JP2000121870A - 光送受信モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

光送受信モジュールおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2000121870A
JP2000121870A JP29192698A JP29192698A JP2000121870A JP 2000121870 A JP2000121870 A JP 2000121870A JP 29192698 A JP29192698 A JP 29192698A JP 29192698 A JP29192698 A JP 29192698A JP 2000121870 A JP2000121870 A JP 2000121870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
optical waveguide
light
output end
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29192698A
Other languages
English (en)
Inventor
智彦 ▲吉▼田
Tomohiko Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP29192698A priority Critical patent/JP2000121870A/ja
Publication of JP2000121870A publication Critical patent/JP2000121870A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光導波路,発光,受光素子の各素子を手間をか
けず高精度に実装して、素子不良を防ぎつつ光結合効率
を高め、受光素子の応答速度と伝送速度を上げ、かつ受
信状態を安定化できる光送受信モジュールを提供する。 【解決手段】 入出力端13d,入力端13e,出力端13fを持
ちカプラ機能を有する光導波路13aが形成された光導波
路素子10と、光ファイバ9が搭載されるV溝15を持ち発
光素子4が搭載されるV溝付きシリコン基板1とを別々に
作成する。光導波路素子10のエッチングされていない周
辺部の単結晶シリコン薄膜上、およびこれに対応するV
溝付きシリコン基板1の周辺部にろう材パターンを設け
る。この2つのろう材パターンを位置調整用のマーカに
用いて、光導波路素子10とV溝付きシリコン基板1とを
ろう接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1本の単一モード光
ファイバで送受信を行う一線双方向光通信に用いられる
光送受信モジュールおよびその製造方法に関し、より詳
しくは、各光素子の位置調整が容易で容易かつ安価に製
造できる光送受信モジュールおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、幹線系用の大容量通信に専ら用い
られてきた単一モード光ファイバを使った光通信技術
を、各家庭と電話局とを結ぶ加入者電話にも適用しよう
とする動きが盛んになってきた。このようなシステム
は、家庭まで光ファイバーを引き込むという意味でファ
イバーツーザホーム(FTTH)と呼ばれる。FTTHを
実現するためには、システムの低コスト化が重要である
ため、信号伝送路である光ファイバが1本で済む一線双
方向光通信技術が採用されている。この通信技術は、1
本の光ファイバで同じ波長の下り信号光と上り信号光を
伝送するため、光端末では局から来た下り信号光と端末
から送信する上り信号光とを分離するカプラ素子が必要
である。このカプラ素子は、少なくとも1つの入出力端
と入力端と出力端とを有し、入出力端では、局から送ら
れてきた信号の入力と端末から送る信号の出力が行なわ
れる一方、入力端では、端末から送る信号の入力が、出
力端では、局から来た信号の出力が夫々行なわれる。
【0003】上記FTTHは、端末が家庭内に設置され
るため光モジュールの小型化・薄型化が必須となり、特
にカプラ素子の入出力端と局から来た光ファイバとの光
結合、入力端と送信用発光素子との光結合、出力端と受
信用受光素子との光結合の3つを同時に行なう必要があ
るが、この3つの光結合を、大量生産が容易な素子を用
いて簡単な組立工程で行なう手法として、特開昭61‐
46911号に記載の光導波路型モジュールがある。こ
のモジュールにおける光導波路は、屈折率の高いコア部
を屈折率の低いクラツド部で包んだ断面を有し、コア部
に光を閉じ込めて低損失で伝送する素子であり、断面形
状が光の伝播方向に延在していて、光ファイバと同様の
効果をもつ。しかし、光の伝播経路が、IC作成の際に
多用されるホトリソグラフィ技術を用いて作成される点
で光ファイバと異なり、従って、光分岐・光分波といっ
たカプラ機能を光ファイバのように融着で個々に作成せ
ずに、ホトリソグラフィ技術で光導波路パターンとして
形成でき、量産が容易という利点がある。
【0004】さて、従来の光導波路型モジュールとして
は、例えば図15に示すようなものが知られている。こ
の光導波路型モジュールは、SiO2膜102を表面にもつ
シリコン基板101上に単結晶シリコン薄膜103を堆積し、
その一端に形成したV字状溝に局側の光ファイバ109を
固定し、その中間部に周囲のクラッド部103bから隆起す
る凸状の断面を有し,他端側に向かって2つに分岐する
光導波路(コア部)103aを形成し、その他端に上記光導波
路103aの入力端103eに揃えて順次発光素子としてのレー
ザダイオード104と受光素子としてのモニタ用ホトダイ
オード105を、また上記光導波路103aの出力端103fに揃
えて受光素子としての受信用ホトダイオード106を夫々
実装してなる。上記モジュールのXVI−XVI線に沿う横断
面は、図16に示すとおりであり、光を閉じ込める上記
コア部103aは、単結晶シリコン薄膜103を削ってなる凹
状のクラッド部103bで囲まれている。こうして、局から
の下り信号光は、光ファイバ109から入出力端103dに入
って、光導波路103aの分岐から出力端103fに出て、受信
用ホトダイオード106で受信される一方、レーザダイオ
ード104の一端から出力された上り信号光は、入力端103
eに入って、光導波路103aの分岐を経て入出力端103dか
ら局へ連なる光ファイバ109に出力されるとともに、レ
ーザダイオード104の他端から出力される信号光が、モ
ニタ用ホトダイオード105で検出される。
【0005】上記光導波路型モジュールの製造方法は、
後述する本発明の実施の形態にも関連するので、ここで
図17により説明する。まず、図17(A)の斜視図に示
すように、シリコン基板101上にSiO2膜102と単結晶
シリコン薄膜103を順次形成した基板を用意する。な
お、上記単結晶シリコン薄膜103は、作成方法によりS
IMOX膜,SOI膜などと呼ばれるが、光導波路層と
しての機能は同じなので、以下SOI膜と呼ぶ。次に、
図17(B)の断面図に示すように、SOI膜103をエッ
チングするマスクとしてTiなどの金属薄膜107を蒸着
し、図17(C)の如く、通常のホトリソグラフィ法を適
用すべくホトレジスト108を塗布し、図17(C)の如
く、導波路パターンを作成する。このホトレジスト108
のパターンをマスクとして金属薄膜107を塩素系のガス
を用いた反応性イオンエッチング(RIE)法によって図
3(D)の如くエッチングする。さらに、金属薄膜107を
マスクとしてSOI膜103をフッ素系のガスを用いたR
IE法により図17(E)の如くエッチングし、最後に図
17(F)の如く金属薄膜107を除去して光導波路103aを
完成する。
【0006】ここで、図17(F)のような断面形状をも
つリッヂ型光導波路について述べると、SOI膜103を
エッチングしなかった幅wの部分がコア部103aになる。
なぜなら、その構成材料であるシリコンは、波長1.3
μmの光を透過し、かつ屈折率が約3.5と大きく、ま
た、基板に垂直方向の屈折率は、概ね各層の厚さ×屈折
率に比例するので、クラッド部103bの凹部は屈折率が1
の空気からなるため、クラッド部103bの屈折率がコア部
103aに比して非常に小さくなるからである。コア部103a
とクラッド部103bとの屈折率差ΔNは、SOI膜103の
エッチング深さdに依存し、従って、コア部103aの光の
閉じ込め性能もエッチング深さdに依存して変化する。
図18は、一定膜厚(7.67μm)のSOI膜に設けた
コア部の幅wとエッチング深さdを変化させて、単一モ
ードの光伝播が可能な範囲を求めた実験結果である。図
中の点は、そのコア部幅(w)、エッチング深さ(d)に対
