JPH09246206A - ゲート電極の形成方法 - Google Patents

ゲート電極の形成方法

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Publication number
JPH09246206A
JPH09246206A JP8047752A JP4775296A JPH09246206A JP H09246206 A JPH09246206 A JP H09246206A JP 8047752 A JP8047752 A JP 8047752A JP 4775296 A JP4775296 A JP 4775296A JP H09246206 A JPH09246206 A JP H09246206A
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JP
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film
gate electrode
wsix
forming
gate
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JP8047752A
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English (en)
Inventor
Yuji Komatsu
裕司 小松
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 WSix単層膜からなるMOSトランジスタ
のゲート電極の下地密着性を改善し、かつ低抵抗化す
る。 【解決手段】 成膜時は低ストレス、ゲート電極完成時
は低抵抗という相反する要求に応えるため、WSixパ
ターン6iaを最初から固定的な組成比でゲート絶縁膜
上に単独形成するのではなく、厚さ20nm以下の薄い
アモルファス・シリコン・パターン5aを介在させた形
で形成する。上記WSixパターン6iの元となるWS
ix膜は、SiH2 Cl2 還元CVD法によりアモルフ
ァス・シリコン膜との界面近傍のW含有量が高くなるよ
うに成膜する。このとき、膜を無理にシリコン・リッチ
にする必要がないので、膜を低抵抗化できる。上記両パ
ターンは、ソース/ドレイン領域の不純物活性化アニー
ルに伴って相互に反応し、WSix単層膜からなるゲー
ト電極に変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はMOSトランジスタ等の
半導体素子に用いられるゲート電極の形成方法に関し、
特にこのゲート電極を高融点金属シリサイド膜単独で形
成することにより、低コスト化,低抵抗化,密着性向
上,高ゲート耐圧化を図る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIのデザイン・ルールが1〜2ミク
ロンであった世代までは、MOSトランジスタのゲート
電極材料はもっぱらポリシリコンであった。このポリシ
リコンの低抵抗化は通常、リンを大量にドープする(n
+ 型化する)ことで図られている。しかし、そのシート
抵抗は100nmの膜厚で約100Ω/□もあり、LS
Iの微細化および高集積化の進展と共に、ポリシリコン
・ゲート電極の配線抵抗による信号の遅延がLSIの動
作速度に対して無視できないレベルとなってきた。
【0003】かかる背景から、不純物含有ポリシリコン
層に比べてアニール後に1桁以上低いシート抵抗が得ら
れる高融点金属シリサイドが注目されるようになってき
た。この高融点金属シリサイドの代表例は、WSix
(タングステン・シリサイド)である。しかし、WSi
x膜は以下の理由により、単層でゲート電極として用い
ることは困難と考えられてきた。
【0004】第一に、WSix膜はSiO2 膜に対する
密着性に乏しいという問題がある。たとえば、WF
6 (六フッ化タングステン)/SiH4 (シラン)混合
ガス系を用いる、いわゆるシラン還元CVDでこれを成
膜した場合、下地の酸化シリコン(SiOx)膜に対す
る照射損傷は良好に抑えられる反面、WSix膜は極め
て剥離し易くなる。これは、シラン還元CVDで成膜さ
れたWSix膜に通常、1×1020原子/cm3 ものオ
ーダーでF原子が含有されており、SiOx膜のO原子
と結合すべきSi原子の結合手が、F原子で消費されて
いるためと考えられている。
【0005】第二の問題は、WSix膜の被酸化特性が
悪く、膜が脆弱化しやすいことである。これは、タング
ステンの酸化物であるWOx(典型的にはx=3)の蒸
気圧が高いことに起因する。本来WSixのようにWと
Siとが共存する系では、Siの酸化速度の方が速いの
で、もし十分量のSiが存在すればWSix膜の表面は
SiOx膜で覆われて安定化するはずである。しかし、
WSix膜単独ではかかる十分量のSiを供給すること
ができず、膜の崩壊を完全に防止するには至らない。
【0006】以上のような理由により、サブミクロン
(0.7〜0.8μm)以降の世代では、WSix膜は
