JP2000114396A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2000114396A
JP2000114396A JP10287474A JP28747498A JP2000114396A JP 2000114396 A JP2000114396 A JP 2000114396A JP 10287474 A JP10287474 A JP 10287474A JP 28747498 A JP28747498 A JP 28747498A JP 2000114396 A JP2000114396 A JP 2000114396A
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polysilicon film
film
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polysilicon
gate electrode
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Atsushi Suzuki
篤 鈴木
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  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 p型のゲート電極における空乏化を防止する
と共にシート抵抗の低下を図り、p型のMOSトランジ
スタの駆動能力及び信頼性を向上させる。 【解決手段】 シリコン基板11上に酸化シリコン膜1
2を介して非晶質シリコン膜16を形成する。熱処理に
よって、非晶質シリコン膜16をポリシリコン膜17に
変化させる。この際、熱処理温度を550℃〜700℃
に設定し、ポリシリコン膜17における結晶粒径の測定
値の出現度数ピークが50nmを超えるようにする。ポ
リシリコン膜17をパターニングし、ポリシリコン膜1
7からなるゲート電極17’を形成する。ポリシリコン
膜17からなるゲート電極17’中に、ホウ素またはホ
ウ素を含む化合物をp型の不純物として導入する。熱処
理によって、ポリシリコン膜17からなるゲート電極1
7’中のp型不純物を活性化させ、p型のゲート電極を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特にはp型のポリシリコンからなるゲート
電極を備えたMOSトランジスタの製造に適する半導体
装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSトランジスタのゲート電極を構成
する材料としては、不純物を含有するポリシリコン膜が
用いられている。
【0003】近年、半導体装置の低消費電力化及び高機
能化の要求に伴い、メモリ素子や論理素子をはじめとす
る多くの素子に、Pチャンネル型のMOSトランジスタ
(以下、PMOSと記す)とNチャンネル型のMOSト
ランジスタ(以下、NMOSと記す)とを同一基板上に
混載してなるCMOS構成のトランジスタ(以下、CM
OSと記す)が用いられるようになってきている。この
CMOSのゲート電極には、不純物としてリン(P)や
ヒ素(As)といったn型不純物を含有するポリシリコ
ン膜が用いられていた。
【0004】ところが、上記CMOSにおいては、さら
なる低消費電力化を促進するための低電源電圧化及び動
作速度の高速化が要求されており、これを達成するには
PMOSとNMOSのしきい電圧を十分に低い範囲で対
称にする必要がある。このため、PMOSにおいては、
n型不純物を含有するポリシリコン膜に替えてp型不純
物を含有するポリシリコン膜によってゲート電極を構成
するようになってきている。すなわち、NMOSにn型
のゲート電極を設け、PMOSにp型のゲート電極を設
けることで、NMOS、PMOS共に表面チャネル型と
するのである。このような構成のCMOSは、デュアル
ゲート型のCMOSと呼ばれ、上記p型不純物としては
ホウ素(B)または2フッ化ホウ素(BF2 )のような
ホウ素を含有する化合物が用いられている。
【0005】ところで、上記ポリシリコンからなるゲー
ト電極を有す半導体装置を製造する場合には、CVD(C
hemical Vapor Deposition) 法によってシリコン基板上
にポリシリコン膜を形成した後、このポリシリコン膜を
パターニングすることによって当該ポリシリコン膜から
なるゲート電極を形成している。ゲート電極を構成する
