JP2000117421A - スライドバルブプレート及びその製造方法 - Google Patents

スライドバルブプレート及びその製造方法

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JP2000117421A
JP2000117421A JP29020098A JP29020098A JP2000117421A JP 2000117421 A JP2000117421 A JP 2000117421A JP 29020098 A JP29020098 A JP 29020098A JP 29020098 A JP29020098 A JP 29020098A JP 2000117421 A JP2000117421 A JP 2000117421A
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sleeve
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Tsunenobu Saeki
恒信 佐伯
Yuji Yoshimura
裕次 吉村
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Shinagawa Refractories Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Shinagawa Refractories Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D41/00Casting melt-holding vessels, e.g. ladles, tundishes, cups or the like
    • B22D41/14Closures
    • B22D41/22Closures sliding-gate type, i.e. having a fixed plate and a movable plate in sliding contact with each other for selective registry of their openings
    • B22D41/28Plates therefor
    • B22D41/30Manufacturing or repairing thereof
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損傷したあご部を有するスリーブを取り除く
ことが容易で、スリーブ除去後のプレート本体のプレー
ト面の損傷、貫通孔のエッジ部の損傷が少なく、プレー
ト本体再利用の際のプレート面の研磨作業等を容易にし
たスライドバルブプレートを提供すること。 【解決手段】 スライドバルブプレートは、プレート本
体11とプレート本体11に形成されている貫通孔12に装着
されているあご部を有するスリーブ13とからなり、該プ
レート本体11と該スリーブ13とは、モルタルで結合・一
体化されているが、該プレート本体11の表面の貫通孔12
の回りで、該スリーブのあご部に相当する部分及び/又
は貫通孔のエッジ部近辺と該スリーブのあご部及び/又
はあご部近辺との間には離型部材15が介在されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライドバルブプ
レート(以下、単に「プレート」と言うことがある)、
特に、再生利用に適したスライドバルブプレート及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶湯容器の溶融金属の流出量を制
御するのに用いられる新品のプレートは、一般に、固定
盤と摺動盤とを主要構成部材とし、これが溶湯容器の低
部に金具で固着されている。摺動盤の下部にはノズルが
固着されている。
【0003】摺動盤は固定盤に対して摺接されて油圧な
どで移動され、これによって固定盤及び摺動盤に設けら
れている流出孔を一致させることにより溶鋼の流出を
し、又固定盤と摺動盤の流出孔をずらせることによって
溶鋼の流出を制御したり停止したりすることが行なわれ
ている。
【0004】こうしたプレートは、使用中に溶鋼による
激しい損傷を受けるが、最近、経済性の観点からその再
生使用が強く要請され、そのための方法が既にいくつか
提案されている。図4には、再生使用が可能なプレート
が示されている。例えば、使用後のプレートの摺動盤S
又は固定盤Kの特に損傷の激しい部分である流出孔の部
分をボーリング加工で環状にくり抜いて貫通孔42を形成
し、この部分に筒状のストレートリング43を嵌挿し、さ
らにプレートの摺動面を新品と同じ平滑度の公差内に納
まるように研磨し、また、プレートの非摺動面に装着さ
れるクッション用板は、最初に使用したものと同じもの
を用い、再使用するものである。
