JP2000117415A - 鋳型材の除去方法および網目構造金属体の製造方法 - Google Patents

鋳型材の除去方法および網目構造金属体の製造方法

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JP2000117415A
JP2000117415A JP10295457A JP29545798A JP2000117415A JP 2000117415 A JP2000117415 A JP 2000117415A JP 10295457 A JP10295457 A JP 10295457A JP 29545798 A JP29545798 A JP 29545798A JP 2000117415 A JP2000117415 A JP 2000117415A
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英男 山本
Yasuyuki Fukuda
靖之 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋳造時の鋳型の破損を抑止するとともに、鋳造
後に鋳型材を極めて容易に除去することが可能となる。 【解決手段】石膏系鋳型内に形成された網目構造のキャ
ビテイに金属溶湯を注湯する鋳造金属の製造方法におい
て、炭酸基または炭酸水素基を有するカルシウム塩を含
む石膏系の鋳型材を用いて鋳型を成形する工程、この鋳
型を550〜800℃の温度に加熱処理する工程、鋳型
内の前記キャビテイに金属の溶湯を注湯して網目構造金
属体を形成する工程、得られた金属体の網目構造内に残
留した鋳型材を酸溶液にて処理して除去する工程を含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製品の鋳造方
法における鋳型材の除去方法および網目構造金属体の製
造方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無数の連続通路を有する三次元網
目構造金属体の製造方法としては、例えば、特開昭54
−17321号公報にある方法が知られている。その方
法は、先ず、合成樹脂からなる三次元網目構造体をモデ
ルとし、このモデルの網目状隙間に石膏系鋳型材の水性
スラリを減圧下で充填し、石膏系鋳型を製作する。次い
で、この鋳型を加熱して合成樹脂製モデルの部分を酸化
して消失せしめ、三次元網目構造の鋳造用キャビテイを
形成する。そして、鋳型を減圧下に保持し、この鋳造用
キャビテイに所要の金属溶湯を注入、充填し、冷却後、
鋳造金属体から石膏系鋳型部分を除去する方法である。
【0003】この鋳造金属体から石膏系鋳型材を除去す
る方法としては、先ず、流水中に放置する方法がある
が、4時間も処理時間がかかり、実用的でないという問
題があり、また、予め石膏2部に食塩1.5部を添加し
た鋳型材を使用することで、水中浸漬時の溶出性を改善
して1分程度で除去できることが開示されている。しか
しながら、このように食塩を添加した石膏系鋳型は、ポ
ットライフの調整が困難であり、熱膨張率が低くなりク
ラックが発生し易くなる、また仕上がりの表面精度が劣
るなどの問題があり、その解決が実用化に際して必要で
あった。
【0004】また、特開昭54−136525号公報に
は、水崩壊性のある石膏系鋳型として、石膏10〜30
%、珪砂、マグネシア、アルミナ、ジルコンなどの耐火
粒子70〜90%の粉末100部に、水40〜60部を
混合した石膏系スラリから製作される鋳型が知られてい
る。
【0005】この種類の鋳型を試験したところ、溶湯金
属の注湯圧力あるいは急激な加熱による温度変化のた
め、鋳型が破壊される現象が認められ、機械的強度の改
良が必要であった。また、この鋳型材は、1〜4分の水
中浸漬処理により良好に崩壊するとされているが、無数
の連続通路を有する三次元網目構造金属体の網目構造内
に残留した鋳型材の場合には、その除去のために流水を
使用しても、内部ではその流水との接触が阻害されるの
で、網目構造内で崩壊して、そこから流出するのに相当
時間がかかるという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、鋳造時の保形
のための機械的強度に優れるとともに、鋳造後に得られ
た網目構造金属体の内部から残留した鋳型材を極めて容
