JP7195605B2 - 極薄鋳造物の製造方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 放送日:平成30年9月1日 番組名:株式会社テレビ東京 美の巨人たち
本発明は、生花等を忠実に模した極薄の美術鋳造物を精密鋳造して作製する極薄鋳造物の製造方法に関する。
精密鋳造方法は、例えば、特許文献1等に記載されており、古くから公知である。この特許文献1に記載されている精密鋳造方法は、所望の製品形状と同─形状の鋳造空間を備えかつ通気性を有する鋳型を用い、真空雰囲気中で溶製された真空溶解材料を非真空雰囲気中で急速再溶解してなる金属溶湯を鋳型の湯口部分より注入し、この注入にあわせて鋳型の周囲部分で真空吸引することにより、精密鋳造を行うものである。
特開昭55-153658号公報
従来から存在する上述の精密鋳造方法は、薄肉部品の鋳造とは記載されているが、タービンロータやターボチャージャロータ等のある程度の厚みを有する部品を製造するためのものであり、例えば0.1mm厚の極薄の美術鋳造物をこの方法で製造することは不可能であり、このような極薄の美術鋳造物を製造する方法は、従来は存在していなかった。
従って本発明の目的は、極薄の美術鋳造物を精密鋳造して作製することが可能な極薄鋳造物の製造方法を提供することにある。
本発明によれば、極薄部分を有する鋳造対象物に湯道を取り付ける湯道取り付け工程と、湯道を取り付けた鋳造対象物を型枠内に装着する装着工程と、水と石膏とを混ぜ合わせた液状石膏をこの型枠内に流し込み、鋳造対象物を埋没させる石膏流し込み工程と、鋳造対象物が液状石膏内に埋没した型枠を焼成し、鋳造対象物を焼き切って鋳型を形成する鋳型形成工程と、焼き切った鋳造対象物の残留物を上述の湯道を介して鋳型から除去する残留物除去工程と、真空鋳造により、溶融金属を上述の湯道を介して鋳型内に圧入する真空鋳造工程と、この型枠を取り外し、鋳型を壊して鋳造物を取り出す取り出し工程とを備えた極薄鋳造物の製造方法が提供される。
例えば0.1mm厚という極めて薄い部分を有する鋳造対象物が液状石膏内に埋没した型枠を焼成することにより、鋳造対象物を焼き切って鋳型を形成し、焼き切った鋳造対象物の残留物を鋳型から除去した後、真空鋳造で溶融金属を鋳型内に圧入することにより鋳造物を作製している。このように、極薄部分を有する鋳造対象物を真空鋳造により現物鋳造しているため、極薄の美術鋳造物を精密に作製することができる。
真空鋳造工程が、溶融した、アルミニウム、金、銀、銅、又はアルミニウム、金、銀及び銅のうちの少なくとも1つを含む合金を、湯道を介して鋳型内に圧入する工程を備えていることが好ましい。
鋳造対象物が、生花であることも好ましい。
装着工程が、湯口を備えた基台にこの湯口に湯道が連通するように鋳造対象物を装着する工程と、この基台に焼成により溶失する棒体を嵌着する嵌着工程とを備えており、石膏流し込み工程が、液状石膏を筒体内に流し込み、鋳造対象物を埋没させる工程を備えていることも好ましい。
石膏流し込み工程が、水と精密鋳造用石膏とを所定の割合で混連して液状石膏を形成することも好ましい。
この場合、所定の割合が、水1に対して精密鋳造用石膏が2.1~2.35であることがより好ましい。
石膏流し込み工程が、水と精密鋳造用石膏とを混連した後、撹拌して液状石膏を形成する工程を有していることがより好ましい。
鋳型形成工程が、炉内温度を、徐々に上昇させると共にその上昇させた温度に維持する工程を含んでいることが好ましい。
この場合、鋳型形成工程が、炉内温度を、第1の温度まで上昇させてこの第1の温度を所定時間維持し、次いで、第2の温度まで上昇させてこの第2の温度を所定時間維持し、次いで、第3の温度まで上昇させてこの第3の温度を所定時間維持して鋳型を形成する工程であることも好ましい。
この場合、第1の温度が200℃近傍の温度であり、第2の温度が350℃近傍の温度であり、第3の温度が700℃近傍の温度であることがより好ましい。
残留物除去工程が、湯道を介して残留物を吸引除去する工程であることも好ましい。
鋳造工程が、鋳型の温度を420℃~480℃に制御する工程を備えていることも好ましい。
この場合、鋳造工程が、溶融金属の温度を700℃近傍の温度に制御する工程を備えていることがより好ましい。
