は、以下のように推
定される。即ち、一般に繊維が紡糸される際、静電気防
止などの目的で、油剤と呼ばれる界面活性剤が使用され
る。そして、フッ素ガス処理を行う前のポリプロピレン
セパレータにも水洗等の処理を施さない限り、その繊維
表面には界面活性剤が存在しており、フッ素ガス処理さ
れた際、その界面活性剤は分解されるものと考えられ
る。
【0011】この界面活性剤には、一般に、カドミウム
負極板のサイクル進行に伴う放電性の低下、即ち放電不
能な金属カドミウムの凝集、蓄積を抑制する働きがある
ことが知られている。ところが、フッ素ガスにより処理
されたセパレータでは、その繊維表面の界面活性剤が分
解されるために、カドミウム負極板の放電特性の低下を
抑制する効果が消失してしまう。この結果、フッ素ガス
処理されたセパレータを用いた電池は、放電特性が低下
すると考えられる。
【0012】そこで、種々の処理方法を検討した結果、
本発明の如く、ポリオレフィン系樹脂繊維フッ素を含
む反応ガスを接触させて反応させた後、表面にセルロー
ス系高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドンから選択された少なくとも一種の高分子被膜を形成
した繊維を用いることにより、界面活性剤を付与した時
と同等の効果が得られ、電池特性を向上させることを見
いだした。即ち、前記高分子被膜の働きでカドミウム負
極板の放電特性の低下が抑制でき、且つフッ素ガス処理
による繊維表面の親水性も高分子被膜の形成により阻害
されることもなく、長期にわたってその効果を維持する
ことができる。
【0013】ここで、前記ポリオレフィン系樹脂繊維と
しては、あらかじめ不織布に構成されたものを使用する
のが、電池の製造工程上、セパレ−タを構成しやすく、
好ましいと言える。
【0014】そして、前記セルロース系高分子として
は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロースから選択された少なくと
も一種を使用するのが、望ましい。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例と、比較例の対比に
つき、詳述する。
【0016】[実施例]公知の1.0〜1.5デニ−ル
程度の繊維径を有するポリプロピレン繊維(ポリオレフ
ィン系樹脂繊維)と、接着性繊維として約1.0デニ−
ルのポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維であるES
繊維(チッソ(株)製)を、1:1の重量比率にて均一
に混合した。次に、これを加熱融着して、目付80g/
2、厚み0.20mmの不織布を作製した。この不織
布を、鉄製の反応容器内に収納し真空排気した。そし
て、フッ素ガスを窒素ガスで希釈してなる反応ガスを、
前記容器内に導入し、一定時間反応させた。その後、こ
の不織布を取り出し、約2重量%のメチルセルロ−ス水
溶液に浸漬した後、乾燥を行った。この結果、ポリプロ
ピレンからなるポリオレフィン系樹脂繊維の表面には、
メチルセルロ−スからなる高分子被膜が形成されたこと
になる。
【0017】このようにして作製した不織布を、セパレ
ータとして使用し、公知の焼結式ニッケル正極板と焼結
式カドミウム負極板と共に捲回して、電極体を作製し、
電池缶に挿入した。
【0018】このようにして、本発明によるセパレータ
使用した、公称容量1.2AHを有するSCサイズの電
池を作製し、本発明電池Aとした。
【0019】[比較例1]前記実施例において、メチル
セルロ−スを使用しない以外は、同様にしてセパレータ
を作製し、電池を組立て、比較電池Bとした。
【0020】尚、この比較例1は、前述せる特開昭60
−109171号公報に開示された技術思想によるもの
である。
【0021】[比較例2]セパレータとして、フッ素ガ
ス処理を施さず高分子被膜を形成していない、通常のポ
リプロピレン不織布を使用した以外は、同様にして電池
を組立て、比較電池Cとした。
【0022】尚、このセパレータの繊維表面には、紡糸
時に使用される界面活性剤が存在している。
【0023】[実験]これら電池A〜Cを用いて、電池
のサイクル特性を比較した。この実験は、各電池を25
℃にて、1.8A(1.5C)の電流で1時間充電を行
った後、1.2A(1C)の電流で放電終止電圧1.0
Vまで電池を放電させて、サイクル試験を行い、サイク
ル数と、電池の初期容量に対する容量比を調べるという
ものである。
【0024】この結果を、図1に示す。図1は、電池の
