JP2002162048A - 面状採暖具 - Google Patents

面状採暖具

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JP2002162048A
JP2002162048A JP2000357259A JP2000357259A JP2002162048A JP 2002162048 A JP2002162048 A JP 2002162048A JP 2000357259 A JP2000357259 A JP 2000357259A JP 2000357259 A JP2000357259 A JP 2000357259A JP 2002162048 A JP2002162048 A JP 2002162048A
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Naoko Ubukawa
直子 生川
Shigeki Kawase
茂樹 河瀬
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Akihiro Umeda
章広 梅田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体と感圧素子を組み込んだ面状採暖具
で、荷重に対してより正確に圧力を検知し、清潔に、快
適に使用することができる面状採暖具を実現する。 【解決手段】 芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤の少なくと
も一種を収納したマイクロカプセル8を含む軟質発泡体
6と発熱体2と感圧素子7を一体に組み込むので、感圧
素子7の位置決めを精度良く配置できるので、正確な圧
力検知ができ、芳香成分、害虫忌避成分、消臭成分が使
用とともに徐々に放散され、長期にわたって快適に、清
潔に使用できる面状採暖具を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気カーペット
や、電気座布団等の面状採暖具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、人の存在を検知する感圧素子と、
採暖するため発熱体を組み込んだ電気カーペットの面状
採暖具は、実開平2−98484号公報に開示されてい
るように、一般的には図13に示す様にフェルトの繊維
質の断熱材1にコード状のチュービングヒータの発熱体
2と、感圧素子としての圧電フィルム3を均一に配設
し、その上に熱融着シート4、さらに不織布の表布5を
配置して熱プレスにより熱融着シート4を溶かしつつ断
熱材1と表布5を圧着して発熱体2と、圧電フィルム3
を固定する構成となっている。また、熱融着シート4の
代わりに接着剤を使用して断熱材1と表布5を単に圧着
して発熱体2と圧電フィルム3を固定する構成のものも
ある。
【0003】また、面状採暖具の使用に際して、近年の
衛生感の高まりもあり、清潔にまた快適に使用できるよ
うな配慮が必要とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
面状採暖具の固定の方法では、以下の課題を有する。熱
プレスによる圧着時に、感圧素子が初めに配置した位置
とずれて固定されてしまうため、発熱体と感圧素子が均
一に配置されずに、面上採暖具上の人体の検知位置を正
確に知ることができない(発熱体と感圧素子の配置ず
れ)。
【0005】また、フェルトの繊維質の断熱材はフロー
リング(木質床)との摩擦力が小さいため、フローリン
グ上の面状採暖具を踏み込んだとき採暖具が移動し、荷
重検知による人体位置を正確に検知できない(感圧素子
の異常検知)。
【0006】そして、面状採暖具の感圧素子にポリフッ
化ビニリデン等の有機ポリマー材料の感圧フィルムや感
圧線を用いると、発熱体への通電により感圧素子の温度
が高くなると、有機ポリマー材料の結晶構造が変化し、
時間の経過ごとに感度が不安定になる(感圧素子の熱安
定性の問題)。
【0007】また、面状採暖具は、使用状況によって不
快害虫の侵入による被害をうけたり、汚れが付着し、臭
い成分が面状採暖具の素材に吸着され、使用中にそれら
の成分が不快な臭いとして発生する場合がある。
