JP2000117746A - 成形金型のロック装置 - Google Patents

成形金型のロック装置

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JP2000117746A JP10292227A JP29222798A JP2000117746A JP 2000117746 A JP2000117746 A JP 2000117746A JP 10292227 A JP10292227 A JP 10292227A JP 29222798 A JP29222798 A JP 29222798A JP 2000117746 A JP2000117746 A JP 2000117746A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品の大きさ等の自由度の向上と金型制作
のコスト低減を図る。 【解決手段】 可動側型板17には、棒体31を固定側型板
6側に向けて突出させる挿通穴34を設ける。挿通穴34に
挿通される棒体31の基端部31a には、その軸芯に直交
し、該軸芯方向に複数並設された係止孔35を設ける。ま
た、可動側型板17には、棒体31の係止孔35の一つに挿通
係止する係止具36を設けて、棒体31を着脱自在とし、且
つ、棒体31の突出長さを可変自在とする係止機構32を備
える。一方、固定側型板6には、棒体31の先端部31b を
挿入する挿着穴40を設ける。この挿着穴40には、棒体31
の先端部31b において周方向に括れた凹部41と嵌合する
如くバネ付勢された突出子42を設けて、棒体31を挿着す
る挿着機構33を備える。これにより、固定側型板6と可
動側型板17が連結して各型板6,17間の相対移動が規制さ
れるとともに、各型板6,17が離れる所定の力が付与され
た時、挿着機構33が外れて各型板6,17の連結が解除され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形等に使用
される成形金型にかかり、一対の型板間の相対移動を規
制する成形金型のロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に成形金型は、成形機のノズルから
射出された樹脂が、成形品が形成されるキャビティ部の
どの位置から流入するか、即ち、ランナやゲート等の溶
融材料が流れる通路の形状、配置によっていくつかのタ
イプに分類される。
【0003】そのうち、ピンポイントゲート方式は、固
定側型板と固定側取付板の間にランナプレートを設け、
ランナプレートと固定側型板の間にランナを形成し、さ
らに固定側型板を貫通してランナからキャビティに通じ
るゲートを形成したものである。
【0004】このピンポイントゲート方式では、固定側
型板とランナプレートを最初に分離し、ランナを取り出
す。その後に固定側型板と可動側型板を分離し、エジェ
クタ手段を用いて成形品を取り出す。このため、ピンポ
イントゲート方式では、固定側型板とランナプレートが
最初に分離し、その後固定側型板と可動側型板が分離す
るように、ランナを取り出す間は固定側型板と可動側型
板の分離を規制するロック装置が設けられている。
【0005】ところで、近年では、多品種少量生産が進
む中で、成形機に対する金型の交換回数が増加する傾向
にある。このような事情のため、固定側型板および可動
側型板のそれぞれに対し、コア・キャビティをなす入子
型を着脱自在に装着するようにしたものが考案され、一
部では採用されている。この種の成形金型は、入子型の
みの交換によって金型の交換を容易とし、多品種少量生
産への対応を図っている。
【0006】このように着脱自在な入子型を採用した成
形金型に対し、従来より用いられているロック装置は、
図12に示すように、各入子型112の一方に外周部が
樹脂等からなる棒状の雄部材131を有し、他方に穴状
の雌部材140を有して、雌部材140に挿通された雄
部材131の摩擦力により、各入子型112を介して固
定側型板106と可動側型板117の相対移動を規制し
ている。そして、固定側型板106とランナプレート
(不図示)が分離し、上記摩擦力を上回る力が加わった
時に雄部材131と雌部材140による規制が解除する
ように構成されている。
【0007】また、別の従来のロック装置には、図13
に示すように、それぞれ各入子型112が取り付けられ
る固定側型板106と可動側型板117に対して、上述
