JP2004158056A - 車載用ディスク駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の走行状態に適したディスク駆動速度を選択する。
【解決手段】車載用ディスク駆動装置は、車両の走行状態を検出する手段と、ディスクの駆動速度を決定するための手段と、前記車両の走行状態とディスクの駆動結果とを関連させて記憶するための手段を備える。ディスクの駆動速度を決定するための手段は、車両の走行状態を検出する手段から得られた現在の走行状態と、記憶手段に記憶された過去の実績を比較して、最適駆動速度を決定する。その結果は、学習値として再び記憶手段中に記憶される。
【選択図】 図1
【解決手段】車載用ディスク駆動装置は、車両の走行状態を検出する手段と、ディスクの駆動速度を決定するための手段と、前記車両の走行状態とディスクの駆動結果とを関連させて記憶するための手段を備える。ディスクの駆動速度を決定するための手段は、車両の走行状態を検出する手段から得られた現在の走行状態と、記憶手段に記憶された過去の実績を比較して、最適駆動速度を決定する。その結果は、学習値として再び記憶手段中に記憶される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載されたディスク駆動装置に関し、特に走行状態によって最適な駆動速度を容易に選択することができる、車載用ディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載されるオーディオ装置またはナビゲーション装置では、情報メディアとしてCD、DVD等の各種のディスクを使用する。このようなディスク駆動装置では、車両の走行に伴って発生する振動の影響で、ディスクのデータ読取りまたはデータ書込みにエラーが発生しやすい。このようなエラーが発生すると、再度同じ部分のデータを読出しまたは書き込む必要があるので、その後のデータ処理に要する時間が大幅に増加する。
【0003】
そのため、従来のディスク駆動装置では、未舗装の道路を走行するような場合であってもなるべく支障なくデータの読取り書込みを行えるように、比較的低い固定速度、例えば2倍速等でディスクを駆動するように設定されている。しかしながら、高速道路など振動の発生しにくい道路を走行している場合は、設定された速度よりも高倍速であっても、支障なくデータの読取り書込みを行う事ができるので、低倍速に固定されたディスク駆動装置ではデータ処理の能率が悪い。
【0004】
従来装置の上記のような欠点を補うために、車速または振動に応じてディスクの駆動速度を変更するようにしたものが提案されている。この装置では、車速または車両の振動量を検出する手段を設け、検出された値を予め設定された閾値と比較して、高倍速でディスクを駆動するかあるいは低倍速で駆動するかを決定している。即ち、車速または振動量が閾値より小さい場合は高倍速でディスクを駆動し、大きい場合は低倍速でディスクを駆動するようにしている。これによって、不必要に遅い速度でディスクを駆動することによる能率の低下は防止される(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平2000−215587号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記装置では、車速または振動量を単に閾値と比較して低倍速か高倍速かを決定しているのみである。ところが、ディスクの駆動エラー発生頻度は、単に車速あるいは振動量のみによって影響を受けるものではなく、その他の要因、例えば車室内の温度、湿度、連続走行時間等が複合的に関係することがわかっている。例えば、同じ振動量であっても室内温度に依存して駆動エラーの発生頻度が大きく変化する。また、ディスクの駆動目的によって、許容し得るエラー発生頻度も異なる。
【0007】
従って、固定された閾値と車速または振動量とを比較して低倍速か高倍速かを決定する上記の装置では、充分に能率的で安定した動作が可能なディスク駆動速度を、周囲の状況に応じて適切に選択することはできない。
【0008】
本発明は、かかる点に関してなされたもので、周囲の状況に応じて速やかに、かつ適切にディスク駆動速度を決定することが可能な、車載用ディスク駆動装置を提供する目的でなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の装置は、車両の走行状態を検出する手段と、ディスクの駆動速度を決定するための手段と、前記車両の走行状態とディスクの駆動結果とを関連させて記憶するための手段を備え、前記ディスクの駆動速度を決定するための手段は、現在の走行状態と前記記憶するための手段に記憶された過去の実績とを比較して最適駆動速度を決定することを特徴としている。
