JP2000115058A - 誘導無線と空間波併用の通信方法とその通信装置 - Google Patents

誘導無線と空間波併用の通信方法とその通信装置

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JP2000115058A
JP2000115058A JP10280695A JP28069598A JP2000115058A JP 2000115058 A JP2000115058 A JP 2000115058A JP 10280695 A JP10280695 A JP 10280695A JP 28069598 A JP28069598 A JP 28069598A JP 2000115058 A JP2000115058 A JP 2000115058A
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Seiji Murata
清治 村田
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剛 桜井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の誘導無線を用いて移動局車上装置に付
随する携帯用通信装置と地上基地局間との通信方法を改
良する。 【解決手段】 誘導無線を用いて移動局車上装置に付随
する携帯用通信装置と地上基地局間とを通信する方法に
おいて、携帯無線機の送信周波数を高くした空間波周波
数(f3)を用いて移動局上装置に送信する方法と、前
記移動局車上装置で空間波周波数(f3)を誘導無線周
波数(f2)に変換して地上基地局に送信する方法と、
前記地上基地局からの送信信号の誘導無線周波数(f
1)は変換せずに携帯無線機が直接受信して復調する方
法とから成る誘導無線と空間波併用の通信方法とその通
信装置の提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄道などにおける誘
導無線の通信装置に関するが、詳しくは誘導無線を用い
て移動局車上装置に付随する携帯用通信装置との通信方
法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から有する誘導無線通信は、地上設
備と移動局車上装置の間を誘導線と各設備のアンテナ間
で電磁誘導を利用する通信手段が用いられており、主に
地下鉄道などに広く使用されている。例えば、図1に示
す従来の誘導無線通信方式によれば、誘導無線通信は地
上基地局4に接続された運転指令所5と電車に搭載され
た移動局車上装置1から構成され、この移動局車上装置
と地上基地局4の間で線路に敷設されている誘導線3を
介して行なわれている。そして、この誘導線3の終端は
終端抵抗器6に接続されている。一方、運転指令所5か
らの音声は地上基地局4で誘導無線周波数のf1の搬送
波に変調されて誘導線3に送出されると共に、移動局車
上装置1の送受信用のアンテナ箱2の誘導無線受信アン
テナ15で受信される。また、移動局車上装置1の送受
信用の車上アンテナ箱2の誘導無線送信アンテナ24か
ら誘導線無線周波数f2が誘導線3に送出される。この
誘導線3に電磁誘導されたf2電波は地上基地局4で受
信されて音声に復調されると共に運転指令所5に伝達さ
れ、運転指令所5と移動局車上装置1との間で相互に通
信ができるように構成されている。
【0003】このように通常の運行状態では運転指令所
5と車両間で通信が行なわれるが、車両が故障や事故な
どが発生した場合は車両を停止させて乗務員が線路に降
り車両などの点検を行う必要があり、この時は乗務員が
携帯無線機7を持って線路におりて携帯無線機7と運転
指令所5との間で相互の通信を行ない連絡をとってい
た。この時使用される携帯無線機7の受信の誘導無線受
信アンテナ8は、携帯無線機7内に組み込まれており、
地上基地局4からの誘導無線周波数f1(送信波)で受
信する。また、携帯無線機用誘導無線送信アンテナ26
は伸縮自在な携帯無線機用誘導無線アンテナ棒25(絶
縁棒)の先端に取り付けられており、この送信アンテナ
26を誘導線3に直接引っ掛けることにより携帯無線機
7からの誘導無線周波数f2(送信波)は誘導線3を介
して基地局4で受信されて運転指令所5と相互に通信し
