JP2000114613A - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

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JP2000114613A
JP2000114613A JP10303362A JP30336298A JP2000114613A JP 2000114613 A JP2000114613 A JP 2000114613A JP 10303362 A JP10303362 A JP 10303362A JP 30336298 A JP30336298 A JP 30336298A JP 2000114613 A JP2000114613 A JP 2000114613A
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JP
Japan
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piezoelectric transformer
electrodes
polarized
long side
ratio
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JP10303362A
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English (en)
Inventor
Yasushi Mitani
泰 三谷
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Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い昇圧比を得るとともにスプリアスの悪影
響を排除し、かつ小型化に対応した圧電トランスを提供
する。 【解決手段】 積層型の圧電トランス素子1は全体とし
て直方体の平面構造で、長辺方向中央部付近を境に機能
面から駆動部1Aと発電部1Bとに分けられている。長
辺寸法は20mm、短辺方向は7.1mmで、寸法比は約
2.8としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器等におい
て交流電圧を変圧する圧電トランスに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】圧電トランスは、巻線型の電磁トランス
に比べて、(1)構造が簡単で小型化が可能である。
(2)出力側の短絡事故に対し、自動的に入力抵抗が増
大し、焼損等の危険性がない。(3)昇圧比が高くとれ
る。(4)電磁誘導がない。等の利点を有しており、例
えば液晶ディスプレイのバックライト用の冷陰極管を駆
動するインバータ回路に用いられる等、近年実用化が進
んでいる。
【0003】代表的な圧電トランスとしてローゼン型の
圧電トランスが挙げられる。これは矩形板状の圧電セラ
ミック素子(圧電トランス素子)を用い、この素子の長
手方向の主面片側半分には厚み方向の一対の入力電極を
形成し、他の半分にはその端面に出力電極を形成した構
成である。そして前者は厚み方向に、後者は長手方向に
それぞれ分極されている。一般に厚み方向に入力電極が
形成された部分を駆動部、出力電極が形成された他の半
分を発電部と称している。
【0004】この電極形成された圧電セラミック素子の
駆動部に当該素子の固有周波数に対応した交流電圧を印
加すると、全体として、例えばλモードと称される全波
長振動の強い機械振動が起こる。このような機械振動に
より機械振動体のなかで電気的なインピーダンス変換を
行い昇圧作用を得るものである。また、逆に高電圧を上
記出力電極入力し、入力電極側から低電圧を出力させる
降圧作用を得ることもできる。
【0005】このようなローゼン型圧電トランスの変圧
比は、直方体構造の素子では圧電トランスの厚さと発電
部の長手寸法(圧電トランスの長さに関連)の比に比例
し、変圧比を大きくする場合は圧電トランスの厚さを厚
くするか、長さ寸法を長くすればよい。
【0006】ところで圧電トランスは振動体であり、採
用する形状、寸法比によってはスプリアス(不要振動)
が生じることがある。例えば、短辺方向(幅方向)寸法
に依存するスプリアスがよく知られている。スプリアス
は一般には電気的特性の安定の面から、無視できるほど
に抑制することが好ましく、通常長辺寸法を短辺方向の
寸法を5倍以上に設計することにより、当該スプリアス
の影響を抑制していた。
【0007】以上のように、長辺寸法を相対的に長くす
ることにより、昇圧比を高くし、スプリアス抑制も行え
る。ところが上述の設計では圧電トランスの小型化に対
応させることができない。昇圧比については近年、積層
型の圧電トランスの出現により単板型圧電トランスの数
倍高い電圧を得ることが可能となり、前述の辺比を小さ
くし小型化に対応できるようになった。しかしながらス
プリアスについてはセラミック製造の際のバラツキもあ
いまって、効率的に抑制することが困難となっていた。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、高い昇圧比を得るとともにスプリアスの悪
影響を排除し、かつ小型化に対応した圧電トランスを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は基本波に対する
3次高調波の同調により振動体の振幅を大きくし、より
高い電圧を得るものであり、かつ圧電トランスの製造バ
ラツキによるスプリアス発生を回避しようとするもので
ある。
【0010】請求項1による圧電トランスは、セラミッ
クスを素子材料とした圧電トランス素子について、厚さ
方向に分極した駆動部と長辺方向に分極した発電部を有
し、前記駆動部には厚さ方向に対して一対の入力電極を
形成するとともに、前記発電部の長辺方向端部には出力
電極を形成してなる圧電トランスであって、短辺に対し
て長辺が2.6〜3.0倍の寸法を有することを特徴とし
ている。
【0011】圧電トランスの短辺対長辺の辺比を1:3
とすることにより、より高い電圧を得ることができる。
これは、長辺方向のλモードによる基本波の振幅と短辺
方向のλモードによる3次成分の振幅とが同調し、両者
