JP2000113970A - 面状採暖具 - Google Patents

面状採暖具

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JP2000113970A
JP2000113970A JP10287647A JP28764798A JP2000113970A JP 2000113970 A JP2000113970 A JP 2000113970A JP 10287647 A JP10287647 A JP 10287647A JP 28764798 A JP28764798 A JP 28764798A JP 2000113970 A JP2000113970 A JP 2000113970A
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heating
planar
sensitive
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Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Tadataka Yamazaki
忠孝 山崎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体と感圧素子を組み込んだ面状採暖具と
して、採暖具上の荷重に対して、より正確に圧力を検知
することができる面状採暖具を実現する。 【解決手段】 軟質発泡体6中に発熱体2と感圧素子7
を一体成型に組み込むので、感圧素子7の位置決めを精
度良く配置でき、正確な圧力検知ができ安定した面状採
暖具となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気カーペット
や、電気座布団等の面状採暖具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人の存在を検知する感圧素子と、
採暖するため発熱体を組み込んだ電気カーペットの面状
採暖具は、実開平2ー98484号公報に開示されてい
るように、一般的には図13に示す様にフェルトの繊維
質の断熱材1にコード状のチュビングヒータの発熱体2
と、感圧素子としての圧電フィルム3を均一に配設し、
その上に熱融着シート4、さらに不織布の表布5を配置
して熱プレスにより熱融着シート4を溶かしつつ断熱材
1と表布5を圧着して発熱体2と、圧電フィルム3を固
定する構成となっている。また、熱融着シート4の代わ
りに接着剤を使用して断熱材1と表布5を単に圧着して
発熱体2と圧電フィルム3を固定する構成のものもあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
面状採暖具の固定の方法では、以下の課題を有する。熱
プレスによる圧着時に、感圧素子が初めに配置した位置
とずれて固定されてしまうため、発熱体と感圧素子が均
一に配置されずに、面上採暖具上の人体の検知位置を正
確に知ることができない(発熱体と感圧素子の配置ず
れ)。また、フェルトの繊維質の断熱材はフローリング
(木質床)との摩擦力が小さいため、フローリング上の
面状採暖具を踏み込んだとき採暖具が移動し、荷重検知
による人体位置を正確に検知できない(感圧素子の異常
検知)。そして、面状採暖具の感圧素子にポリフッ化ビ
ニリデンなどの有機ポリマー材料の感圧フィルムや感圧
線を用いると、発熱体への通電により感圧素子の温度が
高くなると、有機ポリマー材料の結晶構造が変化し、時
間の経過ごとに感度が不安定になる(感圧素子の熱安定
性の問題)。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、面状に配線された発熱体と、前記発熱体
を覆う軟質発泡体と、感圧素子を一体に組みこんだ構成
手段を有し、その構成の一つは、発熱体と感圧素子を軟
質発泡体に埋設した、一体成型によりなり、またその構
成は軟質発泡体の採暖側と床面側の両側に独立した凹凸
加工を形成し、軟質発泡体中の採暖側に発熱体を配線
し、軟質発泡体中の床面側の前記凸部に感圧素子を配置
