JP2000119565A - 下地塗装剤と表面塗装剤及びこれらの包装容器 - Google Patents

下地塗装剤と表面塗装剤及びこれらの包装容器

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JP2000119565A
JP2000119565A JP10316879A JP31687998A JP2000119565A JP 2000119565 A JP2000119565 A JP 2000119565A JP 10316879 A JP10316879 A JP 10316879A JP 31687998 A JP31687998 A JP 31687998A JP 2000119565 A JP2000119565 A JP 2000119565A
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water
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curing agent
surface coating
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Yoshiro Katsura
芳郎 勝樂
Norio Takatsuki
教生 高槻
Manabu Ejima
學 江島
Tatsuya Kamiyama
辰也 神山
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NANKAI SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属、木、プラスチック、コンクリート等の
多種類の下地材に対して、強固な付着力を発揮し、耐候
性、耐衝撃性、耐塩性、耐水性に優れ、また塗膜形成後
に、下地材の伸縮や変化に追随して剥がれを生じない貝
殻及び藻付着防止に優れた船底塗料の下地塗装剤と表面
塗装剤を得る。 【解決手段】 亜鉛と亜酸化銅と超微粒子シリカからな
る粉体混合物と、カチオン性スチレンブタジエン共重合
体とメタクリル酸シクロヘキシル共重合体との混合物で
なる水溶性硬化剤とからなる下地塗装剤。亜鉛と亜酸化
銅と超微粒子シリカからなる粉体混合物と、ケイ酸ナト
リウムを含む水溶性硬化剤とからなる表面塗装剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、錆止、防汚、防
藻機能を有する船底塗料の下地塗装剤と表面塗装剤及び
これらの包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、錆止、特に貝殻付着防止をはかる
防汚、防藻などの機能を持つ船底塗料の下地塗装剤は、
塗膜の浮上りや塗膜の剥がれが早期に生じやすかったた
め、数層に亘る塗膜を下地材に形成するといったことが
行われている。従来の塗装法によるプラスチックの標準
的下地処理としては、製造直後のプラスチック船体であ
ってもサンダー処理等を施し表面を荒らして塗料の付着
性を良くして、完全に油膜処理を行い、洗浄をし、さら
に塗料の付着性を良くするためプライマー処理が必要で
あった。また無機質顔料で、塗膜形成しても早期にひび
割れ、剥離が生じて十分な機能を発揮することができな
かった。さらにこれらの調合用材料が明確に必要分量に
区分け色分けされておらず、液体の調合用材料の入った
缶の中でへらでかき混ぜたりしていたので粉体の調合用
材料がだまになって完全に混ざりにくかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は以上の事情
に鑑みてなされたもので、金属、木、プラスチック、コ
ンクリート等の多種類の下地材に対して、簡単な塗装工
程で強固な付着力を発揮し、耐候性、耐衝撃性、耐塩
性、耐水性に優れ、また塗膜形成後に、下地材の伸縮や