応する等価屈折率のモードの光が伝播可能であることを
示しており、コア部幅が広くなるか、もしくは、エッチ
ング深さが深くなると、単一モードの光は伝播しなくな
る。即ち、図中の点のうち,その上側もしくは右側に点
がない点が単一モード伝播の限界を表わしている。この
図から、例えば波長1.3μmの光の単一モード伝播を
可能にするには、コア部の幅w=10μmに対して、エ
ッチング深さをd=1.3〜1.6μm程度とすればよい
ことが分かる。
【0007】図17(A)の基板を図17(F)のような断
面に形成した後、光導波路に入出力端,入力端,出力端を
作成すべく、光導波路と直交する溝をタイシング技術に
より形成する。次いで、レーザダイオード104,モニタ用
ホトダイオード105,受信用ホトダイオード106を搭載す
る部分をホトリソグラフィ法でパターンニングし、搭載
素子に好都合な熱伝導性の良いシリコン基板101の表面1
01aを露出させるべくドライエッチング技術によりSi
2膜102を除去し、上記搭載部分および搭載素子の発光
部,受光部位置のみに電極材料を蒸着して、電極パター
ンおよびマーカを作成する。光ファイバ109を搭載する
部分は、SiO2膜102をマスクとして選択エッチング技
術を用いてV字状断面の溝を形成する。そして、上記電
極パターン,マーカおよびV字状溝を目印に、レーザダ
イオード104,モニタ用ホトダイオード105,受信用ホトダ
イオード106および光ファイバ109を、光導波路103aの入
力端103e,出力端103fおよび入出力端103dに夫々正確に
位置合わせして基板上に実装し、図17(G)の如き光導
波路型モジュールを完成する。
【0008】上記光導波路型モジュールの光導波路と光
素子との光結合は、図15のXIX−XIX線断面,XX−XX線
断面である図19,図20に示すようになっている。即
ち、レーザダイオード104は、図19に示すように、前,
後面から信号光F,Gを夫々出射し、信号光Fを光導波
路のコア部103aに,信号光Gをモニタ用ホトダイオード1
05に入射させるここで、レーザダイオード104の出射光
を光導波路に効率よく結合させるためには、±1μm程
度の相対位置精度で両者を固定する必要がある。なぜな
ら、光導波路中の光伝播部たるコア部103aの大きさが小
さいこと、レーザダイオード104の出力部の大きさが直
径2μm程度とさらに小さいため、光放射角(半値全幅
で略20°)と光導波路の受光角(半値全幅で略7°)が
異なっていること、光導波路の屈折率が高いため入射面
103eでの反射率が30%もあることなどのため、中心が
完全に一致していても3%程度の結合効率しか得られな
いからである。しかし、上記従来の光導波路型モジュー
ルでは、レーザダイオード104等の搭載部分を形成する
際、光導波路103a,入出力端103d,入力端103e,出力端103
fなどの溝や光ファイバ109用のV溝などが既に基板に形
成されていて、基板表面の凹凸が激しい。そのため、レ
ーザダイオード104のみならずモニタ用,受信用のホトダ
イオード105,106を搭載するためにホトリソグラフィで
作成した電極パターンやマーカの位置・形状が、設計通
り精密に作成することができず、光導波路と上記各光素
子を高い相対位置精度で固定することができないという
問題がある。
【0009】一方、モニタ用ホトダイオード105の受光
層105bは、i層からなり、入射光を吸収してホトキャリ
アを発生し、そのうちの移動度の大きい電子がp層105c
に流入することによって信号電流が発生し、光が検出さ
れる。モニタ用ホトダイオード105は、構成簡素化のた
め両入射型のものをレーザダイオード104と直列に配置
しているが、この配置では信号光Gが入射表面105d付近
で殆ど吸収され、これにより生成されたホトキャリアが
表面準位を介して再結合して、p層105cに達しないか,
あるいは到達時間がかかるため、信号電流に寄与せず,
あるいはホトダイオードの応答が遅くなる。そのため、
上記モニタ用ホトダイオード105の直列配置は、連続発
振状態での信号光強度をモニタするだけなら問題ない
が、高速に変調された信号光をモニタすることが困難で
あるという問題がある。
【0010】他方、受信用ホトダイオード106は、図2
0に示すように、n型基板106a下のn層である光吸収層
106bに信号光Hを効率よく入射させるべく、入射面106d
を光導波路であるコア部103aの出力端面103fに対して傾
けたものが用いられている。入射光Hは、光吸収層106b
で吸収されてホトキャリアが生成され、このホトキャリ
アは印加された逆バイアス電界により加速されて、短時
間でp層106cに流入して信号電流となる。しかし、図2
0の如く光がn層側から入射すると、ホトキャリアの数
はn型基板106a側からp層106c側に向かって指数関数的
に減少し、また光吸収層106bが光を完全に吸収する程度
の厚さになっているため、ホトキャリアは殆どn型基板
106a側に生成される。ホトダイオード106の応答速度
は、ホトキャリアがp層106cに到達する時間で決まる
が、n型基板106a側に生成されたキャリアは、p層106c
に達するまでに時間がかかるため、入射光が消えても信
号電流が残るという現象を引き起こし、応答速度が遅い
という問題がある。高速動作をさせるには、バイアス電
圧を高くしてホトキャリアの移動速度を早くすればよい
が、そうなると、携帯端末での使用が制限され、消費電
力の低減が図れないという問題が生じる。
【0011】従来の更なる光導波路型モジュールとし
て、図21〜図24に示すようなものも有る。この従来
例は、図15〜図20で述べた従来例と光導波路の構造
および搭載される光素子の上下配置が逆になっている点
のみが異なるので、同じ部材には同一番号を付して、相
違点のみについて述べる。シリコン基板101の断面は、
図21のXXII-XXII線断面である図22に示すとおりで
あり、基板101の表面全体にSiO2からなるクラッド部
113bが形成され、その内部に屈折率を高めるTiO2
添加したSiO2からなる小矩形のコア部113aが形
成されて平坦な光導波路113となっている。図21に
示す光ファイバ109は、光導波路の入出力端113dと直接
観察で位置合わせして、基板に樹脂により接着または炭
酸ガスレーザにより融着される。
【0012】図21のXXIII−XXIII線断面,XXIV−XXIV
線断面である図23,図24では、図19,図20とは逆
に、コア部113aが基板に近い下部に、レーザダイオード
114とモニタ用ホトダイオード115が同一構造ながら上下
逆に光結合部を下にして、受信用ホトダイオード116も
同様に光結合部を下にして夫々基板上に搭載されてい
る。これらのことから、上記更なる光導波路型モジュー
ルも、図15〜図20で述べた従来の光導波路型モジュ
ールと同じ問題点を有する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
の光導波路型モジュールは、光ファイバ109、レーザダ
イオード104,114、モニタ用および受信用ホトダイオー
ド105,106,115,116と、光導波路103a,113aとを同一の基
板101に作成するため、段差のある基板にホトリソグラ
フィ技術を用いて電極パターンやマーカを形成せざるを
得ず、ホトレジストが均一に塗布できず正確なパターン
ニングが困難となり、各光素子の位置精度を十分高くで
きないという問題がある。また、何度もホトリソグラフ
ィを行なうため、工程が複雑で素子不良が発生しやすい
という問題もある。また、上記従来の光導波路型モジュ
ールでは、レーザダイオード104,114とモニタ用および
受信用のホトダイオード105,106,115,116を同一平面に
実装しているため、既述の如くレーザダイオード104,11
4からモニタ用ホトダイオード105,115への光結合効率が
悪くなるうえ、受信用ホトダイオード106,116に入射す
る光がn型基板106a,116a側で殆ど吸収されてしまっ
て、p層106c,116cに遅れて僅かしか到達せず、応答速
度が遅くなるという問題がある。さらに、レーザダイオ
ード104,114やホトダイオード105,106,115,116を搭載す
るシリコン基板101は、線膨張係数が近似し,熱伝導度が
大きい点で好都合であるが、誘電率が11.9と高いた
め、ホトダイオード106,116を含む回路の後段のアンプ
に対する静電容量が大きくなって、伝送速度が上がらな
いという問題がある。加えて、レーザダイオード104,11
4は、大電流が流れて発熱が大きく、同じ基板に搭載さ
れた受信用ホトダイオード106,116の温度を上昇させ、
これが雑音源である暗電流を増やして、信号受信状態が
不安定になるという問題点もある。
【0014】そこで、本発明の目的は、光ファイバ用の