する。また別の構成として、発熱体は軟質発泡体中に配
設し感圧素子が軟質発泡体表面の一部または全面に配設
して一体化させるものとし、また発熱体は軟質発泡体中
に配設し、感圧素子を軟質発泡体表面の床面あるいは採
暖側の一部または全面に配設する構成を有する。また別
の構成として、発熱体は軟質発泡体中に配設し感圧素子
が軟質発泡体表面の一部または全面に配設して一体化さ
せるものとし、また発熱体は軟質発泡体中に配設し、感
圧素子を軟質発泡体表面の床面あるいは採暖側の一部ま
たは全面に配設する構成としたものである。
【0005】なお、前記感圧素子は天然ゴム弾性体また
は合成ゴム弾性体等の有機基材にチタン酸鉛、チタン酸
ジルコン酸鉛の圧電セラミックの焼結粉体を配合して均
一に混合して成型し、分極処理して構成した感圧性高分
子組成物である。
【0006】そして、発熱体及び感圧素子の配設を面状
で分割して、面状採暖具上での人体検知により、発熱体
への通電制御する。
【0007】そして本手段によれば、軟質発泡体と発熱
体と感圧素子を一体に組み込んだ面状採暖具であるの
で、発熱体、感圧素子を決めた位置に正確に配置するこ
とができるので、製品ごとに人体検知の感度がばらつく
ことなく、安定した面状採暖具を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1は面状に配線さ
れた発熱体と前記発熱体を覆う軟質発泡体と、感圧素子
を一体に組込んだものである。 そして、本発明の面状
採暖具は請求項2ないし9に記載した具体的な形態で実
施できるものである。
【0009】請求項2に記載のように、発熱体と感圧素
子と軟質発泡体で一体成型して構成とするものである。
【0010】また、請求項3に記載のように、軟質発泡
体の採暖側と床面側の両側に独立した凹凸加工を形成
し、前記軟質発泡体中の採暖側に発熱体を配設し、前記
軟質発泡体中の床面側の前記凸部に感圧素子を配設した
ものである。
【0011】また請求項4に記載のように、発熱体は軟
質発泡体中に配設し、感圧素子を軟質発泡体表面の一部
または全面に配設して一体化させたものである。
【0012】また請求項5に記載のように、発熱体は軟
質発泡体中に配設し、感圧素子を軟質発泡体表面の床面
側の一部または全面に配設して一体化させたものであ
る。
【0013】また請求項6に記載のように、発熱体は軟
質発泡体中に配設し、感圧素子を軟質発泡体表面の採暖
面側の一部または全面に配設して一体化させたものであ
る。
【0014】また、請求項7記載のように、前記感圧素
子は天然ゴム弾性体または合成ゴム弾性体等の有機基材
に圧電セラミックの焼結粉体を配合して均一に混合して
成型し、分極処理して構成した感圧性高分子組成物であ
る。
【0015】請求項8記載のように、圧電セラミックが
チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸鉛の焼結
粉末である。
【0016】請求項9に記載のように、発熱体と感圧素
子の配設を面状で分割して任意の面から採暖することが
できる構成としたものである。
【0017】そして請求項1から5記載によれば、軟質
発泡体と発熱体と感圧素子を一体に組み込んだ面状採暖
具であるので、発熱体、感圧素子を決めた位置に正確に
配置することができるので、製品ごとに人体検知の感度
がばらつくことなく、安定した面状採暖具を得ることが
できる。
【0018】また請求項6から8記載によれば、感圧素
子に感圧性高分子組成物を主成分で構成されているの
で、人体荷重検知機能を有する面状採暖具に搭載しても
継続的、安定的に感度を得ることができる。
【0019】請求項9記載によれば、面状採暖具上に人
が存在しているゾーンを検知し、そのゾーンにのみ発熱
体に通電して暖かくするという人体荷重検知機能を付加
したゾーン別発熱制御ができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0021】(実施例1)図1(a)は本発明の実施例
1の面状採暖具の要部切欠の外観斜視図である。
【0022】図1(b)は、図1(a)の側断面図であ
る。図1(a)及び(b)において、熱源である発熱体
