JP2000113563A - ハードディスク装置およびその書込み制御方法 - Google Patents

ハードディスク装置およびその書込み制御方法

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JP2000113563A
JP2000113563A JP10282917A JP28291798A JP2000113563A JP 2000113563 A JP2000113563 A JP 2000113563A JP 10282917 A JP10282917 A JP 10282917A JP 28291798 A JP28291798 A JP 28291798A JP 2000113563 A JP2000113563 A JP 2000113563A
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vehicle
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Toru Ito
徹 伊藤
Tomoyasu Harada
友康 原田
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車載して使うのに適したハードディスク装置
を提供する。 【解決手段】 車速条件メモリ18は、データをハード
ディスクへ書き込むときの車両走行速度を定めるための
車速条件を保有する。書込み制御部12は、検出された
車両走行速度に基づき、車速条件に従ってデータをハー
ドディスクドライブ10に書き込むので、走行中でも適
切にデータを書き込める。また、車両の現在位置に応じ
て、書込みを禁止、または許可する。また、温度センサ
の検出温度に応じてデータの書込み電流を制御するが、
センサレンジを実温度が外れた場合には、試書き領域へ
試し書きを行って、適正な書込みが出来たときに、実際
にデータを書き込む。さらにまた、ハードディスクに結
露が発生しやすい状況を判断し、必要に応じてハードデ
ィスクに送風を行って結露を防止、除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク装
置、特に、車両等の移動体環境下での使用に適したハー
ドディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転者に対して目的地までの案内を行う
車載ナビゲーション装置が周知であり、そして、ナビゲ
ーション装置を発展させた車載コンピュータシステムの
開発が進んでいる。
【0003】従来、この種のシステムでは、ハードディ
スクドライブを使用し、データの書き込みを行うことは
ほとんど実施されていなかった。その理由としては、
(1)CD−ROMやDVDなどの大容量の記録メディ
アがあったこと、(2)データの書換や追記処理の必要
性が少なかったこと、(3)種々の書換データに関する
供給側の周辺環境が揃っていなかったこと、などが挙げ
られる。
【0004】しかしながら、上記のCD−ROM等の記
録メディアのデータ記録容量が固定されているのに対
し、ハードディスクドライブのデータ記録容量は、毎年
2倍近い増加ペースを維持している。そして、低コスト
のハードディスクドライブでも、記録容量4.7ギガバ
イトのDVD以上の記録容量をもつことが可能な状況に
ある。
【0005】さらに、ハードディスクドライブを使用す
れば、データ読出し速度がDVDと比較して大幅に速く
なる。これは、地図の描画処理をスムーズに行ったり、
目的地までのルート計算を素早く行う上で有利である。
【0006】さらに、CDMA方式のセルラー式移動体
高速データ通信システム技術や移動体向けデータ通信衛
星技術が進展している。そして、外部から車両システム
に対して、適時必要なデータ、例えば最新地図データな
どを送信することが可能になってきている。車両側では
受信データでもってハードディスクドライブのデータを
更新することができる。このような技術によれば、CD
−ROMやDVDなどの記録メディアの購入や交換とい
った煩わしい作業を行う必要がなく、従って、ユーザが
望む最新情報を容易に得ることが可能となる。
【0007】以上のような背景の下、車両システムにお
いて、データ(プログラムを含む)の記録にハードディ
スクドライブを使用することが好適となりつつある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ハードディスクドライブは、車両での使用環境を考慮し
てつくられていない。実際に車両にハードディスクドラ
イブを搭載しようとすると、幾つかの課題が生じる。
【0009】(A)車両の走行中のように振動が長い時
間にわたりランダム的に加わる環境下では、ハードディ
スクドライブのデータ書込み動作は不安定となりやす
い。そして、データ読出しとは異なり、データ書込み処
理にエラーが発生した場合、記録済みデータ部分の破壊
の危険性がある。従って、振動に対しては十分なマージ
ンをもつように図る必要がある。
【0010】なお、データ読出し動作においては、ラン
ダム的な振動でエラーが発生しても、磁気ディスク面や
磁気ヘッドが破壊しない限りは、リトライ動作を繰り返
せばよい。データの書込み動作ほどの振動に対するマー
ジンは必要なく、そのため、特別な制御技術も必要なか
ったと考えられる。
【0011】実際、通常のハードディスクドライブの振
動耐久性能は、1G程度のオーダーである。この程度の
性能では、車両に加わる振動の強さに対して十分とはい
えない。
【0012】特開平5−74038号公報では、車両の
振動を考慮して、車両が走行しているときにはハードデ
ィスクの電源を切り、待機状態にする。車両が止まって
いれば強い振動も発生しないので、ハードディスクを保
護することができる。
【0013】しかしながら、通常は、車両が動いている
時間の方が、停止している時間よりも圧倒的に長いと考
えられる。従って、車両の移動中はハードディスクへの
書き込みをまったく行えないというのは好ましくない。
すなわち、車両の移動中もハードディスクへデータを書
き込めるようにすることが望まれる。
【0014】(B)従来のハードディスクドライブは、
温度センサの検出した温度に基づいて、データの書込み
電流(アンペア)を制御している。書込み電流値が低す
ぎるとデータを書き込むことができない。逆に電流値が
高すぎるとデータ書込み領域の周辺に磁気があふれ、悪
影響が生じる。
【0015】一般的なハードディスクドライブに用いら
れる温度センサは、0℃を下回るような低温、および、
通常の室温を大きく上回る高温には対応していない。そ
のような検出レンジ外の温度は、書き込み電流制御では
想定されていない。
【0016】ところが、車両にハードディスクを搭載す
ることを考えると、低温および高温条件下でハードディ
スクの書込み制御を行う必要性がでてくる。従って、実
温度がセンサ検出レンジを外れても、データを正確に書
き込めるようにすることが求められる。
【0017】もちろん、極低温または高温の検出ができ
るセンサを設けることも考えられる。しかし、広い検出
レンジをもつ温度センサは高価であり、そのようなセン
サを使うことは現実的ではない。安価なハードディスク
を使用するメリットも減じてしまう。
【0018】(C)ハードディスクドライブは完全に密
閉されているわけではない。例えば、気圧によるケース
の変形を防ぐための小さな穴が設けられている。ケース
内の水分が原因となってハードディスクが結露すると、
ヘッドが水滴に衝突し、故障してしまう可能性がある。
従来は、ケース内に乾燥剤を置くことで結露が防止され
ているが、それでも結露が起こるような環境ではハード
ディスクを使えなかった。
【0019】しかし、車両にハードディスクを搭載した
場合、通常のパーソナルコンピュータよりも変化に富ん
だ環境下にハードディスクが置かれる。従って、より確
実に結露を防止できるようにすることが望まれる。
【0020】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、車両等の移動体に搭載するのに適し
たハードディスク装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るため、本発明によれば、車両に搭載されるハードディ
スク装置へのデータの書込み制御において、ハードディ
スクの書込み場所の状態に応じて、データを書き込むと
きの車両走行速度を異ならせる。例えば、記録済みの既
