JP2000119434A - スチレン系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

スチレン系樹脂発泡体の製造方法

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JP2000119434A
JP2000119434A JP10299187A JP29918798A JP2000119434A JP 2000119434 A JP2000119434 A JP 2000119434A JP 10299187 A JP10299187 A JP 10299187A JP 29918798 A JP29918798 A JP 29918798A JP 2000119434 A JP2000119434 A JP 2000119434A
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foam
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English (en)
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Masanori Hiraishi
政憲 平石
Ichiro Konishi
一郎 小西
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境に対して無害で、不燃性の揮発性発泡剤
を使用して、微細で均一な気泡構造を有するスチレン系
樹脂発泡体を製造する。 【解決手段】 溶融したスチレン系樹脂に、揮発性発泡
剤(例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタンな
ど)を、30MPa以上の圧力(例えば、30〜45M
Pa程度)で注入して混合し、溶融混合物を押出して発
泡させる。また、圧力15〜30MPaで加圧状態の溶
融混合物を押出し発泡させてもよく、溶融混合物を大気
圧下に押出して発泡させてもよい。揮発性発泡剤の使用
量は、スチレン系樹脂100重量部に対して、0.1〜
30重量部程度であってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、十分な厚みを有
し、かつ均一で微細な気泡構造を有するスチレン系樹脂
発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂発泡体は軽量であり、優
れた断熱性、緩衝性を有するため、住宅などにおける断
熱材、包装における緩衝材などに広く利用されている。
スチレン系樹脂発泡体は、慣用の方法、例えば、スチレ
ン系樹脂を、難燃剤や可塑剤などの添加剤とともに押出
機に供給し、次いで混練物に発泡剤を注入して溶融混練
し、スリットダイなどを介して押出し発泡する方法によ
り製造されている。
【0003】発泡剤としては、ジクロロジフルオロメタ
ン(CFC−12)、トリクロロモノフルオロメタン
(CFC−11)などの特定フロン、ジフルオロクロロ
メタン(HCFC−22)、1,1−ジフルオロ−1−
クロロエタン(HCFC−142b)などの代替フロ
ン、プロパン、ブタン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素
類などが使用されている。
【0004】しかし、従来から問題となっているフロン
ガスのオゾン層破壊が深刻化する中で、オゾン破壊係数
が0ではない特定フロンや代替フロンを使用すること
は、環境問題上好ましくない。また、脂肪族炭化水素類
においても、可燃性を示すものが多く、製造設備及び押
出発泡後の発泡体の養生の点から、その安全性が充分で
ない。
【0005】そこで、オゾン破壊係数が0で、不燃性の
発泡剤、例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン(HFC−134a)などが広く使用されている。し
かし、HFC−134aは、スチレン系樹脂に対する溶
解性が極めて低く、HFC−134a単独で使用した場
合には、気泡径が小さく不均一となり、十分な厚み(例
えば、断熱材に適した厚み)を有する均一な発泡体を得
ることができない。そのため、HFC−134aの溶解
性を向上させるために、上記脂肪族炭化水素類や、塩化
メチル、塩化エチルなどの塩素含有炭化水素類、メタノ
ールなどのアルコール類などの他の発泡剤をさらに添加
する必要がある。これらの他の発泡剤を添加すると、H
FC−134aの溶解性は向上するものの、可燃性とな
り、特に、塩素含有炭化水素類を使用した場合には、環
境に対して全く無害とはいえなくなる。
【0006】このように、従来の製造方法では、環境に
対して無害の発泡剤を使用して、所望の性能を有する発
泡体(特に、均一で厚みの大きな発泡体)を得ることは
困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、環境に対して安全性が高く(又は無害で)、不燃性
の発泡剤を使用してスチレン系樹脂発泡体を製造する方
法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、スチレン系樹脂に対
して難溶性の発泡剤を単独で使用しても、均一で微細な
気泡構造を有するスチレン系樹脂発泡体の製造方法を提
供することにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、オゾン破壊係
数が実質的に0「ゼロ」の不燃性発泡剤を発泡に有効に
利用でき、厚みが大きくても均一で微細な気泡を有する
発泡体を製造できる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討の結果、特定の圧力で発泡剤を
注入すると、環境に対して無害で、不燃性の発泡剤を単
独で使用する場合であっても、所望の性能を付与できる
ことを見いだし、本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明の製造方法では、溶融し
たスチレン系樹脂に、オゾン破壊係数が実質的に0「ゼ
ロ」である揮発性発泡剤を、30MPa以上(例えば、3
0〜45MPa程度)の圧力で注入して混合し、溶融混
合物を押出して発泡させ、スチレン系樹脂発泡体を製造
する。揮発性発泡剤は、1,1,1,2−テトラフルオ
ロエタンであってもよい。圧力15〜30MPa(例え
ば、15〜25MPa)程度で加圧状態の溶融混合物を
押出し発泡させてもよく、溶融混合物を、大気圧下に押
出して発泡させてもよい。揮発性発泡剤の使用量は、ス
チレン系樹脂100重量部に対して、0.1〜30重量
部程度であってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】[スチレン系樹脂]本発明に使用
されるスチレン系樹脂としては、スチレン系単量体を主
成分とする樹脂、例えば、スチレン含有量が50重量%
以上(例えば、50〜100重量%)、好ましくは70
重量%以上(例えば、70〜100重量%)の樹脂が挙
げられる。スチレン系樹脂には、スチレン系単量体の単
独又は共重合体、あるいはスチレン系単量体と他の共重
合性単量体との共重合体も含まれる。
【0013】スチレン系単量体としては、例えば、スチ
レン、アルキルスチレン(例えば、メチルスチレン、エ
チルスチレンなど)、α−アルキルスチレン(例えば、
α−メチルスチレンなど)などの非ハロゲン系スチレン
誘導体などが挙げられる。他の共重合性単量体として
は、例えば、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸
エステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)
アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル
酸C1-20アルキルエステル、(メタ)アクリル酸フェニ
ルなどの(メタ)アクリル酸アリールエステルなど);
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和多価カ
ルボン酸又は酸無水物;マレイン酸エステル又はフマル
酸エステルなどの不飽和多価カルボン酸エステル(例え
ば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、フマ
ル酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジヘキ
シルなど);(メタ)アクリロニトリルなどの不飽和ニ
トリル;ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニルなど)などが挙げられる。
【0014】さらに、本発明のスチレン系樹脂は、例え
ば、ポリブタジエン、アクリルゴム、エチレン−プロピ
レンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリ
エチレンなどのゴム成分に少なくともスチレン系単量体
が重合したブロック又はグラフト共重合体であってもよ
い。
【0015】スチレン系樹脂としては、ポリスチレン
(GPPS)、スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、耐熱性スチレン系樹脂(例えば、スチレン−( メ
タ) アクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共
重合体などのカルボキシル基又は酸無水物基含有単量体
との共重合体など)、スチレン−アクリロニトリル共重
合体(AS樹脂)、スチレン系グラフト共重合体(例え
ば、ゴム成分にスチレン系単量体が重合した耐衝撃性ポ
