JP2000119741A - 蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気保持方法および雰囲気炉 - Google Patents
蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気保持方法および雰囲気炉Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 蓄熱型バーナを無酸化性または還元性雰囲気
炉の熱源としての使用することを可能にし、蓄熱型バー
ナの用途を広げ省エネルギー効果を増大させる。 【解決手段】 蓄熱体３ａ，３ｂを具備した蓄熱型バー
ナ２ａ，２ｂを炉体１に少なくとも一対設け、一方の蓄
熱型バーナにて燃料燃焼をさせているときに他方の蓄熱
型バーナから炉内の燃焼ガスを排出させ、両蓄熱型バー
ナで燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行わせることで
燃焼ガスにより蓄熱体を加熱し燃焼用空気が予熱される
ようにしたものであって、蓄熱型バーナの燃料燃焼時の
空燃比を１以下に設定するとともに、ターンダウンの要
請に基づき該蓄熱型バーナの燃焼時間を短縮させた場合
にそれによって生じる交代までの空白時に該蓄熱型バー
ナを通して無酸化性ガスを炉内に供給する。
炉の熱源としての使用することを可能にし、蓄熱型バー
ナの用途を広げ省エネルギー効果を増大させる。 【解決手段】 蓄熱体３ａ，３ｂを具備した蓄熱型バー
ナ２ａ，２ｂを炉体１に少なくとも一対設け、一方の蓄
熱型バーナにて燃料燃焼をさせているときに他方の蓄熱
型バーナから炉内の燃焼ガスを排出させ、両蓄熱型バー
ナで燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行わせることで
燃焼ガスにより蓄熱体を加熱し燃焼用空気が予熱される
ようにしたものであって、蓄熱型バーナの燃料燃焼時の
空燃比を１以下に設定するとともに、ターンダウンの要
請に基づき該蓄熱型バーナの燃焼時間を短縮させた場合
にそれによって生じる交代までの空白時に該蓄熱型バー
ナを通して無酸化性ガスを炉内に供給する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱源として蓄熱型
バーナを使用し、炉内雰囲気を無酸化性に保持して被熱
物を熱処理する炉内雰囲気保持方法および雰囲気炉に関
するものである。
バーナを使用し、炉内雰囲気を無酸化性に保持して被熱
物を熱処理する炉内雰囲気保持方法および雰囲気炉に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】工業用炉の省エネルギー化のために考え
出された蓄熱型バーナ（リジェネバーナとも称され
る。）は、例えば特開昭６２−９４７０３号公報等に記
載されているように、通気性の蓄熱体を具備したバーナ
が炉側壁等に少なくとも一対設けられ、一方のバーナで
燃料ガス等を燃焼させているとき、他方のバーナからそ
の燃焼ガスを蓄熱体を通して排出させることによって該
蓄熱体を加熱し、数十秒〜数分の間隔でその両バーナの
状態を頻繁に交代させることにより燃料燃焼と燃焼ガス
排出とが交互に行われるようにし、燃焼ガスにより加熱
された蓄熱体により燃焼用空気が予熱され、もって高い
排熱回収効率が達成され、省エネルギー化を図るように
したものである。
出された蓄熱型バーナ（リジェネバーナとも称され
る。）は、例えば特開昭６２−９４７０３号公報等に記
載されているように、通気性の蓄熱体を具備したバーナ
が炉側壁等に少なくとも一対設けられ、一方のバーナで
燃料ガス等を燃焼させているとき、他方のバーナからそ
の燃焼ガスを蓄熱体を通して排出させることによって該
蓄熱体を加熱し、数十秒〜数分の間隔でその両バーナの
状態を頻繁に交代させることにより燃料燃焼と燃焼ガス
排出とが交互に行われるようにし、燃焼ガスにより加熱
された蓄熱体により燃焼用空気が予熱され、もって高い
排熱回収効率が達成され、省エネルギー化を図るように
したものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
蓄熱型バーナでは、炉内で燃料ガスが爆発するのを防ぐ
ために、燃焼開始時には燃焼用空気のみを先に送給しそ
の後で燃料ガスを送給し、燃焼終了時には燃料ガスを先
に停止させ、後で燃焼用空気を停止させるようにしてい
る。このため、空燃比を１以下にて燃焼させていても炉
内ガスは酸化性になり易く、被熱物を酸化させるおそれ
があった。また、炉内温度の上昇速度を抑えたり炉内温
度を一定に保つために、該蓄熱型バーナの燃焼をターン
ダウンしようとすると、該蓄熱型バーナの燃焼時間を短
縮することで安定した燃焼が維持する必要があるので、
その場合それによって生じる交代までの空白時に該蓄熱
型バーナを過熱から保護するために燃焼用空気のみを継
続して供給し続ける必要があるため、ターンダウンしよ
うとすると一層炉内ガスが酸化性に傾くこととなる問題
がある。このため従来ではこのような蓄熱型バーナは無
酸化性雰囲気炉の熱源としての使用は不向きであると考
えられていた。
蓄熱型バーナでは、炉内で燃料ガスが爆発するのを防ぐ
ために、燃焼開始時には燃焼用空気のみを先に送給しそ
の後で燃料ガスを送給し、燃焼終了時には燃料ガスを先
に停止させ、後で燃焼用空気を停止させるようにしてい
る。このため、空燃比を１以下にて燃焼させていても炉
内ガスは酸化性になり易く、被熱物を酸化させるおそれ
があった。また、炉内温度の上昇速度を抑えたり炉内温
度を一定に保つために、該蓄熱型バーナの燃焼をターン
ダウンしようとすると、該蓄熱型バーナの燃焼時間を短
縮することで安定した燃焼が維持する必要があるので、
その場合それによって生じる交代までの空白時に該蓄熱
型バーナを過熱から保護するために燃焼用空気のみを継
続して供給し続ける必要があるため、ターンダウンしよ
うとすると一層炉内ガスが酸化性に傾くこととなる問題
がある。このため従来ではこのような蓄熱型バーナは無
酸化性雰囲気炉の熱源としての使用は不向きであると考
えられていた。
【０００４】本発明は上記課題を解決し、蓄熱型バーナ
を無酸化性雰囲気炉の熱源として使用することを可能に
するものである。
を無酸化性雰囲気炉の熱源として使用することを可能に
するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そのために本発明に係る
蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気保持方法は、蓄熱
体を具備した蓄熱型バーナを炉体に少なくとも一対設
け、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼をさせているとき
に他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼ガスを排出させ、
両蓄熱型バーナで燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行
わせることで燃焼ガスにより蓄熱体を加熱し燃焼用空気
が予熱されるようにしたものであって、蓄熱型バーナの
燃料燃焼時の空燃比を１以下に設定するとともに、蓄熱
型バーナの燃焼時間を短縮させた場合にそれによって生
じる交代までの空白時に該蓄熱型バーナを通して無酸化
性ガスを炉内に供給するようにしたことを特徴とする。
また本発明に係る蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気
保持方法は、蓄熱体を具備した蓄熱型バーナを炉体に少
なくとも一対設け、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼を
させているときに他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼ガ
スを排出させ、両蓄熱型バーナで燃料燃焼と燃焼ガス排
出とを交互に行わせることで燃焼ガスにより蓄熱体を加
熱し燃焼用空気が予熱されるようにしたものであって、
蓄熱型バーナの燃料燃焼時の空燃比を１以下に設定する
