JP2000113446A - 磁気記録媒体とその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体とその製造方法

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JP2000113446A
JP2000113446A JP28526198A JP28526198A JP2000113446A JP 2000113446 A JP2000113446 A JP 2000113446A JP 28526198 A JP28526198 A JP 28526198A JP 28526198 A JP28526198 A JP 28526198A JP 2000113446 A JP2000113446 A JP 2000113446A
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Japan
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magnetic recording
conductive layer
layer
recording medium
coating
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JP28526198A
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English (en)
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Jo Nakajima
丈 中嶋
Toshiaki Shibue
俊明 渋江
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性と導電性が卓越した導電層を有する透
明な磁気記録媒体とその製造方法を提供すること。 【解決手段】 非磁性支持体上の一方の側に導電層を有
し、前記導電層の上に透明な磁気記録層を有する透明磁
気記録媒体において、前記導電層に使用する帯電防止剤
が針状帯電防止剤であり、かつ前記非磁性支持体の長手
方向に平行で、非磁性支持体の表面に対して垂直な断面
で、非磁性支持体の長手方向に対して、±25°以内の
方向に配向している前記針状帯電防止剤の割合が、60
%以上であることを特徴とする透明磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた透明性と導
電性を持つ導電性層を有する、透明な磁気記録媒体およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体の塗布技術は磁気記録の高
密度化とこれにともなう多層化、薄膜化の進行とともに
進歩してきているが、磁気記録媒体に光学的な記録層を
形成する技術もまた進展している。磁気記録層付の写真
フィルムの上梓もその例である。
【0003】例えば、ハロゲン化銀写真感光材料(以
下、単に「感光材料」とも称す)に、例えば感光材料の
種類、製造番号、メーカー名、乳剤No.等に関する各
種情報、又、撮影日時、絞り、露出時間、照明条件、使
用フィルター、天候、撮影サイズ、撮影機種、アナモル
フィックレンズの使用等のカメラ撮影時の各種情報、更
に、プリント枚数、フィルターの選択、顧客の色の好
み、トリミング枠の大きさ等のプリント作製時に必要な
各種情報、並びに、プリント枚数、フィルターの選択、
顧客の色の好み、トリミング枠の大きさ等のプリント時
に得られた各種の情報、その他顧客情報等を入力して置
くことは、管理の上からも、又、プリント品質の向上、
プリント作業の効率化の上からも必要である。
【0004】従来の感光材料においては、これら全ての
情報を入力することは不可能であって、撮影時に撮影日
時、絞り、露出時間等の情報を光学的に入力していたに
過ぎなかった。しかも、プリント時に上記情報を感光材
料へ入力することはその手段がなく不可能であった。
【0005】磁気記録方式は記録/再生が容易であると
ころから、感光材料へ上記の各種情報を入力するために
該方式を使用することが研究され、各種技術が提案され
ている。
【0006】例えば、画像部の横の乳剤面又はバック面
に、強磁性体の微粒子を分散したストライプ状の磁気記
録層を設け、音声や撮影時の条件等の情報を記録するこ
とが、特開昭50−62627号、同49−4503
号、米国特許第3,243,376号、同3,220,
843号等に記載され、又、感光材料のバック面に、磁
性粒子の量、サイズ等を選択して必要な透明性を得た透
明磁気記録層を設けることが、米国特許第3,782,
947号、同4,279,945号、同4,302,5
23号等に記載されている、又、米国特許第4,94
7,196号、WO90/04254号には、写真フィ
ルムの裏面に磁気記録を可能とする磁性体を含有した磁
気記録層を有するロール状フィルムと共に磁気ヘッドを
有する撮影用カメラが記載されている。
【0007】これらの磁気記録層を設けることによっ
て、従来困難であった上記の各種情報を感光材料中に記
録することが可能となり、更に音声や画像信号をも記録
できるという将来性を有している。
【0008】しかしながら、感光材料の磁気記録層に要
求される物性としては、耐水性、耐摩耗性、透明性、導
電性、電磁変換特性、潤滑性、塗布・断裁・穿孔等の生