と同様の機構を配設した構成もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の成形金型のロック装置では、次のような問題が
あった。まず、入子型112にロック装置を設けた場合
には、成形品をなすキャビティとコアを備える部位にロ
ック装置を設けることとなるため、キャビティとコアを
成形する領域(面積)に制限が生じ、比較的大きい成形
品を得る際に適さないという問題がある。
【0009】また、入子型112にロック装置を設けた
場合では、多品種少量生産において交換する全ての入子
型112にそれぞれロック装置を設ける必要があるた
め、金型制作費が嵩み経済性に劣るという問題もある。
【0010】次に、入子型112が取り付けられる固定
側型板106と可動側型板117にロック装置を設けた
場合、固定側型板106と可動側型板117の付当てに
よって生じる間隔が、入子型112の厚さを受ける間隔
となる。この間隔は、常に不変で決まっているのもであ
るため、使用する入子型112の厚さの選択ができなく
なり、入子型112によって成形される成形品の大き
さ、形状等に制限が生じてしまうという問題がある。
【0011】そこで本発明は、上記課題を解消するため
に、成形品の大きさ等にかかる自由度を向上し、且つ金
型制作にかかるコストを低減することができる成形金型
のロック装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による成形金型のロック装置は、対をなす入子型
の一方が交換自在に装着される第一の型板と、前記入子
型の他方が交換自在に装着される第二の型板との間の相
対移動を規制する成形金型のロック装置において、前記
第一の型板あるいは第二の型板の一方より他方に向かっ
て突出する棒体を着脱自在とするとともに、該棒体の突
出長さを可変自在とする係止機構と、前記棒体の突出さ
れた先端部を前記第一の型板あるいは第二の型板の他方
に挿着する挿着機構と、を具備したことを特徴としてい
る。
【0013】また、前記係止機構は、前記係止機構は、
前記棒体の軸芯方向に沿って複数並設された係止孔と、
前記第一の型板あるいは第二の型板の一方に設けられ
て、前記棒体の基端部を挿通し得る挿通穴と、前記第一
の型板あるいは第二の型板の一方に設けられて、前記棒
体の係止孔に挿入係止する係止具と、からなることを特
徴としている。
【0014】また、前記挿着機構および前記係止機構
は、それぞれ前記第一の型板および第二の型板に対して
着脱可能とされた別部材に設けられていることを特徴と
している。
【0015】また、前記棒体の先端部には、前記第一の
型板あるいは第二の型板の他方を受ける段部を備えてい
ることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して具体的に説明する。図1は本発明にかかる成
形金型を示す側面図、図2は図1におけるA−A線矢視
図、図3は図1におけるB−B線矢視図である。
【0017】図1乃至図3に示すように、成形金型1
は、図示しない成形機の固定側プラテンに取り付けられ
る固定側ホルダ2と、同成形機の可動側プラテンに取り
付けられる可動側ホルダ3とを有している。
【0018】まず、固定側ホルダ2は、図1及び図2に
示すように、前記固定側プラテンに取り付けられる固定
側取付板4と、型開きに合わせてランナを排出するラン
ナプレート5と、第一の型板としての固定側型板6とを
有している。
【0019】ランナープレート5は、固定側取付板4に
設けられたガイドピン7およびプラボルト8に沿って摺
動自在とされており、所定範囲内で固定側取付板4に対
して移動できるようになっている。
【0020】固定側型板6は、固定側取付板4に設けら
れたガイドポスト9に沿って摺動自在とされており、固
定側取付板4に対して移動できるようになっている。ま
た、固定側型板6には、プラボルト10が摺動自在に挿
通しており、その先端はランナプレート5に固定されて
いる。このプラボルト10の下端には、固定側型板6の
抜け落ちを係止するストッパ10aが設けられている。
また、プラボルト10における固定側型板6とランナプ
レート5の間には、両部材5,6を離れる方向に付勢す
るバネ11が介装されている。
【0021】固定側型板6の内部には、キャビティ・コ
アをなす如く一対の入子型12を構成する固定側の入子
型12aを挿着する凹部13が形成されている。凹部1