存データを破壊してはならない書込み場所に対しては、
停車状態でのみデータを書き込む。一方、既存データの
破壊が起こっても問題ないような書込み場所に対して
は、走行中でもデータを書き込む。従って、本発明によ
れば、不適当なデータ破壊などを招くことなく、車両の
走行中でもハードディスクへのデータの書込みを行うこ
とが可能となる。
【0022】好ましくは、データを書き込むときの車両
走行速度をハードディスク側の書込み場所の状態に応じ
て定めるための車速条件を保有する車速条件メモリを設
ける。車速条件は、書込み場所と車速を直接に関連づけ
るものでもよい。また、車速条件は、データの種類など
と車速を関連づけるものでもよい。データの種類からハ
ードディスクへの書込み場所が決まるからである。
【0023】(2)本発明の別の態様によれば、車両に
搭載されるハードディスク装置へのデータの書込み制御
において、書込み対象のデータの性質に応じて、データ
を書き込むときの車両走行速度を異ならせる。例えば、
重要度の高いデータや、再取得の困難なデータは、停車
状態でのみハードディスクに書き込む。一方、重要度の
低いデータや、再取得の容易なデータは、走行中でもハ
ードディスクに書き込む。従って、本発明によれば、不
適当なデータ損失などを招くことなく、車両の走行中で
もハードディスクへのデータの書込みを行うことが可能
となる。
【0024】(3)本発明の別の態様のハードディスク
装置は、地理的な位置に応じて定められたハードディス
クへの書込み制御条件を保有する地理的条件メモリを含
む。そして、検出された現在位置に対応する書込み制御
条件が満たされたとき、ハードディスクへのデータの書
き込みが行われる。
【0025】従って、本発明によれば、現在位置に応じ
て書込み制御を行ったり、行わなかったりする制御がで
きる。例えば、大きな振動が発生しやすい道路を走行し
ているときは書込み制御を禁止し、平坦な道路を走行し
ているときに書込み制御を許可する。これにより、車両
走行中でも、振動による悪影響を起こすことなく、ハー
ドディスクへのデータの書込みを行うことができる。
【0026】好ましくは、ハードディスク装置は、車両
走行速度を検出する車速検出部を含む。車両走行速度が
所定の条件を満たすときに、データがハードディスクに
書き込まれる。同じ道路でも、車速によって、発生する
振動の大きさが異なる。荒れた道路を高速で走るときに
最も大きな振動が発生する。本発明によれば、車速の条
件を加味して書込み制御が行われる。比較的荒れた道路
では低速、または停車時に書込みを行う一方、平坦な道
路ではより高車速でも書込みを行う。このようにして、
データ書込みエラーを回避しつつ、できるだけ多くの場
所でハードディスクへの書込みを実行することが可能と
なる。
【0027】また好ましくは、ハードディスク装置は、
移動体通信装置と接続されている。上記の地理的条件メ
モリには、車両の外部から通信で入手された書込み制御
条件が保有される。これにより、工事等で道路が変化し
た場合でも、新しい道路の状況に対応した書込み制御が
できる。
【0028】(4)本発明の別の態様のハードディスク
装置は、温度センサが検出した温度に応じた書込み電流
でハードディスクにデータを書き込ませる。本発明の特
徴として、温度センサの検出レンジを実温度が外れたと
きに、ハードディスクの書込み対象領域と異なる試書き
領域にデータを試し書きする。そして、試書きが正しく
行われたときに、書込み対象領域へデータを書き込む。
データの試書きが正しく行われなかったとき、前記試書
き制御部は、書込み電流を調整して再び試書きを行う。
【0029】従って、本発明によれば、実温度がセンサ
検出レンジを外れる場合でも、試書きを行うことで、デ
ータを適正に書き込める。安価なセンサを使って、セン
サ保証範囲を越える広い温度範囲で書込み制御ができ
る。車両のように多様な温度条件下で使用される場合で
も、高価なセンサを設けなくてよい。
【0030】(5)本発明の別の態様のハードディスク
装置は、温度センサの検出結果に基づいて、予め定めら
れた書込み電流でハードディスクにデータを書き込む装
置であり、その特徴として、温度センサの検出レンジの
下限温度を下回るレンジ外低温域での適正な書込み電流
が基準書込み電流に設定され、温度センサの検出レンジ
内では、前記基準書込み電流を起点として、温度上昇に
応じて電流値が下がるように書込み電流が設定されてい
る。
【0031】従って、本発明によれば、温度センサの検
出レンジを外れたレンジ外低温域の適正書込み電流を基
準としたので、実温度をセンサが検出できない極低温状
態でも基準電流を適用してデータを適正に書き込める。
安価なセンサを使って、センサ保証範囲を外れた極低温
域での書込み動作を保証できる。車両のように多様な温
度条件下で使用される場合でも、高価なセンサを設けな
くてよい。
【0032】(6)本発明の別の態様のハードディスク
装置は、ハードディスクのディスク面に結露を除去する
ための結露除去風を発生させる除去風発生手段を含む。
従って、本発明によれば、ディスク面の結露を効果的に
除去し、記録ヘッドの破損を確実に防止できる。車載ハ
ードディスクなどのように種々の環境で使われる場合で
も、ハードディスクを安全に動作させることができる。
【0033】好ましくは、ハードディスク装置は、ハー
ドディスクドライブに結露が発生しやすい環境条件が成
立しているか否かを判断する結露判断手段を含む。結露
が発生しやすい環境条件が成立しているとき、除去風発
生手段が結露除去風を発生させる。本発明によれば、結
露の可能性を判定することにより、送風処理を効率的に
行うことができる。すなわち、不要な送風処理を行わな
いようにして無駄をなくし、かつ、結露の可能性がある
状況では確実に損傷を防止できる。
【0034】本態様において、ハードディスクを車両に
搭載する場合には、車両に特有の結露が発生しやすい条
件を、車載機器の状態に基づいて判断することが好適で
ある。これにより、結露判断を容易かつ確実に行うこと
ができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明
する。本実施形態では、車両に搭載されるハードディス
ク装置を取り上げる。ハードディスク装置は、ナビゲー
ション機能を有する車両システムの一部を構成する。ハ
ードディスクには各種のデータが記録され、このデータ
には、ナビゲーション用のプログラムをはじめとする各
種のプログラムが含まれ、また、プログラムの実行に必
要な地図データなどのデータが含まれる。
【0036】「実施形態1」図1を参照すると、ハード
ディスクドライブ10は、複数枚の重ねられた磁気ディ
スクを有し、大量のデータを磁気的に記録する。ハード
ディスクドライブ10へのデータの書込みはデータ書込
み制御部12によって制御される。
【0037】ハードディスクに書き込まれるべきデータ
は、データ一時メモリ14に一時的に蓄えられる。ま
た、データ書込み順序メモリ16は、データ一時メモリ
14に蓄えられる複数のデータをハードディスクに書き
込む順序を記憶する。基本的には、一時メモリ14に蓄
えられたデータは、書込み制御部12の制御の下で、書
込み順序データの示す順序に従ってハードディスクに書
き込まれる。
【0038】しかし、車両の走行中に書込みを行うと、
大きな振動が突然に発生し、記録済みのデータを破壊す
る可能性がある。ただし、ハードディスクの書込み場所
によっては、走行中の書込みでデータ破壊が生じても問
題ないことがある。そこで、本実施形態では、以下のよ
うにして、不適切なデータ破壊を回避しつつ、走行中の
書込み制御を行う。
【0039】本実施形態では、車速条件メモリ18が車
速条件を保有している。車速条件は、データを書き込む
ときの車両走行速度をハードディスク側の書込み場所の
状態に応じて定めるための情報である。ここで、ハード
ディスク側の書込み場所と、データ書込みを許可する車
両走行速度との好適な関係の一例を示す。
【0040】(a)「条件−停車」:ハードディスク側
の書込み場所は、磁気ディスク上でデータを記録済みの
部分であって、記録済みの既存データが破壊されてはな
らない場所である。書込みを許可する車両走行速度は実
質的に0である。車速が所定の小さなしきい値以下の徐
行状態では車両が停車しているとみなしてもよい。
【0041】(b)「条件−走行」:ハードディスク側
の書込み場所は、記録済みの既存データが万一破壊して
も問題のない場所、および、磁気ディスク上でデータが
記録されていない空白部分である。書込みを許可する車