2と感圧素子7が軟質発泡体6中に埋設固定され本体8
を構成している。
【0023】図2は本発明の実施例1の面状採暖具の製
造工程を説明する図である。 (1)裏材9を下金型10に載置するA工程、(2)裏
材9に発泡樹脂材11を塗布するB工程、(3)発熱体
2と感圧素子7を配設してなる表材ユニット12を発泡
樹脂材11の塗布されている裏材9の上に載置するC工
程、(4)さらに表材ユニット12の上から上金型13
を降下させ、裏材9と発泡樹脂材11と表材ユニット1
2を下金型10と上金型13とで封止し、この下金型1
0と上金型13との間にできる空間内で発泡樹脂材11
を発泡させ金型の内面形状に沿って成形するD工程とか
らなっている。
【0024】裏材9としては、発泡樹脂材11が発泡中
に表面にしみ出してこないように樹脂シートや不織布等
の基材に樹脂を片面あるいは両面にラミネートしたもの
を使用する。表材13としては、ニードルパンチフェル
トや表面に樹脂コーテイングを施した不織布を使い、発
泡樹脂材11と接触する面には裏材9と同様に発泡樹脂
材11が発泡中に表面にしみ出してこないよう樹脂をラ
ミネートしておく。
【0025】発泡樹脂材11としては、発泡ポリウレタ
ンのように自己発泡する材料でも発泡ポリエチレンや発
泡ポリ塩化ビニルのように炭酸ガスの発泡剤を注入して
発泡させる材料のどちらでもよい。
【0026】なお、ここで感圧素子7は、感圧性高分子
組成物を使用した。この感圧性高分子組成物は、平板状
でも線状でも荷重を検知できれば形状は問わない。この
感圧高分子組成物及び感圧素子7の詳細な説明は、実施
例6で説明するのでここでは省略する。
【0027】また、図1では、軟質発泡体中に埋設した
発熱体の間に感圧素子を配設したが、発熱体、感圧素子
は軟質発泡体中であれば、どこに配設してもよい。
【0028】以上のように、面状に配線された発熱体2
と、感圧素子7を発泡樹脂材11で発泡させた軟質発泡
体6で一体に組み込むので、一度に確実に決められた位
置に発熱体2と感圧素子7を配置することができる。
【0029】(実施例2)図3は本発明の実施例2面状
採暖具の要部断面図である。図3において、熱源となる
発熱体2と、感圧素子7が一体成形で軟質発泡体6中に
埋設固定され本体8を構成している。このとき、軟質発
泡体6の採暖側と床面側の両側に独立した加工を形成
し、軟質発泡体6中の採暖側の凸部15に発熱体2を配
設し、軟質発泡体6中の床面側の凸部16に感圧素子7
を配設して構成した。図4はその製造工程の一部を示す
図である。つまり、図2で示す採暖具の製造工程のC工
程中で、表材14に発熱体2を配設する。また裏材9に
感圧素子7を配設した上に発泡樹脂材11を塗布する。
そして、上金型13、下金型10にそれぞれ凹凸部を設
け、採暖側の凸部15に発熱体2が、床側の凸部16に
感圧素子7が各々配置されるように、上金型13、下金
型10の位置を調節し、上金型13を降下させ、この下
金型10と上金型13との間にできる空間内で発泡樹脂
材11を発泡させ金型の内面形状にそって成形する。成
形に使用した材料は、実施例1と同じ材料を使用した。
採暖側、床面側に凹凸加工を施すことにより、床面およ
びオーバーカバーへの接触面積を少なくできる。このこ
とにより、断熱効果を増すことができる。
【0030】以上のように成形した本実施例の採暖具
と、図13に示す従来の熱プレスにより、感圧素子7と
発熱体2を固定する採暖具について、感圧素子7の荷重
検知比較を行った。この比較試験は、本実施例の2畳用
面状採暖具と同じ大きさの従来の面状採暖具において、
その採暖側の面上に人が存在した場合に発生する発生電
圧値の最高値をオシロスコープで読みとり比較する。な
お、この従来品と本実施例を各3台作成し、それぞれに
上記試験を10回繰り返してその平均値とばらつきを比
較する。試験する人の体重は63kgである。使用する
感圧素子は平板状であり、採暖具に組み込む前の単独で
の発生電圧値は、従来品と本実施例では同じになるよう
に設計した。(発生電圧200mv)この平板状採暖具
には平板状感圧素子7を10cm間隔で配置した。その
結果を(表1)に示す。
【0031】
【表1】