3は、型開閉方向と直交する方向に開口した対向一対の
溝14を有している。そして、この溝14に沿って固定
側の入子型12aが装着されており、該入子型12a
は、クランプ手段15によって固定される。
【0022】次に、可動側ホルダ3は、図1及び図3に
示すように、前記可動側プラテンに取り付けられる可動
側取付板16と、第二の型板としての可動側型板17と
を有している。
【0023】可動側型板17の中央には、キャビティ・
コアをなす如く一対の入子型12を構成する可動側の入
子型12bを装着する凹部18が形成されている。凹部
18は、型開閉方向と直交する方向に開口した対向一対
の溝19を有している。そして、この溝19に沿って可
動側の入子型12bが装着されており、該入子型12b
は、クランプ手段20によって固定される。
【0024】また、可動側ホルダ3には、固定側ホルダ
2に設けられたガイドポスト9およびプラボルト10を
挿通する如く、ブッシュ21aを備えたガイド穴21お
よびガイド穴22が設けられている。さらに、図1に示
すように、可動側ホルダ3には、入子型12を以て成形
された成形品を突き出すエジェクタピン23が入子型1
2bを貫通する如く設けられている。
【0025】このように、上述の成形金型1は、主に固
定側型板6、ランナプレート5、可動側型板17を備え
た3プレート式成形金型として構成されている。
【0026】次に、本実施の形態の要部であるロック装
置30について説明する。図1乃至図3に示すように、
ロック装置30は、棒体31と、該棒体31に関与する
係止機構32と、挿着機構33とを有している。
【0027】棒体31は、図4(a)のロック装置の断
面図に示すように、その基端部31aを可動側ホルダ3
の可動側型板17に挿通し、先端部31bを固定側型板
6側に向ける如く突出して設けられている。また、棒体
31の基端部31aは、可動側型板17に対し、係止機
構32を介して取り付けられている。
【0028】係止機構32は、挿通穴34と、係止孔3
5と、係止具36とからなる。挿通穴34は、可動側型
板17において、固定側型板6側に開口し、棒体31の
基端部31aを軸芯方向に挿通させるように設けられて
いる。また、挿通穴34は、本実施の形態では、棒体3
1の基端部31aの外径を受ける如く内径をなすブッシ
ュ34aを有している。なおブッシュ34aは設けなく
てもよい。
【0029】係止孔35は、棒体31の基端部31aに
おいて、棒体31の軸芯方向に直交する如く形成された
貫通孔であって、棒軸31の軸芯方向に所定間隔で並ぶ
ように複数(図4(a)中三個)設けられている。
【0030】係止具36は、可動側型板17の側部から
操作可能に表出する操作杆37を有している。この操作
杆37は、その先端37a側の一部を収納部38を介し
て可動側型板17に埋設させている。可動側型板17に
埋設された操作杆37の先端37aは、挿通穴34に直
交するように挿通穴34内に臨み、棒体31の係止孔3
5の一つに挿通している。また、収納部38の内部に
は、バネ39が収納されていて、操作杆37の先端37
aが常に挿通穴34内に臨むように付勢している。ゆえ
に、係止具36は、棒体31の係止孔35に係って棒体
31を挿通穴34内に係止するとともに、バネ39の付
勢力に抗して表出する部位を引くことによって、該係止
状態を解除することとなる。なお、収納室38の外周に
は、雄ネジ(不図示)が形成され、操作杆38の可動側
型板17への埋設を容易且つ確実としている。
【0031】このように構成された係止機構32は、図
4(b)に示す如く、各係止孔35に対する操作杆37
の先端37aの挿通の組み合わせによって、可動側型板
17から突出する棒体31の突出長さを可変することが
可能となる。
【0032】挿着機構33は、可動側型板17から突出
する棒体31の先端部31bを、固定側型板6に対して
挿着するものである。具体的には、固定側型板6におい
て、可動側型板17側に開口し、棒体31の先端部31
bを挿通させる挿着穴40を有している。挿着穴40に
は、棒体31の先端部31bの外径を受ける如く内径を
なすブッシュ40aが配設されている。また、棒体31
の先端部31bには、その周方向に括れた凹部41が設
けられている。さらに、挿着穴40の内部には、固定側
型板6の側部から挿着穴40内に対して球状の突出子4
2が一部臨む如く配され、且つ、突出子42を常に挿着