【0005】しかしながら、この方法によると貫通孔42
に装着したストレートリング43が実際の稼動時に脱落す
る恐れがあった。このため。これを改善する方法とし
て、摺動盤Sの貫通孔部の再生に際し、プレートの溶融
金属の流出部の全体をくり抜き、そこに環状のあご部を
有した筒体を挿入してモルタルなどで固着するものがあ
る(特開平5-200531号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5-200531号公報に記載の方法では、環状のあご部を有し
た筒体を挿入してモルタルなどで固着するものであるた
め、従来のような筒体の脱落が防げると言った利点があ
る反面、損傷した環状のあご部を有した筒体を取り除い
て新たな環状のあご部を有した筒体を挿入してモルタル
などで固着し、再利用をしようとする場合、損傷した環
状のあご部を有した筒体を取り除くことが困難であると
同時にプレート本体に損傷が生じる等の問題がある。特
に、環状のあご部とプレート面との接合を取り除こうと
すると、プレート面が損傷し、その分プレート面の研磨
厚さが増し、プレートの摺動面を新品と同じ平滑度の公
差内に納まるように研磨することに困難性が増大すると
いう問題が生じた。また、研磨厚さの増大により、プレ
ート自体の厚さが減少し、プレート自体の強度が低下す
るという問題も生じた。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、損傷したあご部
を有するスリーブを取り除くことが容易で、スリーブ除
去後のプレート本体のプレート面の損傷、貫通孔のエッ
ジ部の損傷が少なく、プレート本体再利用の際のプレー
ト面の研磨作業等を容易にしたスライドバルブプレート
を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プレート
本体の再利用の観点から、あご部を有するスリーブとプ
レート本体との接合と分離の際の状態について調査研究
をしていたところ、 あご部を有するスリーブとプレート本体との分離の際
に生じるプレート本体の損傷は、該スリーブのスリーブ
部分対応の箇所における損傷の方が、プレート表面のあ
ご部に対応する部分の損傷、貫通孔のエッジ部における
損傷に比して損傷部の除去・再使用のための研磨作業等
に問題が少ないこと、 あご部を有するスリーブとプレート本体との接合は、
あご部の部分における接合の程度は弱くともスリーブ部
分における接合が十分であれば、全体として十分である
こと を見いだし、本発明を完成したものである。
【0009】即ち、本発明に係るスライドバルブプレー
トは、「溶融金属流出部に相当する部分に貫通孔を有す
るスライドバルブプレート本体と、該プレート本体の貫
通孔に装着される、あご部を有するスリーブとからな
る、溶融金属の流量を制御するスライドバルブプレート
において、該プレート本体の表面及び/又は貫通孔のエ
ッジ部近辺と該スリーブのあご部及び/又はあご部近辺
との間に離型部材を介在させたことを特徴とするスライ
ドバルブプレート。」(請求項1)を要旨(発明を特定
する事項)とし、特に、 ・前記離型材が、硫酸紙であること(請求項2)を特徴
とするものである。
【0010】また、本発明に係るスライドバルブプレー
トの製造方法は、「溶融金属流出部に相当する部分に貫
通孔を有するスライドバルブプレート本体と、該プレー
ト本体の貫通孔に装着される、あご部を有するスリーブ
とからなる、溶融金属の流量を制御するスライドバルブ
プレートの製造方法において、 A.使用済のスライドバルブプレートの損傷した摺動面
を上にして、あご部を有するスリーブを打ち抜き、該ス
リーブを打ち抜いた後の貫通孔を調整する工程、 B.該スリーブを打ち抜いた後の、該使用済のプレート
本体表面の貫通孔の回りで、新たなあご部を有するスリ
ーブのあご部に相当する部分及び/又は貫通孔のエッジ
部近辺に離型部材をセットするか、もしくは上記の離型
部材形成用の溶液を塗布又は吹きつけて離型部材を形成
して後、該プレート本体の貫通孔に、該新たなスリーブ
を装着し、モルタルにて接合・一体化する工程、 C.該新たなスリーブを装着した、該使用済のプレート
の損傷した摺動面と反対側の面を研磨して新たな摺動面
を形成する工程、からなることを特徴とするスライドバ
ルブプレートの製造方法。」(請求項3)を要旨(発明
を特定する事項)とする。
【0011】更に、本発明に係るスライドバルブプレー
トの製造方法は、「溶融金属流出部に相当する部分に貫
通孔を有するスライドバルブプレート本体と、該プレー
ト本体の貫通孔に装着される、あご部を有するスリーブ
とからなる、溶融金属の流量を制御するスライドバルブ
プレートの製造方法において、新たなスライドバルブプ
レート本体の貫通孔の回りで、新たなあご部を有するス
リーブのあご部に相当する部分及び/又は貫通孔のエッ
ジ部近辺に離型部材をセットするか、もしくは上記の離
型部材形成用の溶液を塗布又は吹きつけて離型部材を形