ている。そして、この送信アンテナ26を誘導線に引っ
掛けることにより電波利用効率を良くすると共に軽量小
型にできるが、これを離れた場所から電磁誘導させよう
とすると誘導無線の周波数が低いことから携帯無線機の
出力及びアンテナ並びに携帯電源部が共に大きくなって
携帯型には不向きとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の携帯無線
機7では、絶縁棒の先端に取り付けられた送信アンテナ
を誘導線に直接引っ掛けた状態でないと基地局と通信が
できないため、線路上を移動して歩く場合には誘導線か
ら離れて歩いたり、また大きな携帯無線機を持ち歩くこ
とになって、その取り扱いや作業性が悪いなどの課題を
有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の如き問題
を解決するために開発したものであって、誘導無線を用
いて移動局車上装置に付随する携帯用通信装置と地上基
地局間とを通信する方法において、携帯無線機の送信周
波数を高くした空間波周波数(f3)を用いて移動局車
上装置に送信する方法と、前記移動局車上装置で受信し
た空間波周波数(f3)を誘導無線周波数(f2)に変
換して地上基地局に送信する方法と、前記地上基地局か
らの送信信号の誘導無線周波数(f1)は変換せずに携
帯無線機が直接受信して復調する方法とから成ることを
特徴とする誘導無線と空間波併用の通信方法の提供にあ
り、また誘導無線及び空間波を併用する携帯無線装置と
移動局車上装置と地上基地局間の通信装置において、前
記移動局車上装置を搭載する車両の上部又は側面部に配
設してある誘導無線アンテナ箱に空間波用アンテナを共
存させ、かつアンテナ箱から通信機に接続するアンテナ
ケーブルを共有させることを特徴とする誘導無線と空間
波併用の通信装置の提供にある。
【0006】すなわち、地上基地局と通信する携帯無線
機は誘導線からの誘導無線周波数を受信し、それを音声
信号に変換する受信部と送話すべき音声信号を空間波無
線に変調して送信する送信部とを備えており、一方誘導
無線の移動局車上装置には携帯無線機からの空間波電波
を受信するアンテナとその電波を復調して音声信号に変
換すると同時に誘導無線の周波数に変換して誘導無線ア
ンテナに接続する。つまり、携帯無線機の送信は空間波
で受信側は誘導無線を使うことによって携帯無線機を小
型化できると共に取り扱いや作業性を良くすることがで
きる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態は、誘導無線を
用いて移動局車上装置に付随する携帯用通信装置と地上
基地局間とを通信する方法において、携帯無線機の送信
周波数を高くした空間波周波数(f3)を用いて移動局
車上装置に送信する方法と、前記移動局車上装置で空間
波周波数(f3)を誘導無線周波数(f2)に変換して
地上基地局に送信する方法と、前記地上基地局からの送
信信号の誘導無線周波数(f1)は変換せずに携帯無線
機が直接受信して復調する方法とから成る誘導無線と空
間波併用の通信方法であるから、従来不可能とされてい
た誘導無線及び空間波無線との併用式携帯通信方法を提
供することができる。
【0008】また本発明の実施形態は、誘導無線及び空
間波を併用する携帯無線装置と移動局車上装置と地上基
地局間の通信装置において、前記移動局車上装置を搭載
する車両の上部又は側面部に配設してある誘導無線アン
テナ箱に空間波用アンテナを共存させ、かつアンテナ箱
から通信機に接続するアンテナケーブルを共有させるこ
とを特徴とする誘導無線と空間波併用の通信装置である
から、誘導無線を利用して地上基地局と携帯無線機との
間で通信を行なう場合に移動局車上受信機に空間波の受
信アンテナ及び受信機を付加設備することで携帯無線機
の送信アンテナを誘導線に直接引っ掛ける必要もなく、
更に取り扱いが簡素でしかも作業能率を画期的に改善す
ることができる。
【0009】
【実施例】以下、図面に従って本発明の実施例について
説明する。図2は本発明から成る新連絡装置を示したも
のであり、本図からも明らかのように地上の運転指令所
5と通信者が所持する携帯無線機7と、両者を中継をす
る誘導無線の移動局車上装置1とから構成されている。
また、誘導無線の移動局車上装置1の車上アンテナ箱2
