JP2000120842A - デファレンシャル装置 - Google Patents
デファレンシャル装置Info
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- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 claims abstract 2
- 239000012530 fluid Substances 0.000 claims description 7
- 230000008878 coupling Effects 0.000 claims description 3
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- 238000005315 distribution function Methods 0.000 description 10
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- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 238000005728 strengthening Methods 0.000 description 1
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- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 差動制限手段をS−S配置し、低コストに
し、出力トルク配分比を1:1にし、ワッシャの耐久性
を上げる。 【解決手段】 入力軸3に連結されたピニオンシャフト
15と、シャフト15に支承されたピニオンギヤ17
と、ギヤ17とそれぞれ噛み合った出力側サイドギヤ1
9、21とからなるベベルギヤ式の差動機構9と、ギヤ
19、21の間で差動を制限する差動制限手段11とを
備えた。
し、出力トルク配分比を1:1にし、ワッシャの耐久性
を上げる。 【解決手段】 入力軸3に連結されたピニオンシャフト
15と、シャフト15に支承されたピニオンギヤ17
と、ギヤ17とそれぞれ噛み合った出力側サイドギヤ1
9、21とからなるベベルギヤ式の差動機構9と、ギヤ
19、21の間で差動を制限する差動制限手段11とを
備えた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ピニオンシャフ
トからエンジンの駆動力を入力するベベルギヤ式の差動
機構と、サイドギヤの間に配置された差動制限手段とを
備えたデファレンシャル装置に関する。
トからエンジンの駆動力を入力するベベルギヤ式の差動
機構と、サイドギヤの間に配置された差動制限手段とを
備えたデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】実開昭61−142945号公報に図2
のような差動装置201(デファレンシャル装置)が記
載されている。
のような差動装置201(デファレンシャル装置)が記
載されている。
【0003】この差動装置201は、4輪駆動車のセン
タ−デフ(エンジンの駆動力を前輪と後輪に配分するデ
ファレンシャル装置)であり、入力軸203、一対の出
力軸205、207、プラネタリ−ギヤ式の差動機構2
09、カム211、多板クラッチ213などから構成さ
れている。
タ−デフ(エンジンの駆動力を前輪と後輪に配分するデ
ファレンシャル装置)であり、入力軸203、一対の出
力軸205、207、プラネタリ−ギヤ式の差動機構2
09、カム211、多板クラッチ213などから構成さ
れている。
【0004】プラネタリ−ギヤ式の差動機構209は、
インタ−ナルギヤ215、プラネタリ−ギヤ217、プ
ラネタリ−ギヤ217を支承するプラネタリ−ギヤキャ
リヤ219、サンギヤ221などから構成されている。
インタ−ナルギヤ215は、差動機構209、カム21
1、多板クラッチ213などを収容するケ−シングを形
成している。
インタ−ナルギヤ215、プラネタリ−ギヤ217、プ
ラネタリ−ギヤ217を支承するプラネタリ−ギヤキャ
リヤ219、サンギヤ221などから構成されている。
インタ−ナルギヤ215は、差動機構209、カム21
1、多板クラッチ213などを収容するケ−シングを形
成している。
【0005】入力軸203はプラネタリ−ギヤキャリヤ
219に連結されている。又、一方の出力軸205はイ
ンタ−ナルギヤ215(ケ−シング)と一体形成されて
おり、例えば、前輪側の動力伝達系に連結されている。
又、他方の出力軸207は中空に形成され、サンギヤ2
21と一体形成されている。出力軸207には出力ギヤ
223がスプライン連結されており、この出力ギヤ22
3は後輪側の動力伝達系に連結されている。
219に連結されている。又、一方の出力軸205はイ
ンタ−ナルギヤ215(ケ−シング)と一体形成されて
おり、例えば、前輪側の動力伝達系に連結されている。
又、他方の出力軸207は中空に形成され、サンギヤ2
21と一体形成されている。出力軸207には出力ギヤ
223がスプライン連結されており、この出力ギヤ22
3は後輪側の動力伝達系に連結されている。
【0006】カム211はクラッチハブ225とカムリ
ング227との間に設けられており、カムリング227
は出力軸207にスプライン連結されている。
ング227との間に設けられており、カムリング227
は出力軸207にスプライン連結されている。
【0007】多板クラッチ213は、クラッチハブ22
5とインタ−ナルギヤ215の間に配置されており、イ
ンタ−ナルギヤ215には多板クラッチ213の受圧部
材229が連結され、止め輪231で位置決めされてい
る。
5とインタ−ナルギヤ215の間に配置されており、イ
ンタ−ナルギヤ215には多板クラッチ213の受圧部
材229が連結され、止め輪231で位置決めされてい
る。
【0008】上記のように、クラッチハブ225はカム
211とカムリング227とを介して出力軸207に連
結されており、インタ−ナルギヤ215は出力軸205
と一体であるから、多板クラッチ213は、出力軸20
5(出力シャフト:S)と出力軸207(出力シャフ
ト:S)の間にS−S配置されている。
211とカムリング227とを介して出力軸207に連
結されており、インタ−ナルギヤ215は出力軸205
と一体であるから、多板クラッチ213は、出力軸20
5(出力シャフト:S)と出力軸207(出力シャフ
ト:S)の間にS−S配置されている。
【0009】このように、多板クラッチ213のような