成して後、該プレート本体の貫通孔に、該新たなスリー
ブを装着し、モルタルにて接合・一体化することを特徴
とするスライドバルブプレートの製造方法。」(請求項
4)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、溶融金属の流量を制御
するスライドバルブプレートにおいて、該プレート本体
とその貫通孔に装着されるスリーブのあご部との間に離
型部材を介在させて接合・一体化させたことを特徴とす
るものである。ここでいう「離型部材」とは、加熱によ
り消失する物質であり、更に、耐油性、耐水性、水が浸
透しない性質を持つものである。
【0013】以下において、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。図1(a),(b)は、本発明に係るスライド
バルブプレートの一実施の態様を示す断面図である。図
2(a)〜(C)は、本発明に係るスライドバルブプレートの
製造方法の一実施の態様を工程順に示す断面図である。
【0014】本発明に係るスライドバルブプレートは、
図1(a),(b)に示されているように、プレート本体11と
プレート本体11に形成されている貫通孔12に装着されて
いるあご部を有するスリーブ13とからなる。プレート本
体11と該スリーブ13とは、モルタルで結合・一体化され
ているが、プレート本体11の表面の貫通孔12の回りで、
該スリーブのあご部に相当する部分及び/又は貫通孔の
エッジ部近辺と該スリーブのあご部及び/又はあご部近
辺との間には離型部材15が介在されている。
【0015】本発明で用いるプレート本体11は、新しい
ものでも、一度以上使用したものでも良い。一度使用し
たプレート本体11を使用する場合には、溶融金属流出部
に突出部が形成されたものでも、両面が平坦なものでも
良い。また、一度以上使用したプレート本体11を使用す
る場合には、摺動面として使用していた面(損傷面M)
と反対側の面を平滑に研磨して新たな摺動面を形成する
が、その新しく摺動面となる側の面については、新品と
同じ平滑度の公差内に納まるように研磨することが必要
である。一度以上使用したプレート本体11を使用する場
合には、該プレート本体11の新しく摺動面となる側の面
と反対側の面(損傷面M)に、摺動面を形成するために
削ったと同じ厚さのクッション用の板を設けることもで
きる。
【0016】プレート本体11には、あご部を有するスリ
ーブ13を装着するための円形または多角形状の貫通孔12
が形成されている。貫通孔12は、プレート本体11の厚さ
に相当する長さ全部が同じ大きさでも良いし、あご部を
有するスリーブ13のあご部が入るための段部が形成され
ていても良い。プレート本体11周囲には、プレート本体
11に亀裂が入ることによる変形を防止するために帯鋼を
設けても良い。
【0017】プレート本体11の材質としては、公知の耐
火性、耐熱性のあるセラミックスが使用される。例え
ば、アルミナ質、アルミナ・カーボン質、アルミナ・シ
リカ質、ジルコニア質、ジルコニア・カーボン質、アル
ミナ・シリカ・カーボン質、マグネシア質、マグネシア
・カーボン質、マグネシア・クロム質等が挙げられる。
また、プレート本体は、必要に応じてタール含浸処理が
施されていても良い。
【0018】本発明で用いるあご部を有するスリーブ13
は、一端にあご部が形成され、中心部に溶鋼を流出する
ための孔14が形成されているスリーブである。スリーブ
部の断面形状は、プレート本体11に形成されている貫通
孔12の断面形状に対応して、円形または多角形状に形成
される。あご部の断面形状は、スリーブ部の断面形状と
同じでも、異なっていても良いが、あご部がプレート本
体11に形成されている貫通孔12の段部に入る場合には、
段部を形成している貫通孔12の断面形状と同じ形状の、
円形または多角形状に形成される。また、あご部を有す
るスリーブ13には、ガス供給のためのガス供給孔が設け
られていても良い。
【0019】あご部を有するスリーブ13の材質として
は、プレート本体11の材質と同じ材質のものを使用して
良いし、また、異なった材質のものを使用しても良く、
公知の耐火性、耐熱性のあるセラミックスが使用され
る。例えば、アルミナ質、アルミナ・カーボン質、マグ
ネシア質、ジルコニア質、アルミナ・シリカ質、アルミ
ナ・シリカ・カーボン質、ジルコニア・カーボン質、マ
グネシア・カーボン質、マグネシア・クロム質等が挙げ
られる。
【0020】“プレート本体の表面及び/又は貫通孔の
エッジ部近辺”と“スリーブのあご部及び/又はあご部
近辺”との間にセットする離型部材は、例えば、あご部
を有するスリーブ13,23のあご部の断面形状と同様の形
状のシート状のもので、プレート本体11,21に設けられ
ている貫通孔12,22よりやや大きめの穴が設けられてい
るもの、又は図3(a)に示されているように、プレート
本体31に設けられている貫通孔32よりやや小さめのの穴