取り出し工程が、鋳造後の型枠を複数回水中に浸漬する工程を備えていることも好ましい。
本発明によれば、0.1mm厚という極めて薄い部分を有する美術鋳造物を精密に作製することができる。
本発明による極薄鋳造物の製造方法の一実施形態における工程の流れを概略的に示すフローチャートである。 図1の実施形態における鋳造対象物である生花の花弁及び萼の部分を萼側から見た斜視図である。 図1の実施形態における生花を型枠用の基台に取り付けた状態を示す斜視図である。 図1の実施形態における型枠用の基台に型枠用の筒体を取り付けた状態を示す斜視図である。 図4の筒体内に石膏を流し込んだ状態を示す斜視図である。 図1の実施形態における焼成時間及び焼成温度を示すグラフである。 図1の実施形態において焼成によって鋳型を形成した状態を示す斜視図である。 図1の実施形態において鋳型に溶融金属を流し込んだ状態を示す斜視図である。 図1の実施形態において型枠内の鋳造物を取り出す工程を示す斜視図である。 図1の実施形態において作製された生花の鋳造物を示す斜視図である。
図1は本発明の極薄鋳造物の製造方法の一実施形態における工程の流れを概略的に示している。本実施形態は、0.1mm厚という極めて薄い部分を有する鋳造対象物が、生花の1つの花冠(複数の花弁及び萼)の場合である。
同図に示すように、まず、鋳造すべき生花を用意する(ステップS1)。生花を用意する場合、その状態が良好な生花を選択することが非常に重要である。この場合の生花の状態とは、生花の「鮮度」、「張り」及び「形」である。「張り」については、生花に実際に触って確かめることが最良である。触った時に抵抗感があると、花弁に厚みがあることとなり、鋳造時に溶融金属が流れ易くなることのみならず、鋳型を石膏で作製する際に、花冠が石膏の重みで潰れにくくなるので、綺麗な形をかたどることができる。「鮮度」については、生花は生き物であり時間の経過と共に水分が抜けて萎れてきて花弁の厚みが薄くなるので、時間を経過させずに鋳型を作製する必要がある。特に、生花の購入元の選定が重要である。「形」については、花弁の面積が広いと鋳造の成功率が下がり、狭いと成功率が高くなる。花弁の枚数はあまり関係ない。
次いで、用意した生花のうちの1つの花冠について、茎から切り離したものに、湯道(溶融金属を流し込む道)及び湯口(溶融金属を流し込むための口)を取り付ける(ステップS2)。図2は茎から切り離した1つの花冠10の裏側(萼側)を示している。同図から分かるように、この花冠10は、複数の花弁(花びら)11と花弁11の裏側に存在する萼12とを備えている。花冠10の裏側(萼側)の茎に繋がる部分13に、湯道となる円筒状の空間を形成するためのワックス製の棒体14(図3参照)を取り付ける。この棒体14は、本発明の焼成により溶失する棒体に対応し、後に鋳型を焼成する際に溶けて無くなり円筒の空間を鋳型に作ることができる。ワックス製の棒体14の部分13への固着は、接着蝋と称され、熱するとベタベタと粘着度の高くなる材料を用いて行う。この接着蝋も焼成の際に溶けてなくなる。なお、湯道を取り付ける前に、花冠10の一番外側の花弁11の裏側にワックスを付着させてこの部分に厚みを付けることが望ましい。これにより、鋳型となった際に、この部分で溶融金属が流れ易くなる。即ち、一番外側の花弁11は、多くの場合、印加圧力の方向に対してほぼ直角となっている。このため、溶融金属が最も流入し難いので、この部分を厚くしているのである。また、鋳造物となった際に外側の花弁部分の厚みが大きいと、この部分が丈夫となって作品が壊れ難くなる。
図3はワックス製の棒体14を取り付けた花冠10を、高温耐熱性を有するゴム製の基台15に取り付けた状態を示している。即ち、基台15の貫通穴15a内に花冠10に取り付けた棒体14の一端部を挿入し、棒体14をこの貫通穴15aに接着蝋を使用して固着させる。その際、この貫通穴15aと棒体14との隙間はワックスで埋めて固着させる。この基台15の裏側には、湯口に対応する、貫通穴15aの開口(図示なし)が設けられている。
