JP2000111452A - エンジンの性能測定方法 - Google Patents

エンジンの性能測定方法

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JP2000111452A
JP2000111452A JP28165098A JP28165098A JP2000111452A JP 2000111452 A JP2000111452 A JP 2000111452A JP 28165098 A JP28165098 A JP 28165098A JP 28165098 A JP28165098 A JP 28165098A JP 2000111452 A JP2000111452 A JP 2000111452A
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crankshaft
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Yasuho Shigeno
靖穂 滋野
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SHIGENO KK
SUZUKI MECHATRONICS KK
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SHIGENO KK
SUZUKI MECHATRONICS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの回転数に対するトルクの変化特性
および馬力の変化特性を簡便に測定する。 【解決手段】 エンジンを空吹かしして所定の測定周期
Tf毎のクランクシャフトの角速度ωT および角加速度
ωT * を算出し(S15,S18)、予め設定した慣性
モーメントのデフォルト値Mdおよび最大馬力のデフォ
ルト値Pdmax を用いて、仮の最大馬力Pvmax および
仮の慣性モーメントMvを算出する(S20,S1)。
次に、前記慣性モーメントのデフォルト値Mdおよび最
大馬力のデフォルト値Pdmax の代わりに、前記仮の最
大馬力Pvmax および仮の慣性モーメントMvを用いて
上記操作を再度実行することにより、エンジンのトル
ク、馬力および慣性モーメントを算出することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として市販され
た車両のエンジンのチューニングアップ後に、そのエン
ジンの回転数に対するトルクの変化特性(トルク特性曲
線)および馬力の変化特性(馬力特性曲線)を簡便に測
定するためのエンジンの性能測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にエンジンの性能測定は自動車メー
カーやエンジンメーカーによって行われているが、近
年、シャシダイナモに設けたフライホイールの慣性モー
メントからエンジンの性能を測定するものが市販される
ようになり、モータースポーツを行う個人でもエンジン
の性能を測定できるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シャシ
ダイナモを用いた上記従来の装置であっても、個人が趣
味のために購入するには依然として高価で経済的負担が
大きいため、広く普及するには至っていない。そのた
め、エンジンの性能を簡便に測定できて、しかも安価な
装置の出現が望まれていた。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、エンジンの回転数に対するトルクの変化特性および
馬力の変化特性を簡便に測定するためのエンジンの性能
測定方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、エンジンのクランク
シャフトの回転に伴って出力されるパルス信号に基づい
て、エンジンの回転数に対するトルクの変化特性および
馬力の変化特性を測定するエンジンの性能測定方法であ
って、エンジンの回転数を無負荷運転状態で増加させな
がら、前記パルス信号に基づいて所定の測定周期でクラ
ンクシャフトの角速度を検出する第1工程と、前記角速
度および前記測定周期に基づいてクランクシャフトの角
加速度を算出する第2工程と、前記角加速度およびエン
ジンのクランクシャフト回りの慣性モーメントに基づい
てエンジンのトルクを算出する第3工程と、前記エンジ
ンのトルクおよび前記角速度に基づいてエンジンの馬力
を算出する第4工程とを有することを特徴とする。
【0006】上記構成によれば、エンジンのクランクシ
ャフトの回転に伴って出力されるパルス信号からクラン
クシャフトの角速度を検出することにより、クランクシ
ャフト回りの慣性モーメントと、前記角速度から算出し