【0008】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、製品ごとに感度がばらつくことなく、安定し、しか
も快適に、清潔に使用することのできる面状採暖具を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の面状採暖具は、面状に配線された発熱体
と、前記発熱体を覆い、芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤の
少なくとも一種を収納したマイクロカプセルを含む軟質
発泡体と、感圧素子を一体に組みこんだ構成手段を有し
たものである。
【0010】これによって芳香成分、害虫忌避成分、消
臭成分が面状採暖具の使用とともに徐々に発散され、そ
の効果が長期に持続されるとともに、発熱体、感圧素子
を決めた位置に正確に配置することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は面状に配
線された発熱体と前記発熱体を覆い、芳香剤、害虫忌避
剤または消臭剤の少なくとも一種を収納したマイクロカ
プセルを含む軟質発泡体と、感圧素子を一体に組み込む
ことにより、発熱体、感圧素子を決めた位置に正確に配
置することができるので、製品ごとに人体検知の感度が
ばらつくことなく、安定した面状採暖具を得ることがで
きる。また芳香剤、害虫忌避材、消臭剤の少なくとも一
種を収納したマイクロカプセルを含むことにより使用者
に好ましい香りを発生したり、害虫忌避材によってゴキ
ブリなどの不快害虫を忌避したり、発生した悪臭を消臭
することができる。芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤の少な
くとも一種がマイクロカプセルに収納されていることに
より芳香成分、害虫忌避成分、消臭成分は面状採暖具の
使用とともに徐々に発散され、その効果は長期に持続さ
れる。
【0012】請求項2に記載の発明は、特に請求項1に
記載の発熱体と感圧素子を芳香剤、害虫忌避材または消
臭剤の少なくとも一種を収納したマイクロカプセルを含
む軟質発泡体中に埋設し、一体成型して構成することに
より、より正確に安定して発熱体、感圧素子を配置する
ことができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、特に、請求項1
または2記載の軟質発泡体の採暖側と床面側の両側に独
立した凹凸加工を形成し、前記軟質発泡体中の採暖側に
発熱体を配設し、前記軟質発泡体中の床面側の前記凸部
に感圧素子を配設することにより、発熱体や感圧素子を
より正確に配置できる。そして採暖側、床面側に空気層
が出来るため、断熱効果があり、効率的に採暖できる。
さらに感圧素子に圧力が効果的にかかるのでより正確な
圧力の検知が可能となる。
【0014】請求項4に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の発熱体を軟質発泡体中に配設し、感圧素子を軟
質発泡体表面の一部または全面に配設して一体化し、ま
た請求項5に記載の発明は、特に、請求項4に記載の発
熱体を軟質発泡体中に配設し、感圧素子を軟質発泡体表
面の床面側の一部または全面に配設して一体化する。
【0015】また請求項6に記載の発明は、特に、請求
項4に記載の発熱体を軟質発泡体中に配設し、感圧素子
を軟質発泡体表面の採暖面側の一部または全面に配設し
て一体化する。これにより、表面に感圧素子が配設され
ているのでより早く正確に圧力を検知することが可能と
なる。
【0016】請求項7に記載の発明は、特に、請求項1
ないし6のいずれか1項に記載の、感圧素子を、天然ゴ
ム弾性体または合成ゴム弾性体等の有機基材に圧電セラ
ミックの焼結粉体を配合して均一に混合して成型し、分
極処理して構成した感圧性高分子組成物とすることによ
り、感圧性高分子組成物を主成分で構成されているの
で、優れた可撓性をもち、人体荷重検知機能を有する面
状採暖具に搭載しても継続的、安定的に感度を得ること
ができる。
【0017】請求項8記載の発明は、特に、請求項7に
記載の圧電セラミックをチタン酸鉛、チタン酸ジルコン
酸鉛、チタン酸鉛の焼結粉末とすることにより、たとえ
ば有機基材のみでは加熱することによって分子の配向が
乱れ、感圧素子の検知性能の低下する原因となるが、本