湯道は、湯口と鋳型の花冠の部分に対して溶融金属の印加圧力が最も高くなるように、できるだけシンプルに作成すること、及び溶融金属がストレスなく流れるように作成することが重要である。本実施形態のように、花冠10が1つの場合は、図3に示すように、湯口に対して花冠10がストレートとなるように取り付ける。この状態であれば、鋳型の花冠の部分に対して溶融金属が最も高い圧力で印加される。花冠が2つの場合は、湯道がさほど角度のないV字状に開くようにチューブを取り付け、溶融金属がスムーズに流れるように構成する。また、花冠の高さを互いに異ならせる。その理由は、2つの花冠の高さが同じであると、同じ高さの部分に圧力が掛かり過ぎてしまい、その位置から鋳型にひびが入りバリの原因となるため、及び鋳型が割れて溶融金属が流れ出す虞があるためである。花冠が3つの場合も、2つの場合と同様である。
次いで、図4に示すように花冠10をセットした基台15の周方向の溝内にステンレス製の筒体16の一方の端部を嵌着して型枠を構成し、図5に示すようにこの型枠内に液状石膏17を流し込み、花冠10を石膏17内に埋没させる(ステップS3)。
石膏17としては、装飾用鋳造石膏(精密鋳造用石膏)を使用することが望ましい。この精密鋳造用石膏は、通常の石膏と異なり、耐火材と石膏とを混合したものである。水とこの精密鋳造用石膏とを所定の割合で混練して使用する。その際に、水と精密鋳造用石膏とを良く混ぜた液状石膏を、真空脱泡機にかけて中の空気を追い出す。これは、花冠に気泡が付くことを防いで綺麗に花のテクスチャーを得るためである。水と精密鋳造用石膏との所定の割合は、水1に対して精密鋳造用石膏が2.1~2.35であることが望ましい。従来技術では、水1に対して石膏が2.4~2.5程度であったが、これによると、鋳型自体は丈夫となるが、液状石膏の流動性が悪くなり、重くなるので花冠が潰れてしまう。水1に対して精密鋳造用石膏が2.1~2.35とすれば、液状石膏の流動性が良くなり、花冠の形状を損なわない。ただし、水に対して石膏量が少なくなるため、強度が落ちてしまい鋳型が真空や圧力に耐えられなくなって崩壊する虞がある。そこで、石膏と水とを混ぜた際に撹拌を多くし、硬化時の強度を高めることが望ましい。これは撹拌によって強度が上がるという石膏の性質を利用している。具体的には、石膏と水とを混ぜた際に、撹拌機で1分~1分20秒ほど激しく撹拌して強度を増大させている。なお、このように撹拌すると、反応が激しくなり硬化が早くなって硬化流動性が悪くなり花冠が潰れてしまうので、液状石膏の型枠への流し込みは、素早く行う。
液状石膏を型枠内へ流し込む前に、花冠にアルコールを噴霧しておくことが望ましい。アルコールは石膏の泡を消す効果があるため、この噴霧によって、綺麗な形状の花冠を写し取ることがでる。
その後、石膏17が充填され花冠10をこの石膏17内に埋没している型枠を焼成し、鋳型を作製する(ステップS4)。本実施形態では、この焼成に、焼成時間及び焼成温度の正確な制御が可能である電気窯を用いている。即ち、クラックの発生や焼き過ぎを防止するため、電気窯によって焼成時間及び焼成温度を特別なパターンで制御している。
図6は本実施形態における焼成時間及び焼成温度の制御パターン例を示している。同図に示すように、本実施形態では、焼成温度は0℃から第1の温度である220℃まで2時間かけて上昇させ、この第1の温度(220℃)を2時間維持し、次いで、第2の温度である350℃まで1時間かけて上昇させ、この第2の温度(350℃)を2時間維持する。次いで、第3の温度である720℃まで4時間かけて上昇させ、この第3の温度(720℃)を3時間維持して焼成を終了する。焼成時間の総計は14時間である。
この焼成により型枠内の花冠10は焼き切れられて消滅し、型枠内には、図7に示すように、花冠の部分が空洞となりその部分に残留物(灰)が溜まった鋳型110となる。このように、14時間かけてゆっくり焼成することで、鋳型に負担をかけることなく、しっかり焼成することで、鋳型の中を完全に無機質化し、また分子レベルで入っている結晶水を蒸発させることで高温の金属を流すことを可能にしている。鋳型内部の花冠は、完全に灰となっている。