差動制限手段をS−S配置する構成は、前輪側と後輪側
との間で直接差動制限を行えるから、センタ−デフに好
適である。
差動制限手段をS−S配置する構成は、前輪側と後輪側
との間で直接差動制限を行えるから、センタ−デフに好
適である。
【0010】又、インタ−ナルギヤ215と多板クラッ
チ213の受圧部材229と出力軸207によって形成
される空間233には、粘性流体が充填されている。
チ213の受圧部材229と出力軸207によって形成
される空間233には、粘性流体が充填されている。
【0011】入力軸203を回転させるエンジンの駆動
力はプラネタリ−ギヤキャリヤ219から差動機構20
9に入力し、インタ−ナルギヤ215から出力軸205
を介して前輪側に伝達され、サンギヤ221から出力軸
207と出力ギヤ223とを介して後輪側に伝達され
る。
力はプラネタリ−ギヤキャリヤ219から差動機構20
9に入力し、インタ−ナルギヤ215から出力軸205
を介して前輪側に伝達され、サンギヤ221から出力軸
207と出力ギヤ223とを介して後輪側に伝達され
る。
【0012】又、悪路などで前後輪間に駆動抵抗差が生
じると、プラネタリ−ギヤ217の自転と公転によっ
て、エンジンの駆動力は前後輪に差動配分される。
じると、プラネタリ−ギヤ217の自転と公転によっ
て、エンジンの駆動力は前後輪に差動配分される。
【0013】又、カム213は空間233に充填された
粘性流体の粘性抵抗を受けて作動し、クラッチハブ22
5を介して多板クラッチ211を押圧して締結させ、多
板クラッチ211はその摩擦抵抗によって差動機構20
9の差動を制限する。
粘性流体の粘性抵抗を受けて作動し、クラッチハブ22
5を介して多板クラッチ211を押圧して締結させ、多
板クラッチ211はその摩擦抵抗によって差動機構20
9の差動を制限する。
【0014】図3は、センタ−デフに用いられた他のデ
ファレンシャル装置251を示している。
ファレンシャル装置251を示している。
【0015】このデファレンシャル装置251は、入力
軸253、一方の出力軸255、他方の出力軸、ベベル
ギヤ式の差動機構257などから構成されている。
軸253、一方の出力軸255、他方の出力軸、ベベル
ギヤ式の差動機構257などから構成されている。
【0016】ベベルギヤ式の差動機構257は、ピニオ
ンシャフト259、ピニオンギヤ261、一対の出力側
サイドギヤ263、265、球面ワッシャ267などか
ら構成されている。
ンシャフト259、ピニオンギヤ261、一対の出力側
サイドギヤ263、265、球面ワッシャ267などか
ら構成されている。
【0017】入力軸253はピニオンシャフト259に
連結されている。又、一方の出力軸255はサイドギヤ
263と一体形成されており、ギヤ部269を介して、
例えば、前輪側の動力伝達系に連結されている。又、他
方の出力軸はサイドギヤ265に連結されており、ギヤ
部を介して後輪側の動力伝達系に連結されている。
連結されている。又、一方の出力軸255はサイドギヤ
263と一体形成されており、ギヤ部269を介して、
例えば、前輪側の動力伝達系に連結されている。又、他
方の出力軸はサイドギヤ265に連結されており、ギヤ
部を介して後輪側の動力伝達系に連結されている。
【0018】又、サイドギヤ263には差動機構257
を収容するケ−シング部271が形成されている。
を収容するケ−シング部271が形成されている。
【0019】球面ワッシャ267は係合孔273を有す
る円盤状のワッシャであり、係合孔273でピニオンシ
ャフト259の先端に係合している。又、各球面ワッシ
ャ267の外周はケ−シング部271の内周に接触し、
各球面ワッシャ267の内周はピニオンギヤ261に接
触している。
る円盤状のワッシャであり、係合孔273でピニオンシ
ャフト259の先端に係合している。又、各球面ワッシ
ャ267の外周はケ−シング部271の内周に接触し、
各球面ワッシャ267の内周はピニオンギヤ261に接
触している。
【0020】又、サイドギヤ263にケ−シング部27
1を形成したことにより、上記の差動装置201と同様
に、このケ−シング部271と他方のサイドギヤ265
側出力軸との間に、例えば、多板クラッチのような差動
制限手段をS−S配置することができる。
1を形成したことにより、上記の差動装置201と同様
に、このケ−シング部271と他方のサイドギヤ265
側出力軸との間に、例えば、多板クラッチのような差動
制限手段をS−S配置することができる。
【0021】入力軸253を回転させるエンジンの駆動
力はピニオンシャフト259から差動機構257に入力
し、サイドギヤ263から出力軸255とギヤ部269
を介して前輪側に伝達され、サイドギヤ265から他の
出力軸を介して後輪側に伝達される。
力はピニオンシャフト259から差動機構257に入力
し、サイドギヤ263から出力軸255とギヤ部269
を介して前輪側に伝達され、サイドギヤ265から他の
出力軸を介して後輪側に伝達される。
【0022】又、悪路などで前後輪間に駆動抵抗差が生
じると、ピニオンギヤギヤ261の自転と公転によっ
て、エンジンの駆動力は前後輪に差動配分される。
じると、ピニオンギヤギヤ261の自転と公転によっ
て、エンジンの駆動力は前後輪に差動配分される。
【0023】このとき、球面ワッシャ267の内周はピ
ニオンギヤ261と自転方向に摺動し、外周は、ケ−シ
ング部271の内周に対して自転しながら公転方向に摺
動する。
ニオンギヤ261と自転方向に摺動し、外周は、ケ−シ
ング部271の内周に対して自転しながら公転方向に摺
動する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】図2の差動装置201
は、差動機構に高価なプラネタリ−ギヤ式の差動機構2
09を用いているからコスト高である。
は、差動機構に高価なプラネタリ−ギヤ式の差動機構2
09を用いているからコスト高である。
【0025】更に、プラネタリ−ギヤ式差動機構の特性
(インタ−ナルギヤとサンギヤの噛み合い圧力円径が異
なること)によって両出力軸205、207の間で、
1:1のトルク配分比が得られない。
(インタ−ナルギヤとサンギヤの噛み合い圧力円径が異
なること)によって両出力軸205、207の間で、
1:1のトルク配分比が得られない。
【0026】このように、両出力軸205、207間の
トルク配分比が1:1でないと、センタ−デフに用いる
場合、適用車種が限定される。
トルク配分比が1:1でないと、センタ−デフに用いる
場合、適用車種が限定される。
【0027】又、両出力軸の間のトルク配分比が1:1