【0010】
また、車両の走行状態を検出するための手段は、車両の走行速度検出手段、連続走行時間の測定手段、車両の振動量を検出するための手段、温度センサおよび湿度センサの内の少なくとも1個を含んでいる。車両の振動量を検出するための手段は、振動センサであっても良く、あるいは、車両の走行速度と車両に搭載されたナビゲーションシステムから走行中の道路の路面状態を推測する手段とを含んで構成されても良い。
【0011】
このようなディスク駆動装置によれば、現在の車両の走行状態に最適なディスク駆動速度を、過去の実績から選択し決定することができるので、ディスクを最も能率的にかつ安定して駆動することができる。また、その決定も、過去の実績との比較によってなされるので、特別な演算処理を要することなく、速やかに行う事ができる。車両の走行状態としては、特に振動量と気温および/または湿度との組み合わせにおいて、最適な駆動速度を得ることができる。
【0012】
この場合、車両の振動量を検出するための手段として、前述したように、走行速度を検出する手段とナビゲーションシステムから路面状態を推定する手段を用いることによって、車両に振動センサを設置することなく、道路の振動状態を知ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の1実施形態にかかる車載用ディスク駆動装置を含んだナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。図において、1は例えばハードディスク(HD)、DVD−ROM、CD−ROM、MD等のディスクを示し、2はこれらに対応したドライバを示す。また3は、ドライバ2を介して読み出された情報を解読するためのデコーダである。
【0014】
図1において、点線で囲まれた部分4は、CPU5,ROM6,RAM7等を含む制御部を示し、部分8は、グラフィックコントローラ9、グラフィックメモリ10、表示コントローラ11および表示装置12を含む表示制御部である。ROM6には、CPU5に本装置の制御手順を指示するためのプログラムが格納されている。制御部4はインターフェース13を介して各種のセンサに接続されている。これらのセンサとしては、例えば、ナビゲーションシステムにおいて必要とされる方位センサ14、各速度センサ15、距離センサ16、GPSシステム17や、車内の温度、湿度を検出するための温度センサ18、湿度センサ19および振動センサ20が含まれる。
【0015】
21は、バッテリ電源にスイッチを介して接続されたレギュレータであって、装置の各部に所定の電力を供給する。22は各種のイルミネーションにスイッチを介して接続された検出回路であり、その検出出力はCPU5に入力される。また、23はユーザの操作、AM、FM等の電波、交通情報などを入力するための入力装置である。24はスピーカを示す。
【0016】
図2は、図1のナビゲーションシステムを機能の面から見た場合の概略構成を示すブロック図である。図において、30は、CPU、ROM、RAM等を含む情報の算出手段、32は、ディスプレイ等の表示手段、34はスピーカ等の音声出力手段である。また、36はユーザの操作、あるいはAM、FM放送、交通情報等の入力手段であり、38は方位センサ、角速度センサ、距離センサ、GPSを含めた自車位置検出手段、さらに40はDVD等の地図データ記憶手段である。
【0017】
図1および2に示す装置の、ナビゲーションシステムとしての動作は、特に一般的なナビゲーションシステムと変わる事はないので、その説明は省略する。従って以下では、本発明の主題である車載用ディスク駆動装置の構成および動作について図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0018】
図3は、図1および2に示される車載用ディスク駆動装置の動作説明のための、フローチャートである。まず、ユーザの操作などに基づいて、CPU5がディスク駆動装置の制御動作を開始する。この制御動作のためのプログラムは、ROM6に格納されている。ステップS1で、CPU5はディスクの読出し要求を発生する。この読出し要求は、例えばディスクのセクタ1〜10までのデータを読み出す要求である。ステップS2において、CPU5は車両の状態要素に関する各種のデータを取得するための命令を発生する。
【0019】