ポリシリコン膜への不純物の導入は、ポリシリコン膜の
パターニング前またはパターニング後にイオン注入によ
って行われる。そして、ポリシリコン膜に不純物を導入
した後には、この不純物を活性化させるための熱処理が
行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記半導体
装置の製造方法においては、不純物を活性化するための
熱処理における熱履歴が同一であっても、不純物の種類
や量によってポリシリコン膜中の不純物の活性化の度合
いが大きく異なる。
【0007】図8は、ポリシリコン膜におけるシート抵
抗と不純物量との関係を示すグラフである。このグラフ
は、CVD法によって形成した膜厚200nmのポリシ
リコン膜中に、n型不純物としてリンイオン(P+ )を
10keVの注入エネルギーで各ドーズ量だけイオン注
入した結果と、p型不純物としてホウ素イオン(B+
を5keVの注入エネルギーで各ドーズ量だけイオン注
入した結果であり、各イオン注入の後には1000℃で
10秒間の活性化熱処理を行っている。これらのグラフ
に示すように、p+ を導入したポリシリコンと比較し
て、B+ を導入したポリシリコンは、不純物の注入ドー
ズ量の増加に対するシート抵抗の低下率が低いことが分
かる。これは、ポリシリコン膜中におけるP+ と比較し
て、ポリシリコン中におけるB+ の活性化の度合いが低
いことに起因している。
【0008】この結果、上記製造方法によって得られた
CMOSにおいては、n型のゲート電極と比較してp型
のゲート電極が空乏化し易くなる。これは、p型のゲー
ト電極を有するPMOS及びこのPMOSを有するCM
OSの駆動能力を低下さる要因になっている。しかも、
上記空乏化によって、PMOSにおけるゲート絶縁膜の
信頼性が劣化する。また、このゲート電極の空乏化は、
半導体装置の微細化が進行してゲート絶縁膜が薄膜化す
る程顕著になることも報告されていることから、今後さ
らに大きな課題となる。
【0009】さらに、1000℃におけるリン(P)の
シリコンに対する固溶度は9×1020個/cm3 であ
り、この固溶範囲においてはP+ を導入したn型のポリ
シリコンのシート抵抗を数十Ω/cm2 程度にまで下げ
ることができる。これ対して、ホウ素(B)のシリコン
に対する固溶度は3×1020個/cm3 程度であり、こ
の固溶範囲においてはB+ を導入したp型のポリシリコ
ンのシート抵抗を、数十Ω/cm2 程度にまで下げるこ
とはできない。
【0010】また、図9(1)及び図9(2)はP+
導入したn型のポリシリコンにおける結晶粒径のヒスト
グラムであり、図10(1)及び図10(2)はB+
導入したp型のポリシリコンにおける結晶粒径のヒスト
グラムである。尚、各ポリシリコンともに、CVD法に
よって形成したポリシリコン膜中に不純物をイオン注入
によって導入した後に活性化処理を行って得られたもの
であり、各ヒストグラムとも透過型電子顕微鏡にて調べ
た結果である。これらの各図に示すように、P+ を導入
したポリシリコンは、ドーズ量の増加に伴って結晶粒径
が大きくなっている。これに対して、B+ を導入したポ
リシリコンは、ドーズ量を増加させても結晶粒径が大き
くなることはない。ここで、一般的には、ポリシリコン
の結晶粒径が大きいほど、ポリシリコン中における電子
移動度は高くなることが知られている。
【0011】以上のことから、p型のポリシリコンは、
n型のポリシリコンよりも電子移動度の向上、すなわち
シート抵抗の低下に限界があることがわかる。したがっ
て、上記半導体装置の製造方法では、数十Ω/cm2
度の低いシート抵抗を有するp型のポリシリコンを得る
ことができない。これは、このゲート電極を有するPM
OS及びこのPMOSを有するCMOSの駆動能力を低
下さる要因になっている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の半導体装置の製造方法は、以下の工程を行う
ことを特徴としている。先ず、基材上に非晶質シリコン
膜を形成する。次に、熱処理によって、この非晶質シリ
コン膜をポリシリコン膜に変化させる。この際、このポ
リシリコン膜における結晶粒径の測定値の出現度数のピ
ークが50nmを超えるように、上記熱処理の温度を5
50℃から700℃に設定する。また、上記非晶質シリ
コン膜またはこのポリシリコン膜に不純物を導入する工
程を行う。この不純物は、ホウ素またはホウ素を含有す
る化合物であることとする。
【0013】上記半導体装置の製造方法では、非晶質シ