V字状溝をもち,発光素子が搭載されるシリコン基板と
光導波路素子とを別体で作り、受光素子を含めて精密か
つ容易に一体化できるように構造を工夫する、あるいは
光ファイバ,光導波路素子,発光素子を搭載したシリコン
基板と受光素子とを別体で作って、精密かつ容易に一体
化できるように構造を工夫することによって、各光素子
を少工数で高精度に実装して、素子不良を防ぎつつ光結
合効率を高め、受光素子の応答速度と伝送速度を上げ、
かつ受信状態を安定化することができる光送受信モジュ
ールおよびその製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の光送受信モジュールは、光導波路が形成
された光導波路素子と、光ファイバが搭載されるV字状
の断面をもつ1つ以上の溝が形成され、発光素子が搭載
されるV溝付きシリコン基板とからなり、上記光導波路
素子とV溝付きシリコン基板とは、別体であって、かつ
接合により一体化されていることを特徴とする。
【0016】請求項1の光送受信モジュールでは、光導
波路が形成された光導波路素子と、光ファイバ用のV溝
をもち,発光素子を搭載するV溝付きシリコン基板と
が、別体であって、かつ接合で一体化されるので、光導
波路作成プロセスと発光素子作成,光ファイバ調整・固
定プロセスとを分離することができるから、不良品の割
合を減らすことができる。
【0017】請求項2の光送受信モジュールは、上記光
導波路素子が、入出力端と入力端と出力端とを含み、光
を分離・合流するカプラ機能を有するとともに、上記入
出力端または出力端の少なくとも一方が、上記V溝付き
シリコン基板のV字状の断面をもつ溝の直上に位置する
ことを特徴とする。
【0018】請求項2の光送受信モジュールでは、カプ
ラ機能をもつ光導波路素子の入出力端,出力端の一方ま
たは双方が、V溝付きシリコン基板のV溝の直上に位置
するように調整するので、受光素子,光ファイバと光導
波路との調整を同時に行うことができるから、光送受信
モジュールの作成プロセスを簡略化することができる。
【0019】請求項3の光送受信モジュールは、上記光
導波路素子の入出力端または出力端の少なくとも一方
に、相互間で光の損失が最小になるように位置調整して
上記光ファイバが接続されていることを特徴とする。
【0020】請求項3の光送受信モジュールでは、光導
波路素子の入出力端,出力端の一方または双方に、相互
間で光損失が最小になるように位置調整して光ファイバ
が接続されるので、光導波路素子とV溝付きシリコン基
板とを調整する必要がない。
【0021】請求項4の光送受信モジュールは、上記V
溝付きシリコン基板と光導波路素子とが、ろう材により
接合されていることを特徴とする。
【0022】請求項4の光送受信モジュールでは、光導
波路素子とV溝付きシリコン基板とをろう材により接合
するので、広い温度範囲で特性の安定した光送受信モジ
ュールとすることができる。
【0023】請求項5の光送受信モジュールは、上記光
導波路素子が、シリコン基板上の酸化膜の上に形成され
た単結晶シリコン薄膜を、上記シリコン基板の周辺部を
除いてエッチングして形成され、周辺部のエッチングさ
れなかった単結晶シリコン薄膜上に、上記V溝付きシリ
コン基板と接合するためのろう材が設けられていること
を特徴とする。
【0024】請求項5の光送受信モジュールでは、光導
波路素子の表面の単結晶シリコン薄膜をエッチングして
できた光導波路以外の周辺部のエッチングされなかった
箇所に、V溝付きシリコン基板と接合するためのろう材
が設けられているので、光導波路素子とV溝付きシリコ
ン基板とを広い面積で張り合わせることができるととも
に、本来のウェハ面を接合の基準とすることができるか
ら光導波路の高さを精密に決めることができ、光導波路
のコア部がV溝付きシリコン基板と向かい合って配置さ
れるから後プロセスで光導波路を損傷する恐れが少な
い。
【0025】請求項6の光送受信モジュールは、上記光
導波路素子の入出力端直下のV字状の断面をもつ上記溝
と出力端直下のV字状の断面をもつ上記溝とが、一直線
に繋がっていることを特徴とする。
【0026】請求項6の光送受信モジュールでは、上記
光導波路素子の入出力端直下のV字状断面の溝と出力端
直下のV字状断面の溝とが、一直線に繋がっているの
で、溝形成を1回で済ますことができる。
【0027】請求項7の光送受信モジュールは、上記V
溝付きシリコン基板に、上記発光素子が搭載されいるの
に対して、受光素子は、受光面が上記光導波路素子の光
導波路から出射される光の進行方向に略垂直になるよう
に、上記V溝付きシリコン基板とは別個のチップキャリ
アに配設されていることを特徴とする。
【0028】請求項7の光送受信モジュールでは、発光
素子を搭載したV溝付きシリコン基板は、受光素子を搭
載せず、受光素子は別個のチップキャリアに、受光面が
光導波路から出射された光の進行方向に略垂直になるよ
うに配設されているので、受光素子に例えば従来の高速
の面入射型ホトダイオードを用いても光の損失を小さく
抑えることができ、発光素子の駆動による発熱が受光素
子の温度を上昇させることが無いから信号受信状態を安
定に保つことができる。
【0029】上記目的を達成するため、請求項8の発明
は、光導波路が一体に形成された半導体基板と、発光素
子と、受光素子とを備えた光送受信モジュールにおい
て、上記半導体基板の光導波路は、光を分離・合流する
カプラ機能を有して、入出力端から入射した信号光が出
力端から上記受光素子に出射され、上記発光素子から入
力端に入射した信号光が上記入出力端から出射されるよ
うになっており、上記半導体基板に、上記発光素子が搭
載され、上記受光素子は、受光面が上記光導波路から出
射される光の進行方向に略垂直になるように、上記半導
体基板とは別個のチップキャリアに配設されていること
を特徴とする。
【0030】請求項8の光送受信モジュールでは、半導
体基板には、入出力端,出力端,入力端をもちカプラ機能
をもつ光導波路が形成され、かつ上記入力端に発光素子
が搭載される一方、受光素子は、上記出力端からの出射
光に略垂直に半導体基板とは別個のチップキャリアに配
設されているので、受光素子に例えば従来の高速の面入
射型ホトダイオードを用いても、ホトキャリアがp層側
に生成されるから高速応答特性が損なわれることがない
うえ、表面再結合の影響が無くなって、光の損失を小さ
く抑えることができる。さらに、発光素子の駆動による
発熱が受光素子の温度を上昇させることが無いから信号
受信状態を安定に保つことができ、受光素子が、半導体
基板と別個なので取り扱いが容易になる。
【0031】請求項9の光送受信モジュールは、上記半
導体基板に、上記光導波路の出力端の直下から出てこの
出力端と反対側の端辺に至る溝が設けられていることを
特徴とする。
【0032】請求項9の光送受信モジュールでは、半導
体基板に、光導波路の出力端の直下から出て反対側の端
辺に至る溝が設けられているので、光ファイバからの信
号光が半導体基板に当たらないようにでき、受光素子へ
の光結合効率を高い値に保つことができる。
【0033】請求項10の光送受信モジュールは、上記
チップキャリアに、上記受光素子としての受信用ホトダ
イオードに加えて、上記発光素子の出力光の強度をモニ
タするモニタ用ホトダイオードが搭載されており、この
受信用ホトダイオードの受光部とモニタ用ホトダイオー
ドの受光部との間隔は、上記光導波路の入力端と出力端
との間隔に略等しいことを特徴とする。
【0034】請求項10の光送受信モジュールでは、チ
ップキャリアに受光素子としての受信用ホトダイオード
と共に発光素子の出力光強度をモニタするモニタ用ホト
ダイオードも搭載し、両ホトダイオードの間隔を光導波
路の入力端と出力端との間隔に略等しくしたので、両ホ
トダイオードの位置調整が容易になる。
【0035】請求項11の光送受信モジュールは、上記
受信用ホトダイオードとモニタ用ホトダイオードとが、
1つの基板に集積化されていることを特徴とする。
【0036】請求項11の光送受信モジュールでは、受
信用ホトダイオードとモニタ用ホトダイオードを1つの
基板に集積化しているので、両ダイオードのチップを一
度に搭載することができ、調整を1回で済ませることが
できる。
【0037】請求項12の光送受信モジュールは、上記
発光素子が、半導体レーザであり、上記モニタ用ホトダ
イオードの受光面は、この受光面で反射した光が上記半
導体レーザの内部に入射しない程度に上記半導体レーザ
の出力端面に対して傾けられていることを特徴とする。
【0038】請求項12の光送受信モジュールでは、モ
ニタ用ホトダイオードの受光面を、発光素子である半導
体レーザの出力端面に対して傾けて、上記受光面での反
射光が半導体レーザの内部に入射しないようにしている
ので、戻り光により半導体レーザの発振状態が不安定に