単層膜ではなく、n+ 型ポリシリコン層の上に積層した
いわゆるW−ポリサイド(タングステン・ポリサイド)
膜の形で、ゲート電極材料あるいはメモリ/ロジック系
デバイスの多層配線材料として実用化されてきた。これ
は、下地の酸化シリコン膜との界面には従来からの使用
実績があり、特性も良く理解されているポリシリコン膜
を用い、低抵抗化はその上に積層されたWSix膜で図
るという2段構えの考え方にもとづいている。しかも、
酸化雰囲気下では下地のポリシリコン膜からSi原子が
WSix膜中を拡散して表面へ供給されるため、WSi
x膜の表面に十分な厚さのSiOx膜を形成することが
でき、被酸化特性も向上する。
【0007】しかしながら、かかる経緯で実用化されて
きたW−ポリサイド膜にも、以下のような問題がある。
【0008】第一に、W−ポリサイド膜はドライエッチ
ングによる異方性加工が難しい。これは、上層側のWS
ix膜の主エッチング種がフッ素、下層側のポリシリコ
ン膜の高選択エッチングを行うための主エッチング種が
塩素または臭素といったように、両者の最適エッチング
条件が大きく異なることに由来する。
【0009】第二に、WSix膜の成膜前には厳密なポ
リシリコン表面の洗浄を要する。W−ポリサイド膜の成
膜工程では、ポリシリコン膜を成膜した後に一旦ウェハ
を大気開放するが、WSix膜を良好な密着性をもって
積層するためには、この大気開放時に該ポリシリコン膜
の表面に成長する自然酸化膜を完全に除去しなければな
らない。しかし、これは実際には決して容易ではない。
【0010】第三に、WSix膜がポリシリコン膜と積
層されることにより、ゲート酸化膜の増速酸化が生ずる
虞れがある。シラン還元CVDで成膜されたWSix膜
には、前述のように成膜原料ガスであるWF6 に由来す
るF原子が大量に取り込まれているが、このF原子がゲ
ート酸化膜中へ拡散すると、次式の反応 SiO2 +2F→SiF2 +2O が進行し、F原子の取り込みが継続すると共に、遊離の
酸素が放出される。この放出された酸素は、ゲート酸化
膜とポリシリコン膜との間の界面に拡散して新たな酸化
膜を成長させるため、ゲート酸化膜の膜厚を変動させ、
その結果としてMOSトランジスタの閾値電圧Vthをば
らつかせる原因となる。
【0011】第四に、下層側のポリシリコン膜は、低抵
抗化にはほとんど寄与しておらず、W−ポリサイド膜の
総体的なシート抵抗は100nmの膜厚の場合(WSi
x膜50nm+ポリシリコン膜50nm)はおおよそ2
0Ω/□が限度である。したがって、LSIの高さ方向
の微細化を図る観点からも不利である。
【0012】第五に、W−ポリサイド膜は2層構造をと
るため、前処理、成膜、膜の加工といったあらゆるステ
ップにおいて不可避的に工程数が増大したり、工程が複
雑化したりする。このことは、LSIの製造コストを上
昇させる原因となる。
【0013】このように、W−ポリサイド膜は、シート
抵抗やコストをある程度犠牲にしながら用いられてきた
ものであり、その2層構造に特有の問題点も抱えてい
る。したがって、SiO2 膜に対する密着性や被酸化特
性上の問題点が解決されれば、WSix膜を単独でゲー
ト電極として使用する方が、抵抗やコストの面からはる
かに有利である。同様のことは、WSix膜以外の高融
点金属シリサイド膜についても言える。
【0014】近年、上述の密着性の問題点を解決し得る
技術として、WF6 をSiCl22 (ジクロロシラ
ン;以下、DCSと称する。)で還元する気相反応を応
用した、いわゆるDCS還元CVDによるWSix膜の
成膜が提案されている。一般に、SiOx膜中のO原子
は、WSix膜のW原子よりもSi原子とより強く結合
するので、WSix膜中のSi原子の結合手がいかに多
くSiOx膜中のO原子と結合できるかが、WSix膜
のSiOx膜に対する密着性に大きく寄与する要因とな
る。ジクロロシラン還元によるCVDで成膜されたWS
ix膜は、おそらくその成膜温度の高さによる結晶性の
良さに起因して、シラン還元CVDによるWSix膜よ
りもF原子の取り込み量が3桁も低い(1×1017原子
/cm3 のオーダー)ため、Si原子の有効な結合手が
F原子に消費されている割合が少ない。したがって、S
iOx膜に対する密着性に優れたWSix膜を形成する
ことができるものと考えられている。
【0015】一方の被酸化特性の問題については、今
後、ゲート電極を絶縁膜で被覆するプロセスが採用され
るようになることから、回避できる見通しが立ってい
る。ゲート電極を絶縁膜で被覆するプロセスは、典型的
には自己整合コンタクトや、デュアルゲート型CMOS
トランジスタの製造にみられる。自己整合コンタクト・
プロセスでは、ゲート電極の上面は上層配線との間の耐
圧を確保するためのオフセット絶縁膜で被覆される。一
方、デュアルゲート型CMOSプロセスでは、nMOS
とpMOSの各トランジスタのゲート電極の導電型をそ
れぞれn+ 型,p+型としてその仕事関数を制御する
が、ソース/ドレイン領域への不純物導入時にこれらゲ
ート電極への逆極性の不純物導入を防止するために、ゲ
ート電極の上面がマスク絶縁膜で被覆される。なお、い