【0032】(表1)に示すように、各3台の最高発生
電圧値と標準偏差(ばらつき)を測定した。
【0033】その結果、本実施例の採暖具が平均発生電
圧も高く、ばらつきも小さいことがわかった。これは、
従来の面状採暖具の場合、配置された感圧素子の位置が
一定していないために、採暖具ごとに発生電圧が異な
り、ばらつきも大きくなる。本実施例の採暖具は、感圧
素子の位置が一定に決まるため採暖具ごとの発生電圧値
にばらつきもなく、感度が一定となるので、採暖具上で
の人体荷重検知の判断を正確に行うことができる。
【0034】(実施例3)図5(a)、(b)に本発明
の実施例3の面状採暖具の要部断面図を示す。図5
(a)では軟質発泡体6の採暖面側及び床面側全面に感
圧素子7を配設しているが、同図(b)のように軟質発
泡体6の採暖面側及び床面側の一部分に配設しても良
い。軟質発泡体6中に発熱体2を埋設させ、軟質発泡体
6の採暖面側及び床面側にそれぞれ感圧素子7を全面に
配設する。
【0035】実施例3の製造方法を図6に示す。図6に
は、実施例1の図2に示したAからD工程を進める中
で、C工程中の表材ユニット12の発泡樹脂材11に接
する面に発熱体2を配設し、表材ユニット12の裏面に
感圧素子7を接着しておき、発泡樹脂材11に接しない
裏材9の裏面に感圧素子7を接着し、D工程で下金型1
0と上金型13との間にできる空間内で発泡樹脂材11
を発泡させ金型の内面形状に沿って成型する。
【0036】(実施例4)図7(a)は本発明実施例4
の面状採暖具の床面側全面に感圧素子を設けた断面図、
(b)は同床面側の一部分に感圧素子を設けた断面図で
ある。軟質発泡体6中に発熱体2を埋設させ、軟質発泡
体6の床面側にに感圧素子7を全面に配設する。
【0037】実施例4の製造方法については、図6のC
工程の軟質発泡樹脂材11に接しない裏材9の裏面に感
圧素子7を接着しておき、D工程で金型の内面形状に沿
って成型する。
【0038】図7(a)では軟質発泡体6の床面側全面
に感圧素子7を配設しているが、同図(b)のように軟
質発泡体6の床面側の一部分に配設しても良い。
【0039】(実施例5)図8(a)は実施例5の感圧
素子を面状採暖具の表面の全面に設けた要部断面図、
(b)同表面の一部に設けた要部断面図である。
【0040】軟質発泡体6中に発熱体2を埋設させ、軟
質発泡体6の採暖面側に感圧素子7を全面に配設する。
【0041】実施例5の製造方法については、図6に示
したC工程の表材ユニット12の裏面に感圧素子7を接
着しておき、D工程で金型の内面形状に沿って成型す
る。
【0042】図8(a)では軟質発泡体6の床面側全面
に感圧素子7を配設しているが、同図(b)のように軟
質発泡体6の床面側の一部分に配設しても良い。
【0043】以上実施例3から実施例5に示した構成
で、感圧素子7が軟質発泡体6の採暖面側及び床面側全
面または一部に軟質発泡体6と一体に配置されるので、
感圧素子7の位置ずれを起こさずに精度良く人体荷重検
知をすることができる。
【0044】(実施例6)実施例1から5までに使用し
た感圧素子7は感圧性高分子組成物である。この感圧性
高分子組成物は、塩素化ポリエチレン100に対して、
粒径10〜300μmのチタン酸ジルコン酸鉛の焼結粉
体1500重量部を均一に分散するようにロールにて十
分混合して、プレス加工機により厚み0.5mmに成形
し、表裏面に導電性塗料により電極を形成した。電極は
銅、アルミ等の金属箔でもよい。このシートを裁断機に
より長辺1600mm、短辺30mmに加工成形し、電
極面を介して感圧性高分子組成物を分極処理した。分極
電圧は直流電圧50KV/mmを負荷した。次に、動
作、作用について説明すると、電極間に挟まれた感圧性
高分子組成物が荷重による圧力を負荷されたとき、電極
間に荷重圧力に応じた電圧が発生する。使用温度範囲は
10℃〜100℃である。
【0045】この感圧素子は可撓性感圧素子として圧力
に対して可撓性の感圧体に対向した一対の電極間電位
(発生電圧)が瞬時に鋭敏に変化することにより、圧力
を検知するものである。
【0046】以上のように作成した感圧素子7を発熱体
2と共に、本発明の実施例2で示した構成の2畳用の電