状態要素としては、車両の走行速度、連続走行時間、振動、気温、湿度等が考えられる。これらの状態要素は、各種のセンサ14〜20からインターフェース13を介して取得される。なお、これらの状態要素は、その全てを検出してディスク駆動速度の決定に用いても良いが、例えば、振動量と気温および/または湿度との組み合わせであっても充分適切にディスク駆動速度を検出することが可能である。どのような状態要素の組み合わせを選択するかは、装置の設計時に、適宜選択される。
【0020】
なお、状態要素としての車両の振動は、車両に搭載した振動センサによって検出しても良いが、ナビゲーションシステムを利用して検出することも可能である。ナビゲーションシステムの利用によって、現在走行中の道路の路面状態、例えば高速道路を運転中か、一般道路を運転中か、悪路を運転中かが容易に推定される。従って、このようにして得た路面情報と、走行速度を組み合わせることによって、振動量が推定される。
【0021】
次に、取得された各状態と、過去の実績との比較がステップS3において実行される。過去の実績は、例えばハードディスク等に記憶されており、ディスク駆動装置の始動と共にRAM7に読み込まれて使用されても良い。過去の実績は、ディスクの読出し時における各状態要素と、その時の読出し速度(倍速)と、その時の読出し結果(読出し成功か読出しエラーか)とを含んでいる。図示する例では、車速が80Km/hで、高速道路運転中で、かつ室内温度が25℃以上の場合、ディスク駆動速度を8倍速とした時は読出しエラーが100回につき1回、4倍速では100回につき0回、2倍速では100回につき0回であったことを示している。
【0022】
エラー発生頻度は、走行速度、連続走行時間、振動、気温、湿度など、これら全ての状態要素を含んで構成される1状態に対して記録しても良いが、振動センサによって得られた振動状態と室内温度および/または湿度との組み合わせ、あるいは走行速度とナビゲーションシステムより得られた路面状態の組み合わせによって構成される振動状態と、室内温度および/または湿度との組み合わせを1状態として記録しても良い。
【0023】
ステップS4では、ステップS3における比較結果に基づいて、読出し速度を決定する。読出し速度決定方法としては、1)エラー無しの状態の上限速度を選択する、2)エラー時間も含めたトータルの読出し時間が短くなるような速度を選択する、3)CD、DVD、HDなどのデバイスの特性を考慮して速度を決定する、等があるが、どの方法を選択するかはディスクの駆動目的、ディスク装置の種類などによって適宜選定する。
【0024】
以上によって、現在の状態に最適の読出し速度が決定されると、次のステップS5において決定された速度でディスクの読出しを開始し、ステップS6で読出しを終了する。読出し結果はドライバを介してデコーダ3に入力され、制御部4に入力されて読出し成功か読出しエラーかが判断され、読出し成功の場合はその結果がRAM7内に一時的に記憶される。なお、記憶されたデータは、その後通常の速度で読み出され、スピーカ24を介して音声として出力され、あるいは表示制御部8において適宜処理されて表示装置12上に映像として出力される。
【0025】
ステップS6でディスクからの読出しが終了すると、ステップS7において、その時の状態要素に読出し結果、即ち読出し成功か読出しエラーか、を加えたものが過去の実績としてメモリ中に記憶される。尚、この記憶は、一時的にRAM4に記憶され、その後ハードディスク等の外部記憶装置に書き込まれても良い。このようにして、読出しの1サイクルが終了すると、再びステップS1に戻って次のサイクルの読出しを行う。このとき、ステップS3では、前サイクルの実績をも含めた比較がなされ、最適な読出し速度が決定される。
【0026】
なお、本装置では、ステップS7において読出し結果とその時の車両状態とを常に学習しているので、メモリ中にはその装置固有の最適値が蓄積されることになる。従って、本装置では、車両の個体差に応じたディスク駆動速度をも選択することができる。
【0027】
以上の説明は、ディスク装置より情報を読み出す場合についてのものであるが、ディスク装置への書込みの場合も、同様にして書込み速度を決定することが出来ることは勿論である。
【0028】
なお、本発明の車載用ディスク駆動装置は、ディスクとして、ハードディスク(HD)、DVD−ROM、CD−ROM、CD−RW、MDなどを想定しているが、特にこれらに限定されるものではない。また、本発明の車載用ディスク駆動装置は、ナビゲーションシステム、カーオーディオシステム等において使用されるが、特にこれらに限定されるものでもない。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の車載用ディスク駆動装置では、走行中の車両の状態と過去の実績を比較することによって、最適なディスク駆動速度を選択することが出来るので、ディスクの効率的な駆動が走行状態の変化と共に継続して可能となる。また、過去の実績も学習によって継続して更新され、蓄積されるので、その車両に適したディスク駆動速度が選択される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態にかかる車載用ディスク駆動装置の構成を示すブロック図。
