JP2000119569A - 耐候性記録液 - Google Patents

耐候性記録液

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JP2000119569A
JP2000119569A JP29094998A JP29094998A JP2000119569A JP 2000119569 A JP2000119569 A JP 2000119569A JP 29094998 A JP29094998 A JP 29094998A JP 29094998 A JP29094998 A JP 29094998A JP 2000119569 A JP2000119569 A JP 2000119569A
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浩司 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水性、耐候性等の耐性に優れた記録画像を形
成することが可能な、記録液を提供する。 【解決手段】 (I) 油溶性染料を溶解または分散させた
油状物と、(II) ビニル系単量体およびジエン系単量体
からなる群より選ばれる1種または2種以上の単量体
と、重合性官能基を有する紫外線吸収剤とを乳化剤の存
在下で重合させて得られる乳化剤含有ポリマーとを水性
媒体中に乳化分散させた耐候性記録液である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線吸収剤を配
合した耐候性記録液に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式のプリンタ(以
下単に「インクジェットプリンタ」という)は、記録時
に騒音を発生させることなく、カラー化の対応が容易で
あり、高解像度の記録画像が高速で得られるという利点
を有している。従来、インクジェットプリンタ用の記録
液としては、各種の水溶性染料を、水または水と有機溶
媒(以下、水性媒体という)との混合液に溶解または分
散させたものが使用されている。
【0003】かかる記録液は、粘度、表面張力、溶解安
定性等の点でインクジェットプリンタに適した性能を示
し、定着速度も高く、解像度の優れた記録画像を与える
ことが知られている。ところが、上記水溶性染料は一般
に耐候性が低いため、この記録液によって得られる記録
画像が日光、蛍光灯、プロジェクタ等の光源光に長時間
晒された場合には、退色または消失して判読し難くなる
というおそれがあった。
【0004】また、上記記録液は水溶性である故に、耐
水性が不十分であり、例えば記録画像に雨や汗、もしく
は飲食用水等がかかると、滲んだり消失したりするおそ
れがあった。特公昭56−18151号公報および特開
平3−91574号公報に開示の記録液には、水溶性染
料を用いた記録液の耐候性を向上させるため、水溶性ベ
ンゾフェノン化合物または水溶性トリアジン化合物等の
紫外線吸収剤が配合されている。
【0005】しかしながら、これらの紫外線吸収剤は、
記録液中に単に配合して使用する、いわゆる添加型の紫
外線吸収剤であるため、記録画像の表面から徐々にブリ
ードアウトしまうおそれがあったり、また、水溶性であ
るが故に水分によって簡単に抽出されてしまうおそれが
あるため、記録画像に長期的な優れた耐候性を付与する
ことができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平1−17067
4号公報には、記録画像の耐水性および耐候性を向上さ
せるため、水溶性染料に代えて油溶性染料を用い、油溶
性染料とベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化
合物等の紫外線吸収性剤と酸化防止剤とを溶解または分
散させた油分を水性媒体中に乳化分散させる方法が記載
されている。
【0007】しかしながら、ベンゾフェノン化合物は、
上述したようにそれ自体の耐水性に難があり、水等によ
って記録画像表面から抽出されやすい問題がある。一
方、ベンゾトリアゾール化合物は、ベンゾフェノン化合
物やトリアジン化合物に比べて紫外線の吸収波長領域が
非常に広く、記録液の耐候性を向上させるものとして期
待される。
【0008】しかしながら、上記ベンゾトリアゾール化
合物は、結晶性が高く、しかも水ないし有機溶媒に難溶
であるため、記録液に充分な量を配合することは非常に
困難である。また、上記ベンゾトリアゾール化合物は金
属イオンとの反応性が高い(耐金属イオン性が低い)た
め、例えば記録画像(例えばポスターなど)を貼り付け
た媒体(例えばコンクリート柱や壁)から流出した金属
イオンを含む雨水等との接触によって、変色等の原因と
なる錯体を形成しやすい問題がある。
【0009】さらに、上記ベンゾトリアゾール化合物
は、ベンゾフェノン化合物と同様に添加型の紫外線吸収
剤であるため、上述のように、記録画像の表面から徐々
にブリードアウトし、長期的に優れた耐候性を記録画像
に付与できないという欠点もある。そこで、本発明の目
的は、耐水性、耐候性、耐金属イオン性等の耐性に優れ
た記録画像を形成し得る、耐候性記録液を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記(I) の油状物
と、紫外線吸収剤と一体化した乳化剤含有ポリマー(II)
とを水性媒体中に乳化分散させて調製した記録液は、記
録画像に優れた耐水性、耐候性および耐金属イオン性を
付与することができるという新たな事実を見出し、本発
明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明の耐候性記録液は、(I)
油溶性染料を溶解または分散させた油状物と、(II) ビ
ニル系単量体およびジエン系単量体からなる群より選ば
れる1種または2種以上の単量体と、重合性官能基を有
する紫外線吸収剤とを乳化剤の存在下で重合させて得ら
れる乳化剤含有ポリマーとを水性媒体中に乳化分散させ
たことを特徴とする。
【0012】本発明で使用する乳化剤含有ポリマーは、
ビニル系単量体およびジエン系単量体からなる群より選
ばれる1種または2種以上の単量体と、重合性官能基を
有する紫外線吸収剤とを乳化剤の存在下で重合させて得
られる、エマルジョンタイプの紫外線吸収性ポリマーで
ある。このエマルジョンタイプの紫外線吸収性ポリマー
(すなわち、乳化剤含有ポリマー)は、従来の紫外線吸
収剤と比べて金属イオンとの反応性が低く、耐金属イオ
ン性に優れている。
【0013】また、上記乳化剤含有ポリマーは、従来の
紫外線吸収剤と比べて分子量が大きいため、記録画像表
面からブリードアウトしたり、水により抽出されたりす
ることがなく、記録画像に長期に亘って優れた耐候性を
付与できる。また、上記乳化剤含有ポリマーは、水性媒
体との溶解性および分散性が良好なものである。
【0014】よって、本発明の耐候性記録液には、多量
の乳化剤含有ポリマー(換言すれば、紫外線吸収剤)を
配合することができ、記録画像により一層優れた耐候性
を付与することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の耐候性記録液は、(I) 油溶性染料を溶解または
分散させた油状物と、(II)紫外線吸収能を有する乳化剤
含有ポリマーとを水性媒体中に乳化分散させたものであ
る。
【0016】まず、上記油状物(I) について説明する。
本発明で使用する油溶性染料としては公知のものを使用
でき、例えばC.I.ソルベントイエロー1、2、3、
13、19、22、29、36、37、38、39、4
0、43、44、45、47、62、63、71、7
1、81、85、86、C.I.ソルベントレッド8、
27、35、36、37、38、39、40、58、6
0、65、67、69、81、86、89、91、9
2、97、99、100、109、118、119、1
22、C.I.ソルベントブルー14、24、26、3
4、37、38、39、42、43、45、48、5
2、53、55、59、67、C.I.ソルベントブラ
ック3、5、7、8、14、17、19、20、22、
24、26、27、28、29、43、45などがあげ
られる。これらの油溶性染料は1種を単独で、または2
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】上記油溶性染料の使用量は特に制限されな
いが、耐候性記録液全量に対して通常0.1〜5重量
%、好ましくは0.5〜3重量%程度とすればよい。本
発明で使用する油状物としては、水に不溶であれば特に
制限されないが、蒸気圧(揮発性)が高いものを使用す
ると臭気やインクの安定性の面で問題を引き起こす場合
があるので、蒸気圧(揮発性)が低いものが好ましい。
また、油状物の比重は水に近いものが好ましく、具体的
には比重が0.8〜1.2程度であるのが好適である。
【0018】上記油状物の具体例を示すと、例えばオリ
ーブ油、大豆油、ひまし油等の植物油類、石油、ケシロ
ン、パラフィン等の鉱物油類、アルキルベンゼン類、ア
ルキル置換ナフタレン類、アルキル置換ビフェニル類等
の芳香族炭化水素類、フタル酸エステル、安息香酸エス
テル、脂肪酸エステル、クエン酸エステル、リン酸エス
テル等のエステル類、エーテル類、高級アルコール、高
級脂肪酸類、塩素化パラフィン、シリコンオイルなどが
あげられる。
【0019】油状物の使用量は特に制限されないが、通
常、油溶性染料100重量部に対して100〜1500
重量部、好ましくは400〜1000重量部程度とすれ
ばよい。また、上記油状物に酸化防止剤を併用してもよ
い。かかる酸化防止剤としては公知のものを使用でき、
例えば2,6−t−ブチル−p −クレゾール、2,6−
t−ブチル−4−エチルフェノール、BHA、BHT、
4,4’−メチレンビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ジメチル
−6−t−ブチルフェノール、4−イソオクチルフェノ
ール、ハイドロキノン、Irganox245(商品
名、チバガイギー社製)、同259、同565、同10
10、同1035、同FF、同1076、同1081、
同1098、同1222、同1330、同1425W
L、Cyanox1790(商品名/アメリカン・サイ
アナミッド社製)、同425、同2246、同711、
同1212、同LTDP、同MTDP、同STDPなど
があげられる。これらの酸化防止剤は1種を単独で使用
でき、または2種以上を併用することもできる。
【0020】酸化防止剤の使用量は特に制限されない
が、油溶性染料100重量部に対して通常0.1〜20
重量部程度、好ましくは1.0〜10重量部程度とすれ
ばよい。油状物への油溶性染料の溶解または分散は、公
知の混合手段に従って、これらを混合することにより実
施される。なお、酸化防止剤を併用する場合も同様にし
て実施される。
【0021】次に、(II)の乳化剤含有ポリマーについて
説明する。上記乳化剤含有ポリマー(II)は、ビニル系単
量体およびジエン系単量体からなる群より選ばれる1種
または2種以上の単量体と、当該単量体と重合し得る官
能基(重合性官能基)を有する紫外線吸収剤(以下、反
応型の紫外線吸収剤という)とを、乳化剤剤存在下で共
重合させることにより、得られる。
【0022】ビニル系単量体としては公知のものを使用
でき、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸等のビニルカルボン酸類、アクリ
ル酸またはメタクリル酸(以下、(メタ)アクリル酸と
いう)メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ジメ
チルアミノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸、ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリル酸等の(メ
タ)アクリル酸エステル類、スチレン、α−メチルスチ
レン等の芳香族ビニル類、臭化ビニル、塩化ビニリデン
等のハロゲン化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニル、ピパル酸ビニル等の脂肪族カルボン酸
ビニルエステル類、(メタ)アクリロニトリル等の不飽
和ニトリル類、(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類があげら
れる。中でも、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル
酸エステル類、芳香族ビニル類などが好ましい。
【0023】また、これらのビニル系単量体は1種を単
独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。一
方、ジエン系単量体としては公知のものを使用でき、例
えばクロロプレン等のハロゲン化ジエン類、エチレン、
プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のジエン類など
があげられる。
【0024】これらジエン系単量体は1種を単独で、ま
たは2種以上を組み合わせて使用できる。本発明で使用
する単量体としては、これら例示の中でも、(メタ)ア
クリル酸と(メタ)アクリル酸エステル類との組合せ、
(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステル
類と芳香族ビニル類との組合せなどが特に好ましい。
【0025】本発明で使用する反応型の紫外線吸収剤と
しては、紫外線吸収能を有し、かつ、上記単量体と乳化
剤存在下で重合し得る化合物であるなら特に制限はない
が、とりわけ、反応側鎖を有するベンゾトリアゾール化
合物、反応側鎖を有するベンゾフェノン化合物および反
応側鎖を有するトリアジン化合物からなる群より選ばれ
る少なくとも1種の化合物を使用するのが好ましい。
【0026】より具体的に説明すると、反応側鎖を有す
るベンゾトリアゾール化合物としては、例えば、一般式
(1):
【0027】
【化1】 〔式中、Xは水素原子またはハロゲン原子を示す。R1
は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。R
2 は炭素数1〜12のアルキレン基を示す。R3は水素
原子またはメチル基を示す。〕で表されるベンゾトリア
ゾール化合物などがあげられる。
【0028】上記一般式(1) に示される各基を具体的に
説明すると以下の通りである。炭素数1〜6のアルキル
基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、
ヘキシルなどがあげられる。ハロゲン原子としては、例
えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子など
があげられる。
【0029】炭素数1〜12のアルキレン基としては、
例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチ
レン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、エチリデン、
プロピレン、プロピリデン、イソプロピリデン、エチル
エチレン、2−ブチリデン、1−メチルトリメチレン、
2−メチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレ
ン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、
デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレンなど
があげられる。
【0030】上記ベンゾトリアゾール化合物(1)の具
体例としては、例えば、2−(2′−ヒドロキシ−5′
−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H
−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′
−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−
クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフ
ェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシプロピル
フェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−
5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−
2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−tert−ブチル−5′−(メタ)アクリロイル
オキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾト
リアゾールなどがあげられる。
【0031】これらの中でも、2−(2′−ヒドロキシ
−3′−tert−ブチル−5′−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル
−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)
−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾールなどが好まし
い。
【0032】また、反応側鎖を有するベンゾフェノン化
合物としては、例えば、一般式(2):
【0033】
【化2】 〔式中、R2 およびR3 は前記と同じである。R4 は水
素原子または水酸基を示す。R5 は水素原子または炭素
数1〜6のアルコキシ基を示す。〕で表されるベンゾフ
ェノン化合物などがあげられる。
【0034】上記一般式(2)中の炭素数1〜6のアル
コキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、
tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
などがあげられる。上記ベンゾフェノン化合物(2)の
具体例としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−{2−
(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイル
オキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロ
キシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メ
タ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4′−(2−ヒド