次いで、このように焼き切った鋳型内に残っている残留物である灰を、湯道及び湯口を介して吸引除去する(ステップS5)。灰が多く残留していると、後の鋳造時に溶融金属がうまく流れ込めない、及び穴が発生する原因となる等の不都合が生じるため、全て取り除く。実際には、例えば掃除機のような吸引機を用いて湯道及び湯口を介して吸引除去する。吸引時間は、吸引強度にもよるが、例えば、一般的な掃除機を使用した場合、30秒間である。吸引時間が短時間であると、吸引除去の効果が見られず鋳造の成功率が下がり、吸引時間が長すぎると吸引機の振動が鋳型に伝わって鋳型の内部が破損するリスクが高まる。特に、鋳型の内部が完全に焼き切れて何もない中空状態となった際に内部が破損し易いため、慎重な取り扱いを要する。生花の花冠のテクスチャーや構造は、非常に繊細であり、所によっては非常に薄い鋳型が出来上がっているので、振動は厳禁であり、慎重な吸引が必要である。
次いで、真空加圧鋳造によって溶融金属、本実施形態では溶融アルミニウム、を湯口及び湯道を介して鋳型内に流し込む(ステップS6)。真空加圧鋳造法は、鋳型内部の空気を抜き取り、真空に近い状態にして溶融金属を流し込み、金属が凝固しない間に瞬時に空気又は不活性ガスによって金属に圧力を印加し、隅々まで金属を圧入する技法である。この真空加圧鋳造に、本実施形態では、吉田キャスト工業株式会社の高周波真空加圧鋳造機YGP-7D2を使用した。高周波真空加圧鋳造機YG-10D又はYG-30Sを使用しても良い。図8はこのようにして鋳型内に鋳造された花冠の鋳造物(鋳物)210を示している。
真空加圧鋳造においては、鋳型の温度と、流し込む溶融金属の温度とが非常に重要である。溶融金属が溶融アルミニウムである場合、鋳型の温度は420℃~480℃の範囲であり、溶融金属の温度は約720℃である。ただし、鋳型の温度は、花冠の原型形状に応じて設定される。例えば、花弁の面積が広く、溶融金属が圧入され難い場合は、480℃近傍の温度に設定される。この温度関係を見誤ると、金属自体からガスが出て金属が入らなかったり、入ったとしても鋳造物の質感が荒かったり、色味が白色ではなくグレーとなったりする。
なお、このような精密鋳造に用いられる金属は、アルミニウムのみならず、金、銀、銅、その他の金属、又はこれら金属のうちの少なくとも1つを含む合金であっても良い。金、銀、及び銅合金の場合、鋳造温度は980℃~1100℃である。
その後、このようにして鋳造した鋳型を、挟み具20を用いて真空加圧鋳造機から取り出し、図9に示すように、容器18内に満たした水19内に浸漬して鋳型を壊し、中の鋳造物を取り出す(ステップS7)。一般的な精密鋳造においては、鋳型は、鋳造して湯口が固まったらその鋳型が熱いうちに水の中に入れ、水が蒸発する衝撃で鋳型を粉砕して壊し、中の鋳造物を取り出すことが行われる。しかしながら、本実施形態で鋳造される花冠の鋳造物は、最薄部が0.1mm厚と非常に繊細なため、蒸発する衝撃で壊れてしまう可能性があること、及び本実施形態で使用しているアルミニウムは鋳造温度が720℃と低いため、湯口でアルミニウムが固まっていても鋳型の内部では固まっていない可能性があり、急冷すると金属に亀裂が発生する又は破損する可能性が高い。このため、鋳型は水に一気に浸漬するのではなく、3~4回に分けて水に浸漬する。これにより、徐々に鋳型が壊れ、鋳造物の一部が見えるようになったら、浸漬作業を止めて数分経過して十分冷ましてから再度水に浸漬する。なお、精密鋳造で使用される金属が金、銀、又は銅合金である場合は、鋳造温度が上述のごとく980℃~1100℃と高いため、湯口の金属が固まっていたら鋳型内部の金属も固まっていることが多い。ただし、浸漬のみでは、石膏が十分に除去できないため、歯ブラシなどを用いて丁寧に除去し、鋳造物を取り出している。図10は、このようにして製造された花冠のアルミニウム鋳造物310を表している。このアルミニウム鋳造物310は、最薄部が0.1mm厚と非常に薄く作製されている。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
10 花冠
11 花弁
12 萼
13 茎に繋がる部分
14 棒体
15 基台
15a 貫通穴
16 筒体
17 石膏
18 容器
19 水
20 挟み具
110 鋳型
210、310 鋳造物

Claims (13)