なることが防がれる。
【0039】請求項13の光送受信モジュールは、上記
光導波路素子の出力端に光ファイバが接続されているこ
とを特徴とする。
【0040】請求項13の光送受信モジュールでは、光
導波路素子の出力端に光ファイバが接続されているの
で、光導波路素子の出力端と受光素子または受信用ホト
ダイオードとの距離を長くすることができ、受光素子ま
たはチップキャリアの搭載が容易になる。
【0041】請求項14の光送受信モジュールは、上記
光導波路の出力端の直下から出る溝の断面が、円筒状の
光ファィバを精度良く設置、固定できるようにV字状で
あることを特徴とする。
【0042】請求項14の光送受信モジュールでは、半
導体基板の光導波路の直下から出る溝の断面がV字状で
あるので、このV溝に円筒形の光ファイバを精度よく固
定することができ、受光素子が出力端から離れていても
上記光ファイバにより光結合効率を高く保つことができ
る。
【0043】上記目的を達成するため、請求項15の光
送受信モジュールの製造方法は、光導波路とろう材パタ
ーンとが形成された光導波路素子を作成し、光ファイバ
が搭載されるV字状の断面をもつ1つ以上の溝とろう材
パターンとが形成され、発光素子が搭載されるV溝付き
シリコン基板を作成し、上記光導波路素子とV溝付きシ
リコン基板とを、上記2つのろう材のパターンを位置調
整用のマーカに用いて一体化することを特徴とする。
【0044】請求項15の光送受信モジュールの製造方
法では、光導波路をもつ光導波路素子と、光ファイバ用
のV溝をもち,発光素子が搭載されるV溝付きシリコン
基板とを、両者に形成されたろう材パターンを位置調整
用のマーカに用いて一体化するので、光導波路素子に光
ファイバを取り付けることなく、光導波路素子とV溝付
きシリコン基板との位置調整を行なうことが可能とな
る。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
により詳細に説明する。 [第1の実施の形態]図1は、本発明の請求項1,11
に記載の光送受信モジュールの一例を示す斜視図であ
る。この光送受信モジュールは、光導波路(コア部)13
aが形成された光導波路素子10と、光ファイバ9が搭
載されるV字状の断面をもつ溝15が形成され,発光素
子としてのレーザダイオード4が搭載されるV溝付きシ
リコン基板1とを、別体で作成した後にろう材で接合し
て一体化する一方、受光素子としての受信用ホトダイオ
ード6と、上記レーザダイオード4の出力光強度をモニ
タするモニタ用ホトダイオード5とを別のチップキャリ
ア7に一体化し、このチップキャリア7と、上記一体化
したV溝付きシリコン基板1および光導波路素子10と
を、ステンレス鋼製の共通の基体8に搭載して構成され
る。
【0046】上記光導波路素子10は、図17(A)〜
(F)で述べた従来例と同じプロセスで作成され、(図1
のIV-IV線に沿う断面図である図4の横断面図に示すよ
うに、シリコン基板11上のSiO2膜12上に堆積し
た単結晶シリコン薄膜13をパターンエッチングして光
導波路である凸状のコア部(図4では入力端13e,出力
端13f)を作り、このコア部を下にしてV溝付きシリコ
ン基板1に接合されるが、光ファイバ,レーザダイオー
ド,ホトダイオードは搭載していない。なお、出力端1
3fは、シリコン基板1のV溝15の真上に位置する一
方、入力端13eと出力端13fの間隔Xは、上記チップ
キャリア7に一体化された受信用ホトダイオード4とモ
ニタ用ホトダイオード5の両受光部4a,5aの間隔に略
等しい。
【0047】光導波路素子10とV溝付きシリコン基板
1のろう接は、図2に示すように行なわれる。即ち、図
2(A)に示すように、図4の光導波路(コア部)を作る
際、エッチングしない周辺部の単結晶シリコン薄膜上に
Au-Sn合金からなるろう材のパターン16d,16eを
蒸着で形成する。次に、図2(B)に示すように、光導波
路13aの入出力端13dに光ファイバ9を紫外線硬化性
樹脂で接着して固定する。その際、両者間での光損失が
できる限り小さくなるように、光ファイバ9側から入力
した信号光を,光導波路13aの出力端13fでモニタし
ながら位置調整した。なお、光導波路13aおよびろう
材パターン16d,16eは、光導波路素子10の裏面に
あるので、図2(A),(B)では破線で表わされている。
一方、光導波路素子10の表面には、図2(C)に示すよ
うに、レーザダイオード4を搭載する電極パターン17
と上記ろう材パターン16d,16eに合わせて位置決め
されたろう材パターン16b,16cを形成する。この場
合、光導波路素子10の表面が平坦なので、V溝15,
電極パターン17,ろう材パターン16b,16cの作成用
のマスクを容易かつ正確に形成でき、従って、これらを
総べて高精度に作成することができる。
【0048】さらに、光導波路素子10に固定された光
ファイバ9を、V溝付きシリコン基板1のV溝15に嵌
め込むだけで、長い光ファイバ9により光導波路素子1
0の位置も向きも定まるので、電極パターン17に載る
レーザダイオード4との位置合わせが殆ど不要になる。
また、光導波路であるコア部13aが、図4で述べたよ
うにV溝付きシリコン基板1と向き合って配置されてい
るので、後の作成プロセスでコア部が損傷する恐れが少
ない。かくて、対応するろう材パターン16b,16d;1
6c,16eを揃えて図2(D)のように重ね合わしたV溝
付きシリコン基板1と光導波路素子10を、押さえ付け
たまま400℃程度に加熱,昇温してろう材を溶融して
なじませた後、温度を下げて接合を行なう。ここで、ろ
う材は、蒸着で作成するから薄くできて位置精度を高め
ることができ、剛性が高いため変形しにくい。また、接
合する素材が同じシリコンであるので、大きな温度変動
があっても僅かな歪しか生じない。さらに、光導波路素
子のろう材蒸着面は、SIMOX層やSOI層などの本
来のウェハ面であるので、平坦性に優れ、光導波路であ
るコア部の高さ位置の基準にすることができる。最後
に、図1に示すように、モニタ用ホトダイオード5と受
信用ホトダイオード6を搭載したチップキャリア7と、
光導波路素子10を接合したV溝付きシリコン基坂1
を、共通の基体8に搭載することによって光送受信モジ
ュールが完成する。
【0049】一方、チップキャリア7に搭載されるモニ
タ用ホトダイオード5と受信用ホトダイオード6には、
従来から用いられている面入射構造のPINホトダイオ
ードを用いている。通常、モニタ用ホトダイオードに
は、受光部の面積の大きいものが用いられるが、本実施
の形態では、高い応答性が要求されるため、位置精度が
よくて光結合効率のよい受信用ホトダイオードと同様、
受光部の小さなものを用いている。両ホトダイオード
5,6は、1枚のウェハにバッチ処理で作成されたもの
を2個一組として取り出したものなので、チップキャリ
ア7に搭載する際も2つの受光部をもつ1つの素子とし
て扱うことができる。つまり、1素子として厚さ100
μm,300μm角程度であるが、厚さlmm,縦2mm
×横4mmのチップキャリア7に搭載することで取り扱
いが容易になる。また、チップキャリア7の材料は、シ
リコンに限らず自由に選ぶことができ、Al23(誘電
率:10)、AlN(誘電率:9)、Be0(誘電率:7)など
の高速動作に適した低容量の材料を用いることもでき
る。
【0050】チップキャリア7に搭載された両ホトダイ
オード5,6は、図1に示すように、基板側(n側)電極
がチップキャリア7上の電極パッド14aに、受光部側
の電極が同様の電極パッド14b,14cにAuワイヤで
夫々接続されている。この中継用の電極パッド14b,1
4cにより取り扱いは容易になるが、ホトダイオードの
実効的な容量が大きくなるので、高速動作に支障が出な
いようにチップキャリア7の材料に誘電率の小さいAl
Nを用いている。光導波路13aの出力端13fの直下に
は、光ファイバ9が固定された溝15が延在し、出力端
13fから出た信号光がシリコン基板1で反射すること
なく、受信用ホトダイオード6の受光部6aに入射する
ようになっている。光導波路素子10とV溝付きシリコ
ン基板1を一体化してなる素子と、チップキャリア7
は、放熱の改善を図るべくステンレス薄鋼板からなる共
通の基体8に相互の位置が変化しないように固定され
る。
【0051】図1に示す受信用ホトダイオード6の受光
部6aと出力端13fとの間隔dは、レーザダイオード4
の共振器長である800μmより長くする必要がある。し
かし、上記間隔dを長くしすぎると、出力端13fから
の出射光がdの2乗に比例して受光部6a(直径:80μ
m)の外側まで広がり、光結合効率が低下する。図3
は、この様子を示しており、間隔dが400μm程度以下
であれば、結合効率は70%以上となり、実用上問題な