産適性などの、非常に高度かつ困難な水準が求められて
いる。
【0009】この中で、特に導電性と透明性について
は、一般のビデオテープ、オーディオテープとは大きく
異なる。例えば導電性については、感光材料はその製造
工程、撮影、現像処理、プリント処理等が、近年ますま
す高速化され、静電気が発生しやすい方向になってい
る。発生した静電気は、塵や埃を付着させてしまい、写
真性能に対する悪影響を及ぼしたり、また磁気記録層へ
の付着は、ドロップアウトやヘッドクロッグ等の磁気信
号の入出力エラーを発生させてしまう。また静電気の発
生が著しい場合には、いわゆるスタチックマークを生
じ、感光材料にとって致命的な欠陥となってしまう。
【0010】また透明性については、導電層と磁気記録
層の両方について、写真性能に悪影響を及ぼさない透明
性が要求される。
【0011】これらの問題を解決する手段として、特開
平4−62543号では透明磁性層を有していて、現像
処理前後の電気抵抗が10%RHの条件下で1012オー
ム以下となる金属酸化物やイオン性重合体を帯電防止剤
として用いることが開示されている。しかしながら、帯
電防止剤で帯電を下げる、即ち電気抵抗を小さくするに
は、多量の帯電防止剤を塗布膜中に密存在させる必要が
あり、逆に塗膜が脆くなり、耐久性が劣化することにな
ってしまう。そのため、出来るだけ少ない量の帯電防止
剤の使用での耐久性を劣化させることなく、十分な導電
性が得られる技術が要求される。
【0012】また特開平9−160173号、同5−8
8283号には、磁性塗料中の磁性体の分散状態を高め
ることにより、磁気記録層の高い透明性と高い磁気出力
を得る方法の発明がなされている。しかしながら、リバ
ーサルフィルムに対しては、これらの方法だけでは充分
でなく、磁気記録層のみならず、導電層に対しても、高
い透明性が要求される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性と導電性の卓越した導電層を有する透明な磁気記録媒
体とその製造方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記構成
により達成された。
【0015】(1)非磁性支持体上の一方の側に導電層
を有し、前記導電層の上に透明な磁性層を有する透明磁
気記録媒体において、前記導電層に使用する帯電防止剤
が針状帯電防止剤であり、かつ前記非磁性支持体の長手
方向に平行で、非磁性支持体の表面に対して垂直な断面
で、非磁性支持体の長手方向に対して、±25°以内の
方向に配向している前記針状帯電防止剤の割合が60%
以上であることを特徴とする透明磁気記録媒体。
【0016】(2)前記非磁性支持体の表面に対して水
平な断面で、非磁性支持体の長手方向に対して、±45
°以内の方向に配向している前記針状帯電防止剤の割合
が60%以上90%以下であることを特徴とする前記
(1)に記載の透明磁気記録媒体。
【0017】(3)非磁性支持体上の一方の側に導電層
を有し、前記導電層の上に透明な磁性層を有する透明磁
気記録媒体の製造方法において、前記導電層に使用する
帯電防止剤が針状帯電防止剤であり、かつ前記導電層を
形成する塗布液を、非磁性支持体上に塗布する際に、前
記塗布液にかかるずり速度が3×104〜1×105であ
ることを特徴とする透明磁気記録媒体の製造方法。
【0018】以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明者が検討したところ、針状帯電防止
剤を一定方向に配向した場合、同体積の非針状帯電防止
剤と比べて、良好な導電性と透明性が得られる事がわか
った。すなわち、支持体の長手方向に平行で、支持体の
表面に対して垂直な断面で、支持体の長手方向に対し
て、±25°以内の方向に配向している針状帯電防止剤
の割合が60%以上である場合、非常に良好な導電性と
非常に良好な透明性を有する事ができる。また、支持体
の表面に対して水平な断面で、支持体の長手方向に対し
て、±45°以内の方向に配向している前記針状帯電防
止剤の割合が60%以上90%以下である場合、さらに
良好な導電性と透明性を得ることができる。但し、90
%以上では、透明性は更に良化するが、導電性が逆に低
下してきてしまうので、90%以下が好ましい。
【0020】また、本発明者が検討した結果、導電層を
形成する塗布液を非磁性支持体上に塗布する際に、塗布
液にかかるずり速度が3×104以下では、塗布時に針
状帯電防止剤に充分な配向をかけることができず、その
後の乾燥過程で配向が乱れてしまう。ずり速度が3×1
4以上であれば、乾燥後でも配向が維持されることが
わかった。また1×105以上では、支持体の長手方向
に対して、±45°以内の方向に配向している前記針状
帯電防止剤の割合が、90%以上となってしまい、好ま
しくないことがわかった。
【0021】本発明における透明な磁気記録媒体の“透
明”とは、磁気記録層と導電層を合わした光学濃度が
1.5以下であることを言う。光学濃度の測定法はコニ
カ社製サクラ濃度計PDA−65を用い、ブルー光を透
過するフィルターを介して436nmの波長の光を塗膜
に垂直に入射させ、該塗膜による光の吸収を算出する方
法による光学濃度が0.2以下、特に好ましくは0.1
以下のことを言う。
【0022】また本発明における針状帯電防止剤の“針
状”とは、軸比が2以上であるものを言う。ここで言う
軸比とは、短軸径に対する長軸径の比(長軸径/短軸