ずれのプロセスにおいても、ゲート電極の側壁面はLD
Dサイドウォールで被覆されるので、結局ゲート電極は
その周囲を絶縁膜に取り囲まれた形となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように、DCS還
元CVDによるWSix膜は密着性の点で有利とされる
が、後工程での熱負荷により発生する内部ストレスや、
上層に堆積された材料膜との熱膨張係数の違いにより発
生する外部ストレスに起因して、下地の段差プロファイ
ルによっては剥離を生ずる場合がある。この問題を、図
13および図14を参照しながら説明する。
【0017】図13は、予めフィールド酸化膜22(S
iO2 )で素子分離が行われたSi基板21の素子形成
領域に熱酸化によりゲート酸化膜23(SiO2 )を形
成し、さらに基体の全面を被覆するごとくDCS還元C
VDでWSix膜24を成膜した直後の状態を示してい
る。この段階におけるWSix膜24の下地SiOx
膜、すなわちフィールド酸化膜22やゲート酸化膜23
に対する密着性は良好である。
【0018】ところが、この膜が後工程で熱処理を経る
と、図14に示されるように(ただし、熱処理を必要と
する段階でウェハ上に作成されている構造部の図示は省
略した。)、フィールド酸化膜22のエッジ近傍で膜が
浮き上がり、ボイド25が生ずることがある。この現象
は、フィールド酸化膜22の形成にいわゆるポリシリコ
ン・バッファード(Polysilicon-Buffered)LOCOS法
を採用した場合に、特に顕著となる。ポリシリコン・バ
ッファードLOCOS法とは、従来のLOCOS法にお
けるパッド酸化膜とSiN膜マスクとの間に新たにポリ
シリコン膜を挟むことによりバーズビーク長を抑える方
法であるが、それだけ素子分離領域と素子形成領域との
間の段差が急峻となる。上記ボイド25は、かかる急峻
な段差上でWSix膜24が内部ストレスを緩和しよう
とする結果、生ずるものである。このようなWSix膜
24の剥離は、素子形成領域の幅が十分に広かった世代
ではさほど問題ではなかったが、デザイン・ルールがサ
ブハーフミクロン以下となる世代では素子形成領域の幅
も縮小するので、その発生範囲がゲート電極の形成部位
にまで及ぶ可能性が高く、閾値電圧Vthの上昇を招く原
因となる。しかも、剥離がどの程度の規模で発生するか
は予測困難であるため、閾値電圧Vthの変動の度合いも
バラついてしまうことになる。かかる剥離は、貼り合わ
せSOI基板やトレンチ素子分離基板のように、表面が
平坦化された基板上では発生しないことが確認されてい
るが、すべてのプロセスにこのような基板構造が採用で
きるものでもない。
【0019】また、WSix膜の単独使用に伴うさらに
他の問題として、ゲート耐圧の確保に関連した問題があ
る。サブハーフミクロン以降の世代ではゲート酸化膜の
厚さが10nm以下となるため、ゲート酸化膜の耐圧を
確保することが従来にも増して重要となる。WSix膜
がW−ポリサイド膜の一部として用いられていた場合
は、下層側のポリシリコン膜がゲート酸化膜にかかるス
トレスを緩和していたため、WSix膜の組成は化学量
論組成(x=2)よりも若干シリコン・リッチ(x=
2.3〜2.4)に設定しておけば良かった。つまり、
相対的にタングステン・リッチな膜でも良かった。しか
し、WSix膜を直接にゲート酸化膜上へ成膜する場合
には、よりSiの組成比を高めた条件で成膜しなければ
ならない。これは、あまりタングステン・リッチな膜で
はストレスが増大し、ゲート酸化膜とSi基板との間の
界面準位密度が増大してゲート耐圧が低下するためであ
る。しかし、Siの組成比を高めることはWSix膜の
シート抵抗の上昇を招き、動作高速化の観点からは不利
である。すなわち、高耐圧化と低抵抗化とは相容れない
要請である。
【0020】そこで本発明は、MOSトランジスタ等の
半導体素子のゲート電極を金属シリサイド膜、特にWS
ix膜単独で形成する場合にも、下地段差部分における
密着性を改善し、しかも低抵抗化を可能とするゲート電
極の形成方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明のゲート電極の形
成方法は、ゲート絶縁膜上に、相対的に薄い半導体膜と
該半導体膜との界面近傍において相対的に金属含有量が
高められた相対的に厚い金属シリサイド膜とを順次成膜
してなる積層膜を形成し、この積層膜に熱処理を施すこ
とにより得られるシリサイド単層膜を用いてゲート電極
を形成することで上記の目的を達成しようとするもので
ある。すなわち、成膜時には低ストレス、ゲート電極完
成時には低抵抗といった相反する要求を満足するため
に、金属シリサイド膜を最初から固定された組成比にし
たがって単独でゲート絶縁膜上に成膜するのではなく、
薄い半導体膜を介在させた形で成膜する。この時の半導
体膜の膜厚を、後工程の熱処理において金属シリサイド
膜に完全に吸収されてしまう程度に薄く設定しておくこ
とにより、最終的にシリサイド単層膜を得るのである。
また、成膜当初の金属シリサイド膜は、その金属含有量