気カーペットを試作した。また、図13に示す従来の構
成で、感圧素子7を有機材料樹脂であるポリフッ化ビニ
リデンフィルムを使用した従来の電気カーペットを試作
した。
【0047】この本発明の実施例の試作品と従来品の電
気カーペットにおいて、各々の発熱体2に通電して発熱
させ、併設している感圧素子7の温度が100℃になる
ように発熱体2の温度を調節する。そして経過時間ごと
に電気カーペットに荷重を負荷した時に感圧素子7が発
生する電圧を測定比較した。この時の被験者の体重は6
3kgで、発熱させる前の初期の試作品及び従来品電気
カーペットにおける荷重時の感圧素子7の発生電圧は共
に200mVになるよう設定した。
【0048】この結果を図9に示す。図9に示すとお
り、感圧性高分子組成物を使用した感圧素子7を配設し
た本発明の実施例の電気カーペットは、ポリフッ化ビニ
リデンフィルムを使用した感圧素子7に配設した従来電
気カーペットよりも長時間、安定的に感度が維持され
る。
【0049】また、実施例1から実施例5では上記記述
の平板状感圧素子を用いたが、図10に示すようにニッ
ケルメッキの銅芯線状の中心電極17上に感圧性高分子
組成物18を押しだしチュービングして中心電極17を
被覆形成し、銅箔19を介して前記組成物上に同心円上
に銅線の外側銅電極20を設け、その外側に塩化ビニル
絶縁外被21を設けた感圧線形状を用いても面状採暖具
に適した安定的、継続的な感度を得ることができる。
【0050】これは、従来電気カーペットはポリフッ化
ビニリデンフィルムを感圧素子7として使用しているの
で、100℃の高温中に長時間放置されていると、電圧
が発生する方向に配向していたポリフッ化ビニリデンの
分子結晶が乱れ、結晶構造が変化する。このため次第
に、発生電圧が低下してくる。このため、人体荷重検知
による発熱通電の制御を目的とする面状採暖具では、発
熱している間に感圧素子7の感度が時間経過で低下する
ので、人体荷重が検知できなくなる。
【0051】これに対して、本発明の実施例の電気カー
ペットはチタン酸ジルコン酸鉛焼結粉体の耐熱性は30
0℃〜350℃であるので、100℃中放置でも分極し
た結晶構造は変化しない。このため、感度検知が安定的
に維持できる。なお、この実施例ではチタン酸ジルコン
酸鉛の焼結粉体を使用したが、耐熱性が高く、分極によ
る結晶構造の配向性から、圧力荷重に対して電圧を発生
する性質(ピエゾ性)を有するチタン酸鉛の焼結粉体を
使用しても上記同様の結果を得ることができる。
【0052】(実施例7)図11は本発明の実施例7の
面状採暖具の平面図である。図11に示すように線状で
配線したヒータ線である発熱体2と、平板状の感圧素子
7が面状で分割して配設されている。実施例1から6で
記述した感圧素子7は図12に示すような特性を持って
いるので荷重がかかると電圧を発生する。この感圧素子
7からの発生電圧を制御部へ伝え通常の電気制御回路に
よって発熱体2に通電する。図11のように面状採暖具
上で、AとBの2ゾーンに分割されているとき、感圧素
子7の発生電圧を測定して、どちらのゾーンに人が存在
したかがわかり、そのゾーンのみに発熱体2へ通電する
制御をすれば、面状採暖具全面を暖めなくてすむので、
省電力に貢献する。また、面状採暖具上で人が寝返りな
どで動いている時には、感圧素子7が電圧を発生するの
で人の存在を検知できる。一定時間感圧素子7の発生電
圧を検知しない場合は、採暖具上に人がいないと判断し
て、発熱体2への通電を止める。なお、上記のごとく動
作させる制御部の制御回路は通常一般に採用されている
ものの組み合わせなので省略する。
【0053】
【発明の効果】以上のように請求項1から5記載によれ
ば、軟質発泡体と発熱体と感圧素子を一体に組み込んだ
面状採暖具であるので、発熱体、感圧素子を決めた位置
に正確に配置することができるので、製品ごとに感度が
ばらつくことなく、安定した面状採暖具を得ることがで
きる。
【0054】また請求項6から8記載によれば、感圧素
子に感圧性高分子組成物を主成分で構成されているの
で、人体荷重検知機能を有する電気カーペットなどの面
状採暖具に搭載しても継続的、安定的に感度を得ること