いことが分かる。本実施の形態では、受信用ホトダイオ
ード6が取付誤差等により最適位置からずれることを考
慮して、上記間隔dを350μmとした。
【0052】図1の両ホトダイオード5,6の受光部5
a,6aの中心間の間隔は、図1のIV−IV線断面図である
図4に示す光導波路素子10の入力端13e,出力端13
fとの間隔Xに略等しく設定されている。従って、受信
用ホトダイオード6に出力端13fからの出射光が最大
に入るようにチップキャリア7の位置を決めれば、モニ
タ用ホトダイオード5も自動的に最適位置に設置され、
レーザダイオード4の背面からの出射光が受光部5aに
効率よく入射する。なお、モニタ用ホトダイオード5の
表面で反射した光がレーザダイオード4内に戻らないよ
うに、両者は20μm以上離し、かつモニタ用ホトダイ
オード5の表面は、図1に示すように、レーザダイオー
ド4の光軸に立てた垂線に対してθ=5°程度僅かに傾
けている。
【0053】[第2の実施の形態]図5は、本発明の請
求項4,15に記載の送受信モジュールおよびその製造
方法の一例を示す斜視図である。この光送受信モジュー
ルは、第1の実施の形態の図2で述べた矩形のろう材パ
ターン16b〜16eを円形として、光導波路素子10と
V溝付きシリコン基板1との一体化の際の位置調整用マ
ーカに利用した点のみが異なる。従って、第1の実施の
形態と同じ部材には同一番号を付して説明を省略する。
光導波路素子10上のろう材パターン26a〜26cは、
破線で示されていることから判るように、光導波路の入
出力端13d,出力端13f,入力端13eとの相対位置を
正確に定めて、光導波路13aの作成と同時に裏面に作
成される。一方、V溝付きシリコン基板1上のろう材パ
ターン26a'〜26c'は、V溝15およびレーザダイオ
ード搭載用の電極パターン17と同時にこれらと相対位
置を正確に定めて表面に作成される。光導波路素子10
とV溝付きシリコン基板1のろう接は、図示しない赤外
カメラによりV溝付きシリコン基板1と光導波路素子1
0の間から両者の円形のろう材パターン26a〜26c,
26a'〜26c'を見ながら、通常の画像認識法により両
パターンの円の重心を一致させるように位置合わせして
行なう。その結果、円の外周に凹凸があっても正確な位
置調整が可能となる。このような位置調整法により、光
導波路素子10に予め光フアイバ9(図2(B)参照)を取
り付けずとも、後にV溝15に光ファイバ9を固定する
だけで光ファイバ10と光導波路13aとの位置合わせ
を行なうことができる。
【0054】[第3の実施の形態]図6は、本発明の請
求項13に記載の送受信モジュールの一例を示す斜視図
である。この光送受信モジュールは、第1の実施の形態
の図1で述べた光導波路素子10の出力端13fに光フ
ァイバ29を接続した点のみが異なる。従って、第1の
実施の形態と同じ部材には同一番号を付して説明を省略
する。上記光ファイバ29は、予め光導波路素子10の
出力端13fに取り付けられるので、第1の実施の形態
に比べてより光導波路素子10とV溝付きシリコン基板
1とを高精度に接合することができる。また、第2の実
施の形態と同様に光導波路素子10とV溝付きシリコン
基板1とをろう材パターンの画像認識により位置合わせ
してから、出力端13f側のV溝15に上記光ファイバ
29を取り付けることもできる。このように、出力端1
3fに短い光ファイバ29を接続すれば、出力端13fか
ら受信用ホトダイオード6までの距離を大きくできるの
で、レーザダイオード4に、光結合効率を高めるべく出
力光の広がりは小さいが共振器長が長いスポットサイズ
(ss)変換型のものを使用しても、第1の実施の形態
と異なり、出力端13fから受信用ホトダイオード6の
受光部6aまでの距離d'を長くできる。つまり、光ファ
イバ29を設けることにより、出力端13fからの信号
光の広がりを防止でき、光結合効率が低下しない。ま
た、チップキャリア7を基体8(図1参照)に取り付ける
際にシリコン基板1との距離を大きめにとって、チップ
キャリア7の搬送時に位置ずれがあっても、両ホトダイ
オード5,6がシリコン基板1に衝突しないようにする
ことができ、光送受信モジュールの作成が容易になる。
【0055】[第4の実施の形態]図7は、本発明の光
送受信モジュールの一例を示す斜視図である。この光送
受信モジュールは、V溝付きシリコン基板21とチップ
キャリア27とが、相互に嵌め合い可能な溝と突起を備
えている点を除いて既述の第1の実施の形態と同じであ
り、同じ部材には同一番号を付して説明を省略する。即
ち、V溝付きシリコン基板21の光ファイバ9と反対側
の端面には、一対の縦溝22a,22bを設ける一方、チ
ップキャリア27の対向する前面に、上記縦溝22a,2
2bに嵌合する板状の突起23a,23bを設けている。モ
ニタ用と受信用のホトダイオード5,6の位置精度は、
夫々±50μm,±10μm程度であるので、上記縦溝
22a,22bと突起23a,23bを嵌合することにより、
両ホトダイオード5,6は十分な位置精度で固定され
る。また、基体8(図1参照)に搭載する際の両者の相対
的な位置変化を防止することができる。なお、V溝付き
シリコン基板21の縦溝22a,22bは、ダイシング装
置による切削で、チップキャリア27の突起23a,23
bは、切削により夫々作成される。
【0056】[第5の実施の形態]図8は、本発明の光
送受信モジュールの一例を示す斜視図である。この光送
受信モジュールは、光導波路素子10とV溝付きシリコ
ン基板1とを一体化してなる素子と、チップキャリア7
とを搭載する基体28が、L字型のステンレス鋼薄板か
らなる点を除いて、既述の第1の実施の形態と同じであ
り、同じ部材には同一番号を付して説明を省略する。こ
の光受信モジュールは、基体28がL字型のステンレス
鋼薄板からなるので、加工が容易で剛性が高いうえ、L
字型の基体28により、チップキャリア7を2mm×4
mm程度の広い面に容易に固定することができる。な
お、高い光出力を得るべく注入電流の大きいレーザダイ
オードを用いる場合は、より熱伝導率の大きい銅,アル
ミニウム,セラミック等を用いるのが望ましい。
【0057】[第6の実施の形態]図9は、本発明の請
求項8に記載の光送受信モジュールの一例を示す斜視図
である。この光送受信モジュールは、図1以降述べてき
た光送受信モジュールが、別々に作成された光導波路素
子とV溝付きシリコン基板を一体化するものであったの
に対して、半導体基板であるシリコン基板31とその表
面の光導波路素子43が一体に作成されるとともに発光
素子4を搭載する一方、受光素子5,6がシリコン基板
31とは別個のチップキャリア7に搭載されている点が
相違する。従って、既述の部材と同じ部材には、同一番
号を付して説明を省略する。表面に光導波路素子43を
もつ上記シリコン基板31は、図21で述べた従来例と
同様に作成される。但し、光導波路素子43の入力端4
3eと出力端43fは、光導波路(コア部)43aが表面側
に形成されているため、図9のX−X線断面図である図1
0からも判るように、図1で述べた入力端13e,出力端
13fの配置とは逆になっている。また、出力端43fの
直下のシリコン基板31には受信ホトダイオード6の受
光部6aの半径(50μm)と略同じ深さの矩形断面の溝45
が設けられ、出力端43fからの出射光がシリコン基板
31で反射せずに受光部6aに入射するようにしてい
る。一方、モニタ用と受信用のホトダイオード5,6を
載せたチップキャリア7は、第1の実施の形態について
段落[0049]〜[0052]述べたと同様に作成される。但し、
両ホトダイオード5,6の配置も図1で述べたチップキ
ャリアの場合とは逆になっている。こうして作成された
シリコン基板31とチップキャリア7は、図1のステン
レス鋼薄板製の共通の基体8に同様の要領で搭載され
る。
【0058】この実施の形態は、光導波路素子がシリコ
ン基板上に同じ工程で一体に作られるのが一般的である
ことから、発光素子としてのレーザダイオード4を受光
素子であるホトダイオード5,6と別々に作成して共通
の基体8に搭載することによって、第1の実施の形態で
既に述べたと同様の作用効果を奏することができ、より
実用性のあるものといえる。
【0059】[第7の実施の形態]図11は、図6で述べ
た実施の形態を図9の上記第6の実施の形態に適用した
本発明の請求項14に記載の光送受信モジュールの一例
を示す斜視図であり、同じ部材には同一番号を付して説
明を省略する。この光送受信モジュールは、出力端43
fと受信用ホトダイオード6の受光部を短い光ファイバ
49で接続し、この光ファイバ49の中心を高精度に定
めて載せるべくシリコン基板31に、図12に示すよう
なV溝55を設けた点のみが図9の光送受信モジュール
と異なる。なお、出力端43fとV溝55の位置を高精
