JPH0526759A - 回転体のアンバランス測定装置 - Google Patents

回転体のアンバランス測定装置

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JPH0526759A
JPH0526759A JP18101591A JP18101591A JPH0526759A JP H0526759 A JPH0526759 A JP H0526759A JP 18101591 A JP18101591 A JP 18101591A JP 18101591 A JP18101591 A JP 18101591A JP H0526759 A JPH0526759 A JP H0526759A
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JP
Japan
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phase difference
detecting means
unbalance
fourier transform
detecting
Prior art date
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Application number
JP18101591A
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English (en)
Inventor
Takanobu Kaneko
貴信 金子
Kesao Sugano
今朝雄 菅野
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確な測定を容易に行なえる回転体のアンバ
ランス測定装置を提供する。 【構成】 回転体の回転速度を検出する回転検出手段5
0と、回転体の支持部の振動を検出する振動検出手段5
1と、上記両検出手段の信号をフーリエ変換するフーリ
エ変換手段52と、該フーリエ変換結果から回転体のア
ンバランス量およびアンバランス位置を演算する演算手
段53と、上記両検出手段の検出信号のサンプリングを
開始した時点から所定数のデータに対するフーリエ変換
結果から上記両検出信号の位相差を検出する第1の位相
差検出手段54と、同様にサンプリングを開始した時点
から所定時間後の上記両検出信号の位相差を検出する第
2の位相差検出手段55と、上記両位相差検出手段の検
出値の差の絶対値が所定値以下の場合に演算手段53に
よるアンバランスの計算を行なわせる判断手段56と、
演算結果を表示する表示手段57と、を備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば車両のプロペ
ラシャフトのような回転体のアンバランス量を測定する
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアンバランス測定装置としては、
例えば図13に示すようなものがある。 図13におい
て、1はトランスミッションのエクステンション、2は
第1プロペラシャフト、3はセンターベアリング、4は
第2プロペラシャフト、5はディファレンシャル・ギ
ア、6、7、8はそれぞれ接続用のジョイントであり、
上記の部分は車両の駆動系の構成である。また、10は
第2プロペラシャフト4に接着された反射テープ、11
は第2プロペラシャフト4に光を照射し、反射テープ1
0からの反射波を検出することによって回転速度を検出
する光ファイバセンサ、12は光ファイバセンサ11の
出力を電圧出力に変換するアンプ、13はディファレン
シャル・ギア下部に接着された加速度センサ、14は加
速度センサアンプ、15はアンバランス演算装置であ
る。
【0003】上記の装置において、光ファイバセンサア
ンプ12からは、図14(a)に示すような回転速度に
応じた周期のパルス電圧が出力される。上記の信号をア
ンバランス演算装置15でフーリエ変換すると、図14
(b)に示すように、一定回転速度ならば所定の周波数
fpにピークスペクトルが生じる。同様に、加速度セン
サ14の出力は図15(a)に示すようになり、それを
フーリエ変換した結果は図15(b)に示すようにな
る。上記図14(b)に示した光パルスのフーリエ変換
結果は下記(数1)式、上記図15(b)に示した加速
度センサ信号のフーリエ変換結果は下記(数2)式で示
され、光パルスと加速度の間の位相差θは下記(数3)
式で求めることが出来る。
【0004】
【数1】
【0005】
【数2】
【0006】
【数3】
【0007】上記のごとき計測を、プロペラシャフトに