ではないから、多板クラッチ213をS−S配置して
も、S−S配置の効果が充分に得られないことがある。
ではないから、多板クラッチ213をS−S配置して
も、S−S配置の効果が充分に得られないことがある。
【0028】又、図3のデファレンシャル装置251で
は、各球面ワッシャ267が円盤状であることによっ
て、上記のように、その外周が、ケ−シング部271に
対して、自転方向に摺動すると共に、公転方向にも摺動
する。
は、各球面ワッシャ267が円盤状であることによっ
て、上記のように、その外周が、ケ−シング部271に
対して、自転方向に摺動すると共に、公転方向にも摺動
する。
【0029】このように、各球面ワッシャ267には大
きな負担が掛かるから、ケ−シング部271との間でカ
ジリなどが発生し、耐久性が低下し易い。
きな負担が掛かるから、ケ−シング部271との間でカ
ジリなどが発生し、耐久性が低下し易い。
【0030】又、各球面ワッシャ267には、ピニオン
ギヤ261の遠心力と、サイドギヤ263、265との
噛み合いによるピニオンギヤ261の噛み合い反力が掛
かり、これらの力による摺動抵抗がケ−シング部271
とピニオンギヤ261の差動回転に対する抵抗になる。
ギヤ261の遠心力と、サイドギヤ263、265との
噛み合いによるピニオンギヤ261の噛み合い反力が掛
かり、これらの力による摺動抵抗がケ−シング部271
とピニオンギヤ261の差動回転に対する抵抗になる。
【0031】この回転抵抗によって、差動機構257の
差動配分機能が不安定になることがあり、又、各球面ワ
ッシャ267とのカジリによってケ−シング部271の
内周に粗い面が生じると、差動配分機能は更に不安定に
なる。
差動配分機能が不安定になることがあり、又、各球面ワ
ッシャ267とのカジリによってケ−シング部271の
内周に粗い面が生じると、差動配分機能は更に不安定に
なる。
【0032】そこで、この発明は、差動制限手段をS−
S配置すると共に、低コストであり、1:1の出力トル
ク配分比が得られ、ワッシャの耐久性が高いデファレン
シャル装置の提供を目的とする。
S配置すると共に、低コストであり、1:1の出力トル
ク配分比が得られ、ワッシャの耐久性が高いデファレン
シャル装置の提供を目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】請求項1のデファレンシ
ャル装置は、エンジンの駆動力によって回転駆動される
入力軸に連結されたピニオンシャフトと、ピニオンシャ
フト上に回転自在に支承されたピニオンギヤと、ピニオ
ンギヤとそれぞれ噛み合った一対の出力側サイドギヤと
からなるベベルギヤ式の差動機構と、各サイドギヤの間
で差動を制限する差動制限手段とを備えたことを特徴と
する。
ャル装置は、エンジンの駆動力によって回転駆動される
入力軸に連結されたピニオンシャフトと、ピニオンシャ
フト上に回転自在に支承されたピニオンギヤと、ピニオ
ンギヤとそれぞれ噛み合った一対の出力側サイドギヤと
からなるベベルギヤ式の差動機構と、各サイドギヤの間
で差動を制限する差動制限手段とを備えたことを特徴と
する。
【0034】このように、本発明のデファレンシャル装
置は、ベベルギヤ式の差動機構を用いると共に、エンジ
ンの駆動力をピニオンギヤから入力し、各サイドギヤか
ら出力するように構成したことにより、プラネタリ−ギ
ヤ式の差動機構を用いた従来例と異なって、1:1の出
力トルク配分比が得られ、センタ−デフに用いれば、前
輪と後輪に均等なトルクを配分することができる。
置は、ベベルギヤ式の差動機構を用いると共に、エンジ
ンの駆動力をピニオンギヤから入力し、各サイドギヤか
ら出力するように構成したことにより、プラネタリ−ギ
ヤ式の差動機構を用いた従来例と異なって、1:1の出
力トルク配分比が得られ、センタ−デフに用いれば、前
輪と後輪に均等なトルクを配分することができる。
【0035】従って、種々の車種でセンタ−デフに用い
ることができる。
ることができる。
【0036】又、前輪と後輪に均等なトルクが配分され
るから、車両の操縦性、安定性などが向上する。
るから、車両の操縦性、安定性などが向上する。
【0037】又、差動制限手段が各サイドギヤ(各出力
軸)間にS−S配置されている上に、両出力軸のトルク
が均等であるから、前輪側が空転した場合と、後輪側が
空転した場合とで、均等な差動制限力が発生するなど、
差動制限手段をS−S配置したことによる充分な効果が
得られる。
軸)間にS−S配置されている上に、両出力軸のトルク
が均等であるから、前輪側が空転した場合と、後輪側が
空転した場合とで、均等な差動制限力が発生するなど、
差動制限手段をS−S配置したことによる充分な効果が
得られる。
【0038】又、プラネタリ−ギヤ式差動機構に較べて
安価なベベルギヤ式差動機構を用いたから、それだけ低
コストに構成できる。
安価なベベルギヤ式差動機構を用いたから、それだけ低
コストに構成できる。
【0039】請求項2の発明は、請求項1記載のデファ
レンシャル装置であって、他の部材を内側に収容するケ
−シング部を一方のサイドギヤ側に設けると共に、この
ケ−シング部の内周と各ピニオンギヤとの間に配置さ
れ、各ピニオンシャフトを連結するリング状のワッシャ
を設け、このリング状ワッシャには、外周にケ−シング
部の内周との摺動面を設け、内周に各ピニオンギヤと摺
動する球面ワッシャ部を設けたことを特徴とし、請求項
1の構成と同等の効果を得る。
レンシャル装置であって、他の部材を内側に収容するケ
−シング部を一方のサイドギヤ側に設けると共に、この
ケ−シング部の内周と各ピニオンギヤとの間に配置さ
れ、各ピニオンシャフトを連結するリング状のワッシャ
を設け、このリング状ワッシャには、外周にケ−シング
部の内周との摺動面を設け、内周に各ピニオンギヤと摺
動する球面ワッシャ部を設けたことを特徴とし、請求項
1の構成と同等の効果を得る。
【0040】これに加えて、この構成では、従来例に用
いられている円盤状の球面ワッシャ267と異なり、各
ピニオンシャフトを連結するリング状のワッシャが用い
られている。
いられている円盤状の球面ワッシャ267と異なり、各
ピニオンシャフトを連結するリング状のワッシャが用い
られている。
【0041】このリング状ワッシャには、外周にケ−シ
ング部内周との摺動面が設けられており、内周には各ピ
ニオンギヤと摺動する球面ワッシャ部が設けられてい
る。
ング部内周との摺動面が設けられており、内周には各ピ
ニオンギヤと摺動する球面ワッシャ部が設けられてい
る。
【0042】従って、このリング状ワッシャは、外周で
自転方向と公転方向の両方に摺動する従来例の円盤状ワ
ッシャと異なり、外周はケ−シング部との間で公転方向
にだけ摺動し、自転方向には摺動しない。
自転方向と公転方向の両方に摺動する従来例の円盤状ワ
ッシャと異なり、外周はケ−シング部との間で公転方向
にだけ摺動し、自転方向には摺動しない。
【0043】このように、リング状ワッシャは、負担が
大きく軽減するから、ケ−シング部との間のカジリなど
が防止され、デファレンシャル装置の耐久性が向上す
る。
大きく軽減するから、ケ−シング部との間のカジリなど
が防止され、デファレンシャル装置の耐久性が向上す
る。
【0044】又、リング状ワッシャは、球面ワッシャ部
で各ピニオンギヤの遠心力と、サイドギヤとの噛み合い
による各ピニオンギヤの噛み合い反力を受けているが、
ワッシャをリング状にしたことにより、各ピニオンギヤ
の遠心力と噛み合い反力は、ワッシャにだけ掛かり、外
周の摺動面とケ−シング部の内周には掛からない。
で各ピニオンギヤの遠心力と、サイドギヤとの噛み合い
による各ピニオンギヤの噛み合い反力を受けているが、
ワッシャをリング状にしたことにより、各ピニオンギヤ
の遠心力と噛み合い反力は、ワッシャにだけ掛かり、外
周の摺動面とケ−シング部の内周には掛からない。
【0045】従って、ワッシャの摺動面の負担が更に軽
減される上に、ケ−シング部の内周も負担が軽減される
から、デファレンシャル装置の耐久性は更に向上する。
減される上に、ケ−シング部の内周も負担が軽減される
から、デファレンシャル装置の耐久性は更に向上する。
【0046】又、各ピニオンギヤの遠心力と噛み合い反
力がリング状ワッシャによって遮断され、ケ−シング部
の内周に掛からないから、ケ−シング部とリング状ワッ
シャとの摺動抵抗が大きく低減され、摺動抵抗及びその
変動による差動回転への影響が防止される。
力がリング状ワッシャによって遮断され、ケ−シング部
の内周に掛からないから、ケ−シング部とリング状ワッ
シャとの摺動抵抗が大きく低減され、摺動抵抗及びその
変動による差動回転への影響が防止される。
【0047】従って、差動機構の差動配分機能が安定
し、正常に保たれる。
し、正常に保たれる。
【0048】又、上記のように、ワッシャの摺動面とケ
−シング部とのカジリが防止されることにより、ケ−シ
ング部の内周に粗い面が生じることがないから、差動機
構の差動配分機能は、更に、安定する。
−シング部とのカジリが防止されることにより、ケ−シ
ング部の内周に粗い面が生じることがないから、差動機
構の差動配分機能は、更に、安定する。
【0049】なお、リング状ワッシャの摺動面とケ−シ
ング部内周との間には、適度な隙間を設けてもよい。
ング部内周との間には、適度な隙間を設けてもよい。
【0050】こうすれば、ワッシャ外周の摺動面とケ−
シング部内周の摺動面の負担が大幅に軽減されるから、
耐久性が大きく向上する上に、ワッシャとケ−シング部
間の摺動抵抗及びその変動などによる差動回転への影響
から解放され、差動機構の差動配分機能が更に安定す
る。
シング部内周の摺動面の負担が大幅に軽減されるから、
耐久性が大きく向上する上に、ワッシャとケ−シング部
間の摺動抵抗及びその変動などによる差動回転への影響
から解放され、差動機構の差動配分機能が更に安定す
る。
【0051】請求項3の発明は、請求項2記載のデファ
レンシャル装置であって、差動制限手段が、ケ−シング
部と他方のサイドギヤ側との間に配置されていることを
特徴とし、請求項2の構成と同等の効果を得る。
レンシャル装置であって、差動制限手段が、ケ−シング
部と他方のサイドギヤ側との間に配置されていることを
特徴とし、請求項2の構成と同等の効果を得る。
【0052】これに加えて、ケ−シング部を一方のサイ
ドギヤに設けたことにより、このケ−シング部と他方の
サイドギヤ側との間に差動制限手段を配置することが可
能になり、センタ−デフに有利なS−S配置を実施し易
くなる。
ドギヤに設けたことにより、このケ−シング部と他方の
サイドギヤ側との間に差動制限手段を配置することが可
能になり、センタ−デフに有利なS−S配置を実施し易
くなる。
【0053】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であっ
て、差動制限手段が、サイドギヤの噛み合い反力を受け
て締結される摩擦クラッチであることを特徴とし、請求
項1乃至請求項3のいずれかと同等の効果を得る。
のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であっ
て、差動制限手段が、サイドギヤの噛み合い反力を受け
て締結される摩擦クラッチであることを特徴とし、請求
項1乃至請求項3のいずれかと同等の効果を得る。
【0054】これに加えて、差動制限手段を摩擦クラッ
チにし、更に、この摩擦クラッチの押圧力にサイドギヤ
の噛み合い反力を利用することによって、他の押圧手段
が不要になるから、それだけ構造簡単、軽量、コンパク
トになり、低コストで実施可能になる。
チにし、更に、この摩擦クラッチの押圧力にサイドギヤ
の噛み合い反力を利用することによって、他の押圧手段
が不要になるから、それだけ構造簡単、軽量、コンパク
トになり、低コストで実施可能になる。
【0055】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であっ
て、差動制限手段が、粘性流体の剪断抵抗によって差動
を制限する粘性流体カップリングであることを特徴と
し、請求項1乃至請求項3のいずれかと同等の効果を得
る。
のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であっ
て、差動制限手段が、粘性流体の剪断抵抗によって差動
を制限する粘性流体カップリングであることを特徴と
し、請求項1乃至請求項3のいずれかと同等の効果を得
る。
【0056】このように、差動制限手段は、摩擦クラッ
チに限らない。
チに限らない。
【0057】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であっ
て、各サイドギヤにそれぞれ中空の出力ギヤが連結され
ていると共に、入力軸が、これらの出力ギヤを軸方向に
貫通していることを特徴とし、請求項1乃至請求項5の
いずれかと同等の効果を得る。
のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であっ
て、各サイドギヤにそれぞれ中空の出力ギヤが連結され
ていると共に、入力軸が、これらの出力ギヤを軸方向に
貫通していることを特徴とし、請求項1乃至請求項5の
いずれかと同等の効果を得る。
【0058】これに加えて、各サイドギヤに中空の出力
ギヤを連結し、入力軸をこれらの出力ギヤに貫通させた
ことにより、入力軸の径方向外側から両方の出力を取り
出すことが可能になるから、センタ−デフに用いた場合
に、レイアウト上の自由度が高くなって有利である。
ギヤを連結し、入力軸をこれらの出力ギヤに貫通させた
ことにより、入力軸の径方向外側から両方の出力を取り
出すことが可能になるから、センタ−デフに用いた場合
に、レイアウト上の自由度が高くなって有利である。
【0059】
【発明の実施の形態】図1によって本発明の一実施形態
であるセンタ−デフ1(デファレンシャル装置)を説明
する。この実施形態は請求項1、2、3、4、6の特徴
を備えている。又、左右の方向は図1での左右の方向で
ある。
であるセンタ−デフ1(デファレンシャル装置)を説明
する。この実施形態は請求項1、2、3、4、6の特徴
を備えている。又、左右の方向は図1での左右の方向で
ある。
【0060】センタ−デフ1は、4輪駆動車のトランス
ファケ−スに配置されており、入力軸3、中空の出力軸
5、7、ベベルギヤ式の差動機構9、多板クラッチ11
(差動制限手段:摩擦クラッチ)、リング状のワッシャ
13などから構成されている。
ファケ−スに配置されており、入力軸3、中空の出力軸
5、7、ベベルギヤ式の差動機構9、多板クラッチ11
(差動制限手段:摩擦クラッチ)、リング状のワッシャ
13などから構成されている。
【0061】ベベルギヤ式の差動機構9は、ピニオンシ
ャフト15、ピニオンシャフト15上に支承されたピニ
オンギヤ17、ピニオンギヤ17とそれぞれ噛み合った
出力側サイドギヤ19、21などから構成されている。
ャフト15、ピニオンシャフト15上に支承されたピニ
オンギヤ17、ピニオンギヤ17とそれぞれ噛み合った
出力側サイドギヤ19、21などから構成されている。
【0062】入力軸3は、基部23を挟んで左右に配置
されている。この基部23には係合孔25が放射状に設
けられており、各係合孔25にはピニオンシャフト15
が係合し、支持されている。
されている。この基部23には係合孔25が放射状に設
けられており、各係合孔25にはピニオンシャフト15
が係合し、支持されている。
【0063】出力軸5は、サイドギヤ19と一体に形成
されており、メタルベアリング27を介して入力軸3の
外周に支承されていると共に、止め輪29とワッシャ3
1とによって入力軸3上に位置決めされている。
されており、メタルベアリング27を介して入力軸3の
外周に支承されていると共に、止め輪29とワッシャ3
1とによって入力軸3上に位置決めされている。
【0064】又、出力軸5には出力ギヤ33が形成され
ており、この出力ギヤ33は前輪側の動力伝達系を介し
てフロントデフ(前輪側のデファレンシャル装置)に連
結されている。
ており、この出力ギヤ33は前輪側の動力伝達系を介し
てフロントデフ(前輪側のデファレンシャル装置)に連
結されている。
【0065】出力軸7は、サイドギヤ21と一体に形成
されており、2個のメタルベアリング27を介して入力
軸3の外周に支承されていると共に、止め輪29とワッ
シャ31とによって入力軸3上に位置決めされている。
されており、2個のメタルベアリング27を介して入力
軸3の外周に支承されていると共に、止め輪29とワッ
シャ31とによって入力軸3上に位置決めされている。
【0066】又、出力軸7には出力ギヤ35が形成され
ており、この出力ギヤ35は後輪側の動力伝達系を介し
てリヤデフ(後輪側のデファレンシャル装置)に連結さ
れている。
ており、この出力ギヤ35は後輪側の動力伝達系を介し
てリヤデフ(後輪側のデファレンシャル装置)に連結さ
れている。
【0067】又、サイドギヤ19には差動機構9と多板
クラッチ13を収容するケ−シング部37が形成されて
いる。
クラッチ13を収容するケ−シング部37が形成されて
いる。
【0068】多板クラッチ11は、このケ−シング部3
7とサイドギヤ21との間に配置されている。又、ケ−
シング部37には多板クラッチ11の受圧部材39が連
結され、止め輪41によって位置決めされている。
7とサイドギヤ21との間に配置されている。又、ケ−
シング部37には多板クラッチ11の受圧部材39が連
結され、止め輪41によって位置決めされている。
【0069】上記のように、ケ−シング部37はサイド
ギヤ19を介して出力軸5に連結されており、サイドギ
ヤルギヤ21は出力軸7に連結されているから、多板ク
ラッチ11は出力軸5、7の間でS−S配置されてい
る。
ギヤ19を介して出力軸5に連結されており、サイドギ
ヤルギヤ21は出力軸7に連結されているから、多板ク
ラッチ11は出力軸5、7の間でS−S配置されてい
る。
【0070】リング状のワッシャ13は、ケ−シング部
37の内周と各ピニオンギヤ17との間に配置されてい
る。ワッシャ13には貫通孔43が設けられており、各
貫通孔43にはピニオンシャフト15の先端が係合して
いる。
37の内周と各ピニオンギヤ17との間に配置されてい
る。ワッシャ13には貫通孔43が設けられており、各
貫通孔43にはピニオンシャフト15の先端が係合して
いる。
【0071】又、ワッシャ13には、外周にケ−シング
部37内周との摺動面45が設けられており、内周に
は、各ピニオンギヤ17の背面を支承する球面ワッシャ
部47が設けられている。
部37内周との摺動面45が設けられており、内周に
は、各ピニオンギヤ17の背面を支承する球面ワッシャ
部47が設けられている。
【0072】ワッシャ13は、球面ワッシャ部47で各
ピニオンギヤ17の遠心力と、サイドギヤ19、21と
の噛み合いによる各ピニオンギヤ17の噛み合い反力を
受けている。
ピニオンギヤ17の遠心力と、サイドギヤ19、21と
の噛み合いによる各ピニオンギヤ17の噛み合い反力を
受けている。
【0073】ワッシャ13をリング状にしたことによ
り、各ピニオンギヤ17の遠心力と噛み合い反力はワッ
シャ13で遮断され、ケ−シング部37には掛からな
い。
り、各ピニオンギヤ17の遠心力と噛み合い反力はワッ
シャ13で遮断され、ケ−シング部37には掛からな
い。
【0074】入力軸3を回転させるエンジンの駆動力は
ピニオンシャフト15から差動機構9に入力し、サイド
ギヤ19から出力軸5と出力ギヤ33とを介して前輪側
に伝達され、サイドギヤ21から出力軸7と出力ギヤ3
5とを介して後輪側に伝達される。
ピニオンシャフト15から差動機構9に入力し、サイド
ギヤ19から出力軸5と出力ギヤ33とを介して前輪側
に伝達され、サイドギヤ21から出力軸7と出力ギヤ3
5とを介して後輪側に伝達される。
【0075】又、悪路などで前輪と後輪の間に駆動抵抗
差が生じると、ピニオンギヤギヤ17の自転と公転によ
って、エンジンの駆動力は前後輪に差動配分される。
差が生じると、ピニオンギヤギヤ17の自転と公転によ
って、エンジンの駆動力は前後輪に差動配分される。
【0076】このとき、ワッシャ13の球面ワッシャ部
47はピニオンギヤ17と自転方向に摺動し、外周の摺
動面45はケ−シング部37の内周に対して自転方向に
だけ摺動する。
47はピニオンギヤ17と自転方向に摺動し、外周の摺
動面45はケ−シング部37の内周に対して自転方向に
だけ摺動する。
【0077】又、差動機構9がトルクを伝達する間、ピ
ニオンギヤギヤ17に対するサイドギヤ21の噛み合い
反力が多板クラッチ11を押圧して締結させる。このと
き、ピニオンギヤ17のサイドギヤ19に対する噛み合
い反力によって、ピニオンギヤ17とピニオンシャフト
15とワッシャ13が多板クラッチ11側に移動し、締
結力を強化する。
ニオンギヤギヤ17に対するサイドギヤ21の噛み合い
反力が多板クラッチ11を押圧して締結させる。このと
き、ピニオンギヤ17のサイドギヤ19に対する噛み合
い反力によって、ピニオンギヤ17とピニオンシャフト
15とワッシャ13が多板クラッチ11側に移動し、締
結力を強化する。
【0078】多板クラッチ11が締結されると、その摩
擦抵抗によって前輪側と後輪側との間で差動が制限され
る。
擦抵抗によって前輪側と後輪側との間で差動が制限され
る。
【0079】こうして、センタ−デフ1が構成されてい
る。
る。
【0080】上記のように、センタ−デフ1は、ベベル
ギヤ式の差動機構9を用いると共に、ピニオンシャフト
15を入力側にし、各サイドギヤ19、21を出力側に
したことにより、プラネタリ−ギヤ式の差動機構を用い
た従来例と異なって、1:1の出力トルク配分比が得ら
れる。
ギヤ式の差動機構9を用いると共に、ピニオンシャフト
15を入力側にし、各サイドギヤ19、21を出力側に
したことにより、プラネタリ−ギヤ式の差動機構を用い
た従来例と異なって、1:1の出力トルク配分比が得ら
れる。
【0081】従って、種々の車種でセンタ−デフに用い
ることができる。
ることができる。
【0082】又、前輪と後輪に均等なトルクが配分され
るから、車両の操縦性、安定性などが向上する。
るから、車両の操縦性、安定性などが向上する。
【0083】又、多板クラッチ11が各出力軸5、7の
間にS−S配置されている上に、各出力軸5、7のトル
クが均等であるから、前輪側が空転した場合と、後輪側
が空転した場合とで、均等な差動制限力が発生するな
ど、多板クラッチ11をS−S配置したことによる充分
な効果が得られる。
間にS−S配置されている上に、各出力軸5、7のトル
クが均等であるから、前輪側が空転した場合と、後輪側
が空転した場合とで、均等な差動制限力が発生するな
ど、多板クラッチ11をS−S配置したことによる充分
な効果が得られる。
【0084】又、プラネタリ−ギヤ式差動機構に較べて
安価なベベルギヤ式差動機構9を用いたから、センタ−
デフ1はそれだけ低コストに構成されている。
安価なベベルギヤ式差動機構9を用いたから、センタ−
デフ1はそれだけ低コストに構成されている。
【0085】又、ケ−シング部37と各ピニオンギヤ1
7との間に配置されるワッシャ13をリング状にしたか
ら、外周で自転方向と公転方向の摺動を受ける従来例の
円盤状ワッシャ267と異なって、ワッシャ13はケ−
シング部37と公転方向にだけ摺動し、自転方向には摺
動しない。
7との間に配置されるワッシャ13をリング状にしたか
ら、外周で自転方向と公転方向の摺動を受ける従来例の
円盤状ワッシャ267と異なって、ワッシャ13はケ−
シング部37と公転方向にだけ摺動し、自転方向には摺
動しない。
【0086】このように、ワッシャ13の負担は軽いか
ら、ワッシャ13の摺動面45とケ−シング部37のカ
ジリが防止され、センタ−デフ1の耐久性が向上する。
ら、ワッシャ13の摺動面45とケ−シング部37のカ
ジリが防止され、センタ−デフ1の耐久性が向上する。
【0087】又、ワッシャ13をリング状にしたことに
より、各ピニオンギヤ17の遠心力と噛み合い反力がワ
ッシャ13によって遮断されるから、これらの力はワッ
シャ13の摺動面45とケ−シング部37の内周に掛か
らない。
より、各ピニオンギヤ17の遠心力と噛み合い反力がワ
ッシャ13によって遮断されるから、これらの力はワッ
シャ13の摺動面45とケ−シング部37の内周に掛か
らない。
【0088】従って、摺動面45の負担が更に軽減され
る上に、ケ−シング部37の負担も軽減されるから、セ
ンタ−デフ1の耐久性が更に向上する。
る上に、ケ−シング部37の負担も軽減されるから、セ
ンタ−デフ1の耐久性が更に向上する。
【0089】又、各ピニオンギヤ17の遠心力と噛み合
い反力がケ−シング部37の内周に掛からないから、ワ
ッシャ13とケ−シング部37との摺動抵抗が大きく低
減され、摺動抵抗及びその変動による差動回転への影響
が防止される。
い反力がケ−シング部37の内周に掛からないから、ワ
ッシャ13とケ−シング部37との摺動抵抗が大きく低
減され、摺動抵抗及びその変動による差動回転への影響
が防止される。
【0090】こうして、差動機構9の差動配分機能が安
定し、正常に保たれる。
定し、正常に保たれる。
【0091】又、上記のように、ワッシャ13の摺動面
45とケ−シング部37とのカジリが防止されることに
より、ケ−シング部37の内周に粗い面が生じることが
ないから、差動機構9の差動配分機能は更に安定する。
45とケ−シング部37とのカジリが防止されることに
より、ケ−シング部37の内周に粗い面が生じることが
ないから、差動機構9の差動配分機能は更に安定する。
【0092】又、リング状ワッシャ13の摺動面45と
ケ−シング部37の内周との間に適度な隙間を設けれ
ば、ワッシャ13とケ−シング部37の負担が大幅に軽
減され、耐久性が大きく向上すると共に、ワッシャ13
とケ−シング部37との摺動抵抗及びその変動などによ
る差動回転への影響から解放され、差動機構9の差動配
分機能が更に安定する。
ケ−シング部37の内周との間に適度な隙間を設けれ
ば、ワッシャ13とケ−シング部37の負担が大幅に軽
減され、耐久性が大きく向上すると共に、ワッシャ13
とケ−シング部37との摺動抵抗及びその変動などによ
る差動回転への影響から解放され、差動機構9の差動配
分機能が更に安定する。
【0093】又、サイドギヤ19にケ−シング部37を
設けたことによって、このケ−シング部37と他側のサ
イドギヤ21との間に多板クラッチ11を配置すること
が可能になり、センタ−デフに有利な多板クラッチ11
のS−S配置が実施し易くなる。
設けたことによって、このケ−シング部37と他側のサ
イドギヤ21との間に多板クラッチ11を配置すること
が可能になり、センタ−デフに有利な多板クラッチ11
のS−S配置が実施し易くなる。
【0094】又、多板クラッチ11の押圧力にサイドギ
ヤ19、21の噛み合い反力を利用し、他の押圧手段を
用いないから、センタ−デフ1は、それだけ構造簡単、
軽量、コンパクトになり、低コストで実施可能になる。
ヤ19、21の噛み合い反力を利用し、他の押圧手段を
用いないから、センタ−デフ1は、それだけ構造簡単、
軽量、コンパクトになり、低コストで実施可能になる。
【0095】又、サイドギヤ19、21にそれぞれ連結
された中空の出力ギヤ33、35を設けると共に、入力
軸3をこれらの出力ギヤ33、35に貫通させたことに
よって、入力軸3の径方向外側から両出力を取り出すこ
とができる。
された中空の出力ギヤ33、35を設けると共に、入力
軸3をこれらの出力ギヤ33、35に貫通させたことに
よって、入力軸3の径方向外側から両出力を取り出すこ
とができる。
【0096】こうして、センタ−デフに用いた場合のレ
イアウト上の自由度が高くなった。
イアウト上の自由度が高くなった。
【0097】なお、本発明のデファレンシャル装置は、
請求項5記載の発明のように、粘性流体カップリングを
差動制限手段に用いてもよい。
請求項5記載の発明のように、粘性流体カップリングを
差動制限手段に用いてもよい。
【0098】このように、差動制限手段は摩擦クラッチ
に限らない。又、差動制限手段にポンプを用い、その駆
動抵抗によって差動を制限するように構成してもよい。
に限らない。又、差動制限手段にポンプを用い、その駆
動抵抗によって差動を制限するように構成してもよい。
【0099】又、本発明のデファレンシャル装置は、レ
イアウト上の条件によっては、フロントデフやリヤデフ
に用いてもよい。
イアウト上の条件によっては、フロントデフやリヤデフ
に用いてもよい。
【0100】
【発明の効果】本発明のデファレンシャル装置は、ベベ
ルギヤ式の差動機構を用い、ピニオンシャフトを入力側
にし、各サイドギヤを出力側にしたことにより、プラネ
タリ−ギヤ式の差動機構を用いた従来例と異なって、
1:1の出力トルク配分比が得られるから、種々の車種
でセンタ−デフに用いることができる。
ルギヤ式の差動機構を用い、ピニオンシャフトを入力側
にし、各サイドギヤを出力側にしたことにより、プラネ
タリ−ギヤ式の差動機構を用いた従来例と異なって、
1:1の出力トルク配分比が得られるから、種々の車種
でセンタ−デフに用いることができる。
【0101】又、センタ−デフに用いた場合、前輪と後
輪に均等なトルクが配分され、車両の操縦性、安定性な
どが向上する。
輪に均等なトルクが配分され、車両の操縦性、安定性な
どが向上する。
【0102】又、差動制限手段がS−S配置され、両出
力軸のトルクが均等であるから、前輪側と後輪側のいず
れが空転しても均等な差動制限力が発生するなど、差動
制限手段をS−S配置したことによる充分な効果が得ら
れる。
力軸のトルクが均等であるから、前輪側と後輪側のいず
れが空転しても均等な差動制限力が発生するなど、差動
制限手段をS−S配置したことによる充分な効果が得ら
れる。
【0103】又、プラネタリ−ギヤ式差動機構に較べて
安価なベベルギヤ式差動機構を用いたから、それだけ低
コストに構成できる。
安価なベベルギヤ式差動機構を用いたから、それだけ低
コストに構成できる。
【0104】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、ケ−シング部とピニオンギヤとの
間に配置されるワッシャをリング状にしたから、従来例
と異なって、このリング状ワッシャはケ−シング部とピ
ニオンギヤの公転方向にだけ摺動し、自転方向には摺動
しない。
の効果を得ると共に、ケ−シング部とピニオンギヤとの
間に配置されるワッシャをリング状にしたから、従来例
と異なって、このリング状ワッシャはケ−シング部とピ
ニオンギヤの公転方向にだけ摺動し、自転方向には摺動
しない。
【0105】このように、リング状ワッシャの負担は軽
いから、ケ−シング部とのカジリなどが防止され、デフ
ァレンシャル装置の耐久性が向上する。
いから、ケ−シング部とのカジリなどが防止され、デフ
ァレンシャル装置の耐久性が向上する。
【0106】又、各ピニオンギヤの遠心力と噛み合い反
力がリング状のワッシャによって遮断されるから、ワッ
シャの負担が更に軽減される上に、ケ−シング部の負担
も軽減されるから、デファレンシャル装置の耐久性は更
に向上する。
力がリング状のワッシャによって遮断されるから、ワッ
シャの負担が更に軽減される上に、ケ−シング部の負担
も軽減されるから、デファレンシャル装置の耐久性は更
に向上する。
【0107】又、各ピニオンギヤの遠心力と噛み合い反
力が遮断されることにより、ケ−シング部とワッシャと
の摺動抵抗が大きく低減され、摺動抵抗及びその変動に
よる差動回転への影響が防止されから、差動機構の差動
配分機能が安定し、正常に保たれる。
力が遮断されることにより、ケ−シング部とワッシャと
の摺動抵抗が大きく低減され、摺動抵抗及びその変動に
よる差動回転への影響が防止されから、差動機構の差動
配分機能が安定し、正常に保たれる。
【0108】又、上記のように、ワッシャの摺動面とケ
−シング部とのカジリが防止されることによって、ケ−
シング部の内周が円滑に保たれるから、差動機構の差動
配分機能が更に安定する。
−シング部とのカジリが防止されることによって、ケ−
シング部の内周が円滑に保たれるから、差動機構の差動
配分機能が更に安定する。
【0109】請求項3の発明は、請求項2の構成と同等
の効果を得ると共に、ケ−シング部を一方のサイドギヤ
に設けたことにより、このケ−シング部と他方のサイド
ギヤとの間に差動制限手段を配置することができるか
ら、センタ−デフに有利なS−S配置が実施し易くな
る。
の効果を得ると共に、ケ−シング部を一方のサイドギヤ
に設けたことにより、このケ−シング部と他方のサイド
ギヤとの間に差動制限手段を配置することができるか
ら、センタ−デフに有利なS−S配置が実施し易くな
る。
【0110】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかと同等の効果を得ると共に、摩擦クラッチの
押圧力にサイドギヤの噛み合い反力を利用し、他の押圧
手段を用いないから、それだけ構造簡単、軽量、コンパ
クトになり、低コストで実施可能になる。