  1. 花弁が0.1mm厚の極薄部分生花である鋳造対象物に湯道を取り付ける湯道取り付け工程と、該湯道を取り付けた前記鋳造対象物を型枠内に装着する装着工程と、水と石膏とを混ぜ合わせた液状石膏を前記型枠内に流し込み、前記鋳造対象物を埋没させる石膏流し込み工程と、前記鋳造対象物が前記液状石膏内に埋没した前記型枠を焼成し、前記鋳造対象物を焼き切って鋳型を形成する鋳型形成工程と、前記焼き切った鋳造対象物の残留物を前記湯道を介して前記鋳型から除去する残留物除去工程と、前記鋳型内部の空気を抜き取り、真空に近い状態で溶融金属を前記湯道を介して前記鋳型内に流し込み、該金属が凝固しない間に瞬時に空気又は不活性ガスによって金属に圧力を印加し、該金属を圧入する加圧真空鋳造工程と、前記型枠を取り外し、前記鋳型を壊して鋳造物を取り出す取り出し工程とを備え、現物鋳造によって前記鋳造対象物を作製することを特徴とする極薄鋳造物の製造方法。
  2. 前記加圧真空鋳造工程が、溶融した、アルミニウム、金、銀、銅、又はアルミニウム、金、銀及び銅のうちの少なくとも1つを含む合金を、前記湯道を介して前記鋳型内に圧入する工程を備えていることを特徴とする請求項1に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  3. 前記装着工程が、湯口を備えた基台に該湯口に前記湯道が連通するように前記鋳造対象物を装着する工程と、前記基台に焼成により溶失する棒体を嵌着する嵌着工程とを備えており、前記石膏流し込み工程が、前記液状石膏を前記筒体内に流し込み、前記鋳造対象物を埋没させる工程を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  4. 前記石膏流し込み工程が、水と精密鋳造用石膏とを所定の割合で良く混ぜ、真空脱泡機にかけて中の空気を追い出して前記液状石膏を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  5. 前記所定の割合が、前記水1に対して前記精密鋳造用石膏が2.1~2.35であることを特徴とする請求項4に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  6. 前記石膏流し込み工程が、水と精密鋳造用石膏とを混ぜた際に撹拌を多くし、硬化時の強度を高めて前記液状石膏を形成する工程を有していることを特徴とする請求項4又は5に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  7. 前記鋳型形成工程が、炉内温度を、徐々に上昇させると共に該上昇させた温度に維持する工程を含んでいることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  8. 前記鋳型形成工程が、炉内温度を、第1の温度まで上昇させて該第1の温度を所定時間維持し、次いで、第2の温度まで上昇させて該第2の温度を所定時間維持し、次いで、第3の温度まで上昇させて該第3の温度を所定時間維持して鋳型を形成する工程であることを特徴とする請求項7に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  9. 前記第1の温度が200℃近傍の温度であり、前記第2の温度が350℃近傍の温度であり、前記第3の温度が700℃近傍の温度であることを特徴とする請求項8に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  10. 前記残留物除去工程が、前記湯道を介して前記残留物を吸引除去する工程であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  11. 前記鋳造工程が、前記鋳型の温度を420℃~480℃に制御する工程を備えていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  12. 前記鋳造工程が、前記溶融金属の温度を700℃近傍の温度に制御する工程を備えていることを特徴とする請求項11に記載の極薄鋳造物の製造方法。
  13. 前記取り出し工程が、鋳造後の前記型枠を複数回水中に浸漬する工程を備えていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の極薄鋳造物の製造方法。
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