サイクル特性比較図である。これより、本発明電池A
は、比較電池B及び比較電池Cに比べて、サイクル数の
進行に伴う電池容量の低下が少なく、サイクル特性にお
いて極めて優れたものであることが理解できる。この本
発明電池Aでは、フッ素ガス処理によりセパレ−タへ親
水性が付与されており、フッ素ガス処理後の繊維表面へ
の高分子被膜の形成により、サイクル初期段階での容量
低下もなく、且つ比較電池Bよりも更に長期間親水性を
維持しているので、極めて優れたサイクル特性が発揮さ
れたものと考えられる。
【0025】一方、比較電池Bは、フッ素ガス処理によ
りセパレータに親水性が付与され、電解液の保持能力が
高められているので、通常のセパレータを使用した比較
電池Cよりも、ドライアウトを因とする電池寿命は長く
なっている。然し乍ら、比較電池Bでは、フッ素ガス処
理時、繊維表面において界面活性剤の分解が生じるの
で、カドミウム負極板の放電特性が低下し、サイクル初
期段階での電池容量の低下が大きい。
【0026】また、比較電池Cでは、繊維表面にもとも
と存在している界面活性剤の影響で、サイクル初期の段
階での劣化はほとんど観察されないものの、セパレータ
に特別な親水性付与処理が施されていないので、ドライ
アウトを因とする電池寿命の低下が見受けられる。
【0027】尚、本実施例において、セパレータ材とし
て、ポリプロピレン、ポリエチレンの混合繊維からなる
不織布を例に挙げたが、ポリオレフィン系樹脂繊維であ
れば、いずれでも同様な効果が期待できる。また、高分
子材料としては、メチルセルロ−スを用いたが、他のセ
ルロース系高分子であるカルボキシメチルセルロ−ス、
ヒドロキシプロピルセルロ−スや、ポリビニルアルコ−
ル、ポリビニルピロリドン等を使用することができ、同
様の効果が期待できる。
【0028】
【発明の効果】上述した如く、本発明のニッケル−カド
ミウム電池用セパレータの製造方法によれば、セパレー
タとして、ポリオレフィン系樹脂繊維フッ素を含む反
応ガスを接触させて反応させた後、表面にセルロース系
高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン
から選択された少なくとも一種の高分子被膜を形成した
繊維を使用しているので、高分子被膜の働きでカドミウ
ム負極板の放電特性の低下を抑制でき、フッ素ガス処理
により付与された繊維表面の親水性も高分子被膜の形成
により阻害されることもなく、長期にわたってその効果
を発揮することができるので、サイクル特性に優れた電
池が提供でき、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池のサイクル特性比較図である。
【符号の説明】
A 本発明電池A B 比較電池B C 比較電池C
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−87151(JP,A) 特開 平4−56062(JP,A) 特開 昭60−109171(JP,A) 特開 昭50−107088(JP,A) 特開 平2−210758(JP,A) 特開 平1−255162(JP,A) 特開 昭52−58829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂繊維にフッ素を含
    む反応ガスを接触させて反応させた後、表面にセルロー
    ス系高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
    ドンから選択された少なくとも一種の高分子被膜を形成
    した繊維をセパレータとして用いることを特徴とする
    ッケル−カドミウム電池用セパレータの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン系樹脂繊維は、あら
    かじめ不織布に構成されたものである請求項1記載の
    ッケル−カドミウム電池用セパレータの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記セルロース系高分子が、メチルセル
    ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
    ピルセルロースから選択された少なくとも一種であるこ
    とを特徴とする請求項記載のニッケル−カドミウム
    池用セパレータの製造方法。
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