度に合わせるには、光導波路素子43をホトリソグラフ
ィ法で形成する際に、光導波路パターンおよびV溝の形
成用マスクを同じプロセスで作成すれば良い。この実施
の形態によれば、第3の実施の形態について段落[0054]
で述べたと同様の作用効果が奏される。
【0060】[第8の実施の形態]図13は、図7で述べ
た実施の形態を図9の上記第6の実施の形態に適用した
本発明の光送受信モジュールの一例を示す斜視図であ
り、同じ部材には同一番号を付して説明を省略する。こ
の光送受信モジュールは、シリコン基板41とチップキ
ャリア47とが、相互に嵌め合い可能な溝と突起を備え
ている点を除いて図9の光送受信モジュールと同じであ
り、シリコン基板41の光ファイバ39と反対側の端面
には、一対の縦溝52a,52bを設ける一方、チップキ
ャリア47の対向する前面に、上記縦溝52a,52bに
嵌合する板状の突起53a,53bを設けている。この実
施の形態によれば、第4の実施の形態について段落[005
5]で述べたと同様の作用効果が奏される。
【0061】[第9の実施の形態]図14は、図8で述べ
た実施の形態を図9の上記第6の実施の形態に適用した
本発明の光送受信モジュールの一例を示す斜視図であ
り、同じ部材には同一番号を付して説明を省略する。こ
の光送受信モジュールは、シリコン基板31とチップキ
ャリア7とを搭載する基体48が、L字型のステンレス
鋼薄板からなる点を除いて、既述の第6の実施の形態と
同じである。この実施の形態によれば、第5の実施の形
態について段落[0056]で述べたと同様の作用効果が奏さ
れる。
【0062】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の光送受信モジュールは、光導波路が形成された光導波
路素子と、光ファイバ用のV溝をもち,発光素子を搭載
するV溝付きシリコン基板とが、別体であって、かつ接
合で一体化されるので、光導波路作成プロセスと発光素
子作成,光ファイバ調整・固定プロセスとを分離するこ
とができるから、不良品の割合を減らすことができる。
【0063】請求項2の光送受信モジュールは、光を分
離・合流するカプラ機能をもつ光導波路素子の入出力
端,出力端の一方または双方が、V溝付きシリコン基板
のV溝の直上に位置するように調整するので、受光素
子,光ファイバと光導波路との調整を同時に行うことが
できるから、光送受信モジュールの作成プロセスを簡略
化することができる。
【0064】請求項3の光送受信モジュールは、光導波
路素子の入出力端,出力端の一方または双方に、相互間
で光損失が最小になるように位置調整して光ファイバが
接続されるので、光導波路素子とV溝付きシリコン基板
とを調整する必要がない。
【0065】請求項4の光送受信モジュールは、光導波
路素子とV溝付きシリコン基板とをろう材により接合す
るので、広い温度範囲で特性の安定した光送受信モジュ
ールとすることができる。
【0066】請求項5の光送受信モジュールは、光導波
路素子の表面の単結晶シリコン薄膜をエッチングしてで
きた光導波路以外の周辺部のエッチングされなかった箇
所に、V溝付きシリコン基板と接合するためのろう材が
設けられているので、光導波路素子とV溝付きシリコン
基板とを広い面積で張り合わせることができるととも
に、本来のウェハ面を接合の基準とすることができるか
ら光導波路の高さを精密に決めることができ、光導波路
のコア部がV溝付きシリコン基板と向かい合って配置さ
れるから後プロセスで光導波路を損傷する恐れが少な
い。
【0067】請求項6の光送受信モジュールは、光導波
路素子の入出力端直下のV字状断面の溝と出力端直下の
V字状断面の溝とが、一直線に繋がっているので、溝形
成を1回で済ますことができる。
【0068】請求項7の光送受信モジュールは、発光素
子を搭載したV溝付きシリコン基板が、受光素子を搭載
せず、受光素子は別個のチップキャリアに、受光面が光
導波路から出射された光の進行方向に略垂直になるよう
に配設されているので、受光素子に例えば従来の高速の
面入射型ホトダイオードを用いても光の損失を小さく抑
えることができ、発光素子の駆動による発熱が受光素子
の温度を上昇させることが無いから信号受信状態を安定
に保つことができる。
【0069】請求項8の光送受信モジュールは、半導体
基板に、入出力端,出力端,入力端をもちカプラ機能をも
つ光導波路が形成され、かつ上記入力端に発光素子が搭
載される一方、受光素子は、上記出力端からの出射光に
略垂直に半導体基板とは別個のチップキャリアに配設さ
れているので、受光素子に例えば従来の高速の面入射型
ホトダイオードを用いても、ホトキャリアがp層側に生
成されるから高速応答特性が損なわれることがないう
え、表面再結合の影響が無くなって、光の損失を小さく
抑えることができる。さらに、発光素子の駆動による発
熱が受光素子の温度を上昇させることが無いから信号受
信状態を安定に保つことができ、受光素子が、半導体基
板と別個なので取り扱いが容易になる。
【0070】請求項9の光送受信モジュールは、半導体
基板に、光導波路の出力端の直下から出て反対側の端辺
に至る溝が設けられているので、光ファイバからの信号
光が半導体基板に当たらないようにでき、受光素子への
光結合効率を高い値に保つことができる。
【0071】請求項10の光送受信モジュールは、チッ
プキャリアに受光素子としての受信用ホトダイオードと
共に発光素子の出力光強度をモニタするモニタ用ホトダ
イオードも搭載し、両ホトダイオードの間隔を光導波路
の入力端と出力端との間隔に略等しくしたので、両ホト
ダイオードの位置調整が容易になる。
【0072】請求項11の光送受信モジュールは、受信
用ホトダイオードとモニタ用ホトダイオードを1つの基
板に集積化しているので、両ダイオードのチップを一度
に搭載することができ、調整を1回で済ませることがで
きる。
【0073】請求項12の光送受信モジュールは、モニ
タ用ホトダイオードの受光面を、発光素子である半導体
レーザの出力端面に対して傾けて、上記受光面での反射
光が半導体レーザの内部に入射しないようにしているの
で、戻り光により半導体レーザの発振状態が不安定にな
ることが防がれる。
【0074】請求項13の光送受信モジュールは、光導
波路素子の出力端に光ファイバが接続されているので、
光導波路素子の出力端と受光素子または受信用ホトダイ
オードとの距離を長くすることができ、受光素子または
チップキャリアの搭載が容易になる。
【0075】請求項14の光送受信モジュールは、半導
体基板の光導波路の直下から出る溝の断面がV字状であ
るので、このV溝に円筒形の光ファイバを精度よく固定
することができ、受光素子が出力端から離れていても上
記光ファイバにより光結合効率を高く保つことができ
る。
【0076】請求項15の光送受信モジュールの製造方
法は、光導波路をもつ光導波路素子と、光ファイバ用の
V溝をもち,発光素子が搭載されるV溝付きシリコン基
板とを、両者に形成されたろう材パターンを位置調整用
のマーカに用いて一体化するので、光導波路素子に光フ
ァイバを取り付けることなく、光導波路素子とV溝付き
シリコン基板との位置調整を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1,11に記載された本発明の第1の
実施の形態の光送受信モジュールを示す斜視図である。
【図2】 図1の光導波路素子とV溝付きシリコン基板
のろう接の手順を示す斜視図である。
【図3】 図1の光導波路の出力端と受信用ホトダイオ
ードとの間隔dと、光結合効率の関係を示す図である。
【図4】 図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】 請求項1,11に記載された本発明の第2の
実施の形態の光送受信モジュールを示す斜視図である。
【図6】 請求項13に記載された本発明の第3の実施
の形態の光送受信モジュールを示す斜視図である。
【図7】 本発明の第4の実施の形態の光送受信モジュ
ールを示す斜視図である。
【図8】 本発明の第5の実施の形態の光送受信モジュ
ールを示す斜視図である。
【図9】 請求項8に記載された本発明の第6の実施の
形態の光送受信モジュールを示す斜視図である。
【図10】 図9のX−X線に沿う断面図である。
【図11】 本発明の第7の実施の形態の光送受信モジ
ュールを示す斜視図である。
【図12】 図11のXII−XII線に沿う断面図である。
【図13】 本発明の第8の実施の形態の光送受信モジ
ュールを示す斜視図である。
【図14】 本発明の第9の実施の形態の光送受信モジ
ュールを示す斜視図である。
【図15】 従来の光導波路型モジュールを示す斜視図
である。
【図16】 図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。
