JP2000118351A - シートベルト用リトラクター - Google Patents

シートベルト用リトラクター

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JP2000118351A
JP2000118351A JP10288109A JP28810998A JP2000118351A JP 2000118351 A JP2000118351 A JP 2000118351A JP 10288109 A JP10288109 A JP 10288109A JP 28810998 A JP28810998 A JP 28810998A JP 2000118351 A JP2000118351 A JP 2000118351A
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JP
Japan
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locking
bobbin
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stopper
locking base
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JP10288109A
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Satoshi Hirase
敏 平瀬
Kiyoshi Ogawa
清志 小川
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価なコストでありながらコンパクトな構成
であるエネルギー吸収機構を備えたシートベルト用リト
ラクターを提供すること。 【解決手段】 一端側ではボビン1と一体的に結合さ
れ、他端側ではロッキングベース5と一体的に結合され
るエネルギー吸収部材2と、ロッキングベース5に支持
され、車両緊急時にリトラクターベース101に併設さ
れたラッチプレート6等の係止歯6aと噛合することで
ロッキングベース5のウェビング引出方向の回転を阻止
する係止部材と、エネルギー吸収開始時からロッキング
ベース5に対してボビン1とともに所定量相対回転して
エネルギー吸収ストロークを設定するストッパコントロ
ーラ15と、ボビン1に支持され、ボビン1の前記相対
回転後にロッキングベース5と共動するストッパコント
ローラ15の作動に連動して前記係止部材と噛合するス
トッパ17とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートベルト装置
のリトラクター(巻取手段)に関し、特に、エネルギー
吸収機構を備えたシートベルト用リトラクターに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の乗員等を座席に安全に保持
するためのシートベルト用リトラクターにおいては、急
な加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手段によって
リトラクターを物理的にロックする緊急ロック機構を備
えて乗員を効果的及び安全に拘束する緊急ロック式リト
ラクターが用いられている。
【0003】このような緊急ロック式リトラクターとし
ては、例えば特開昭50−79024号、特公昭59−
21624号及び実公平2−45088号公報等に開示
されたシートベルト用リトラクターのように、ウェビン
グを巻装する巻取軸の一端に配設された係止部材が車両
緊急時にリトラクターベースの被係止部に噛合して前記
巻取軸のウェビング引出方向の回転を阻止することがで
きるロック手段を備えたものがある。
【0004】そして、前記ロック手段においては、巻取
軸が貫通するリトラクターベースの巻取軸貫通孔に形成
された係止歯や、その巻取軸貫通孔に併設されたラッチ
プレートに形成された係止歯が被係止部として用いられ
る一方、巻取軸とともに回転するロックプレートやポー
ルが係止部材として用いられており、車両緊急時にそれ
ら係止部材と被係止部とが噛合して巻取軸のウェビング
引出し方向の回転を阻止するように構成されている。
【0005】一方、衝突による衝撃力が極めて大きいと
きには、衝突後の時間の経過とともにウェビング張力が
増大するため、乗員の身体に急激な減速度を生じること
