JP2000123740A - 表示用放電管 - Google Patents

表示用放電管

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JP2000123740A
JP2000123740A JP28828398A JP28828398A JP2000123740A JP 2000123740 A JP2000123740 A JP 2000123740A JP 28828398 A JP28828398 A JP 28828398A JP 28828398 A JP28828398 A JP 28828398A JP 2000123740 A JP2000123740 A JP 2000123740A
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JP
Japan
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display
electrode
substrate
discharge
electrodes
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Application number
JP28828398A
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English (en)
Inventor
Takao Nakamura
考雄 中村
Hideo Tanabe
英夫 田辺
Yuichi Kijima
勇一 木島
Hiroshi Kawasaki
浩 川崎
Akira Shintani
晃 新谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Publication date
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】表示品質が一様で、クロストークの無い、安定
した高輝度、かつ高効率の表示用放電管を提供する。 【解決手段】互いに略平行な電極対5M1,5M2で構
成した複数の表示用電極5と表示用電極5を覆う誘電体
層8a等を少なくとも有する第1の基板1と、第1の基
板1と対向配置されて表示用電極5に交差しかつ互いに
略平行な複数のアドレス電極7と放電により発光する蛍
光体10を有する第2の基板2と、第1の基板1と第2
の基板2の間に放電空間を形成する格子状隔壁3,4を
形成した表示用放電管における前記格子状隔壁3,4の
一方の辺の厚みWX と、この一方の辺に交差する他方の
辺の基板と平行方向の厚みWy とを異ならせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示用放電管に係
り、特にプラズマ放電を用いて複数色の蛍光体を発光さ
せてカラー画像表示を可能とした表示用放電管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プラズマ放電を用いたアドレス動作によ
り多数のセル(放電セル、単位画素となる放電空間)か
ら所定のセルの選択を行う表示用放電管、所轄プラズマ
ディスプレイパネル(以下、PDPとも称する)は、直
流型(DC型)と交流型(AC型)とに大分される。特
に、AC型PDPは壁電荷を利用したメモリ機能を有
し、ガラス基板等からなる前面板である第1の基板と、
同じくガラス基板等からなる背面板である第2の基板と
の対向内面に互いに交差する誘電体層で被覆した第1の
電極(表示用電極)と第2の電極(アドレス電極)とを
有し、アドレス電極と表示用電極との間で初期放電すな
わちアドレス放電を行って誘電体層の表面に電荷を帯電
させ、その後誘電体層の帯電電位を利用して表示用電極
間の放電を行わせて表示を行うものである。
【0003】図9は従来のAC型PDPの概略構成を説
明する斜視図、図10は図9に示したAC型PDPの放
電セルの概略構造を説明する模式断面図である。なお、
図10においては、構造の理解を容易にするために、第
1の基板は第2の基板に対して90°回転させて示して
ある。
【0004】図9と図10において、1は第1の基板で
ある透明な前面ガラス基板、2は第2の基板である背面
ガラス基板、3は隔壁、5は表示用電極、11は第1ア
ドレス電極、5aと11aは母電極、5bと11bは透
明電極、7(7R,7G,7B)はアドレス電極、8a
は誘電体層、9は保護膜(MgO)、10(10R,1
0G,10B)は赤色(R),緑色(G),青色(B)
の各蛍光体である。
【0005】このPDPを構成する背面ガラス基板2上
には複数の互いに略並行なストライプ状の第2アドレス