発明では温度に影響されず、耐熱性が良好でより正確な
圧力検知が可能となる。
【0018】請求項9に記載の発明は、特に、発熱体と
感圧素子の配設を面状で分割して任意の面から採暖する
ことができる構成とすることにより、面状採暖具上に人
が存在しているゾーンを検知し、そのゾーンにのみ発熱
体に通電して暖かくするという人体検知機能を付加した
ゾーン別発熱制御ができる。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0020】なお、本発明における使用者に好ましい香
りを発する芳香剤としては6−アセチル−1,1,2,
4,7−ヘキサメチルテトラヒドロナフタレン、ウンデ
カラクトン、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、け
い皮アルコール、酢酸ゲラニル、酢酸イソアミルなどが
挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0021】害虫忌避性を有するものとしては天然精
油、ピレスロイド系物質などがある。天然精油としては
例えば樹木や植物から放出または分泌される芳香物質で
あるフィトンチッドがあり、α−ピネン、β−ピネン、
ミルセン、カンフェン、リモネンなどのテルペン類が挙
げられる。ピレスロイド系物質としてはエトフェンブロ
ックス(1−(pエトキシフェニル)−2−メチルプロ
ピル−3−フェノキシベンジルエーテル)、サイフェノ
スリン((RS)−アルファーシアノ−3−フェノキシ
ベンジル(1R)−シス/トランス−クリサンテマー
ト)、ペルメトリン(3−フェノキシベンジル−di−
シス/トランス−3(2,2−ジクロロビニル)−2,
2−ジメチル−1シクロプロパンカルボキシレート)、
アレスリン(3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2
−エン−4−オン−1−イルクリサンテマート)などが
挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0022】消臭成分としては、有機酸、フラボノイ
ド、ポリフェノール類などの植物抽出物などがあるがそ
のいずれでもよい。
【0023】なお、芳香成分は比較的分子量が大きく、
科学的に安定な構造のものが多く、消臭剤と同時に用い
ても芳香を消すことはない。したがって芳香剤と消臭剤
をそれぞれ収納したマイクロカプセルを同時に使用して
も差し支えない。
【0024】また、本発明に用いられるマイクロカプセ
ルとしては例えば内部に芳香剤、害虫忌避剤、消臭剤な
どが収納された1〜50μmのメラミンホルムアルデヒ
ド樹脂よりなるものなどがある。その他にカプセル膜に
無数の小さな孔が形成されていて、その孔から内部の芳
香剤、消臭剤などが徐々に発散するようになっているも
のや、カプセル膜が外力によって破壊されて芳香成分、
消臭成分などを発するものでも良く、またこれらに限定
するものでもない。
【0025】(実施例1)図1(a)は本発明の実施例
1の面状採暖具の要部切欠の外観斜視図である。
【0026】図1(b)は、図1(a)の側断面図であ
る。図1(a)および(b)において、熱源である発熱
体2と感圧素子7を芳香剤などを収納したマイクロカプ
セル8を含む軟質発泡体6に埋設固定され本体8を構成
している。
【0027】図2は本発明の実施例1の面状採暖具の製
造方法を説明する図である。
【0028】(1)裏材10を下金型11に載置するA
工程、(2)裏材10に芳香剤などを収納したマイクロ
カプセル8を含む発泡樹脂材12を塗布するB工程、
(3)発熱体2と感圧素子7を配設してなる表材ユニッ
トを発泡樹脂材11の塗布されている裏材9の上に載置
するC工程、(4)さらに表材ユニットの上から上金型
13を降下させ、裏材10と発泡樹脂材12と表材ユニ
ットを下金型11と上金型13とで封止し、この下金型
11と上金型13との間にできる空間内で発泡樹脂材1
2を発泡させ金型の内面形状に沿って成形するD工程と
からなっている。
【0029】裏材10としては、発泡樹脂材12が発泡
中に表面にしみ出してこないように樹脂シートや不織布
等の基材に樹脂を片面あるいは両面にラミネートしたも
のを使用する。表材14としては、ニードルパンチフェ
ルトや表面に樹脂コーテイングを施した不織布を使い、
発泡樹脂材12と接触する面には裏材10と同様に発泡
樹脂材12が発泡中に表面にしみ出してこないよう樹脂
をラミネートしておく。
【0030】発泡樹脂材12としては、発泡ポリウレタ
ンのように自己発泡する材料でも発泡ポリエチレンや発
泡ポリ塩化ビニルのように炭酸ガス等の発泡剤を注入し
て発泡させる材料のどちらでもよい。
【0031】なお、ここで感圧素子7は、感圧性高分子
組成物を使用した。この感圧性高分子組成物は、平板状
でも線状でも荷重を検知できれば形状は問わない。この
感圧高分子組成物及び感圧素子7の詳細な説明は、実施
例6で説明するのでここでは省略する。
【0032】また、図1では、軟質発泡体中に埋設した
発熱体の間に感圧素子を配設したが、発熱体、感圧素子
は軟質発泡体中であれば、どこに配設してもよい。
【0033】以上のように、面状に配線された発熱体2
と、感圧素子7を発泡樹脂材12で発泡させた軟質発泡
体6で一体に組み込むので、一度に確実に決められた位
置に発熱体2と感圧素子7を配置することができる。
【0034】(実施例2)図3は本発明の第2の実施例
の面状採暖具要部断面図である。図3において、熱源と
なる発熱体2と感圧素子7が一体成形で、芳香剤などを
収納したマイクロカプセル8を含む軟質発泡体6中に埋
設固定され本体8を構成している。このとき、軟質発泡
体6の採暖側と床面側の両側に独立した凹凸加工を形成
し、軟質発泡体6中の採暖側の凸部15に発熱体2を配
設し、軟質発泡体6中の床面側の凸部16に感圧素子7
を配設して構成した。図4はその製造工程の一部を示す
図である。つまり、図2で示す採暖具の製造工程のC工
程中で、表材14に発熱体2を配設する。また裏材10
に感圧素子7を配設した上に芳香剤などを収納したマイ
クロカプセル8を含む発砲樹脂材12を塗布する。そし
て、上金型13、下金型11にそれぞれ凹凸部を設け、
採暖側の凸部15に発熱体2が、床側の凸部16に感圧
素子7が各々配置されるように、上金型13、下金型1
1の位置を調節し、上金型13を降下させ、この下金型
11と上金型13との間にできる空間内で発泡樹脂材1
2を発泡させ金型の内面形状にそって成形する。成形に
使用した材料は、実施例1と同じ材料を使用した。採暖
側、床面側に凹凸加工を施すことにより、床面およびオ
ーバーカバーへの接触面積を少なくできる。このことに
より、断熱効果を増すことができる。
【0035】以上のように成形した本実施例の採暖具
と、図13に示す従来の熱プレスにより、感圧素子7と
発熱体2を固定する採暖具について、感圧素子7の荷重
検知比較を行った。この比較試験は、本発明の2畳用面
状採暖具と同じ大きさの従来の面状採暖具において、そ
の採暖側面上に人が入床した場合に発生する発生電圧値
の最高値をオシロスコープで読みとり比較する。なお、
この従来品と本実施例を各3台作成し、それぞれに上記
試験を10回繰り返してその平均値とばらつきを比較す
る。試験する人の体重は63kgである。使用する感圧
素子は平板状であり、採暖具に組み込む前の単独での発
生電圧値は、従来品と本発明品で同じになるように設計
した。(発生電圧200mV)この平板状採暖具には平板
状感圧素子7を10cm間隔で配置した。その結果を(表
1)に示す。
【0036】
【表1】
【0037】(表1)に示すように、各3台の最高発生
電圧値と標準偏差(ばらつき)を測定した。
【0038】その結果、本発明の採暖器具が平均発生電
圧も高く、ばらつきも小さいことがわかった。これは、
従来の面状採暖具の場合、配置された感圧素子の位置が
一定していないために、採暖具ごとに発生電圧が異な
り、ばらつきも大きくなる。本実施例の採暖具は、感圧
素子の位置が一定に決まるため採暖具ごとの発生電圧値
にばらつきもなく、感度が一定となるので、採暖具上で
の人体検知判断を正確に行うことができる。
【0039】また、実施例2において、マイクロカプセ
ルを含まない軟質発泡体6を用いた面状採暖具を比較例
として作成した。実施例と比較例の採暖具の、芳香発散
官能テストによる評価を行った。各採暖具を通常の使用
条件で使用し、その官能テストを成人男女それぞれ5人
で行った。その結果を(表2)に示す。
【0040】
【表2】
【0041】(表2)から明らかなように実施例の採暖
具は比較例に比べて明らかに芳香を発散していることが
分かる。
【0042】(実施例3)図5(a)、(b)に本発明
の実施例3の面状採暖具の要部断面図を示す。図5
(a)では芳香剤などを収納したマイクロカプセル8を
含む軟質発泡体6の採暖面側および床面側前面に感圧素
子7を配設しているが、同図(b)のように軟質発泡体
6の採暖面側及び床面側の一部分に配設しても良い。軟
質発泡体6中に発熱体2を埋設させ、軟質発泡体6の採
暖面側および床面側にそれぞれ感圧素子7を全面に配設
する。
【0043】実施例3の製造方法を図6に示す。図6に
は、実施例1の図2に示したAからD工程を進める中
で、C工程中の表材ユニットの、発泡樹脂材12に接す
る面に発熱体2を配設し、表材ユニットの裏面に感圧素
子7を接着しておき、発泡樹脂材12に接しない裏材1
0の裏面に感圧素子7を接着し、D工程で下金型11と
上金型13との間にできる空間内で芳香剤などを収納し
たマイクロカプセル8を含む発泡樹脂材12を発泡させ
金型の内面形状に沿って成型する。
【0044】(実施例4)図7(a)は本発明実施例4
の面状採暖具の床面側全面に感圧素子を設けた断面図、
(b)は同床面側の一部分に感圧素子を設けた断面図で
ある。芳香剤などを収納したマイクロカプセル8を含む
軟質発泡体6中に発熱体2を埋設させ、軟質発泡体6の
床面側に感圧素子7を全面に配設する。
【0045】実施例4の製造方法については、図6のC
工程の発泡樹脂材12に接しない裏材10の裏面に感圧
素子7を接着しておき、D工程で金型の内面形状に沿っ
て成型する。
【0046】図7(a)では軟質発泡体6の床面側全面
に感圧素子7を配設しているが、同図(b)のように軟
質発泡体6の床面側の一部分に配設しても良い。
【0047】(実施例5)図8(a)は実施例5のの感
圧素子を面状採暖具の表面の前面に設けた要部断面図、
(b)は同表面の一部に設けた要部断面図である。
【0048】芳香剤などを収納したマイクロカプセル8
を含む軟質発泡体6中に発熱体2を埋設させ、軟質発泡
体6の採暖面側に感圧素子7を全面に配設する。
【0049】実施例5の製造方法については、図6に示
したC工程の表材ユニットの裏面に感圧素子7を接着し
ておき、D工程で金型の内面形状に沿って成型する。
【0050】以上実施例3から実施例5に示したような
構成で、感圧素子7が芳香剤などを収納したマイクロカ
プセル8を含む軟質発泡体6の採暖面側及び床面側全面
または一部に軟質発泡体6と一体に配置されるので、感
圧素子7の位置ずれを起こさずに精度良く在床検知をす
ることができる。
【0051】(実施例6)実施例1から5までに使用し
た感圧素子7は感圧性高分子組成物である。この感圧性
高分子組成物は、塩素化ポリエチレン100に対して、
粒径10〜300μmのチタン酸ジルコン酸鉛の焼結粉
体1500重量部を均一に分散するようにロールにて十
分混合して、プレス加工機により厚み0.5mmに成形
し、表裏面に導電性塗料により電極を形成した。電極は
銅、アルミ等の金属箔でもよい。このシートを裁断機に
より長辺1600mm、短辺30mmに加工成形し、電極面
を介して感圧性高分子組成物を分極処理した。分極電圧
は直流電圧50kv/mmを負荷した。次に、動作、作用に
ついて説明すると、電極間に挟まれた感圧性高分子組成
物が荷重による圧力を負荷されたとき、電極間に荷重圧
力に応じた電圧が発生する。使用温度範囲は10〜10
0℃である。
【0052】この感圧素子は可撓性感圧素子として圧力
に対して可撓性の感圧体に対向した一対の電極間電位
(発生電圧)が瞬時に鋭敏に変化することにより、圧力
を検知するものである。
【0053】以上のように作成した感圧素子7を発熱体
2と共に、本発明の実施例2で示した構成の2畳用の本
発明電気カーペットを試作した。また、図13に示す従
来の構成で、感圧素子7を有機材料樹脂であるポリフッ
化ビニリデンフィルムを使用した従来の電気カーペット
を試作した。
【0054】この本発明の実施例の試作品と従来品の電
気カーペットにおいて、各々の発熱体2に通電して発熱
させ、併設している感圧素子7の温度が100℃になる
ように発熱体2の温度を調節する。そして経過時間ごと
に電気カーペットに荷重を負荷した時に感圧素子7が発
生する電圧を測定比較した。この時の被験者の体重は6
3kgで、発熱させる前の初期の試作品および従来品電
気カーペットにおける荷重負荷時の感圧素子7の発生電
圧は共に200mVになるよう設計した。
【0055】この結果を図9に示す。図9に示すとお
り、感圧性高分子組成物を使用した感圧素子7を配設し
た本発明の実施例の電気カーペットは、ポリフッ化ビニ
リデンフィルムを使用した感圧素子7に配設した従来電
気カーペットよりも長時間、安定的に感度が維持され
る。
【0056】また、実施例1から実施例5では上記記述
の平板状感圧素子を用いたが、図10に示すようにニッ
ケルメッキの銅芯線状の中心電極17上に感圧性高分子
組成物18を押し出しチュービングして中心電極17を
被覆形成し、銅箔19を介して前記組成物上に同心円上
に銅線の外側銅電極20を設け、その外側に塩化ビニル
絶縁外被21を設けた感圧線形状を用いても面状採暖具
に適した安定的、継続的な感度を得ることができる。
【0057】これは、従来電気カーペットはポリフッ化
ビニリデンフィルムを感圧素子7として使用しているの
で、100℃の高温中に長時間放置されていると、電圧
が発生する方向に配向していたポリフッ化ビニリデンの
分子の結晶構造が変化する。このため次第に、発生電圧
が低下してくる。このため、人体荷重検知による発熱通
電の制御を目的とする面状採暖具では、発熱している間
に感圧素子7の感度が時間経過で低下するので、人体荷
重が検知できなくなる。
【0058】これに対して、本発明電気カーペットはチ
タン酸ジルコン酸鉛焼結粉体の耐熱性は300℃〜35
0℃であるので、100℃中放置でも分極した結晶構造
は変化しない。このため、感度検知が安定的に維持でき
る。
【0059】なお、この実施例ではチタン酸ジルコン酸
鉛の焼結粉体を使用したが、耐熱性が高く、分極による
結晶構造の配向性から、圧力荷重に対して電圧を発生す
る性質(ピエゾ性)を有するチタン酸鉛の焼結粉体を使
用しても上記同様の結果を得ることができる。
【0060】(実施例7)図11は本発明実施例7の面
状採暖具の平面図である。図11に示すように線状に配
線したヒータ線である発熱体2と、平板状の感圧素子7
が面状で分割して配設されている。実施例1から6で記
述した感圧素子7は第12図に示すような特性を持って
いるので荷重がかかると電圧を発生する。この感圧素子
7からの発生電圧を制御部へ伝え通常の電気制御回路に
よって発熱体2に通電する。図11のように面状採暖具
上で、AとBの2ゾーンに分割されているとき、感圧素
子7の発生電圧を測定して、どちらのゾーンに人が存在
するかがわかり、そのゾーンのみに発熱体2を通電する
制御をすれば、面状採暖具全面を暖めなくてすむので、
省電力に貢献する。また、面状採暖具上で人が寝返りな
どで動いている時には、感圧素子7が電圧を発生するの
で人の存在を検知できる。一定時間感圧素子7の発生電
圧を検知しない場合は、採暖具上に人がいないと判断し
て、発熱体2への通電を止める。なお、上記のごとく動
作させる制御部の制御回路図は通常一般に採用されてい
るものの組み合わせなので省略する。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明は、芳香剤、害虫忌
避剤または消臭剤の少なくとも一種を収納したマイクロ
カプセルを含む軟質発泡体と発熱体と感圧素子を一体に
組み込んだ面状採暖具であるので、発熱体、感圧素子を
決めた位置に正確に配置することができるので、製品ご
とに感度がばらつくことなく、安定した性能をもち、し
かも快適に清潔に使用することができる面状採暖具を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明実施例1における面状採暖具の要
部切欠外観斜視図 (b)同側断面図
【図2】同実施例1における面状採暖具の製造工程を説
明する図
【図3】本発明実施例2における面状採暖具の要部断面
【図4】同実施例2における面状採暖具の製造工程を示
す図
【図5】(a)本発明の実施例3の感圧素子を面状採暖
具の表面の両面の全面に設けた断面図 (b)同感圧素子を面状採暖具の表面の両面の一部に設
けた断面図
【図6】同実施例3における面状採暖具の製造工程の図
【図7】(a)本発明実施例4の感圧素子を面状採暖具
の床面側前面に設けた要部断面図 (b)同感圧素子を床面側の一部に設けた要部断面図
【図8】(a)本発明実施例5の感圧素子を面状採暖具
の表面側前面に設けた要部断面図 (b)同感圧素子を表面側の一部に設けた要部断面図
【図9】本発明および実施例の従来品採暖部感圧素子の
発生電圧の経過時間比較図
【図10】本発明の実施例の感圧線形上の平面図
【図11】本発明実施例7における面状採暖具を示す平
面図
【図12】本発明の実施例に使用された感圧素子の特性
【図13】従来の面状採暖具の要部断面図
【符号の説明】
2 発熱体 6 軟質発泡体 7 感圧素子 8 マイクロカプセル 15 採暖側凸部 16 床面側凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A47G 27/02 A47G 27/02 B 3L072 103 103B H05B 3/00 310 H05B 3/00 310C 365 365A 3/20 344 3/20 344 (72)発明者 伊藤 雅彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 梅田 章広 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3B084 JF02 JF05 3B096 AA01 AC14 AC16 3B120 AA14 AB04 AB06 AB15 AD06X AD09X AD18X AD19X BA03 DB01 EA04 EA17 EA18 EB13 EB25 3K034 AA12 AA22 BB08 BB17 BC17 DA09 HA04 HA10 3K058 AA61 BA02 CA03 CA14 CA23 CA37 CA92 CE12 CE19 3L072 AA01 AB04 AC02 AD02 AD13 AD14 AD19 AE06 AE10 AF07 AF11 AG02 AG03 AG07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面状に配線された発熱体と、前記発熱体
    を覆い、芳香剤、害虫忌避剤または消臭剤の少なくとも
    一種を収納したマイクロカプセルを含む軟質発泡体と、
    感圧素子を一体に組み込んだ面状採暖具。
  2. 【請求項2】 発熱体と感圧素子を、芳香剤、害虫忌避
    剤または消臭剤の少なくとも一種を収納したマイクロカ
    プセルを含む軟質発泡体中に埋設し、一体成型により構
    成した本体を備えた請求項1記載の面状採暖具。
  3. 【請求項3】 芳香剤、害虫忌避剤または消臭剤の少な
    くとも一種を収納したマイクロカプセルを含む軟質発泡
    体の採暖側と床面側の両側に独立した凹凸加工を形成
    し、前記軟質発泡体中の採暖側に発熱体を配設し、前記
    軟質発泡体中の床面側の前記凸部に感圧素子を配設して
    構成した請求項1または2記載の面状採暖具。
  4. 【請求項4】 感圧素子は、軟質発泡体表面の一部また
    は全面に配設して一体化した請求項1記載の面状採暖
    具。
  5. 【請求項5】 感圧素子は、軟質発泡体表面の床面側の
    一部または全面に配設して一体化した請求項4記載の面
    状採暖具。
  6. 【請求項6】 感圧素子は、軟質発泡体表面の採暖側の
    一部または全面に配設して一体化した請求項4記載の面
    状採暖具。
  7. 【請求項7】 感圧素子は、ゴム弾性体の有機基材に圧
    電セラミックの焼結粉体を配合して均一に混合して成型
    し、分極処理して構成した感圧性高分子組成物である請
    求項1ないし6のいずれか1項記載の面状採暖具。
  8. 【請求項8】 圧電セラミックはチタン酸鉛、チタン酸
    ジルコン酸鉛の焼結粉末である請求項7記載の面状採暖
    具。
  9. 【請求項9】 発熱体と感圧素子を面状で分割して配設
    する請求項1ないし8のいずれか一項記載の面状採暖
    具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030042500A (ko) * 2001-11-22 2003-06-02 김영민 식물성 향기 발생부를 구비한 전기 매트 및 그 제조 방법

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