【図17】 図15の光導波路型モジュールの製造方法
を示す図である。
【図18】 光導波路のコア部の幅wとエッチング深さ
dをパラメータとして、単一モードの光伝播が可能な範
囲を求めた実験結果を示す図である。
【図19】 図15のXIX−XIX線に沿う断面図である。
【図20】 図15のXX−XX線に沿う断面図である。
【図21】 従来の更なる光導波路型モジュールを示す
斜視図である。
【図22】 図21のXXII−XXII線に沿う断面図であ
る。
【図23】 図21のXXIII−XXIII線に沿う断面図であ
る。
【図24】 図21のXXIV−XXIV線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
1,21…V溝付きシリコン基板、4…レーザダイオー
ド、5…モニタ用ホトダイオード、5a…受光部、6…
受信用ホトダイオード、6a…受光部、7,27…チップ
キャリア、8,28,48…基体、9,29,39,49…
光ファイバ、10…光導波路素子、11…シリコン基
板、12…SiO2膜、13…光導波路部、13a…コア
部、13b…クラッド部、13d…入出力端、13e…入
力端、13f…出力端、14a,14b,14c…電極パッ
ド、15,55…V溝、16b〜16e、26a〜26c,2
6a'〜26c'…ろう材パターン、17…レーザダイオー
ド用の電極パターン、22a,22b,52a,52b…縦
溝、23a,23b,53a,53b…突起、31…シリコン
基板、43…光導波路素子、43a…コア部、43b…ク
ラッド部、43d…入出力端、43e…入力端、43f…
出力端、45…矩形溝。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波路が形成された光導波路素子と、 光ファイバが搭載されるV字状の断面をもつ1つ以上の
    溝が形成され、発光素子が搭載されるV溝付きシリコン
    基板とからなり、 上記光導波路素子とV溝付きシリコン基板とは、別体で
    あって、かつ接合により一体化されていることを特徴と
    する光送受信モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光送受信モジュールに
    おいて、上記光導波路素子は、入出力端と入力端と出力
    端とを含み、光を分離・合流するカプラ機能を有すると
    ともに、上記入出力端または出力端の少なくとも一方
    が、上記V溝付きシリコン基板のV字状の断面をもつ溝
    の直上に位置することを特徴とする光送受信モジュー
    ル。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光送受信モジュールに
    おいて、上記光導波路素子の入出力端または出力端の少
    なくとも一方に、相互間で光の損失が最小になるように
    位置調整して上記光ファイバが接続されていることを特
    徴とする光送受信モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光送受信モジュールに
    おいて、上記V溝付きシリコン基板と光導波路素子と
    は、ろう材により接合されていることを特徴とする光送
    受信モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光送受信モジュールに
    おいて、上記光導波路素子は、シリコン基板上の酸化膜
    の上に形成された単結晶シリコン薄膜を、上記シリコン
    基板の周辺部を除いてエッチングして形成され、周辺部
    のエッチングされなかった単結晶シリコン薄膜上に、上
    記V溝付きシリコン基板と接合するためのろう材が設け
    られていることを特徴とする光送受信モジュール。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の光送受信モジュールに
    おいて、上記光導波路素子の入出力端直下のV字状の断
    面をもつ上記溝と出力端直下のV字状の断面をもつ上記
    溝とは、一直線に繋がっていることを特徴とする光送受
    信モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の光送受信モジュールに
    おいて、上記V溝付きシリコン基板には、上記発光素子
    が搭載されいるのに対して、受光素子は、受光面が上記
    光導波路素子の光導波路から出射される光の進行方向に
    略垂直になるように、上記V溝付きシリコン基板とは別
    個のチップキャリアに配設されていることを特徴とする
    光送受信モジュール。
  8. 【請求項8】 光導波路が一体に形成された半導体基板
    と、発光素子と、受光素子とを備えた光送受信モジュー
    ルにおいて、 上記半導体基板の光導波路は、光を分離・合流するカプ
    ラ機能を有して、入出力端から入射した信号光が出力端
    から上記受光素子に出射され、上記発光素子から入力端
    に入射した信号光が上記入出力端から出射されるように
    なっており、 上記半導体基板に、上記発光素子が搭載され、 上記受光素子は、受光面が上記光導波路から出射される
    光の進行方向に略垂直になるように、上記半導体基板と
    は別個のチップキャリアに配設されていることを特徴と
    する光送受信モジュール。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の光送受信モジュールに
    おいて、上記半導体基板に、上記光導波路の出力端の直
    下から出てこの出力端と反対側の端辺に至る溝が設けら
    れていることを特徴とする光送受信モジュール。
  10. 【請求項10】 請求項7または8に記載の光送受信モ
    ジュールにおいて、上記チップキャリアには、上記受光
    素子としての受信用ホトダイオードに加えて、上記発光
    素子の出力光の強度をモニタするモニタ用ホトダイオー
    ドが搭載されており、この受信用ホトダイオードの受光
    部とモニタ用ホトダイオードの受光部との間隔は、上記
    光導波路の入力端と出力端との間隔に略等しいことを特
    徴とする光送受信モジュール。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の光送受信モジュー
    ルにおいて、上記受信用ホトダイオードとモニタ用ホト
    ダイオードとは、1つの基板に集積化されていることを
    特徴とする光送受信モジュール。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の光送受信モジュー
    ルにおいて、上記発光素子は、半導体レーザであり、上
    記モニタ用ホトダイオードの受光面は、この受光面で反
    射した光が上記半導体レーザの内部に入射しない程度に
    上記半導体レーザの出力端面に対して傾けられているこ
    とを特徴とする光送受信モジュール。
  13. 【請求項13】 請求項1または7に記載の光送受信モ
    ジュールにおいて、上記光導波路素子の出力端に光ファ
    イバが接続されていることを特徴とする光送受信モジュ
    ール。
  14. 【請求項14】 請求項9に記載の光送受信モジュール
    において、上記光導波路の出力端の直下から出る溝の断
    面は、円筒状の光ファィバを精度良く設置、固定できる
    ようにV字状であることを特徴とする光送受信モジュー
    ル。
  15. 【請求項15】 光導波路とろう材パターンとが形成さ
    れた光導波路素子を作成し、 光ファイバが搭載されるV字状の断面をもつ1つ以上の
    溝とろう材パターンとが形成され、発光素子が搭載され
    るV溝付きシリコン基板を作成し、 上記光導波路素子とV溝付きシリコン基板とを、上記2
    つのろう材のパターンを位置調整用のマーカに用いて一
    体化することを特徴とする光送受信モジュールの製造方
    法。
JP29192698A 1998-10-14 1998-10-14 光送受信モジュールおよびその製造方法 Pending JP2000121870A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29192698A JP2000121870A (ja) 1998-10-14 1998-10-14 光送受信モジュールおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29192698A JP2000121870A (ja) 1998-10-14 1998-10-14 光送受信モジュールおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000121870A true JP2000121870A (ja) 2000-04-28