リスチレン(HIPS)、ポリブタジエンにスチレン及
びアクリロニトリルをグラフト重合したABS樹脂、ア
クリルゴムにスチレン及びアクリロニトリルをグラフト
重合したAAS樹脂、塩素化ポリエチレンにスチレン及
びアクリロニトリルをグラフト重合したACS樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体にスチレン及びアクリロニ
トリルをグラフト重合した重合体、エチレン−プロピレ
ンゴムにスチレン及びアクリロニトリルをグラフト重合
した重合体、ポリブタジエンにスチレンとメタクリル酸
メチルをグラフト重合したMBS樹脂、スチレン−ブタ
ジエン共重合体ゴムにスチレン、アクリロニトリルがグ
ラフト重合した樹脂など)、スチレン系ブロック共重合
体(例えば、ポリスチレンブロックとジエン又はオレフ
ィンブロックとで構成された共重合体(例えば、スチレ
ン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合
体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン
−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体、
水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン(SEBS)
ブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−ス
チレン(SEPS)ブロック共重合体など)が挙げられ
る。
【0016】これらのスチレン系樹脂は、単独で又は二
種以上組み合わせて使用できる。
【0017】好ましいスチレン系樹脂には、GPPS、
スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−(
メタ) アクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、AS樹脂、グラフト共重合体(HIPS、A
BS樹脂など)、ブロック共重合体が含まれる。
【0018】[揮発性発泡剤]オゾン破壊係数が「0」
の揮発性発泡剤としては、例えば、1,1,1,2−テ
トラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,
1,2,2−ペンタフルオロエタン(HFC−125)
などの不燃性の代替フロンが挙げられる。なお、オゾン
破壊係数とは、トリクロロモノフルオロメタン(CFC
−11)の値を1とした相対値を意味し、オゾン破壊係
数が実質的に0「ゼロ」とは、オゾン破壊係数が0〜
0.01であることを意味する。
【0019】また、他の揮発性発泡剤として、少量であ
れば、ハロゲンなどを発生しない環境に対して安全性の
高い化合物が使用でき、例えば、プロパン、ブタン、ペ
ンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンなどの炭
化水素類;メチルエーテル、エチルエーテルなどのエー
テル類;アセトン、ケトンなどのケトン類などが挙げら
れる。これらの揮発性発泡体は、単独又は二種以上組み
合わせて使用できる。
【0020】好ましい揮発性発泡体は、HFC−134
a、HFC−125である。
【0021】また、必要に応じて、少量であれば、ジク
ロロジフルオロメタン(CFC−12)、トリクロロモ
ノフルオロメタン(CFC−11)などの特定フロン;
ジフルオロクロロメタン(HCFC−22)、1,1,
1−トリフルオロ−2,2−ジクロロエタン(HCFC
−123)、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフル
オロエタン(HCFC−124)、1,1−ジフルオロ
−1−クロロエタン(HCFC−142b)、1−フル
オロ−1,1−ジクロロエタン(HCFC−141b)
などの代替フロンを併用してもよい。
【0022】揮発性発泡剤の使用量は、発泡倍率などに
応じて選択でき、例えば、スチレン系樹脂100重量部
に対して、0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重
量部、さらに好ましくは5〜15重量部程度である。
【0023】[添加剤]本発明の製造方法において、気
泡を均一化するとともに、微細化するために気泡調整剤
を添加してもよい。気泡調整剤としては、種々の粒子、
例えば、タルク、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チ
タン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグ
ネシウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。これらの気
泡調整剤は、単独又は二種以上組み合わせて使用でき