易に除去することが可能となる鋳型材の除去方法および
網目構造金属体の製造方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めになされた本発明の鋳型材の除去方法は、炭酸基また
は炭酸水素基を有するカルシウム塩を含む石膏系鋳型材
により形成されたキャビテイに溶融金属を注湯して鋳造
金属体を得た後、その鋳造金属体に付着した鋳型材を酸
溶液にて処理することにより、その鋳型材を鋳造金属体
から除去することを特徴とするものである。
【0008】また、この場合、使用する石膏系鋳型材が
炭酸カルシウムまたは炭酸水素カルシウムを20〜50
(重量%)含むものである態様に好ましく具体化するこ
とができる。
【0009】さらに、上記の問題を解決するためになさ
れた本発明の網目構造金属体の製造方法は、鋳型内に形
成された網目構造のキャビテイに金属溶湯を注湯する鋳
造金属の製造方法において、炭酸基または炭酸水素基を
有するカルシウム塩を含む石膏系の鋳型材を用いて鋳型
を成形する工程、この鋳型を550〜800℃の温度に
加熱処理する工程、鋳型内の前記キャビテイに金属溶湯
を注湯して網目構造金属体を形成する工程、得られた金
属体の網目構造内に残留した鋳型材を酸溶液にて処理し
て除去する工程を含むことを特徴とするものである。
【0010】また、前記の鋳型材の除去方法、または網
目構造金属体の製造方法は、前記鋳型が、アルファ半水
石膏15〜50%(重量%、以下同様)、炭酸カルシウ
ムまたは炭酸水素カルシウム20〜50%、石英粉末と
クリストバライト粉末とを合量で10〜65%を含む石
膏系組成物により成形されたものである形態にそれぞれ
好ましく具体化することができるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を、三次
元網目構造金属体を石膏系鋳型によって鋳造する方法と
して、(a)鋳型材の調製、(b)鋳型の製作、(c)
鋳型の熱処理、(d)鋳造、(e)鋳型材の除去の各工
程ごとに図1〜5を参照しながら説明する。
【0012】図1、2は、本発明の製造方法が対象とし
ている網目構造金属体である1事例を示すものであり、
図1の一部切り欠き斜視図にあるように、立体的な網目
構造部11とその外表面を形成する外皮12からなる全
体として円柱形状をなす一体製金属体であり、フィルタ
材、熱交換フィン材などに応用され得る。その網目構造
部11は、図2のモデルで示すように、金属線材が不規
則に屈曲し、立体的に絡み合って、接触点で接合され一
体化した構造が代表的であるが、本発明の網目構造とし
ては、図1に例示される不規則な立体網目構造の他に、
規則的または不規則な格子状網目、あるいは開口形状が
四角形、六角形のハニカム状網目などの内部に無数の貫
通孔を備えた多孔体がその対象とされるのである。
【0013】(a)鋳型材の調製 先ず、鋳型材の1配合例として、アルファ半水石膏(C
aSO4 ・2H2 O)20%、炭酸カルシウム40%、
石英粉末20%、クリストバライト20%、分散剤とし
て高縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム0.2%、ク
エン酸ナトリウム0.05%からなる配合物を調合し、
この鋳型材100部と水40部とを十分に攪拌、混合し
て、水性スラリを調製する。この場合、攪拌時には、水
性スラリ中に内在する気泡を除去するため、真空ポンプ
でほぼ500〜1400Paの減圧状態に保持するのがよ
い。
【0014】本発明においては、前記鋳型材としては、
アルファ半水石膏15〜50%(重量%、以下同様)、
炭酸カルシウム20〜50%、石英粉末とクリストバラ
イト粉末とを合量で10〜65%を含むよう配合した石
膏系組成物を用いて、さらに分散剤として、高縮合ナフ
タレンスルホン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなど
を適当量配合するのが好適である。
【0015】ここで、アルファ半水石膏の配合量を15
〜50%とするのは、以下の理由による。15%未満の
場合には、鋳造時の鋳造圧に耐えられず鋳型が崩壊し易
くなる。また50%超えの場合は、鋳型材の強度が過剰
になり、後工程の型ばらしが困難になるからである。さ
らに、アルファ半水石膏のより好ましい範囲は、20〜