電極7(7R,7G,7B)がスクリーン印刷等の厚膜
技術や蒸着、エッチング等の薄膜技術によって被着形成
されている。さらに、背面ガラス基板2上の第2アドレ
ス電極7(7R,7G,7B)と略平行に当該第2アド
レス電極7(7R,7G,7B)のそれぞれを区画する
ようにストライプ状の隔壁3がスクリーン印刷、あるい
はサンドブラスト法などにより形成されている。
【0006】そして、ストライプ状の隔壁3の内側には
R,G,Bの3原色の蛍光体10(10R,10G,1
0B)が各色別にスクリーン印刷等で第2アドレス電極
7(7R,7G,7B)を覆うように塗り分けられてい
る。
【0007】透明な前面ガラス基板1上には、背面ガラ
ス基板2に形成された複数の第2アドレス電極7と交差
(ここでは直交)する如く、複数の互いに並行な表示用
電極5および第1アドレス電極11がスクリーン印刷等
の厚膜技術や蒸着、エッチング等の薄膜技術によって被
着形成され、かつ表示用電極5および11の上には透明
な誘電体層8aが印刷等で形成されており、さらにその
上に保護膜(MgO膜)9が蒸着等で形成されている。
【0008】このようにして前面ガラス基板1と背面ガ
ラス基板2が制作される。こうして得られた前面ガラス
基板1と背面ガラス基板2とを対向させ、かつ排気管
(図示せず)が固定されるようにフリットガラス等で組
立封着して放電領域を形成後、上記放電領域を加熱排気
する。排気した放電空間にヘリウム(He)、ネオン
(Ne)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)等の放
電ガスを封入してガラス細工等により封止切られ完成と
なる。
【0009】なお、この種の従来技術を開示したものと
しては、例えば特開平10−177363号公報を挙げ
ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のAC型
PDPでは、背面ガラス基板の隔壁の形状は一般に、ア
ドレス電極と平行なストライプ状であり、スクリーン印
刷またはサンドブラスト法などにより形成される。スク
リーン印刷で形成する場合、隔壁パターンのマスク上に
引かれるスキージの進行方向に隔壁用のペーストがパタ
ーニングされる。しかし、格子状隔壁をスクリーン印刷
で作製する場合、スキージで引かれる進行方向だけでな
く、これと交差する方向(一般に、直交方向)にもペー
ストがパターニングされる。この垂直方向のパターニン
グでは、印刷した後にペーストの形状が崩れ易いため、
格子状の隔壁を精度良く作製することは容易ではなかっ
た。また、基板の大型化、パターンを高精細化した場合
も同様に格子状の隔壁の形状を精度良く作製することは
難しい。
【0011】このため、上述の製造プロセスを用いてA
C型PDPを作製した場合、隔壁間の放電空間(セル)
の形状や体積が不均一になり易く、PDPの有効画面内
で輝度のバラツキや非放電のセルにまで放電が広がって
しまう、所謂クロストークが発生するという問題があっ
た。
【0012】また、従来のPDPでは、主放電での無効
電力の半分は捨てられているためエネルギー効率が低
く、消費電力の低減が困難であるという問題があった。
【0013】本発明の目的は、上記従来の諸問題を解消
し、表示品質が一様であり、安定した高輝度、高効率の
表示用放電管を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による表示用放電管では、放電セル(放電空
間)を区画するための格子状隔壁の第2アドレス電極に
交差する方向の幅(基板と平行な方向の厚み)を太くす
ることにより、隔壁形成時のペーストの形状崩れを抑え
ることができ、クロストークの発生を防止する。
【0015】また、表示面側の隔壁を黒色にすることに
より、コントラスト比を良くすることが可能となる。ま
た、第2アドレス電極と平行方向の隔壁の幅を細くする
ことにより、従来と変わりない放電空間を形成でき、放
電が一様で安定した画像表示が得られる。
【0016】さらに、電極構成を一対の表示用電極と一
対のアドレス電極からなる4電極としたことで、表示用
電極を駆動する表示電極駆動回路に無効電力回収回路を
設置し、この無効電力回収回路により表示用電極おける
主放電での無効電力を回収し、これを次の主放電のため
のエネルギーとして利用することにより、消費電力を低
減することができる。
【0017】以下、本発明の主たる構成を列挙すれば、
次の通りである。すなわち、 (1)互いに略平行な電極対で構成した複数の表示用電
極と前記表示用電極を覆う誘電体層等を少なくとも有す
る第1の基板と、前記第1の基板と対向配置されて前記
表示用電極に交差しかつ互いに略平行な複数のアドレス
電極と放電により発光する蛍光体を有する第2の基板