径)である。短軸径、長軸径とは透過型電子顕微鏡写真
により測定した、帯電防止剤500個の短軸径、長軸径
の平均値である。好ましくは軸比は5〜20である。
【0023】次に本発明における針状帯電防止剤の配向
状態の測定方法について説明する。
【0024】請求項1の非磁性支持体の長手方向に平行
で、非磁性支持体の表面に対して垂直な断面で、非磁性
支持体の長手方向に対する、針状帯電防止剤の配向状態
の測定は、磁気記録媒体を電子顕微鏡用包埋樹脂に包埋
固定した後、ミクロトームにより磁気記録媒体の長手方
向に平行で、支持体の表面に対して垂直な断面が露出し
た、超薄切片を作製する。得られた超薄切片をCuグリ
ッドメッシュに乗せ、200kV透過型電子顕微鏡で観
察し、適宜の視野を撮影し、得られる写真をイメージア
ナライザーで処理する。撮影箇所を変えて10視野以上
の処理を行い、配向分布を求める。
【0025】また請求項2の非磁性支持体の表面に対し
て水平な断面で、非磁性支持体の長手方向に対する、針
状帯電防止剤の配向状態の測定は、磁気記録層の表面を
研磨処理して除去し、導電層を露出させる。導電層の表
面を走査型電子顕微鏡で観察し撮影する。この写真をイ
メージアナライザーで処理する。観察箇所を変えて10
視野以上処理を行い、配向分布を求める。
【0026】次に前記の配向分布の測定方法を説明す
る。対象試料の任意の点Pを中心とした領域において、
領域全体の画素値の標準偏差S(θ)は次式(数1)で
与えられる。
【0027】
【数1】
【0028】もし粒子が多く配向していれば、その方向
とそれ以外の方向の標準偏差の差が大きくなると考えら
れる。よって上記S(θ)と測定方向における標準偏差
との差をとり、足し合わせG1(θ)とする。次式(数
2)にG1(θ)を示す。これを規格化し、各方向に対
する配向比率とした。
【0029】
【数2】
【0030】なお配向分布に関する詳細は、「繊維強化
プラスチックの繊維配向分布測定法の開発」(京都工芸
繊維大学、浜田泰以、日本繊維機械学会第41年次大会
(昭和63年6月9日))に記載されている。
【0031】上記のような方法により配向分布を求め、
請求項1または2の状態に配向している針状帯電防止剤
の全ての針状帯電防止剤に対する割合を求めることがで
きる。
【0032】次に支持体上に塗布する際に塗布液にかか
るずり速度について説明する。
【0033】一般的に支持体上に塗布液を塗布し、層を
形成する場合、エクストルージョンコーターや、リバー
スロールコーター等のコーターを用いる。例えば、エク
ストルージョンコーターの場合、塗布液にエクストルー
ジョンコーターの下流端エッジでかかるずり速度、すな
わち支持体上に塗布する際に、塗布液にかかるずり速度
は、ナビエ・ストークスの式より、以下の様な関係式で
求まることが知られている。
【0034】ずり速度(1/s)=(塗布速度)2×塗
布幅/2/全流量 本発明における針状帯電防止剤としては、結晶性金属酸
化物を主成分とする導電性微粒子が好ましい。具体例と
してはNb25+xのような酸素過剰な酸化物、RhO
2-x、Ir23-x等の酸素欠損酸化物、あるいはNi
(OH)xのような不定比水素化物、HfO2、Th
2、ZrO2、CeO2、ZnO、TiO2、SnO2
Al23、In23、SiO2、MgO、BaO、Mo
2、V25等、あるいはこれらの複合酸化物が好まし
く、特にZnO、TiO2及びSnO2が好ましい。異種
原子を含む例としては、例えばZnOに対してAl、I
n等の添加、TiO2に対してはNb、Ta等の添加、
又、SnO2に対してはSb、Nb、ハロゲン元素等の
添加が効果的である。これら異種原子の添加量は0.0
1〜25mol%の範囲が好ましいが、0.1〜15m
ol%の範囲が特に好ましい。
【0035】又、これらの導電性を有する金属酸化物粉
体の体積抵抗率は107Ωcm、特に105Ωcm以下
であることが好ましい。又、前記金属酸化物の微粒子が
水溶液中に混合されたゾルを用いてもよい。
【0036】針状帯電防止剤の平均長軸径は、2μm以
下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、更に好
ましくは0.3μm以下である。針状帯電防止剤の付き
量としては、7〜600mg/m2が好ましい。
【0037】本発明における透明な磁気記録層の厚みは
0.5〜3.0μmが好ましく、より好ましくは0.6
〜1.5μmである。
【0038】磁気記録層を形成する塗布液には、該記録
層に潤滑性の付与、接着防止、摩擦・磨粍耐性向上等の
機能を持たせるために、潤滑剤等種々の添加剤を添加す
ることができる。又、その他、磁気記録層に柔軟性を与
えるために可塑剤を、塗布液中での磁性体の分散を助け
るために分散剤を、磁気ヘッドの目詰りを防止するため
に研磨剤を添加することができる。
【0039】上記潤滑性の付与、接着防止、摩擦・磨粍
耐性向上、磁気ヘッドの目詰り防止等の機能は、磁気記
録層とは別にこれらの機能性層を設けて付与させてもよ
い。
【0040】磁気記録層を設けた後に、この層の上をカ
レンダリング処理して平滑性を向上させ、磁気出力のS
/N比を更に向上させることも可能である。この場合、
カレンダリング処理を施した後に、ハロゲン化銀感光性
層を塗布することが好ましい。
【0041】透明磁性体層に用いられる強磁性微粉末と
しては、強磁性酸化鉄微粉末、Coドープの強磁性酸化