リコン膜を熱処理してポリシリコン膜に変化させる際、
熱処理の温度を550℃〜700℃の低温に設定するこ
とで、結晶粒径の測定値の出現度数ピークを50nmを
超える大粒径のポリシリコン膜を得るようにしている。
このため、ポリシリコン膜中における結晶粒界の面積が
縮小され、この結晶粒界に偏析する不純物量が削減され
る。したがって、このポリシリコン膜中に導入される不
純物がホウ素やホウ素を含有する化合物であっても、ポ
リシリコンの結晶粒内に取り込まれて活性化される不純
物量が増加し、活性化の度合いが向上する。しかも、ポ
リシリコン膜における結晶粒径の測定値の出現度数ピー
クを50nmを超えるものにしたことで、上記不純物が
ホウ素やホウ素を含有する化合物であっても、ポリシリ
コン膜のシート抵抗が数十Ω/cm2 程度にまで低下す
る。
【0014】さらに、この半導体装置の製造方法は、上
記不純物を導入する工程を行った後、このポリシリコン
膜をパターニングして当該ポリシリコン膜からなるゲー
ト電極を形成する工程を行うか、または、上記ポリシリ
コン膜をパターニングして当該ポリシリコン膜からなる
ゲート電極を形成した後、このポリシリコン膜に上記不
純物を導入する工程を行う。
【0015】上記半導体装置の製造方法では、不純物が
十分に活性化された低シート抵抗のp型のポリシリコン
膜からなるゲート電極が得られる。したがって、このゲ
ート電極を有する半導体装置においては、ゲート電極の
空乏化が抑えられると共にゲート電極が低シート抵抗化
される。
【0016】
【発明の実施の形態】
【0017】以下、本発明の半導体装置の製造方法をデ
ュアルゲートCMOSの製造に適用した実施の形態を図
面に基づいて説明する。先ず、図1(1)に示すよう
に、N型のシリコン基板11の表面側に、素子分離技術
によって酸化シリコン膜からなる素子分離膜12を形成
する。その後、シリコン基板11において、NMOSが
形成される領域(NMOS領域)にPウェル拡散層13
を形成し、PMOSが形成される領域(PMOS領域)
にNウェル拡散層14を形成する。その後、熱酸化法に
よって、シリコン基板11の表面層に、5nm程度の膜
厚の酸化シリコン膜15を成長させる。以上によって、
請求項に示す基材を形成する。
【0018】しがる後、上記基材上、すなわち酸化シリ
コン膜15が形成されたシリコン基板11の上方に、非
晶質シリコン膜16を形成する。この非晶質シリコン膜
16は、例えばCVD法(シリコン基板11の加熱温度
条件:550℃)によって形成され、200nm程度の
膜厚に形成する。
【0019】次に、図1(2)に示すように、熱処理を
行うことによって、非晶質シリコン膜16における非晶
質シリコンを結晶化させ、この非晶質シリコン膜16を
ポリシリコン膜17に変化させる。この際、ポリシリコ
ン膜17における結晶粒径の測定値の出現度数ピークが
50nmを超えるように、加熱温度を550℃〜700
℃の低温に抑えて熱処理を行う。ここでは例えば、窒素
ガス雰囲気下において、600℃で10時間の熱処理を
行うこととする。
【0020】以上の後、図1(3)に示すように、フォ
トリソグラフィーと異方性エッチングとによって、ポリ
シリコン膜17をパターニグし、ポリシリコン膜17か
らなるゲート電極17’を形成する。
【0021】次に、図2(1)に示すように、PMOS
領域、すなわちNウェル拡散層14の上方をレジスト膜
18で覆う。そして、このレジスト膜18をマスクにし
たイオン注入によって、Pウェル拡散層13上のゲート
電極17’及びシリコン基板11の表面層(Pウェル拡
散層13の表面層)に、n型の不純物19を導入する。
ここでは、ヒ素イオン(As+ )を、注入エネルギー1
5keV、注入ドーズ量6×1013個/cm2 の条件で
導入する。このイオン注入が終了した後に、レジスト膜
18を除去する。
【0022】次に、図2(2)に示すように、Pウェル
拡散層13の上方をレジスト膜20で覆う。そして、こ
のレジスト膜19をマスクにしたイオン注入によって、
Nウェル拡散層14上のゲート電極17’及びシリコン
基板11の表面層(Nウェル拡散層14の表面層)に、
p型の不純物21を導入する。ここでは、p型の不純物
として、2フッ化ホウ素イオン(BF2 + )を、注入エ
ネルギー10keV、注入ドーズ量1×1014個/cm
2 の条件で導入する。このイオン注入が終了した後に、
レジスト膜20を除去する。
【0023】その後、図2(3)に示すように、ゲート
電極17’の側壁に、窒化シリコンからなるサイドウォ
ール22を形成する。このサイドウォール22を形成す
るには先ず、CVD法によって、ゲート電極17’を覆
う状態でシリコン基板11上に100nm程度の膜厚の
窒化シリコン膜(図示省略)を形成する。その後、この
窒化シリコン膜を全面エッチバックしてゲート電極1
7’の側壁にのみサイドウォールとなる窒化シリコン膜
を残す。
【0024】次に、Nウェル拡散層14の上方をレジス
ト膜23で覆う。そして、このレジスト膜23をマスク
にしたイオン注入によって、Pウェル拡散層13上のゲ
ート電極17’及びシリコン基板11の表面層(Pウェ
ル拡散層13の表面層)に、n型の不純物24を導入す
る。ここでは、ヒ素イオン(As+ )を、注入エネルギ
ー40keV、注入ドーズ量5×1015個/cm2 の条
件で導入する。このイオン注入が終了した後に、レジス
ト膜23を除去する。
【0025】その後、図3(1)に示すように、Pウェ
ル拡散層13の上方をレジスト膜25で覆う。そして、
このレジスト膜25をマスクにしたイオン注入によっ
て、Nウェル拡散層14上のゲート電極17’及びシリ
コン基板11の表面層(Nウェル領域14の表面層)
に、p型の不純物26を導入する。ここでは、p型の不
純物26として、ホウ素イオン(B+ )を、注入エネル
ギー5keV、注入ドーズ量4×1015個/cm2 の条
件で導入する。このイオン注入が終了した後に、レジス
ト膜25を除去する。
【0026】以上の後、図3(2)に示すように、ゲー
ト電極17’及びシリコン基板11の表面層に導入した
上記各不純物の活性化熱処理を行う。ここでは、100
0℃で10秒程度の急速熱処理を行う。
【0027】これによって、NMOS領域に、n型のポ
リシコンからなるゲート電極17a、n型のLDD拡散
層27a及びn型のソース/ドレイン拡散層28aを有
する表面チャネル型のNMOS1aを形成する。また、
PMOS領域に、p型のポリシリコンからなるp型のゲ
ート電極17b、p型のLDD拡散層27b及びp型の
ソース/ドレイン拡散層28bを有する表面チャネル型
のPMOS1bを形成し、デュアルゲートCMOSを完
成させる。
【0028】上記デュアルゲートCMOSの製造方法に
よれば、図1(2)を用いて説明したように、非晶質シ
リコン膜16を熱処理してポリシリコン膜17に変化さ
せる際、熱処理の温度を550℃〜700℃の低温に設
定することで、結晶粒径の測定値の出現度数ピークが5
0nmを超える程度に大粒径化されたポリシリコン膜1
7を得ている。
【0029】これによって、CVD法によって形成され
たポリシリコン膜と比較して、ポリシリコン膜17中に
おける結晶粒径が大型化されて結晶粒界の面積が縮小さ
れ、この結晶粒界に偏析する不純物が少なくなる。この
ため、ポリシリコン膜17中に導入される不純物が、元
来活性化され難いとされていたホウ素やホウ素を含有す
る化合物であっても、ポリシリコンの結晶粒内に取り込
まれた状態で活性化される不純物量が増加し、活性化の
度合いが向上する。
【0030】したがって、p型のゲート電極17b中に
おけるp型の不純物21,26の活性化の度合いが向上
し、p型のゲート電極17bにおける空乏化を防止する
ことが可能になる。この結果、p型のゲート電極17b
を有するPMOS1b及びこのPMOS1bとNMOS
1aとで構成されるデュアルゲートCMOSの駆動能力
が向上すると共に、PMOS1bにおける酸化シリコン
膜15からなるゲート絶縁膜の信頼性、さらには上記デ
ュアルゲートCMOSの信頼性が向上する。
【0031】しかも、ポリシリコン膜17における結晶
粒径の測定値の出現度数ピークを50nmを超えるもの
にしたことで、ポリシリコン膜17内に導入する不純物
がホウ素やホウ素を含有する化合物であっても、ポリシ
リコン膜17のシート抵抗を数十Ω/cm2 程度にまで
低下させることが可能になる。この結果、p型のゲート
電極17bを有するPMOS1b及びこのPMOS1b
とNMOS1aとで構成されるデュアルゲートCMOS
の駆動能力が向上する。
【0032】
【実施例】次に、本発明の半導体装置の製造方法を適用
した実施例を説明する。尚、ここでは、本発明をMOS
トランジスタの製造方法に適用した場合において、この
MOSトランジスタのゲート電極となるp型のポリシリ
コン膜を形成する工程のみを抜粋して説明する。
【0033】先ず、図4(1)に示すように、N型のシ
リコン基板41の表面層に、熱酸化法によって5nm程
度の膜厚の酸化シリコン膜42を成長させた。そして、
表面が酸化シリコン膜42で覆われたシリコン基板41
を、請求項に示す基材として形成した。
【0034】しかる後、図4(2)に示すように、上記
基材上、すなわち酸化シリコン膜42が形成されたシリ
コン基板41の上方に、非晶質シリコン膜43を形成し
た。この非晶質シリコン膜43は、CVD法(シリコン
基板の加熱温度条件:550℃)によって、200nm
程度の膜厚で形成した。
【0035】次に、図4(3)に示すように、熱処理を
行うことによって、非晶質シリコン膜43における非晶
質シリコンを結晶化させ、この非晶質シリコン膜43を
ポリシリコン膜44に変化させた。この際、ポリシリコ
ン膜44における結晶粒径の測定値の出現度数ピークが
50nmを超えるように、処理温度を抑えて熱処理を行
った。ここでは、窒素ガス雰囲気下において、650℃
で10時間の熱処理を行った。
【0036】次に、図4(4)に示すように、イオン注
入によって、ポリシリコン膜44中にp型の不純物45
としてホウ素イオン(B+ )を導入した。ここでは、後
にポリシリコン膜44におけるシート抵抗の注入ドーズ
量依存性を調べるためドーズ量を変化させた各イオン注
入を行った。各イオン注入条件は、次の通りである。注
入エネルギー5keV、注入ドーズ量3×1015、6×
1015、9×1015個/cm2
【0037】以上の後、図4(5)に示すように、ポリ
シリコン膜44中における上記不純物の活性化熱処理を
行った。ここでは、窒素雰囲気中におけるランプ加熱に
よって、1000℃で10秒の急速熱処理を行った。以
上のようにしてp型のポリシリコン膜44aを形成し
た。そして、このポリシリコン膜44aを実施例サンプ
ルとし、この実施例サンプルに関してシート抵抗のドー
ズ量依存性を調べた。
【0038】また、上記実施例サンプルに対する比較例
サンプル1として、CVD成膜によって形成されたポリ
シリコン膜にp型の不純物を導入する従来の方法で形成
されたp型のポリシリコン膜を用意した。以下に、この
比較例サンプル1の形成方法を説明する。尚、上記実施
例と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を行う
こととする。
【0039】先ず、図5(1)に示すように、N型のシ
リコン基板41の表面層に、熱酸化法によって5nm程
度の膜厚の酸化シリコン膜42を成長させ、請求項に示
す基材を形成した。
【0040】しかる後、図5(2)に示すように、上記
基材上、すなわち酸化シリコン膜42が形成されたシリ
コン基板41の上方に、CVD法によってポリシリコン
膜51を形成した。このポリシリコン膜51は、シリコ
ン基板の加熱温度条件を625℃に設定して、200n
m程度の膜厚に形成した。
【0041】次に、図5(3)に示すように、イオン注
入によって、ポリシリコン膜51中にp型の不純物45
としてホウ素イオン(B+ )を導入した。ここでのイオ
ン注入条件は、上記実施例サンプルの形成におけるp型
の不純物のイオン注入条件と同様とする。
【0042】以上の後、図5(4)に示すように、ポリ
シリコン膜51中におけるp型の不純物45の活性化熱
処理を行った。ここでの活性化熱処理条件は、上記実施
例サンプルの形成における活性化熱処理条件と同様とす
る。そして、以上のようにして得られたp型のポリシリ
コン膜51aを比較例サンプル1とし、この比較例サン
プル1に関してシート抵抗のドーズ量依存性を調べた。
【0043】さらに、比較例サンプル2として、単結晶
シリコン層に不純物を導入して得られたp型の単結晶シ
リコン層を用意した。以下に、この比較例サンプル2の
形成方法を説明する。先ず、図6(1)に示すように、
イオン注入によって、N型のシリコン基板41の表面層
にp型の不純物45としてホウ素イオン(B+ )を導入
した。ここでのイオン注入条件は、上記実施例サンプル
の形成におけるp型の不純物のイオン注入条件と同様と
する。
【0044】以上の後、図6(2)に示すように、シリ
コン基板41の表面層中に導入したp型の不純物45の
活性化熱処理を行った。ここでの活性化熱処理条件は、
上記実施例サンプルの形成における活性化熱処理条件と
同様とする。以上のようにして、シリコン基板41の表
面層にp型の単結晶シリコン層41aを形成し、この単
結晶シリコン層41aを比較例サンプル2とした。そし
て、この比較例サンプル2に関してシート抵抗の注入ド
ーズ量依存性を調べた。
【0045】図7は、上記実施例サンプル、比較例サン
プル1及び比較例サンプル2に関する、シート抵抗の注