のいずれかと同等の効果を得ると共に、摩擦クラッチの
押圧力にサイドギヤの噛み合い反力を利用し、他の押圧
手段を用いないから、それだけ構造簡単、軽量、コンパ
クトになり、低コストで実施可能になる。
【0111】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかと同等の効果を得る。
のいずれかと同等の効果を得る。
【0112】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれかと同等の効果を得ると共に、入力軸の径方向
外側から両方の出力を取り出すことが可能になり、セン
タ−デフに用いた場合のレイアウト上の自由度が高くな
る。
のいずれかと同等の効果を得ると共に、入力軸の径方向
外側から両方の出力を取り出すことが可能になり、セン
タ−デフに用いた場合のレイアウト上の自由度が高くな
る。
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】第1の従来例を示す断面図である。
【図3】第2の従来例を示す断面図である。
1 センタ−デフ(デファレンシャル装置) 3 入力軸 5、7 出力軸 9 ベベルギヤ式の差動機構 11 多板クラッチ(差動制限手段:摩擦クラッチ) 13 リング状のワッシャ 15 ピニオンシャフト 17 ピニオンギヤ 19、21 出力側サイドギヤ 33、35 サイドギヤ19、21にそれぞれ連結され
た中空の出力ギヤ 37 ケ−シング部 45 ワッシャ13の外周に設けられた摺動面 47 ワッシャ13の内周に設けられた球面ワッシャ部
た中空の出力ギヤ 37 ケ−シング部 45 ワッシャ13の外周に設けられた摺動面 47 ワッシャ13の内周に設けられた球面ワッシャ部
Claims (6)
- 【請求項1】 エンジンの駆動力によって回転駆動され
る入力軸に連結されたピニオンシャフトと、ピニオンシ
ャフト上に回転自在に支承されたピニオンギヤと、ピニ
オンギヤとそれぞれ噛み合った一対の出力側サイドギヤ
とからなるベベルギヤ式の差動機構と、各サイドギヤの
間で差動を制限する差動制限手段とを備えたことを特徴
とするデファレンシャル装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、他の部材
を内側に収容するケ−シング部を一方のサイドギヤ側に
設けると共に、このケ−シング部の内周と各ピニオンギ
ヤとの間に配置され、各ピニオンシャフトを連結するリ
ング状のワッシャを設け、このリング状ワッシャには、
外周にケ−シング部の内周との摺動面を設け、内周に各
ピニオンギヤと摺動する球面ワッシャ部を設けたことを
特徴とするデファレンシャル装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の発明であって、差動制限
手段が、ケ−シング部と他方のサイドギヤ側との間に配
置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
記載の発明であって、差動制限手段が、サイドギヤの噛
み合い反力を受けて締結される摩擦クラッチであること
を特徴とするデファレンシャル装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
記載の発明であって、差動制限手段が、粘性流体の剪断
抵抗によって差動を制限する粘性流体カップリングであ
ることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
記載の発明であって、各サイドギヤにそれぞれ中空の出
力ギヤが連結されていると共に、入力軸が、これらの出
力ギヤを軸方向に貫通していることを特徴とするデファ
レンシャル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28842298A JP2000120842A (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | デファレンシャル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28842298A JP2000120842A (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | デファレンシャル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000120842A true JP2000120842A (ja) | 2000-04-28 |
Family
ID=17730024
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28842298A Pending JP2000120842A (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | デファレンシャル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000120842A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007509289A (ja) * | 2003-10-20 | 2007-04-12 | ゲー カー エヌ ドライブライン インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 強度が向上されたデファレンシャルキャリヤ |
CN102862477A (zh) * | 2011-07-06 | 2013-01-09 | 现代摩比斯株式会社 | 电动汽车的四轮驱动转换器 |
-
1998
- 1998-10-09 JP JP28842298A patent/JP2000120842A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007509289A (ja) * | 2003-10-20 | 2007-04-12 | ゲー カー エヌ ドライブライン インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 強度が向上されたデファレンシャルキャリヤ |
CN102862477A (zh) * | 2011-07-06 | 2013-01-09 | 现代摩比斯株式会社 | 电动汽车的四轮驱动转换器 |
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