ロキシエトキシ)ベンゾフェノンなどがあげられる。
【0035】反応側鎖を有するトリアジン化合物として
は、例えば、一般式(3):
【0036】
【化3】 〔式中、R2 およびR3 は前記と同じである。3つのR
6 は同一または異なって、水素原子、炭素数1〜10の
アルコキシ基または炭素数1〜10のアルキル基を示
す。〕で表されるトリアジン化合物などがあげられる。
【0037】上記一般式(3)中、炭素数1〜10のア
ルコキシ基としては、前記炭素数1〜6のアルコキシ基
のほか、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキ
シ、デシルオキシなどがあげられる。また、炭素数1〜
10のアルキル基としては、前記炭素数1〜6のアルキ
ル基のほか、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなど
があげられる。
【0038】上記トリアジン化合物(3)の具体例とし
ては、例えば、2,4−ジフェニル−6−〔2−ヒドロ
キシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)〕−s
−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−
6−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシ
エトキシ)〕−s−トリアジン、2,4−ビス(2−メ
トキシフェニル)−6−〔2−ヒドロキシ−4−(2−
アクリロイルオキシエトキシ)〕−s−トリアジン、
2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−〔2−ヒド
ロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)〕−
s−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニ
ル)−6−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイル
オキシエトキシ)〕−s−トリアジン、2,4−ジフェ
ニル−6−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイ
ルオキシエトキシ)〕−s−トリアジン、2,4−ビス
(2−メチルフェニル)−6−〔2−ヒドロキシ−4−
(2−メタクリロイルオキシエトキシ)〕−s−トリア
ジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−
〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシエ
トキシ)〕−s−トリアジン、2,4−ビス(2−エチ
ルフェニル)−6−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタ
クリロイルオキシエトキシ)〕−s−トリアジン、2,
4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−〔2−ヒドロ
キシ−4−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)〕−
s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメトキシフ
ェニル)−6−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロ
イルオキシエトキシ)〕−s−トリアジン、2,4−ビ
ス(2,4−ジメチルフェニル)−6−〔2−ヒドロキ
シ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)〕−s−
トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシフェニ
ル)−6−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイル
オキシエトキシ)〕−s−トリアジン、2,4−ビス
(2,4−ジエチルフェニル)−6−〔2−ヒドロキシ
−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)〕−s−ト
リアジンなどがあげられる。
【0039】これらの反応型の紫外線吸収剤は1種を単
独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。また
本発明では、上記反応型の紫外線吸収剤に加えて、本発
明の耐候性記録液の好ましい特性を損なわない範囲で、
市販の添加型紫外線吸収剤、反応側鎖を有するヒンダー
ドアミン系光安定剤等も併用することができる。
【0040】反応型の紫外線吸収剤の使用量は、単量体
100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは
5〜30重量部程度とすればよい。本発明で使用する乳
化剤としては特に制限はなく、公知のものを使用するこ
とができるが、とりわけ、アニオン系乳化剤、ノニオン
系乳化剤などが好適である。
【0041】具体的には、上記アニオン系乳化剤として
は、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン
酸塩、ジアルキルスルホカハク酸エステル塩、ポリオキ
シアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオ
キシアルキレンアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリ
オキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステ
ル塩などがあげられる。
【0042】これらの中でも、ポリオキシアルキレンス
チリルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルジフェニルエ
ーテルジスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアリール
エーテル硫酸エステル塩などが好ましく、ポリオキシア
ルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩が特に好まし
い。本発明では市販のアニオン系乳化剤を使用すること
もでき、例えばニューコール271A、271NH、5
60SF、520SN、707SF、707SN、72
3SF、740SF、Antox MS−2N、MS−
NH4(日本乳化剤(株)製)等の商品名の市販品をあ
げられ、とくに、ニューコール707SF、707S
N、723SF、740SFなどが好ましい。
【0043】本発明において、アニオン系乳化剤は1種
を単独で使用でき、または2種以上を併用することもで
きる。ノニオン系乳化剤としては、例えばポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンドデシル
エーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
スチリルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンエ
ーテル類、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、
ポリオキシエチレンステアレート等のポリオキシアルキ
レンエステル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンブロックまたはランダム共重合体、ポリエチレンブ
リコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリ
コールエステル類などがあげられ、これらの中でも、ポ
リオキシアルキレンエーテル類が好ましく、HLB16
以上のポリオキシアルキレンエーテル類(特にポリオキ
シエチレンスチリルフェニルテーテル)が特に好まし
い。
【0044】本発明では市販のノニオン系乳化剤を使用
することができ、例えばニューコール506、512、
520、723、740、780、806、809、1
120、1140、Antox MS−60、MA−3
0、50、100、150(日本乳化剤(株)製)等の
商品名の市販品があげられる。本発明において、上述の
ノニオン系乳化剤は1種を単独で使用でき、または2種
以上を併用することもできる。
【0045】また本発明では、アニオン系乳化剤とノニ
オン系乳化剤とを併用することができる。乳化剤の使用
量は、単量体100重量部に対して通常0.1〜10重
量部、好ましくは0.5〜5重量部である。本発明の乳
化剤含有ポリマーは、ビニル系単量体およびジエン系単
量体から選ばれる1種または2種以上の単量体と、反応
型の紫外線吸収剤とを乳化剤の存在下で、重合(例えば
乳化重合)させることにより製造できる。
【0046】上記乳化重合は公知の方法に従い、例えば
重合開始剤の存在下、不活性溶媒(例えば、イオン交換
水)中にて実施される。上記重合開始剤としては、乳化
重合に使用されるものなら特に限定されないが、例えば
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウ
ム等の過硫酸塩、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウ
ム、過ホウ酸アンモニウムなどの過ホウ酸塩、過酸化水
素、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒ
ドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド等のアゾ系
化合物、上記過酸化物と亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナ
トリウム、硫酸第1鉄等の還元剤とを併用するレドック
ス重合開始剤等を挙げることができ、これらの中でも過
硫酸塩を好ましく使用できる。
【0047】反応温度は、通常室温〜100℃であり、
また、反応時間は反応温度等に応じて広い範囲から適宜
選択できるが、通常3時間〜20時間程度である。反応
終了後、中和等の通常の手段により、乳化剤含有ポリマ
ーがエマルジョンとして得られる。また本発明では、上
記の重合反応に際し、保護コロイド剤等も併用できる。
【0048】斯くして得られる乳化剤含有ポリマーに
は、例えば、増粘剤(例えば、商品名:アロン707
0、東亜合成化学工業(株)製)、消泡剤(例えば、商
品名:ノブコ8034、サンモブコ(株)製)、分散剤
(例えば、商品名:プライマル850、ローム・アンド
・ハース社製)、造膜助剤(例えば、ブチルグリコー
ル)、凍結安定剤(例えば、メチルジグリコール)、酸
化防止剤(例えば、フェノール類)、防微剤、防腐剤、
有機顔料、無機顔料等の添加剤が含まれていてもよい。
これらの添加剤は、乳化重合前および重合後いずれに配
合してもよい。
【0049】乳化剤含有ポリマーの使用量は特に制限は
なく、油溶性染料100重量部に対して通常1.0〜2
00重量部程度、好ましくは10〜150重量部程度と
すればよい。本発明の耐候性記録液は、油溶性染料を溶
解または分散させた油状物(I) および乳化剤含有ポリマ
ー(II)を、水性媒体中に乳化分散させたものである。
【0050】上記水性媒体としては、水、水と水溶性有
機溶媒との混合溶媒などがあげられる。上記水としては
特に制限されないが、種々のイオンを取り除いた水、例
えば脱イオン水、蒸留水などが好ましい。また上記水溶
性有機溶媒としては公知のものを使用でき、例えばメタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロ
パノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、is
o−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノール等のアルキルアルコール類、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロ
リドン等のアミド類、アセトン、ジアセトンアルコール
等のケトンまたはケトアルコール類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−
ヘキサントリオール、チオジグリコール、へキシレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノメチルエール等のグリ
コール類のモノアルキルエーテルなどがあげられる。
【0051】これらの中でも、臭気、記録液の乾燥防
止、扱い易さ、記録画像の安定性等を考慮すると、グリ
コール類、モノアルキルエーテル類などが好ましい。ま
た、上記水性有機溶媒は1種を単独で使用でき、または
2種以上を併用してもよい。水溶性有機溶剤の使用量は
特に限定されるものではないが、耐候性記録液全量の2
0〜80重量%程度とすればよい。
【0052】本発明では、油状物(I) と乳化剤含有ポリ
マー(II)とを水性媒体に乳化分散させる際、乳化剤を添
加してもよい。上記乳化剤としては、前述のものと同様
のものが使用できる。その使用量は、水性媒体中の水の
量100重量部に対して、通常0.01〜20重量部、
好ましくは0.1〜5重量部とすればよい。
【0053】さらに、必要に応じてpH調製剤、粘度調
製剤、表面張力調製剤、腐食防止剤、軟化剤等の改質剤
を添加することもできる。油状物(I) および乳化剤含有
ポリマー(II)を水性媒体に乳化分散させる方法として
は、超音波による方法、各種分散機や撹拌機を用いる方
法等の通常の手段を採用できる。
【0054】このようにして得られた油状物(I) および
乳化剤含有ポリマー(II)の水性媒体中での乳化分散体の
粒径は、インクの保存性やノズルの目詰まり等を考慮す
ると、粒度分布の最頻値が100μm以下であるのが好
ましい。最頻値が100μmを越えると、記録液中に乳
化粒子の凝集が生じやすく、保存性が低下するおそれが
ある。
【0055】本発明の耐候性記録液は、各種プリンタ用
のインクのほか、例えば、ペン、万年筆、フェルトペン
等の一般的な筆記用具、タイプライタ、ペンプロッタ等
のインクとしても使用できるが、とりわけ、インク滴下
式プリンタ、バブルジェット式プリンタ、連続ジェット
式プリンタ、コンパウンドジェット式プリンタ等のイン
クジェットプリンタのインクとして好適である。
【0056】また、本発明の耐候性記録液は、例えば紙
類(一般紙、コート紙、合成紙等)、各種プラスチッ
ク、金属、繊維、セラミックス、石材、ガラス等の各種
素材への印刷、描画などに適用できる。
【0057】
【実施例】次に、合成例、実施例および比較例を挙げて
本発明を具体的に説明する。 合成例1(乳化剤含有ポリマー:アクリルエマルジョン
1の調製) 撹拌機、温度計、冷却管および滴下ロートを備えた3L
の4つ口フラスコに、イオン交換水600gを加え、撹
拌しながら、窒素気流中で、80℃に昇温した。
【0058】ついで、アクリル酸ブチル480g、メタ
アクリル酸メチル420g、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−tert−ブチル−5′−メタクリロイルオキシ
エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール300g
およびアクリル酸24gからなる重合性単量体混合液、
アニオン系乳化剤(商品名:ニューコール707SF、
日本乳化剤(株)製)61.2g、イオン交換水40
2.6gおよび10%過硫酸アンモニウム水溶液61.
2gを混合して、モノマーエマルジョンを調製し、撹拌
しながら、このエマルジョンを3.5時間にわたって、
上記フラスコ中に滴下した。この際、反応温度を80℃
±1℃に保った。
【0059】滴下終了後、10%過硫酸アンモニウム水
溶液3.0gを加えて、同温度で更に2.5時間撹拌し
た。そして、この反応混合物を室温に冷却して、28%
アンモニア水16gを加えてp Hを8.6に調節するこ
とにより、不揮発分49.3%、粘度70cp s、p H
8.6および平均粒子径0.19ミクロンの、標記アク
リルエマルジョン1を得た。 合成例2(乳化剤含有ポリマー:アクリルエマルジョン
2の調製) 撹拌機、温度計、冷却管、滴下ロートを備えた3Lの4
つ口フラスコにイオン交換水600gを加え、撹拌しな
がら、窒素気流中で、80℃に昇温した。
【0060】ついで、アクリル酸ブチル480g、メタ
アクリル酸メチル420g、2−ヒドロキシ−4−{2
−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノ
ン300gおよびアクリル酸24gからなる重合性単量
体混合液、アニオン系乳化剤(商品名:ニューコール7
07SF、日本乳化剤(株)製)61.2g、イオン交
換水402.6gおよび10%過硫酸アンモニウム水溶
液61.2gを混合して、モノマーエマルジョンを調製
し、撹拌しながら、このエマルジョンを3.5時間にわ
たって、上記フラスコ中に滴下した。この際、反応温度
を80℃±1℃に保った。
【0061】滴下終了後、10%過硫酸アンモニウム水
溶液3.0gを加えて、同温度で更に2.5時間撹拌し
た。次いで、反応混合物を室温に冷却して、28%アン
モニア水16gを加えてp Hを8.6に調節して、不揮
発分49.7%、粘度72cp s、p H8.6および平
均粒子径0.19ミクロンの、標記のアクリルエマルジ
ョン2を得た。 合成例3(乳化剤含有ポリマー:アクリルエマルジョン
3の調製) 撹拌機、温度計、冷却管、滴下ロートを備えた3Lの4
つ口フラスコにイオン交換水600gを加え、撹拌しな
がら、窒素気流中で、80℃に昇温した。
【0062】ついで、アクリル酸ブチル480g、メタ
アクリル酸メチル420g、2,4−ビス(2−メチル
フェニル)−6−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリ
ロイルオキシエトキシ)〕−s−トリアジン300gお
よびアクリル酸24gからなる重合性単量体混合液、ア
ニオン系乳化剤(ニューコール707SF、日本乳化剤
(株)製)61.2g、イオン交換水402.6gおよ
び10%過硫酸アンモニウム水溶液61.2gを混合し
て、モノマーエマルジョンを調製し、撹拌しながら、こ
のエマルジョンを3.5時間にわたって、上記フラスコ
中に滴下した。この際、反応温度を80℃±1℃に保っ
た。
【0063】滴下終了後、10%過硫酸アンモニウム水
溶液3.0gを加えて、同温度で更に2.5時間撹拌し
た。そして、反応混合物を室温に冷却して、28%アン
モニア水16gを加えてp Hを8.6に調節することに
より、不揮発分49.2%、粘度71cp s、p H8.
6および平均粒子径0.20ミクロンの、標記のアクリ
ルエマルジョン3を得た。 実施例1 油溶性染料(商品名:C.I.ソルベントレッド49)
5gをフタル酸ジエチル43gに溶解して油相を調製し
た。ついで、予め水195gに乳化剤(ポリビニルアル
コール)5gを溶解して調製しておいた水性溶媒に、上
記油相、および合成例1で調製した乳化剤含有ポリマー
(アクリルエマルジョン1)20gを添加し、特殊機化
工業製ホモミキサーを用いて12,000rp mで15
分間乳化分散した後、0.8μmのメンブランフィルタ
ー(登録商標、アドバンテック社製)を用いて2kg/
cm2 で加圧濾過することにより、記録液を調製した。 実施例2 油溶性染料(商品名:C.I.ソルベントレッド49)
5gをフタル酸ジエチル43gに溶解して油相を調製し
た。ついで、予め水195gに乳化剤(ポリビニルアル
コール)5gを溶解して調製しておいた水性溶媒に、上
記油相、および合成例2で調製した乳化剤含有ポリマー
(アクリルエマルジョン2)20gを添加し、特殊機化
工業製ホモミキサーを用いて12,000rp mで15
分間乳化分散した後、0.8μmのメンブランフィルタ
ー(登録商標、アドバンテック社製)を用いて2kg/
cm2 で加圧濾過することにより、記録液を調製した。 実施例3 油溶性染料(商品名:C.I.ソルベントレッド49)
5gをフタル酸ジエチル43gに溶解して油相を調製し
た。ついで、次に予め水195gに乳化剤(ポリビニル
アルコール)5gを溶解して調製しておいた水性溶媒
に、上記油相、および合成例3で調製した乳化剤含有ポ
リマー(アクリルエマルジョン3)20gを添加し、特
殊機化工業製ホモミキサーを用いて12,000rp m
で15分間乳化分散した後、0.8μmのメンブランフ
ィルター(登録商標、アドバンテック社製)を用いて2
kg/ cm2 で加圧濾過することにより、記録液を調製
した。 比較例1 油溶性染料(商品名:C.I.ソルベントレッド49)
5gおよび紫外線吸収剤(商品名:チヌビン400、チ
バ・ガイギー社製)4gをフタル酸ジエチル43gに溶
解して油相を調製した。ついで、予め水195gに乳化
剤(ポリビニルアルコール)5gを溶解して調製してお
いた水性溶媒に、上記油相を添加し、特殊機化工業製ホ
モミキサーを用いて12,000rp mで15分間乳化
分散した後、0.8μmのメンブランフィルター(登録
商標、アドバンテック社製)を用いて2kg/ cm2
加圧濾過することにより、記録液を調製した。 比較例2 油溶性染料(商品名:C.I.ソルベントレッド49)
5gおよび紫外線吸収剤(商品名:チヌビン326、チ
バ・ガイギー社製)4gをフタル酸ジエチル43gに溶
解して油相を調製した。ついで、予め水195gに乳化
剤(ポリビニルアルコール)5gを溶解して調製してお
いた水性溶媒に、上記油相を添加し、特殊機化工業製ホ
モミキサーを用いて12,000rp mで15分間乳化
分散した後、0.8μmのメンブランフィルター(登録
商標、アドバンテック社製)を用いて2kg/ cm2
加圧濾過することにより、記録液を調製した。 実施例4 油溶性染料(商品名:C.I.ソルベントブルー14)
7gを1−メチルナフタレン40gに溶解して油相を調
製した。ついで、予め水140gにノニオン界面活性剤
(商品名:NP−7.5、日光ケミカルズ製)5gを溶
解して調製しておいた水性溶媒に、上記油相および合成
例1で調製した乳化剤含有ポリマー(アクリルエマルジ
ョン1)40gを添加し、ホモミキサーを用いて12,
000rp mで15分間乳化分散し、さらにジエチレン
グリコールを20g添加した後、0.8μmのメンブラ
ンフィルター(登録商標、アドバンテック社製)を用い
て2kg/ cm2 で加圧濾過することにより、記録液を
調製した。 比較例3 油溶性染料(商品名:C.I.ソルベントブルー14)
7gおよび紫外線吸収剤4g(商品名:チヌビン32
6、チバ・ガイギー社製)を1−メチルナフタレン40
gに溶解して油相を調製した。ついで、予め水140g
にノニオン界面活性剤(商品名:NP−7.5、日光ケ
ミカルズ製)5gを溶解して調製しておいた水性溶媒に
上記油相を添加し、ホモミキサーを用いて12,000
rp mで15分間乳化分散し、さらにジエチレングリコ
ールを20g添加した後、0.8μmのメンブランフィ
ルター(登録商標、アドバンテック社製)を用いて2k
g/cm2 で加圧濾過することにより、記録液を調製し
た。 試験例1 実施例1〜4および比較例1〜3で調製した各記録液を
用いて10cm四方のコピー用紙に塗布し、サンプルを
作製した。次に、この得られたサンプルを、デューサイ
クルサンシャインウエザーメータWEL−SUN−DC
(スガ試験機(株)製、60℃、シャワー無し)を用い
て30時間耐候促進試験にかけた後、色彩計(商品名C
R−300、ミノルタ(株)製)を用いて上記促進試験
前後の色差を測定し、耐候性の評価を行った(L* 値、
* 値、b* 値、△E* 値)。
【0064】その結果を下記表1に示す。なお表1に
は、各値の(30時間耐促進試験後の値)−(初期値)
を示しており、この値が小さい程、変色が小さい(耐候
性が高い)と評価できる。
【0065】
【表1】 表1から明らかなように、実施例の記録液(インク)
は、比較例の記録液に比べて、紫外線による変色が非常
に少ない耐候性に優れていることがわかる。 試験例2 上記実施例1〜4および比較例1〜3で調製した記録液
をそれぞれ、吐出ノズル径40μm、圧電素子駆動電圧
80V、駆動周波数3kHz、解像度180ドット/イ
ンチ、吐出量0.1μgに調節した試作インクジェット
評価機(ヒューレットーパッカード社製/シンクジェッ
ト)を用いて、実際にPPC用紙(ゼロックス社 登録
商標)にアルファベット文字等を印字し、画像の鮮明度
を評価した。また、得られた画像に水滴を落とし、15
分間放置して画像に滲み具合を目視にて判断し、耐水性
を評価した。
【0066】その測定結果を下記表2に示す。なお、表
2中の◎は優良、○は良好、△はやや不良、×は不良を
示す。
【0067】
【表2】 表2から明らかなように、実施例の記録液を用いた場合
には、比較例の記録液を使用した場合に比べて、得られ
る記録画像は解像度が高く、耐水性に優れていることが
わかる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐候性記
録液は、耐金属イオン性、耐水性、耐候性などの耐性に
優れたエマルジョンタイプの高分子紫外線吸収剤(乳化
剤含有ポリマー)を必要十分量含有しているので、高解
像度で、かつ、耐候性と耐水性とに極めて優れた記録画
像を形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 2H086 BA53 BA56 BA59 BA60 4J039 AB04 AB06 AD02 AD03 AD04 AD08 AD09 AD10 AD11 AD12 AD13 AD14 AD15 AD20 AE11 BC03 BC05 BC06 BC12 BC19 BC20 BC56 BE07 BE22 BE24 BE33 CA06 EA34 EA38 EA48 FA01 FA02 FA03 FA04 FA06 FA07 GA24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I) 油溶性染料を溶解または分散させた油
    状物と、(II) ビニル系単量体およびジエン系単量体か
    らなる群より選ばれる1種または2種以上の単量体と、
    重合性官能基を有する紫外線吸収剤とを乳化剤の存在下
    で重合させて得られる乳化剤含有ポリマーとを水性媒体
    中に乳化分散させた耐候性記録液。
  2. 【請求項2】前記紫外線吸収剤が、重合側鎖を有するベ
    ンゾフェノン化合物、重合側鎖を有するベンゾトリアゾ
    ール化合物および重合側鎖を有するトリアジン化合物か
    らなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記
    載の耐候性記録液。
  3. 【請求項3】油状物および乳化剤含有ポリマーの水性媒
    体中における乳化分散体の粒度分布が100μm以下で
    ある請求項1記載の耐候性記録液。
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