鉄微粉末、強磁性二酸化クロム微粉末、強磁性金属粉
末、強磁性合金粉末、バリウムフェライト等が挙げられ
る。
【0042】強磁性粉末は公知の方法に従って製造する
ことができる。その形状としては、針状、米粒状、球
状、立方体状、板状等の何れでもよいが、針状、板状が
電磁変換特性上好ましい。結晶子サイズ、非表面積も特
に制限はないが、結晶子サイズで400Å以下、SBE
Tで20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特
に好ましい。
【0043】強磁性粉末のpH、表面処理は特に制限な
く用いることができ、好ましいpHの範囲は5〜10で
ある。強磁性酸化鉄微粉末の場合、2価の鉄、3価の鉄
の比は特に制限されることなく用いることができる。こ
れらの磁気記録層については、特開昭47−32812
号、同53−109604号に記載されている。
【0044】磁性粉の好ましい使用量は、感光材料1m
2当たり4×10-4g以上が良い。これ以下であると磁
気記録の入出力に支障をきたす。又、上限は436nm
波長光の光学濃度が1.5以下であれば幾らでもよい
が、1m2当たり4g程度が限界であり、これ以上多い
と、感光材料として実用上の問題が発生する。
【0045】光学的に透明な磁気記録層を形成するに
は、バインダーは、磁性体粉末1重量部に対して1〜2
00重量部用いるのが好ましい。更に好ましくは、磁性
体粉末1重量部に対して2〜50重量部である。又、溶
剤は塗布が容易に行える量で用いられる。
【0046】支持体上に導電層および磁気記録層を設け
る方法としては、エクストルージョンコート、エアード
クターコート、ブレードコート、エアーナイフコート、
スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、
トランスファーロールコート、グラビアコート、キスコ
ート、キャストコート、スライドコート、スプレイコー
ト等が利用できる。
【0047】導電層および磁気記録層を支持体上に強固
に接着させるために、支持体に下塗層を設けてもよく、
又、支持体を薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、
火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、
活性プラズマ処理、不活性ガス中放電プラズマ処理、レ
ーザー処理、濃酸処理、オゾン酸化処理等の表面活性化
処理をしてもよい。更に、これら表面活性化処理をした
後に下塗層を設けてもよい。下塗層は水系ラテックス系
のものが好ましい。
【0048】導電層および磁気記録層に採用できるバイ
ンダーやその他の下引層に用いるバインダーとしては、
熱可塑性樹脂、放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その
他の反応型樹脂があり、有機溶媒や水に溶解又は分散し
たものを単独又は混合して使用することができる。
【0049】熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢
酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、部分加水分解し
た塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロニトリル共
重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、塩素化
ポリ塩化ビニル、エチレン・塩化ビニル共重合体、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体又は共重
合体、ニトロセルロース、セルロースジアセテート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート樹脂等のセルロース誘導体、マレイン酸
及び/又はアクリル酸の共重合体、アクリル酸エステル
共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、塩素
化ポリエチレン、アクリロニトリル・塩素化ポリエチレ
ン・スチレン共重合体、メチルメタクリレート・ブタヂ
エン・スチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルア
セタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステ
ルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、
ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、
スチレン・ブタジエン樹脂、ブタジエン・アクリロニト
リル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、弗素系樹
脂等を挙げることができる。特にセルロース誘導体、中
でもセルロースジアセテートは磁気記録層のバインダー
として好ましい。
【0050】上記熱可塑性樹脂は、Tgが−40〜18
0℃、好ましくは−30〜150℃であり、重量平均分
子量は5,000〜300,000であるものが好まし
く、更に好ましくは、重量平均分子量が10,000〜
200,000のものである。
【0051】上記のバインダーは架橋剤を併用して架橋