と、前記第1の基板と前記第2の基板の間に放電空間を
形成する格子状隔壁を形成した表示用放電管における前
記格子状隔壁の一方の辺と、この一方の辺に交差する他
方の辺の基板と平行方向の厚みとを異ならせた。
【0018】(2)互いに略平行な電極対で構成した複
数の表示用電極および前記表示用電極間に互いに略平行
な複数の第1のアドレス電極と前記表示用電極および第
1のアドレス電極を覆う誘電体層等を少なくとも形成し
た第1の基板と、前記第1の基板と対向配置されて、前
記表示用電極および第1のアドレス電極に交差し、かつ
互いに略平行な複数の第2のアドレス電極と放電により
発光する蛍光体を有する第2の基板と、前記第1の基板
と前記第2の基板の間に形成して単位放電空間を形成す
る格子状隔壁とを具備し、前記単位放電空間内に表示の
ための主放電を行う前記表示用電極の対と主にアドレス
放電を行う第1アドレス電極と第2アドレス電極からな
る前記アドレス電極の対の合わせて2対からなる4電極
構造を構成した表示用放電管における前記格子状隔壁の
一方の辺と、この一方の辺に交差する他方の辺の基板と
平行する方向の厚みとを異ならせた。
【0019】(3)(1)または(2)における前記格
子状隔壁の前記第2のアドレス電極と平行方向の基板と
平行する方向の前記厚みを前記第2の基板のアドレス電
極と交差する方向の前記厚みよりも狭くした。
【0020】(4)(1)(2)または(3)における
前記第1の基板および第2の基板上に形成する格子状隔
壁が印刷法で形成した。
【0021】(5)(1)(2)または(3)における
前記格子状の隔壁の前記第1の基板側を黒色とした。
【0022】(6)(1)(2)(3)または(4)に
おける前記表示のための主放電で無効となる電力を、主
放電で使用するすべての電極から回収する無効電力回収
回路を具備した。
【0023】上記各構成とした本発明によれば、前面ガ
ラス基板と背面ガラス基板の間に形成する格子状隔壁の
背面ガラス基板のアドレス電極と平行な方向の隔壁の基
板と平行な方向の厚みを細く、背面ガラス基板のアドレ
ス電極に垂直な方向の隔壁の基板と平行な方向の厚みを
大きくすることにより、形成時の位置ずれ等のバラツキ
を抑えることが可能となり、クロストークを防ぎ、高画
質、高品質な表示用放電管を提供できる。
【0024】また、無効電力回収回路を設置したことに
より、電力の利用効率が向上し、低消費電力化を図るこ
とが可能となる。
【0025】なお、本発明は上記の構成および後述する
実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を
逸脱することなく種々の変更は可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、実
施例の図面を参照して詳細に説明する。
【0027】図1は本発明による表示用放電管の1実施
例の概略構造を説明する展開斜視図、図2は図1に示し
た本発明による表示用放電管の概略構造を説明する模式
断面図である。
【0028】この表示用放電管は、第1の基板である透
明な前面ガラス基板1と第2の基板である透明な背面ガ
ラス基板2とからなり、前面ガラス基板1および背面ガ
ラス基板2は周辺をフリットガラスによって封着されて
おり、封着で構成される密封管体内に下記構体が収納さ
れると共に、当該管体内を真空にした後ヘリウム(H
e)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、キセノン
(Xe)等、又はそれらの混合気体等からなる放電用ガ
スが封入されて構成される。
【0029】管体内に収納される構造体として、背面ガ
ラス基板2の上には、まず第2アドレス電極7(7R,
7G,7B、アノード電極として機能する)を薄膜プロ
セスや印刷等の厚膜プロセス等で形成し、この第2アド
レス電極7(7R,7G,7B)の上に全面べたで白色
の誘電体8bを印刷等で形成する。
【0030】次に、一方向が前記第2アドレス電極7
(7R,7G,7B)と平行でその間隙に位置し、これ
と交差する方向が封着後において前面ガラス基板1上の
一対の表示用電極5(5M1,5M2)のそれぞれの略
中央に位置するような格子状隔壁3をスクリーン印刷や
サンドブラスト法等で形成する。
【0031】そして、第2アドレス電極7(7R,7
G,7B)の上や格子状隔壁3の内壁面に、第2アドレ
ス電極7(7R,7G,7B)の延在方向には同色とな
るように赤色(R)、緑色(G)、青色(B)3原色に
発光する各蛍光体10(10R,10G,10B)を印
刷等の方法で形成する。
【0032】ここで、第2アドレス電極7(7R,7
G,7B)の上に白色の誘電体層8bを形成せずに、格
子状隔壁3及び蛍光体10(10R,10G,10B)
を背面ガラス基板2に直接形成しても基本的な構成には
影響がない。
【0033】前面ガラス基板1には、電極対5M1,5
M2から構成される表示用電極5と第1アドレス電極6
(カソードとして機能する)が薄膜プロセスや印刷など
の厚膜プロセスにより形成されている。
【0034】この第1アドレス電極6は、表示用電極5
の電極対5M1,5M2の間に形成され、背面ガラス基
板2上の第2アドレス電極7と直交するように配置され
ている。
【0035】表示用電極5は透明電極5bおよび透明電
極5bとは電気抵抗が異なる母電極(バスライン)5a
からなり、第1アドレス電極6は透明電極6bおよび透
明電極6bとは電気抵抗が異なる母電極(バスライン)
6aから構成される。
【0036】表示用電極5の電極対5M1,5M2、第
1アドレス電極6の上には、誘電体層8a及び隔壁4、
そして保護膜9が形成されている。
【0037】誘電体層8aは透明なガラス等からなる絶
縁体であり、印刷等で形成される。また、隔壁4は黒色
のガラス等からなる絶縁体を印刷等で形成され、保護膜
9は2次電子放射率の高いMgO等の酸化物で蒸着法な
どにより形成される。
【0038】前面ガラス基板1側の隔壁4と背面ガラス
基板2の隔壁3とで区画される放電領域で形成される1
つの放電セルの中には、表示用電極5の2本の電極対5
M1,5M2と第2アドレス電極7、および第1アドレ
ス電極6が配置される。
【0039】このように、第2アドレス電極7と第1ア
ドレス電極6とからなるアドレス電極対と表示用電極対
を分離することにより、表示用電極は隣接する放電セル
にて電極対を構成する電極5M1と電極5M2をそれぞ
れ共通に使用することが可能となる。5M1および5M
2の上には格子状隔壁が形成されているので、放電セル
を分離できる。
【0040】このような表示用放電管は次のようにして
製造される。以下、図2に示した実施例の表示用放電管
を、図3に示した製造プロセスの概略を説明する工程図
に従って具体的な数字を用いて説明する。
【0041】前面ガラス基板1および背面ガラス基板2
には板厚2.0mmのソーダガラスを使用し、放電セル
(表示セル)ピッチは横(X方向)が0.33mm、縦
(Y方向)が1.0mmである。なお、ガラス基板の板
厚は基本的に真空強度があり、取り扱いに問題がなけれ
ば特に制限がない。また、ガラス基板の材質に高歪点ガ
ラスを用いれば環境の変化による表示面の歪みが少な
く、ソーダガラスよりも更によい。
【0042】先ず、前面ガラス基板1上に表示用電極5
の電極対5M1,5M2および第1アドレス電極6とし
て透明電極5bおよび6bを、それぞれ幅0.60m
m、0.15mmに、例えばITO膜でパターン形成す
る。そして電極対5M1,5M2と第1アドレス電極6
の透明電極5b,6b上の、例えば中央部に母電極5
a,6aとしてCr−Cu−Cr多層膜がそれぞれ幅
0.06mmで薄膜プロセスで形成される。
【0043】表示用電極5に透明電極5bと母電極5a
を使用することで、光の透過率の低下と電気抵抗の上昇
を抑えて電極面積を大きくすることができる。
【0044】なお、図示しないが、第1アドレス電極6
として表示用電極5の電極対5M1,5M2と同様に透
明電極と母電極を使用すると、光の透過率の低下と電気
抵抗の上昇を抑えて電極面積を大きくすることができ
る。
【0045】表示用電極5の電極対5M1,5M2に透
明電極を使用しないで、母電極のみで構成するパターン
では、例えば電極幅を0.2〜0.4mmにして形成す
ると、電極間隔が広くなり、放電維持電圧が高くなる
が、発光効率を高くできる。
【0046】また、母電極5aの材質は電気抵抗が小さ
ければよく、Ag,Ni,Al,Au等の金属やCr−
Au−Cr等の多層膜等を用いても問題がない。
【0047】さらに、上記では透明電極にITO膜を用
いるものとして説明したが、透過率を下げずに電極面積
を確保できれば問題ないので、他のネサ膜等を用いるこ
とも可能であることは言うまでもない。
【0048】上記表示用電極5を形成した後、この上を
覆って透明なガラス等からなる誘電体層8aを全面に形
成し、図1に示したように、さらに表示用電極5を構成
する電極対5M1,5M2の透明電極5b上に形成した
母電極5aの略上に、4辺のうちの2辺が重なるように
格子状隔壁4を表示用電極5に平行な方向の幅(基板と
平行な方向の厚みWX )が0.14mm、表示用電極5
に交差する方向の幅(基板と平行な方向の厚みWy )が
0.08mm、高さが0.03mmになるように形成す
る。この格子状隔壁4は黒色ガラス等からなり、印刷で
積層する場合は少なくとも第1層は黒色とするのがコン
トラスト向上を図るためには好適である。
【0049】また、格子状隔壁4の形成位置は表示用電
