JP2000119631A - 金属捕集剤 - Google Patents
金属捕集剤Info
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Abstract
て有する従来の金属捕集剤は、水銀やカドミウム等の金
属に対しては高い捕集力を有するが、鉛や亜鉛等に対す
る捕集力や酸性条件下での捕集力に問題があり、また処
理後の廃棄物が酸性雨等に晒されると、金属捕集剤で捕
集されていた金属が溶離して溶出する虞れがあった。 【解決手段】 本発明の金属捕集剤は、下記(1)式で
示すユニットの誘導体である下記(2)式で示すユニッ
ト1〜100%、(1)式で示すユニット及び/又は
(1)式で示すユニットの誘導体(但し、(2)式で示
すユニットは除く。)99〜0%含有する重合体よりな
ることを特徴とする。 【化1】 【化2】
Description
灰、煤塵、鉱滓、汚泥、土壌、シュレッダーダスト等の
固体状廃棄物中、或いはゴミ焼却場から排出される排煙
等の廃ガス中に存在する、重金属等の有害金属を捕集し
て無害化することのできる金属捕集剤に関する。
ゴミ焼却場等で生じる焼却灰や煤塵、鉱山から排出され
る鉱滓、廃水処理の際に用いられる活性汚泥、汚染され
た土壌等の固体状廃棄物、或いはゴミ焼却場で排出され
る排煙等の如き廃ガス中には種々の金属が含有されてお
り、水銀、カドミウム、鉛、亜鉛、銅、クロム等の人体
に有害な重金属が多量に含有されている場合も多い。金
属を含む廃水が河川等に放流されると重大な環境問題を
生じるとともに、固体状廃棄物から溶出した金属による
地下水、河川、海水等の汚染や、金属を含む廃ガスによ
る大気汚染等も大きな社会問題となっている。
廃ガス等を中和凝集法により処理する方法、硫化ナトリ
ウムを添加して金属硫化物として除去する方法、金属捕
集剤で処理する方法等が提案されており、金属捕集剤で
処理する方法では、水銀やカドミウム等の捕集力に優れ
たジチオカルバミン酸型官能基を有する金属捕集剤が広
く利用されている。
カルバミン酸型の官能基を有する金属捕集剤は、水銀や
カドミウム等の金属に対する捕集力は優れるものの、鉛
や亜鉛等の金属に対する捕集力が低く、これらを含む場
合には充分な処理が行い難いとともに、固体状廃棄物へ
の浸透性が低いという問題があった。また固体状廃棄物
中の金属は、金属処理剤によって固定化して固体状廃棄
物中から溶出しないように処理され、金属処理剤で処理
した固体状廃棄物は、そのまま或いは更にコンクリート
等で固めた後に最終処分される。しかしながら従来より
広く用いられているジチオカルバミン酸型の官能基を有
する金属処理剤は酸性条件下での金属に対する結合力が
弱く、このため処理後の固体状廃棄物が酸性雨等に晒さ
れた場合、金属処理剤と金属との結合が外れて固体状廃
棄物中から金属が溶出して二次汚染を生じる虞れがあっ
た。
たもので、水銀やカドミウム等の金属に対する捕集力に
優れるとともに、鉛や亜鉛等の金属に対する結合力や酸
性条件下における金属との結合力に優れ、しかも固体状
廃棄物への浸透性にも優れた金属処理剤を提供すること
を目的とする。
は、下記(1)式で示すユニットの誘導体である下記
(2)式で示すユニットを1〜100%、(1)式で示
すユニット及び/又は(1)式で示すユニットの誘導体
(但し、(2)式で示すユニットは除く。)99〜0%
含有する重合体よりなることを特徴とする。
式で示すユニットを1〜100%、(1)式で示すユニ
ット及び/又はその誘導体(但し、(2)式で示すユニ
ットを除く。以下、(1)式で示すユニットの誘導体と
いった場合には、(2)式で示すユニット以外のものを
示す。)99〜0%含有する重合体であり、製造方法は
特に限定されないが、例えばポリエチレンイミン塩酸塩
にチオシアン酸アンモニウムを反応させ、ポリエチレン
イミンを構成する前記(1)式で示す繰り返しユニット
中の窒素原子に結合した活性水素と置換したチオ尿素基
を導入する等の方法によって得られる。
アンモニウムを反応させることによって本発明の金属捕
集剤を得る場合、チオシアン酸アンモニウムは、出発物
質であるポリエチレンイミン中の繰り返しユニット
(1)の1〜100モル%が、(2)式で示すユニット
に置換される量、即ち、例えば平均重合度が1000
(繰り返しユニット(1)の数が1000)のポリエチ
レンイミンに対しては、ポリエチレンイミン1モル当た
り、理論上10〜1000モルを反応させれば良いが、
特にポリエチレンイミン中の繰り返しユニット(1)の