が設けられおり、その穴から外周方向に多数の切り込み
37が設けられていて、その切り込み37の深さだけ折り曲
げ可能になっているものである。図3(a)に示されてい
るような離型部材を使用する場合には、図3(b)に示さ
れているように、切り込み37の深さだけ折り曲げた状態
で、プレート本体31表面の貫通孔32にセットされる。離
型部材15を形成する材料としては、硫酸紙、ポリエチレ
ン,ナイロン,ポリ塩化ビニル,ポリエステル,エポキ
シ樹脂,フェノール樹脂等の各種合成樹脂、合成ゴム等
が挙げれる。また、プレート本体の表面及び/又は貫通
孔のエッジ部近辺”と“スリーブのあご部及び/又はあ
ご部近辺”との間にセットする離型部材は、シート状の
ものには限られず、ワックスや前記合成樹脂などの溶液
を塗布又は吹きつけて形成したものでも良い。
【0021】本発明に係るスライドバルブプレートの製
造方法は、 A.使用済のスライドバルブプレート本体21の損傷した
摺動面Mを上にして、あご部を有するスリーブ23を打ち
抜き、該スリーブを打ち抜いた後の貫通孔22を研磨調整
する工程、 B.該スリーブ23を打ち抜いた後の、該使用済のプレー
ト本体21表面の貫通孔22の回りで、新たなあご部を有す
るスリーブ23のあご部に相当する部分及び/又は貫通孔
のエッジ部近辺に、シート状の離型部材25,35をセット
するか、もしくは上記の離型部材形成用の溶液を塗布又
は吹きつけて離型部材を形成して後、該プレート本体21
の貫通孔22に、該新たなスリーブ23を装着し、モルタル
にて接合・一体化する工程、 C.該新たなスリーブ23を装着した、該使用済のプレー
トの摺動面(損傷面M)と反対側の面を研磨して新たな
摺動面を形成する工程、からなる。
【0022】また、本発明に係るスライドバルブプレー
トの他の製造方法は、 A.新たなスライドバルブプレート本体(プレート本体
は、流出孔の周りに突出部が形成されていたものを一度
使用した後に、該突出部を含めて流出孔を拡大切削して
貫通孔を形成し、両面研磨して新たなプレートとしたも
のでも良い)11の貫通孔12の回りで、新たなあご部を有
するスリーブ13のあご部に相当する部分及び/又は貫通
孔のエッジ部近辺に、シート状の離型部材15,35をセッ
トするか、もしくは上記の離型部材形成用の溶液を塗布
又は吹きつけて離型部材を形成して後、該プレート本体
11の貫通孔12に、該新たなスリーブ13を装着し、モルタ
ルにて接合・一体化する工程、からなる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例
によって限定されるものではない。
【0024】(実施例1)図1に示すような、Al2O3 80
%,SiO2 10%,C 10%の組成のセラミックス製の新た
な両面平行プレート本体11を使用し、該プレート本体11
の一方の面の貫通孔12の周りに、該貫通孔12よりやや大
きめの穴を有する硫酸紙15をセットし、Al2O3 80%,Si
O2 10%,C 10%の組成のセラミックス製の新たなあご
部を有するスリーブ13を、該貫通孔12に装着し、モルタ
ルで接合・一体化してスライドバルブプレートを得た。
【0025】(実施例2)図2(a)に示すように、あご
部を有するスリーブ 23が装着されている、Al2O380%,
SiO2 10%,C 10%の組成のセラミックス製の一度使用
した両面平行プレート本体21を、摺動面(損傷面)Mが
上になるように反転し、あご部を有するスリーブ23の部
分を打ち抜き、該スリーブを打ち抜いた後の貫通孔22を
研磨して孔内のモルタルを除去し、プレート本体21の摺
動面(損傷面)Mの貫通孔22の周りに離型部材25を配置
し、次いで、Al2O3 80%,SiO2 10%,C 10%の組成の
セラミックス製の、新たなあご部を有するスリーブ23を
装着し、モルタルで接合・一体化してスライドバルブプ
レートを得た。
【0026】(比較例1)離型部材を配置しなかった点
を除いて、上記実施例1におけると同様にして、スライ
ドバルブプレートを得た。
【0027】(比較例2)離型部材を配置しなかった点
を除いて、上記実施例2におけると同様にして、スライ
ドバルブプレートを得た。
【0028】実施例1,2及び比較例1,2で得られた
スライドバルブプレート(各プレート10枚)について、
実際に使用した後にスリーブを打ち抜いたときのエッジ
の欠けの発生率(初回)とプレートの再使用回数につい
て調査した。その結果は、表1のとおりであった。
【0029】
【表1】
【0030】上記の試験結果から、実施例1,2から得
られたスライドバルブプレートが、比較例で得られたス
ライドバルブプレートに比較して、該プレート本体から
の該スリーブの除去が容易になると共に、該スリーブ除
去後の、該プレート本体とあご部とが接合していた部分
の損傷が少なくなっていることが明かである。また、そ
のためプレートの再使用率、回数とも向上するという優
