JP2000117426A - サンドイッチパネル - Google Patents

サンドイッチパネル

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JP2000117426A
JP2000117426A JP29174698A JP29174698A JP2000117426A JP 2000117426 A JP2000117426 A JP 2000117426A JP 29174698 A JP29174698 A JP 29174698A JP 29174698 A JP29174698 A JP 29174698A JP 2000117426 A JP2000117426 A JP 2000117426A
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frame member
surface plate
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sandwich panel
outside
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JP29174698A
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English (en)
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Akio Matsunaga
章生 松永
Hideaki Endo
英昭 遠藤
Hiroshi Yamamoto
博 山本
Akihiko Yoshimi
章彦 吉見
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Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ろう材に取り込まれた空気などの気体を迅速
に外部に排出することによって、ろう付け不良の防止を
図り、製品歩留まりの向上及び強度の向上を図ることが
できるようにしたサンドイッチパネルを提供することに
ある。 【解決手段】 表面板1を接合するための周囲枠材2や
内部補強枠材3の下面(一方の面)9及び上面(他方の
面)10に、貫通孔11や間隙部15を設けることによ
り、下面9と表面板1の間、あるいは上面10と表面板
1の間のろう材13に取り込まれる気体を貫通孔11や
間隙部15から即座に排出させ、これにより、ろう付け
不良の防止を図っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はサンドイッチパネ
ルに関するもので、更に詳細には、一対の表面板とこれ
らの表面板をろう材により接続する枠材や補強枠材など
を具備するサンドイッチパネルに関するするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、外壁材、屋根材あるいは内装材
等にサンドイッチパネル(以下単にパネルという)が広
く使用されている。このパネルとしては、図12に示す
ような矩形状のアルミニウム合金製の一対の表面板a
と、これら表面板aの辺部間に介在されるアルミニウム
合金製の押出形材等によって中空状に形成された周囲枠
材bと、両表面板aと周囲枠材bとで形成される空間内
に介在される中空状のハニカムコア材(以下単にコア
材)cとをろう付けによって一体に形成した構造のもの
が知られている。
【0003】上記のように構成されるパネルを成形する
には、一方の表面板a上の辺部に周囲枠材bを配設し、
この表面板aの上面にコア材cを配列した後、その上面
に他方の表面板aを載置し、その後、型枠にて固定す
る。そして、固定された状態の一対の表面板a、周囲枠
材b、コア材cを熱処理炉内に挿入して、適宜温度(例
えば610〜620℃)下で加熱処理してろう付けによ
り一体成形する。
【0004】この際、周囲枠材bの内側におけるコア材
cなどの中空部内の空気が膨脹して変形をきたす虞れが
あるため、コア材cに空気抜き孔dが設けられている。
すなわち、空気抜き孔dにより、各コア材c及びこれら
の間の空間eにおいて、空気等の気体の移動が自由に行
われるようになる。なお、気体の中には、空気の他、ろ
う付け時に発生するガスなども含まれる。
【0005】また、コア材cや空間e内の気体を外部に
排出するために、周囲枠材bの側壁には通気孔f,gが
穿設されている。すなわち、これらの通気孔f,g及び
周囲枠材bの中空部hによって、加熱処理時に膨張する
気体を外側に排出する通気路iが構成されている。
【0006】このように、周囲枠材bに通気路iを設け
ると共に、コア材cに空気抜き孔dを設けることによ
り、加熱処理時の内圧増加を防止し、生産性の向上及び
製品歩留まりの向上を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種のパネルにおいては、断面矩形状に形成された周
囲枠材bの下面(一方の面)j及び上面(他方の面)k
のそれぞれに、表面板aをろう付けすることになるが、
その下面j及び上面kにおいてろう付け不良が発生しや
すいという欠点がある。すなわち、下面jと表面板aと
の間や、上面kと表面板aとの間には、ろう材が溶け出
す前には隙間があいており、この隙間に加熱により膨張
した空気等の気体が通過することになる(図16参
照)。そして、所定の温度に達するとろう材が溶け出す
が、この際にろう材内に気体が取り込まれるため、ろう
付け不良が発生することになる。
【0008】この発明は上記事情に鑑みなされたもの
で、ろう材に取り込まれた空気などの気体を迅速に外部
に排出することによって、ろう付け不良の防止を図り、
製品歩留まりの向上及び強度の向上を図ることができる
ようにしたサンドイッチパネルを提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明のサンドイッチパネルは以下のように構成
されている。
【0010】(1)請求項1記載の発明は、一対の表面
板と、これらの各表面板の辺部をろう材により接続する
周囲枠材とを有するサンドイッチパネルにおいて、 上
記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側と外
側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記周囲枠材
