JP2000123137A - 非接触型icモジュール、非接触型icカードおよび製造方法 - Google Patents

非接触型icモジュール、非接触型icカードおよび製造方法

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JP2000123137A
JP2000123137A JP29735398A JP29735398A JP2000123137A JP 2000123137 A JP2000123137 A JP 2000123137A JP 29735398 A JP29735398 A JP 29735398A JP 29735398 A JP29735398 A JP 29735398A JP 2000123137 A JP2000123137 A JP 2000123137A
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inlet
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sheet
card
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Shiko Honda
志行 本多
Nobuyuki Takahashi
伸幸 高橋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】歩留りを向上させることが可能なICカード用
の非接触型ICモジュール、非接触型ICモジュールを
組み込んだ非接触型ICカード、および、非接触型IC
モジュールの製造方法を提供する。 【解決手段】少なくともICチップ3およびICチップ
3に接続されたアンテナ4とを有する非接触型ICイン
レット5と、非接触型ICインレット5を被覆して設け
られた保護部材6とを有し、保護部材6の少なくとも一
部が可視光透過性である構成とする。非接触型ICイン
レット5を少なくとも一部が可視光透過性である保護部
材6により被覆した後、非接触型ICインレット6の位
置を確認して打ち抜くことでパッケージ化して製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子(IC
チップ)を搭載したICカード用の非接触型ICモジュ
ール、非接触型ICモジュールを組み込んだ非接触型I
Cカード、および、非接触型ICモジュールの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報処理の効率化やセキュリティ
ーの観点から、データの記録、処理を行う半導体素子
(ICチップ)を搭載したICカードが普及しつつあ
る。このようなICカードには、カードの外部端子と外
部処理装置の端子とを接続してデータの送受信を行う接
触方式と、電磁波でデータの送受信を行うアンテナコイ
ルとデータ処理のための半導体素子を内蔵し、外部処理
装置との間の読み書きをいわゆる無線方式で実現する非
接触方式とがある。さらに非接触方式としては、IC回
路の駆動電力が電磁誘導で供給され、バッテリを内蔵し
ないタイプも開発されている。
【0003】上記のアンテナコイルおよびICチップを
内蔵した非接触型ICカードの従来例について説明す
る。図5(a)は非接触型ICカードの平面図である。
非接触型ICカード1において、点線で示した領域に非
接触型ICモジュール2が埋め込まれている。図5
(b)は図5(a)のX−X’における断面図である。
例えば乳白色の塩化ビニルからなり、膜厚0.5mm程
度である第1コアシート10に、貫通孔であるモジュー
ル用孔Cが開口されており、その内部に第1コアシート
10と同程度の厚さの非接触型ICモジュール2が装填
されている。非接触型ICモジュール2を被覆して、第
1コアシート10の両面上に、例えば乳白色の塩化ビニ
ルからなり、膜厚0.1mm程度である第2コアシート
13,14が積層しており、さらのその両面を、例えば
無色透明の塩化ビニルからなり、膜厚0.05mm程度
であるオーバーシート15,16が被覆している。第1
コアシート10、第2コアシート13,14の上層には
印刷層20,21,22がそれぞれ形成されている。
【0004】上記の非接触型ICモジュールについて説
明する。図6(a)は、上記の非接触型ICモジュール
2の平面図であり、図6(b)は図6(a)中のY−
Y’における断面図である。非接触型ICモジュール2
は、ICチップ3と、ICチップに接続されているアン