させることが望ましい。使用できる架橋剤としては、エ
ポキシ化合物類、アジリジン化合物類、N−メチロール
化合物、アルデヒド系化合物類、ケトン化合物類、およ
び無機系架橋剤をあげることができる。特に、多官能イ
ソシアネート化合物が好ましい。
【0052】磁気記録層はTgが50℃以上のものと、
30℃以下のものを併用する。Tgについては、新実験
化学講座19(高分子化学II)、丸善に詳しく記載され
ている。
【0053】これらは水系エマルジョン又は水系コロイ
ド溶液として使用することもできる。これら合成樹脂系
エマルジョンの粒径は5nm〜2μmのものを使うこと
が出来る。
【0054】放射線硬化性樹脂とは電子線、紫外線等の
放射線によって硬化させる樹脂であり、無水マレイン酸
型、ウレタンアクリル型、エーテルアクリル型、エポキ
シアクリル型のものが挙げられる。いずれも、不飽和結
合を光、放射線、電子線などにより重合、開環、架橋さ
せて高分子量化させるものである。
【0055】具体的には、ビニルエステル樹脂「リポキ
シ」シリーズ(昭和高分子(株))、セイカビーム P
HC・MPLシリーズ、セイカビーム DPシリーズ、
セイカビーム P−1000シリーズ、セイカビーム
W5000シリーズ、セイカビーム Kシリーズ(以
上、大日精化工業(株))、コーエイハードAシリー
ズ、Cシリーズ、Mシリーズ、Tシリーズ、Dシリー
ズ、NSシリーズ、Fシリーズ、HSシリーズ、Jシリ
ーズ(以上、広栄化学工業(株))、紫外線硬化型ハー
ドコート剤DHシリーズ((株)大八化学工業所)、オ
ーレクスシリーズ(中国塗料(株))などが挙げられ
る。
【0056】又、熱硬化性樹脂、その他の反応型樹脂と
しては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
系硬化型樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、シリコン系
硬化型樹脂等が挙げられる。
【0057】上記列挙の結合剤は、その分子中に極性基
を有していてもよい。極性基としてはエポキシ基、−C
OOM、−OH、−NR2、−NR3X、−SO3M、−
OSO3M、−PO32、−OPO3M(Mは各々、水素
原子、アルカリ金属又はアンモニウムを、Xはアミン塩
を形成する酸を、Rは各々、水素原子、アルキル基を表
す)等が挙げられる。
【0058】この他に本発明に使用できる親水性バイン
ダーとしては、例えばリサーチ・ディスクロージャN
o.17643、26頁及び同No.18716、65
1頁に記載されている水溶性ポリマー、セルロースエー
テル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエステルを挙げ
ることができる。
【0059】水溶性ポリマーとしては、前述の他にゼラ
チン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ナ
トリウム、澱粉、ポリビニールアルコール、アクリル酸
系共重合体、無水マレイン酸共重合体等が挙げられ、セ
ルロースエーテルとしては、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
【0060】水溶性ポリマーを使用する場合は硬膜剤を
使用するのが好ましい。使用できる硬膜剤としては、ア
ルデヒド系化合物類、ケトン化合物類、反応性ハロゲン
を有する化合物類、反応性オレフィンを持つ化合物類、
N−メチロール化合物、イソシアナート類、アジリジン
化合物類、酸誘導体類、エポキシ化合物類、ムコハロ酸
類、クロム明礬、硫酸ジルコニウム、カルボキシル基活
性型硬膜剤等を挙げることができる。硬膜剤は、通常、
樹脂固形分に対して0.01〜60重量%用いられ、好
ましくは0.05〜50重量%である。
【0061】透明な磁気記録層に使用できる潤滑剤とし
ては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライ
スワックス、木ろう、みつろう、モンタンワックス、オ
ゾケライト、セレシン、ポリシロキサン等のシリコンオ
イル、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン等の
プラスチック微粉末、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、パラフィンワックス、フルオロカ
ーボン類が挙げられる。これらは、単独又は混合して用
いることができる。これらの添加量は、乾燥塗膜100
重量部に対し0.5〜20重量部の範囲で用いることが
できる。水に溶けるか拡散させることができるものが好
ましい。
【0062】透明な磁気記録層に使用できる研磨剤とし
ては、モース硬度が5以上、好ましくは6以上の非磁性
無機粉末が挙げられ、具体的には、酸化物アルミニウム
(α−アルミナ、γ−アルミナ、コランダム等)、酸化
クロム(Cr23)、酸化鉄(α−Fe23)、二酸化
珪素、二酸化チタン等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン
等の炭化物、ダイアモンド等の微粉末を挙げることがで
きる。これらの平均粒径は0.01〜2.0μmが好ま
しく、磁性体粉末100重量部に対して0.5〜300
重量部の範囲で添加することができる。
【0063】本発明の分散、混練、塗布の際に使用する
溶媒としては、任意の比率でアセトン、メチルエチルケ
トン、メチル−i−ブチルケトン、シクロヘキサノン、
イソホロン等のケトン系;メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、i−ブチルアルコール、i−
プロピルアルコール、メチルシクロヘキサノール等のア
ルコール系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢
酸−i−ブチル、酢酸−i−プロピル、乳酸エチル、酢
酸グリコール、モノエチルエーテル等のエステル系;エ
ーテル、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノ
エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル系;ベンゼン、トルエン、キシレン、クレゾー
ル、クロルベンゼン、スチレン等のタール系(芳香族炭
化水素);メチレンクロライド、エチレンクロライド、
四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒドリン、
ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素;N,N−ジメチ
ルホルムアルデヒド、ヘキサン、水などが使用できる。
【0064】本発明において支持体としては各種のもの
が使用できる。具体的にはポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の
ポリエステルフィルム、セルローストリアセテート(T
AC)フィルム、セルロースジアセテート(DAC)フ
ィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィ
ルム、ポリオレフィンフィルム等を挙げることができ
る。
【0065】ポリエステル支持体としては特に限定され
ないが、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸とエチレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール等のアルキレングリコール類との縮合ポリマ
ー、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
−2,6−ジナフタレート、ポリプロピレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等、あるいはこれら
の共重合体が挙げられる。特に、現像処理後の巻癖回復
性の点で特開平1−244446号、同1−29124
8号、同1−298350号、同2−89045号、同
2−93641号、同2−181749号、同2−21
4852号及び同2−291135号等に示されるよう
な、含水率の高いポリエステルを用いることが好まし
い。これらのポリエステルは、極性基、その他の置換基
を有していてもよい。
【0066】本発明の支持体としてはPET又はPEN
が好ましい。これらポリエステルは、フィルム支持体の
機械的強度、寸法安定性などを満足させるために面積比
で4〜16倍の範囲で延伸を行うことが好ましい。
【0067】支持体には、マット剤、滑剤、界面活性
剤、安定剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、導電性物
質、粘着性付与剤、軟化剤、流動性付与剤、増粘剤、酸
化防止剤等を添加することができる。
【0068】支持体は最小濃度部の色味のニュートラル
化、写真乳剤層を塗設したフィルムに光がエッジから入
射した時に起こるライトパイピング現象(縁カブリ)の
防止、ハレーション防止等の目的で染料を含有させるこ
とができる。
【0069】この染料の種類は特に限定されないが、支
持体としてポリエステルフィルムを用いる場合、製膜工
程上、耐熱性に優れたものが好ましく、例えばアンスラ
キノン系化学染料等が挙げられる。又、色調としては、
ライトパイピング防止を目的とする場合、一般の感光材
料に見られるようにグレー染色が好ましい。染料は1種
類又は2種類以上の染料を混合して用いてもよい。市販
品として、三菱化成社製:Diaresin、Baye
r社製:MACROLEX等の染料を、単独又は適宜混
合して用いることで目標を達成することが可能である。
【0070】本発明の磁気記録層を有する感光材料は、
黒白用感光材料、カラーネガ用感光材料、カラーペーパ
ー用感光材料、カラーリバーサル用感光材料、映画用感
光材料、X線用感光材料、印刷用感光材料、マイクロ写
真用感光材料等、何れの感光材料であってもよい。
【0071】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0072】実施例1 (下引処理ベースの作製)ポリエチレン−2,6−ナフ
タレートベース(厚さ85μm)の両面に10W/m2
・minのコロナ放電処理を施し、片面に下記組成の下
引塗布液U−1、U−2を調製し、ベース側より順次
0.8μm、0.1μmの乾燥膜厚となるように塗布し
た。他方の面に下記組成の下引塗布液U−3を調製し、
0.1μmの乾燥膜厚となるように塗布して、下引き層
形成済み支持体を作製した。尚、以下の実施例におい
て、特に断りのない限り、各素材の「部」は「重量部」
を示す。
【0073】 ・下引層塗布液(U−1) ブチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/スチレン/ 2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体ラテックス液 (重量構成比=30:20:25:25、固形分30%) 270部 界面活性剤(A−1) 0.5部 硬膜剤(H−1) 1部 純水 730部 ・下引層塗布液(U−2) スチレン/マレイン酸共重合体ラテックス液(固形分5%) 100部 界面活性剤(A−1) 0.5部 硬膜剤(H−2) 0.1部 マット剤(平均粒径3μmのシリカ粒子) 0.5部 純水 900部 ・下引層塗布液(U−3) エポクロス K−2020E (日本触媒(株)製、固形分40%) 200部 界面活性剤(A−1) 0.5部 純水 800部 (導電性層の形成)前記下引き層形成済みの支持体の下
引き層(U−3)の面に、下記に示す組成の導電層塗布
液(S−1)を調製し、特開平1−184072号のエ
クストルージョン型塗布ヘッドを用いて塗布を行った。
その際、塗布幅を100mm、塗布速度を30m/mi
nとした。またスパン500mmのサポートロール間の
中間の位置にコーターを設置し、搬送張力は6kg/1
00mm幅とした。また塗布時の導電層塗布液の送液流
量を25ml/minとし、導電層形成済み支持体を作
製した。
【0074】 ・導電層塗布液(S−1) 針状酸化錫微粉末(平均長軸径0.3μm、平均短軸径0.015μm) (石原産業(株)製:FS−10D 固形分21%) 238部 スルホ基含有ポリエステルラテックス(固形分30%) 100部 ヒドロキシル基含有アクリル酸エステルラテックス(固形分30%) 10部 界面活性剤(A−1) 1部 純水 812部
【0075】
【化1】
【0076】(磁気記録層(M−1)の塗設)前記導電
層形成済み支持体の導電層(S−1)が塗布された面
に、下記組成と手順で磁性層塗布液(M−1)を調製
し、特開平1−184072号のエクストルージョン型
塗布ヘッドを用いて塗布を行った。その際、塗布幅を1
00mm、塗布速度を30m/minとした。またスパ
ン500mmのサポートロール間の中間の位置にコータ
ーを設置し、搬送張力は6kg/100mm幅とした。
また塗布時の磁性塗布液の送液流量を63.4ml/m
inとし、塗布後の乾燥膜厚1.2μmの磁気記録層を
設けた。
【0077】・磁性層塗布液(M−1) 下記組成P−1を攪拌、混合したのち、サンドミルで分
散する。
【0078】 〈P−1〉 コバルト含有γ−酸化鉄(平均長軸長0.12μm、 短軸長0.015μm、Fe2+/Fe3+=0.2、 比表面積40m2/g、Hc=750Oe) 7部 α−アルミナ(平均粒径0.2μm) 5部 ポリウレタン(分子量3万、1分子中スルホン酸基2個含有) 1部 メチルエチルケトン 10部 シクロヘキサノン 3部 上記P−1を下記の希釈用樹脂溶液LD−1で希釈し攪
拌、混合する。
【0079】 〈LD−1〉 セルロースジアセテート 89部 シクロヘキサノン 600部 アセトン 600部 この塗布液をサンドミルで更に分散した後、コロネート
3041(固形分50%)を20部添加して攪拌後、フ
ィルターで濾過して磁性層塗布液M−1とした。
【0080】(潤滑層の塗設)この磁気記録層の上に、
カルナバワックスを0.1%含有するように、水/メタ
ノール混合溶液に分散した潤滑剤塗布液を調製し、ワッ
クス付量が20mg/m2となるように塗布した。ワッ
クス液塗布・乾燥後の原反を100℃の熱処理ゾーンに
5分間通した後、元巻きを50℃のオーブンに5日間放
置して、イソシアネートの架橋反応を充分に行った。
【0081】(感光材料の作製)磁気記録層を有する面
と逆の面、即ち、前記下引層U−2の上に25W/m2
・minのコロナ放電を施した後、特開平8−3348
58号に記載の実施例1、試料101の乳剤層構成より
成る多層カラー感光材料を作製した。
【0082】該試料の乳剤層において1m2当たり、ゼ
ラチンは13.7g、0.3〜0.4μm及び0.7〜
0.8μmのハロゲン化銀粒子は、それぞれ2.3g、
油滴量は2.8gであり、膜厚は27μmであった。
【0083】〈現像処理〉作製した感光材料を、以下に
示す処理工程に従って現像処理した。
【0084】 処理工程 処理時間 カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。
【0085】 カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル)アミノ −2−メチルアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて1リットルとし、pH10.0に調整する。
【0086】 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて1リットルとし、pH6.0に調整する。
【0087】 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム(70%) 175.0g 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて1リットルとし、pH6.6に調整する。
【0088】 安定液 ホルマリン(40%) 2.0mg ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.3g 水を加えて1リットルとした。
【0089】比較例1 (導電性層の形成)導電層塗布液を、下記に示す組成の
(S−2)とした以外は、実施例1と同様に作製した。
【0090】 ・導電層塗布液(S−2) 酸化錫微粉末(平均粒径0.1μm) (石原産業(株)製:SN100P) 50部 スルホ基含有ポリエステルラテックス(固形分30%) 100部 ヒドロキシル基含有アクリル酸エステルラテックス (固形分30%) 10部 界面活性剤(A−1) 1部 純水 1000部 実施例2 塗布速度を50m/min、送液流量を41.7ml/
min、搬送張力を8kg/100mm幅に変更した以
外は、実施例1と同様に作製した。
【0091】実施例3 塗布速度を100m/min、送液流量を83.3ml
/min、搬送張力を10kg/100mm幅に変更し
た以外は、実施例1と同様に作製した。
【0092】実施例4 導電層塗布液を、下記に示す組成の(S−3)とし、塗
布速度を100m/min、送液流量を100ml/m
in、搬送張力を10kg/100mm幅に変更した以
外は、実施例1と同様に作製した。
【0093】 ・導電層塗布液(S−3) 針状酸化錫微粉末 (平均長軸径0.3μm、平均短軸径0.015μm) (石原産業(株)製:FS−10D 固形分21%) 238部 スルホ基含有ポリエステルラテックス(固形分30%) 100部 ヒドロキシル基含有アクリル酸エステルラテックス (固形分30%) 10部 界面活性剤(A−1) 1部 純水 1012部 比較例2 塗布速度を30m/min、送液流量を30ml/mi
n、搬送張力を6kg/100mm幅に変更した以外
は、実施例4と同様に作製した。
【0094】比較例3 塗布速度を120m/min、送液流量を100ml/
min、搬送張力を10kg/100mm幅に変更した
以外は、実施例1と同様に作製した。
【0095】比較例4 塗布速度を100m/min、送液流量を83.3ml
/min、搬送張力を10kg/mm幅に変更した以外
は、比較例1と同様に作製した。
【0096】(磁気記録媒体の評価)このようにして得
られた試料について、導電層の配向比率、濁度の測定、
導電性(表面比抵抗)の測定を行った。その結果を表1
にまとめた。
【0097】《配向比率》発明の詳細な説明で記載した
測定方法によって、磁気記録層が塗布される前に、導電
層の配向比率を測定した。
【0098】《濁度》濁度計SEP−PT−501D型
(三菱化成(株)製)を用いて、感光材料層を塗布する
前に濁度を測定した。値が小さい方が良好。
【0099】《導電性》23℃、55%RHの環境下で
測定試料を12時間放置。その後同じ環境下で、川口電
気(株)製テラオームメーターモデルVE−30を用い
て、磁気記録層及び潤滑層が塗布された表面の表面比抵
抗を測定した。
【0100】
【表1】
【0101】表1に示したように、本発明の透明な磁気
記録媒体およびその製造方法によれば、導電性が良好
で、透明性に優れた(濁度が少ない)、透明な磁気記録
媒体を得ることが可能である。
【0102】
【発明の効果】本発明によって、透明性と導電性に優れ
た磁気記録媒体とその為の製造方法を提供することが出
来た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/738 G11B 5/704 U 5/84 5/84 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上の一方の側に導電層を有
    し、前記導電層の上に透明な磁気記録層を有する透明磁
    気記録媒体において、前記導電層に使用する帯電防止剤
    が針状帯電防止剤であり、かつ前記非磁性支持体の長手
    方向に平行で、非磁性支持体の表面に対して垂直な断面
    で、非磁性支持体の長手方向に対して、±25°以内の
    方向に配向している前記針状帯電防止剤の割合が60%
    以上であることを特徴とする透明磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記非磁性支持体の表面に対して水平な
    断面で、非磁性支持体の長手方向に対して、±45°以
    内の方向に配向している前記針状帯電防止剤の割合が6
    0%以上90%以下であることを特徴とする請求項1に
    記載の透明磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 非磁性支持体上の一方の側に導電層を有
    し、前記導電層の上に透明な磁性層を有する透明磁気記
    録媒体の製造方法において、前記導電層に使用する帯電
    防止剤が針状帯電防止剤であり、かつ前記導電層を形成
    する塗布液を、非磁性支持体上に塗布する際に、前記塗
    布液にかかるずり速度が3×104〜1×105であるこ
    とを特徴とする透明磁気記録媒体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1742204A1 (en) * 2005-07-04 2007-01-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording medium

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