入ドーズ量依存性を示すグラフである。これらのグラフ
から明らかなように、実施例サンプルのシート抵抗は、
従来の方法で形成された比較例サンプル1のシート抵抗
よりも低く、単結晶シリコン層からなる比較例サンプル
2と同程度のシート抵抗(数十Ω/cm2 )になってい
ることが分かる。この結果、実施例サンプルは、ポリシ
リコンの粒径が比較例サンプル1よりも大粒径化して、
その結晶性が単結晶シリコンに近づいたことが確認され
た。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体装置
の製造方法によれば、ポリシリコン膜中に導入される不
純物がホウ素やホウ素を含有する化合物であっても、当
該ポリシリコン膜中における不純物の活性化の度合いを
向上させてこのポリシリコン膜からなるゲート電極の空
乏化を抑制することができると共に、当該ポリシリコン
膜におけるシート抵抗を十分に低下させることが可能に
なる。この結果、駆動能力及び信頼性に優れた表面チャ
ネル型のPMOS及びこのPMOSを用いたデュアルゲ
ートCMOSを構成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデュアルゲートCMOSの製
造方法を説明する断面工程図(その1)である。
【図2】本発明を適用したデュアルゲートCMOSの製
造方法を説明する断面工程図(その2)である。
【図3】本発明を適用したデュアルゲートCMOSの製
造方法を説明する断面工程図(その3)である。
【図4】本発明を適用した実施例を説明する断面工程図
である。
【図5】実施例の比較となる比較例サンプル1の形成を
説明する断面工程図である。
【図6】実施例の比較となる比較例サンプル2の形成を
説明する断面工程図である。
【図7】各サンプルにおけるシート抵抗の注入ドーズ量
依存性を示すグラフである。
【図8】ポリシリコン膜におけるシート抵抗の注入ドー
ズ量依存性を示すグラフである。
【図9】n型のポリシリコン膜における結晶粒径のヒス
トグラムである。
【図10】従来のp型のポリシリコン膜における結晶粒
径のヒストグラムである。
【符号の説明】
16…非晶質シリコン膜、17…ポリシリコン膜、1
7’…ゲート電極、17b…p型のゲート電極
フロントページの続き Fターム(参考) 5F040 DA01 DA02 DA05 DA06 DB03 DC01 EB03 EC07 EF02 FA07 FB02 FC21 5F048 AA07 AA08 AC03 BA01 BB06 BB07 BC06 BE03 BG12 5F052 AA11 CA04 DA01 DB01 FA05 FA06 JA02 JA03 JA04 KA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に非晶質シリコン膜を形成する工
    程と、 550℃〜700℃の熱処理によって、前記非晶質シリ
    コン膜を結晶粒径の測定値の出現度数ピークが50nm
    を超えるポリシリコン膜に変化させる工程と、 前記非晶質シリコン膜または前記ポリシリコン膜に不純
    物を導入する工程と、 熱処理によって、前記ポリシリコン膜中の不純物を活性
    化させる工程とを行うことを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記不純物は、ホウ素またはホウ素を含む化合物である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記不純物を導入する工程を行った後、前記ポリシリコ
    ン膜をパターニングして当該ポリシリコン膜からなるゲ
    ート電極を形成する工程を行うことを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記不純物を導入する工程を行う前に、前記ポリシリコ
    ン膜をパターニングして当該ポリシリコン膜からなるゲ
    ート電極を形成する工程を行い、 次に、前記ゲート電極を構成する前記ポリシリコン膜に
    前記不純物を導入する工程を行うことを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112151367A (zh) * 2020-10-30 2020-12-29 上海华力微电子有限公司 半导体器件及其形成方法

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