Family

ID=17775261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29192698A Pending JP2000121870A (ja) 1998-10-14 1998-10-14 光送受信モジュールおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000121870A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004354947A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 平面光回路部品及びその作製方法
JP2007101789A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Seiko Epson Corp 光伝送モジュール、光伝送モジュールの製造方法、光伝送装置および電子機器
JP2008134662A (ja) * 2008-02-15 2008-06-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 平面光回路部品及びその作製方法
JP2008281780A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Nitto Denko Corp タッチパネル用レンズ付き光導波路およびそれに用いる光導波路
JP4790819B2 (ja) * 2006-10-20 2011-10-12 ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド ハイブリッド集積された1×n個のdwdn送信機用の方法及びシステム
US8285150B2 (en) 2006-10-02 2012-10-09 Futurewei Technologies, Inc. Method and system for integrated DWDM transmitters
US8285149B2 (en) 2006-10-02 2012-10-09 Futurewei Technologies, Inc. Method and system for integrated DWDM transmitters
JP2013012548A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Hitachi Ltd 光モジュールおよび光電気混載ボード
JP2014225029A (ja) * 2014-07-17 2014-12-04 株式会社日立製作所 光モジュールの製造方法
JP2016170371A (ja) * 2015-03-16 2016-09-23 日本電気株式会社 素子保持構造体および受光モジュール

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004354947A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 平面光回路部品及びその作製方法
JP2007101789A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Seiko Epson Corp 光伝送モジュール、光伝送モジュールの製造方法、光伝送装置および電子機器
US8285150B2 (en) 2006-10-02 2012-10-09 Futurewei Technologies, Inc. Method and system for integrated DWDM transmitters
US8285149B2 (en) 2006-10-02 2012-10-09 Futurewei Technologies, Inc. Method and system for integrated DWDM transmitters
JP4790819B2 (ja) * 2006-10-20 2011-10-12 ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド ハイブリッド集積された1×n個のdwdn送信機用の方法及びシステム
US8285151B2 (en) 2006-10-20 2012-10-09 Futurewei Technologies, Inc. Method and system for hybrid integrated 1XN DWDM transmitter
JP2008281780A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Nitto Denko Corp タッチパネル用レンズ付き光導波路およびそれに用いる光導波路
JP2008134662A (ja) * 2008-02-15 2008-06-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 平面光回路部品及びその作製方法
JP4504435B2 (ja) * 2008-02-15 2010-07-14 日本電信電話株式会社 平面光回路部品及びその作製方法
JP2013012548A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Hitachi Ltd 光モジュールおよび光電気混載ボード
JP2014225029A (ja) * 2014-07-17 2014-12-04 株式会社日立製作所 光モジュールの製造方法
JP2016170371A (ja) * 2015-03-16 2016-09-23 日本電気株式会社 素子保持構造体および受光モジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100198460B1 (ko) 브이홈에 정렬된 렌즈를 가진 광모듈 및 그 제작방법
JP4582489B2 (ja) 発光装置
US5247597A (en) Optical fiber alignment
JP3782126B2 (ja) 二方向光通信及び信号伝送用送信及び受信モジュール
US6965714B2 (en) Integrated aspheric optical coupler for RF planarized automatic photonics packaging
US6345138B1 (en) Optical fiber output semiconductor device
WO2010108399A1 (zh) 侧向耦合光纤构件及其加工方法
JPH09307134A (ja) 受光素子及びその光モジュール並びに光ユニット
US7057158B2 (en) Optical subassembly for high speed optoelectronic devices
JP2000121870A (ja) 光送受信モジュールおよびその製造方法
EP0477842B1 (en) Semiconducteur laser amplifier
KR100734874B1 (ko) 양방향성 광모듈
JPH1039162A (ja) 光半導体装置並びに半導体受光素子および光ファイバーの形成方法
JP3202425B2 (ja) 受光モジュール
US20020159719A1 (en) Optical-fiber supporting member and optical transmission device using the same
JPH10274728A (ja) 受光素子モジュ−ル及びその製造方法
Nakagawa et al. High power and high sensitivity planar lightwave circuit module incorporating a novel passive alignment method
JP4118747B2 (ja) 光モジュール、光送受信システム
JP2001007353A (ja) 光送受信モジュールおよびその製造方法
JP3302839B2 (ja) 光通信用ユニット
KR20010028259A (ko) 광가입자망을 위한 양방향 송수신모듈과 그 제작방법
JP3594510B2 (ja) 光モジュール
JPH11204823A (ja) 光受信モジュ−ルおよび光送受信モジュ−ル
JP2002040304A (ja) 光検出装置
JPH04106978A (ja) 光回路装置