た角加速度とからエンジンのトルクを算出することがで
き、更に前記エンジンのトルクと前記角速度とからエン
ジンの馬力を算出することができる。またエンジンのト
ルクおよび馬力を算出するために、エンジンを空吹かし
してクランクシャフトの回転に伴って出力されるパルス
信号を検出するだけで良いため、極めて安価で簡便な装
置で実現可能である。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記第1工程の前に、無負荷状態で
のエンジンのクランクシャフト回りの慣性モーメントの
デフォルト値およびエンジンの最大馬力のデフォルト値
を設定する第5工程と、エンジンの回転数を無負荷運転
状態で増加させながら、前記パルス信号に基づいて所定
の測定周期でクランクシャフトの角速度を検出する第6
工程と、前記角速度および前記測定周期に基づいてクラ
ンクシャフトの角加速度を算出する第7工程と、前記角
加速度および前記慣性モーメントのデフォルト値に基づ
いてエンジンの仮のトルクを算出する第8工程と、前記
仮のトルクおよび前記角速度に基づいてエンジンの仮の
最大馬力を算出する第9工程と、前記慣性モーメントの
デフォルト値、前記最大馬力のデフォルト値および前記
仮の最大馬力に基づいて、前記第3工程における慣性モ
ーメントを算出する第10工程とを有することを特徴と
する。
【0008】上記構成によれば、エンジンのトルクおよ
び馬力を測定するのに必要なクランクシャフトの慣性モ
ーメントが未知であっても、慣性モーメントのデフォル
ト値と、エンジンの最大馬力のデフォルト値とを設定す
ることにより、前記未知の慣性モーメントを的確に算出
してエンジンのトルクおよび馬力を測定することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0010】図1〜図5は本発明の一実施例を示すもの
で、図1はエンジンの性能測定装置の全体構成を示すブ
ロック図、図2はメインルーチンのフローチャート、図
3は自動設定操作ルーチンのフローチャート、図4は測
定操作ルーチンのフローチャート、図5は測定結果の一
例を示すグラフである。
【0011】図1に示すエンジンの性能測定装置1は、
例えば市販された自動二輪車VのエンジンEをチューニ
ングアップした後に、そのエンジンEのトルクおよび馬
力を測定するためのものであって、マイクロコンピュー
タ2と、入力操作パネル3と、センサ4と、モニター5
とから構成される。マイクロコンピュータ2は、CPU
6、RAM7、ROM8、入力回路9および出力回路1
0を備えており、入力回路9には入力操作パネル3およ
びセンサ4が接続され、出力回路10にはモニター5が
接続される。
【0012】テンキー、スタートキー、ストップキー、
リセットキー等を備えた入力操作パネル3は測定に必要
なデータや各種の指令を入力するためのもので、例えば
測定の開始時にエンジンEの最大馬力Pdmax のデフォ
ルト値(初期設定値)を入力するために用いられる。エ
ンジンEの最大馬力Pdmax のデフォルト値は、測定対
象であるエンジンEのカタログデータ等から得ることが
できる。他のデフォルト値であるエンジンEのクランク
シャフト回りの慣性モーントMdのデータは、前記エン
ジンEの最大馬力Pdmax のデータに比べて入手が困難
であるため、一般的な値を予めROM8に記憶させてお
くようになっている。ROM8には、他のデフォルト値
である測定周期Tfおよび測定終了角速度ωHIGHも記憶
されている。
【0013】フォトセンサから構成されるセンサ4は、
エンジンEの交流発電機のカバーを取り外した部分に装
着され、その交流発電機の回転に伴うパルス信号を検出
する。検出されるパルス数は、エンジン回転数(すなわ
ち、クランクシャフトの角速度)の増加に比例して増加
する。尚、前記パルス信号として、エンジン回転数検出
用のパルス信号が利用できる場合には、それを利用して
も良い。
【0014】モニター5にはエンジンEの性能の測定結
果、つまりエンジン回転数に対するトルクの変化特性の
グラフ、エンジン回転数に対する馬力の変化特性のグラ
フ、エンジンEの慣性モーメント、最大出力時のエンジ
ン回転数、トルクおよび馬力等が表示される。
【0015】図2はエンジンEの性能測定の全体の流れ
を説明するフローチャートであって、先ずステップS1
で、性能測定を行うのに必要な条件を設定するための第
1回目の自動設定操作を実行し、続くステップS2で、
自動設定の精度を高めるために第2回目の自動設定操作
を実行する。第1回目および第2回目の自動設定操作の
内容は実質的に同一であり、その詳細は後から詳述す
る。これらの自動設定操作によって、仮の慣性モーメン
トMvと、クランクシャフトの角速度ωT を検出する測
定周期Tfと、性能測定を終了する測定終了角速度ω