20〜90モル%が、(2)式で示すユニットに置換さ
れる量を反応させることが好ましい。上記(2)式で示
すユニットの割合が1モル%未満では金属捕集効果が発
現されない。
示すユニット以外のユニットは、(1)式で示すユニッ
トに限らず、例えば(1)式で示すユニットにN−置換
基を導入した(1)式で示すユニットの誘導体であって
も良い。(1)式で示すユニットの誘導体を含む構造と
するには、ポリエチレンイミン塩酸塩にチオシアン酸ア
ンモニウムを反応させて、(2)式で示すユニットを含
む重合体を得た後、エピクロルヒドリン、エピブロモヒ
ドリン、エピヨードヒドリン、ブロモメチルオキシラ
ン、クロロメチルオキシラン、ヨードメチルオキシラン
等のエピハロヒドリンと重縮合させたり、アルキル基、
ヒドロキシアルキル基、アシル基等のN−置換基を導入
するか、ポリエチレンイミンとエピハロヒドリンとを重
縮合させた重縮合ポリエチレンイミンや、N−置換基を
導入したN−置換ポリエチレンイミンの塩酸塩をチオシ
アン酸アンモニウムと反応させる等の方法が挙げられ
る。
リエチレンイミンと、チオシアン酸アンモニウムを反応
させる場合、反応後の化合物中に(2)式で示すユニッ
トが1〜100%含有されるためには、チオシアン酸ア
ンモニウムと反応させる重縮合ポリエチレンイミンや、
N−置換ポリエチレンイミンは、(1)式で示すユニッ
トを1〜100%含有している必要がある。
捕集する場合、本発明処理剤を粉末状で、或いは水等に
溶解もしくは分散させて廃水に添加すれば良い。本発明
処理剤を添加後、廃水に含まれる金属と本発明処理剤と
が反応して生成したフロックを分離除去した後の廃水
は、河川等に放流することができる。
の金属捕集を行う場合、固体状廃棄物としては、例えば
ゴミ焼却場において生成する焼却灰や煤塵、鉱滓、汚
泥、土壌、シュレッダーダスト等が挙げられる。固体状
廃棄物中の金属を本発明の金属捕集剤が捕集すると、固
体状廃棄物中から金属が溶出しないように金属が固定化
される。固体状廃棄物が、集塵された焼却灰や煤塵、鉱
滓、汚泥、土壌、シュレッダーダスト等の場合、これら
の廃棄物に本発明の処理剤を粉末状で添加したり、水溶
液等として添加したり噴霧し、必要により混練する等の
方法が採用される。また煤塵の場合、焼却炉における焼
却工程中で本発明の処理剤と煤塵とを接触させ、処理後
の煤塵をバグフィルターで集塵する等の方法も採用でき
る。本発明の金属捕集剤は固体状廃棄物に対する浸透性
が優れているため、固体状廃棄物に本発明の金属捕集剤
の水溶液或いは水分散液を散布するだけでも良く、また
汚泥等の多量の水分を含む固体状廃棄物の場合には本発
明の金属捕集剤を粉末状で散布するだけでも充分な効果
を得ることができる。
場等で発生する廃煙を処理する場合、排煙の煙路中に本
発明の金属捕集剤の水溶液や水分散液を噴霧する等の方
法が採用される。
明する。尚、実施例、比較例において用いた金属捕集剤
は、以下に示す通りである。
酸アンモニウム1.5モルを90〜95℃で反応させ、
逆浸透法により精製して得た、前記(2)式で示すユニ
ットの含有率23%の金属捕集剤。
20%にアルキル基を導入してなるアルキル置換ポリエ
チレンイミンの塩酸塩1モル当たり、チオシアン酸アン
モニウム7.0モルを90〜95℃で反応させ、逆浸透
法により精製して得た、前記(2)式で示すユニットの
含有率46%の金属捕集剤。
酸アンモニウム20モルを90〜95℃で反応させ、逆
浸透法により精製して得た、前記(2)式で示すユニッ
トの含有率74%の金属捕集剤。
ニットの含有率は、反応溶液に0.1N硝酸銀溶液を一
定量加え、未反応のチオシアン酸アンモニウムと硝酸銀
が反応して生成したチオシアン酸銀を沈殿させ、この沈
殿を濾別して水洗し、炉液と水洗液中の過剰の銀をホル
ハルト法により測定した結果から、最終の反応液中の未
反応チオシアン酸アンモニウム量を測定し、この結果に
基づき(2)式のユニット含有量を求めた。
ルカリの存在下で反応させ、エチレンジアミンの窒素に
結合した活性水素と置換してジチオ酸基のナトリウム塩
を導入してなる金属捕集剤。
む廃水1リットル当たり、表1に示す金属捕集剤の水溶
液(又は水分散液)を、金属捕集剤の添加量が7mg
(固形分換算)となるように添加し、20℃で30分間
攪拌した後、静置して沈殿したフロックを分離除去し
た。フロック除去後の廃液中の残存金属濃度を測定した
結果を表1に示す。
74mg/kgを含む煤塵100g当たりに対し、表2