になり、ウェビングから乗員にかかるテンションが極め
て大きくなる。そこで、ウェビングに作用する荷重が予
め設定した所定値以上となった際、ウェビングを所定量
繰出させることにより、乗員の身体に生じる衝撃を吸収
するエネルギー吸収機構を備え、乗員の身体をより確実
に保護するようにしたシートベルト用リトラクターも種
々提案されている。このような構成のシートベルト用リ
トラクターは、国際公開公報WO97/04996号
(出願番号)や実公昭61−11085号公報に記載さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記国際公開公報記載
のシートベルト用リトラクターは、ウェビングが巻装さ
れるボビンと、一端側では前記ボビンと一体的に結合さ
れ、他端側ではロッキングベースと一体的に結合される
エネルギー吸収部材としてのねじり棒と、前記ロッキン
グベースと前記ボビンとの間に配置されたストッパ部材
とを備えている。そこで、車両緊急時に巻取軸の回転が
阻止された後、さらに荷重が負荷されたときには、ねじ
り棒が軸回りにねじれることにより、乗員の身体に作用
する衝撃エネルギーがねじり棒の変形仕事として吸収さ
れる。そして、当該シートベルト用リトラクターのエネ
ルギー吸収機構は、エネルギー吸収過程の最終段階で、
前記ストッパ部材を介して前記ロッキングベースと前記
ボビンをロックすることにより、前記ボビンの回転が阻
止されるようになっている。
【0007】しかしながら、当該エネルギー吸収機構
は、ロッキングベースとボビンとがロックする構成であ
るので、ロッキングベースに過大な力がかかる。したが
って、ロッキングベースの強度を上げる必要があり、結
果として強度を上げることができる冷間鍛造又はロスト
ワックス法等を利用してロッキングベースを製造する必
要がある。この冷間鍛造又はロストワックス法等を利用
した製造方法は、比較的コストがかかるので、結果とし
て、製造コストアップの原因につながっていた。
【0008】また、前記実公昭61−11085号公報
に記載のシートベルト用リトラクターは、ウェビングを
巻装するボビンと、一端が該ボビンに結合されるととも
に他端のフランジ部の外周に作動ギアが形成されたねじ
り棒と、前記作動ギアと噛合可能なロック部材と、前記
ねじり棒上に形成されたねじ部上を螺旋運動可能なスト
ッパ部材とを備えている。そして、当該シートベルト用
リトラクターのエネルギー吸収機構は、エネルギー吸収
過程の最終段階で、ねじり棒のねじ部上を螺旋運動する
前記ストッパ部材がねじり棒の前記フランジ部(ストロ
ークエンド部)に当接して位置規制されることで、ボビ
ンの回転が阻止されるようになっている。
【0009】しかしながら、前記ストッパ部材はねじり
棒のフランジ部に当接して作動可能とされた構成である
ため、エネルギー吸収ストロークがねじり棒の寸法精度
に大きく左右されていた。また、ねじり棒のねじ山に直
接トルクがかかるため、ねじ部を大径化しなければなら
ず、その結果、リトラクターのラジアル寸法の大径化を
招いた。また、同様にねじ部に直接トルクがかかるた
め、ねじ山のピッチも大きくしなければならない。ここ
で、ストッパ部材は、(回転数×ピッチ)の移動ストロ
ークが必要であるが、長ストロークのストッパでは、長
いスラスト寸法が必要とされた。
【0010】本発明はかかる事情に鑑み、安価なコスト
でありながらコンパクトな構成であるエネルギー吸収機
構を備えたシートベルト用リトラクターを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ウ
ェビングが巻装されるボビンと、一端側では前記ボビン
と一体的に結合され、他端側ではロッキングベースと一
体的に結合されるエネルギー吸収部材と、前記ロッキン
グベースに支持され、車両緊急時にリトラクターベース
の係止歯又はリトラクターベースに併設されたラッチプ
レートの係止歯と噛合することで前記ロッキングベース
のウェビング引出方向の回転を阻止する係止部材と、前
記ボビンと前記ロッキングベースの間に設けられ、前記
エネルギー吸収部材によるエネルギー吸収開始時から前
記ロッキングベースに対して前記ボビンとともに所定量
相対回転してエネルギー吸収ストロークを設定するスト
ッパコントローラと、前記ボビンに支持され、前記ボビ
ンの前記相対回転後に前記ロッキングベースと共動する
前記ストッパコントローラの作動に連動して前記係止部
材と噛合するストッパとを備えたことを特徴とするシー
トベルト用リトラクターを提供することによって達成さ
れる。
【0012】本発明によれば、車両緊急時に係止部材が
リトラクターベースの係止歯又はリトラクターベースに
併設されたラッチプレートの係止歯と噛合することでロ
ッキングベースの回転が阻止されると、一端側では回転
が阻止されたロッキングベースと一体的に結合している
ため回転が阻止され、他端側では回転し続けるボビンと
一体的に結合しているため回転するエネルギー吸収部材
によってエネルギー吸収が行われ、エネルギー吸収スト
ロークが所定値に達した後、ストッパがストッパコント
ローラの作動に連動して係止部材と噛合する。そこで、
ストッパがボビンに支持され、係止部材が回転を阻止さ
れたロッキングベースに支持されているので、ボビンの
回転が阻止され、エネルギー吸収過程が終了する。すな
わち、ストッパと係止部材が噛合することで、ロッキン
グベースを介することなく、ボビンの回転を阻止できる
ので、ロッキングベースに直接ウェビング張力は伝達さ
れない。 したがって、ロッキングベースの強度を上げ
る必要がないので、冷間鍛造又はロストワックス法等の
高価な製造方法ではなく、比較的安価な亜鉛、アルミ等
の軽合金を使用するダイカスト法を利用してロッキング
ベースを製造することができる。
【0013】また、エネルギー吸収部材によるエネルギ
ー吸収開始時からロッキングベースに対してボビンとと
もに所定量相対回転してエネルギー吸収ストロークを設
定するストッパコントローラは、ストッパを作動させる
に過ぎず、直接過大な力が作用しないので、ストッパコ
ントローラがロッキングベースに設けられたねじ部上を
螺旋運動するものであっても、当該ねじ部を大径化、ね
じピッチ大化を防止できるので、ラジアル寸法とともに
スラスト寸法もコンパクトにすることができる。
【0014】なお、前記ストッパコントローラは、移動
手段としてねじを利用するとともに、作動手段として、
ストッパコントローラの側面とロッキングベースの突起
部が当接することを利用すれば、従来のようにねじのス
トロークエンド部を作動手段として利用しないので、個
々の部品の寸法精度に左右されず、誤差の少ないエネル
ギー吸収ストロークを得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施
形態に係るシートベルト用リトラクター100の正面縦
断面図であり、図2は当該シートベルト用リトラクター
100の一部分解斜視図であり、図3は図2の組立状態
の正面図である。
【0016】図1及び図2に示すように、本実施形態に
係るシートベルト用リトラクター100は、ウェビング
が巻装される略円筒状のボビン1と、該ボビン1を挿通
してリトラクターベース101に回転可能に支持される
とともに、一端側(図1中、左側)では前記ボビン1と
一体的に結合され、他端側(図1中、右側)では円盤状
のロッキングベース5と一体的に結合される円柱状のエ
ネルギー吸収部材としてのねじり棒2と、車両緊急時に
前記ロッキングベース5のウェビング引出方向の回転を
阻止する緊急ロック機構102とを備えている。
【0017】前記リトラクターベース101は、車体に
固定される背板101cの両側から左右の側板101
a,101bが立ち上がり、略コ字状の断面を有するよ
うに金属板をプレス成形したものであり、左右の側板1
01a,101bの対向位置には前記ボビン1と組み合
わされたねじり棒2が回動自在に橋架されている。前記
リトラクターベース101の側板101aを挿通したね
じり棒2の一端側(図中左端)には、ねじり棒2を介し
てボビン1をウェビング巻取方向に常時付勢する公知の
巻取りバネ装置104(図示せず)が装備されている。
【0018】前記ねじり棒2の一端側(図中左端)は、
リテーナ7を介してボビン1と一体回転可能な結合を果
たすボビン結合部2aを有し、他端側(図中右端)には
ロッキングベース5と一体回転可能な結合を果たすロッ
キングベース結合部2bを有している。これらの各結合
部2a,2bは、断面形状を六角形に成形したものであ
る。
【0019】前記ボビン結合部2aは、ボビン1の一端
側に形成された断面略三角形の挿通孔1aに嵌合するリ
テーナ7の断面六角形の挿通孔7aに嵌合することで、
ボビン1と一体回転可能に結合されている。また、前記
ロッキングベース結合部2bは、ロッキングベース5の
ボス部5cに形成された六角形の挿通孔5aに嵌合する
ことで、ロッキングベース5と一体回転可能に結合され
ている。
【0020】前記ねじり棒2は、前記結合部2a,2b
間に所定以上の回転トルクが作用して、これら結合部2
a,2b間がねじれ変形を起こすことにより、乗員の身
体に作用する衝撃エネルギーの吸収を行うように構成さ
れたエネルギー吸収機構である。前記緊急ロック機構1
02は、車両緊急時(すなわち、事故等によって急な減
速が発生したとき、あるいはウェビングが急激に引出さ
れるとき等)に、ロッキングベース5のウェビング引出
方向の回転を阻止することで、ウェビング引出方向への
ボビン1の回転を阻止するものである。
【0021】本発明において、車両緊急時に前記ロッキ
ングベース5のウェビング引出方向への回転を拘束する
緊急ロック機構102の具体的な構成は、公知の種々の
ものを採用することができる。例えば、本実施形態の場
合は、図2及び図3に示すように、ロッキングベース5
のピン5bには、先端に第1係止歯7a及びその裏側に
第2係止歯7bを備えた係止部材としての第1ポール7
が回動可能に支持されている。また、図1に示すよう
に、側板101bの貫通孔9の外側には、前記第1ポー
ル7の第1係止歯7aが噛合可能な内歯車である係止歯
6aを備えたラッチプレート6が併設されている。な
お、このラッチプレート6を設けず、リトラクターベー
ス101の側板101bの貫通孔に第1ポール7と噛合
可能な係止歯を形成して内歯車になるように構成しても
よい。
【0022】そこで、緊急ロック機構102は、車両緊
急時に前記第1ポール7の第1係止歯7aを前記ラッチ
プレート6の係止歯6aに噛合させることで、ロッキン
グベース5のウェビング引出方向の回転を阻止する構成
となっている。また、前記ロッキングベース5と前記ボ
ビン1との間には、図2に示すように、リング状の本体
15aに突出部15bを備えたストッパコントローラ1
5と、前記第1ポール7の第1係止歯7aの裏側に設け
られた第2係止歯7bに噛合可能な係止歯17aを先端
に備えたストッパとしての第2ポール17が設けられて
いる。
【0023】前記ストッパコントローラ15は、ボビン
1の凹部1cに収容されており、この凹部1cに設けら
れた突起部1dと、ストッパコントローラ15の突出部
15bに設けられた溝15cが遊嵌することにより、ボ
ビン1に対してボビン1の回転方向においては固定され
ている。また、該ストッパコントローラ15は、その本
体15aの内周面15dにめねじが切ってある。そし
て、この本体15aの内周面15dが、図1に示すロッ
キングベース5のボス部5c外周に設けられたねじ部5
dと螺旋運動可能に螺着しており、エネルギー吸収時の
ボビン1の回転に伴い、図1のA方向に螺旋運動して、
ボビン1のロッキングベース5に対するエネルギー吸収
ストロークを設定する。
【0024】また、前記第2ポール17は、その後端が
ボビン1のリブ1hに支持され、その略中央部がピン1
fに位置規制され、その内周部17dが前記ストッパコ
ントローラ15の本体15a外周に当接支持されてい
る。そして、当該第2ポール17は、その先端の係止歯
17aが前記第1ポール7の第2係止歯7bに噛合する
ことで、前記ロッキングベース5に対してボビン1がウ
ェビング引出し方向へ回転することを阻止する。
【0025】次に、図4〜図10を参照して、本実施形
態のシートベルト用リトラクター100の作動について
説明する。車両緊急時に、公知のロック機構により第1
ポール7の第1係止歯7aがラッチプレート6の係止歯
6aに噛合すると、ねじり棒2の他端部2bに一体的に
結合されたロッキングベース5のウェビング引出方向へ
の回転が阻止される。そして、ウェビングに作用する荷
重により所定以上の回転トルクがボビン1を介してねじ
り棒2の一端部2aに作用すると、該ねじり棒2のねじ
れ変形が始まって、衝撃エネルギーが吸収される。
【0026】そして、この衝撃エネルギー吸収動作時に
は、ボビン1の回転に伴い、ストッパコントローラ15
が図1のA方向へ移動する。その後、ねじり棒2、ボビ
ン1、第2ポール17及びストッパコントローラ15が
ともに図4に示す状態からC方向に所定量(なお、本実
施形態においては、(3回転+65°=1145°)に
設定されている)回転して図5に示す状態に達する。す
ると、ストッパコントローラ15の突出部15bの側面
15gが、ロッキングベース5の突起部5gに当接し
て、それ以上ストッパーコントローラ15は回転できな
いようになる。なお、このロッキングベース5の突起部
5gの高さは、ストッパコントローラ15が3回転目の
時点では、該ストッパコントローラ15の側面15gと
接触せず、4回転目の時点で互いに重なるような高さに
設定されている。
【0027】さらに、ボビン1が回転しようとすると、
ストッパコントローラ15は回転が阻止されたロッキン
グベース5に対して、相対回転できなくなるため、ロッ
キングベース5の突起部5gからストッパコントローラ
15の側面15gが押圧力を受ける。すると、ストッパ
コントローラ15の溝15cに遊嵌されていたボビン1
の突起部1dが折れて、図6に示す状態となり、ボビン
1のみがさらに回転を続ける。
【0028】一方、第2ポール17はボビン1のリブ1
hに支持されているためボビン1とともに回転しようと
する。しかしながら、第2ポール17の先端はストッパ
コントローラ15の突出部15bの側面15hに当接し
ているので、図7に示すように、第2ポール17は、ボ
ビン1のリブ1hの支持力に反して、ストッパコントロ
ーラ15の側面15hに沿って移動することで、E方向
に回動する。この際、第2ポール17の回動を規制して
いたボビン1のピン1fが折れることで、第2ポール1
7の回動が可能になる。
【0029】すると、図8及び図9に示すように、第2
ポール17がストッパコントローラ15の側面15hに
沿ってさらに移動するため、第2ポール17の係止歯1
7aが第1ポール17の第2係止歯7bに近づいてく。
そして、最終的に図10に示すように、第2ポール17
の係止歯17aが第1ポール7の第2係止歯7bに噛合
する。ここで、第2ポール17がリブ1h及びストッパ
コントローラ15によってボビン1に支持され、第1ポ
ール7が回転を阻止されたロッキングベース5に支持さ
れているので、ボビン1の回転が阻止され、エネルギー
吸収過程が終了する。
【0030】すなわち、第1ポール7と第2ポール17
が噛合することで、ロッキングベース5を介することな
く、ボビン1の回転を阻止できるので、ロッキングベー
ス5に直接ウェビング張力は伝達されないことになる。
したがって、ロッキングベース5の強度を上げる必要が
ないので、冷間鍛造又はロストワックス法等の高価な製
造方法ではなく、比較的安価な亜鉛、アルミ等の軽合金
を使用するダイカスト法を利用してロッキングベース5
を製造することができる。
【0031】また、第1ポール7と第2ポール17が噛
合することで、ボビン1の回転を阻止できるので、前記
ロッキングベース5に設けられたねじ部5d上は、前記
ストッパコントローラ15の螺旋運動の際にかかる力の
みで、過大な力が作用しない。したがって、ロッキング
ベース5に設けられたねじ部5dを大径化する必要性及
びねじピッチを大きくする必要性が生じないので、ラジ
アル寸法及びスラスト寸法ともにコンパクトな構成とす
ることができる。さらに、前記ストッパコントローラ1
5は、ストッパコントローラ15の側面15gとロッキ
ングベース5の突起部5gが当接することで作動し、従
来のようにねじのストロークエンド部を作動手段としな
いので、個々の部品の寸法精度に左右されず、誤差の少
ないエネルギー吸収ストロークを得ることができる。な
お、本実施形態においては、エネルギー吸収ストローク
の誤差を、回転角で数°〜10°(回転角)、ウェビン
グ伸び出し量で10〜20mm以下に抑えることができ
る。
【0032】また、上記一連の過程で折れた突起1d、
ピン1f及び図6〜図10の過程で第2ポール17の後
端が強制移動することにより変形したボビン1のリブ1
hは、それぞれ収納隙間27,28,29(図4に示
す)に収納されるので、エネルギー吸収動作時での妨げ
にはならない。
【0033】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れることなく、本発明の趣旨に基づいて適宜変更、改良
等が可能である。例えば、ねじり棒以外のエネルギー吸
収部材の構成として、特開平9−202211号にその
一例が開示された巻取軸に巻付くワイヤの変形荷重によ
りエネルギーを吸収する構成を採用することができる。
また、エネルギー吸収部材の構成として、特開平9−2
02212号にその一例が開示された鉄板の変形により
エネルギーを吸収する構成も採用することができる。な
お、ストッパコントローラの側面が、ロッキングベース
の突起部に当接して、それ以上ストッパーコントローラ
が回転できなくなるまでの回転量は、使用条件によって
適宜変更されるものである。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明のシートベルト用
リトラクターは、ロッキングベースに支持され、リトラ
クターベースの係止歯又はリトラクターベースに併設さ
れたラッチプレートの係止歯と噛合することでボビンの
回転を阻止する係止部材と、エネルギー吸収開始時から
前記ロッキングベースに対して前記ボビンとともに所定
量相対回転してエネルギー吸収ストロークを設定するス
トッパコントローラと、前記ボビンに支持され、前記ボ
ビンの前記相対回転後に前記ストッパコントローラの作
動に連動して前記係止部材と噛合するストッパとを備え
ているので、係止部材とストッパが噛合することでボビ
ンの回転を阻止でき、安価なコストでありながらコンパ
クトな構成とすることができる。また、ロッキングベー
スと共動するストッパコントローラの作動に連動してス
トッパが係止部材と噛合する構成としたので、従来のね
じのストロークエンド部を作動手段としたものに比べ
て、エネルギー吸収ストロークを正確に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るシートベルト用リト
ラクター100の正面縦断面図である。
【図2】シートベルト用リトラクター100の一部分解
斜視図である。
【図3】図2の組立状態の正面図である。
【図4】本実施形態のシートベルト用リトラクター10
0の作動図である。
【図5】本実施形態のシートベルト用リトラクター10
0の作動図である。
【図6】本実施形態のシートベルト用リトラクター10
0の作動図である。
【図7】本実施形態のシートベルト用リトラクター10
0の作動図である。
【図8】本実施形態のシートベルト用リトラクター10
0の作動図である。
【図9】本実施形態のシートベルト用リトラクター10
0の作動図である。
【図10】本実施形態のシートベルト用リトラクター1
00の作動図である。
【符号の説明】
1 ボビン 2 ねじり棒 5 ロッキングベース 6 ラッチプレート 6a 係止歯 7 第1ポール 15 ストッパコントローラ 17 第2ポール 101 リトラクターベース

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェビングが巻装されるボビンと、 一端側では前記ボビンと一体的に結合され、他端側では
    ロッキングベースと一体的に結合されるエネルギー吸収
    部材と、 前記ロッキングベースに支持され、車両緊急時にリトラ
    クターベースの係止歯又はリトラクターベースに併設さ
    れたラッチプレートの係止歯と噛合することで前記ロッ
    キングベースのウェビング引出方向の回転を阻止する係
    止部材と、 前記ボビンと前記ロッキングベースの間に設けられ、前
    記エネルギー吸収部材によるエネルギー吸収開始時から
    前記ロッキングベースに対して前記ボビンとともに所定
    量相対回転してエネルギー吸収ストロークを設定するス
    トッパコントローラと、 前記ボビンに支持され、前記ボビンの前記相対回転後に
    前記ロッキングベースと共動する前記ストッパコントロ
    ーラの作動に連動して前記係止部材と噛合するストッパ
    とを備えたことを特徴とするシートベルト用リトラクタ
    ー。
JP10288109A 1998-10-09 1998-10-09 シートベルト用リトラクター Pending JP2000118351A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074137A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
CN102079289A (zh) * 2009-11-27 2011-06-01 株式会社东海理化电机制作所 带卷收装置
JP2016088405A (ja) * 2014-11-10 2016-05-23 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
JP2017087845A (ja) * 2015-11-05 2017-05-25 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
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