には誘導無線受信アンテナ15と誘導無線送信アンテナ
24と空間波受信アンテナ14とが設置されている。ま
た携帯無線機7は、地上基地局4からの誘導無線周波数
f1(送信波)を受信する誘導無線受信アンテナ8と受
信された電波を増幅復調する誘導無線受信機(受信回
路)9と復調された音声信号を聞く携帯無線機用スピー
カ10とにより受信部が構成されている。また、送信部
は携帯無線機用マイクロホン11と、その音声信号を空
間波周波数f3に変調増幅させる携帯無線機用空間波送
信機(回路)12と、携帯無線送信用空間波アンテナ1
3とから構成されている。更に、誘導無線の移動局車上
装置1は移動局の送話用マイクロホン21と移動局の受
話用スピーカ20とを含む移動局の送受信機用誘導無線
受信機19と携帯無線機からの空間波用受信機18と移
動局の送受信機用誘導無線送信機23と車上アンテナ箱
2とから構成されており、この車上アンテナ箱2は基地
局送信波f1を受信する移動局の送受信機用誘導無線受
信アンテナ15と、携帯無線機7からの空間波周波数f
3電波を受信する移動局の送受信機用空間波受信アンテ
ナ14と誘導線3に電磁誘導させる移動局の送受信機用
送信アンテナ24とから構成されている。この車上アン
テナに組み込まれた移動局の送受信機用アンテナ整合器
16は、移動局の送受信機用誘導無線受信アンテナ15
と移動局の送受信機用空間波受信アンテナ14とを効率
良く送受信機に接続することができるように構成されて
いる。また、前記移動局車上装置1は、誘導無線受信波
f1と空間波受信波f3を効率よく送受信機用誘導無線
アンテナケーブル25に乗せて送られてきた電波を誘導
無線周波数と空間周波数に分配する送受信機用分配器1
7と、分配された誘導無線周波数を復調し送受信機用ス
ピーカ20に音声出力させる送受信機用誘導無線受信機
19と、また分配された空間波を音声に復調する送受信
機用空間波受信機18と、送受信機用マイクロホン21
からの音声と、空間波から復調された音声を合成する送
受信機用音声器22と、合成された音声を誘導無線周波
数に変調して誘導線3に送出する送受信機用誘導無線送
信線23とから構成されている。
【0010】次に、本発明から成る携帯無線機の使用状
態を説明する。まず、運転指令所5からの音声信号は地
上基地局4で変調され誘導無線周波数f1となり誘導線
3に送出される。この周波数f1の電波は、携帯受信機
7の誘導無線受信アンテナ8で受信されると同時に移動
局車上装置1の前記受信アンテナ15でも受信される。
このように携帯受信機7で受信されたf1の電波は、携
帯無線受信機(受信回路)9で復調されて携帯無線機用
スピーカ10より運転指令所5の音声信号を聞くことが
できる。一方、携帯無線機7の携帯無線機用マイクロホ
ン11で送話した音声信号は前記空間波送信機12で変
調増幅され前記空間波アンテナ13より移動局車上装置
1の前記空間波用受信アンテナ14に送出される。移動
局車上装置1の前記受信アンテナ14で受信された電波
f3は前記アンテナ整合器16とアンテナケーブル27
を経て前記分配器17で前記空間波受信機(回路)18
に加わり、更に前記空間波受信機(回路)18で復調さ
れた音声信号は前記音声合成22から前記誘導無線送信
機23に加わる。この誘導無線送信機23に加わった音
声信号は、誘導無線周波数f2に変調増幅され前記送信
アンテナ24より誘導無線周波数f2となり誘導線3に
電磁結合され、この誘導線3に誘導されたf2の電波は
地上基地局4で復調されて音声信号となり運転指令所5
に伝送される。このようにして、携帯無線機7と上記運
転指令所5との間で相互の同時通話ができる。
【0011】更に、運転指令所5と移動局車上装置1と
の間で通信する場合は、運転指令所5からの音声信号は
地上基地局4で変調され誘導無線周波数f1となり、誘
導線3に送出された電波を移動局車上装置1の前記受信
アンテナ15で受信することは上述のとおりであり、こ
の受信されたf1の電波は前記アンテナ整合器16及び
前記アンテナケーブル27を経て、前記分配器17から
前記誘導無線受信機19に加わって復調増幅され音声信
号となって前記スピーカ20から聞くことができる。一
方、マイクロホン21からの音声信号は前記音声合成器
22を経て前記誘導無線送信機23に加り、誘導無線周