の重畳した大きな振幅が得られ、より高い電圧を得るこ
とができることによる。
【0012】すなわち、図3に模式的に示すように、一
次側(駆動部)は長辺方向の振幅a1と、短辺方向b1
の振幅が同調していると考えられ、これを一次側から二
次側(発電部)を見ると図4に示すように短辺方向の振
幅の位相が反転しており、それぞれ長辺方向の振幅a1
と、短辺方向の振幅b1が同調していると考えられる。
図4に示した二次側の振幅は両者が重畳して、図5に示
す実際の測定波形によれば、全体として急峻で、振幅レ
ベルが大きくなっている。従って、増加した振幅分に対
応する高い電圧が出力電極から取り出せる。
【0013】ところで圧電トランスはセラミック材料を
主材料とするため、製造時の寸法バラツキを考慮する必
要がある。短辺と長辺の寸法比が3を少し越えた寸法比
となった場合、図6に示すように短辺方向の振幅b3に
対して長辺方向の振幅a3は余剰部分が生じる状態にな
ると考えられる。このような寸法比の場合、完全な同調
状態ではなくなるとともに、図7に示すようにスプリア
ス(波形の不連続部分)が発生する。圧電トランスの使
用領域は共振点より右側の誘導性領域を使用して負荷に
電力を与えるために、スプリアスの発生は負荷、例えば
冷陰極管の点灯特性に悪影響を与え、リニアな動作がで
きなくなる。特に、周囲温度の変化等で周波数が変化
し、スプリアスの領域に周波数が変動した際、安定な電
圧供給が行われなくなる可能性がある。
【0014】また、図10に示すように、圧電トランス
は負荷インピーダンスが変化すると昇圧比並びに中心周
波数(共振周波数)が変化することが知られている。例
えば冷陰極管を例に取ると、圧電トランスを用いた一般
的な冷陰極管点灯回路を駆動させた場合、点灯直前の負
荷インピーダンスは極めて高く、昇圧比は百数十倍にな
るが、点灯後の負荷インピーダンスが下がると昇圧比は
数倍程度に極端に低下する。また、中心周波数も低周波
側にシフトする。前述のスプリアスは、負荷インピーダ
ンスが変化しても同様に存在し、点灯の前後において点
灯特性の安定性を損なうことになる。
【0015】逆に、短辺と長辺の寸法比が3より少し小
さい寸法比となった場合、図8に示すように長辺方向の
振幅a4に対して短辺方向の振幅b4は余剰部分が生じ
る状態になると考えられる。このような寸法比の場合、
完全な同調状態ではなくなるが、上述のようなスプリア
スは発生しない。図9に示すように中心周波数f0が若
干高くなるのみである。すなわちスプリアスの発生しな
い長辺対短辺の比が3.0以下の場合、スプリアス発生
の可能性が低いと考えられる。
【0016】ただし、前記寸法比が2.5以下になると
前述の同調の効果が低下するので、前記寸法比は2.6
以上が実用的な値となる。従って、寸法比が2.6〜
3.0の範囲で良好な特性を得ることができ、製造バラ
ツキを考慮すると寸法比2.7〜2.9がより好ましい
範囲となる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明による第1の実施の形態に
ついてローゼン型の積層型圧電トランスを例にとり説明
する。図1は積層型圧電トランス素子の斜視図であり、
図2は図1について内部構造を示した長辺方向断面図で
ある。
【0018】積層型の圧電トランス素子1は全体として
直方体の平面構造で、長辺方向中央部付近を境に機能面
から駆動部1Aと発電部1Bとに分けられている。長辺
寸法は20mm、短辺方向は7.1mmで、寸法比は約2.
8としている。この寸法比は2.6〜3.0の範囲に設
定すればよい。
【0019】駆動部1Aは最上下面に入力電極である外
部電極11,11が形成され、その間に長方形状の圧電
セラミック層1aと内部電極12が交互に積層形成され
た構成である。各内部電極12,・・・も入力電極とし
て機能する。圧電セラミック層は例えばチタン酸ジルコ
ン酸鉛系の圧電セラミックからなり、内部電極の各層を
介して9層積層した構成である。各層の圧電セラミック
は、互いに対向する方向に分極処理が施されている。外
部電極11並びに内部電極12は一層おきに共通接続さ
れ、1対の入力電極が形成されている。
【0020】発電部1Bは圧電セラミックを積層した構
成で、端部には出力電極13が形成されており、外部電
極11,11と出力電極間で分極処理がなされている。
【0021】なお、上記実施の形態では、積層型圧電ト
ランスを例示したが、単板型の圧電トランスを用いても
よい。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、圧電トランスの短辺に
対して長辺が2.6〜3.0倍の寸法を有する構成とした
ので、高い昇圧比を得るとともにスプリアスの悪影響を
排除し、かつ小型化に対応した圧電トランスを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例を示す斜視図
【図2】本発明による実施例を示す内部断面図
【図3】同調について説明する図
【図4】同調について説明する図
【図5】同調について説明する図
【図6】同調について説明する図
【図7】同調について説明する図
【図8】同調について説明する図
【図9】同調について説明する図
【図10】負荷インピーダンスの変化に対する昇圧比変
化と共振周波数変化示す図
【符号の説明】
1 圧電トランス 11 外部電極(入力電極) 12 内部電極(入力電極) 13 出力電極 1a 圧電セラミック層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスを素子材料とした圧電トラ
    ンス素子について、厚さ方向に分極した駆動部と長辺方
    向に分極した発電部を有し、前記駆動部には厚さ方向に
    対して一対の入力電極を形成するとともに、前記発電部
    の長辺方向端部には出力電極を形成してなる圧電トラン
    スであって、 短辺に対して長辺が2.6〜3.0倍の寸法を有する圧電
    トランス。
JP10303362A 1998-10-08 1998-10-08 圧電トランス Pending JP2000114613A (ja)

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