とともに、蓄熱型バーナを通して排出された炉内の燃焼
ガスを一時貯留するガスタンクを設け、蓄熱型バーナの
燃焼時間を短縮させた場合にそれによって生じる交代ま
での空白時に該蓄熱型バーナを通してガスタンクに貯留
された燃焼ガスを炉内に供給するようにしたことを特徴
とする。また本発明に係る蓄熱型バーナを熱源とする雰
囲気炉は、炉体に設けられた少なくとも一対の蓄熱体
と、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼をさせているとき
に他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼ガスを排出させ両
蓄熱型バーナの燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行わ
しめる手段と、蓄熱型バーナを通して炉内から排出され
た燃焼ガスを一時貯留するとともに該燃焼ガスを該蓄熱
型バーナを通して炉内に再供給し得るガスタンクとから
なることを特徴とする。また本発明は上記雰囲気炉にお
いて、ガスタンクには一時貯留された燃焼ガスの圧力を
一定に保持するために外部から無酸化性ガスを補給する
給ガス弁および安全弁を設けたことを特徴とする。なお
本発明の無酸化性ガスには、窒素などの不活性ガス、発
熱形ガスなどの還元性ガス、空燃比１以下にて燃焼され
た燃焼ガスや高炉ガスなどが含まれる。
蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気保持方法は、蓄熱
体を具備した蓄熱型バーナを炉体に少なくとも一対設
け、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼をさせているとき
に他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼ガスを排出させ、
両蓄熱型バーナで燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行
わせることで燃焼ガスにより蓄熱体を加熱し燃焼用空気
が予熱されるようにしたものであって、蓄熱型バーナの
燃料燃焼時の空燃比を１以下に設定するとともに、蓄熱
型バーナの燃焼時間を短縮させた場合にそれによって生
じる交代までの空白時に該蓄熱型バーナを通して無酸化
性ガスを炉内に供給するようにしたことを特徴とする。
また本発明に係る蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気
保持方法は、蓄熱体を具備した蓄熱型バーナを炉体に少
なくとも一対設け、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼を
させているときに他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼ガ
スを排出させ、両蓄熱型バーナで燃料燃焼と燃焼ガス排
出とを交互に行わせることで燃焼ガスにより蓄熱体を加
熱し燃焼用空気が予熱されるようにしたものであって、
蓄熱型バーナの燃料燃焼時の空燃比を１以下に設定する
とともに、蓄熱型バーナを通して排出された炉内の燃焼
ガスを一時貯留するガスタンクを設け、蓄熱型バーナの
燃焼時間を短縮させた場合にそれによって生じる交代ま
での空白時に該蓄熱型バーナを通してガスタンクに貯留
された燃焼ガスを炉内に供給するようにしたことを特徴
とする。また本発明に係る蓄熱型バーナを熱源とする雰
囲気炉は、炉体に設けられた少なくとも一対の蓄熱体
と、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼をさせているとき
に他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼ガスを排出させ両
蓄熱型バーナの燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行わ
しめる手段と、蓄熱型バーナを通して炉内から排出され