に示す金属処理剤の水溶液(又は分散液)を、金属処理
剤の添加量が2g(固形分換算)となるように添加し、
150〜180℃で30分間混練した。各処理剤で処理
済の煤塵と未処理の煤塵各50gをpH=4の酸性水5
00ml中で常温にて6時間浸とうして金属の溶出試験
を行った。酸性水中に溶出した金属濃度を原子吸光分析
法によって測定した結果を表2にあわせて示す。
ウム230mg/kgを含有する鉱滓100g当たりに
対し、表3に示す金属処理剤の水溶液(又は分散液)を
添加量が3g(固形分換算)となるように添加し、10
0〜120℃で15分間混練した。各処理剤で処理済の
鉱滓と未処理の鉱滓各50gを用い、実施例4〜6と同
様にして酸性水中に溶出した金属の濃度を測定した。結
果を表3に示す。
5mg/kgを含有する土壌100g当たりに対し、表
4に示す金属処理剤の水溶液(又は分散液)を添加量が
1g(固形分換算)となるように添加し、80〜120
℃で30分間混練した後、100〜120℃で40分間
養生した。各処理剤で処理済の土壌と未処理の土壌各5
0gを用い、実施例4〜6と同様にして酸性水中に溶出
した金属の濃度を測定した。結果を表4に示す。
Nm3 を含むゴミ焼却場の廃ガス(14000Nm3 /
時間、280℃)に、表5に示す金属捕集剤の水溶液
を、金属処理剤が固型分として250mg/Nm3 の割
合で供給されるように煙道中に噴霧し、廃ガス中の水銀
と金属処理剤とを反応させた後、バグフィルターにて集
塵した。バグフィルター通過後の廃ガス中の水銀の濃度
を測定した結果を表5に示す。また、バグフィルターに
て集塵された煤塵50gを用い、実施例4〜6と同様に
して酸性水中に溶出した金属の濃度を測定した。結果を
表5に示す。
有することにより、水銀やカドミウムに対する捕集力は
もとより、鉛や亜鉛等の金属に対する捕集力にも優れ、
また酸性条件下での金属捕集力にも優れている。更に本
発明の金属捕集剤は従来の金属捕集剤に比べて固体状廃
棄物に対する浸透性が高く、固体状廃棄物中の金属に対
する捕集力に優れるとともに、廃水や廃ガス等に含まれ
る金属に対しても、優れた捕集力を有し、廃水、固体状
廃棄物、廃ガスに含まれる金属を確実に捕集することが
できるとともに、酸性雨等に晒された場合でも、金属捕
集剤と金属との結合が外れて金属が溶出して二次汚染を
生じる虞れがない等の利点を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記(1)式で示すユニットの誘導体で
ある下記(2)式で示すユニット1〜100%、(1)
式で示すユニット及び/又は(1)式で示すユニットの
誘導体(但し、(2)式で示すユニットは除く。)99
〜0%含有する重合体よりなることを特徴とする金属捕
集剤。 【化1】 【化2】
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP30325598A JP3985923B2 (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 金属捕集剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30325598A JP3985923B2 (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 金属捕集剤 |
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JP3985923B2 JP3985923B2 (ja) | 2007-10-03 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30325598A Expired - Fee Related JP3985923B2 (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 金属捕集剤 |
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JP (1) | JP3985923B2 (ja) |
-
1998
- 1998-10-09 JP JP30325598A patent/JP3985923B2/ja not_active Expired - Fee Related
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