変化に追随して剥がれを生じないといった、種々の優れ
た特性を備えた下地塗装剤と表面塗装剤及びこれらの包
装容器を提供すること、及び調合時に調合用材料の配合
を計量器を使わなくて行うことができ、配合比、配合材
料を間違えることも無くなり、調合用材料が攪拌時に飛
び散ることを完全に防止でき、塗装作業の一時中断にも
蓋をすることによって乾燥が防止できる下地塗装剤と表
面塗装剤の包装容器が得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の下地塗
装剤は、亜鉛と亜酸化銅と超微粒子シリカを主成分とす
る粉体混合物である主材に対して、カチオン性スチレン
ブタジエン共重合体とメタクリル酸シクロヘキシル共重
合体との混合物でなる水溶性硬化剤とからなるものであ
る。
【0005】請求項2の下地塗装剤は、亜鉛と亜酸化銅
と超微粒子シリカを主成分とする粉体混合物である主材
に対して、カチオン性スチレンブタジエン共重合体とメ
タクリル酸シクロヘキシル共重合体との混合物でなる水
溶性硬化剤にオクチルフェノキシポリエトキシアルコー
ルを加えたものである。
【0006】請求項3の発明の表面塗装剤は、亜鉛と亜
酸化銅と超微粒子シリカを主成分とする粉体混合物であ
る主材に対して、ケイ酸ナトリウムを含む水溶性硬化剤
とからなるものである。
【0007】請求項4の発明の表面塗装剤は、請求項3
の組成に加えて酸化チタンを含むものである。
【0008】請求項5の発明の下地塗装剤と表面塗装剤
の包装容器は、所定の分量の下地塗装剤の水溶性硬化剤
と表面塗装剤の水溶性硬化剤をそれぞれ別色で着色され
た透明又は半透明の開閉可能な余裕のある容量の密封容
器に入れ、前記下地塗装剤の水溶性硬化剤と表面塗装剤
の水溶性硬化剤とに対応する分量の粉体混合物をそれぞ
れの密封容器の色に合わせて着色された色別表示の袋に
封入したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】実施の形態1.次に、この発明の
実施の形態を説明する。
【0010】本願の下塗に用いる下地塗装材は、粉体混
合物と水溶性硬化剤とを含む。粉体混合物に用いられる
主材は、亜鉛、亜酸化銅、超微粒子シリカである、カチ
オン性スチレンブタジエン共重合体とメタクリル酸シク
ロヘキシル共重合体とを混合することにより、水溶性硬
化剤が調整される。カチオン性スチレンブタジエン共重
合体としては、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重
合体を好適に使用できる。カチオン性スチレンブタジエ
ン共重合体やメタクリル酸シクロヘキシル共重合体は共
に水溶性エマルションである。
【0011】本願の下地塗装剤は、ハケ塗り、ローラー
塗りや吹付施工等の仕様の施工に適するものであり、そ
れらの施工に当たっては、施工前に次の手順で調合す
る。すなわち、所要量のエマルションを撹拌容器に入
れ、ハンドミキサーで撹拌しながら粉体混合物を徐々に
添加する。
【0012】また、ハンドミキサーで撹拌する代わりに
所要量のエマルションと粉体混合物を全量撹拌容器に入
れて蓋をし、シェイクしても良い。配合割合は、エマル
ション1に対して粉体混合物1〜1.5の配合割合(重
量比)が適当である。この下地塗装剤は、調合後に多少
硬くなっても完全硬化前であれば、水溶性硬化剤を追添
することにより再生できる。さらにエマルション1に対
して粉体混合物1.2の配合割合(重量比)が最適であ
る。
【0013】本願の下地塗装剤において、亜鉛と亜酸化
銅と超微粒子シリカを主成分とし、粉体混合物の生体を
なしている。そして超微粒子シリカはそのシラノール基
が、主材の分散、付着、防錆力を強化する機能を有し、
調合時における撹拌しやすさを向上させ、下地材に対す
る付着性を改善することに役立つ。水溶性硬化剤はカチ
オン性スチレンブタジエン共重合体とメタクリル酸シク
ロヘキシル共重合体との混合物でなるエマルションであ
る。
【0014】本願の下地塗装の乾燥時間は、下地塗装剤
の配合割合、塗布厚や気温、湿度などの現場環境によっ
て異なるが、通常の刷毛塗りで、夏場10分〜60分、
冬場で30分〜90分で乾燥する。
【0015】乾燥時間は長くなるが塗装部分が雨に当た
らなければ雨天の湿度でも塗装作業と乾燥が可能であ
り、乾燥塗膜に悪影響はない。したがって作業が多少の
悪天候でも進められる。このことはかなりの悪天候が予
測される場合以外は作業を進められるので作業日数の予
定が立ち、小型船であれば1日で全ての工程が完了し経
済上の効果が大きい。
【0016】塗装下地は本願の下地塗装剤によれば塗布
層を2層に形成すれば十分であり、従来の塗装法では塗
布層5層以上に亘って形成していたことに比べると、作
業行程と作業時間、乾燥時間が大幅に短縮する。また、
従来の塗装法によるプラスチックの標準的下地処理とし
ては、製造直後のプラスチック船体であってもサンダー
等によるケレン処理等を施し表面を荒らして塗料の付着
性を良くして、完全に油膜処理を行い、洗浄をし、さら
に塗料の付着性を良くするためプライマー処理が必要で
あった。
【0017】従来の塗装材に対し本願の下地塗装剤で
は、古い塗膜はサンダー等によるケレン処理で除去する
必要があるが、製造直後のプラスチック船体であれば、
付着性がよいので、サンダー等によるケレン処理は不要
である。後述の表5の付着力測定結果によると実用的に
十分な付着力である従来例のケレン処理相当の付着力
(約0.09〜0.16N/mm2)を実施例ではケレ
ン処理なしで付着力(約0.13〜0.25N/m
2)が得られている。
【0018】さらに実施例ではケレン処理を行えば塗膜
剥離でなくFRP素地から破壊している。そしてわずか
な油膜に対しても付着性は問題なく、油膜除去は洗浄処
理程度でプライマー処理までは必要なくそのまま塗布で
きる。
【0019】上塗に用いる表面塗装剤は、粉体混合物と
水溶性硬化剤とを含む、粉体混合物に用いられる主材
は、亜鉛と亜酸化銅と超微粒子シリカである。水溶性硬
化剤は、ケイ酸ナトリウムを含む、変性水ガラスであ
る。
【0020】表面塗装剤は、ハケ塗り、ローラー塗りや
吹付施工等の仕様の施工に適するものであり、それらの
施工に当たっては、施工前に次の手順で調合する。すな
わち、所要量の水溶性硬化剤を撹拌容器に入れ、ハンド
ミキサーで撹拌しながら、粉体混合物を徐々に添加す
る。配合割合は、変性水ガラス1に対して粉体混合物1
〜2の配合割合(重量比)が適当である。さらに、変性
水ガラス1に対して粉体混合物1.5の配合割合(重量
比)が最適である。
【0021】図1はハンドミキサーの代わりに密封容器
を用いた攪拌方法を示すこの発明の実施の形態1による
説明図である。図1において1rは赤に着色された密封
容器、2rは密封容器1を密封する赤に着色された取り
外し可能な蓋、3r、4rは調合すべき対象の水溶性硬
化剤11bの入っている密封容器1rの色に合わせて赤
に着色された袋、11bは所定の分量の下塗用の水溶性
硬化剤、12bは密封容器1rに入れられた水溶性硬化
剤11に対応する分量の下塗用の調合用材料、13bは
必要に応じて別途添加する下塗用の調合用材料である。
同様に1gは緑に着色された密封容器、2gは密封容器
1を密封する緑に着色された取り外し可能な蓋、3g、
4gは調合すべき対象の水溶性硬化剤11tの入ってい
る密封容器1gの色に合わせて緑に着色された袋、11
tは所定の分量の上塗用の水溶性硬化剤、12tは密封
容器1gに入れられた水溶性硬化剤11tに対応する分
量の上塗用の調合用材料、13tは必要に応じて別途添
加する上塗用の調合用材料である。
【0022】袋3rの中身を全て所定の分量の水溶性硬
化剤11bの入った密封容器1rに入れ、同様に必要に
応じて袋4rの中身を全て前記密封容器1rに入れ蓋2
rで密封する。これを両手でしっかり持ち30秒〜1分
位強く矢印5rの方向である上下にシェイクすればハン