両走行速度は、全速度域である。すなわち、停車中でも
走行中でも書込みが許可される。
【0042】書込み制御部12は、書込みデータをデー
タ一時メモリ14に蓄えるとき、車速条件を参照する。
図2に示すように、データ一時メモリ14には、停車・
書込み領域14aと走行・書込み領域14bが設けられ
ている。書込みデータは、2つの領域14a、14bに
振り分けて蓄えられる。つまり、「条件−停車」に該当
する書込み場所へ書き込まれるべきデータは、停車・書
込み領域14aに蓄えられる。一方、「条件−走行」に
該当する書込み場所へ書き込まれるべきデータは、走行
・書込み領域14bに書き込まれる。
【0043】なお、車速条件メモリ18が保有する車速
条件情報は、実質的に上記のデータの分類ができるもの
であればよく、種々の具体的形態が可能である。(i)例
えば、ハードディスク側の書込み場所と車速情報(停車
/走行)のテーブルなどでもよい。データの書込み予定
の場所から車速情報を求め、車速情報に対応するデータ
一時メモリ14の領域14a、14bにデータを蓄え
る。(ii)ハードディスク側の書込み場所と、データ一時
メモリ14の領域14a、14bとを直接に関連すける
テーブルなどでもよい。(iii)データの種類と車速情報
(停車/走行)のテーブルなどでもよい。データの種類
から、ハードディスクの書込み先が決まるからである。
(iv)データの種類とデータ一時メモリ14の領域14
a、14bを直接に関連づけるテーブルなどでもよい。
【0044】図1に戻り、書込み制御部12は、データ
一時メモリ14に蓄えられたデータを、そのときどきの
実際の車速に基づいて、車速条件に従ってハードディス
クに書き込む。
【0045】この書込み動作には、車両速度センサ20
が利用される。車両速度センサ20は、車両の走行速度
を検出して、車両速度判定部22に送る。車両速度セン
サ20には、任意のタイプのセンサを適用可能である。
好ましくは、車両速度センサ20は、車両の他の制御装
置と共用される。車両速度判定部22は、データ書込み
制御部の一部として機能し、車両速度センサ20が検出
した車速に関する判定を行う。車両速度判定部22は、
車両が停車中であるか走行中であるかを判定する。車速
が0のときは車両が停止していると判断される。あるい
は、車速が所定の小さなしきい値以下のときは車両が停
止している、とみなしてもよい。
【0046】書込み制御部12は、車両速度判定部22
の判定結果を参照して、データ一時メモリ14に蓄えら
れたデータをハードディスクドライブ10へと書き込
む。車両が停車中である場合には、データ一時メモリ1
4の全部のデータ、すなわち、停車・書込み領域14a
および走行・書込み領域14bに蓄えられたデータがハ
ードディスクに書き込まれる。好ましくは、停車・書込
み領域14aのデータが先に書き込まれ、それから、走
行・書込み領域14bのデータが書き込まれる。走行・
書込み領域14bのデータは、車両が走行を開始した後
でも書き込めるからである。一方、車両が走行中の場
合、書込み制御部12は、走行・書込み領域14bのデ
ータのみをハードディスクに書き込む。なお、これらの
書込み制御は、書込み順序メモリ16の書込み順序デー
タに従って行われる。
【0047】以上のように、本実施形態では、磁気ディ
スク上でデータを記録済みの部分であって、記録済みの
既存データが破壊されてはならない場所に書き込むべき
データは、データ一時メモリ14の停車・書込み領域1
4aに蓄えられる。そして、大きな振動の発生しない停
車状態において、確実かつ安全にハードディスクに書き
込まれる。一方、記録済みの既存データが万一破壊して
も問題のない場所に書込み予定のデータは、データ一時
メモリ14の走行・書込み領域14bに蓄えられる。磁
気ディスクの空白部分へ書込み予定のデータも同様であ
る。この種のデータは、走行中にハードディスクに書き
込まれるが、書込みに失敗したとしても既存データに悪
影響を及ぼさずにすむ。
【0048】本実施形態では、車両速度に基づいて、停
車状態か否かが判断されていた。しかし、ブレーキ(パ
ーキングブレーキ)の状態を監視し、ブレーキがオンの
ときに車両が停止していると判断してもよい。また、車
両速度が0(または小さい)かつブレーキオンのとき
に、車両が停止していると判断してもよい。
【0049】また、本実施形態では、「停車」および
「走行」の2種類の条件が設定されていたが、この条件
設定は、本発明の範囲内で適宜変更可能である。例え
ば、適当なしきい車速(例えば20km/h程度)を境
界として、「しきい速度以下で書込み」と「全車速域で
書込み」という条件を設定してもよい。もちろん、車両
速度を3つ以上に分けてもよい。また、ハードディスク
側の書込み場所の状態を表すパラメータを導入し、この
パラメータに対して連続的に、書込みを許可する車速
(最大値)を規定してもよい。
【0050】また、データ一時メモリ14では、予めデ
ータを振り分けておかなくてもよい。データの書込みの
段階で、書き込み先と車速を参照して、書込みを許可す
るか否かを判断してもよい。
【0051】また、図1のデータ一時メモリ14、デー
タ書込み順序メモリ16および車速条件メモリ18はそ
れぞれ別々に示されているが、一つのメモリが3つの機
能をもってもよい。
【0052】また、上記の実施形態では、車速条件に従
って書込みを禁止または許可する制御が行われた。変形
例としては、条件に従い、データ書込み速度、磁気ディ
スク回転速度を変更する制御が行われてもよい。データ
書込み速度を下げれば、悪条件下でも書込みの確実性を
増すことができる。具体的には、例えば、データ一時メ
モリ14の領域14aのデータは、低い書込み速度でハ
ードディスクに書き込む。
【0053】以上のように、本発明によれば、ハードデ
ィスクの書込み場所の状態に応じて、データを書き込む
ときの車両走行速度を異ならせるので、重大なデータ破
壊を招かないようにして、車両の走行中でもハードディ
スクへのデータの書き込みを行うことが可能となる。
【0054】「実施形態2」上記の実施形態では、デー
タの書込み場所に基づいて車速条件が定められている。
実施形態2では、データの性質に基づいて車速条件が定
められる。
【0055】実施形態2のハードディスク装置は、図1
に示したハードディスク装置と同様の構成をもつ。ただ
し、実施形態2では、車速条件メモリ18が記憶する情
報と、それに関連した書込み制御部12の動作が異な
る。
【0056】実施形態2では、車速条件メモリ18が保
有する車速条件は、データを書き込むときの車両走行速
度をデータ別に定めるための情報である。本実施形態で
は、特に、データの性質に応じて、各データを書き込む
ときの車両走行速度を定める。データの種類に応じて性
質が決まることを考慮し、データの種類に応じて車両走
行速度を予め決めている。
【0057】データの性質は、例えば「重要度」であ
る。データの書込みの失敗が許されないデータは、重要
度が高い。例えば、アプリケーションプログラムのデー
タは、重要度が高い。一方、データの書込みが失敗して
も許されるデータは、重要度が低いと考えられる。
【0058】車速条件メモリ18は、各データの重要度
のランクを示すテーブルを記憶している。ランクの高い
データ(重要度が高いデータ)は、書込み制御部12に
より、データ一時メモリ14の停車・書込み領域14a
に蓄えられる。一方、ランクの低いデータは、走行・書
込み領域14bに蓄えられる。
【0059】書込み制御部12は、実施形態1と同様
に、データをハードディスクに書き込む。すなわち、停
車状態では、領域14a、14bの全データをハードデ
ィスクに書き込むが、走行状態では、領域14bのデー
タのみをハードディスクに書き込む。
【0060】データの性質のもう一つの例は「再取得
性」である。車速条件メモリ18は、各データの種類ご
とに再取得が困難か容易かを示すテーブルなどを記憶し
ている。再取得が困難なデータは、データ一時メモリ1
4の停車・書込み領域14aに蓄えられる。一方、再取
得が容易なデータは、走行・書込み領域14bに蓄えら
れる。この場合も、書込み動作は上記と同様である。
【0061】このように、本実施形態では、データの性
質に応じて、書込みの際の車速が異なる。重要度の高い
データや、再取得の困難なデータは、大きな振動の発生
しない停車状態において、確実かつ安全にハードディス
クに書き込まれる。一方、重要度の低いデータや、再取
得の容易なデータは、走行中でもハードディスクに書き
込まれるが、書込みに失敗したとしてもデータの損失を
あきらめれば済む。
【0062】なお、実施形態2を変形して実施形態1の
装置を構成することもできる。すなわち、データごと
に、ハードディスクへの書込み予定の場所に応じて、車
両走行速度の条件を定め、この条件に従って書込み制御
を行えばよい。
【0063】その他、実施形態2では、実施形態1にお
いて説明した各種の変形を同様に行うことができる。
【0064】以上のように、本発明によれば、書込み対
象のデータの性質に応じて、データを書き込むときの車
両走行速度を異ならせたので、不適当なデータ損失など
を招くことなく、車両の走行中でもハードディスクへの
データの書込みを行うことが可能となる。
【0065】「実施形態3」図3を参照すると、ハード
ディスクドライブ10は、複数枚の重ねられた磁気ディ
スクを有し、大量のデータを磁気的に記録する。ハード
ディスクドライブ10へのデータの書込みはデータ書込
み制御部12によって制御される。
【0066】ハードディスクドライブ10に書き込むデ
ータは、データ一時メモリ14に一時的に蓄えられる。
また、データ書込み順序メモリ16は、データ一時メモ
リ14に蓄えられる複数のデータをハードディスクに書
き込む順序を記憶する。
【0067】本実施形態の特徴として、道路リンク−書
込み制御条件メモリ30が設けられている。このメモリ
30は、地理的な位置に応じて定められたハードディス
クへの書込み制御条件を保有する本発明の地理的条件メ
モリの一例である。
【0068】道路リンクは、周知のように、両端にノー
ドを有しており、ナビゲーション用のデジタル地図デー
タを構成する要素である。制御条件メモリ30には、道
路リンクごとに、書込み許可、または禁止の条件が定め
られている。さらに、書込み許可の道路リンクでは、書
込みが許可されるしきい車速(車両走行速度)が規定さ
れている。
【0069】例えば、凹凸の多い悪路や、路面が大きく
荒れている道路においては、書込み制御条件が「禁止」
である。一方、比較的平坦な道路では、書込み制御条件
は「許可」である。ただし、平坦な道路でも、書込み制
御条件は、道路の凹凸の程度に応じて、「書き込みを許
可する最高車速は何km」といった事項を含んでいる
(しきい車速)。
【0070】上記の書込み制御条件は、移動体データ通
信処理部32を使って外部から入手され、道路リンク−
書込み制御条件メモリ30に格納される。例えば、大き
な振動の発生する道路リンクが工事などのために変わっ
たときは、更新データが外部から送られてきてメモリ3
0に格納される。
【0071】道路リンク検出部34は、車両の現在位置
を検出し、そして、現在位置がどの道路リンクに含まれ
るかを検出する。好ましくは、道路リンク検出部34の
機能は、ナビゲーションコンピュータ(図示せず)にも
たせる。ナビゲーションコンピュータは、GPS(グロ
ーバルポジショニングシステム)等を利用した周知の方
法で現在位置を求める。そして、地図データベースを使
って、現在の道路リンクを求める。
【0072】さらに、車両速度センサ20は、車両の走
行速度を検出して、車両速度判定部22に送る。車両速
度センサ20には、任意のタイプのセンサを適用可能で
ある。好ましくは、車両速度センサ20は、車両の他の
制御装置と共用される。車両速度判定部22は、データ
書込み制御部の一部として機能し、車両速度センサ20
が検出した車速に関する判定を行う。
【0073】本実施形態のハードディスク装置の動作を
説明する。ハードディスクに書き込むべきデータは、ま
ず、データ一時メモリ14に蓄えられる。同時に、書込
み順序を示すデータが書込み順序メモリ16に記憶され
る。書込み制御部12は、基本的には、書込み順序デー
タの示す順序に従って、データ一時メモリ14のデータ
をハードディスクに書き込ませる。
【0074】しかし、車両が走行中に書込みを行うと、
大きな振動が突然に発生し、記録済みデータを破壊する
可能性がある。ただし、すべての道路で大きな振動が発
生するわけではなく、むしろ、凹凸の多い悪路や路面が
大きく荒れた道路は限られている。そこで、以下のよう
に、書込み制御条件を参照して、走行中でも適切なデー
タ書込みを行う。
【0075】書込み制御部12は、データの書き込みに
際し、現在位置の属する道路リンクを把握する。そし
て、道路リンク−書込み制御条件メモリ30の記憶して
いるデータを参照し、現在の道路リンクの書込み制御条
件が「禁止」か「許可」かを判断する。「禁止」の場合
には書込みを行わず、条件が「許可」になるのを待つ。
【0076】一方、「許可」の場合には、さらに、該当
リンクに対応するしきい車速が参照される。そして、検
出された現在の車速が、しきい車速と比較される。車速
がしきい値より高ければ、書込み制御は行わなず、車速
が下がるのを待つ。
【0077】車速がしきい値以下の場合、現在位置に対
応する書込み制御条件が満たされる。そこで、書込み制
御部12は、前述したように、書込み順序データの示す
順序に従って、データ一時メモリ14のデータをハード
ディスクに書き込ませる。
【0078】このように、本実施形態では、凹凸の多い
悪路や路面が大きく荒れている道路などの振動が大きな
場所でのデータ書込みによる磁気ディスクのデータ破壊
を防ぎ、そして、一般的な走行状態でのデータの書込み
を行うことができる。
【0079】また、本実施形態では、書込み制御条件に
対し、現在位置に加えて車速条件を付加している。実
際、大きく荒れた路面を高い車速で走行したときに、最
も大きな振動が発生し、データ書込みエラーが生じやす
い。比較的凹凸が多い場所でも、車速が小さければ振動
も小さい。逆に、平坦な道路では、ある程度の高車速で
も振動が小さい。この点を考慮し、凹凸が比較的大きい
道路では、しきい車速を低く設定する。一方、凹凸が小
さい平坦な道路ではしきい車速を高く設定する。これに
より、データ書込みエラーを回避しつつ、できるだけ多
くの場所でハードディスクへの書込みを実行することが
可能となる。
【0080】さらに、本実施形態では、移動体通信手段
を使って書込み制御条件を外部から入手している。例え
ば、工事が行われている道路では、比較的大きな凹凸が
一時的に発生し、そのような道路でのデータ書込みは好
ましくない。このような道路の変化を反映した最新の書
込み制御条件が入手される。従って、道路の変化があっ
た場合でも確実に適切なデータ書込みを行うことができ
る。
【0081】以上のように、本発明によれば、現在位置
情報と地図データを利用することで、車両走行中でもハ
ードディスクにデータを安全に書き込むことができる。
【0082】「実施形態4」図4を参照すると、ハード
ディスクドライブは記録ディスク(磁気ディスク)10
1を有する。図には示されないが、複数の記録ディスク
101が重ねられており、各ディスク101に記録ヘッ
ド103が設けられている。記録ディスク101へのデ
ータの書込みは、データ書込み制御部105によって制
御される。
【0083】書込み制御部105は電源107から電流
を供給される。書込み制御部105が記録ヘッド103
に書込み電流を流すと、記録ディスク101上で磁極が
反転し、これによりデータ記憶が行われる。書込み電流
の制御は電流制御部109により行われる。また、書込
み制御部105は、本実施形態の特徴である試書き制御
部111を有する。
【0084】温度センサ113は、ハードディスクドラ
イブまたはその周辺の温度、本実施形態では記録ディス
ク101の周辺温度を検出し、書込み制御部105に送
る。そして、検出温度に応じて、書込み電流の電流値が
調整される。
【0085】実際の温度(実温度)が温度センサの検出
レンジ内にある場合、温度は正確に検出される。そし
て、適正な書込みが維持できるよう、検出温度に応じた
書込み電流の制御が行われる。
【0086】「適正な書込み」とは、書込み対象領域の
隣の領域への影響がなく、かつ、読込みエラーを起こさ
ない十分な磁気を印加できることをいう。書込み電流値
(アンペア)が大きすぎると、ヘッドで発生する磁界が
強すぎ、その結果、書込み対象領域の外に磁気が過度に
溢れてしまう。一方、書込み電流値が小さすぎると、デ
ィスク上の磁気が弱く、記録したデータを読めない可能
性がある。
【0087】温度が低いほど、ハードディスクドライブ
の記憶特性が低くなり、適正な書込みができる電流値が
大きくなる。そこで、予め温度に応じて書込み電流値を
設定しておく。そして、検出温度に応じた電流値でデー
タの書込みを行う。これにより、適正な書込みに必要な
磁力を維持する。
【0088】ここで、一般的なハードディスクドライブ
に用いられる温度センサの検出レンジは、0℃〜45℃
程度である。温度センサは、0℃を大幅に下回るような
低温、および、通常の室温を大きく上回る高温には対応
しておらず、そのような検出レンジ外の温度は、従来の
書き込み電流制御では想定されていなかった。
【0089】ところが、車両という使用環境を考える
と、センサ検出レンジを外れた低温および高温条件下で
ハードディスクが使われることがあり得る。このような
環境に対応して極低温を検出できるセンサは一般に高価
であり、採用するのは現実的でない。極低温状態である
からといって、むやみに書込み電流値を増加させると、
書込み目標領域の隣の領域に磁気があふれ、エラーが生
じる。
【0090】以上より、安価なセンサを使用し、そし
て、実温度がセンサ検出レンジを外れても、データを正
確に書き込めるようにすることが求められる。本実施形
態では、この要求に応えるべく、以下の試書き制御が行
われる。
【0091】図5を参照すると、書込み制御部105
は、記録ディスク101への書込みを行う際に、温度セ
ンサ113の検出信号を参照する。そして、センサレン
ジ内の温度が検出されているか否かを判断する(S1
0)。実温度がセンサレンジ内であれば、前述したよう
に、検出温度に応じた電流制御を行う(S12)。
【0092】実温度がセンサレンジを外れているとき
は、S14にて、書込み電流制御を行う。実温度がセン
サレンジの高温側に外れた場合と、低温側に外れた場合
について、それぞれ電流値が予め設定されている。S1
4では、予め定めた電流値でヘッド103に電流を供給
するための制御が行われる。
【0093】書込み制御部105の試書き制御部111
は、S14で決めた電流値でもって、記録ディスク10
1の試書き領域115に、試書きデータを試し書きする
(S16)。試書き領域は、データ書込み領域と同じ条
件で試書きができる場所、例えば、データ書込み領域と
同じディスクの同一トラック上に設けられている。試書
きデータは、実際に書き込むべきデータでもよく、ある
いは、試書き専用の適当な基準パターンデータでもよ
い。
【0094】次に、試書きの結果が読み込まれ、適正な
書込みが行われたか否かが確認される(S18)。試書
きが正しく行われていなければ、書込み電流値を調整
し、S14に戻って再び試書きを行う。これは、適正な
書込みが行われるまで繰り返される。また、複数の試書
き領域を用意しておき、試書きは毎回違う場所に行われ
る。
【0095】S18で試書きが正しく行われた場合、実
際に目的領域へのデータの書込みを行う(S20)。試
書きを行っているので、センサレンジを外れた極低温、
あるいは、極高温時でも書込みが正確に行われる。さら
に、試書き領域の整備が行われ、試書きの前の状態に戻
される(S22)。S22の処理は、実温度がセンサレ
ンジ内に復帰してから行ってもよい。
【0096】図6は、図5のS18の試書き確認処理の
詳細を示している。まず、試書き領域115のデータを
確認のために読み出す(S30)。そして、試書きで書
き込んだデータと読み出したデータとが同じであるが否
かを判断する(S32)。S32でデータを正しく読め
ない場合、記録ヘッド103の磁界が弱かったと考えら
れる。そこで、書込み電流を増加する調整を行って、図
5のS14に戻る。
【0097】S32でデータを正しく読めた場合には、
試書き領域の隣の領域のデータを確認のために読み込む
(S34)。例えば、試書き領域が、ある一つのトラッ
クの幾つかのセクタであったとする。試書きトラックに
隣接する両側トラックのデータが読み出される。また、
試書きトラックと同じトラック上で、試書きセクタの両
側(前後)セクタのデータが読み出される。S36で
は、これらの隣接領域のデータに、試書きの影響が出て
いないかどうかを確認する。すなわち、試書きデータが
隣接領域に書き込まれてしまい、隣接領域の磁気的状態
が乱されていないかどうかを確認する。
【0098】S36で「影響あり」の場合、記録ヘッド
103の磁界が強すぎたと考えられる。そこで、書込み
電流を低減する調整を行って、図5のS14に戻る。S
36の判断がNoであれば、図5のS20に進んで実際
の書き込みを行う。
【0099】試書き領域の隣接領域は空白にしておいて
もよい。また、隣接領域に対して、隣接領域用の一定の
基準パターンのデータを予め書き込んでおくことも好適
である。この一定パターンが正しく読みとれれば、書込
みの影響が隣接領域に不適切に及んでいないことを即座
に判断できる。
【0100】なお、図5のS22では、上記の試書き確
認に使った隣接領域の整備も行う。すなわち、元の状態
に復帰するための、データ消去またはパターン書込みが
行われる。
【0101】上記の試書き制御は、実温度がセンサレン
ジを外れたときに毎回行わなくてもよい。(1)例え
ば、はじめに1回だけ図5、図6の処理を行って、適正
な書込み電流値を求める。実温度がセンサレンジに復帰
するまでは、同じ書込み電流値が適用される。(2)ま
た例えば、ある適当な時間間隔ごとに試書き制御を行っ
て適正な書込み電流値を獲得してもよい。次の試書き制
御のタイミングまでは、同じ電流値が用いられる。
【0102】本実施形態では、一般に普及した廉価な温
度センサを用いて、本来は適正な書込みが保証されてい
ない極低温、高温でのデータの書込みを保証することが
できる。上記の試書き制御は、ハードウエア構成を変更
することなく、書込み制御部105で実行するソフトウ
エアの追加によって実現することができ、この点でもコ
スト面で有利である。
【0103】以上のように、本発明によれば、安価な温
度センサを用いて、センサレンジを越える広い温度範囲
でデータを正確にハードディスクに書き込むことができ
る。
【0104】なお、本実施形態は、車両以外の移動体に
搭載されるハードディスクにも適用可能であり、また、
移動体に搭載されないハードディスク、通常のコンピュ
ータ用のハードディスクにも同様に適用可能である。
【0105】「実施形態5」図7を参照すると、ハード
ディスクドライブは、記録ディスク(磁気ディスク)1
01を有する。図には示されないが、複数の記録ディス
ク101が重ねられており、各ディスク101に記録ヘ
ッド103が設けられている。記録ディスク101への
データの書込みは、書込み制御部105によって制御さ
れる。
【0106】書込み制御部105は電源107から電流
を供給される。書込み制御部105が記録ヘッド103
に書込み電流を流すと、記録ディスク101上で磁極が
反転し、これによりデータ記憶が行われる。書込み電流
の制御は電流制御部109により行われる。
【0107】温度センサ113は、ハードディスクドラ
イブまたはその周辺の温度、本実施形態では記録ディス
ク101の周辺温度を検出し、書込み制御部105に送
る。書込み制御部105には、温度に応じて予め定めら
れた書込み電流値が記憶されている。記憶データを参照
して検出温度に対応する電流値が求められ、その電流値
を用いてデータが書き込まれる。本実施形態では、その
特徴として、以下に説明するように、温度センサの検出
レンジの下限温度を下回るレンジ外低温域での適正な書
込み電流が、基準書込み電流に設定されている。
【0108】図8は、従来の一般的な書込み電流制御特
性を示し、図9は、本実施形態の書込み電流制御特性を
示している。温度センサの検出レンジは、例えば、0℃
〜45℃程度であり、この範囲では温度が正確に検出さ
れる。
【0109】まず、図8の従来のマップについて説明す
る。一般に、電流値が同じでも、温度が高いと記録ヘッ
ドの磁界が強くなる。そこで、高温で磁気が強すぎて記
録場所の周囲に溢れることがないように、高温領域での
適正電流値を基準に設定している。「適正電流値」と
は、記録領域の周囲に磁気があふれ出さない値であっ
て、かつ、読込みエラーが発生することのない値であ
る。言い換えれば、適正電流値は、磁気溢れを起こさな
い上限値よりは小さく、データ書込み可能な下限値より
は大きな値である。従来の基準に使われる高温領域での
適正電流値を、以下、高温適正電流AHIという。
【0110】図8に示すように、従来は、基本的に高温
適正電流AHIでデータの書込みが行われる。ただし、
低温状態ではハードディスクドライブの記憶特性が低下
する。そこで、部分的に電流値を高くして、書込みに必
要な磁力を確保している。その結果、全体として書込み
電流が低く設定されている。
【0111】従来技術では、実際の温度(実温度)がセ
ンサレンジ内であれば、電流制御が可能であり、データ
が正確に書き込まれる。しかし、車両の使用環境を考え
ると、0℃以下の極低温、場所によっては−30℃位で
ハードディスクが使われることもあり得る。そして、通
常の温度センサは極低温を測定できないため、書込み・
読込みエラーが発生する可能性があった。図8に示すよ
うに、不適当に低い書込み電流が使用され、データが記
録できなくなる。
【0112】このような問題に対処するため、極低温を
検出できるセンサを設けることも考えられるが、そのよ
うなセンサは一般に高価であり、採用するのは現実的で
ない。従来通りの安価なセンサを使用し、極低温でもデ
ータを正確に書き込めるようにすることが求められる。
本実施形態では、この要求に応えるべく、図9のマップ
に従った書込み電流制御が行われる。
【0113】図9に示すように、本実施形態では、極低
温領域での適正な書込み電流を、基準書込み電流に設定
する。すなわち、従来は高温適正電流AHIを基準にし
ていたのと異なり、本実施形態では、センサレンジを外
れた極低温領域での適正値(以下、極低温適正電流AL
O)が基準に設定される。温度が低いと記録ヘッドに発
生する磁界が弱まるので、基準電流値ALOは相当に高
い値である。
【0114】図9において、極低温領域では書込み電流
値は一定して基準値ALOである。そして、センサレン
ジに入ると、温度が高くなるに従って書込み電流値が低
下する。センサレンジの上限温度で、書込み電流は従来
の基準値(高温適正電流AHI)まで低下する。
【0115】前述したように、書込み制御部105は、
図9の制御特性データを記憶しており、この特性に従っ
て書込み電流を制御する。図10を参照すると、制御部
105は、温度センサ113の検出信号を監視し(S5
0)、検出信号に基づいて書込み電流を制御する(S5
2)。
【0116】センサ検出信号からは、実温度がセンサレ
ンジを外れているか否かが分かる。また、センサレンジ
の高温側と低温側のどちらに実温度が外れているのかが
分かる。実温度がセンサレンジの低温側に外れている場
合、図9の基準電流値ALOを適用してデータの書込み
を行う。実温度がセンサレンジ内であれば、検出温度に
対応する電流値を図9のマップから求める。実温度がセ
ンサレンジの高温側に外れた場合には、高温適正電流A
HIを記録ヘッドに流す。
【0117】このように、本実施形態では、極低温を計
測できる高価なセンサを使わず、従来から用いられてい
る安価なセンサを利用している。そして、本来は適正な
書込みが保証されていない極低温でのデータの書込みを
保証することができる。本実施形態は、ハードウエア構
成を変更することなく、書込み制御部105で実行する
ソフトウエアの追加によって実現することができ、この
点でもコスト面で有利である。
【0118】以上のように、本発明によれば、センサレ
ンジ外の低温域での適正な書込み電流を基準書込み電流
に設定し、温度上昇に応じて書込み電流を低下させるの
で、センサレンジを外れた極低温域での書込み動作を保
証することが可能となる。
【0119】「実施形態5の変形例」図11は、図9の
マップを変形した、「省電力モード」の書込み電流制御
特性である。極低温領域では書込み電流値は一定して基
準値ALOである。そして、センサレンジに入ると、温
度が高くなるに従って書込み電流値が低下する。
【0120】ただし、図9の通常モードと異なり、省電
力モードでは、温度の上昇とともに急激に書込み電流値
を下げる。書込み電流値は、温度Txで高温適正電流A
HI、すなわち高温領域での適正電流まで低下する。そ
して、温度Txは、電流値AHIでもデータを書き込め
る下限の温度、またはそれより少し高い温度である。す
なわち、温度が下がるとヘッドの磁気が弱まるが、それ
でも書込みエラーの生じない下限温度付近にTxが設定
されている。
【0121】上記の「省電力モード」を適用することに
より、電流値の増加を抑え、消費電力を少なくすること
ができる。
【0122】好ましくは、書込み制御部105は、「通
常モード」と「省電力モード」の2つの制御特性を記憶
しており、電源の種類によって両モードを切り替える。
【0123】例えば、図12に示すように、ハードディ
スクドライブは、車両補機バッテリ120と小型バッテ
リ122の2つの電源から電流を供給されるとする。ハ
ードディスクドライブが備えられたコンピュータ(端末
装置)は、車両に接続して使うことができる。また、ユ
ーザが、コンピュータを車両から取り外して持ち歩くこ
ともできる。
【0124】車両にコンピュータが接続されているとき
は、車両補機バッテリ120から電力が供給される。車
両補機バッテリ120は、車両の各種機器に電力を供給
するバッテリである。一方、ユーザがコンピュータを携
帯しているときは、コンピュータに内蔵された小型バッ
テリ122から電力が供給される。
【0125】書込み制御部105の電源種別判断部12
4は、現在の電源の種類を判別する。図13を参照する
と、電源が小型バッテリか否かが判断される(S6
0)。小型バッテリでないとき、すなわち、車両補機バ
ッテリ120から電流が供給されているときは、電流制
御部109は、「通常モード」を設定し、図9の特性に
従って書込み電流を制御する(S62)。補機バッテリ
120は豊富な電力を供給可能である。この電力を使っ
て、比較的高い書込み電流をヘッドに流すことにより、
確実にデータを記録できる。
【0126】一方、小型バッテリ122から電流が供給
されているときは、電流制御部109は、「省電力モー
ド」を設定し、図11の特性に従って書込み電流を制御
する(図13、S64)。従って、消費電力を抑え、小
型バッテリ122の使用時間を長くすることができる。
【0127】以上のように、本実施形態によれば、「通
常モード」と「省電力モード」の切換により、電源の種
類に応じた適切な書込み電流制御を行い、通常は豊富な
電力で確実な記録を行いつつ、必要に応じて消費電力を
抑えることができる。
【0128】なお、本実施形態は、車両以外の移動体に
搭載されるハードディスクにも適用可能であり、また、
移動体に搭載されないハードディスク、通常のコンピュ
ータ用のハードディスクにも同様に適用可能である。
【0129】「実施形態6」ハードディスクドライブの
内部に結露が発生すると、記録面とヘッドがクラッシュ
し、ハードディスクドライブが故障してしまう。通常の
コンピュータと比べて車両は変化に富んだ環境下で使わ
れることを考えると、結露の発生を確実に防止すること
が望まれる。このような事情に鑑み、本実施形態では、
下記のように、送風によって結露を防止する。
【0130】図14および図15は、本実施形態のハー
ドディスク装置を模式的に示している。ハードディスク
ドライブのケース201には、記録ディスク(磁気ディ
スク)101が回転可能に設けられている。スイングア
ーム205の先端に記録ヘッド(図示せず)が設けられ
ている。スイングアーム205が図示の矢印方向にスイ
ングすると、記録ヘッドが目標トラックまで移動し、目
標トラックへのデータの読み書きが行われる。図15に
示すように、記録ディスク203は、複数枚重ねて設け
られており、各ディスク203の両面が記録面であり、
各記録面に1つの記録ヘッドが対応している。また、ハ
ードディスクドライブは、図示しない制御装置によって
制御されている。
【0131】本実施形態の特徴として、送風機207お
よび吸入器209が設けられており、これらは、ハード
ディスクのディスク面に、結露を防止または除去するた
めの結露除去風を発生させる。
【0132】送風機207は、ケース201の1つのケ
ース壁211の外側に取り付けられている。送風機20
7はファンを有し、ケース壁211に開けられた送風窓
213からケース内部へ空気を送り込む。送風窓213
は、送風管215を介して送風機207に連通してい
る。送風管215には、防塵のためのエアフィルタ21
7が設けられている。
【0133】一方、吸入器209は、ケース201のも
う1つのケース壁221の外側に取り付けられている。
ケース壁221は、送風機207を設けたケース壁21
1と向き合っている。吸入器209もファンを有する。
ただし、送風機207と異なり、吸入器209は、ケー
ス壁221に開けられた吸気窓223からケース内部の
空気を吸い込む。吸気窓223は、吸気管225を介し
て送風機207に連通している。吸気管225には、防
塵のためのエアフィルタ227が設けられている。
【0134】送風機207と吸入器209の配置を説明
する。送風窓213と吸気窓223は、両者を結ぶ線が
ディスク回転軸からオフセットした場所、すなわち、デ
ィスク記録面を通るように配置されている。そして、送
風窓213から吸気窓223に向かって送風が行われ
る。従って、送風窓213から送り込まれた風(結露除
去風)は、ディスク記録面を通って吸気窓223に至
る。
【0135】また、図14に示されるように、送風方向
は、ディスクの回転方向と対抗している。すなわち、デ
ィスクに風が当たる場所において、ディスクの移動方向
と空気の流れが逆向きである。さらに、図15に示すよ
うに、記録ディスク203の間の隙間にも空気が送り込
まれる。従って、全ての記録面に風が当たる。
【0136】図16および図17は、制御部による結露
防止制御を示している。図16において、まず、ハード
ディスクを起動させる前に、結露判断が行われる(S7
0)。
【0137】図17は、結露判断の詳細を示している。
結露判断では、ハードディスクドライブに結露が発生し
やすい環境条件が成立しているか否かが判断される。温
度が急激に変化したような場合には結露が発生しやす
い。本実施形態では、車両にハードディスクを搭載して
いるので、車特有の条件から結露の可能性を判定する。
そこで、ハードディスクの備えられたコンピュータに車
両の各機器から送られる情報に基づいて結露判断が行わ
れる。
【0138】まず、車両のエアコンディショナ(暖房、
冷房)が起動されたか否かが判断される(S90)。エ
アコンディショナがオンになれば、結露の可能性があ
り、S96に進んで、結露処理が必要と決定する。S9
0がNOの場合、ウインドウデフロッガが起動されたか
否かを判断する(S92)。起動の場合にはS96に進
む。S92がNOであれば、エンジンが始動されたか否
かを判断する(S94)。始動でなければS90に戻る
が、エンジンが始動された場合には、S96で結露処理
が必要と決定する。
【0139】図15に戻り、S70で結露処理が必要と
判断された場合には、記録ヘッドを退避させる(S7
2)。コンタクトスタート/ストップ方式では、待機状
態のヘッドがディスク回転軸付近に着座しているが、こ
のヘッドがディスク外(図14の位置)へ退避される。
また、記録ディスク103は通常通りの毎分数千回転の
回転数で回転される。
【0140】そして、制御部は、送風機207および吸
入器209を起動して送風を開始する(S74)。これ
により、結露除去風が、送風窓213からケース内に流
れ込み、ディスク記録面を通り、吸気窓223からケー
ス外へ流れ出る。ディスク面に結露が発生していたとし
ても、送風により水分が吹き飛ばされ、結露が解消され
る。結露がまだ発生していなくとも、送風により結露が
防止される。
【0141】送風開始後、タイマーを使った計測が行わ
れる。送風開始から所定時間が経過すると、送風終了の
判断が下され(S76)、送風機207および吸入器2
09が停止される。そして、シーク開始、すなわち、記
録ヘッドをディスク上のトラックへと移動することが許
可される(S78)。これにより、通常のハードディス
クドライブの動作へ移行する。
【0142】以上のように、本実施形態によれば、送風
機207および吸入器209を使って送風を行うこと
で、ハードディスクの結露による故障を効果的に防止す
ることができる。ただし、本発明の範囲内の変形例とし
て、十分な送風効果が得られる範囲で、送風機207と
吸入器209の一方が省略されてもよい。ただし、この
変形例においても、送風窓213および吸気窓223は
残すことが好ましい。
【0143】また、本実施形態では、前述のように、デ
ィスクの移動方向と空気の流れが逆向きになるように送
風方向が設定され、送風機207および吸入器209が
配置されている。従って、ディスクと空気流の相対速度
が大きくなり、ディスク面の結露を速やかに解消するこ
とができる。
【0144】また、本実施形態では、結露判断処理にお
いて、車特有の条件から結露の可能性を判定している。
この判定結果に基づき、結露の可能性がないときには不
要な送風処理を行わないので、ハードディスクを即座に
使用可能である。一方で、結露の可能性があるときに
は、確実に結露を解消することができる。
【0145】ただし、本発明の範囲内の変形例として、
上記の利点は得られなくなるが、結露判断処理は省略し
てもよい。ハードディスクの起動時には必ず送風処理を
行ってもよく、また、定期的に送風処理を行ってもよ
い。
【0146】また、本実施形態の他の利点としては、送
風によってハードディスクドライブ内の僅かな埃をエア
ーフィルタで捕らえ、埃によるハードディスクドライブ
の破壊を防ぐことができる。この埃除去のための送風
は、定期的に行ってもよい。
【0147】以上のように、本発明によれば、ハードデ
ィスクのディスク面に結露除去風を発生させるので、デ
ィスク面の結露を効果的に除去し、記録ヘッドの破損を
確実に防止できる。特に、車載ハードディスクように種
々の環境で使われる場合でも、ハードディスクを安全に
動作させることができる。
【0148】また、本発明によれば、結露判断結果を使
って送風処理を効率的に行うことができる。すなわち、
不要な送風処理を行わないようにして無駄をなくし、か
つ、確実に結露による損傷を防止できる。
【0149】なお、本実施形態は、車両以外の移動体に
搭載されるハードディスクにも適用可能であり、また、
移動体に搭載されないハードディスク、通常のコンピュ
ータ用のハードディスクにも同様に適用可能である。
【0150】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、車両等の移動体に搭載するのに適したハードディス
ク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】 図1のデータ一時メモリのメモリ領域を示す
図である。
【図3】 本発明の実施形態3の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】 本発明の実施形態4の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】 実施形態4のハードディスク装置の書込み制
御を示すフローチャートである。
【図6】 図5の試書き確認処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図7】 本発明の実施形態5の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】 実施形態5に関し、従来の一般的な書込み電
流制御特性を示す図である。
【図9】 実施形態5に特徴的な書込み電流制御特性を
示す図である。
【図10】 実施形態5の書込み電流制御を示すフロー
チャートである。
【図11】 図9のマップを変形した「省電力モー
ド」の書込み電流制御特性を示す図である。
【図12】 「通常モード」と「省電力モード」を切換
可能なハードディスク装置を示す図である。
【図13】 「通常モード」と「省電力モード」の切換
制御を示すフローチャートである。
【図14】 本発明の実施形態6のハードディスク装置
を模式的に示す図である。
【図15】 本発明の実施形態6のハードディスク装置
を模式的に示す図である。
【図16】 実施形態6の結露故障防止処理を示すフロ
ーチャートである。
【図17】 図16の結露判断処理を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
10 ハードディスクドライブ、12 データ書込み制
御部、14 データ一時メモリ、16 データ書込み順
序メモリ、18 車速条件メモリ、20 車両速度セン
サ、22 車両速度判定部、30 道路リンク−書込み
制御条件メモリ、32 移動体データ通信処理部、34
道路リンク検出部、101 記録ディスク、103
記録ヘッド、105 書込み制御部、107 電源、1
09 電流制御部、111 試書き制御部、113 温
度センサ、115 試書き領域、207 送風機、20
9 吸入器。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月18日(1998.11.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】「適正な書込み」とは、書込み対象領域の
隣の領域への影響がなく、かつ、読込みエラーを起こさ
ない十分な磁気を印加できることをいう。書込み電流値
(アンペア)が大きすぎると、ヘッドで発生する磁界
影響が強すぎ、その結果、書込み対象領域の外に磁気が
過度に溢れてしまう。一方、書込み電流値が小さすぎる
、記録したデータを読めない可能性がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正内容】
【0109】まず、図8の従来のマップについて説明す
る。一般に、電流値が同じでも、温度が高いと記録ヘッ
ドの磁界の影響が強くなる。そこで、高温で磁界の影響
が強すぎて記録場所の周囲に磁界が溢れることがないよ
うに、高温領域での適正電流値を基準に設定している。
「適正電流値」とは、記録領域の周囲に磁気が溢れ出さ
ない値であって、かつ、読込みエラーが発生することの
ない値である。言い換えれば、適正電流値は、磁気溢れ
を起こさない上限値よりは小さく、データ書込み可能な
下限値よりは大きな値である。従来の基準に使われる高
温領域での適正電流値を、以下、高温適正電流AHIと
いう。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0113
【補正方法】変更
【補正内容】
【0113】図9に示すように、本実施形態では、極低
温領域での適正な書込み電流を、基準書込み電流に設定
する。すなわち、従来は高温適正電流AHIを基準にし
ていたのと異なり、本実施形態では、センサレンジを外
れた極低温領域での適正値(以下、極低温適正電流AL
O)が基準に設定される。温度が低いと記録ヘッドに発
生する磁界の影響が弱まるので、基準電流値ALOは相
当に高い値である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されるハードディスクドライ
    ブと、 ハードディスクに書き込むデータを一時的に蓄えるデー
    タ一時メモリと、 複数のデータをハードディスクに書き込む順序を保有す
    る書込み順序メモリと、 データを書き込むときの車両走行速度をハードディスク
    側の書込み場所の状態に応じて定めるための車速条件を
    保有する車速条件メモリと、 車両走行速度を検出する車速検出部と、 ハードディスクドライブを制御し、前記データ一時メモ
    リに蓄えられたデータのハードディスクへの書込み動作
    を行わせる書込み制御部と、 を含み、 前記書込み制御部は、検出された車両走行速度および前
    記車速条件に基づいて前記データ一時メモリに蓄えられ
    たデータを記録された順序に従ってハードディスクに書
    き込むことを特徴とするハードディスク装置。
  2. 【請求項2】 車両に搭載されるハードディスクドライ
    ブと、 ハードディスクに書き込むデータを一時的に蓄えるデー
    タ一時メモリと、 複数のデータをハードディスクに書き込む順序を保有す
    る書込み順序メモリと、 データを書き込むときの車両走行速度をデータ別に定め
    るための車速条件を保有する車速条件メモリと、 車両走行速度を検出する車速検出部と、 ハードディスクドライブを制御し、前記データ一時メモ
    リに蓄えられたデータのハードディスクへの書込み動作
    を行わせる書込み制御部と、 を含み、 前記書込み制御部は、検出された車両走行速度および前
    記車速条件に基づいて前記データ一時メモリに蓄えられ
    たデータを記録された順序に従ってハードディスクに書
    き込むことを特徴とするハードディスク装置。
  3. 【請求項3】 車両に搭載されるハードディスク装置へ
    のデータの書込みを制御する方法であって、 ハードディスクの書込み場所の状態に応じて、データを
    書き込むときの車両走行速度を異ならせることを特徴と
    するハードディスクの書込み制御方法。
  4. 【請求項4】 車両に搭載されるハードディスク装置へ
    のデータの書込みを制御する方法であって、 書込み対象のデータの性質に応じて、データを書き込む
    ときの車両走行速度を異ならせることを特徴とするハー
    ドディスクの書込み制御方法。
  5. 【請求項5】 車両に搭載されるハードディスクドライ
    ブと、 ハードディスクに書き込むデータを一時的に蓄えるデー
    タ一時メモリと、 複数のデータをハードディスクに書き込む順序を保有す
    る書込み順序メモリと、 地理的な位置に応じて定められたハードディスクへの書
    込み制御条件を保有する地理的条件メモリと、 車両の現在位置を検出する現在位置検出部と、 ハードディスクドライブを制御し、前記データ一時メモ
    リに蓄えられたデータのハードディスクへの書込み動作
    を行わせる書込み制御部と、 を含み、 前記書込み制御部は、検出された現在位置に対応する書
    込み制御条件が満たされたとき、前記データ一時メモリ
    に蓄えられたデータを、記録された順序に従って、ハー
    ドディスクに書き込むことを特徴とするハードディスク
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のハードディスク装置に
    おいて、 車両走行速度を検出する車速検出部を含み、 前記書込み制御部は、さらに車両走行速度が所定の条件
    を満たすときに、データをハードディスクに書き込ませ
    ることを特徴とするハードディスク装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載のハードディス
    ク装置において、 移動体通信装置と接続されており、 前記地理的条件メモリは、車両の外部から通信で入手さ
    れた前記書込み制御条件を保有することを特徴とするハ
    ードディスク装置。
  8. 【請求項8】 ハードディスクドライブまたはその周辺
    の温度を検出する温度センサと、 温度センサが検出した温度に応じた書込み電流でハード
    ディスクにデータを書き込ませる書込み制御部と、 を含むハードディスク装置において、 前記書込み制御部は、 温度センサの検出レンジを実温度が外れたときに、ハー
    ドディスクの書込み対象領域と異なる試書き領域にデー
    タを試し書きする試書き制御部を含み、 試書きが正しく行われたときに、前記書込み対象領域へ
    データを書き込むことを特徴とするハードディスク装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載のハードディスク装置に
    おいて、 データの試書きが正しく行われなかったとき、前記試書
    き制御部は、書込み電流を調整して再び試書きを行うこ
    とを特徴とするハードディスク装置。
  10. 【請求項10】 温度センサを用いてハードディスクド
    ライブまたはその周辺の温度を検出するステップと、 温度センサの検出レンジを実温度が外れたとき、ハード
    ディスクの書込み対象領域と異なる試書き領域にデータ
    を試し書きするステップと、 試書きが正しく行われたときに、前記書込み対象領域へ
    データを書き込むステップと、 を含むことを特徴とするハードディスクの書込み制御方
    法。
  11. 【請求項11】 ハードディスクドライブまたはその周
    辺の温度を検出する温度センサと、 温度センサの検出結果に基づいて、予め定められた書込
    み電流でハードディスクにデータを書き込ませる書込み
    制御部と、 を含むハードディスク装置において、 温度センサの検出レンジの下限温度を下回るレンジ外低
    温域での適正な書込み電流が基準書込み電流に設定さ
    れ、 温度センサの検出レンジ内では、前記基準書込み電流を
    起点として、温度上昇に応じて電流値が下がるように書
    込み電流が設定されていることを特徴とするハードディ
    スク装置。
  12. 【請求項12】 ハードディスクのディスク面上に結露
    を除去するための結露除去風を発生させる除去風発生手
    段を設けたことを特徴とするハードディスク装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のハードディスク装
    置において、 ハードディスクドライブに結露が発生しやすい環境条件
    が成立しているか否かを判断する結露判断手段を含み、 結露が発生しやすい環境条件が成立しているとき、前記
    除去風発生手段が前記結露除去風を発生させることを特
    徴とするハードディスク装置。
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