穴40内に臨むようにバネ43を以て付勢している。
【0033】ゆえに、挿着穴40に挿通された棒体31
の先端部31bは、突出子42に対して凹部41が嵌合
することによって挿着穴41に挿着され、固定側型板6
と可動側型板17を連結した状態でロックする。また、
突出子42を付勢しているバネ43の付勢力に抗する如
く所定の力で棒体31を引くことにより、凹部41と突
出子42の嵌合状態が解除されて、図4(b)に示す如
く、棒体31が挿着穴40から引き抜かれ、固定側型板
6と可動側型板17の連結が解除される。
【0034】なお、突出子42及びバネ43は、固定側
型板6の側部から挿着穴41に向かって貫通する貫通穴
44に挿入され、ネジ部材45のねじ込みを以てバネ4
3による付勢力を得ている。即ち、ネジ部材45のねじ
込みの度合いによって付勢力の調整が行われ、固定側型
板6と可動側型板17の連結強度が調整される。また、
棒体31の先端部31bには、凹部41と突出子42の
嵌め合いが円滑に行われるように、凹部41から先端方
向に窄むテーパ部46が形成されている。
【0035】また、上述したロック装置30は、図1乃
至図3に示す如く、入子型12を間に置くように各型板
6,17の対称位置に配されているが、この配置に限定
はなく、適宜数箇所に配置するればよい。
【0036】以下、上述した成形金型1における成形動
作を説明する。この成形動作は、上記3プレート式成形
金型を用いたピンポイントゲート方式の成形に関する。
まず、可動側プラテン(不図示)を固定側プラテン(不
図示)側に前進させて図5に示す如く型を閉じる。この
際、ロック装置30は、棒体31の先端部31bが挿着
機構33を以て挿着穴40に挿着されることにより、固
定側型板6と固定側型板17の相対移動を規制して、各
入子型12(12a,12b)の接合を維持する。
【0037】そして、樹脂の射出および成形品の成形が
終了した時、可動側プラテンを固定側プラテンから離す
如く後退させる。これにより、図6に示す如く、バネ1
1における付勢力によって固定側型板6とランナプレー
ト5が離れ、固定側型板6とランナプレート5の間に形
成されたランナ(不図示)が取り除かれる。この際、ロ
ック装置30は、挿着機構33が機能したままであり、
固定側型板6と固定側型板17の相対移動を規制して、
各入子型12(12a,12b)の接合を維持する。
【0038】そして、可動側プラテンの後退がさらに進
むと、図7に示す如く、プラボルト10のストッパ10
aが固定側型板6に当接する。ゆえに、固定側型板6
は、それ以上の移動が阻止されることとなるため、挿着
機構33における棒体31の凹部41と、挿着穴40内
に臨む突出子42との嵌合が外れる。これにより、固定
側型板6と可動側型板17の相対移動の規制が解除され
て、各入子型12(12a,12b)が分離する。そし
て、この時にエジェクタピン23が入子型12bにある
成形品を突き出して成形品の取り出しが行われ、成形動
作の一工程が終了する。このようにして、上記ロック装
置30を以て、ピンポイントゲート方式の成形が適宜行
われる。
【0039】また、上述した成形金型1は、3プレート
式成形金型として構成されているが、2プレート式成形
金型として、サイドゲート方式の成形を行うことが可能
とされている。このサイドゲート方式は、入子型12a
と入子型12bの間にゲートを形成して、成形品とラン
ナが一体となって得られるようにするものである。
【0040】成形金型1を2プレート式成形金型として
用いる場合の構成としては、図1および図2に示すよう
に、固定側取付板4における側部の略対角線上にあたる
二カ所の部位に、連結部材50が設けられている。この
連結部材50は、略矩形状をなす一端が固定側取付板4
に対して揺動自在となるように支持されている。また、
揺動端となる連結部材50の他端には、略U字形の溝5
1が形成されている。一方、固定側型板6における側部
の略対角線上にあたる二カ所の部位には、円錐状の係止
ピン52が設けられている。
【0041】そして、成形金型1を2プレート式成形金
型として用いる際には、図5に示す如く、一旦金型を閉
じた状態で、連結部材50を係止ピン52に向けて揺動
させる。そして、連結部材50の溝51と、係止ピン5
2が係合することにより、図8に示すように、固定側取
付板4と固定側型板6の間で、ランナプレート5を挟持
する如く、固定側ホルダ2を閉じた状態として、2プレ
ート式成形金型をなす。