極5の透明電極5bの上に形成すれば、画素表示機能上
の問題はないが、母電極5aの上に形成した方が透過率
の低下を抑えることができ、表示画像が明るくなる。
【0050】格子状隔壁4を形成後、保護膜9としてM
gO膜を500〜800nmの厚さに、例えば電子ビー
ム蒸着(EB蒸着)などの公知の方法にて形成する。
【0051】次に、背面ガラス基板2の上には、第2ア
ドレス電極7(7R,7G,7B)を電極幅0.10m
mにAg,Ni,Al,Au等の金属やCr−Cu−C
r,Cr−Au−Cr等の多層膜で印刷法やフオトプロ
セスを用いて形成する。この第2アドレス電極7の上に
白色ガラス等の絶縁材の印刷等により白色の誘電体層8
bを0.015mmの厚さで形成する。
【0052】白色の誘電体8bは形成してもしなくても
基本的な機能において大きな差はないが、この白色の誘
電体8bを形成することにより、蛍光体10の反射光の
利用率が向上し、また格子状隔壁3をサンドブラストを
利用して形成する際の第2アドレス電極7を保護する保
護膜の役割をはたす。
【0053】そして、前記第2アドレス電極7と平行
で、その間隙に4辺のうち2辺が位置するように格子状
の隔壁3を印刷法等で形成する。
【0054】隔壁3を形成する場合も白色の誘電体8b
と同様に、白色のガラス材を使用した方が蛍光体10の
反射光を有効に利用できるので好ましい。
【0055】なお、格子状隔壁3の幅(すなわち基板と
平行方向の厚み)は前記第2アドレス電極7と平行な方
向(Y方向:縦方向)Wy が0.08mm、前記第2ア
ドレス電極と交差する方向(X方向:横方向)WX
0.14mm、高さ(基板と垂直な方向の高さ)は0.
15mmである。
【0056】このように、横方向の幅(厚み)を縦方向
の幅(厚み)よりも大きくすることにより、格子状隔壁
をスクリーン印刷で形成する場合は、ペーストの形状崩
れを防止できる。
【0057】また、隔壁の幅すなわち厚みは細い方が好
ましいが、横方向が厚くても、縦方向を薄くすれば放電
空間が狭くならないので問題ない。なお、前面ガラス基
板1上に格子状隔壁4を形成しないで、背面ガラス基板
2側にのみ格子状隔壁3のみを形成してもよいが、この
場合は背面ガラス基板2上の格子状隔壁3の上層部(前
面ガラス基板1側)を黒色にする。
【0058】その後、第2アドレス電極7上や格子状隔
壁3の内壁面に、第2アドレス電極7(7R,7G,7
B)の延在方向には同色となるように各色の蛍光体10
(10R,10G,10B)を印刷等により形成する。
【0059】この背面ガラス基板2への蛍光体10(1
0R,10G,10B)の形成は、ペースト状の蛍光体
を印刷などの塗布法を用いて、赤(R)、緑(G)、青
(B)の各色に対応して塗り分ける。
【0060】このようにして前面ガラス基板1と背面ガ
ラス基板2が製作される。そして、得られた前面ガラス
基板1と背面ガラス基板2を、背面ガラス基板2上に形
成した格子状隔壁3と前面ガラス基板1上に形成した格
子状隔壁4の対応する4辺が重なるように、かつ排気管
(図示せず)が固定されるようにフリットガラスにて封
着後、形成された放電領域を加熱排気し、放電ガスを封
入してチップオフして完成となる。完成した表示用放電
管は所定のエージングが施されて製品となる。
【0061】なお、封入ガスはHe−Xe,Ne−Xe
等のイオン化可能なガスであり、25°Cで概略400
Torr程の圧力で封入する。封入するガスの種類は本
発明の基本的機能には大きな影響を与えるものでない。
【0062】図4は本発明による表示用放電管の表示用
電極および格子状隔壁の位置関係を説明する模式図であ
る。また、図5は図4の表示用電極および格子状隔壁の
位置関係とした表示用放電管を横方向から見た模式断面
図、図6は図4の表示用電極および格子状隔壁の位置関
係とした表示用放電管を縦方向から見た模式断面図であ
る。
【0063】本実施例の表示用放電管に使用される背面
ガラス基板2に形成した格子状隔壁3は、その横方向
(X方向)の隔壁の幅(すなわち、厚み)は縦方向(Y
方向)の幅(厚み)より大きく(厚く)、図4に示すよ
うな位置に配置される。この格子状隔壁を印刷法で形成
する場合、縦方向はスキージの進行方向はペーストがき
れいにパターンニングされるので問題ないが、横方向は
スキージで引かれる方向と直交する方向に印刷動作がな
されるので、その幅(厚み)が細(薄)過ぎると印刷し
た後にペーストの形状が崩れ易く、これが隣接する放電
空間との間の隔壁作用を低下させ、クロストークの原因
となる。したがって、印刷法で隔壁を形成する場合に
は、横方向は少なくとも縦方向の幅(厚み)より厚くす
ることにより、上記のクロストークの発生原因を解消で
きる。
【0064】さらに、本実施例のような格子状隔壁を使
用することにより、表示用電極5を構成する電極対5M
1,5M2をX方向で隣接する2つのセルで共通に使用
できるため、図5に示すように実際に使用される表示用
電極対5M1,5M2の実効面積Sが小さくなり、効率
が良くなる。
【0065】なお、本実施例では、印刷法にて格子状隔
壁を形成する例を説明してきたが、本実施例のような格
子状隔壁を形成できれば、印刷法に限るものではなく、
表示電極の実効面積Sを小さくし、効率の良いパネルを
製作できる。
【0066】また、この4電極構造の表示用放電管で
は、アドレス電極対(第1のアドレス電極6と第2のア
ドレス電極7)と表示用電極対(5M1と5M2)を独
立に設けているため、表示のための主放電は表示用電極
対(5M1と5M2)で行い、基本的には表示電極ドラ
イバは一対で良く、この表示用電極対(5M1と5M
2)に無効電力回収回路を設けることで、表示用電極お
ける主放電での無効電力を回収し、これを次の主放電の
ためのエネルギーとして利用することにより、消費電力
を低減することができる。
【0067】図7は本実施例の表示用放電管を用いた表
示装置の概略構成を説明するブロック図である。前記各
実施例の何れかの構成を有するPDP20の周辺には、
表示電極5M1駆動回路21a、表示電極5M2駆動回
路21b、第1アドレス電極駆動回路22、第2アドレ
ス電極駆動回路23a,23bが配置されている。そし
て、表示電極5M1駆動回路21aと表示電極5M2駆
動回路21bには無効電力回収回路24a,24bが設
けてある。また、図8は図7に示した無効電力回収回路
の構成例を説明する等価回路である。
【0068】図7において、ホストコンピュータ、ある
いはテレビ受像回路等の表示信号源から入力するビデオ
信号と同期信号に基づいて、一対の表示用電極5M1、
5M2、第1アドレス電極駆動回路23a,23b、第
2アドレス電極駆動回路23a,23bに駆動信号を供
給することにより、所要の画像を表示する。
【0069】無効電力回収回路25は、図8の等価回路
に示したように、PDPの表示セルを充電する電流源3
1と表示セルの浮遊容量(Cst)30、に並列に接続
した外部容量(Csv)32およびスイッチ手段33か
ら構成される。表示セルを構成する表示用電極における
主放電での無効電力を外部容量(Csv)32に回収
し、これを次の主放電のためのエネルギーとして利用す
る。スイッチ33が表示セルに主放電を起こす時にその
無効電力を外部容量(Csv)32に回収し、次の主放
電時に回収した電力を再利用するように動作する。これ
により、消費電力が低減される。
【0070】図7のPDP20は前記した実施例の構成
を備えているため、クロストークが解消され、低消費電
力で高輝度かつ高精細の明るい画像を得ることができ
る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
放電空間を隔離する格子状隔壁の幅(すなわち、基板と
平行な方向の厚み)の縦方向を厚く、横方向を薄くする
ことによってクロストークを防ぐことができると共に、
印刷での隔壁形成時のペーストの形状崩れによる隣接す
る放電空間との間の隔離不良や位置ずれ等のバラツキを
抑えることができ、高輝度および放電特性が安定した表
示用放電管を作製することが可能となる。さらに、表示
用電極を分割せずに、格子状隔壁の幅より表示用電極の
実効面積を制御することが可能となる。
【0072】また、表示用電極駆動回路に無効電力回収
回路を備えることによって、表示用電極の主放電での無
効電力を回収して再利用することで電力の使用効率を向
上し、低消費電力の表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表示用放電管の第1実施例の概略
構造を説明する展開斜視図である。
【図2】図1に示した表示用放電管の概略構造を説明す
る断面図である。
【図3】本発明による表示用放電管の製造プロセスの概
略を説明する工程図である。
【図4】本発明による表示用放電管の表示用電極および
格子状隔壁の位置関係を示す概略図である。
【図5】図4の位置関係にある本実施例の表示用放電管
を横方向から見た概略構造を説明する模式断面図であ
る。
【図6】図4の位置関係にある本実施例の表示用放電管
を縦方向から見た概略構造を説明する模式断面図であ
る。
【図7】本実施例の表示用放電管を用いた表示装置の概
略構成を説明するブロック図である。
【図8】図7に示した無効電力回収回路の構成例を説明
する等価回路である。
【図9】従来のAC型PDPの概略構成を説明する斜視
図である。
【図10】図9に示したAC型PDPの放電セルの概略
構造を説明する模式断面図である。
【符号の説明】