が半導体膜との界面近傍において高められているので、
該半導体膜との反応により界面近傍における金属含有量
が補償される。したがって、最終的に得られるシリサイ
ド単層膜の金属含有量を膜厚方向でほぼ均一化すること
ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明では、金属シリサイド膜の
下側に介在させる薄い半導体膜として、たとえばアモル
ファス・シリコン膜,ポリシリコン膜,Si−Ge膜を
用いることが特に好適である。また、この半導体膜の膜
厚は、この上に積層される金属シリサイド膜の膜厚との
相対的な比較でその1/4以下に設定することが好まし
く、特に絶対値としても20nm以下とすることが好ま
しい。これは、上記半導体膜を成膜する理由のひとつが
応力緩和にあり、この半導体膜の膜厚が20nmを大き
く上回ると、この膜自身の応力が蓄積される可能性が高
いからである。また、20nm以下の薄膜化を図る観点
からは、ポリシリコン膜よりもアモルファス・シリコン
膜の方が利用し易い。一般に、ポリシリコン膜のCVD
成膜温度はアモルファス・シリコン膜のそれよりも高
く、また原料ガスの供給開始から堆積開始までのタイム
ラグ(堆積遅れ時間)の存在によりまず島状成長が進行
するために、20nm程度の膜厚では薄く均一なポリシ
リコン膜を成膜することは難しいからである。
【0023】一方、上記金属シリサイド膜は、金属ハロ
ゲン化物ガスのハロゲン化シラン・ガス還元反応にもと
づいて成膜することができる。この金属シリサイド膜と
しては、たとえばWSix膜,MoSix(モリブデン
・シリサイド)膜,TaSix(タンタル・シリサイ
ド)膜を用いることができる。
【0024】これらの中でも代表的なWSix膜を用い
る場合、その成膜はWF6 ガスのDCS(SiCl2
2 )還元CVDで行うことが好適である。この反応系は
基本的に反応律速であり、下地の材料に応じて堆積種の
吸着係数が変化するため、堆積の初期には後期に比べて
金属含有量の高い膜が堆積し易い。この傾向は、堆積温
度が低い場合に一層顕著となる。したがって、前記半導
体膜との界面付近において金属含有量の高い金属シリサ
イド膜を成膜するには、上記反応系は極めて好都合であ
る。供給律速が支配的なシラン還元CVDでは、このよ
うな金属含有量の分布を自動的に得ることは難しく、ま
たポリシラン系ガス還元CVDでは堆積反応の進行が速
すぎて余計に難しい。
【0025】なお本発明では、最初の金属シリサイド膜
の成膜時に下地として薄い半導体膜が存在しているた
め、従来のポリサイド膜の成膜における金属シリサイド
膜の成膜条件を採用できることも利点のひとつである。
すなわち、従来はたとえばMOSトランジスタのゲート
電極をWSix膜を単層で成膜する場合、ゲート耐圧の
劣化を防止するためにその組成をシリコン・リッチにす
る必要があったが、本発明ではかかる考慮は不要であ
り、これによりゲート電極の低抵抗化を図ることができ
るからである。
【0026】ところで、本発明で形成されるゲート電極
をMOSトランジスタのゲート電極として用いた場合に
は、次のようなメリットがある。すなわち、金属シリサ
イドの仕事関数は、一般にSiのバンド・ギャップ付近
に位置しているので、かかる材料を用いてMOSトラン
ジスタのゲート電極を形成すれば、ポリシリコン・ゲー
ト電極あるいはW−ポリサイド・ゲート電極を用いる場
合に比べて約1桁低いチャネル不純物濃度(1016/c
3 のオーダー)でも、トランジスタの閾値電圧Vthを
適当な値(約0.6V)に調整することができる。この
とき、電子の移動度μn は不純物による散乱が少なくな
る分増大するので、MOSトランジスタの電流駆動能力
(電子の移動度μn に比例)を改善することができるの
である。本発明ではまた、前記金属シリサイド膜に前記
熱処理に先だってp型またはn型の不純物を導入するこ
とにより、前記ゲート電極の仕事関数をさらに制御する
ことができる。このときの不純物導入方法としては、気
相拡散、固相拡散、イオン注入を挙げることができる。
この不純物導入は、マスクを用いて高融点金属シリサイ
ド膜の所定の領域に選択的に行うこともでき、たとえば
レジスト・マスクを介したイオン注入により、各々異な
る種類の不純物、もしくは異なる濃度の不純物を異なる
領域に導入することができるこの後、これらの領域の各
々においてパターニングを行えば、基板上で仕事関数の
異なる複数のゲート電極を同時に形成することが可能と
なる。このようにゲート電極の仕事関数を制御する考え
方は、相補型トランジスタ(CMOS)の製造において
極めて有効である。従来のCMOSでは多くの場合、n
MOSのゲート電極にもp型のゲート電極にも共にn+
型ポリシリコン膜が用いられてきた。ただし、nMOS
とpMOSとの間には仕事関数差が存在し、この差に起
因して閾値電圧Vthが非対称となっているため、pMO
Sのチャネル領域に浅くホウ素(B)のイオン注入を行
って両タイプのトランジスタの閾値電圧Vthをほぼ等し
く1V以下としていた。しかし、閾値調整用のイオン注