HIGHとが設定される。そして、続くステップS3で、前
記ステップS1およびステップS2で設定した仮の慣性
モーメントMv、測定周期Tfおよび測定終了角速度ω
HIGHを用いて本番の性能測定を実行する。
【0016】図3のフローチャートは、前記ステップS
1の「第1回目の自動設定操作」のサブルーチンを示す
ものである。先ずステップS11で、例えばカタログデ
ータから得られた、あるいは当該エンジンEや同種のエ
ンジンEの過去の測定データから得られた最大馬力のデ
フォルト値Pdmax を入力操作パネル3から入力する。
次にステップS12で、クランクシャフト回りの慣性モ
ーメントのデフォルト値Mdと、測定周期Tfのデフォ
ルト値と、測定終了角速度ωHIGHのデフォルト値とを、
それらが予め記憶されているROM8から読み出す。
【0017】続くステップS13で、ギヤをニュートラ
ル位置にしたままアクセルペダルを踏み込んでエンジン
Eの回転数を増加させ、ステップS14で、センサ4で
検出したパルス信号を測定周期のデフォルト値Tf(例
えば50msec)毎にカウントする。続くステップS
15で測定周期のデフォルト値Tf毎にクランクシャフ
トの角速度ωT を算出する。ω1 は測定開始から最初の
50msecの間の角速度に相当し、ω2 は測定開始か
ら50msec〜100msecの間の角速度に相当す
る。そしてT 回目の測定周期Tfにおけるクランクシャ
フトの角速度ω T (rad/sec)は、 ωT =2・π・NT /(Tf・Ne) …(1) で算出される。ここで、πは円周率、NT T 回目の測
定周期Tfにカウントされたパルス数、Neはクランク
シャフトの1回転により発生するパルス数である。
【0018】そしてステップS16で、クランクシャフ
トの角速度ωT が測定終了角速度のデフォルト値ωHIGH
に達するとモニター5により表示が行われるため、ステ
ップS17アクセルペダルを戻してエンジンEの回転を
減速する。
【0019】続くステップS18で、前記クランクシャ
フトの角速度の今回値ωT および前回値ωT-1 の偏差ω
T −ωT-1 と、慣性モーメントのデフォルト値Mdとに
基づいてクランクシャフトの角加速度ωT * を、 ωT * =(ωT −ωT-1 )/Tf …(2) で算出する。
【0020】続くステップS19で、慣性モーメントの
デフォルト値Mdと、クランクシャフトの角加速度ωT
* とを用いて、エンジンEの仮のトルクTvを次式で算
出する。
【0021】 Tv=Md・ωT * =Md・(ωT −ωT-1 )/Tf …(3) 続くステップS20で、前記仮のトルクTvと、前記ク
ランクシャフトの角速度ωT とを用いて、エンジンEの
仮の馬力Pvを、 Pv=K・Tv・ωT …(4) で算出する。ここで、Kはワットを馬力に換算するため
の定数である。
【0022】続くステップS21で、測定開始から測定
終了までの期間における仮の馬力Pvの最大値を仮の最
大馬力Pvmax として選択し、この仮の最大馬力Pv
max と、エンジンEの最大馬力のデフォルト値Pdmax
と、慣性モーメントのデフォルト値Mdとに基づいて、
仮の慣性モーメントMvを次式により算出する。
【0023】 Mv=Md・Pvmax /Pdmax …(5) 続くステップS22で、測定周期Tfを、 Tf=Tx・Nx/ωx …(6) で算出する。ここで、Txは測定を開始してからエンジ
ンEが最大馬力に達するまでの時間、ωxはエンジンE
の最大馬力発生時のクランクシャフトの角速度、Nxは
実験的に求められた値であってエンジン性能の測定精度
を最適にする定数である。測定周期Tfが短すぎると測
定開始から最大馬力に達するまでの測定データ数が多く
なるため、エンジン性能の過渡的状態を細かく測定でき
そうであるが、実際には各測定周期Tfにおいて検出さ
れるパルス数が小さくなるために、隣り合う測定周期T
f間のパルス数の差(角加速度ω* )の検出精度が悪く
なって測定結果の精度が低下するという問題がある。一
方、測定周期Tfが長いと角加速度ω* の検出精度は良
くなるが、測定データ数が少なくなるためにエンジン性
能の過渡的状態を細かく測定できなくなるという問題が
ある。そこで、前記(6)式に基づいて算出した測定周
期Tfを用いることにより、そのデフォルト値を用いる
場合に比べて精度の高い測定が可能になる。
【0024】続くステップS23で、測定終了角速度ω
HIGHを、 ωHIGH=k・ωx …(7) で算出する。ここで、ωxはエンジンEの最大馬力発生
時のクランクシャフトの角速度、kは実測から求めた定
数であって1.2〜1.5である。一般にエンジンEの
最高回転数領域ではトルクも馬力も最大値以下に低下す
るため、測定終了角速度ωHIGHはあまり厳密に設定する
必要はなく、最大馬力発生時のクランクシャフトの角速
度ωxよりも高い値であれば充分である。
【0025】而して、ステップS24で、仮の慣性モー
メントMv、仮のトルクTv、測定周期Tfおよび測定
終了角速度ωHIGHの算出結果が妥当であるか否かを判定
し、算出結果が異常値を示さずに所定の領域に収まって
いれば、ステップS25で前記算出結果を保存する。
【0026】以上のようにして第1回目の自動設定操作
が終了すると、続いて第2回目の自動設定操作を実行す
る。第2回目の自動設定操作の内容は第1回目の自動設
定操作の内容と実質的に同一であるが、以下の点で異な
っている。すなわち、第1回目の自動設定操作では、入
力操作パネル3から入力したエンジンEの最大馬力のデ
フォルト値Pdmax と、RON8に予め記憶されている
慣性モーメントのデフォルト値Md、測定周期Tfのデ
フォルト値および測定終了角速度ωHIGHのデフォルト値
とを用いているが、第2回目の自動設定操作では、それ
らに代えて、前記第1回目の自動設定操作により新たに
設定された仮の最大馬力Pvmax 、仮の慣性モーメント
Mv、測定周期Tfおよび測定終了角速度ωHIGHが使用
される。これらの新たに設定された値は前記デフォルト
値よりも現実に則した値であるため、第2回目の自動設
定操作を第1回目の自動設定操作に比べて更に精度良く
行うことができる。
【0027】而して、第2回目の自動設定操作により新
たに設定された仮の慣性モーメントMv、測定周期Tf
および測定終了角速度ωHIGHは、第1回目の自動設定操
作により設定された値よりも更に精度の高いものとな
る。
【0028】図4のフローチャートは、前記ステップS
3の「測定操作」のサブルーチンを示すものであり、こ
の測定操作は前記第1回目および第2回目の自動設定操
作と実質的に同じ手順で行われる。
【0029】すなわち、ステップS31で、ギヤをニュ
ートラル位置にしたままアクセルペダルを踏み込んでエ
ンジンEの回転数を増加させ、ステップS32で、セン
サ4で検出したパルス信号から前記第2回目の自動設定
操作で設定された測定周期Tf毎にパルス信号をカウン
トする。続くステップS33で、前記第2回目の自動設
定操作で設定された測定周期Tfを用いて、クランクシ
ャフトの角速度ωT を前記(1)式に基づいて算出し、
更にステップS34で、クランクシャフトの角速度ωT
が前記第2回目の自動設定操作で設定された測定終了角
速度ωHIGHに達すると、ステップS35でアクセルペダ
ルを戻してエンジンEの回転を減速する。
【0030】続くステップS36で、前記第2回目の自
動設定操作で設定された測定周期Tfを用いて、クラン
クシャフトの角加速度ωT * を前記(2)式に基づいて
算出する。続くステップS37で、前記第2回目の自動
設定操作で設定した仮の慣性モーメントMvと、前記ス
テップS34で算出したクランクシャフトの角加速度ω
T * とを用いて、エンジンEのトルクTを次式で算出す
る。
【0031】 T=Mv・ωT * =Mv・(ωT −ωT-1 )/Tf …(8) 続くステップS38で、前記ステップS37で算出した
エンジンEのトルクTと、前記ステップS33で算出し
たクランクシャフトの角速度ωT とを用いて、エンジン
Eの馬力Pを、 P=K・T・ωT …(9) で算出する。ここで、Kはワットを馬力に換算するため
の定数である。
【0032】続くステップS39で、測定開始から測定
終了までの期間における馬力Pの最大値を最大馬力P
max として選択し、この最大馬力Pmax と、仮の最大馬
力Pv max と、仮の慣性モーメントMvとに基づいて、
慣性モーメントMを次式により算出する。
【0033】 M=Mv・Pvmax /Pmax …(10) 而して、ステップS40で、トルクT、馬力Pおよび慣
性モーメントMの算出結果が妥当であるか否かを判定
し、算出結果が異常値を示さずに所定の領域に収まって
いれば、ステップS41およびステップS42で前記算
出結果をモニター5に表示するとともに保存する。
【0034】図5は、モニター5に表示された測定結果
の一例を示すもので、横軸は角速度ωT から変換された
エンジン回転数であり、縦軸はエンジンEの馬力T(実
線参照)およびエンジンEのトルクT(破線参照)であ
る。
【0035】このように、エンジンEを空吹かししなが
らクランクシャフトの回転に伴って出力されるパルス信
号の数をカウントするだけで、高価な測定装置を用いる
ことなくエンジンEのトルクTおよび馬力Pを簡便に測
定することができる。
【0036】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことが可能である。
【0037】例えば、実施例では自動二輪車のエンジン
Eの性能測定を例示したが、本発明は他の任意のエンジ
ンの性能測定に適用することができる。また実施例では
自動設定操作を2回実行しているが、その回数を1回あ
るいは3回以上とすることができる。またクランクシャ
フト回りの慣性モーメントMの正確な値が既知であれ
ば、自動設定操作により仮の慣性モーメントMvを求め
ることなく、直接測定操作を行ってエンジンEのトルク
Tおよび馬力Pを更に簡便に測定することができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、エンジンのクランクシャフトの回転に伴って
出力されるパルス信号からクランクシャフトの角速度を
検出することにより、クランクシャフト回りの慣性モー
メントと、前記角速度から算出した角加速度とからエン
ジンのトルクを算出することができ、更に前記エンジン
のトルクと前記角速度とからエンジンの馬力を算出する
ことができる。またエンジンのトルクおよび馬力を算出
するために、エンジンを空吹かししてクランクシャフト
の回転に伴って出力されるパルス信号を検出するだけで
良いため、極めて安価で簡便な装置で実現可能である。
【0039】また請求項2に記載された発明によれば、
エンジンのトルクおよび馬力を測定するのに必要なクラ
ンクシャフトの慣性モーメントが未知であっても、慣性
モーメントのデフォルト値と、エンジンの最大馬力のデ
フォルト値とを設定することにより、前記未知の慣性モ
ーメントを的確に算出してエンジンのトルクおよび馬力
を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの性能測定装置の全体構成を示すブロ
ック図
【図2】メインルーチンのフローチャート
【図3】自動設定操作ルーチンのフローチャート
【図4】測定操作ルーチンのフローチャート
【図5】測定結果の一例を示すグラフ
【符号の説明】 Md クランクシャフト回りの慣性モーメントの
デフォルト値 Mv クランクシャフト回りの仮の慣性モーメン
ト(クランクシャフト回 りの慣性モーメント) P エンジンの馬力 Pd エンジンの最大馬力のデフォルト値 Pvmax エンジンの仮の最大馬力 T エンジンのトルク Tf 測定周期 Tv エンジンの仮のトルク ωT クランクシャフトの角速度 ωT * クランクシャフトの角加速度

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのクランクシャフトの回転に伴
    って出力されるパルス信号に基づいて、エンジンの回転
    数に対するトルクの変化特性および馬力の変化特性を測
    定するエンジンの性能測定方法であって、 エンジンの回転数を無負荷運転状態で増加させながら、
    前記パルス信号に基づいて所定の測定周期(Tf)でク
    ランクシャフトの角速度(ωT )を検出する第1工程
    と、 前記角速度(ωT )および前記測定周期(Tf)に基づ
    いてクランクシャフトの角加速度(ωT * )を算出する
    第2工程と、 前記角加速度(ωT * )およびエンジンのクランクシャ
    フト回りの慣性モーメント(Mv)に基づいてエンジン
    のトルク(T)を算出する第3工程と、 前記エンジンのトルク(T)および前記角速度(ωT
    に基づいてエンジンの馬力(P)を算出する第4工程
    と、を有することを特徴とするエンジンの性能測定方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1工程の前に、 無負荷状態でのエンジンのクランクシャフト回りの慣性
    モーメントのデフォルト値(Md)およびエンジンの最
    大馬力のデフォルト値(Pdmax )を設定する第5工程
    と、 エンジンの回転数を無負荷運転状態で増加させながら、
    前記パルス信号に基づいて所定の測定周期(Tf)でク
    ランクシャフトの角速度(ωT )を検出する第6工程
    と、 前記角速度(ωT )および前記測定周期(Tf)に基づ
    いてクランクシャフトの角加速度(ωT * )を算出する
    第7工程と、 前記角加速度(ωT * )および前記慣性モーメントのデ
    フォルト値(Md)に基づいてエンジンの仮のトルク
    (Tv)を算出する第8工程と、 前記仮のトルク(Tv)および前記角速度(ωT )に基
    づいてエンジンの仮の最大馬力(Pvmax )を算出する
    第9工程と、 前記慣性モーメントのデフォルト値(Md)、前記最大
    馬力のデフォルト値(Pdmax )および前記仮の最大馬
    力(Pvmax )に基づいて、前記第3工程における慣性
    モーメント(Mv)を算出する第10工程と、を有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載のエンジンの性能測
    定方法。
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