1 第1の基板である前面ガラス基板 2 第2の基板である背面ガラス基板 3,4 格子状隔壁 5 表示用電極 5M1,5M2 表示用電極を構成する電極対(メモリ
ー電極) 5a,6a 母電極 5b,6b 透明電極 6 第1アドレス電極(カソード) 7 第2アドレス電極(アノード) 8a 透明な誘電体層 8b 白色の誘電体層 9 保護膜 10 蛍光体 11 第1アドレス電極 11a 母電極 11b 透明電極。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月22日(1999.10.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
フロントページの続き (72)発明者 田辺 英夫 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 木島 勇一 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 川崎 浩 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 新谷 晃 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GF03 GF12 5C080 AA05 BB05 CC03 DD09 DD26 FF12 HH02 HH04 JJ02 JJ03 JJ06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに略平行な電極対で構成した複数の表
    示用電極と前記表示用電極を覆う誘電体層等を少なくと
    も有する第1の基板と、前記第1の基板と対向配置され
    て前記表示用電極に交差しかつ互いに略平行な複数のア
    ドレス電極と放電により発光する蛍光体を有する第2の
    基板と、前記第1の基板と前記第2の基板の間に放電空
    間を形成する格子状隔壁を形成した表示用放電管におい
    て、 前記格子状隔壁の一方の辺と、この一方の辺に交差する
    他方の辺の基板と平行方向の厚みとを異ならせたことを
    特徴とする表示用放電管。
  2. 【請求項2】互いに略平行な電極対で構成した複数の表
    示用電極および前記表示用電極間に互いに略平行な複数
    の第1のアドレス電極と前記表示用電極および第1のア
    ドレス電極を覆う誘電体層等を少なくとも形成した第1
    の基板と、前記第1の基板と対向配置されて、前記表示
    用電極および第1のアドレス電極に交差し、かつ互いに
    略平行な複数の第2のアドレス電極と放電により発光す
    る蛍光体を有する第2の基板と、前記第1の基板と前記
    第2の基板の間に形成して単位放電空間を形成する格子
    状隔壁とを具備し、前記単位放電空間内に表示のための
    主放電を行う前記表示用電極の対と主にアドレス放電を
    行う第1アドレス電極と第2アドレス電極からなる前記
    アドレス電極の対の合わせて2対からなる4電極構造を
    構成した表示用放電管において、 前記格子状隔壁の一方の辺と、この一方の辺に交差する
    他方の辺の基板と平行する方向の厚みとを異ならせたこ
    とを特徴とする表示用放電管。
  3. 【請求項3】前記格子状隔壁の前記第2のアドレス電極
    と平行方向の基板と平行する方向の前記厚みを前記第2
    の基板のアドレス電極と交差する方向の前記厚みよりも
    薄くしたことを特徴とする請求項1または2に記載の表
    示用放電管。
  4. 【請求項4】前記表示のための主放電で無効となる電力
    を、主放電で使用するすべての電極から回収する無効電
    力回収回路を具備したことを特徴とする請求項1、2ま
    たは3に記載の表示用放電管。
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Cited By (4)

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US8393742B2 (en) 2006-12-12 2013-03-12 Samsung Corning Precision Materials Co., Ltd. External light shielding film for display apparatus, method of manufacturing the same and filter for display apparatus having the same

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