入により基板表面の不純物濃度を上昇させると、表面付
近のキャリアの移動度が低下するのでLSI動作の高速
化には不利であり、将来的にはチャネル不純物濃度を低
下させることが必須と考えられている。本発明のよう
に、閾値電圧Vthをゲート電極の仕事関数を通じて制御
すれば、チャネル不純物濃度を上げずにnMOSとpM
OSとの間で閾値電圧Vthを対称化することができ、ト
ランジスタの入出力特性を対称化することができる。こ
のことは、CMOSインバータとして基本ゲートを構成
した場合の信号伝達特性の対称性の改善につながる。
【0027】ところで、本発明では薄い半導体膜と金属
シリサイド膜とを反応させてシリサイド単層膜を形成す
るための熱処理が必要となるが、本発明をMOSプロセ
スに適用するにあたっては、この熱処理をソース/ドレ
イン領域の活性化を兼ねて行うことができる。この場合
の熱処理は、薄い半導体膜と金属シリサイド膜との積層
膜をゲート電極の形状に倣ってパターニングした後に行
われることになり、工程数の増加を最小限に抑えること
ができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0029】実施例1 本実施例では、本発明をCMOSトランジスタの製造に
適用したプロセス例を、図1ないし図8を参照しながら
説明する。なお、デザイン・ルールは0.35μmとす
る。
【0030】まず、図1に示されるように、n型のSi
基板1(n−Sub)に高エネルギー・イオン注入およ
びアニールによりp型ウェル2(p−Well)を形成
し、続いてLOCOS法によりフィールド酸化膜3(S
iO2 )を形成し、さらに熱酸化により厚さ11nmの
ゲート酸化膜4(SiO2 )を形成した。ここで、上記
フィールド酸化膜3の形成により基体表面に生じた段差
の高さは、約200nmである。
【0031】次に、図2に示されるように、基体の全面
に薄いアモルファス・シリコン膜5(a−Si)を公知
のLPCVDにより成膜した。このアモルファス・シリ
コン膜5の膜厚は、最終的には次に述べるWSix膜6
と残らず反応できる分量に設定する必要があり、ここで
は約10nmとした。なお、この膜厚の設定に関して行
った検討については、後述する。
【0032】続いて、DCS還元LPCVDを行い、上
記アモルファス・シリコン膜5の上に厚さ約100nm
のWSix膜6i(添字iは、真性であることを表
す。)を積層した。このときの成膜条件は、たとえば WF6 流量 3.2SCCM SiCl22 流量 120SCCM ガス圧 93Pa 基板温度 585℃ とした。上記の条件は、従来の一般的なW−ポリサイド
膜の成膜におけるWSix膜の成膜条件と同等である。
上記WSix膜6iのSi組成比xは約2.5であり、
フィールド酸化膜3やゲート酸化膜4に対する密着性は
極めて良好であった。なお、上記の反応系は基本的に反
応律速であるため、上記WSix膜6iはアモルファス
・シリコン膜5との界面に近い領域の膜組成が相対的に
タングステン・リッチとされている。
【0033】次に、図3に示されるように、基体の全面
にSiOx膜を堆積させ、膜厚約150nmのマスクS
iOx膜7を成膜した。このときの成膜方法としては、
2−TEOSプラズマCVD法,H2 O−TEOSプ
ラズマCVD法,O3 −TEOS常圧CVD法のいずれ
であっても良い。このマスクSiOx膜7は、後述のソ
ース/ドレイン領域(図7の符号12,13を参照。)
を形成するためのイオン注入からゲート電極の前身とな
るWSixパターン(図6および図7の符号6iaを参
照。)を保護する役割と、該WSixパターン6iaを
酸化雰囲気から遮断する役割とを果たすものである。さ
らに、上記マスクSiOx膜7の上でレジスト・パター
ニングを行い、ゲート電極パターンに倣ったレジスト・
パターン8(PR)を形成した。
【0034】次に、上記レジスト・パターン8をマスク
として、一例としてマグネトロンRIE装置とCHF3
/O2 混合ガスを用い、上記マスクSiOx膜7をドラ
イエッチングし、図4に示されるようなマスクSiOx
パターン7a(添字aは、異方性加工された部材である
ことを示す。以下同様。)を形成した。
【0035】この後、レジスト・アッシングを行ってレ
ジスト・パターン8を除去した。なお、このレジスト・
パターン8は、続くWSix膜6iとアモルファス・シ
リコン膜5のドライエッチングの段階まで残しておいて
もCMOSプロセスそのものに支障は無いが、この段階
で除去することにより、カーボン系ポリマーによる汚染
やレジスト・パターン8のエッジ後退による寸法変換差
の発生を未然に防止することができる。また、レジスト
・パターン8は一般にプラズマ照射により硬化するとア
ッシングによる除去が困難となるが、本実施例のような
方法であればレジスト・パターン8はそれほど硬化が進
行しないうちに除去されることになり、アッシング残渣
の問題も解決し易くなる。
【0036】次に、基板を有磁場マイクロ波プラズマ・
エッチング装置に搬入し、図5に示されるように、マス
クSiOxパターン7aを介してWSix層6iをドラ