れた効果が認められた。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、プレー
ト本体と、その貫通孔に装着されるスリーブのあご部と
の間に離型部材を介在させて接合・一体化させたことに
より、使用後の該プレート本体からの該スリーブの除去
が容易になるとともに、該スリーブ除去後の、該プレー
ト本体とあご部とが接合していた部分の損傷が少なくな
り、該損傷部を含む面の研磨作業が容易になるばかり
か、該プレート本体の再使用回数を増すこともできる等
の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るスライドバルブプレート
の一実施の態様を示す断面図である。
【図2】図2(a)〜(C)は、本発明に係るスライドバルブ
プレートの製造方法の一実施の態様を工程順に示す断面
図である。
【図3】図3(a)は、本発明で使用する離型部材の一実
施の態様を示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)に示
す離型部材をプレート本体にセットした状態を示す断面
図である。
【図4】図4は、従来のスライドバルブプレートを示す
断面図である。
【符号の説明】
11,21,31,41 プレート本体 12,22,32,42 貫通孔 13,23,33,43 あご部を有するスリーブ 14,24,34,44 流出孔 15,25,35 離型部材 26 研磨具 37 切り込み K 固定盤 S 摺動盤 M 損傷面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 裕次 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 品 川白煉瓦株式会社内 Fターム(参考) 4E014 MA01 MA06 MA08 MA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属流出部に相当する部分に貫通孔
    を有するスライドバルブプレート本体と、該プレート本
    体の貫通孔に装着される、あご部を有するスリーブとか
    らなる、溶融金属の流量を制御するスライドバルブプレ
    ートにおいて、該プレート本体の表面及び/又は貫通孔
    のエッジ部近辺と該スリーブのあご部及び/又はあご部
    近辺との間に離型部材を介在させたことを特徴とするス
    ライドバルブプレート。
  2. 【請求項2】 前記離型部材が、硫酸紙であることを特
    徴とする請求項1に記載のスライドバルブプレート。
  3. 【請求項3】 溶融金属流出部に相当する部分に貫通孔
    を有するスライドバルブプレート本体と、該プレート本
    体の貫通孔に装着される、あご部を有するスリーブとか
    らなる、溶融金属の流量を制御するスライドバルブプレ
    ートの製造方法において、 A.使用済のスライドバルブプレートの損傷した摺動面
    を上にして、あご部を有するスリーブを打ち抜き、該ス
    リーブを打ち抜いた後の貫通孔を調整する工程、 B.該スリーブを打ち抜いた後の、該使用済のプレート
    本体表面の貫通孔の回りで、新たなあご部を有するスリ
    ーブのあご部に相当する部分及び/又は貫通孔のエッジ
    部近辺に離型部材をセットするか、もしくは上記の離型
    部材形成用の溶液を塗布又は吹きつけて離型部材を形成
    して後、該プレート本体の貫通孔に、該新たなスリーブ
    を装着し、モルタルにて接合・一体化する工程、 C.該新たなスリーブを装着した、該使用済のプレート
    の損傷した摺動面と反対側の面を研磨して新たな摺動面
    を形成する工程、からなることを特徴とするスライドバ
    ルブプレートの製造方法。
  4. 【請求項4】 溶融金属流出部に相当する部分に貫通孔
    を有するスライドバルブプレート本体と、該プレート本
    体の貫通孔に装着される、あご部を有するスリーブとか
    らなる、溶融金属の流量を制御するスライドバルブプレ
    ートの製造方法において、新たなスライドバルブプレー
    ト本体の貫通孔の回りで、新たなあご部を有するスリー
    ブのあご部に相当する部分及び/又は貫通孔のエッジ部
    近辺に離型部材をセットするか、もしくは上記の離型部
    材形成用の溶液を塗布又は吹きつけて離型部材を形成し
    て後、該プレート本体の貫通孔に、該新たなスリーブを
    装着し、モルタルにて接合・一体化することを特徴とす
    るスライドバルブプレートの製造方法。
JP29020098A 1998-10-13 1998-10-13 スライドバルブプレート及びその製造方法 Pending JP2000117421A (ja)

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