【図2】ナビゲーションシステムの機能面からみた概略構成を示すブロック図。
【図3】図1に示す装置の動作フローを説明するための図。
【符号の説明】
1…ディスク
2…ディスクドライバ
3…デコーダ
4…制御部
5…CPU
6…ROM
7…RAM
14…方位センサ
15…角速度センサ
16…距離センサ
17…GPS
18…温度センサ
19…湿度センサ
20…振動センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載されたディスク駆動装置に関し、特に走行状態によって最適な駆動速度を容易に選択することができる、車載用ディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載されるオーディオ装置またはナビゲーション装置では、情報メディアとしてCD、DVD等の各種のディスクを使用する。このようなディスク駆動装置では、車両の走行に伴って発生する振動の影響で、ディスクのデータ読取りまたはデータ書込みにエラーが発生しやすい。このようなエラーが発生すると、再度同じ部分のデータを読出しまたは書き込む必要があるので、その後のデータ処理に要する時間が大幅に増加する。
【0003】
そのため、従来のディスク駆動装置では、未舗装の道路を走行するような場合であってもなるべく支障なくデータの読取り書込みを行えるように、比較的低い固定速度、例えば2倍速等でディスクを駆動するように設定されている。しかしながら、高速道路など振動の発生しにくい道路を走行している場合は、設定された速度よりも高倍速であっても、支障なくデータの読取り書込みを行う事ができるので、低倍速に固定されたディスク駆動装置ではデータ処理の能率が悪い。
【0004】
従来装置の上記のような欠点を補うために、車速または振動に応じてディスクの駆動速度を変更するようにしたものが提案されている。この装置では、車速または車両の振動量を検出する手段を設け、検出された値を予め設定された閾値と比較して、高倍速でディスクを駆動するかあるいは低倍速で駆動するかを決定している。即ち、車速または振動量が閾値より小さい場合は高倍速でディスクを駆動し、大きい場合は低倍速でディスクを駆動するようにしている。これによって、不必要に遅い速度でディスクを駆動することによる能率の低下は防止される(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平2000−215587号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記装置では、車速または振動量を単に閾値と比較して低倍速か高倍速かを決定しているのみである。ところが、ディスクの駆動エラー発生頻度は、単に車速あるいは振動量のみによって影響を受けるものではなく、その他の要因、例えば車室内の温度、湿度、連続走行時間等が複合的に関係することがわかっている。例えば、同じ振動量であっても室内温度に依存して駆動エラーの発生頻度が大きく変化する。また、ディスクの駆動目的によって、許容し得るエラー発生頻度も異なる。
【0007】
従って、固定された閾値と車速または振動量とを比較して低倍速か高倍速かを決定する上記の装置では、充分に能率的で安定した動作が可能なディスク駆動速度を、周囲の状況に応じて適切に選択することはできない。
【0008】
本発明は、かかる点に関してなされたもので、周囲の状況に応じて速やかに、かつ適切にディスク駆動速度を決定することが可能な、車載用ディスク駆動装置を提供する目的でなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の装置は、車両の走行状態を検出する手段と、ディスクの駆動速度を決定するための手段と、前記車両の走行状態とディスクの駆動結果とを関連させて記憶するための手段を備え、前記ディスクの駆動速度を決定するための手段は、現在の走行状態と前記記憶するための手段に記憶された過去の実績とを比較して最適駆動速度を決定することを特徴としている。
【0010】
また、車両の走行状態を検出するための手段は、車両の走行速度検出手段、連続走行時間の測定手段、車両の振動量を検出するための手段、温度センサおよび湿度センサの内の少なくとも1個を含んでいる。車両の振動量を検出するための手段は、振動センサであっても良く、あるいは、車両の走行速度と車両に搭載されたナビゲーションシステムから走行中の道路の路面状態を推測する手段とを含んで構成されても良い。