における上記表面板に接続する少なくとも片面には、上
記外側へ通じる貫通孔が開口していることを特徴とす
る。
【0011】このように構成することにより、周囲枠材
の一方の面と表面板との間や、同周囲枠材の他方の面と
表面板との間のろう材内に取り込まれた気体が貫通孔か
ら即座に排出されることになる。すなわち、ろう材に取
り込まれた気体の近くに貫通孔が位置することになるの
で、この貫通孔から気体を即座に排出することができ
る。したがって、周囲枠材と表面板とのろう付け不良の
防止を図ることができ、製品歩留まりの向上及び強度の
向上を図ることができる。そして、ろう材に取り込まれ
る気体を貫通孔から即座に排出することができるので、
作業性を向上させることができ、コストの低減を図るこ
とができる。また、ろう付け不良を防止することができ
ることからも、コストの低減を図ることができ、更に品
質の安定を図ることができる。しかも、貫通孔の内面に
沿って、ろう材によるフィレットが形成されることにな
るので、一方及び他方の面と各表面板との接合強度が更
に高まることになる。
【0012】(2)請求項2記載の発明は、一対の表面
板と、これらの各表面板の辺部をろう材により接続する
周囲枠材とを有するサンドイッチパネルにおいて、 上
記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側と外
側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記周囲枠材
における上記表面板に接続する一方の面には、上記外側
へ通じる貫通孔が開口し、同周囲枠材における上記表面
板に接続する他方の面には、周囲枠材の長手方向に沿っ
て連続的に形成され、上記外側へ通じる間隙部が開口し
ていることを特徴とする。この場合、間隙部を所定の間
隔をおいて連結する連結部材を更に設けてもよい(請求
項3)。
【0013】このように構成することにより、他方の面
と表面板との間のろう材内に取り込まれた気体が間隙部
からより効率良く即座に排出されることになる。すなわ
ち、ろう材に取り込まれた気体の近くに間隙部が位置
し、この間隙部が周囲枠材の長手方向に沿って連続的に
形成された状態になっているので、この間隙部を介して
気体が抜け出す面積が上述した貫通孔の場合より極めて
大きくなる。したがって、間隙部から気体を効率良く即
座に排出することができるので、周囲枠材の他方の面と
表面板とのろう付け不良をより確実に防止することがで
き、製品歩留まりの向上及び強度の向上を更に図ること
ができる。このため、接合強度の大きい他方の面側を、
例えば負荷が大きく作用する側に向けて使用することに
より、サンドイッチパネルの耐久性の向上を図ることが
できる。
【0014】(3)請求項4記載の発明は、一対の表面
板と、これらの各表面板の辺部をろう材により接続する
周囲枠材とを有するサンドイッチパネルにおいて、 上
記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側と外
側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記周囲枠材
は、第1の枠材と、第2の枠材と、これらの第1及び第
2の枠材を所定の間隔をおいて連結する連結部材とを備
えたもので構成することにより、上記表面板に接続する
少なくとも片面に、長手方向に沿って連続的に開口し、
上記外側へ通じる間隙部を有するようになっていること
を特徴とする。
【0015】このように構成することにより、一方の面
と表面板との間、及び他方の面と表面板と間のろう材内
に取り込まれた気体が間隙部からより効率良く即座に排
出されることになる。したがって、一方の面と表面板と
のろう付け不良、及び他方の面と表面板とのろう付け不
良をより確実に防止することができるので、請求項2記
載の発明より更に製品歩留まりの向上及び強度の向上を
図ることができる。
【0016】(4)請求項5記載の発明は、請求項1、
2又は4記載の発明において、周囲枠材より内側には、
各表面板をろう材により接続する内部補強枠材が配置さ
れており、 この内部補強枠材の側壁部には、内部補強
枠材の左側と右側とをつなぐ通気路が設けられ、 か
つ、上記内部補強枠材における上記表面板に接続する少
なくとも片面には、上記左側及び右側に通じる貫通孔が
開口していることを特徴とする。
【0017】このように構成することにより、内部補強
枠材の位置においても、請求項1記載の発明と同様に、
内部補強枠材と表面板とのろう付け不良の防止を図るこ
とができ、製品歩留まりの向上及び強度の向上を図るこ
とができる。しかも、貫通孔の内面に沿って、ろう材に
よるフィレットが形成されることになるので、内部補強
枠材における一方及び他方の面と各表面板との接合強度
を更に向上させることができる。
【0018】(5)請求項6記載の発明は、請求項1、
2又は4記載の発明において、周囲枠材より内側には、
各表面板をろう材により接続する内部補強枠材が配置さ
れており、 この内部補強枠材の側壁部には、内部補強
枠材の左側と右側とをつなぐ通気路が設けられ、 か
つ、上記内部補強枠材における上記表面板に接続する一
方の面には、上記左側及び右側に通じる貫通孔が開口
し、同内部補強枠材における上記表面板に接続する他方
の面には、内部補強枠材の長手方向に沿って連続的に形
成され、上記左側及び右側に通じる間隙部が開口してい
ることを特徴とする。この場合、間隙部を所定の間隔を
おいて連結する連結部材を更に設けてもよい(請求項
7)。
【0019】このように構成することにより、内部補強
枠材の位置においても、請求項2記載の発明と同様に、
内部補強枠材における他方の面と表面板とのろう付け不
良をより確実に防止することができるので、請求項4記
載の発明より更に製品歩留まりの向上及び強度の向上を
図ることができる。
【0020】(6)請求項8記載の発明は、請求項1、
2又は4記載の発明において、周囲枠材より内側には、
各表面板をろう材により接続する内部補強枠材が配置さ
れており、 この内部補強枠材の側壁部には、内部補強
枠材の左側と右側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ
内部補強枠材は、第1の枠材と、第2の枠材と、これら
の第1及び第2の枠材を所定の間隔をおいて連結する連
結部材とを備えたもので構成することにより、上記表面
板に接続する少なくとも片面に、長手方向に沿って連続
的に開口し、上記左側及び右側に通じる間隙部を有する
ようになっていることを特徴とする。
【0021】このように構成することにより、内部補強
枠材の位置においても、請求項4記載の発明と同様に、
一方の面と表面板とのろう付け不良、及び他方の面と表
面板とのろう付け不良をより確実に防止することができ
るので、請求項6記載の発明より更に製品歩留まりの向
上及び強度の向上を図ることができる。
【0022】(7)請求項9記載の発明は、請求項1又
は2記載の発明において、上記周囲枠材に開口される貫
通孔を、この周囲枠材における表面板と接続する面に、
少なくとも1つが外部に開口する通し溝と連結して設け
ることを特徴とする。この場合、通し溝は少なくとも外
部に開口する1つの通し溝を含むものであれば複数であ
ってもよく、また、通し溝同士を連結したものであって
もよい。
【0023】このように構成することにより、ろう材内
に取り込まれた気体が貫通孔及び通し溝を介して即座に
外部へ排出されるので、表面板と周囲枠材との接合力を
更に高めることができる。
【0024】(8)請求項10記載の発明は、請求項5
又は6記載の発明において、上記内部補強枠材に開口さ
れる貫通孔を、この内部補強枠材における表面板と接続
する面に、少なくとも1つが外部に開口する通し溝と連
結して設けることを特徴とする。
【0025】このように構成することにより、ろう材内
に取り込まれた気体が貫通孔及び通し溝を介して即座に
外部へ排出されるので、表面板と内部補強枠材との接合
力を更に高めることができる。
【0026】(9)請求項11記載の発明は、請求項1
又は2記載の発明において、上記表面板における周囲枠
部材と接続する面に、外部に開口する凹溝を設けること
を特徴とする。
【0027】このように構成することにより、ろう材内
に取り込まれた気体が、周囲枠材に設けられた貫通孔、
及び表面板に設けれれた凹溝を介して即座に外部に排出
されるので、表面板と周囲枠材とを更に強固にろう付け
することができる。
【0028】(10)請求項12記載の発明は、請求項
5又は6記載の発明において、上記表面板における内部
補強枠材と接続する面に、外部に開口する凹溝を設ける
ことを特徴とする。
【0029】このように構成することにより、ろう材内
に取り込まれた気体が、内部補強枠材に設けられた貫通
孔、及び表面板に設けられた凹溝を介して即座に外部へ
排出されるので、表面板と内部補強枠材とを更に強固に
ろう付けすることができる。
【0030】(11)請求項13記載の発明は、一対の
表面板と、これらの各表面板の辺部をろう材により接続
する周囲枠材とを有するサンドイッチパネルにおいて、
上記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側
と外側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記表面
板における周囲枠部材と接続する面に、外部に開口する
凹溝を設けることを特徴とする。
【0031】このように構成することにより、ろう材内
に取り込まれた気体が表面板に設けられた凹溝を介して
即座に外部へ排出されるので、表面板と周囲枠材とを強
固にろう付けすることができる。
【0032】(12)請求項14記載の発明は、一対の
表面板と、これらの各表面板の辺部をろう材により接続
する周囲枠材とを有するサンドイッチパネルにおいて、
上記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側
と外側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記表面
板における内部補強枠材と接続する面に、外部に開口す
る凹溝を設けることを特徴とする。
【0033】このように構成することにより、ろう材内
に取り込まれた気体が表面板に設けられた凹溝を介して
即座に外部へ排出されるので、表面板と内部補強枠材と
を強固にろう付けすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。
【0035】◎第一実施形態 図1〜図4はこの発明のサンドイッチパネルの第一実施
形態を示す図であって、図1は周囲枠材及びその周辺部
を示す要部断面図、図2は内部補強枠材及びその周辺部
を示す要部断面図、図3は周囲枠材又は内部補強枠材を
示す要部斜視図、図4は周囲枠材又は内部補強枠材と表
面板との接合状態を示す要部断面図である。
【0036】この第一実施形態で示すサンドイッチパネ
ル(以下に単にパネルという)は、図1〜図3に示すよ
うに、例えば矩形状に形成される一対の表面板1,1
と、これら表面板1,1間の周辺部に介在される周囲枠
材2と、この周囲枠材より内側にあって、表面板1,1
や周囲枠材2と接合される内部補強枠材3と、表面板
1,1と周囲枠材2や内部補強枠材3とで形成される空
間内に配置される中空状のハニカムコア材(以下単にコ
ア材という)4とで主要部が構成されている。
【0037】上記表面板1はアルミニウム合金製板材に
て形成されている。また、上記周囲枠材2はアルミニウ
ム合金製の例えば略中空矩形状の押出形材にて形成され
ており、この周囲枠材2の側壁には、この周囲枠材2よ
り内側の空気やろう付け時に発生するガス等の気体を、
同周囲枠材2の外側に排出するための円形状の通気孔
5,6が穿設されている。すなわち、これらの通気孔
5,6及び周囲枠材2の中空部12によって、加熱処理
時に膨張する気体を外側に排出する通気路7が構成され
ている。
【0038】また、周囲枠材2の内側の側壁に位置する
通気孔5は、隣接するコア材4の間に位置するように、
周囲枠材2の軸方向に沿って直線状に複数配置されてい
る。すなわち、各通気孔5は、従来例の図15で示せ
ば、周囲枠材bと2つのコア材cとで囲まれた空間eの
部分にそれぞれ開口している。
【0039】更に、周囲枠材2には、図1〜図3に示す
ように、表面板1とのろう付けがなされる下面(一方の
面)9及び上面(他方の面)10に貫通孔11が複数開
口している。これらの貫通孔11は、円形状に形成され
ており、中空部12及び通気孔6を介して周囲枠材2の
外側に通じるようになっている。そして、貫通孔11
は、下面9や上面10の幅方向の中心線に沿って直線状
に等間隔に配置されており、これら下面9や上面10の
幅が例えば20mmであるとすると、直径が10mm程
度のものとなるように構成されている。また、貫通孔1
1のピッチは任意であるが、周囲枠材2の強度低下を防
止し、かつ貫通孔11からのガスの流出を促進する上
で、10mm〜15mm程度とすることが好ましい。な
お、ピッチを10mmにした場合、隣合う貫通孔11同
士が接する状態になるが、表面板1とのろう付けによっ
て、十分な強度を保持することが可能である。
【0040】一方、内部補強枠材3についても、図2及
び図3に示すように、上述した周囲枠材2と同様に構成
されている。
【0041】また、上記コア材4は、例えばアルミニウ
ム合金製の帯板を円筒状に丸めることによって形成され
ており、コア材3の側壁には、上述のように隣接するコ
ア材3内の気体の移動が可能なように複数の空気抜き孔
8が設けられている。
【0042】そして、上記表面板1、周囲枠材2、内部
補強枠材3及びコア材4のうちの少なくともコア材4
は、その外表面にろう材がクラッドされたブレージング
シート(アルミニウムクラッド材)にて形成されてい
る。なお、表面板1、周囲枠材2、内部補強枠材3及び
コア材4のいずれかをその表面にろう材を用いたアルミ
ニウムクラッド材にて形成することも可能であり、ある
いは、表面板1、周囲枠材2、内部補強枠材3及びコア
材4のいずれにもアルミニウムクラッド材を用いずに、
それらの間にろう材を挟んで、処理時にろう材を溶かし
てろう付けするようにしてもよい。なおこの場合、フラ
ックスとして非腐食性フラックス例えばKF+AlF3
あるいはKAlF4+K3AlF6+K2AlF5・H2O等
のフラックスを用いて表面板1、周囲枠材2、内部補強
枠材3及びコア材4を接合する方が望ましい。
【0043】上記のように構成されるパネルを成形する
には、まず、一方の表面板1上の辺部に周囲枠材2を配
設すると共に、周囲枠材2の内側における所定の位置に
内部補強枠材3を配設する。そして、表面板1上におけ
る周囲枠材2や内部補強枠材3で囲まれた部分に複数の
コア材4を互いに接触させるようにして配設する。この
際、コア材4は円筒状に形成されているので、空気抜き
孔8は、隣接するコア材4によって形成される空間や、
コア材4と周囲枠材2とで囲まれる空間や、コア材4と
内部補強枠材3とで囲まれる空間の方を向く。
【0044】次に、周囲枠材2、内部補強枠材3及びコ
ア材4の上面に他方の表面板1を被せた後、押さえ治具
(図示省略)を用いて固定する。この場合、押さえ治具
として、一方の表面板1や他方の表面板1を押圧する押
圧具と、これらの押圧具を互いに近接する方向に締め付
ける締付具とを具備するものを用いることができる。そ
して、押圧具は、周囲枠材2や内部補強枠材3における
貫通孔11のない位置に配置され、締付具による締め付
けが行われることになる。なお、押圧具がいずれかの貫
通孔11に必ず重なる場合には、その重なる面積が最小
となるようにする方が望ましい。また、上記貫通孔11
の方を押圧具の重ならない位置に配置するようにしても
よい。
【0045】上記のようにして固定されたパネルは、表
面板1,1、周囲枠材2、内部補強枠材3、コア材4で
構成されるいかなる空間も、空気抜き孔8、通気孔5,
6、中空部12を介してパネルの外側に連通した状態に
なる。このような状態で、図示しない熱処理炉内に入れ
て例えば610〜620℃の温度下で加熱して、ろう付
けにより一体成形する。この加熱処理のとき、コア材4
内やその他の空間内で膨脹する空気や、ろう付けによっ
て発生するガス等の気体が、コア材4に設けられた空気
抜き孔8、周囲枠材2や内部補強枠材3の通気孔5,6
及び中空部12を介して外部に排出される。
【0046】したがって、ろう付けの際の加熱処理によ
ってコア材4等の空間内で膨張した空気等の気体を迅速
に外部に排出することができると共に、内圧増加を防止
してパネルの変形を防止することができる。
【0047】また、周囲枠材2や内部補強枠材3におけ
る下面9と表面板1との間や、上面10と表面板1との
間にも、上述した気体が通過することになる。しかし、
この気体は貫通孔11を通って、中空部12に抜け、最
終的には通気孔6からパネルの外側に排出されることに
なる。そして、ろう材が溶け出した際に、このろう材内
に気体が取り込まれても、ろう材に取り込まれた気体の
近くに貫通孔11が位置する状態になっているので、こ
の貫通孔11から気体を即座に排出することができる。
したがって、周囲枠材2と表面板1とのろう付け不良、
あるいは内部補強枠材3と表面板1とのろう付け不良を
防止することができ、製品歩留まりの向上及び強度の向
上を図ることができる。そして、ろう材に取り込まれる
気体を貫通孔11から即座に排出することができるの
で、作業性を向上させることができ、これによってコス
トの低減を図ることができる。また、ろう付け不良を防
止することができることからも、コストの低減を図るこ
とができ、更に品質の安定を図ることができる。
【0048】また、貫通孔11の内面には、図4に示す
ように、その全周に渡って、ろう材13によるフィレッ
ト14が形成されることになるので、周囲枠材2や内部
補強枠材3における上面10(又は下面9)と表面板1
との接合強度が更に高まることになる。
【0049】なお、上記第一実施形態においては、複数
の貫通孔11を一列の直線上の位置に配置するように構
成したが、これらの貫通孔11は、図5に示すように、
下面9及び上面10において、二列の直線上の位置に配
置するように構成してもよい。
【0050】また、貫通孔11は、図6に示すように、
二列に配置した左右のものが交互に斜めの位置となるよ
うに、千鳥状に配置してもよい。この場合には、貫通孔
11を設置する密度が増加するので、貫通孔11からの
気体の排出を促進することができる。しかも、隣り合う
貫通孔11同士の間隔を大きくとることができるので、
強度の向上を図る上で有利である。
【0051】更に、貫通孔11は、図7(a)に示すよ
うに、台形状のものを、単に一列に配置したものや、図
7(b)に示すように、台形状のものを、180度向き
を換えて交互に配置したものや、図7(c)に示すよう
に、三角形状のものを単に一列に配置したものや、図7
(d)に示すように、三角形状のものを、180度向き
を換えて交互に配置したもので構成してもよい。なお、
図において矢印は、下面9と表面板1との間、あるいは
上面10と表面板1との間の気体の流れる方向を示して
いる。
【0052】そして、図7(a)や図7(c)に示す貫
通孔11を用いた場合には、底辺である間口の長い部分
を気体の上流側に配置することができるので、下面9及
び上面10に流入する気体を各貫通孔11から効率良く
排出することができる。しかも、下面9及び上面10に
おける気体の下流側の部分は、貫通孔11の面積が小さ
くなるので、強度の向上を図ることができる。
【0053】一方、図7(b)や図7(d)に示す貫通
孔11を用いた場合には、貫通孔11を設置する密度が
極めて高くなるので、貫通孔11からの気体の排出を促
進する上で極めて有利である。しかも、これらの貫通孔
11を形成することによって、下面9及び上面10が橋
桁で用いるようなトラス形状になるので、強度の低下を
防止することができる。
【0054】また、貫通孔11は、図8(a)に示すよ
うに、長方形状のものを一列配置したものであってもよ
い。この場合も、貫通孔11を設置する密度が極めて高
くなるので、貫通孔11からの気体の排出を促進する上
で極めて有利である。しかも、隣り合う貫通孔11の間
隔を広くとることができるので、強度の低下を防止する
ことができる。
【0055】更に、貫通孔11は、図8(b)に示すよ
うに、正六角形状のものを左右二列に配置し、これら左
右のものが交互に斜めの位置となるように、千鳥状に配
置してもよい。この場合には、隣り合う貫通孔11の対
向する辺同士が平行になるように、各貫通孔11を配置
することが好ましい。このように構成した場合には、貫
通孔11を設置する密度が増加し、貫通孔11からの気
体の排出を促進することができるという利点がある。し
かも、隣り合う貫通孔11同士の間隔を大きくとること
ができるので、強度の低下を防止することができる。
【0056】その他、貫通孔11は、図8(c)に示す
ように、楕円状に形成したり、他の各種の形状に形成し
たりしたものであってもよい。
【0057】また、コア材4は、上記第一実施形態にお
いては、円筒状に形成したものを示したが、このコア材
4についても、正六角筒状のものや、その他の多角筒状
のものや、楕円筒状のもの等で構成してもよく、このよ
うに異なる形状のコア材4を混合させるようにして設け
てもよい。
【0058】◎第二実施形態 図9はこの発明のパネルの第二実施形態を示す図であっ
て、周囲枠材2又は内部補強枠材3を示す要部斜視図で
ある。
【0059】この第二実施形態で示すパネルの周囲枠材
2は、その上面10又は下面9の一方、例えば上面10
に間隙部15が開口するものとなっている。この間隙部
15は、周囲枠材2の長手方向に沿って連続的に形成さ
れ、中空部12、通気孔6を介してパネルの外側へ通じ
ている。内部補強枠材3も周囲枠材2と同様に構成され
ている。また、第二実施形態において、その他の部分
は、上記第一実施形態と同じであるので、同一の部分に
は同一の符号を付して、説明は省略する。
【0060】上記のように、間隙部15が周囲枠材2や
内部補強枠材3の上面10に、その長手方向に沿って連
続的に形成されているので、気体を流出させる面積が上
述した貫通孔11を用いた場合より大きくなる。したが
って、間隙部15から気体を効率良く即座に排出するこ
とができるので、周囲枠材2や内部補強枠材3の上面1
0と表面板1とのろう付け不良をより確実に防止するこ
とができ、製品歩留まりの向上及び強度の向上を図るこ
とができる。このため、接合強度の大きい上面10側
を、負荷が大きく作用する側に向けて使用することによ
り、パネルの耐久性の向上を図ることができる。
【0061】なお、上記説明では、周囲枠材2の上面1
0に間隙部15を開口する場合について説明したが、天
地逆でもよい。すなわち、下面9に間隙部15を開口し
てもよい。また、図9に想像線で示すように、間隙部1
5を所定の間隔をおいて連結部材18にて連結すること
で、周囲枠材2自体の強度、ひいてはパネルの強度を向
上させることができる。
【0062】◎第三実施形態 図10はこの発明のパネルの第三実施形態を示す図であ
って、周囲枠材2又は内部補強枠材3を示す要部斜視図
である。
【0063】この第三実施形態で示すパネルの周囲枠材
2は、それぞれ略チャンネル状に形成される第1の枠材
16及び第2の枠材17と、これらの第1及び第2の枠
材16,17を所定の間隔をおいて連結する連結部材1
8とを備えたもので構成することにより、表面板1に接
続する下面9及び上面10に、長手方向に沿って連続的
に開口し、中空部12、通気孔6を介してパネルの外側
へ通じる間隙部15を有するようになっている。
【0064】連結部材18は、第1及び第2の枠材1
6,17の例えば下面9側の長手方向における少なくと
も一方及び他方の各端部に設けられており、間隙部15
を平行に維持するようになっている。また、連結部材1
8は、各枠材16,17における下面9の内側を、スポ
ット溶接やネジ等で固定され、これによって枠材16,
17を連結するようになっている。そして、例えばネジ
を用いて連結部材18を各枠材16,17に固定する場
合には、ネジの頭等が下面9から突出しないように設定
されている。内部補強枠材3も周囲枠材2と同様に構成
されている。また、第三実施形態において、その他の部
分は、上記第一実施形態と同じであるので、同一部分に
は同一符号を付して、説明は省略する。
【0065】上記のように、下面9及び上面10の両者
に間隙部15を設けているので、下面9と表面板1との
ろう付け不良、及び上面10と表面板1とのろう付け不
良を確実に防止することができる。したがって、上記第
二実施形態より更に製品歩留まりの向上及び強度の向上
を図ることができる。
【0066】なお、上記説明では、連結部材18が第1
及び第2の枠材16,17の下面9側の内側に連結され
る場合について説明したが、枠材16,17の上面10
側の内側に連結部材18を連結してもよく、また、枠材
16,17の下面9及び上面10側の双方に連結部材1
8を連結してもよい(図10の想像線参照)。
【0067】◎第四実施形態 図11はこの発明のパネルの第四実施形態を示す図であ
って、第四実施形態における3種類の例を示す要部斜視
図である。
【0068】この第四実施形態は、パネルの周囲枠材2
又は内部補強枠材3の少なくとも一方における、上面1
0又は下面9の少なくとも一方(図面では上面10の場
合を示す)に、外部に開口する通し溝20を長手通しに
形成すると共に、この通し溝20に上記貫通孔11を連
結した場合である。
【0069】この場合、通し溝20は、図11(a)に
示すように、周囲枠材2及び又は内部補強枠材3の中央
部に1つ設けてもよく、また、図11(b)に示すよう
に、周囲枠材2及び又は内部補強枠材3に2本平行に設
けると共に、2本の通し溝20を連結する連結溝21を
設け、かつ、連結溝21に貫通孔11を連結してもよ
い。また、通し溝20を、図11(c)に示すように、
複数例えば2本平行に設け、各通し溝20に適宜間隔を
おいて貫通孔11を連結してもよい。この場合、貫通孔
11を、図11(c)に示すように、半ピッチづつずら
して千鳥状としてもよく、あるいは、同ピッチに配列し
てもよい。
【0070】上記のように、周囲枠材2及び又は内部補
強枠材3の表面板1と接続する上面10又は下面9の少
なくとも片面に、外部に開口する通し溝20を設けると
共に、通し溝20に貫通孔11を連結することにより、
ろう材内に取り込まれた気体を、貫通孔11及び通し溝
20を介して即座に外部に排出することができる。した
がって、周囲枠材2や内部補強枠材3の上面10や下面
9と表面板1とのろう付け不良をより確実に防止するこ
とができ、製品歩留まりの向上及び強度の向上を図るこ
とができる。
【0071】なお、第四実施形態において、その他の部
分は、上記第一実施形態と同じであるので、同一の部分
には同一の符号を付して、説明は省略する。
【0072】◎第五実施形態 図12はこの発明のパネルの第五実施形態を示す図であ
って、第五実施形態における2種類の例を示す要部断面
図である。この第五実施形態は、パネルの表面板1にお
ける周囲枠材2の上面10又は下面9の少なくとも一方
(図面では上面10の場合を示す)と接続する面に、外
部に開口する凹溝30を設けた場合である。
【0073】この場合、凹溝30は、図12(a),
(b)及び図13に示すように、表面板1における周囲
枠材2と接続する面に、1本設けてもよく、あるいは、
図12(b)に示すように、2本設けてもよく、更には
3本以上設けてもよい。なお、凹溝の形状は、図12、
図13及び図14(a)に示すような断面略V字状溝3
0の他に、例えば図14(b)に示すような断面略U字
状溝30a、図14(c)に示すような断面略コ字状溝
30b、あるいは図14(d)に示すような断面略放物
曲線状溝30cなど任意の形状とすることができる。
【0074】上記のように、表面板1における周囲枠材
2と接続する面に、外部に開口する凹溝30,30a〜
30c(以下に30で代表する)を設けることにより、
ろう材内に取り込まれた気体を凹溝30を介して即座に
外部へ排出することができ、また、図12(b)に示す
ように、表面板1と周囲枠材2との間及び凹溝30内に
ろう材14を保有した状態で表面板1と周囲枠材2とを
強固にろう付けすることができる。
【0075】なお、上記説明では、表面板1における周
囲枠材2と接続する面に凹溝30を設ける場合について
説明したが、表面板1における内部補強枠材3と接続す
る面に、同様に凹溝30を設けることにより、表面板1
と内部補強枠材3とを強固にろう付けすることができ
る。
【0076】なお、第五実施形態において、その他の部
分は、上記第一実施形態と同じであるので、同一の部分
には同一の符号を付して、説明は省略する。
【0077】◎その他の実施形態 (1)上記第一実施形態では、周囲枠材2や内部補強枠
材3の表面板1と接続する面に貫通孔11を開口する場
合について説明し、上記第五実施形態では、表面板1に
おける周囲枠材2や内部補強枠材3と接続する面に凹溝
30を設ける場合について説明したが、これら第一実施
形態と第五実施形態の構造を組み合わせた形態のパネル
としてもよい。すなわち、周囲枠材2や内部補強枠材3
の表面板1と接続する面に貫通孔11を開口する一方、
表面板1における周囲枠材2や内部補強枠材3と接続す
る面に凹溝30を設ける構造とすることも可能である。
【0078】このように構成することにより、ろう材内
に取り込まれた気体を、貫通孔11及び凹溝30を介し
て外部へ排出することができるので、表面板1と周囲枠
材2及び又は内部補強枠材3とを更に強固にろう付けす
ることができる。
【0079】(2)上記各実施形態においては、周囲枠
材2及び内部補強枠材3を中空部12を有するもので構
成したが、これらの周囲枠材2及び内部補強枠材3は中
空部12を有さないものであってもよい。ただし、この
場合、上述した通気路7は、周囲枠材2又は内部補強枠
材3における通気孔5,6の位置を直接貫通するものと
なる。そして、周囲枠材2における貫通孔11や間隙部
15は、通気路7を介してパネルの外側に通じるように
してもよく、通気路7とは異なる通路を用いてパネルの
外側に通じるようにしてもよい。また、内部補強枠材3
における貫通孔11や間隙部15は、通気路7に接続す
ることによって、左側及び右側に通じるようにしてもよ
く、通気路7とは異なる通路を用いて左側及び右側に通
じるようにしてもよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、上記のように構成されているので、以下のような優
れた効果が得られる。
【0081】(1)請求項1記載の発明によれば、周囲
枠材の一方の面と表面板との間や、同周囲枠材の他方の
面と表面板との間のろう材内に取り込まれた気体が貫通
孔から即座に排出されることになる。すなわち、ろう材
に取り込まれた気体の近くに貫通孔が位置することにな
るので、この貫通孔から気体を即座に排出することがで
きる。したがって、周囲枠材と表面板とのろう付け不良
の防止を図ることができ、製品歩留まりの向上及び強度
の向上を図ることができる。そして、ろう材に取り込ま
れる気体を貫通孔から即座に排出することができるの
で、作業性を向上させることができ、コストの低減を図
ることができる。また、ろう付け不良を防止することが
できることからも、コストの低減を図ることができ、更
に品質の安定を図ることができる。しかも、貫通孔の内
面に沿って、ろう材によるフィレットが形成されること
になるので、一方及び他方の面と各表面板との接合強度
が更に高まることになる。
【0082】(2)請求項2記載の発明によれば、他方
の面と表面板との間のろう材内に取り込まれた気体が間
隙部からより効率良く即座に排出されることになる。す
なわち、ろう材に取り込まれた気体の近くに間隙部が位
置し、この間隙部が周囲枠材の長手方向に沿って連続的
に形成された状態になっているので、この間隙部を介し
て気体が抜け出す面積が上述した貫通孔の場合より極め
て大きくなる。したがって、間隙部から気体を効率良く
即座に排出することができるので、周囲枠材の他方の面
と表面板とのろう付け不良をより確実に防止することが
でき、製品歩留まりの向上及び強度の向上を更に図るこ
とができる。このため、接合強度の大きい他方の面側
を、例えば負荷が大きく作用する側に向けて使用するこ
とにより、サンドイッチパネルの耐久性の向上を図るこ
とができる。
【0083】この場合、間隙部を所定の間隔をおいて連
結部材にて連結することにより、周囲枠材自体の強度の
向上、ひいてはパネルの強度を更に向上させることがで
きる(請求項3)。
【0084】(3)請求項4記載の発明によれば、一方
の面と表面板との間、及び他方の面と表面板と間のろう
材内に取り込まれた気体が間隙部からより効率良く即座
に排出されることになる。したがって、一方の面と表面
板とのろう付け不良、及び他方の面と表面板とのろう付
け不良をより確実に防止することができるので、請求項
2記載の発明より更に製品歩留まりの向上及び強度の向
上を図ることができる。
【0085】(4)請求項5記載の発明によれば、内部
補強枠材の位置においても、請求項1記載の発明と同様
に、内部補強枠材と表面板とのろう付け不良の防止を図
ることができ、製品歩留まりの向上及び強度の向上を図
ることができる。しかも、貫通孔の内面に沿って、ろう
材によるフィレットが形成されることになるので、内部
補強枠材における一方及び他方の面と各表面板との接合
強度を更に向上させることができる。
【0086】(5)請求項6記載の発明によれば、内部
補強枠材の位置においても、請求項2記載の発明と同様
に、内部補強枠材における他方の面と表面板とのろう付
け不良をより確実に防止することができるので、請求項
5記載の発明より更に製品歩留まりの向上及び強度の向
上を図ることができる。この場合、間隙部を所定の間隔
をおいて連結部材にて連結することにより、内部補強枠
材自体の強度の向上、ひいてはパネルの強度の向上を図
ることができる(請求項7)。
【0087】(6)請求項8記載の発明によれば、内部
補強枠材の位置においても、請求項4記載の発明と同様
に、一方の面と表面板とのろう付け不良、及び他方の面
と表面板とのろう付け不良をより確実に防止することが
できるので、請求項6記載の発明より更に製品歩留まり
の向上及び強度の向上を図ることができる。
【0088】(7)請求項9記載の発明によれば、ろう
材内に取り込まれた気体が貫通孔及び通し溝を介して即
座に外部へ排出されるので、表面板と周囲枠材との接合
力を更に高めることができる。
【0089】(8)請求項10記載の発明によれば、ろ
う材内に取り込まれた気体が貫通孔及び通し溝を介して
即座に外部へ排出されるので、表面板と内部補強枠材と
の接合力を更に高めることができる。
【0090】(9)請求項11記載の発明によれば、ろ
う材内に取り込まれた気体が、周囲枠材に設けられた貫
通孔、及び表面板に設けれれた凹溝を介して即座に外部
に排出されるので、表面板と周囲枠材とを更に強固にろ
う付けすることができる。
【0091】(10)請求項12記載の発明によれば、
ろう材内に取り込まれた気体が、内部補強枠材に設けら
れた貫通孔、及び表面板に設けられた凹溝を介して即座
に外部へ排出されるので、表面板と内部補強枠材とを更
に強固にろう付けすることができる。
【0092】(11)請求項13記載の発明によれば、
ろう材内に取り込まれた気体が表面板に設けられた凹溝
を介して即座に外部へ排出されるので、表面板と周囲枠
材とを強固にろう付けすることができる。
【0093】(12)請求項14記載の発明によれば、
ろう材内に取り込まれた気体が表面板に設けられた凹溝
を介して即座に外部へ排出されるので、表面板と内部補
強枠材とを強固にろう付けすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施形態として示したサンドイ
ッチパネルの周囲枠材及びその周辺部を示す要部断面図
である。
【図2】上記サンドイッチパネルの内部補強枠材及びそ
の周辺部を示す要部断面図である。
【図3】上記サンドイッチパネルの周囲枠材又は内部補
強枠材を示す要部斜視図である。
【図4】上記サンドイッチパネルの周囲枠材又は内部補
強枠材と表面板との接合状態を示す要部断面図である。
【図5】上記サンドイッチパネルにおける周囲枠材又は
内部補強枠材の第1の他の例を示す要部斜視図である。
【図6】上記サンドイッチパネルにおける周囲枠材又は
内部補強枠材の第2の他の例を示す要部斜視図である。
【図7】上記サンドイッチパネルにおける周囲枠材又は
内部補強枠材の第3〜第6の他の例を示す要部説明図で
ある。
【図8】上記サンドイッチパネルにおける周囲枠材又は
内部補強枠材の第7〜第9の他の例を示す要部説明図で
ある。
【図9】この発明の第二実施形態として示したサンドイ
ッチパネルの周囲枠材又は内部補強枠材を示す要部斜視
図である。
【図10】この発明の第三実施形態として示したサンド
イッチパネルの周囲枠材又は内部補強枠材を示す要部斜
視図である。
【図11】この発明の第四実施形態として示したサンド
イッチパネルの周囲枠材又は内部補強枠材の3種類の例
を示す要部斜視図である。
【図12】この発明の第五実施形態として示したサンド
イッチパネルの要部断面図であって、(a)は1本の凹
溝を設けた場合の要部断面図、(b)は(a)の拡大断
面図、(c)は2本の凹溝を設けた場合の要部断面図で
ある。
【図13】第五実施形態における表面板の一例を示す要
部斜視図である。
【図14】第五実施形態における凹溝の別の例を示す拡
大断面図である。
【図15】従来例として示したサンドイッチパネルの要
部破断斜視図である。
【図16】上記サンドイッチパネルの要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 表面板 2 周囲枠材 3 内部補強枠材 7 通気路 9 下面(一方の面) 10 上面(他方の面) 11 貫通孔 13 ろう材 15 間隙部 16 第1の枠材 17 第2の枠材 18 連結部材 20 通し溝 30 凹溝
フロントページの続き (72)発明者 山本 博 大阪府堺市下田町20番1号 日本軽金属株 式会社大阪工場内 (72)発明者 吉見 章彦 東京都品川区東品川2丁目2番20号 日本 軽金属株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の表面板と、これらの各表面板の辺
    部をろう材により接続する周囲枠材とを有するサンドイ
    ッチパネルにおいて、 上記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側と
    外側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記周囲枠材における上記表面板に接続する少な
    くとも片面には、上記外側へ通じる貫通孔が開口してい
    ることを特徴とするサンドイッチパネル。
  2. 【請求項2】 一対の表面板と、これらの各表面板の辺
    部をろう材により接続する周囲枠材とを有するサンドイ
    ッチパネルにおいて、 上記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側と
    外側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記周囲枠材における上記表面板に接続する一方
    の面には、上記外側へ通じる貫通孔が開口し、同周囲枠
    材における上記表面板に接続する他方の面には、周囲枠
    材の長手方向に沿って連続的に形成され、上記外側へ通
    じる間隙部が開口していることを特徴とするサンドイッ
    チパネル。
  3. 【請求項3】 上記間隙部を所定の間隔をおいて連結す
    る連結部材を更に具備することを特徴とする請求項2記
    載のサンドイッチパネル。
  4. 【請求項4】 一対の表面板と、これらの各表面板の辺
    部をろう材により接続する周囲枠材とを有するサンドイ
    ッチパネルにおいて、 上記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側と
    外側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記周囲枠材は、第1の枠材と、第2の枠材と、
    これらの第1及び第2の枠材を所定の間隔をおいて連結
    する連結部材とを備えたもので構成することにより、上
    記表面板に接続する少なくとも片面に、長手方向に沿っ
    て連続的に開口し、上記外側へ通じる間隙部を有するよ
    うになっていることを特徴とするサンドイッチパネル。
  5. 【請求項5】 上記周囲枠材より内側には、各表面板を
    ろう材により接続する内部補強枠材が配置されており、 上記内部補強枠材の側壁部には、内部補強枠材の左側と
    右側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記内部補強枠材における上記表面板に接続する
    少なくとも片面には、上記左側及び右側に通じる貫通孔
    が開口していることを特徴とする請求項1、2又は4記
    載のサンドイッチパネル。
  6. 【請求項6】 上記周囲枠材より内側には、各表面板を
    ろう材により接続する内部補強枠材が配置されており、 上記内部補強枠材の側壁部には、内部補強枠材の左側と
    右側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記内部補強枠材における上記表面板に接続する
    一方の面には、上記左側及び右側に通じる貫通孔が開口
    し、該内部補強枠材における上記表面板に接続する他方
    の面には、内部補強枠材の長手方向に沿って連続的に形
    成され、上記左側及び右側に通じる間隙部が開口してい
    ることを特徴とする請求項1、2又は4記載のサンドイ
    ッチパネル。
  7. 【請求項7】 上記間隙部を所定の間隔をおいて連結す
    る連結部材を更に具備することを特徴とする請求項6記
    載のサンドイッチパネル。
  8. 【請求項8】 上記周囲枠材より内側には、各表面板を
    ろう材により接続する内部補強枠材が配置されており、 上記内部補強枠材の側壁部には、内部補強枠材の左側と
    右側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、内部補強枠材は、第1の枠材と、第2の枠材と、
    これらの第1及び第2の枠材を所定の間隔をおいて連結
    する連結部材とを備えたもので構成することにより、上
    記表面板に接続する少なくとも片面に、長手方向に沿っ
    て連続的に開口し、上記左側及び右側に通じる間隙部を
    有するようになっていることを特徴とする請求項1、2
    又は4記載のサンドイッチパネル。
  9. 【請求項9】 上記周囲枠材に開口される貫通孔を、こ
    の周囲枠材における表面板と接続する面に、少なくとも
    1つが外部に開口する通し溝と連結して設けることを特
    徴とする請求項1又は2記載のサンドイッチパネル。
  10. 【請求項10】 上記内部補強枠材に開口される貫通孔
    を、この内部補強枠材における表面板と接続する面に、
    少なくとも1つが外部に開口する通し溝と連結して設け
    ることを特徴とする請求項5又は6記載のサンドイッチ
    パネル。
  11. 【請求項11】 上記表面板における周囲枠部材と接続
    する面に、外部に開口する凹溝を設けることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のサンドイッチパネル。
  12. 【請求項12】 上記表面板における内部補強枠材と接
    続する面に、外部に開口する凹溝を設けることを特徴と
    する請求項5又は6記載のサンドイッチパネル。
  13. 【請求項13】 一対の表面板と、これらの各表面板の
    辺部をろう材により接続する周囲枠材とを有するサンド
    イッチパネルにおいて、 上記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側と
    外側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記表面板における周囲枠部材と接続する面に、
    外部に開口する凹溝を設けることを特徴とするサンドイ
    ッチパネル。
  14. 【請求項14】 一対の表面板と、これらの各表面板の
    辺部をろう材により接続する周囲枠材とを有するサンド
    イッチパネルにおいて、 上記周囲枠材の側壁部には、周囲枠材を境にして内側と
    外側とをつなぐ通気路が設けられ、 かつ、上記表面板における内部補強枠材と接続する面
    に、外部に開口する凹溝を設けることを特徴とするサン
    ドイッチパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012049765A1 (ja) * 2010-10-15 2012-04-19 トヨタ自動車株式会社 冷却液用温度検出装置

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