波数f2に変調増幅されて前記送信アンテナ24より誘
導無線周波数f2となって誘導線3に電磁誘導される。
この誘導無線周波数f2が地上基地局4で復調増幅さ
れ、更に運転指令所5に伝達されて相互の通信をするこ
とができる。
【0012】
【発明の効果】本発明は、誘導無線を用いて移動局車上
装置に付随する携帯用通信装置と地上基地局間とを通信
する方法において、携帯無線機の送信周波数を高くした
空間波周波数(f3)を用いて移動局車上装置に送信す
る方法と、前記移動局車上装置で空間波周波数(f3)
を誘導無線周波数(f2)に変換して地上基地局に送信
する方法と、前記地上基地局からの送信信号の誘導無線
周波数(f1)は変換せずに携帯無線機が直接受信して
復調する方法とから成る誘導無線と空間波併用の通信方
法であり、誘導無線及び空間波を併用する携帯無線装置
と移動車上装置と地上基地局間の通信装置において、前
記移動車上装置を搭載する車両の上部又は側面部に配設
してある誘導無線アンテナ箱に空間波用アンテナを共存
させ、かつアンテナ箱から通信機に接続するアンテナケ
ーブルを共有させる誘導無線と空間波併用の通信装置で
あるから、誘導無線を利用して地上基地局と携帯無線機
との間で通信を行う場合に移動局送受信機に空間波の受
信アンテナ及び受信機を付加設備することで携帯無線機
の送信アンテナを誘導線に直接引っ掛ける必要もなく、
しかも取り扱いが簡素で作業能率を画期的に改善できる
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の誘導無線通信用の携帯無線機を示した説
明概要図。
【図2】本発明から成る携帯通信装置を示した説明概要
図。
【符号の説明】
1 移動局車上装置 2 車上アンテナ箱 3 誘導線 4 地上基地局 5 運転指令所 6 終端抵抗器 7 携帯無線機 8 誘導無線受信ア
ンテナ 9 誘導無線受信機(受信回路) 10 携帯無線機用
スピーカ 11 携帯無線機用マイクロホン 12 携帯無線機用空間波送信機(回路) 13 携帯無線機用空間波送信アンテナ 14 送受信機用空間波受信アンテナ 15 送受信機用誘導無線受信アンテナ 16 送受信機用アンテナ整合器 17 送受信機用分配器 18 送受信機用空間波受信機 19 送受信機用誘導無線受信機(復調器) 20 送受信機用スピーカ 21 送受信機用マイクロホン 22 送受信機用音声合成器 23 送受信機用誘導無線送信機 24 送受信機用誘導無線送信アンテナ 25 携帯無線機用誘導無線アンテナ棒 26 携帯無線機用誘導無線送信アンテナ 27 送受信機用誘導無線アンテナケーブル f1、f2 誘導無線周波数 f3 空間波周波数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K012 AB02 AB05 AC05 AC08 AC10 AC12 AE02 BA02 BA10 5K067 AA34 AA35 BB05 DD13 DD51 EE02 EE06 EE10 EE39 GG01 GG11 KK01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導無線を用いて移動局車上装置に付随
    する携帯用通信装置と地上基地局間とを通信する方法に
    おいて、携帯無線機の送信周波数を高くした空間波周波
    数(f3)を用いて移動局車上装置に送信する方法と、
    前記移動局車上装置で空間波周波数(f3)を誘導無周
    波数(f2)に変換して地上基地局に送信する方法と、
    前記地上基地局からの送信信号の誘導無線周波数(f
    1)は変換せずに携帯無線機が直接受信して復調する方
    法と、から成ることを特徴とする誘導無線と空間波併用
    の通信方法。
  2. 【請求項2】 誘導無線及び空間波を併用する携帯無線
    装置と移動局車上装置と地上基地局間の通信装置におい
    て、前記移動局車上装置を搭載する車両の上部又は側面
    部に配設してある誘導無線アンテナ箱に空間波用アンテ
    ナを共存させ、かつアンテナ箱から通信機に接続するア
    ンテナケーブルを共有させることを特徴とする誘導無線
    と空間波併用の通信装置。
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