【0011】
このようなディスク駆動装置によれば、現在の車両の走行状態に最適なディスク駆動速度を、過去の実績から選択し決定することができるので、ディスクを最も能率的にかつ安定して駆動することができる。また、その決定も、過去の実績との比較によってなされるので、特別な演算処理を要することなく、速やかに行う事ができる。車両の走行状態としては、特に振動量と気温および/または湿度との組み合わせにおいて、最適な駆動速度を得ることができる。
【0012】
この場合、車両の振動量を検出するための手段として、前述したように、走行速度を検出する手段とナビゲーションシステムから路面状態を推定する手段を用いることによって、車両に振動センサを設置することなく、道路の振動状態を知ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の1実施形態にかかる車載用ディスク駆動装置を含んだナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。図において、1は例えばハードディスク(HD)、DVD−ROM、CD−ROM、MD等のディスクを示し、2はこれらに対応したドライバを示す。また3は、ドライバ2を介して読み出された情報を解読するためのデコーダである。
【0014】
図1において、点線で囲まれた部分4は、CPU5,ROM6,RAM7等を含む制御部を示し、部分8は、グラフィックコントローラ9、グラフィックメモリ10、表示コントローラ11および表示装置12を含む表示制御部である。ROM6には、CPU5に本装置の制御手順を指示するためのプログラムが格納されている。制御部4はインターフェース13を介して各種のセンサに接続されている。これらのセンサとしては、例えば、ナビゲーションシステムにおいて必要とされる方位センサ14、各速度センサ15、距離センサ16、GPSシステム17や、車内の温度、湿度を検出するための温度センサ18、湿度センサ19および振動センサ20が含まれる。
【0015】
21は、バッテリ電源にスイッチを介して接続されたレギュレータであって、装置の各部に所定の電力を供給する。22は各種のイルミネーションにスイッチを介して接続された検出回路であり、その検出出力はCPU5に入力される。また、23はユーザの操作、AM、FM等の電波、交通情報などを入力するための入力装置である。24はスピーカを示す。
【0016】
図2は、図1のナビゲーションシステムを機能の面から見た場合の概略構成を示すブロック図である。図において、30は、CPU、ROM、RAM等を含む情報の算出手段、32は、ディスプレイ等の表示手段、34はスピーカ等の音声出力手段である。また、36はユーザの操作、あるいはAM、FM放送、交通情報等の入力手段であり、38は方位センサ、角速度センサ、距離センサ、GPSを含めた自車位置検出手段、さらに40はDVD等の地図データ記憶手段である。
【0017】
図1および2に示す装置の、ナビゲーションシステムとしての動作は、特に一般的なナビゲーションシステムと変わる事はないので、その説明は省略する。従って以下では、本発明の主題である車載用ディスク駆動装置の構成および動作について図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0018】
図3は、図1および2に示される車載用ディスク駆動装置の動作説明のための、フローチャートである。まず、ユーザの操作などに基づいて、CPU5がディスク駆動装置の制御動作を開始する。この制御動作のためのプログラムは、ROM6に格納されている。ステップS1で、CPU5はディスクの読出し要求を発生する。この読出し要求は、例えばディスクのセクタ1〜10までのデータを読み出す要求である。ステップS2において、CPU5は車両の状態要素に関する各種のデータを取得するための命令を発生する。
【0019】
状態要素としては、車両の走行速度、連続走行時間、振動、気温、湿度等が考えられる。これらの状態要素は、各種のセンサ14〜20からインターフェース13を介して取得される。なお、これらの状態要素は、その全てを検出してディスク駆動速度の決定に用いても良いが、例えば、振動量と気温および/または湿度との組み合わせであっても充分適切にディスク駆動速度を検出することが可能である。どのような状態要素の組み合わせを選択するかは、装置の設計時に、適宜選択される。
【0020】