ドミキサーを用いなくても、粉体混合物が溶けずに固ま
るいわゆるだま等ができることなく完全に攪拌でき、液
体の調合用材料の輸送容器を兼用でき便利である。
【0023】同様に上塗用についても袋3gの中身であ
る調合用材料12tを全て所定の分量の水溶性硬化剤1
1tの入った密封容器1gに入れ、同様に必要に応じて
袋4gの中身である調合用材料13tを全て前記密封容
器1gに入れ蓋2gで密封する。同様に矢印5gの方向
である上下にシェイクする。この場合密封容器1r、1
gは透明又は半透明の素材のものにして中身が見える程
度に着色も薄くすれば蓋2rを開けることなく攪拌状況
が確認できて具合がよい。着色による色別の代わりに内
容表示された色の付いたラベルを使用して、密封容器1
r、1gと袋3r、3g、4r、4gに対応するように
貼り付けて色別表示としても良い。上記のように調合す
べき対応の密封容器1r、1gと袋3r、3g、4r、
4gを同色にして色分けすれば、調合時に調合用材料の
配合を計量器を使わなくて行うことができ、配合比、配
合材料を間違えることも無くなる。図1及び明細書中の
それぞれb、t、r、gの添え字は下塗(下地)用、上
塗(表面)用、赤、緑を意味している。また密封容器1
r、1gと蓋2r、2gは完全に密封できるので、調合
用材料が攪拌時に飛び散ることを完全に防止できる。ま
た塗装作業の一時中断にも蓋をすることによって乾燥が
防止できる。なお、全ての調合用材料が入った状態で、
少なくともシェイクした場合に攪拌を素早く確実にする
ためと、図示しない刷毛を入れた場合にシェイクした塗
料が溢れ出さないために、密封容器1r、1gの上部に
1/3程度の空間が残る程度の容積を確保する。そして
本願記載の調合であれば、発泡性も少ないので、この程
度の容積で十分である。
【0024】この表面塗装剤において、亜鉛と亜酸化銅
及び超微粒子シリカを主成分とした粉体混合物の主体を
なしている。そして超微粒子シリカは、そのシラノール
基が主材の分散、付着、防錆力を強化する機能を有し、
調合時における撹拌しやすさを向上させ、下地材に対す
る付着性を改善することに役立つ。水溶性硬化剤は、ケ
イ酸ナトリウムを含む変性水ガラスである。
【0025】上述した組成の表面塗装剤に、酸化チタン
を5〜10%添加することにより、水面下で光の届く範
囲において光化学効果により防藻効果が改善される。
【0026】下地塗装剤に上塗りした表面塗装剤の乾燥
時間は、塗布厚や気温などの現場環境によって異なり、
たとえば、刷毛塗りで、夏場10分〜60分、冬場で3
0分〜90分で乾燥する。乾燥時間は長くなるが塗装部
分が乾燥前に雨に当たらないようにすれば、雨天でも塗
装作業と乾燥が可能であり、乾燥塗膜に悪影響はない。
【0027】また、本明細書に示すような機能と性能を
持つので、用途として船底塗料としてだけでなく、水中
構造物に対する塗料としても優れた効果を持つものであ
る。
【0028】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。発明者
らは、下記下地塗装剤と表面塗装剤の組成(重量比)に
より調合し、その性質と効果を実験により確認した。
【0029】下地塗装剤の実用上の配合割合(重量比)
はエマルション1:粉体混合物1〜1.5である。下地
塗装剤の最適配合割合(重量比)はエマルション1:粉
体混合物1.2である。
【0030】(1)粉体混合物 1.亜鉛47〜57% 2.亜酸化銅40〜48% 3.超微粒子シリカ1〜4% 4.顔料1〜5% (1a)最適な粉体混合物 1.亜鉛52.5% 2.亜酸化銅43.5% 3.超微粒子シリカ1.5% 4.水酸化アルミニウム0.5% 5.ベンガラ2% (2)水溶性硬化剤(エマルション) 1.カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体3.3
〜5% 2.メタクリル酸シクロヘキシル共重合体26.4〜2