イエッチングした。このときの条件はたとえば、 Cl2 流量 72 SCCM O2 流量 8 SCCM ガス圧 0.4 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GHz) RFバイアス・パワー 40 W(13.56 MHz) 基板温度 0 ℃ とした。このエッチングにより、異方性形状を有する線
幅約0.35μmのWSixパターン6iaおよびアモ
ルファス・シリコン・パターン5aを形成した。次に、
LDDイオン注入を行った。図5では、nMOSトラン
ジスタ形成領域にn型不純物として砒素(As+ ) ,
pMOSトランジスタ形成領域にp型不純物としてホウ
素(BF2 +)をイオン注入する様子が図示されている
が、これらのイオン注入は実際にはそれぞれpMOS形
成領域とnMOS形成領域をそれぞれ被覆するようなレ
ジスト・パターン(図示せず。)を介して順次行われ
る。なおこのイオン注入におけるイオンの飛程はマスク
SiOxパターン7aの膜厚を超えるものではなく、し
たがってWSixパターン6iaは不純物導入を免れて
いる。
【0037】次に、図6に示されるように、通常のSi
Ox膜の全面堆積およびエッチバックを行い、上記WS
ixパターン6iaの側壁面にサイドウォール9SWを
形成した。このエッチバックは、Si基板1(pMOS
形成領域ではp型ウェル2)が露出するまで行った。こ
の後、熱酸化を行い、Si露出面に厚さ10nm程度の
薄いSiO2 膜10を形成した。この薄いSiO2 膜1
0は、次に述べるイオン注入時のチャネリング防止膜と
して設けられるものである。なお、この熱酸化時、WS
ixパターン6iaはマスクSiOxパターン7aおよ
びサイドウォール9SWに囲まれているため、酸化雰囲
気に曝されることがなく、したがって、WO3 の生成に
よる膜の脆弱化や剥離は生じなかった。
【0038】続いて、再び図示されないレジスト・マス
クを用い、nMOSトランジスタ形成領域とpMOSト
ランジスタ形成領域の各々に対してn型不純物とp型不
純物をイオン注入で打ち分けた。このときのドース量は
先のLDDイオン注入時よりも大としたが、マスクSi
Oxパターン7aの存在により、WSixパターン6i
aには何ら影響は及ばなかった。
【0039】次に、この基体に対してN2 雰囲気中,1
050℃,10秒間のアニールを行った。この熱処理に
より、図7に示されるように、nMOS形成領域ではp
型ウェル2の表層部に導入された砒素が活性化されてL
DD構造を有するn+ 型のソース/ドレイン領域12
が、またpMOS形成領域ではn型のSi基板1の表層
部に導入されたホウ素が活性化されてLDD構造を有す
るp+ 型のソース/ドレイン領域13が、それぞれ形成
された。さらに、これと同時にWSixパターン6ia
とアモルファス・シリコン・パターン5aとが反応し、
WSix単層膜によるゲート電極11が形成された。こ
のゲート電極11の組成は、膜厚方向にほぼ均一化され
ていた。
【0040】この後、図8に示されるように、基板の全
面にSiOx層間絶縁膜14を堆積させ、さらにこれを
パターニングしてソース/ドレイン領域12,13に臨
むコンタクトホール15を開口し、該コンタクトホール
15を通じて上層配線を基板にコンタクトさせた。この
上層配線は、たとえばブランケット・タングステンCV
Dにより基体の全面に被着させたタングステン(W)膜
をエッチバックして上記コンタクトホールの内部にWプ
ラグを形成した後、平坦化された基体の全面に例えばA
l−1%Si膜を被着させ、これをパターニングしてA
l系配線17(Al)を形成することにより、完成させ
た。
【0041】ところで、本実施例ではアモルファス・シ
リコン膜5の膜厚を10nmに設定したが、この設定は
次のような予備実験結果にもとづいている。この実験と
は、Si基板上に膜厚8nmのゲート酸化膜を介して厚
さ100nmのWSix膜を積層させてなる面積2×1
-4cm2 のMOSキャパシタのC−V(容量−電圧)
特性を、室温(24℃),測定周波数10kHzにて測
定したものである。ここで、上記WSix膜はアモルフ
ァス・シリコン膜と界面近傍の金属含有量が高められた
WSix膜との積層膜をアニールすることにより形成し
たものである。このり、アモルファス・シリコン膜厚t
を10nm,20nm,30nm,40nmの4段階に
変化させてC−V特性の変化を調べた。結果を図9に示
す。図中、縦軸はゲート酸化膜容量で規格化した測定容
量、横軸はゲート電圧(V)である。この実験による
と、アニール後に未反応のアモルファス・シリコン膜が
残ると、その残膜部に向けて空乏層が伸びるために容量
低下が起こることを利用して、アモルファス・シリコン
膜厚の最適範囲を見積もることができる。
【0042】この図9より、t=10nmの場合には蓄
積状態で空乏層が生じておらず、未反応のアモルファス
・シリコン膜は残存しないものと判断される。これに対
し、t=20,30,40nmの場合にはグラフは明ら
かな容量低下を示しており、未反応アモルファス・シリ
コン膜の残存を示唆している。これは、アモルファス・
シリコン膜との界面近傍に形成できるWSix膜側のタ
ングステン・リッチ領域の厚さに限度があり、アモルフ
ァス・シリコン膜が厚過ぎるとシリサイド化反応におい
てSiを消費し切れなくなるからである。このように、
WSix膜とゲート酸化膜との間に結果的に異種材料膜
が残存することは、t=10nmのグラフとt=20n
mのグラフの間で、フラットバンド容量Cfb(半導体基
板の不純物濃度から算出)を与える時のゲート電圧であ
るフラットバンド電圧Vfbが0.2Vほどシフトする現
象にも現れている。上記の実験結果より、0.35μm
ルールにおけるアモルファス・シリコン膜の最適膜厚は
10nm近傍であり、厚くともせいぜい20nmである
ことがわかる。
【0043】実施例2 本実施例では、実施例1のnMOSトランジスタとpM
OSトランジスタの各ゲート電極の仕事関数を不純物導
入により変化させ、デュアルゲート型CMOSを製造し
た。このプロセスを、図10ないし図12を参照しなが
ら説明するが、実施例1と共通する部分については詳細
な説明を省略する。
【0044】図10は、前掲の図2に示した真性のWS
ix膜6iのうち、pMOSトランジスタの形成領域を
レジスト・パターン18(PR)で被覆し、露出部分に
ヒ素(As+ )のイオン注入を行ってこれをn+ 型のW
Six層6nに変化させた状態を示している。このとき
のイオン注入条件は、たとえばイオン加速エネルギー2
0keV,ドース量1×1016/cm2 のオーダーとし
た。
【0045】次に、図11に示されるように、nMOS
トランジスタの形成領域をレジスト・パターン19(P
R)で被覆し、露出部分にホウ素(B+ )のイオン注入
を行ってこれをp+ 型のWSix層6pに変化させた。
このときのイオン注入条件は、たとえばイオン加速エネ
ルギー15keV,ドース量1×1016/cm2 のオー
ダーとした。
【0046】この後、図12に示されるように、マスク
SiOx膜7の成膜およびそのパターニング、n+ 型お
よびp+ 型のWSix膜6n,6pとアモルファス・シ
リコン膜5のパターニング、LDDイオン注入、サイド
ウォール9SWの形成、高濃度イオン注入、不純物活性
化アニールによる単層シリサイド・ゲート電極11n,
11pの同時形成、SiOx層間絶縁膜14の成膜とコ
ンタクトホール15の開口、および上層配線の形成をい
ずれも実施例1と同様に行い、デュアルゲート型CMO
Sトランジスタを完成させた。
【0047】本実施例においても、WSix膜の剥離を
生ずることなく、良好な素子特性を達成することができ
た。なお、本実施例ではn+ 型とゲート電極11nとp
+ 型のゲート電極11pとを形成したが、n+ 型とp+
型の中間的な仕事関数を有するゲート電極を形成するこ
とも、もちろん可能である。
【0048】以上、本発明を2例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、上述の各実施例では工程数増
加を最小限に抑えるために、シリサイド単層膜を形成す
るためのアニールをゲート・パターニング後に行った
が、これをゲート・パターニング前に行っても良い。後
者の場合のアニールは、たとえば前掲の図2に示される
ように基体の全面にアモルファス・シリコン膜5とWS
ix膜6iとが積層された段階で行うことができる。こ
のとき、たとえフィールド酸化膜3により急峻な段差が
形成されていても、アモルファス・シリコン膜5で応力
が緩和されるために、得られる単層WSix膜が段差部
で剥離を生ずることはない。
【0049】また、金属シリサイド膜としてはWSix
膜のみを例示したが、この他にMoSixやTaSix
を使用しても、同様の効果が期待できる。また、CMO
Sトランジスタの形成基板としてはp型ウェルを有する
n型Si基板を採り上げたが、n型ウェルを有するp型
Si基板、あるいはp型とn型の両方のウェルを有する
ν型Si基板を用いても良い。また、nMOSトランジ
スタとpMOSトランジスタに対するイオン注入の実施
順序も、上述の逆として構わない。この他、デザイン・
ルール、基板構成の細部、イオン注入条件、CVD条
件、ドライエッチング条件についても、適宜変更可能で
ある。
【0050】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば密着性の不足が解消されることにより、従来
は困難であったシリサイド単層膜によるゲート電極の形
成が可能となる。したがって、従来のポリサイド膜に比
べて低抵抗かつ薄型で高集積化に適するゲート電極を形
成することができ、トランジスタの動作速度を大幅に向
上させることができる。また、成膜・加工工程もポリサ
イド膜に比べて簡略化されるため、製造コストの上昇を
抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したCMOSトランジスタのゲー
ト電極形成プロセスにおいて、Si基板上でウェル形
成,素子分離,およびゲート酸化を行った状態を示す模
式的断面図である。
【図2】図1の基体の全面にアモルファス・シリコン膜
およびWSix膜を形成した状態を示す模式的断面図で
ある。
【図3】図2のWSix膜の上にマスクSiOx膜を積
層し、さらにその上でレジスト・パターニングを行った
状態を示す模式的断面図である。
【図4】図3のマスクSiOx膜をドライエッチングし
た後、レジスト・アッシングを行った状態を示す模式的
断面図である。
【図5】図4のマスクSiOxパターンを介してWSi
x膜とアモルファス・シリコン膜とをドライエッチング
し、LDDイオン注入を行った状態を示す模式的断面図
である。
【図6】図5のWSix膜のパターンの側壁面にサイド
ウォールを形成し、高濃度イオン注入を行った状態を示
す模式的断面図である。
【図7】不純物活性化アニールを、WSix膜とアモル
ファス・シリコン膜の両パターンの反応による単層シリ
サイド・ゲート電極の形成を兼ねて行う状態を示す模式
的断面図である。
【図8】図7の基体上で層間絶縁膜の形成,コンタクト
・ホールの開口,配線の形成を経てCMOSトランジス
タを完成した状態を示す模式的断面図である。
【図9】MOSキャパシタのC−V特性のアモルファス
・シリコン膜厚依存性を示すグラフである。
【図10】本発明を適用したデュアルゲート型CMOS
トランジスタのゲート電極形成プロセスにおいて、nM
OS形成領域にある真性のWSix膜にn型不純物をイ
オン注入している状態を示す模式的断面図である。
【図11】pMOS形成領域にある上記真性のWSix
膜にp型不純物をイオン注入している状態を示す模式的
断面図である。
【図12】図12の基板上でゲート電極のパターニン
グ,サイドウォールの形成,イオン注入,層間絶縁膜の
形成,コンタクト・ホールの開口,上層配線の形成を経
てデュアルゲート型CMOSトランジスタを完成した状
態を示す模式的断面図である。
【図13】従来プロセスにおいて、フィールド酸化膜が
形成された基板上にWSix膜を成膜した直後の状態を
示す模式的断面図である。
【図14】アニールを経て図13のWSix膜がフィー
ルド酸化膜のエッジ部で一部剥離した状態を示す模式的
断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板,2 p型ウェル,5 アモルファス・シ
リコン膜,6i(真性)WSix膜,6ia(真性)W
Sixパターン,6n(n+ 型)WSi膜,6p(p+
型)WSix膜,7 マスクSiOx膜,9SW サイ
ドウォール,11i ゲート電極,11n(nMOSト
ランジスタの単層シリサイド)ゲート電極,11p(p
MOSトランジスタの単層シリサイド)ゲート電極,1
2(nMOSトランジスタの)ソース/ドレイン領域,
13(pMOSトランジスタの)ソース/ドレイン領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/8238 H01L 27/08 321E 27/092 29/78 301G 29/78

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート絶縁膜上に、相対的に薄い半導体
    膜と該半導体膜との界面近傍において相対的に金属含有
    量が高められた相対的に厚い金属シリサイド膜とを順次
    成膜してなる積層膜を形成し、この積層膜に熱処理を施
    すことにより得られるシリサイド単層膜を用いてゲート
    電極を形成するゲート電極の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体膜がアモルファス・シリコン
    膜またはポリシリコン膜である請求項1記載のゲート電
    極の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体膜の膜厚が前記金属シリサイ
    ド膜の膜厚の1/4以下である請求項1記載のゲート電
    極の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記半導体膜の膜厚が20nm以下であ
    る請求項3記載のゲート電極の形成方法。
  5. 【請求項5】 前記金属シリサイド膜を、金属ハロゲン
    化物ガスのハロゲン化シラン・ガス還元反応にもとづい
    て成膜する請求項1記載のゲート電極の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記金属ハロゲン化物ガスがWF6 、前
    記ハロゲン化シラン・ガスがSiCl22 である請求
    項5記載のゲート電極の形成方法。
  7. 【請求項7】 前記ゲート電極がMOSトランジスタの
    ゲート電極である請求項1記載のゲート電極の形成方
    法。
  8. 【請求項8】 前記熱処理は、前記積層膜をゲート電極
    の形状に倣ってパターニングした後、ソース/ドレイン
    領域の不純物活性化を兼ねて行う請求項7記載のゲート
    電極の形成方法。
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