ができる。
【0055】そして、請求項9記載によれば、面状採暖
器具上に人が存在しているゾーンを検知し、そのゾーン
にのみ発熱体へ通電して暖かくするという人体荷重検知
機能を付加したゾーン別発熱制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例1における面状採暖具の
要部切欠外観斜視図 (b)同側断面図
【図2】同実施例1における面状採暖具の製造工程を説
明する図
【図3】本発明の実施例2における面状採暖具の要部断
面図
【図4】同実施例2における面状採暖具の製造工程を示
す図
【図5】(a)本発明の実施例3の感圧素子を面状採暖
具の表面の両面の全面に設けた断面図 (b)同感圧素子を面状採暖具の表面の両面の一部に設
けた断面図
【図6】同実施例3における面状採暖具の製造工程の図
【図7】(a)本発明実施例4の感圧素子を面状採暖具
の床面側全面に設けた要部断面図 (b)同感圧素子を床面側の一部に設けた要部断面図
【図8】(a)本発明実施例5の感圧素子を面状採暖具
の表面側全面に設けた要部断面図 (b)同感圧素子を表面側の一部に設けた要部断面図
【図9】本発明及び実施例の従来品採暖具感圧素子の発
生電圧の経過時間比較図
【図10】本発明の実施例の感圧線形状の平面図
【図11】本発明実施例7における面状採暖具のを示す
平面図
【図12】本発明の実施例に使用された感圧素子の特性
【図13】従来の面状採暖具の要部断面図
【符号の説明】
2 発熱体 6 軟質発泡体 7 感圧素子 8 面状採暖具本体 15 採暖側凸部 16 床面側凸部
フロントページの続き Fターム(参考) 3K034 AA22 BB08 BB13 BB16 BB17 BC01 BC17 CA02 CA04 CA17 CA21 CA35 DA09 EA03 HA04 HA10 JA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】面状に配線された発熱体と、前記発熱体を
    覆う軟質発泡体と、感圧素子を一体に組み込んだ面状採
    暖具。
  2. 【請求項2】発熱体と感圧素子を軟質発泡体中に埋設
    し、一体成型により構成した本体を備えた請求項1記載
    の面状採暖具
  3. 【請求項3】軟質発泡体の採暖側と床面側の両側に独立
    した凹凸を形成し、前記軟質発泡体中の採暖側に発熱体
    を配設し、前記軟質発泡体中の床面側の前記凸部に感圧
    素子を配設して構成した請求項1または2記載の面状採
    暖具
  4. 【請求項4】感圧素子は、軟質発泡体表面の一部または
    全面に配設して一体化した請求項1記載の面状採暖具。
  5. 【請求項5】感圧素子は、軟質発泡体表面の床面側の一
    部または全面に配設して一体化した請求項4記載の面状
    採暖具。
  6. 【請求項6】感圧素子は、軟質発泡体表面の採暖側の一
    部または全面に配設して一体化した請求項4記載の面状
    採暖具。
  7. 【請求項7】感圧素子は、ゴム弾性体の有機基材に圧電
    セラミックの焼結粉体を配合して均一に混合して成型
    し、分極処理して構成した感圧性高分子組成物である請
    求項1ないし5のいずれか1項記載の面状採暖具。
  8. 【請求項8】圧電セラミックはチタン酸鉛、チタン酸ジ
    ルコン酸鉛の焼結粉末である請求項7記載の面状採暖
    具。
  9. 【請求項9】発熱体と感圧素子を面状で分割して配設す
    る請求項1ないし8のいずれか1項記載の面状採暖具
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002184555A (ja) * 2000-12-14 2002-06-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱装置
JP2017098048A (ja) * 2015-11-23 2017-06-01 株式会社デンソー ヒータシステム

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