8.3% 3.水65〜75% (3)別用途の添加剤(用途と目的に応じて配合を変え
る) 1.オクチルフェノキシポリエトキシアルコール
【0031】次に表面塗装剤について説明する。表面塗
装剤の実用上の配合割合(重量比)は変性水ガラス1:
粉体混合物1〜2である。表面塗装剤の最適配合割合
(重量比)は変性水ガラス1:粉体混合物1.5であ
る。
【0032】(1)粉体混合物 1.亜鉛47〜57% 2.亜酸化銅40〜48% 3.超微粒子シリカ1〜4% 4.顔料1〜5% (1a)最適な粉体混合物 1.亜鉛52.5% 2.亜酸化銅43.5% 3.超微粒子シリカ1.5% 4.水酸化アルミニウム0.5% 5.ベンガラ2% (2)水溶性硬化剤(変性水ガラス) 1.ケイ酸ナトリウム20〜30% 2.水残部 (3)別用途の添加剤(用途と目的に応じて配合を変え
る。次の添加物を粉体混合物を100%とした重量比で
加える。)1.酸化チタン5〜10%
【0033】次に、上記下地塗装剤及び表面塗装剤の接
着強度などの諸特性をあげる。表中下地塗装を下塗、表
面塗装を上塗と略記している。JIS K−5400に
準じて、10cm角のFRP平板に、本発明の下地塗装
剤及び表面塗装剤を塗布し測定したところ、次のような
測定結果が得られた。
【0034】表1は下塗、上塗調合後の撹拌塗装可能時
間、各塗装工程乾燥時間、目視ひび割れテスト、剥離強
度を混合物の組成を変えて調べたものである。表1から
3−Bの組み合わせによるものが最適であることが分か
る。3−Bの組み合わせは後述の表2、表3の実施例
4、ケレン処理無し、表4の3、表5のBと同一の塗装
剤の調合及び塗装処理によるものである。
【0035】
【表1】
【0036】表2は塗装方法の差による塗装膜厚と鉛筆
硬度を調べたものである。実施例3、4のものが実用上
十分な塗装膜厚と鉛筆硬度を持つことが分かる。
【0037】
【表2】
【0038】表3は塗装方法の差と塗装下地のケレン処
理の有無による剥離力を調べたものである。実施例3、
4のものがケレン処理無しで実用上十分な剥離強度を持
つことが分かる。ケレン処理は現場において粉塵を大量
に発生するので作業環境の悪化を招いていた。このケレ
ン処理が省略できることは、公害防止に効果が大きい。
【0039】
【表3】
【0040】表4は下塗混合物の配合比を変えて塗料の
のび、仕上がり、塗装面の泡の発生状況を調べたもので
ある。表4から1:0.7〜1:1.5の比が実用的で
あり、1:1によるものが最適であることが分かる。
【0041】
【表4】
【0042】表5は上塗混合物の配合比を変えて塗料の
のび、仕上がり、塗装面の泡の発生状況を調べたもので
ある。表5から1:1〜1:1.5の比が実用的であ
り、1:1.5によるものが最適であることが分かる。
【0043】
【表5】
【0044】表6はFRP素地のままと、表1〜表5を
通じて総合的に最適である実施例3−B塗装面を、実際
に海水に没水しフジツボ等の付着状況を調べたものであ
る。実施例では全くフジツボは付かなかった。さらに9
0日経過後、実施例3−B塗装面の鉛筆硬度を調査した
ところ、2Hを保持していた。
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
亜鉛と亜酸化銅と超微粒子シリカからなる粉体混合物
と、カチオン性スチレンブタジエン共重合体とメタクリ
ル酸シクロヘキシル共重合体との混合物でなる水溶性硬
化剤とからなる下地塗装剤であるので、超微粒子シリカ
の働きによりそのシラノール基が亜鉛と亜酸化銅の分
散、付着、亜鉛の防錆力を強化する。
【0047】また、請求項2の発明によれば、オクチル
フェノキシポリエトキシアルコールはエマルションとし
て、水溶性硬化剤と共に、金属類への防錆力を改善す
る。
【0048】また、請求項3の発明によれば、亜鉛と亜
酸化銅と超微粒子シリカからなる粉体混合物と、ケイ酸
ナトリウムを含む水溶性硬化剤とからなる表面塗装剤で
あるので、超微粒子シリカの働きによりそのシラノール