なお、状態要素としての車両の振動は、車両に搭載した振動センサによって検出しても良いが、ナビゲーションシステムを利用して検出することも可能である。ナビゲーションシステムの利用によって、現在走行中の道路の路面状態、例えば高速道路を運転中か、一般道路を運転中か、悪路を運転中かが容易に推定される。従って、このようにして得た路面情報と、走行速度を組み合わせることによって、振動量が推定される。
【0021】
次に、取得された各状態と、過去の実績との比較がステップS3において実行される。過去の実績は、例えばハードディスク等に記憶されており、ディスク駆動装置の始動と共にRAM7に読み込まれて使用されても良い。過去の実績は、ディスクの読出し時における各状態要素と、その時の読出し速度(倍速)と、その時の読出し結果(読出し成功か読出しエラーか)とを含んでいる。図示する例では、車速が80Km/hで、高速道路運転中で、かつ室内温度が25℃以上の場合、ディスク駆動速度を8倍速とした時は読出しエラーが100回につき1回、4倍速では100回につき0回、2倍速では100回につき0回であったことを示している。
【0022】
エラー発生頻度は、走行速度、連続走行時間、振動、気温、湿度など、これら全ての状態要素を含んで構成される1状態に対して記録しても良いが、振動センサによって得られた振動状態と室内温度および/または湿度との組み合わせ、あるいは走行速度とナビゲーションシステムより得られた路面状態の組み合わせによって構成される振動状態と、室内温度および/または湿度との組み合わせを1状態として記録しても良い。
【0023】
ステップS4では、ステップS3における比較結果に基づいて、読出し速度を決定する。読出し速度決定方法としては、1)エラー無しの状態の上限速度を選択する、2)エラー時間も含めたトータルの読出し時間が短くなるような速度を選択する、3)CD、DVD、HDなどのデバイスの特性を考慮して速度を決定する、等があるが、どの方法を選択するかはディスクの駆動目的、ディスク装置の種類などによって適宜選定する。
【0024】
以上によって、現在の状態に最適の読出し速度が決定されると、次のステップS5において決定された速度でディスクの読出しを開始し、ステップS6で読出しを終了する。読出し結果はドライバを介してデコーダ3に入力され、制御部4に入力されて読出し成功か読出しエラーかが判断され、読出し成功の場合はその結果がRAM7内に一時的に記憶される。なお、記憶されたデータは、その後通常の速度で読み出され、スピーカ24を介して音声として出力され、あるいは表示制御部8において適宜処理されて表示装置12上に映像として出力される。
【0025】
ステップS6でディスクからの読出しが終了すると、ステップS7において、その時の状態要素に読出し結果、即ち読出し成功か読出しエラーか、を加えたものが過去の実績としてメモリ中に記憶される。尚、この記憶は、一時的にRAM4に記憶され、その後ハードディスク等の外部記憶装置に書き込まれても良い。このようにして、読出しの1サイクルが終了すると、再びステップS1に戻って次のサイクルの読出しを行う。このとき、ステップS3では、前サイクルの実績をも含めた比較がなされ、最適な読出し速度が決定される。
【0026】
なお、本装置では、ステップS7において読出し結果とその時の車両状態とを常に学習しているので、メモリ中にはその装置固有の最適値が蓄積されることになる。従って、本装置では、車両の個体差に応じたディスク駆動速度をも選択することができる。
【0027】
以上の説明は、ディスク装置より情報を読み出す場合についてのものであるが、ディスク装置への書込みの場合も、同様にして書込み速度を決定することが出来ることは勿論である。
【0028】
なお、本発明の車載用ディスク駆動装置は、ディスクとして、ハードディスク(HD)、DVD−ROM、CD−ROM、CD−RW、MDなどを想定しているが、特にこれらに限定されるものではない。また、本発明の車載用ディスク駆動装置は、ナビゲーションシステム、カーオーディオシステム等において使用されるが、特にこれらに限定されるものでもない。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の車載用ディスク駆動装置では、走行中の車両の状態と過去の実績を比較することによって、最適なディスク駆動速度を選択することが出来るので、ディスクの効率的な駆動が走行状態の変化と共に継続して可能となる。また、過去の実績も学習によって継続して更新され、蓄積されるので、その車両に適したディスク駆動速度が選択される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態にかかる車載用ディスク駆動装置の構成を示すブロック図。