25%である。
【0016】また、炭酸カルシウムの配合量を20〜5
0%とするのは、以下の理由による。配合量が20%未
満の場合は、後記するところの鋳型剤の崩壊性が大幅に
低下し、目的を達することができないからであり、また
配合量が50%を越える場合には、成形された鋳型の強
度が大幅に低下することとなり、鋳型構造材として不適
となるからである。このカルシウム塩のさらに好ましい
配合量は、30〜40%である。なお、この場合、炭酸
カルシウムの事例で説明したが、これに代えて、炭酸水
素カルシウムを用いてもほぼ同様の結果が得られるもの
である。
【0017】また、前記石英粉末とクリストバライト粉
末とは、できあがり鋳型の熱膨張特性を調整するための
ものであり、配合量を合量で10〜65%とするのは、
10%未満の場合は、熱膨張率が低下し、成形された鋳
型の熱処理に際して割れが生じやすい不具合がある。ま
た配合量の上限は、石膏の配合量とのバランスから、6
5%とするのがよい。そして、石英粉末とクリストバラ
イト粉末との配合比率は、出来上がりの熱膨張率を好ま
しい値にするため適宜に調整すればよい。
【0018】また、本発明においては、前記の石膏系鋳
型材に混合する水分量として、鋳型材100部に対して
30〜45部とするのが好適である。このような範囲が
好ましい理由は、この混合水が30部未満の場合には、
得られるスラリの流動性が低く、細部まで流れ込まない
うちに凝固が始まることと、鋳型の強度が過剰となり、
後の鋳型の崩壊性が極端に低下するためであり、また4
5部を越える場合には、得られるスラリの凝固速度が異
常に遅くなるとともに、得られる鋳型の強度が極端に低
下するという不具合が生じるからである。
【0019】(b)鋳型の製作 次に、上記石膏系水性スラリから鋳型を製作するのであ
るが、先ず、鋳型製作用チャンバ3内には、ターンテー
ブル31上に枠体32を取り付けて形成した容器内に、
鋳込通路部22と鋳造対象の網目構造金属体のモデル2
1との組合せモデルをあらかじめ蝋材で一体に形成した
蝋型2として配置しておく。そして、このチャンバ3内
をほぼ1400Pa以下に減圧しておき、前記石膏系水性
スラリを前記枠体32内に流し込んで充填する。かくし
て、この石膏系水性スラリは蝋型2内の細部にまで充填
され、次いで硬化するので、適宜時間経過後、チャンバ
3から取り出すことができる。
【0020】この石膏系水性スラリの部分が十分に硬化
してから全体を取り出し、これをオートクレーブに収容
して、約100℃の温度で約2時間処理し、鋳型中に残
留している蝋型部分を溶出させて、完全に排出する。か
くして、鋳込通路部分と対象モデル部分とが連結されて
形成された鋳造用形状のキャビテイを備えた石膏系鋳型
が得られるのである。
【0021】(c)鋳型の熱処理 続いて、得られた石膏系鋳型を適宜な加熱炉を用いて、
所定の温度で熱処理する。これは、鋳型中に残留してい
る熱分解成分を除去するためのものであり、この熱処理
温度としては、550〜800℃の温度に設定するのが
好適である。この熱処理温度が550℃を下回るときに
は、鋳造時に好ましくないガスが発生して鋳造品にガス
欠陥と呼ばれる不良が発生するなどして品質を低下させ
るからである。
【0022】なお、この熱処理温度の上限は800℃と
するのがよい。800℃超えの温度では、鋳型材を構成
する成分であるカルシウム塩が熱分解を起こして、この
鋳型材特有の良好な自己崩壊性が損なわれるおそれがあ
るからである。さらに、この熱処理温度は、600℃以
上であって、650℃以下の範囲に設定するのが特に好
ましい。
【0023】(d)鋳造 次に、以上の処理を受けた鋳型4に所望の金属溶湯、例
えばアルミニウム系合金の溶湯を注入して鋳造する。こ
の場合、鋳型は前記の上限の熱処理温度を超えない温度
で、溶湯温度に近似した温度に加熱されていることが好
ましく、例えば730℃のアルミニウム溶湯に対して鋳
型温度を少なくとも550℃に加熱した状態に保ちなが
ら鋳造が行われる。この場合、鋳型4は、鋳造用チャン
バ5内において溶湯が細部にまで行き届くように、真空
ポンプにより約500〜1400Pa程度の減圧状態とし
ておく必要がある。なお、この鋳造用金属には、アルミ
ニウム合金の他、マグネシウム、銅、鉛などの比較的融
点の低い金属が適用できる。
【0024】ここで、溶湯は、図4に示すように、鋳型
4の上面、中央に開口した通路用キャビティ42から注
入され、鋳型4内部に送り込まれて、対象の網目構造金
属体のモデル21に相当する網目状キャビティ41内に
その細部まで充填される。この場合、通路用キャビティ
42にまで溶湯を充満させることにより、そのヘッド重
量が溶湯の注入圧力を高めて充填むらなどが生じないよ
う、いわゆる押し湯として作用させるのがよい。
【0025】かくして、鋳造後、前記鋳型4を壊して、
図5に示すような、網目構造金属体61と押し湯部分6
2とが連結した鋳造品6を取り出すことができる。ここ
で、鋳造品6の外側に付着している鋳型材はジェットウ
ォッシャなどで取り除き、網目構造金属体61と押し湯
部分62とを切り離して、図1に例示したような、網目
構造部11とその外表面を形成する外皮12からなる網
目構造金属体61を得る。
【0026】(e)鋳型材の除去 かくして得られた網目構造金属体61の網目構造部11
内部には、そのキャビティを形成していた鋳型材が充満
して取り残されているので、これを除去するには、例え
ば、濃度5mol/l程度の硝酸溶液に網目構造金属体
61全体を浸漬する。ここで用いられる酸溶液の濃度
は、後記のカルシウム分の溶出状況に対応して、予め適
宜に設定しておけばよいものである。
【0027】かくして、残留鋳型材中の成分である炭酸
カルシウムと硝酸溶液とを反応させれば、そのカルシウ
ム分が水溶性の硝酸カルシウムに変化し、溶液中に溶出
させることができる。この反応によって、鋳型からカル
シウム分が溶出して、無数の空洞が形成され、鋳型材の
構造が緩むとともに自己崩壊が始まり、鋳型材が粉化し
て網目構造部11内部から排除されやすくなる。さら
に、この反応時に同時に発生する炭酸ガスが、内部から
気泡となって発生し外部に勢いよく湧き出る運動を伴
い、これが前記カルシウム分の溶出を促進し、ひいては
鋳型材の前記自己崩壊現象を加速するという好ましい効
果をもたらすのである。
【0028】このように、残留している鋳型材と酸溶液
を反応させるには、上記の方法の他、酸溶液をふりかけ
る、あるいは酸溶液を噴射するなどして、溶液を流動、
噴流させるのが好ましく、また酸溶液としては、カルシ
ウムと水溶性塩類を形成できる酸なら有機酸、無機酸を
問わず、例えば、酢酸、塩酸、硝酸、硫酸などが応用可
能である。また、前記酸溶液との反応に際して、網目構
造金属体61に超音波を照射したり、機械的打撃などの
振動を与えたり、加熱したり、それらを併用したりする
と、残留鋳型材の除去を促進するので特に好ましい。
【0029】このように、鋳型材の除去を行ってから、
アルカリ中和処理および水洗処理を行い、酸成分を十分
に除去して、最終的に所定の網目に仕上げられた網目構
造金属体61を得ることができる。
【0030】次に、本発明に用いた石膏系鋳型材の配合
組成と試験結果との関係を説明する。使用した鋳型は、
表1に示す配合組成によって調整された鋳型材を用いて
準備した。この場合、いずれの試料についても、分散剤
として高縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム0.2
%、クエン酸ナトリウム0.05%を配合し、得られた
その鋳型材100部に水40部を混合して水性スラリと
して鋳型を調製した。
【0031】そして、これら各組成の鋳型材について、
取扱い時の強度、鋳造時の強度、自己崩壊性の各々を調
査し、その総合評価を表1に示した。なお、この試験に
用いた石膏系鋳型材からなる鋳型は、網目構造金属体と
して、外形が30mm×150mm(直径×長さ)、内
部には、直径2.6mmの線材を屈曲、圧縮したものに
相当する網目構造を備えたものを対象とし、前記実施形
態に準じた実用形状の鋳型構造とした。なお、表1の総
合評価欄の◎印は特に良好で好ましい場合、○印は良好
または問題がない場合、△印は問題があって好ましくな
い場合、×印は総合的に実用的でない場合を表示してい
る。
【0032】さらに、鋳型材の自己崩壊性については、
次の方法により測定し、崩壊時間が1分以内を○印、5
分以内を△印、その他を×印に要約した。前記鋳型を製
作するのと同様な条件で、直径20mm×高さ20mm
の円柱体を製作し、これを濃度5mol/l、常温の硝
酸水溶液に浸漬、静置して反応させ、完全に自己崩壊す
るまでの時間を測定した。なお、この試験において、崩
壊時間が5分以内であれば、実際の網目構造金属体内に
残留した鋳型材が除去可能であるが、5分を越えるよう
になると、反応の進行が著しく遅く、事実上除去できな
くなることが認められた。
【0033】表1の試験結果によれば、本発明の範囲内
の配合組成の鋳型材、および混合水の場合には、前記の
いずれの性能も良好ないしは実用的であって、本発明の
目的に適合することが理解される。特に、試料NO.1
3、14の配合組成の場合には取扱い時の強度、鋳造時
の強度、および自己崩壊性など全ての性能がバランス良
く保たれるという利点が得られるのである。なお、鋳型
材の組成中、前記炭酸カルシウムに代えて、炭酸水素カ
ルシウムを使用した場合も、得られた鋳型の性状、ある
いはその試験結果において大差がなかった。
【0034】
【表1】 注 強度が弱く、鋳型に亀裂が発生した。 収縮量が大きく、鋳型に亀裂が発生した。
【0035】
【発明の効果】本発明の鋳型材の除去方法は、以上に説
明したように構成されているので、複雑な形状の鋳造金
属体の製造に際して、鋳型材を鋳造後に極めて容易に除
去することが可能となる。また、本発明の網目構造金属
体の製造方法は、以上に説明したように構成されている
ので、網目構造の内部に残留した鋳型材でも効率よく短
時間に確実に除去することが可能となるとともに、鋳型
が鋳造時に破損することを抑止できるので網目構造金属
体を歩留り良く鋳造することができる。よって本発明は
従来の問題点を解消した鋳型材の除去方法および網目構
造金属体の製造方法として、その工業的価値は極めて大
なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の網目構造金属体を例示する要部切り欠
き斜視図。
【図2】網目構造の模型を示す部分断面図。
【図3】本発明の実施形態のうち鋳型の製作のための装
置要部断面図。
【図4】本発明の実施形態のうち鋳造操作のための装置
要部断面図。
【図5】鋳造された網目構造金属体の一例を示す斜視
図。
【符号の説明】
2 蝋型 3 鋳型製作用チャンバ 4 鋳型 5 鋳造用チャンバ 6 鋳造品 11 網目構造部 12 外皮 21 モデル 22 鋳込通路部 31 ターンテーブル 32 枠体 41 キャビティ 42 通路用キャビティ 61 網目構造金属体 62 押し湯部分
フロントページの続き (72)発明者 福田 靖之 静岡県掛川市中央2丁目11番11号 Fターム(参考) 4E092 AA04 AA08 AA16 BA04 BA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸基または炭酸水素基を有するカルシウ
    ム塩を含む石膏系鋳型材により形成されたキャビテイに
    溶融金属を注湯して鋳造金属体を得た後、その鋳造金属
    体に付着した鋳型材を酸溶液にて処理することにより、
    その鋳型材を鋳造金属体から除去することを特徴とする
    鋳型材の除去方法。
  2. 【請求項2】石膏系鋳型材が炭酸カルシウムまたは炭酸
    水素カルシウムを20〜50(重量%)含むものである
    請求項1に記載の鋳型材の除去方法。
  3. 【請求項3】鋳型内に形成された網目構造のキャビテイ
    に金属溶湯を注湯する鋳造金属の製造方法において、炭
    酸基または炭酸水素基を有するカルシウム塩を含む石膏
    系の鋳型材を用いて鋳型を成形する工程、この鋳型を5
    50〜800℃の温度に加熱処理する工程、鋳型内の前
    記キャビテイに金属溶湯を注湯して網目構造金属体を形
    成する工程、得られた金属体の網目構造内に残留した鋳
    型材を酸溶液にて処理して除去する工程を含むことを特
    徴とする網目構造金属体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記鋳型が、アルファ半水石膏15〜50
    %(重量%、以下同様)、炭酸カルシウムまたは炭酸水
    素カルシウム20〜50%、石英粉末とクリストバライ
    ト粉末とを合量で10〜65%を含む石膏系組成物によ
    り成形されたものである請求項1に記載の鋳型材の除去
    方法または請求項3に記載の網目構造金属体の製造方
    法。
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