基が亜鉛と亜酸化銅の分散、付着、亜鉛の防錆力を強化
し、変性水ガラスの多孔質により亜鉛と亜酸化銅のイオ
ン交換機能を高め、防汚性が優れた機能を持つ長期付着
性のよい表面塗装剤が得られる。
【0049】また、請求項4の発明によれば、亜鉛と亜
酸化銅と超微粒子シリカと酸化チタンからなる粉体混合
物と、ケイ酸ナトリウムを含む水溶性硬化剤とからなる
表面塗装剤であるので、超微粒子シリカの働きによりそ
のシラノール基が亜鉛と亜酸化銅の分散、付着、亜鉛の
防錆力を強化し、変性水ガラスの多孔質により亜鉛と亜
酸化銅のイオン交換機能を高め、防汚性が優れた機能を
持つ長期付着性がよく、酸化チタンの光触媒効果により
防藻力が高い表面塗装剤が得られる。
【0050】また、請求項5の発明によれば、所定の分
量の下地塗装剤の水溶性硬化剤と表面塗装剤の水溶性硬
化剤をそれぞれ別色で着色された透明又は半透明の開閉
可能な余裕のある容量の密封容器に入れ、前記下地塗装
剤の水溶性硬化剤と表面塗装剤の水溶性硬化剤とに対応
する分量の粉体混合物をそれぞれの密封容器の色に合わ
せて着色された色別表示の袋に封入したものであり、調
合時に調合用材料の配合を計量器を使わなくて行うこと
ができ、配合比、配合材料を間違えることも無くなり、
調合用材料が攪拌時に飛び散ることを完全に防止でき、
塗装作業の一時中断にも蓋をすることによって乾燥が防
止できる下地塗装剤と表面塗装剤の包装容器が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による説明図である。
【符号の説明】
1r、1g 密封容器 2r、2g 蓋 3r、3g、4r、4g 袋 11b、11t 水溶性硬化剤 12b、12t、13b、13t 調合用材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江島 學 大阪府和泉市平井町293番地1 南海産業 株式会社大阪営業所内 (72)発明者 神山 辰也 和歌山県新宮市佐野2105番地5 南海産業 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛と亜酸化銅と超微粒子シリカからな
    る粉体混合物と、カチオン性スチレンブタジエン共重合
    体とメタクリル酸シクロヘキシル共重合体との混合物で
    なる水溶性硬化剤とからなることを特徴とする下地塗装
    剤。
  2. 【請求項2】 オクチルフェノキシポリエトキシアルコ
    ールを加えたことを特徴とする請求項1に記載の下地塗
    装剤。
  3. 【請求項3】 亜鉛と亜酸化銅と超微粒子シリカからな
    る粉体混合物と、ケイ酸ナトリウムを含む水溶性硬化剤
    とからなることを特徴とする表面塗装剤。
  4. 【請求項4】 亜鉛と亜酸化銅と超微粒子シリカと酸化
    チタンからなる粉体混合物と、ケイ酸ナトリウムを含む
    水溶性硬化剤とからなることを特徴とする表面塗装剤。
  5. 【請求項5】 前記所定の分量の下地塗装剤の水溶性硬
    化剤と表面塗装剤の水溶性硬化剤をそれぞれ別色で着色
    された透明又は半透明の開閉可能な余裕のある容量の密
    封容器に入れ、前記下地塗装剤の水溶性硬化剤と表面塗
    装剤の水溶性硬化剤とに対応する分量の粉体混合物をそ
    れぞれの密封容器の色に合わせて着色された色別表示の
    袋に封入したことを特徴とする下地塗装剤と表面塗装剤
    の包装容器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009093609A1 (ja) * 2008-01-24 2009-07-30 Nippon Chemical Industrial Co., Ltd. 亜酸化銅被覆粉体及びその製造方法
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