【図2】ナビゲーションシステムの機能面からみた概略構成を示すブロック図。
【図3】図1に示す装置の動作フローを説明するための図。
【符号の説明】
1…ディスク
2…ディスクドライバ
3…デコーダ
4…制御部
5…CPU
6…ROM
7…RAM
14…方位センサ
15…角速度センサ
16…距離センサ
17…GPS
18…温度センサ
19…湿度センサ
20…振動センサ
Claims (5)
- 車両の走行状態を検出する手段と、ディスクの駆動速度を決定するための手段と、前記車両の走行状態とディスクの駆動結果とを関連させて記憶するための手段を備え、前記ディスクの駆動速度を決定するための手段は、現在の走行状態と前記記憶するための手段に記憶された過去の実績を比較して最適駆動速度を決定することを特徴とする、車載用ディスク駆動装置。
- 請求項1に記載の車載用ディスク駆動装置において、前記車両の走行状態を決定するための手段は、車両の走行速度検出手段、連続走行時間の測定手段、車両の振動量検出手段、温度センサおよび湿度センサの内の少なくとも一つを含むことを特徴とする、車載用ディスク駆動装置。
- 請求項1に記載の車載用ディスク駆動装置において、前記車両の走行状態を決定するための手段は、車両の振動量検出手段と、温度センサおよび湿度センサの少なくとも一方を含むことを特徴とする、車載用ディスク駆動装置。
- 請求項2または3に記載の車載用ディスク駆動装置において、前記車両の振動量検出手段は、車両の走行速度検出手段と、車両に搭載されたナビゲーションシステムから走行中の道路の路面状態を検出する手段を含むことを特徴とする、車載用ディスク駆動装置。
- 請求項1に記載の車載用ディスク駆動装置において、前記ディスクの駆動速度を決定するための手段は、ディスクの駆動目的に応じて許容される駆動エラー発生頻度の範囲内での最大駆動速度を前記最適駆動速度として決定することを特徴とする、車載用ディスク駆動装置。
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JP2002319968A JP2004158056A (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 車載用ディスク駆動装置 |
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---|---|---|---|
JP2002319968A JP2004158056A (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 車載用ディスク駆動装置 |
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JP2004158056A true JP2004158056A (ja) | 2004-06-03 |
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ID=32801041
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002319968A Withdrawn JP2004158056A (ja) | 2002-11-01 | 2002-11-01 | 車載用ディスク駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004158056A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011258263A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | J & K Car Electronics Corp | ディスク駆動装置、ディスク駆動方法、及びプログラム |
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2002
- 2002-11-01 JP JP2002319968A patent/JP2004158056A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011258263A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | J & K Car Electronics Corp | ディスク駆動装置、ディスク駆動方法、及びプログラム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |