JP2007107956A - 車載用電子システム - Google Patents

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Abstract

【課題】振動や衝撃が発生する場所が地図情報として記憶装置に記憶されていない場合に、その場所を車両が通過しても、備えられた記憶装置が故障しない車載用電子システムを提供する。
【解決手段】上部照明24及び下部照明25を順次点灯させ、上部照明24及び下部照明25の点灯に同期させてカメラ26で画像を取得する。そして、取得制御部21では、取得した画像から地面データにない進路面の凹凸を判定するとともに、その凹凸の大きさを算出する。さらに、ナビ制御部11では、取得制御部21で算出した凹凸の大きさから振動レベルを算出することにより、振動レベルの値を推定する。そして、ナビ制御部11は、推定した振動レベルが所定以上のときにはHDD14及びDVDドライブ15を保護モードにするので故障しないナビゲーションシステムとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスク形状の記憶媒体を有する大容量の記憶装置を備えた車載用電子システムに関するものであり、特に車載用ナビゲーションシステムに用いて好適である。
近年車載用電子装置の記憶容量が大容量化している。例えば、ナビゲーション装置においては、用いられる地図は2次元地図だけでなく、使用者が現在地をより把握し易いように鳥瞰地図も用いられている。そのため地図のデータ量が大幅に増大し、これに対応するため地図情報を記憶する記憶媒体もCD−ROMやDVD−ROM等の光ディスクから最近では、より記憶容量の大きいHD(Hard Diskの略)が用いられるようになってきた。
ところで、記憶媒体として光ディスクを用いた光ディスク再生記録装置や記憶媒体としてHDを用いたHDD(Hard Disk Driveの略)を記憶装置として備えたナビゲーション装置において、地図信号の読み出し中に振動や衝撃が印加されると、情報を読み出すピックアップや磁気ヘッドが情報記録面に対して振動し、正しく情報が読み出せず読み出しエラーが発生する。
例えば、HDDにおいては、磁気ディスクが回転に伴う風力によって磁気ヘッドが磁気ディスク面から所定の間隔(磁気ディスク面との隙間が0.1μm程度)離間し、磁気ヘッドを磁気ディスクの情報記録範囲外の位置から情報記録範囲内の所望の位置へ径方向に移動させることで、情報の記録あるいは読み取りを行う。
このように、HDDは磁気ディスクの回転によって生じる風力によって磁気ヘッドを狭小な隙間を保って浮上させる構造である。したがって、ナビゲーション装置等からのアクセスにより情報の記録あるいは読み取りの指示がなされているときに振動や衝撃が印加されると、磁気ヘッドと磁気ディスクが接触することで磁気ディスクを傷つけ、データを読み取り不能にしてしまうおそれがある。
この問題を解決するために、車両の通過時に道路上で振動又は衝撃が発生する場所(踏み切り、急カーブ、未舗装道路)を地図情報として記憶させ、車両がその場所に近づくと光ディスク再生記録装置やHDDへのアクセスを制限するようにしたナビゲーション装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2004−264115号公報
ところが、車両の通過時に道路上で振動又は衝撃が発生する場所は、工事やさまざまな要因で短時間で変化する。したがって、その場所を地図情報として記憶させ、その地図情報をもとに光ディスク再生記録装置やHDDへのアクセスを制限する方法では、地図情報にない場所で振動や衝撃が発生する場合がある。したがって、車両が地図情報としてHDDや光ディスク再生装置に記憶されていない場所で光ディスク再生記録装置やHDDに振動や衝撃が印加され、それらが故障するおそれがあった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、振動や衝撃が発生する場所が地図情報として記憶装置に記憶されていない場合に、その場所を車両が通過しても、備えられた記憶装置が故障しない車載用電子システムを提供することを目的とする。
かかる問題を解決するためになされた請求項1に記載の車載用電子システム(1:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための最良の形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)は、記憶装置と状態取得手段(20)と制御手段(11)とを備えている。
そして、記憶装置(13)は、ディスク形状の記憶媒体を有し、そのディスク形状の記憶媒体へのアクセスを制限して故障しないようにするための保護モード及び通常作動をするための通常作動モードとを切り換え可能に構成されている。
状態取得手段(20)は、車両(30)の進路面の状態を取得するものである。
制御手段(11)は、車両(30)の走行中に状態取得手段(20)を介して取得した車両(30)の進路面の状態に基づいて振動レベルを推定し、その推定した振動レベルに基づいて記憶装置(13)を保護モード又は通常作動モードに切り換える。
ここで、「ディスク形状の記憶媒体を有する記憶装置(13)」とは、回転するディスク形状の記憶媒体に情報を書き込み又は読み出しする記憶装置である。例えば、HDDのよ、DVDドライブ(ディジタル・ビデオ・ディスク・ドライブ)、CDドライブ(コンパクト・ディスク・ドライブ)、MDドライブ(ミニ・ディスク・ドライブ)のように1枚の回転するディスク形状の記憶媒体に対して情報の書き込みや読み出しを行うものであり。
また、それらのうち、複数のディスク形状の記憶媒体を有し、その複数のディスク形状の記憶媒体を交換しながら情報を書き込み又は読み出しする交換機構、いわゆるディスクチェンジャを備えてるもの(DVDドライブ、CDドライブ、MDドライブ)では、その交換機構を含んでいる。
そして、「ディスク形状の記憶媒体へのアクセスを制限するための保護モード」とは、各記憶装置(13)が有する作動モードの一つである。アクセスの制限方法は、各記憶装置(13)によって異なり、例えば、ディスク形状の記憶媒体への情報の書き込み又は読み出しを行わないようにしたり、ディスクチェンジャによるディスク形状の記憶媒体の交換動作を行わないようにしたりするものである。
また、「車両(30)の進路面の状態」とは、車両(30)が進行する先の進路の表面、例えば、道路の凹凸に関する状態であり、例えば、進路が平坦であるのか、あるいは、線路、砂利道等による凹凸があるのか、またその凹凸はどの程度か等に関する状態のことをいう。
また、「故障」とは、記憶装置(13)のディスク状の記憶媒体やディスクチェンジャが破損した状態だけでなく、ディスク状の記憶媒体やディスクチェンジャは破損していないがディスク状の記憶媒体に記憶されているデータが破壊され、正常にデータを取得できなくなる状態になることを含む意味である。
このような構成の車載用電子システム(1)によれば、車両(30)の進路面の状態に基づいて振動レベルを推定し、推定した振動レベルに基づいて記憶装置(13)を保護モード又は通常作動モードに切り換える。
つまり、推定した振動レベルが記憶装置(13)が故障する所定の振動レベルになる前にあらかじめ記憶装置(13)を保護モードにするので、振動や衝撃が発生する場所が地図情報として記憶装置(13)に記憶されていない場合に、その場所を車両が通過しても、記憶装置(13)が故障することがない。
また、推定した振動レベルが所定の振動レベルよりも小さいときには記憶装置(13)を通常作動モードで作動させるので、車載用電子システム(1)は、作動に必要なデータを記憶装置(13)から得ることができる。
したがって、推定された振動レベルが所定の振動レベル以上のときには故障せず、しかも、振動レベルが所定の振動レベルより小さいときには通常に作動するという使い勝手の良い車載用電子システム(1)となる。
ところで、推定した振動レベルに基づいて記憶装置(13)を保護モードにすると、記憶装置(13)の故障は防ぐことができるが、記憶装置(13)が保護モードになっている間は、記憶装置(13)から車載用電子システム(1)の作動に必要なデータが得られない。したがって、車載用電子システム(1)が正常に作動できなくなるおそれがある。つまり、車載用電子システム(1)にとっては記憶装置(13)を保護モードにする期間をできるだけ短くすることが望ましい。
また、推定した進路面の振動レベルに基づいて記憶装置(13)を保護モードにした後、車両(30)がその振動レベルを推定した位置に進んだ場合、推定の誤差等により実際の振動レベルが推定よりも低くなる場合が考えられる。
そこで、請求項2に記載のように、記憶装置(13)に印加される振動レベルを検出する振動検出手段(12)を設け、制御手段(11)は、記憶装置(13)を保護モードに切り換えた後、振動検出手段(12)を介して入力した記憶装置(13)に印加される振動レベルが所定の判定レベルより小さい場合、記憶装置(13)を通常作動モードに切り換えるようにすると良い。
ここで、「車載用電子システム(1)が正常に作動できなくなる」とは、例えば、車載用電子システム(1)がナビゲーション装置の場合、記憶装置(13)に記憶されている地図データを取得できなくなり、ナビゲーションができなくなるような場合をいう。
このようにすれば、実際に記憶装置(13)に印加される振動レベルが推定した振動レベルより小さければ、記憶装置(13)が通常作動モードになるので、記憶装置(13)から車載用電子システム(1)の作動に必要なデータが得られなくなる期間を短くすることができる。したがって、車載用電子システム(1)の作動が正常に行われなくなる期間を短くできるようになるので、使用者にとって使いやすい車載用電子システム(1)となる。
なお、振動レベルを推定する場合には、記憶装置(13)の保護のために記憶装置(13)にとって安全側、つまり、振動レベルが高めなるように推定するので、実際の振動レベルが推定した振動レベルよりも高くなることはほとんどない。
ところで、前述のように記憶装置(13)には、種々の種類があり、その種類ごとに保護モードとすべき振動レベルに関する条件が異なっている。したがって、制御手段(11)に記憶装置(13)を電気的に接続して、振動レベルに基づいて保護モードや通常モードに切り換えるためには、制御手段(11)に保護モードとすべき振動レベルに関する条件を各記憶装置(13)ごとに入力する必要がある
そこで、請求項3に記載のように、記憶装置(13)は、保護モードとすべき振動レベルに関する条件を記憶する保護モード記憶手段(13)を有し、制御手段(11)に電気的に接続されたときに保護モード記憶手段(13)に記憶された保護モードとすべき振動レベルに関する条件を制御手段(11)に出力し、制御手段(11)は、記憶装置(13)が電気的に接続されたときに記憶装置(13)の保護モード記憶手段(13)から保護モードとすべき振動レベルに関する条件を入力するようにすると良い。
ここで、「電気的に接続される」とは、記憶装置(13)が制御手段(11)に、例えば、車内LANや他の規格に従った通信路に接続されることや専用の電気配線に接続されることをいう。
また、「保護モードとすべき振動レベルに関する条件を出力及び入力する」とは、記憶装置(13)が制御手段(11)に前述の通信路で接続されたときには、その通信路を介して保護モードとすべき振動レベルに関する条件をデータとして入出力することをいう。
一方、専用の電気配線に接続される場合には、各記憶装置(13)ごとに保護モードとすべき振動レベルに関する条件があらかじめ電圧値として決められており、各記憶装置(13)が接続されたときの電圧値を入出力することをいう。例えば、ある記憶装置(13)を専用の電気配線に接続したときに1Vの電圧出力があれば、その記憶装置(13)の保護モードとすべき振動レベルは2G(Gは重力加速度を示す。)であるということである。
「保護モードとすべき振動レベルに関する条件」とは、記憶装置(13)に振動が加わったとき故障する振動レベルの値や衝撃レベルの値をいい、記憶装置の種類によって異なる。
このようにすれば、記憶装置(13)が保護モードすべき振動レベルに関する条件が保護モード記憶手段(13)に記憶されており、記憶装置(13)が制御手段(11)に電気的に接続されたときに記憶装置(13)を保護モードとすべき振動レベルに関する条件が制御手段(13)に入力される。
つまり、使用者が記憶装置(13)を電気的に接続する際にその記憶装置(13)を保護モードとすべき振動レベルに関する条件を制御手段(11)に手動で入力する必要がなくなるので、使いやすい車載用電子システムとなる。
ところで、車両(30)の進路面の状態を取得する方法としては、種々の方法が考えられる、例えば、電波を用いたレーダによる方法、画像を取得して画像処理を行う方法等がある。このうち、請求項4に記載のように、状態取得手段(20)は、車両(30)の進路面の画像に基づいて進路面の状態を取得するようにすると良い。
このようにすると、進路面の状態、例えば進路面の凹凸や車両(30)に振動を発生させる障害物等を精度良く取得することができる。そのため、記憶手段(13)に振動が印加される前に保護モードにすることができるので、記憶装置(13)を故障させないようにすることができる。
なお、どの程度前方の進路面の状況を取得するのかは、車両(30)の速度によって決定される。例えば、高速度路の最高速度で車両(30)が走行した場合に、取得した進路面の状況に基づいて振動レベルを推定し、記憶装置(13)を保護モードに切り換えるという処理が可能な距離から進路面の状況を取得するのである。
そして、進路面の画像に基づいて取得した進路面の状態によって振動レベルを推定するには、請求項6に記載のようにすると良い。すなわち、地面状態を表すデータである地面データを記憶するための地面状態記憶手段(13)と、車両(30)の現在地を特定する現在地特定手段(16)と、車両(30)の速度を検出し前記制御手段(11)に出力する車両速度検出手段(17)と、を設ける。
そして、制御手段(11)を状態取得手段(20)に車両(30)の進路面の状態を取得する旨の状態取得信号を送信可能に構成する。
また、状態取得手段(20)に、車両(30)の進路面を照射するように、車両(30)の異なる高さ位置に配設された複数の照明(24,25)と、入力信号により複数の照明(24,25)をオン/オフするためのスイッチ(23)と、車両(30)の進路面の画像を取得する画像取得手段(26)と、を設ける。
さらに、状態取得手段(20)に制御手段(11)からの状態取得信号が入力されると、状態取得手段(20)は、スイッチ(23)を介して複数の照明(24,25)を順次オン/オフさせ、複数の照明(24,25)のうち何れかがオンしたときに画像取得手段(26)を介して車両(30)の進路面の画像データを取得することによって進路面の複数の画像データを取得する。
次に、取得した複数の画像データから進路面の地面データを抽出し、現在地特定手段(16)によって特定した現在地に基づいて地面状態記憶手段(13)から進路面の地面データを取得し、複数の画像データから抽出した地面データと地面状態記憶手段(13)から取得した地面データとを比較して進路面の凹凸の有無を判定する。その判定の結果、更に凹凸があると判定した場合には、その凹凸の大きさを算出して、その凹凸の大きさを制御手段(11)に車両(30)の進路面の状態として制御手段(11)に出力する。
さらに、制御手段(11)は、状態取得手段(20)から車両(30)の進路面の状態として入力される凹凸の大きさと車両速度検出手段(17)にて検出した車両(30)の速度とに基づいて振動レベルを推定する。
このようにすると、照明(24,25)を順次点灯させ、その照明(24,25)の点灯に同期させて画像取得手段(26)で進路面の画像を取得すると進路面の凹凸を検出できる。その理由を説明する。例えば、2つの照明(24,25)を車体の進行方向に対して上下(一例として、車体前面の上部と下部)に取り付け、上部の照明(24,25)と下部の照明(24,25)とを交互に短い時間で点灯及び消灯させると、進路面に凹凸があった場合には、進路の向きに大きさの異なる2つの陰影ができる。そこで、その陰影をCCDカメラ等の画像取得手段(26)で取得して、その地面状態記憶手段(13)に記憶されている画像を取得した場所の地面データ(表面の形状、色等)と取得した複数の画像とを比較する。
そして、比較の結果、記憶されている地面データとは異なる画像成分(表面形状及び色)があると、異常があるとしてその画像成分(凹凸)の大きさを算出する。凹凸の大きさは、複数の画像の陰影から判定できる。
また、制御手段(11)では、上記のようにして得られた凹凸の大きさと車両(30)の速度とから、振動レベルを算出して推定するのである。
このようにして、複数の照明(24,25)を順次点灯してその画像から地面データにない進路面の凹凸を判定するとともに、その凹凸の大きさを算出する。そして、算出した凹凸の大きさから振動レベルを算出することにより、振動レベルの値を推定することができる。したがって、その推定した振動レベルが所定以上のときには記憶装置(13)を保護モードにすれば故障しない使い勝手の良い車載用電子システムとなる。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
1.カーナビゲーションシステムの全体構成
図1は、実施形態としてのカーナビゲーションシステム1の概略構成を示すブロック図であり、図2は、路面状態取得部20の上部照明24、下部照明25及びカメラ26を車両30に取り付けた状態を示す図である。
カーナビゲーションシステム1は、図1に示すように、車両30(図2参照)のナビゲーションを行うナビゲーション部10と路面の状態を取得する路面状態取得部20とを備える。
ナビゲーション部10は、ナビ制御部11と振動測定器12と記憶部13とGPS受信機16と速度計17とを有する。
また、路面状態取得部20は、取得制御部21と電源22とスイッチ23と上部照明24と下部照明25とカメラ26とを有する。
2.各構成要素の説明
(1)ナビゲーション部10の構成
ナビ制御部11は、図示しないCPU、ROM、RAM、I/O等から構成されており、ROM等に記憶されているプログラムに従って、各種設定処理、ナビゲーション処理、後述する記憶装置保護処理等を実行する。
振動測定器12は、記憶部13に装着されており、記憶部13の構成要素であるハード・ディスク・ドライブ14(以下、HDD14と略称する。)及びディジタル・ビデオ・ディスク・ドライブ15(以下、DVDドライブ15と略称する。)に印加される振動レベルを検出するものであり、例えば、加速度計等が考えられる。
記憶部13は、ディスク形状の記憶媒体を有し、作動を停止して故障しないようにする保護モードと通常作動をする通常作動モードとを外部入力によって切り換え可能に構成された記憶装置から構成されている。具体的には、HDD14及びDVDドライブ15とから構成され、ナビゲーションに必要な地図データを記憶している。
また、DVDドライブ15は、図示しないディスク形状の記憶媒体を複数有しており、その複数の記憶媒体のうち1枚を図示しないディスクチェンジャで取り出して交換しつつ、ナビ制御部11で実行される処理に必要となる地面の状態を示すデータである地面データをナビ制御部11に提供するようになっている。
なお、HDD14及びDVDドライブ15は、ディスクへのアクセスを制限して故障しないようにするための保護モード及び通常作動をするための通常作動モードとを有しており、それらがナビ制御部11からの信号により切換可能となっている。
具体的には、HDD14が保護モードになるとディスクへのデータの書き込みや読み出しがされないので、振動が印加されても故障しないようになる。また、DVDドライブ15が保護モードになると、ディスクからのデータの読み出しがされなくなるとなるとともにディスクチェンジャの作動がなされなくなるので振動が印加されても故障しないようになる。
さらに、HDD14及びDVDドライブ15は、ナビ制御部11に電気的に接続されると、公知の規格、例えば、USBやSCSI規格に従って自動的にDVD14及びDVDドライブ15を保護モードとすべき振動に関する条件をナビ制御部11に送信する。
GPS受信機16は、車両30の現在地を特定するものであり、天空を航行する3個又は4個のGPS衛星からの電波を利用して緯度、経度、高度(高度を得る場合は、4個のGPS衛星からの電波を利用する。)など地球上の車両の現在地を割り出し、現在地情報としてナビ制御部11に出力する。
速度計17は、車両30の速度を検出し、ナビ制御部11に出力するものであり、例えば、車両30の車輪の回転速度から速度を検出するものが考えられるが、GPS受信機16から得られる車両の現在地の変化率から車両30の速度を求めても良い。
(2)ナビゲーション部10における記憶装置保護処理
以上のように構成されたカーナビゲーションシステム1におけるナビ制御部11にて実行される記憶装置保護処理について図3に基づき説明する。
図3は、ナビ制御部11で実行される記憶装置保護処理のフローチャートである。
ナビ制御部11で実行される記憶装置保護処理は、車両においてカーナビゲーションシステム1の電源がオン、例えば、キーシリンダがACC−ONやIG−ONになり、カーナビゲーションシステム1に対して電源の供給が開始されたときに処理が開始される。
そして、図3に示すように、まず、S100で路面状態取得部20から路面の凹凸の大きさ(高さh及び長さL)を入力し、S105へ移行する。なお、路面状態取得部20における路面の凹凸の高さの算出については後述する。
S105では、路面状態取得部20からのデータ入力があったか否かを判定し、データ入力があれば(S105でYesの場合)、S110へ移行し、データ入力がなければ(S105でNoの場合)、S100へ戻って路面状態取得部20からのデータ入力を繰り返す。
S110では、速度計17から車両30の速度を入力し、S115へ移行する。
S115では振動レベルを算出する。この振動レベル算出方法について詳細に説明する。S100において路面状態取得部20から入力した路面の凸部の高さh及び長さL、そしてS110において速度計17から入力した車両30の速度vから、車両30が道路の凸部を通過する際に車両30の上下方向に印加される加速度g’は、下記の式
g’=4h/(L/v)2=4・h・v・2/L2
により算出される。この値を推定振動レベルとする。このようにして推定振動レベルを算出した後S120へ移行する。
S120では、S115にて算出した推定振動レベルが所定の判定レベル以上であるか否かを判定する。そして、推定振動レベルが所定の判定レベル以上であれば(S120でYesの場合)、S125へ移行し、推定振動レベルが所定の判定レベルよりも小さければ(S120でNoの場合)、S145へ移行する。
S125では、HDD14及びDVDドライブ15を保護モードへ切り換える。具体的には、HDD14及びDVDドライブ15の各々を保護モードに切り換えるためのコマンドをHDD14及びDVDドライブ15に送信する。そして、コマンド送信後S130へ移行する。
S130では、振動測定器12からHDD14及びDVDドライブ15に実際に印加される振動レベルを入力し、S135へ移行する。
S135では、S130において振動測定器12から入力した実際の振動レベルが所定の判定レベル以上であるか否かを判定する。そして、実際の振動レベルが所定の判定レベル以上であれば(S135にてYesの場合)、S140へ移行し、実際の振動レベルが所定の判定レベルよりも小さければ(S135にてNoの場合)、S145へ移行する。
S140では、HDD14及びDVDドライブ15の保護モードを維持する。具体的には、ナビ制御部11からHDD14及びDVDドライブ15に対して何のコマンドも出力せず、S100へ戻って記憶装置保護処理を繰り返す。
一方、S145では、HDD14及びDVDドライブ15に対して保護モードを解除する旨のコマンドを出力して、HDD14及びDVDドライブ15の保護モードを解除した後、S100に戻って記憶装置保護処理を繰り返す。
(3)路面状態取得部20の構成
取得制御部21は、図示しないCPU、CPU、ROM、RAM、I/O等から構成されており、ROM等に記憶されているプログラムに従って後述する路面状態取得処理を実行する。
電源22は、上部照明24及び下部照明25を点灯させるための電源であり、スイッチ23は、取得制御部21からの信号により、電源22から上部照明24及び下部照明25に供給される電力を切換え、上部照明24及び下部照明25をオン/オフする。
上部照明24は、図2に示すように車両30のボディー前面の上端部に取り付けられており、スイッチ23を介して電源22から電力が供給されると点灯し、車両30の前方を照射する。下部照明25は、図2に示すように車両30のボディー前面の下端部に取り付けられており、スイッチ23を介して電源22から電力が供給されると点灯し、車両30の前方を照射する。
なお、上部照明24及び下部照明25としては、例えば、白熱灯、ハロゲンランプ、あるいは赤外線ランプ等がある。特に、赤外線ランプは、可視光ではないため、車両30が道路走行中に対向車の運転者に眩しくなくて便利である。
カメラ26は、車両30の進路面の画像を取得するものであり、例えば、CCDカメラや撮像管を用いたカメラが考えられる。また、上部照明24及び下部照明25に赤外線ランプを用いた場合には、赤外線カメラを用いることが考えられる。
なお、カメラ26によってどの程度前方の進路面の画像を取得するのかは、車両30の速度によって決定される。例えば、高速度路の最高速度で車両30が走行した場合に、取得した進路面の状況に基づいて振動レベルを推定し、HDD14及びDVDドライブ15を保護モードに切り換えるという処理が可能な程度前方の進路面の画像が取得できるようにするのである。
したがって、車両30におけるカメラ26の取付け高さや取付け角度も上記観点から決定される進路面の画像を取得可能となるように決定される。
(4)路面状態取得部20における路面状態取得処理
以上のように構成されたカーナビゲーションシステム1における取得制御部21にて実行される路面状態取得処理について図4に基づき説明する。
図4は、取得制御部21で実行される路面状態取得処理のフローチャートである。
取得制御部21で実行される路面状態取得処理は、車両においてカーナビゲーションシステム1の電源がオン、例えば、キーシリンダがACC−ONやIG−ONになり、カーナビゲーションシステム1に対して電源の供給が開始されたときに処理が開始される。
そして、図4に示すように。まず、S200でGPS受信機16から車両30の現在地を取得し、S205へ移行する。そして、S205では、S200で入力した現在地データの変化から車両30の進行方向を算定し、S210へ移行する。
S210では、まず、S200にて取得した車両30現在地と、S205にて算定した車両30の進行方向と、車両30のボディー前面へのカメラの取り付け高さ及びカメラ26の取付け角度(俯角)と、によりカメラ26が路面の画像を撮像する地点を算定する。次に、算定した地点に対応する地面データをナビ制御部11を介してHDD14から取得し、S215へ移行する。
なお、ここで取得する地面データとは、路面の形状、路面の色である。
S215では、カメラ26で路面画像を取得する。このとき、スイッチ23を切り換えて、まず上部照明24を点灯し、カメラ26で路面画像を取得してスイッチ23を切り換え、上部照明24を消灯する。次に、上部照明24を消灯した直後にスイッチ23を切り換えて下部照明25をを点灯し、カメラ26で路面画像を取得してスイッチ23を切り換え、下部照明25を消灯する。このようにしてカメラ26で複数の路面画像を取得した後、S220へ移行する。
S220では、S215において取得した路面画像から地面データを抽出する。ここでは、公知の画像処理により、路面の形状及び路面の色を抽出し、S225へ移行する。
S225では、S210にて取得した地面データ(路面の形状、路面の色)とS220で抽出した地面データ(路面の形状、路面の色)とを比較し、両データに差があるか否かを判定する。両データに差があれば(S225でYesの場合)、S230へ移行し、両データに差がなければ(S225でNoの場合)、S200に戻って、路面状態取得処理を繰り返す。
S230では、S225で比較した両データから、その両データの差が凹凸であるのか否かを判定し、凹凸であれば(S230でYesの場合)、S235へ移行し、凹凸でなければ(S230でNoの場合)、S200に戻って路面状態取得処理を繰り返す。
S235では、路面の凹凸の大きさ(高さh及び長さL)を算出する。ここで、凹凸の有無の判定や凹凸の大きさを算出する方法について図5を参照しつつ詳細に説明する。
路面に凸部があった場合、路面の凸部が大きいときには、図5(a)に示すように上部照明24を点灯した際に凸部で明るく反射する面の面積が大きく、下部照明25を点灯した際には凸部の陰影が長くなる。逆に、路面の路面の凸部が小さいときには、図5(b)に示すように上部照明24を点灯した際には凸部で明るく反射する面の面積が小さく、下部照明25を点灯した際には凸部の陰影が短くなる。
したがって、図5(c)に示すように、地面から上部照明24までの取付け高さをHU、値面から下部照明25までの取付け高さをHL、上部照明24を点灯したときの陰影の先端までの距離をLU、下部照明25を点灯したときの陰影の先端までの距離をLL、凸部の中心から上部照明24を点灯したときの陰影の先端までの距離をSU、凸部の中心から下部照明25を点灯したときの陰影の先端までの距離をSL、SLとSUとの差をα、凸部の高さをhとすると、
U:LU=h:SU
L:LL=h:SL
L−SU=α
の関係がある。この関係をhについて解くと、
h=(HU・HL・α)/(HU・LL−HL・LU
が得られる。
ここで、HU,HLは、各照明(24,25)の取付け位置であるため既知の値であり、LL,LU、αは画像データから抽出できる値であるので、凸部の高さhは画像データから得られる。また、凸部の長さLは、凸部を円柱近似して、L=2hとして算出する。
なお、路面に凹部がある場合は、凸部と逆の考え方で凹部の深さh及び長さLを求める。
このようにして、S235で凹凸の大きさ(高さh及び長さL)を算出したらS240へ移行して、S235にて算出した凹凸の大きさ(高さh及び長さL)をナビゲーション部10のナビ制御部11に出力した後S200に戻って路面状態取得処理を繰り返す。
3.実施形態に係るカーナビゲーションシステム1の特徴
本実施形態のカーナビゲーションシステム1によれば、車両30の進路面の状態に基づいて振動レベルを推定し、推定した振動レベルに基づいて、HDD14及びDVDドライブ15を保護モード又は通常作動モードに切り換える。
つまり、推定した振動レベルがHDD14及びDVDドライブ15が故障する所定の判定値になる前にあらかじめHDD14及びDVDドライブ15を保護モードにする。したがって、振動や衝撃が発生する場所が地図情報として記憶装置(13)に記憶されていない場合に、その場所を車両が通過しても、HDD14及びDVDドライブ15が故障することがない。
また、推定した振動レベルが所定の判定値よりも小さいときにはHDD14及びDVDドライブ15を通常作動モードでさせるので、カーナビゲーションシステム1は、ナビゲーションに必要なデータをHDD14及びDVDドライブ15から得ることができる。
したがって、推定された振動レベルが所定の判定値以上のときには故障せず、しかも、振動レベルが所定の判定値より小さいときにはナビゲーションが行われるという使い勝手の良いナビゲーションシステムとなる。
また、実際にHDD14及びDVDドライブ15に印加される振動レベルが推定した振動レベルより小さければ、HDD14及びDVDドライブ15が通常作動モードになるので、HDD14及びDVDドライブ15からカーナビゲーションシステム1の作動に必要なデータが得られなくなる期間を短くすることができる。したがって、カーナビゲーションシステム1の作動が正常に行われなくなる期間を短くできるようになるので、使用者にとって使いやすいカーナビゲーションシステム1となる。
なお、振動レベルを推定する場合には、HDD14及びDVDドライブ15の保護のためにHDD14及びDVDドライブ15にとって安全側、つまり、振動レベルが高めなるように推定するので、実際の振動レベルが推定した振動レベルよりも高くなることはほとんどない。
さらに、HDD14及びDVDドライブ15が保護モードとすべき振動レベルに関する条件がHDD14及びDVDドライブ15に記憶されており、HDD14及びDVDドライブ15がナビ制御部11に電気的に接続されたときにHDD14及びDVDドライブ15が保護モードとすべき振動レベルに関する条件がナビ制御部11に入力される。
つまり、使用者がHDD14及びDVDドライブ15を電気的に接続する際にそのHDD14及びDVDドライブ15を保護モードとすべき振動レベルに関する条件をHDD14及びDVDドライブ15に手動で入力する必要がなくなるので、使いやすいカーナビゲーションシステム1となる。
また、本実施形態のカーナビゲーションシステム1によれば、上部照明24及び下部照明25を順次点灯させ、上部照明24及び下部照明25の点灯に同期させてカメラ26で画像を取得する。そして、その画像から地面データにない進路面の凹凸を判定するとともに、その凹凸の大きさを算出する。さらに、算出した凹凸の大きさから振動レベルを算出することにより、振動レベルの値を推定することができる。したがって、その推定した振動レベルが所定以上のときにはHDD14及びDVDドライブ15を保護モードにするので故障しない使い勝手の良いナビゲーションシステムとなる。
また、進路面の状態、例えば進路面の凹凸や車両に振動を発生させる障害物等を精度良く取得することができる。、したがって、HDD14及びDVDドライブ15に振動が印加される前にHDD14及びDVDドライブ15を保護モードにすることができるので、故障しないナビゲーションシステムとなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、本実施形態では、ナビ制御部11にて記憶装置保護処理を行い、取得制御部21にて路面状態取得処理を行っているが、CPU、ROM、RAM、I/O等で構成される1つの制御部で記憶装置保護処理と路面状態取得処理を行うようにしても良い。
また、本実施形態では、HDD14及びDVDドライブ15がナビ制御部11に電気的に接続されたときに自動的にHDD14及びDVDドライブ15を保護モードとすべき振動に関する条件をHDD14及びDVDドライブ15からナビ制御部11に送信するようにしている。ところが、HDD14やDVDドライブ15の部品を交換したり、制御ソフトを交換したりして、いわゆるバージョンアップを行うと、HDD14やDVDドライブ15を保護モードとすべき振動に関する条件が変わる場合がある。また、メーカ側から振動に関する条件の修正等が行われる場合もある。そこで、HDD14及びDVDドライブ15を保護モードとすべき振動レベルに関する条件を、インターネットからダウンロードするようにしても良い。
つまり、ナビ制御部11をインターネットにアクセス可能に構成し、HDD14及びDVDドライブ15の製造メーカのホームページ等にアクセスして、そこからHDD14及びDVDを保護モードとすべき振動に関する条件をダウンロードして取得するのである。
そのようにすれば、HDD14及びDVDドライブ15を保護モードとすべき振動に関する条件を常に最新のものとすることができるので、バージョンアップや振動に関する条件の修正に対応して、HDD14やDVDドライブ15を保護モードにすることができる。
なお、インターネットへのアクセスは、HDD14及びDVDドライブ15がナビ制御部11に電気的に接続されたときにナビ制御部11から自動的に行うようにしても良いし、使用者の操作によりインターネットへアクセスするようにしても良い。
また、保護モードとすべき振動レベルに関する条件を、HDD14及びDVDドライブ15に記憶させているが、メモリスティック等の外部記憶装置に記憶させても良い。
また、本実施形態では、記憶部13の構成要素をHDD14及びDVDドライブ15としているが、ディスク形状の記憶媒体を有するものであればよく、例えば、CDドライブ(コンパクト・ディスク・ドライブ)、MDドライブ(ミニ・ディスク・ドライブ)等であっても良い。
さらに、本実施形態では、車載用電子システムとしてナビゲーションシステムを例として説明しているが、ナビゲーションシステムに限らず、記憶部13を有するものであればよく、例えば、車載用カラオケ装置やカーオーディオ装置等であっても良い。
本発明を適用したカーナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。 路面状態取得部を車体に取り付けた場合の取付け状態を示す図である。 ナビ制御部で実行される記憶装置保護処理のフローチャートである。 取得制御部で実行される状態取得処理のフローチャートである。 進路面の凹凸の有無及び凹凸の高さを算出する原理を示す図である。
符号の説明
1…カーナビゲーションシステム、10…ナビゲーション部、11…ナビ制御部、12…振動測定器、13…記憶部、14…ハードディスク・ドライブ、15…ディジタル・ディスク・ドライブ、16…GPS受信機、17…速度計、20…路面状態取得部、21…取得制御部、22…電源、23…スイッチ、24…上部照明、25…下部照明、26…カメラ、30…車両。

Claims (5)

  1. ディスク形状の記憶媒体を有し、前記ディスク形状の記憶媒体へのアクセスを制限して故障しないようにするための保護モード及び通常作動をするための通常作動モードとを切り換え可能に構成された記憶装置と、
    車両の進路面の状態を取得する状態取得手段と、
    制御手段と、
    を備えた車載用電子システムであって、
    前記制御手段は、前記車両の走行中に前記状態取得手段を介して取得した前記車両の進路面の状態に基づいて振動レベルを推定し、その推定した振動レベルに基づいて前記記憶装置を前記保護モード又は前記通常作動モードに切り換えることを特徴とする車載用電子システム。
  2. 請求項1に記載の車載用電子システムにおいて、
    前記記憶装置に印加される振動レベルを検出する振動検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記記憶装置を保護モードに切り換えた後、前記振動検出手段を介して入力した前記記憶装置に印加される振動レベルが所定の判定レベルより小さい場合、前記記憶装置を通常作動モードに切り換えることを特徴とする車載用電子システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車載用電子システムにおいて、
    前記記憶装置は、
    保護モードとすべき振動レベルに関する条件を記憶する保護モード記憶手段を有し、前記制御手段に電気的に接続されたときに前記保護モード記憶手段に記憶された保護モードとすべき振動レベルに関する条件を前記制御手段に出力し、
    前記制御手段は、
    前記記憶装置が電気的に接続されたときに前記記憶装置の保護モード記憶手段から前記保護モードとすべき振動レベルに関する条件を入力することを特徴とする車載用電子システム。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の車載用電子システムにおいて、
    前記状態取得手段は、
    前記車両の進路面の画像に基づいて進路面の状態を取得することを特徴とする車載用電子システム。
  5. 請求項4に記載の車載用電子システムにおいて、
    地面状態を表すデータである地面データを記憶するための地面状態記憶手段と、
    車両の現在地を特定する現在地特定手段と、
    車両の速度を検出し前記制御手段に出力する車両速度検出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記状態取得手段に車両の進路面の状態を取得する旨の状態取得信号を送信可能に構成され、
    前記状態取得手段は、
    前記車両の進路面を照射するように、前記車両の異なる高さ位置に配設された複数の照明と、
    入力信号により前記複数の照明をオン/オフするためのスイッチと、
    前記車両の進路面の画像を取得する画像取得手段と、
    を備え、
    前記制御手段からの状態取得信号が入力されると、
    前記スイッチを介して前記複数の照明を順次オン/オフさせ、前記複数の照明のうち何れかがオンしたときに前記画像取得手段を介して前記車両の進路面の画像データを取得することによって進路面の複数の画像データを取得し、取得した複数の画像データから前記進路面の地面データを抽出し、前記現在地特定手段によって特定した現在地に基づいて前記地面状態記憶手段から前記進路面の地面データを取得し、前記複数の画像データから抽出した地面データと前記地面状態記憶手段から取得した地面データとを比較して前記進路面の凹凸の有無を判定し、更に凹凸があると判定した場合には、その凹凸の大きさを算出して、その凹凸の大きさを制御手段に前記車両の進路面の状態として出力し、
    さらに、前記制御手段は、前記状態取得手段から前記車両の進路面の状態として入力される前記凹凸の大きさと前記車両速度検出手段にて検出した前記車両の速度とに基づいて振動レベルを推定することを特徴とする車載用電子システム。
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