テナコイル4などの電子部品から構成される非接触型I
Cインレット5が、保護部材6中に埋め込まれてパッケ
ージ化されて形成されている。保護部材6は、例えば塩
化ビニル樹脂やエポキシ樹脂など、乳白色(可視光不透
過性)の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹
脂、あるいは電子線硬化樹脂などからなり、塩化ビニル
などからなる第1コアシート10および第2コアシート
13,14との接着適性が良好な材料が用いられる。こ
のように、非接触型ICインレット5を保護部材6より
パッケージ化して用いることによりICカードの製造工
程における製造適性が向上し、製造中の非接触型ICイ
ンレットの破壊を抑制することができる。
【0005】上記の非接触型ICインレット5をパッケ
ージ化して非接触型ICモジュール2を形成する方法に
ついて説明する。図7(a)に示すように、例えば乳白
色の塩化ビニルからなる第1保護部材シート6a上に、
非接触型ICインレット5を戴置し、その上面側から非
接触型ICインレット5を挟み込むようにして乳白色の
塩化ビニルからなる第2保護部材シート6bを積層さ
せ、プレス板Pにより加熱しながら圧力をかける熱プレ
ス法によりラミネート加工して、非接触型ICインレッ
ト5が第1保護部材シート6aおよび第2保護部材シー
ト6bにより被覆された状態のシートを形成する。
【0006】また、図7(b)に示すように、射出成形
の型となる第2室31内に上記の非接触型ICインレッ
ト5を戴置しておき、例えば乳白色の塩化ビニルからな
る液状封止樹脂6cを第1室30から第2室31へ流入
させ、非接触型ICインレット5を樹脂で被覆した状態
で固化させて樹脂封止する射出成形法を用いることもで
きる。
【0007】上記のようにして形成した非接触型ICイ
ンレット5を保護部材6により被覆した状態のシートに
対して、図8(a)に示すように、非接触型ICインレ
ット5部分である領域Aを打ち抜くことにより、非接触
型ICインレット5を保護部材で被覆してパッケージ化
した非接触型ICモジュール2を形成することができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の非接触型ICモジュールは、保護部材として乳白
色(可視光不透過性)の樹脂を用いており、その製造方
法において非接触型ICインレット部分を打ち抜くとき
に、非接触型ICインレットの位置を目視あるいはCC
Dカメラなどにより確認することができないので、図8
(a)中の位置A’のように非接触型ICインレット5
からずれた位置で打ち抜いてしまうという問題がある。
このように打ち抜く位置が非接触型ICインレット5か
らずれてしまうと、非接触型ICインレット5の大きさ
に対して、打ち抜く大きさのマージンが小さいことか
ら、図8(b)に示すように、例えば位置Bにおいて保
護部材6からアンテナコイル4を露出させてしまうこと
があり、さらに上記のずれが大きい場合には、打ち抜き
工程においてアンテナコイルを傷つけたり、断線させて
しまうなど、非接触型ICモジュールの製造において歩
留りを低下させてしまうことになる。
【0009】上記の非接触型ICインレット5の大きさ
に対して、打ち抜く大きさのマージンを大きくすること
により上記の問題を抑制することができるが、この場合
にはICカード中における非接触型ICインレットの位
置のばらつきを発生させることになり、特に通信距離の
短いICカードの場合には正常な通信を行うことが困難
となる新たな問題を引き起こすことになる。
【0010】上記のICカードの製造方法において、非
接触ICインレットを第1保護部材シート6aおよび第
2保護部材シート6bにより挟み、熱プレス法によりラ
ミネート加工する方法を採用する場合には、熱プレスに
よる加熱処理時に保護部材シートが伸縮するために非接
触ICインレットの位置が熱プレス前の元の位置からず
れやすくなっており、上記の問題が顕在化しやすくなっ
ている。
【0011】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、従って本発明は、非接触型ICモジュールの製造方
法において、非接触型ICインレットを保護部材で被覆
した後、非接触型ICインレット部分を打ち抜く工程に
おいて、非接触型ICインレットの位置からのずれを抑
制して非接触型ICインレット部分を打ち抜くことで
き、歩留りを向上させることが可能なICカード用の非
接触型ICモジュール、非接触型ICモジュールを組み
込んだ非接触型ICカード、および、非接触型ICモジ
ュールの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のICカード用非接触型ICモジュールは、
少なくともICチップおよび当該ICチップに接続され
たアンテナとを有する非接触型ICインレットと、前記
非接触型ICインレットを被覆して設けられた保護部材
とを有し、前記保護部材の少なくとも一部が可視光透過
性である。
【0013】上記の本発明の非接触型ICモジュールに
よれば、非接触型ICインレットが少なくとも一部が可
視光透過性である保護部材により被覆されていることか
ら、その製造工程における非接触型ICインレットを保
護部材で被覆した後、非接触型ICインレット部分を打
ち抜くときに、非接触型ICインレットの位置を確認し
て打ち抜くことが可能となり、非接触型ICインレット
の位置からのずれを抑制して非接触型ICインレット部
分を打ち抜くことでき、歩留りを向上させることが可能
である。
【0014】上記の本発明の非接触型ICモジュール
は、好適には、前記非接触型ICインレットが偏平な形
状であり、前記非接触型ICインレットの少なくとも一
方の面上に設けられた前記保護部材が可視光透過性であ
る。例えば非接触ICインレットを第1保護部材シート
および第2保護部材シートにより挟み、熱プレス法によ
りラミネート加工する方法により製造する方法におい
て、第1保護部材シートと第2保護部材シートの少なく
とも一方のシートを可視光透過性とすることで製造する
ことが可能であり、この方法においては熱プレスによる
加熱処理時に保護部材シートが伸縮するために非接触I
Cインレットの位置が元の位置からずれやすくなってい
るが、非接触型ICインレットの位置を確認して打ち抜
くことができるので、ずれを抑制して非接触型ICイン
レット部分を打ち抜くことできる。
【0015】上記の本発明の非接触型ICモジュール
は、好適には、前記保護部材の全部が可視光透過性であ
る。これにより、より非接触型ICインレットの位置を
確認しやすくなり、ずれをさらに抑制して非接触型IC
インレット部分を打ち抜くことできる。
【0016】また、上記の目的を達成するため、本発明
の非接触型ICカードは、モジュール用孔が設けられた
第1シートと、少なくともICチップおよび当該ICチ
ップに接続されたアンテナとを有する非接触型ICイン
レットと、前記非接触型ICインレットを被覆して設け
られた保護部材とを有し、前記保護部材の少なくとも一
部が可視光透過性であり、前記モジュール用孔に装填さ
れた非接触型ICモジュールと、前記非接触型ICモジ
ュールの表面を被覆して前記第1シートの少なくとも一
方の面上に設けられた第2シートとを有する。
【0017】上記の本発明の非接触型ICカードは、カ
ードに内蔵される非接触型ICモジュールが、非接触型
ICインレットが少なくとも一部が可視光透過性である
保護部材により被覆されており、非接触型ICモジュー
ルの製造工程における非接触型ICインレットを保護部
材で被覆した後、非接触型ICインレット部分を打ち抜
くときに、非接触型ICインレットの位置を確認して打
ち抜くことが可能であるので非接触型ICインレットの
位置からのずれを抑制して非接触型ICインレット部分
を打ち抜くことでき、歩留りを向上させることが可能な
非接触型ICモジュールであり、ICカードの製造コス
トを削減することが可能である。
【0018】上記の本発明の非接触型ICカードは、好
適には、前記モジュール用孔が前記第1シートを貫通す
る貫通孔であり、前記第2シートが前記非接触型ICモ
ジュールの表面を被覆して前記第1シートの両面上に設
けられている。第1シートを貫通する貫通孔としてモジ
ュール用孔を形成するので、打ち抜きにより容易にモジ
ュール用孔を形成することが可能である。
【0019】上記の本発明の非接触型ICカードは、好
適には、前記第2シートが、可視光吸収性あるいは反射
性の隠蔽層を含む。非接触型ICモジュールを構成する
保護部材が可視光透過性であるので、非接触型ICカー
ドに内蔵したときにカードとしての光透過性が増加して
しまい、例えばICカードのJIS規格の光透過性を満
たさなくなる場合があるが、可視光吸収性あるいは反射
性の隠蔽層を設けることにより、ICカードとしたとき
の光透過性を所望値に制御することが容易となる。
【0020】また、上記の目的を達成するため、本発明
のICカード用非接触型ICモジュールの製造方法は、
第1保護部材シート上に、少なくともICチップおよび
当該ICチップに接続されたアンテナとを有する非接触
型ICインレットを戴置する工程と、前記非接触型IC
インレットを被覆して、前記第1保護部材シートの上層
に第2保護部材シートを張り合わせる工程と、前記非接
触型ICインレット部分を打ち抜く工程とを有し、前記
第1保護部材シートおよび前記第2保護部材シートの少
なくとも一方が可視光透過性である。
【0021】上記の本発明の非接触型ICモジュールの
製造方法は、第1保護部材シート上に、少なくともIC
チップおよび当該ICチップに接続されたアンテナとを
有する非接触型ICインレットを戴置し、非接触型IC
インレットを被覆して、第1保護部材シートの上層に第
2保護部材シートを張り合わせ、非接触型ICインレッ
ト部分を打ち抜く。ここで、第1保護部材シートおよび
第2保護部材シートの少なくとも一方が可視光透過性で
ある。
【0022】上記の本発明の非接触型ICモジュールの
製造方法によれば、少なくとも一方が可視光透過性であ
る第1保護部材シートおよび第2保護部材シートにより
非接触型ICインレットを被覆するので、非接触型IC
インレット部分を打ち抜くときに、非接触型ICインレ
ットの位置を確認して打ち抜くことが可能となり、非接
触型ICインレットの位置からのずれを抑制して非接触
型ICインレット部分を打ち抜くことでき、歩留りを向
上させることが可能である。
【0023】上記の本発明の非接触型ICモジュールの
製造方法は、好適には、前記第1保護部材シートおよび
前記第2保護部材シートの両方が可視光透過性である。
これにより、より非接触型ICインレットの位置を確認
しやすくなり、ずれをさらに抑制して非接触型ICイン
レット部分を打ち抜くことできる。
【0024】また、上記の目的を達成するため、本発明
のICカード用非接触型ICモジュールの製造方法は、
射出成形法により、少なくともICチップおよび当該I
Cチップに接続されたアンテナとを有する非接触型IC
インレットを可視光透過性の保護部材により被覆する工
程と、前記非接触型ICインレット部分を打ち抜く工程
とを有する。
【0025】上記の本発明の非接触型ICモジュールの
製造方法は、射出成形法により、少なくともICチップ
および当該ICチップに接続されたアンテナとを有する
非接触型ICインレットを可視光透過性の保護部材によ
り被覆し、次に、非接触型ICインレット部分を打ち抜
く。
【0026】上記の本発明の非接触型ICモジュールの
製造方法によれば、可視光透過性である保護部材により
非接触型ICインレットを被覆するので、非接触型IC
インレット部分を打ち抜くときに、非接触型ICインレ
ットの位置を確認して打ち抜くことが可能となり、非接
触型ICインレットの位置からのずれを抑制して非接触
型ICインレット部分を打ち抜くことでき、歩留りを向
上させることが可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0028】図1(a)は、本実施形態にかかる非接触
型ICカードの平面図である。非接触型ICカード1に
おいて、点線で示した領域に非接触型ICモジュール2
が埋め込まれている。図1(b)は図1(a)のX−
X’における断面図である。例えば乳白色の塩化ビニル
からなり、膜厚0.4〜0.5mm程度である第1コア
シート10に、貫通孔であるモジュール用孔Cが開口さ
れており、その内部に第1コアシート10と同程度の厚
さの非接触型ICモジュール2が装填されている。非接
触型ICモジュール2を被覆して、第1コアシート10
の両面上に、例えば乳白色の塩化ビニルからなり、膜厚
0.1mm程度である第2コアシート13,14が積層
しており、さらのその両面を、例えば無色透明の塩化ビ
ニルからなり、膜厚0.05mm程度であるオーバーシ
ート15,16が被覆している。第1コアシート10、
第2コアシート13,14の上層には印刷層20,2
1,22がそれぞれ形成されている。さらに、オーバー
シート15,16の両面上に、金属粉を含んだインキに
よるベタ印刷層11a,12aと表面保護層を有する絵
柄印刷層11b,12bが積層して形成された隠蔽層1
1,12が積層されている。第1コアシート10上に形
成された印刷層20は例えばモジュール用孔Cを打ち抜
くときの基準位置用の印刷であり、第2コアシート1
3,14上に形成された印刷層21,22は、例えば転
写などにより隠蔽層11を積層させるときの基準位置用
の印刷である。第1コアシート10、第2コアシート1
3,14、オーバーシート15,16、隠蔽層11,1
2を合わせたときのカードとしての厚さは、例えば0.
76mm以下となっている。
【0029】上記の非接触型ICモジュールについて説
明する。図2(a)は、上記の非接触型ICモジュール
2の平面図であり、図2(b)は図2(a)中のY−
Y’における断面図である。非接触型ICモジュール2
は、ICチップ3と、ICチップに接続されているアン
テナコイル4などの電子部品から構成される非接触型I
Cインレット5が、保護部材6中に埋め込まれてパッケ
ージ化されて形成されている。保護部材6は、無色透明
などの可視光透過性の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫
外線硬化樹脂、あるいは電子線硬化樹脂などからなり、
塩化ビニルなどからなる第1コアシート10および第2
コアシート13,14との接着適性が良好な材料が用い
られ、例えば塩化ビニル樹脂やエポキシ樹脂を用いるこ
とができる。
【0030】上記の非接触型ICインレット5をパッケ
ージ化して非接触型ICモジュール2を形成する方法に
ついて説明する。図3(a)に示すように、例えば無色
透明で膜厚0.2mmの塩化ビニルからなる第1保護部
材シート6a上に、非接触型ICインレット5を接着剤
あるいは保護部材の溶剤などを用いて戴置(仮止め)
し、その上面側から非接触型ICインレット5を挟み込
むようにして無色透明で膜厚0.2mmの塩化ビニルか
らなる第2保護部材シート6bを接着剤あるいは保護部
材の溶剤などを塗りながら積層させ、次に、プレス板P
により加熱しながら圧力をかける熱プレス法によりラミ
ネート加工して、非接触型ICインレット5が第1保護
部材シート6aおよび第2保護部材シート6bにより被
覆された状態のシートを形成する。上記の方法において
は、第1保護部材シート6aおよび第2保護部材シート
6bのうち一方は乳白色など可視光不透過性であっても
よい。
【0031】また、図3(b)に示すように、射出成形
の型となる第2室31内に上記の非接触型ICインレッ
ト5を戴置しておき、例えば無色透明の塩化ビニルから
なる液状封止樹脂6cを第1室30から第2室31へ流
入させ、非接触型ICインレット5を樹脂で被覆した状
態で固化させて樹脂封止する射出成形法を用いることも
できる。
【0032】上記のようにして形成した非接触型ICイ
ンレット5を保護部材6により被覆した状態のシートに
対して、図4(a)に示すように、非接触型ICインレ
ット5の位置を確認して、非接触型ICインレット5部
分である領域Aを打ち抜くことにより、非接触型ICイ
ンレット5を保護部材で被覆してパッケージ化した非接
触型ICモジュール2を形成することができる。ここ
で、可視光透過性がやや低い保護部材6を用いている場
合に非接触型ICインレット5部分である領域Aを打ち
抜くときには、非接触型ICインレット5を保護部材6
により被覆した状態のシートの下方から光を照射して非
接触型ICインレット5の影を見いだすことにより、非
接触型ICインレット5の位置を容易に確認する方法も
好ましく行うことができる。
【0033】本実施形態の非接触型ICモジュールの製
造方法によれば、上記の打ち抜きの工程において、非接
触型ICインレットの位置を確認して打ち抜くことが可
能となり、非接触型ICインレットの位置からのずれを
抑制して非接触型ICインレット部分を打ち抜くことで
き、歩留りを向上させることが可能である。非接触型I
Cインレットの位置を確認する方法としては、目視によ
り見当をつけることも可能であり、また、CCDカメラ
などを用いて光学濃度の変化を検索することにより非接
触型ICインレットの位置を確認することも可能であ
る。
【0034】次に、上記の非接触型ICモジュールを用
いてICカードを形成する方法について説明する。図4
(b)に示すように、第1コアシート10に打ち抜きに
より非接触型ICモジュール2と同等の大きさの貫通孔
を形成してモジュール用孔Cを形成した後、このモジュ
ール用孔Cに非接触型ICモジュール2を装填する。こ
の状態で第1コアシート10の両面上に、予め印刷を施
した第2コアシート13,14、オーバーシート15,
16を積層させ、熱プレス処理などによるラミネート加
工し、さらにその両面上に、金属粉を含んだインキによ
るベタ印刷層と表面保護層を有する絵柄印刷層が積層し
て形成された隠蔽層11,12を転写などにより積層す
る。この後、カードサイズに打ち抜くことによりカード
化し、図1に示す非接触型ICカードとすることができ
る。
【0035】第1および第2コアシート(10,13,
14)、オーバーシート(15,16)を構成する樹脂
としては特に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネ
ート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体(ABS)、ポリプロピレン(PP)など、
通常のICカード基材を構成する樹脂シートを用いるこ
とが可能である。
【0036】本発明は上記の実施の形態に限定されな
い。例えば、第1コアシート10に形成するモジュール
用孔Cとしては、第1コアシート10を貫通する孔とせ
ず、ざぐり(NC)加工により第1コアシート10に形
成する溝とすることも可能である。
【0037】隠蔽層11,12は場合に応じて省略する
ことが可能である。例えば、印刷処理などにより、カー
ド自体の光透過性が問題とならなくなっている場合、あ
るいは、単なるIDカードとして運用するために、光透
過性が高くても問題がない場合などである。
【0038】カードに施す装飾処理としての印刷層は、
上述のようにラミネート工程の前に各シート上に形成し
てもよく、また、カード化した後にカード表面に印刷す
ることも可能である。
【0039】ICカードとしては、非接触型のほか、接
触型ICモジュールも搭載したハイブリッドタイプとす
ることもできる。また、磁気ストライプなどを設けて情
報を記録する、昇華転写印刷などにより顔写真を印刷す
る、ホログラム、エンボスなどの各機能を付与すること
ができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の非接触型ICモジュールおよび
その製造方法によれば、非接触型ICインレットを保護
部材で被覆した後、非接触型ICインレット部分を打ち
抜くときに、非接触型ICインレットの位置を確認して
打ち抜くことが可能となり、非接触型ICインレットの
位置からのずれを抑制して非接触型ICインレット部分
を打ち抜くことでき、歩留りを向上させることが可能で
ある。
【0041】また、本発明の非接触型ICカードは、内
蔵される非接触型ICモジュールが上記のように歩留り
を向上させることが可能な非接触型ICモジュールであ
り、製造コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施形態にかかる非接触型IC
カードの(a)は平面図であり、(b)は断面図であ
る。
【図2】図2は本発明の実施形態にかかる非接触型IC
モジュールの(a)は平面図であり、(b)は断面図で
ある。
【図3】図3は本発明の実施形態にかかる非接触型IC
モジュールの製造工程において、非接触型ICインレッ
トを保護部材で被覆する工程を示す模式図であり、
(a)は熱プレス法による方法、(b)は射出成形によ
る方法うを示す。
【図4】図4(a)は本発明の実施形態にかかる非接触
型ICモジュールの打ち抜きの工程を説明する模式図で
あり、(b)は本発明の実施形態にかかる非接触型IC
カードのラミネート工程を示す模式図である。
【図5】図5は従来例にかかる非接触型ICカードの
(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
【図6】図6は従来例にかかる非接触型ICモジュール
の(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
【図7】図7は従来例にかかる非接触型ICモジュール
の製造工程において、非接触型ICインレットを保護部
材で被覆する工程を示す模式図であり、(a)は熱プレ
ス法による方法、(b)は射出成形による方法を示す。
【図8】図8(a)および(b)は従来例にかかる非接
触型ICモジュールの打ち抜きの工程の問題点を説明す
る模式図である。
【符号の説明】
1…非接触型ICカード、2…非接触型ICモジュー
ル、3…ICチップ、4…アンテナコイル、5…非接触
型ICインレット、6…保護部材、6a…第1保護部材
シート、6b…第2保護部材シート、6c…液状封止樹
脂、10…第1コアシート、11,12…隠蔽層、1
3,14…第2コアシート、15,16…オーバーシー
ト、20,21,22…印刷層、C…モジュール用孔、
P…プレス板、30…第1室、31…第2室。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 NA09 PA03 PA20 PA21 QC15 RA04 RA11 RA12 TA22 5B035 AA04 BA03 BA05 BB09 CA01 CA23

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともICチップおよび当該ICチッ
    プに接続されたアンテナとを有する非接触型ICインレ
    ットと、 前記非接触型ICインレットを被覆して設けられた保護
    部材とを有し、 前記保護部材の少なくとも一部が可視光透過性であるI
    Cカード用非接触型ICモジュール。
  2. 【請求項2】前記非接触型ICインレットが偏平な形状
    であり、 前記非接触型ICインレットの少なくとも一方の面上に
    設けられた前記保護部材が可視光透過性である請求項1
    記載のICカード用非接触型ICモジュール。
  3. 【請求項3】前記保護部材の全部が可視光透過性である
    請求項1記載のICカード用非接触型ICモジュール。
  4. 【請求項4】モジュール用孔が設けられた第1シート
    と、 少なくともICチップおよび当該ICチップに接続され
    たアンテナとを有する非接触型ICインレットと、前記
    非接触型ICインレットを被覆して設けられた保護部材
    とを有し、前記保護部材の少なくとも一部が可視光透過
    性であり、前記モジュール用孔に装填された非接触型I
    Cモジュールと、 前記非接触型ICモジュールの表面を被覆して前記第1
    シートの少なくとも一方の面上に設けられた第2シート
    とを有する非接触型ICカード。
  5. 【請求項5】前記モジュール用孔が前記第1シートを貫
    通する貫通孔であり、 前記第2シートが前記非接触型ICモジュールの表面を
    被覆して前記第1シートの両面上に設けられている請求
    項4記載の非接触型ICカード。
  6. 【請求項6】前記第2シートが、可視光吸収性あるいは
    反射性の隠蔽層を含む請求項4あるいは5に記載の非接
    触型ICカード。
  7. 【請求項7】第1保護部材シート上に、少なくともIC
    チップおよび当該ICチップに接続されたアンテナとを
    有する非接触型ICインレットを戴置する工程と、 前記非接触型ICインレットを被覆して、前記第1保護
    部材シートの上層に第2保護部材シートを張り合わせる
    工程と、 前記非接触型ICインレット部分を打ち抜く工程とを有
    し、 前記第1保護部材シートおよび前記第2保護部材シート
    の少なくとも一方が可視光透過性であるICカード用非
    接触型ICモジュールの製造方法。
  8. 【請求項8】前記第1保護部材シートおよび前記第2保
    護部材シートの両方が可視光透過性である請求項7記載
    のICカード用非接触型ICモジュールの製造方法。
  9. 【請求項9】射出成形法により、少なくともICチップ
    および当該ICチップに接続されたアンテナとを有する
    非接触型ICインレットを可視光透過性の保護部材によ
    り被覆する工程と、 前記非接触型ICインレット部分を打ち抜く工程とを有
    するICカード用非接触型ICモジュールの製造方法。
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