【0042】なお、成形金型1を2プレート式成形金型
として用いる場合では、固定側型板6(入子型12a)
と可動側型板17(入子型12b)の型開きの規制をす
る必要がなくなる。そこで、上述したロック装置30に
おいて、係止機構32の操作杆37を引き、棒体31を
挿通穴34から抜き取れば、ロック装置30が作動しな
くなる。
【0043】したがって、上述した成形金型のロック装
置では、各入子型12を装着する固定側型板6と可動側
型板17に対してロック装置30を配したことにより、
入子型12におけるキャビティ・コアをなす領域を有効
的に使用することが可能となる。
【0044】さらに、上記ロック装置30は、固定側型
板6と可動側型板17を連結する棒体31の突出長さを
係止機構32を以て可変自在としているので、ロック装
置30を固定側型板6と可動側型板17に対して配して
いても、棒体31の突出長さの可変によって、固定側型
板6と可動側型板17の連結の時の間隔を多段階に変え
ることができ、採用される入子型12の厚さを替えて用
いることが可能となる。
【0045】このように、上記ロック装置30の採用に
より、入子型12におけるキャビティ・コアの領域に自
由度が増し、同じ成形金型から多品種の成形品を得るこ
とができる。
【0046】また、ロック装置30が各入子型12毎に
必要でなくなるため、入子型12の制作費用を削減して
コストを低減することができる。また、ロック装置30
が各入子型12にないため、入子型12を保管する際
に、各入子型12を組み合わせた状態で保管することが
可能となり、保管場所の確保や入子型の管理が容易とな
る。
【0047】さらに、ロック装置30が各入子型12に
配されていると、入子型12を替えた時に固定側型板6
と可動側型板17が離れる際の抵抗力の調整が必要とな
るが、ロック装置30が各型板6,17にあるため、こ
の調整作業をする必要がなくなる。また、この抵抗力の
調整作業が必要な場合は、ネジ部材45のねじ込みの度
合いを変えれるだけでよいため、作業性の向上が図られ
る。
【0048】また、ロック装置30は、棒体31の先端
部31aが固定側型板6の挿着穴40に装着する位置を
各入子型12が接合する位置としているため、従来の図
13に示すように固定側型板6と可動側型板17の接合
を各入子型12の接合位置とすることがないので、各型
板6,17の構造(設計)に自由度が増す。
【0049】また、ロック装置30が固定側型板6と可
動側型板17の間を連結する構成であるため、ロック装
置30が動作して成形金型1を閉じた状態でも、外部か
ら作動状態を確認できるので、その動作が正常であるか
否かを容易に確認することが可能となる。従来の図12
に示すように入子型12にロック装置が配されている
と、接合した入子型12によってロック装置の作動状態
が確認できなくなる。
【0050】また、ロック装置30は入子型12に関与
することのない離れた位置に配されているため、成形品
の取り出しに際して邪魔になることがない。
【0051】また、係止機構32を以て棒体31の突出
長さの可変が可能なため、型開き動作に際し、任意の位
置で各型板6,17のロックを働かせることが可能とな
る。これにより、ゲートカットや、入子型12に備えら
れたスライドコアの作動タイミング合せを容易に行うこ
とができる。
【0052】また、棒体31の取り外しが簡単に行われ
るので、2プレート方式成形金型への切り替えに容易に
対応することができる。このため、可動側ホルダ3は、
ロック装置30の構成を除けば、2プレート方式成形金
型および3プレート方式成形金型の双方において共通の
構成として用いることができる。ゆえに、成形金型を供
給する製造元としては、ロック装置30を備える可動側
ホルダ3を2プレート方式成形金型専用の固定側ホルダ
2と組んで提供することができるため、金型製造コスト
を低減することが可能となる。
【0053】なお、上述したロック装置30は、上述の
構成に限らず、以下のような構成とすることが可能であ
る。具体的には、図9に示すように、固定側型板6と可
動側型板17の間の結合および各型板6,7が離れる際
の抵抗力を付与する挿着機構33を、棒体31の先端部
31bと挿着穴40との摩擦力によって得られるように
してもよい。なお、棒体31の先端部31bは樹脂材料
で形成され、図9に示す如くボルト31cによって棒体
31に取り付けられている。そして、ボルト31cの棒
体31に対する締め付け力を調整すれば、ボルト31c
と棒体31側との間隔が可変して先端部31bの外周形
状が拡縮変化し、先端部31bと挿着穴40との摩擦力
を調整することができる。また、ボルト31cにおける
先端部31bに挿通する部分の周面をテーパ状とし、先
端部31bにおけるボルト31cが挿通する穴部をすり
鉢状として、ボルト31cの棒体31に対する締め付け
力の調整によるテーパ状の部分とすり鉢状の部分との接
触を以て先端部31bの外周形状を拡縮変化するように
してもよい。
【0054】また、図4(a)及び図9で示すロック装
置30を、図10(a)及び図10(b)で示す如く、
係止機構32および挿着機構33をそれぞれ可動側型板
17および固定側型板6に直接設けず、可動側型板17
および固定側型板6に対して固定される別部材であるブ
ロック55を以て構成してもよい。ブロック55の各型
板6,17への固定は、例えばボルト止めなど適宜手段
を用いればよい。
【0055】この構成によれば、ロック装置30自体が
各型板6,17の構成と独立して着脱可能となるため、
ロック装置30の交換や、メンテナンスが容易となる。
また、ロック装置30が入子型12からさらに離れた位
置に配されることとなるため、入子型12におけるキャ
ビティ・コアの領域にさらなる自由度が増すとともに、
成形品の取り出しをさらに効率良くすることが可能とな
る。
【0056】また、上述したロック装置30は、図9及
び図10(b)に示す如く、棒体31の先端部31b側
に固定側型板6を受ける段部56を形成してもよい。こ
の構成によれば、成形金型1を2プレート式成形金型と
して採用する時に、例えば棒体31を取り付けたままと
した場合、段部56を以てそれ以上は固定側型板6と可
動側型板17とを近づけないように働くため、入子型1
2や各型板6,17を破損することがなく、安全性を向
上することができる。
【0057】この段部56は、図9及び図10(b)に
示す摩擦力による棒体31の先端部31bと挿着穴40
との挿着を行う挿着機構33に関して設ける以外に、棒
体31の凹部41と突出子42との嵌合を以て棒体31
の先端部31bと挿着穴40との挿着を行う挿着機構3
3に関して設けてもよい。
【0058】また、上述したロック装置30は、図11
に示す如く、係止機構32における操作杆37を可動側
型板17(あるいはブロック55)に対して螺合させる
構成とし、操作杆37の螺子回転によって先端37aと
係止孔35の係合をなし得てもよい。
【0059】また、上述したロック装置30は、可動側
型板17に係止機構32を備え、固定側型板6に挿着機
構33を備えた構成であるが、可動側型板17に挿着機
構33を備え、固定側型板6に係止機構32を備えた構
成としてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明による成形金
型のロック装置は、各入子型を装着する第一の型板ある
いは第二の型板にかかり、各型板間を挿着する棒体から
なる挿着機構と、該棒体を着脱自在、且つ、棒体の突出
長さを可変自在とした係止機構とをなすロック装置を備
えたことにより、入子型におけるキャビティ・コアの使
用領域(面積および厚さ)に自由度が増し、同じ成形金
型から多品種の成形品を低コストで得ることができる。
【0061】また、ロック装置が各入子型毎にないた
め、入子型にかかる制作費用を削減しすることができ
る。さらに、ロック装置が各入子型毎にないため、未使
用の入子型を保管する際、各入子型を組み合わせた状態
で保管することが可能となり、保管場所の確保や入子型
の管理を容易とすることができる。
【0062】また、ロック装置が各入子型に配されてい
ると、入子型を替えた時に第一の型板と第二の型板が離
れる際の抵抗力の調整が必要となるが、ロック装置が各
型板にあるため、この調整作業をなくすことができる。
【0063】また、挿着機構は、第一の型板あるいは第
二の型板の一方より突出された棒体の先端部を第一の型
板あるいは第二の型板の他方に挿着する構成のため、各
入子型の接合時には、各型板が関与することなく未接触
とすることができ、各型板の構造(設計)に自由度を増
すことができる。さらに、各型板を未接触な状態で、金
型を作動させることが可能なため、外部からロック装置
の作動状態が確認できるので、その動作が正常であるか
否かを容易に確認することが可能となる。
【0064】また、ロック装置が入子型に関与すること
のない離れた位置に配しているため、成形品の取り出し
に際して邪魔になることがない。
【0065】また、棒体を着脱自在としたことにより、
3プレート方式成形金型から2プレート方式成形金型へ
の切り替え可能な成形金型の場合、2プレート方式成形
金型への切り替えに容易に対応することができる。この
ため、成形金型の可動側では、ロック装置の構成を除け
ば、2プレート方式成形金型および3プレート方式成形
金型の双方において共通の構成として用いることができ
る。ゆえに、成形金型を供給する製造元としては、ロッ
ク装置を備える可動側を2プレート方式成形金型専用の
固定側と組んで提供することができるため、金型製造コ
ストを低減することができる。
【0066】また、挿着機構および係止機構を第一の型
板および第二の型板に対して着脱可能とされた別部材に
設ければ、ロック装置自体が各型板の構成と独立するた
め、ロック装置の交換や、メンテナンスが容易となる。
また、ロック装置が各入子型からさらに離れた位置に配
されるため、各入子型におけるキャビティ・コアの領域
にさらなる自由度が増すとともに、成形品の取り出しを
さらに効率良くすることができる。
【0067】また、棒体の先端部に、第一の型板あるい
は第二の型板の他方を受ける段部を備えれば、成形金型
を2プレート式成形金型として採用する時、例えば棒体
を取り付けたままの場合に、段部を以てそれ以上各型板
を近づけないように働くため、各入子型や各型板の破損
を防止し、安全性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる成形金型を示す側面図。
【図2】図1におけるA−A線矢視図。
【図3】図1におけるB−B線矢視図。
【図4】(a)(b)本発明のロック装置を示す断面
図。
【図5】ロック装置及び成形金型における成形動作を示
す動作図。
【図6】ロック装置及び成形金型における成形動作を示
す動作図。
【図7】ロック装置及び成形金型における成形動作を示
す動作図。
【図8】成形金型の別の使用形態を示す図。
【図9】ロック装置の他の形態を示す図。
【図10】(a)(b)ロック装置の他の形態を示す図
【図11】ロック装置の他の形態を示す図
【図12】従来のロック装置を示す図。
【図13】従来のロック装置を示す図。
【符号の説明】
1…成形金型、6…固定側型板、12(12a,12
b)…入子型、17…可動側型板、30…ロック装置、
31…棒体、31a…基端部、31b…先端部、32…
係止機構、33…挿着機構、34…挿通穴、35…係止
孔、36…係止具、55…ブロック(別部材)、56…
段部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対をなす入子型の一方が交換自在に装着
    される第一の型板と、前記入子型の他方が交換自在に装
    着される第二の型板との間の相対移動を規制する成形金
    型のロック装置において、 前記第一の型板あるいは第二の型板の一方より他方に向
    かって突出する棒体を着脱自在とするとともに、該棒体
    の突出長さを可変自在とする係止機構と、 前記棒体の突出された先端部を前記第一の型板あるいは
    第二の型板の他方に挿着する挿着機構と、 を具備したことを特徴とする成形金型のロック装置。
  2. 【請求項2】 前記係止機構は、前記棒体の軸芯方向に
    沿って複数並設された係止孔と、 前記第一の型板あるいは第二の型板の一方に設けられ
    て、前記棒体の基端部を挿通し得る挿通穴と、 前記第一の型板あるいは第二の型板の一方に設けられ
    て、前記棒体の係止孔に挿入係止する係止具と、 からなることを特徴とする請求項1に記載の成形金型の
    ロック装置。
  3. 【請求項3】 前記挿着機構および前記係止機構は、そ
    れぞれ前記第一の型板および第二の型板に対して着脱可
    能とされた別部材に設けられていることを特徴とする請
    求項1あるいは請求項2に記載の成形金型のロック装
    置。
  4. 【請求項4】前記棒体の先端部には、前記第一の型板あ
    るいは第二の型板の他方を受ける段部を備えていること
    を特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の成形
    金型のロック装置。
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