た燃焼ガスを一時貯留するとともに該燃焼ガスを該蓄熱
型バーナを通して炉内に再供給し得るガスタンクとから
なることを特徴とする。また本発明は上記雰囲気炉にお
いて、ガスタンクには一時貯留された燃焼ガスの圧力を
一定に保持するために外部から無酸化性ガスを補給する
給ガス弁および安全弁を設けたことを特徴とする。なお
本発明の無酸化性ガスには、窒素などの不活性ガス、発
熱形ガスなどの還元性ガス、空燃比１以下にて燃焼され
た燃焼ガスや高炉ガスなどが含まれる。
【０００６】
【発明の実施の形態】次に図面に従い本発明の実施の形
態を説明する。図１は本発明に係る雰囲気炉に設けられ
た蓄熱型バーナの配管系統図であって、１は炉体、２
ａ，２ｂは該炉体に設けられた一対の蓄熱型バーナ、３
ａ，３ｂは該各蓄熱型バーナに設けられた通気性セラミ
ックス体等の蓄熱体、４ａ，４ｂは該各蓄熱型バーナに
配管された給排気管路、５ａ，５ｂは該各蓄熱型バーナ
に燃料ガスを供給する燃料弁である。
態を説明する。図１は本発明に係る雰囲気炉に設けられ
た蓄熱型バーナの配管系統図であって、１は炉体、２
ａ，２ｂは該炉体に設けられた一対の蓄熱型バーナ、３
ａ，３ｂは該各蓄熱型バーナに設けられた通気性セラミ
ックス体等の蓄熱体、４ａ，４ｂは該各蓄熱型バーナに
配管された給排気管路、５ａ，５ｂは該各蓄熱型バーナ
に燃料ガスを供給する燃料弁である。
【０００７】６は該両給排気管路４ａ，４ｂを二方に接
続した四方向切換弁で、該四方向切換弁６の他の二方に
は給気管７と排気管８が接続され、該給気管７には三方
向切換弁９を介して給気ファン１０が接続され、排気管
８には排気ファン１１を介してガスタンク１２が接続さ
れる。なお、該ガスタンク１２と三方向切換弁９とは給
ガス管１３により配管される。１４はガスタンク１２に
窒素ガス，燃焼ガス、発熱形ガスなどの還元性ガス等の
無酸化性ガスを補給するために設けられた給ガス弁、１
５は安全弁である。なお、前記四方向切換弁６や三方向
切換弁９は電動または空気作動式である。
続した四方向切換弁で、該四方向切換弁６の他の二方に
は給気管７と排気管８が接続され、該給気管７には三方
向切換弁９を介して給気ファン１０が接続され、排気管
８には排気ファン１１を介してガスタンク１２が接続さ
れる。なお、該ガスタンク１２と三方向切換弁９とは給
ガス管１３により配管される。１４はガスタンク１２に
窒素ガス，燃焼ガス、発熱形ガスなどの還元性ガス等の
無酸化性ガスを補給するために設けられた給ガス弁、１
５は安全弁である。なお、前記四方向切換弁６や三方向
切換弁９は電動または空気作動式である。
【０００８】この雰囲気炉では、一方の蓄熱型バーナ２
ａにて燃料燃焼をさせているときに他方の蓄熱型バーナ
２ｂから炉内の燃焼ガスを排出させている。即ち、四方
向切換弁６および三方向切換弁９を図１に示した切り換
え状態としたとき、給気ファン１０により圧送した燃焼
用空気は該三方向切換弁９，四方向切換弁６を通って蓄
熱型バーナ２ａに供給され、燃料弁５ａを開いて燃料ガ
スを供給することにより該蓄熱型バーナ２ａが燃焼状態
となり、炉内の燃焼ガスは排気ファン１１の作用により
蓄熱型バーナ２ｂに吸引され蓄熱体３ｂを通過させるこ
とにより該蓄熱体３ｂを該燃焼ガスの排熱により加熱さ
せ、該燃焼ガスはガスタンク１２に圧送され貯留され
る。
ａにて燃料燃焼をさせているときに他方の蓄熱型バーナ
２ｂから炉内の燃焼ガスを排出させている。即ち、四方
向切換弁６および三方向切換弁９を図１に示した切り換
え状態としたとき、給気ファン１０により圧送した燃焼
用空気は該三方向切換弁９，四方向切換弁６を通って蓄
熱型バーナ２ａに供給され、燃料弁５ａを開いて燃料ガ
スを供給することにより該蓄熱型バーナ２ａが燃焼状態
となり、炉内の燃焼ガスは排気ファン１１の作用により
蓄熱型バーナ２ｂに吸引され蓄熱体３ｂを通過させるこ
とにより該蓄熱体３ｂを該燃焼ガスの排熱により加熱さ
せ、該燃焼ガスはガスタンク１２に圧送され貯留され
る。
【０００９】そして、一定時間後に四方向切換弁６は図
２に示したように切り換えられ、給気ファン１０により
圧送した燃焼用空気は該四方向切換弁６を通って蓄熱型
バーナ２ｂに供給され蓄熱体３ｂを通過することにより
該燃焼用空気が予熱され、燃料弁５ｂを開いて燃料ガス
を供給することにより該蓄熱型バーナ２ｂを燃焼状態と
するとともに、炉内の燃焼ガスは蓄熱型バーナ２ａに吸
引され蓄熱体３ａを通過することにより該蓄熱体３ａを
該燃焼ガスの排熱により加熱させる。そして該燃焼ガス
もガスタンク１２に圧送され貯留される。そしてまた一
定時間後に四方向切換弁６を図１の状態に戻し、両蓄熱
型バーナ２ａ，２ｂで燃料燃焼と燃焼ガス排出とが交互
に行われるようにする。図３はこのような両蓄熱型バー
ナ２ａ，２ｂの交代の状況をタイミングチャートに表わ
したもので、斜線部が燃焼中であることを表わす。この
ように両蓄熱型バーナ２ａ，２ｂを交互に作動させるこ
とで燃焼用空気が予熱され省エネルギー化が達成され
る。
２に示したように切り換えられ、給気ファン１０により
圧送した燃焼用空気は該四方向切換弁６を通って蓄熱型
バーナ２ｂに供給され蓄熱体３ｂを通過することにより
該燃焼用空気が予熱され、燃料弁５ｂを開いて燃料ガス
を供給することにより該蓄熱型バーナ２ｂを燃焼状態と
するとともに、炉内の燃焼ガスは蓄熱型バーナ２ａに吸
引され蓄熱体３ａを通過することにより該蓄熱体３ａを
該燃焼ガスの排熱により加熱させる。そして該燃焼ガス
もガスタンク１２に圧送され貯留される。そしてまた一
定時間後に四方向切換弁６を図１の状態に戻し、両蓄熱
型バーナ２ａ，２ｂで燃料燃焼と燃焼ガス排出とが交互
に行われるようにする。図３はこのような両蓄熱型バー
ナ２ａ，２ｂの交代の状況をタイミングチャートに表わ
したもので、斜線部が燃焼中であることを表わす。この
ように両蓄熱型バーナ２ａ，２ｂを交互に作動させるこ
とで燃焼用空気が予熱され省エネルギー化が達成され
る。
【００１０】蓄熱型バーナ２ａ，２ｂは上記のように燃
焼状態にあるときはその空燃比が１以下で燃料リッチな
状態で燃焼されることによりその燃焼ガスが無酸化性に
保たれるようにする。また発熱を抑えるためにこの蓄熱
型バーナ２ａ，２ｂをターンダウンさせるには、安定し
た燃焼を維持するため図４の斜線部に示したように燃焼
時間を短縮させ、それによって生じる交代までの空白時
に図５に示したように三方向切換弁９を切り換えること
によりガスタンク１２に貯留された燃焼ガスが該蓄熱型
バーナ２ａまたは２ｂを通して炉内に供給されるように
する。ガスタンク１２には、空燃比１以下の燃焼により
生成された酸化性または還元性燃焼ガスを貯留しておく
ことができるので、燃焼時間短縮によって生じた空白時
にそれを炉内に供給することで常に炉内ガスを酸化性ま
たは還元性に保つことができる。このため、炉内雰囲気
が酸化性になるおそれはなく、大幅なターンダウンの要
請に難なく応じることができる。
焼状態にあるときはその空燃比が１以下で燃料リッチな
状態で燃焼されることによりその燃焼ガスが無酸化性に
保たれるようにする。また発熱を抑えるためにこの蓄熱
型バーナ２ａ，２ｂをターンダウンさせるには、安定し
た燃焼を維持するため図４の斜線部に示したように燃焼
時間を短縮させ、それによって生じる交代までの空白時
に図５に示したように三方向切換弁９を切り換えること
によりガスタンク１２に貯留された燃焼ガスが該蓄熱型
バーナ２ａまたは２ｂを通して炉内に供給されるように
する。ガスタンク１２には、空燃比１以下の燃焼により
生成された酸化性または還元性燃焼ガスを貯留しておく
ことができるので、燃焼時間短縮によって生じた空白時
にそれを炉内に供給することで常に炉内ガスを酸化性ま
たは還元性に保つことができる。このため、炉内雰囲気
が酸化性になるおそれはなく、大幅なターンダウンの要
請に難なく応じることができる。
【００１１】前記給ガス弁１４は該ガスタンク１２の貯
留が不足する場合に外部から窒素ガス，燃焼ガス等の無
酸化性ガスを補給するために設けられたものである。ま
た安全弁１５はガスタンク１２の燃焼ガスが過剰な場合
にそれを外部に排出し該ガスタンクの圧力上昇を抑える
ものである。
留が不足する場合に外部から窒素ガス，燃焼ガス等の無
酸化性ガスを補給するために設けられたものである。ま
た安全弁１５はガスタンク１２の燃焼ガスが過剰な場合
にそれを外部に排出し該ガスタンクの圧力上昇を抑える
ものである。
【００１２】なお、本発明の炉内雰囲気保持方法は、高
炉設備が近くにある場合のように無酸化性ガスが容易に
得られる環境ではガスタンクを備えることを必ずしも要
しない。また、炉内にガスセンサを設けＣＯ濃度等を測
定することにより蓄熱型バーナ２ａ，２ｂの空燃比が自
動調節されるようにするのもよい。
炉設備が近くにある場合のように無酸化性ガスが容易に
得られる環境ではガスタンクを備えることを必ずしも要
しない。また、炉内にガスセンサを設けＣＯ濃度等を測
定することにより蓄熱型バーナ２ａ，２ｂの空燃比が自
動調節されるようにするのもよい。
【００１３】
【発明の効果】このように本発明に係る炉内雰囲気保持
方法および雰囲気炉によれば、蓄熱型バーナを無酸化性
雰囲気炉の熱源としての使用することを可能にするの
で、蓄熱型バーナの用途を広げ省エネルギー効果を増大
させる有益な効果がある。
方法および雰囲気炉によれば、蓄熱型バーナを無酸化性
雰囲気炉の熱源としての使用することを可能にするの
で、蓄熱型バーナの用途を広げ省エネルギー効果を増大
させる有益な効果がある。
【図１】本発明に係る雰囲気炉に設けられた蓄熱型バー
ナの配管系統図。
ナの配管系統図。
【図２】図１の作動状態図。
【図３】蓄熱型バーナの燃焼交代のタイミングチャー
ト。
ト。
【図４】蓄熱型バーナの燃焼交代のタイミングチャー
ト。
ト。
【図５】図１の作動状態図。
１ 炉体 ２ａ，２ｂ 蓄熱型バーナ ３ａ，３ｂ 蓄熱体 ４ａ，４ｂ 給排気管路 ５ａ，５ｂ 燃料弁 ６ 四方向切換弁 ７ 給気管 ８ 排気管 ９ 三方向切換弁 １０ 給気ファン １１ 排気ファン １２ ガスタンク １３ 給ガス管 １４ 給ガス弁 １５ 安全弁
Claims (4)
- 【請求項１】 蓄熱体を具備した蓄熱型バーナを炉体に
少なくとも一対設け、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼
をさせているときに他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼
ガスを排出させ、両蓄熱型バーナで燃料燃焼と燃焼ガス
排出とを交互に行わせることで燃焼ガスにより蓄熱体を
加熱し燃焼用空気が予熱されるようにしたものであっ
て、蓄熱型バーナの燃料燃焼時の空燃比を１以下に設定
するとともに、蓄熱型バーナの燃焼時間を短縮させた場
合にそれによって生じる交代までの空白時に該蓄熱型バ
ーナを通して無酸化性ガスを炉内に供給するようにした
ことを特徴とする蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気
保持方法。 - 【請求項２】 蓄熱体を具備した蓄熱型バーナを炉体に
少なくとも一対設け、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼
をさせているときに他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼
ガスを排出させ、両蓄熱型バーナで燃料燃焼と燃焼ガス
排出とを交互に行わせることで燃焼ガスにより蓄熱体を
加熱し燃焼用空気が予熱されるようにしたものであっ
て、蓄熱型バーナの燃料燃焼時の空燃比を１以下に設定
するとともに、蓄熱型バーナを通して排出された炉内の
燃焼ガスを一時貯留するガスタンクを設け、蓄熱型バー
ナの燃焼時間を短縮させた場合にそれによって生じる交
代までの空白時に該蓄熱型バーナを通してガスタンクに
貯留された燃焼ガスを炉内に供給するようにしたことを
特徴とする蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気保持方
法。 - 【請求項３】 炉体に設けられた少なくとも一対の蓄熱
体と、一方の蓄熱型バーナにて燃料燃焼をさせていると
きに他方の蓄熱型バーナから炉内の燃焼ガスを排出させ
両蓄熱型バーナの燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行
わしめる手段と、蓄熱型バーナを通して炉内から排出さ
れた燃焼ガスを一時貯留するとともに該燃焼ガスを該蓄
熱型バーナを通して炉内に再供給し得るガスタンクとか
らなることを特徴とした蓄熱型バーナを熱源とする雰囲
気炉。 - 【請求項４】 ガスタンクには一時貯留された燃焼ガス
の圧力を一定に保持するために外部から無酸化性ガスを
補給する給ガス弁および安全弁を設けたことを特徴とす
る請求項３に記載の蓄熱型バーナを熱源とする雰囲気
炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10306365A JP2000119741A (ja) | 1998-10-12 | 1998-10-12 | 蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気保持方法および雰囲気炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10306365A JP2000119741A (ja) | 1998-10-12 | 1998-10-12 | 蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気保持方法および雰囲気炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000119741A true JP2000119741A (ja) | 2000-04-25 |
Family
ID=17956187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10306365A Pending JP2000119741A (ja) | 1998-10-12 | 1998-10-12 | 蓄熱型バーナを熱源とする炉内雰囲気保持方法および雰囲気炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000119741A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004204330A (ja) * | 2002-12-26 | 2004-07-22 | Tokyo Gas Co Ltd | 熱処理炉 |
| CN105402732A (zh) * | 2015-12-09 | 2016-03-16 | 北京神雾环境能源科技集团股份有限公司 | 还原冶炼蓄热式燃烧系统以及利用该系统进行冶炼的方法 |
| CN106189772A (zh) * | 2016-07-20 | 2016-12-07 | 江苏新光镭射包装材料股份有限公司 | 水性涂料及利用该水性涂料制备装饰用模压拉丝膜的方法 |
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1998
- 1998-10-12 JP JP10306365A patent/JP2000119741A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004204330A (ja) * | 2002-12-26 | 2004-07-22 | Tokyo Gas Co Ltd | 熱処理炉 |
| CN105402732A (zh) * | 2015-12-09 | 2016-03-16 | 北京神雾环境能源科技集团股份有限公司 | 还原冶炼蓄热式燃烧系统以及利用该系统进行冶炼的方法 |
| CN105402732B (zh) * | 2015-12-09 | 2019-03-29 | 神雾科技集团股份有限公司 | 还原冶炼蓄热式燃烧系统以及利用该系统进行冶炼的方法 |
| CN106189772A (zh) * | 2016-07-20 | 2016-12-07 | 江苏新光镭射包装材料股份有限公司 | 水性涂料及利用该水性涂料制备装饰用模压拉丝膜的方法 |
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