る。また、気泡調整剤の平均粒径は、例えば、0.01
〜10μm、好ましくは0.5〜5μm程度である。気
泡調整剤の使用量は、例えば、0.1〜5重量部、好ま
しくは0.2〜4重量部、さらに好ましくは0.3〜3
重量部程度である。
【0024】さらに、発泡体の特性を損わない範囲で、
種々の添加剤、例えば、難燃剤(例えば、ヘキサブロモ
シクロドデカンなどのハロゲン系難燃剤、三酸化アンチ
モンなどの非ハロゲン系難燃剤など)、可塑剤、離型
剤、界面活性剤、流動向上剤、着色剤、安定剤(熱安定
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤)、充填剤などが挙げら
れる。
【0025】[スチレン系樹脂発泡体の製造方法]本発
明のスチレン系樹脂発泡体の製造方法では、溶融したス
チレン系樹脂に、揮発性発泡剤を、30MPa以上の圧力
で注入して混合し、溶融混合物を押出して発泡させる。
すなわち、加圧された閉鎖空間内で溶融スチレン系樹脂
に、高圧で揮発性発泡剤を注入混合し、前記閉鎖空間よ
りも圧力が低い開放系で、溶融混合物を開放し発泡させ
る。本発明の方法は、通常、押出成形法により行うこと
ができる。
【0026】本発明によれば、揮発性発泡剤を特定の圧
力で注入することにより、所望の厚みを有し、かつ均一
で微細な気泡を有するスチレン系樹脂発泡体を得ること
ができる。特に、本発明によれば、スチレン系樹脂に難
溶性の発泡剤(例えば、HFC−134a)単独で使用
する場合であっても、十分な厚みを有する発泡体を製造
できる。その厚みは、所望の範囲、例えば、1mm以上
(例えば、1〜150mm)、好ましくは2〜100m
m、さらに好ましくは5〜50mm程度から用途に応じ
て選択できる。特に、断熱材、緩衝材として用いる場合
には、通常、15mm以上(例えば、15〜150m
m)、好ましくは20〜100mm、さらに好ましくは
30〜80mm程度である。
【0027】発泡剤の注入圧力は、30MPa以上(例
えば、30〜45MPa)、好ましくは30〜40MP
a、より好ましくは33〜40MPa程度である。注入
圧力が30MPa未満では、均一で微細な気泡を有し、
肉厚の大きな発泡体を得ることが困難であり、45MP
aを越えると、発泡体を機械的に注入するのが困難にな
る。
【0028】また、発泡剤が注入混合されるスチレン系
樹脂の温度(溶融又は混合温度)は、例えば、150〜
270℃、好ましくは160〜250℃、さらに好まし
くは180〜230℃程度である。混合温度が150℃
未満では、スチレン系樹脂の溶融粘度が高いため、発泡
剤を均一に混合することが困難であり、均一で微細な気
泡を有し、所望の厚みを有する発泡体を得ることができ
ない。また、270℃を越えると、スチレン系樹脂が熱
分解するおそれがある。
【0029】上記の圧力で発泡剤を注入混合した後、溶
融混合系(例えば、ダイ内部)の圧力を、通常、30M
Pa以下(例えば、10〜30MPa未満)、好ましく
は15MPa〜30MPa(例えば、15〜25MP
a)程度とし、低圧領域(例えば、15MPa未満の低
圧系、特に大気圧下)に押出すのが好ましい。
【0030】押出機としては、プランジャ式押出機、単
軸又は二軸スクリュー式押出機などが使用できる。
【0031】好ましい態様では、複数の(例えば、2個
の)押出機を同軸方向(縦)に連結し、上流側の押出機
(例えば、第一押出機)のバレルに発泡剤を注入する圧
入口を設け、前記第一押出機内でスチレン系樹脂(例え
ば、ポリスチレン)を溶融し、揮発性発泡剤(例えば、
HFC−134a)を前記圧入口から圧入して、溶融混
合物を生成させ、後続する下流側の押出機(例えば、第
二押出機)において、前記溶融混合物をさらに均一に混
合し、最下流側の押出機(例えば、第二押出機)で温度
を発泡温度(例えば、80℃〜150℃)に調整した
後、口金(ダイ)から低圧領域(例えば、大気圧)に押
出すことにより発泡体を製造できる発泡成形により得ら
れる発泡体の形状は、特に制限されず、用途に応じて選
択でき、例えば、シート状、ボード状、円柱状、円筒
状、角柱状などであってもよい。
【0032】得られた発泡体の平均気泡径は、例えば、
0.01〜1mm、好ましくは0.01〜0.5mm、
さらに好ましくは0.01〜0.3mm程度である。発
泡体の密度は、所望の範囲、例えば、20〜900kg/m
3 、好ましくは20〜70kg/m3 、さらに好ましくは2
0〜50kg/m3 程度から選択できる。発泡倍率において
も、所望の範囲、例えば、1.2〜50倍、好ましくは
15〜50倍、さらに好ましくは20〜50倍程度から
選択できる。特に、発泡体を断熱材や緩衝材として利用
する場合、発泡体の密度は、例えば、20〜50kg/
m3 、好ましくは26〜42kg/m3 程度である。
【0033】上記方法により得られた発泡体は、均一で
微細な気泡構造を有し、かつ厚みを調節可能であるた
め、断熱材、緩衝材、皿などの食器類、建材などに使用
できる。
【0034】
【発明の効果】本発明では、溶融したスチレン系樹脂
に、所定の圧力で揮発性発泡剤を注入することにより、
従来、単独使用が困難であった発泡剤を使用する場合で
あっても、充分な厚みと、均一で微細な気泡を有するス
チレン系樹脂発泡体を得ることができる。
【0035】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0036】実施例 内径50mmのシリンダーを有する第一押出機と、内径
65mmのシリンダーを有する第二押出機とを縦に連結
して押出し発泡した。第一押出機には、中央部に発泡剤
注入口を設けた。第一押出機に、ポリスチレン(ダイセ
ルスチロール31:ダイセル化学(株)社製)100重
量部に対して、タルク(商品名:ミクロエースP−3、
日本タルク社製、粒子径:1.8μm)0.5重量部、
ヘキサブロモシクロドデカン(商品名:CD−75P、
米国GLC社製)1.5重量部を混合し、この混合物を
200℃で溶融させた。
【0037】次いで、発泡剤注入口から発泡剤1,1,
1,2−テトラフルオロエタン(商品名:ダイフロン1
34a、ダイキン工業社製)10重量部を、36MPa
の圧力で第一押出機内に注入した。
【0038】この発泡性溶融混合物を均一に混合し、第
二押出機に送り、樹脂温度105℃に調整し、ダイ内部
の圧力を19MPaに保ちながら、口金から一気に大気
圧下へ、時間当たり16kgの割合で押出して、板状の
ポリスチレン樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は、幅
180mm、厚み40mmであった。また、前記発泡体
の密度は、43kg/m3 で、平均気泡径は0.2mm
で、発泡倍率は24であった。なお、発泡体の表面は滑
らかで美麗であり、均一で微細な気泡構造を有してい
た。
【0039】比較例 発泡剤の注入圧力を20MPa、ダイ内部圧力を12M
Paとした以外、実施例と同様に発泡体を製造した。
【0040】結果を表1に示す
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかなように、本発明によれ
ば、均一で微細な気泡構造を有し、充分な肉厚の発泡体
を得ることができる。
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Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融したスチレン系樹脂に、オゾン破壊
    係数が実質的に0である揮発性発泡剤を、30MPa以
    上の圧力で注入して混合し、溶融混合物を押出して発泡
    させるスチレン系樹脂発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 揮発性発泡剤が、1,1,1,2−テト
    ラフルオロエタンである請求項1記載のスチレン系樹脂
    発泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】 揮発性発泡剤を、30〜45MPaの圧
    力で注入する請求項1記載のスチレン系樹脂発泡体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 圧力15〜30MPaで加圧状態の溶融
    混合物を押出し発泡させる請求項1記載のスチレン系樹
    脂発泡体の製造方法。
  5. 【請求項5】 溶融混合物を、大気圧下に押出して発泡
    させる請求項1記載のスチレン系発泡体の製造方法。
  6. 【請求項6】 揮発性発泡剤の使用量が、スチレン系樹
    脂100重量部に対して、0.1〜30重量部である請
    求項1記載のスチレン系樹脂発泡体の製造方法。
  7. 【請求項7】 溶融したスチレン系樹脂に、1,1,
    1,2−テトラフルオロエタンを30〜45MPaの圧
    力で注入して混合し、圧力15〜25MPaの加圧状態
    の溶融混合物をダイから大気圧下に押出して発泡させる
    スチレン系樹脂発泡体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010059264A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Sekisui Plastics Co Ltd ポリスチレン系樹脂発泡成形体及びその製造方法、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びこの製造方法、並びに、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子
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