取付けるウエイトを交換して2回行なうと、図16に示
すように、大きさが|Fy1(ω)|で位相角がθ1のベク
トルと、大きさが|Fy2(ω)|で位相角がθ2の2つの
ベクトルとが求められ、これらの合成ベクトルがプロペ
ラシャフトのアンバランスのベクトルとなる。したがっ
て上記の合成ベクトルと逆方向のベクトルWに対応した
大きさと位相角θxを持つバランス用ウエイトをプロペ
ラシャフトに取付ければ、プロペラシャフトのアンバラ
ンスを解消することが出来る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のア
ンバランス測定においては、加速度センサ13の取付け
位置が不適切であったり、取付け状態が不良であったり
すると信号レベルが小さくなり、エンジン等の振動に埋
もれてS/N比の悪いデータとなる場合がある。そのよ
うな場合(例えば後記図8dにおける約22Hzで53
dBのピーク)には、同じ状態で評価しても、サンプリ
ング毎にアンバランス量、アンバランス位置(角度)の
計算結果が異なり、正確な値が求められない。そのた
め、その計算結果に応じてバランス用ウエイトをプロペ
ラシャフトに取り付けると、さらに振動が増大してしま
うということがあり、正確なバランス調整が困難であ
る、という問題があった。
【0009】本発明は上記のごとき従来技術の問題を解
決するためになされたものであり、正確なアンバランス
測定を容易に行なうことの出来る回転体のアンバランス
測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明においては、特許請求の範囲に記載するように
構成している。図1は、本発明の構成を示すブロック図
である。図1において、50は、回転体の回転速度に応
じた信号を出力する回転検出手段であり、例えば後記図
2の光ファイバセンサ11に相当する。また、51は、
回転体の支持部に取付けられ、該支持部の振動を検出す
る振動検出手段であり、例えば後記図2の加速度センサ
13に相当する。また、52は、回転検出手段50と振
動検出手段51の信号をそれぞれフーリエ変換するフー
リエ変換手段である。なお、フーリエ変換については後
記図5で詳述する。また、53は、フーリエ変換手段5
2による変換結果から回転体のアンバランス量およびア
ンバランス位置を演算する演算手段である。なお、上記
の演算については後記図6で詳述する。また、54は、
第1の位相差検出手段であり、回転検出手段50と振動
検出手段51の検出信号のサンプリングを開始した時点
から所定数のデータに対するフーリエ変換結果から上記
両検出信号の位相差を検出するものである。
【0011】また、55は、第2の位相差検出手段であ
り、回転検出手段50と振動検出手段51の検出信号の
サンプリングを開始した時点から所定時間後または所定
ブロック後の所定数のデータに対するフーリエ変換結果
から上記両検出信号の位相差を検出するものである。な
お、上記54、55における位相差の計算については、
後記図5で詳述する。また、56は、第1の位相差検出
手段54の検出値と第2の位相差検出手段55の検出値
との差の絶対値が所定値(例えば15°)以下の場合
に、演算手段53によるアンバランスの計算を行なわせ
る判断手段である。なお、上記の判断については後記図
6で詳述する。また、57は、演算手段53の演算結果
を表示する表示手段であり、例えばサーマルプリンタの
ようなハードコピーを作るプリンタ、或いは液晶表示器
等である。上記のフーリエ変換手段52、演算手段5
3、第1の位相差検出手段54、第2の位相差検出手段
55、判断手段56および表示手段57の部分は、後記
図2のアンバランス演算装置20に相当し、例えばマイ
クロコンピュータ等を用いて構成することが出来る。
【0012】
【作用】上記のように、本発明においては、第1の位相
差検出手段54、第2の位相差検出手段55および判断
手段56を設け、回転検出手段50と振動検出手段51
の検出信号のサンプリングを開始した時点から所定数の
データに対する位相差と、サンプリングを開始した時点
から所定時間後または所定ブロック後の所定数のデータ
に対する位相差とを求め、両者の差の絶対値が所定値
(例えば15°)以下の場合に演算手段53におけるア
ンバランス量およびアンバランス位置の演算を行なわせ
るものである。上記のように、サンプリング開始時点に
おける両信号の位相差と、サンプリング開始時点から所
定時間後または所定ブロック後における両信号の位相差
との差の絶対値が所定値以下、すなわち、所定時間間隔
を隔てた2点における位相差がほぼ同じであるというこ
とは、振動検出手段51(加速度センサ)の信号のS/
N比が十分大きいことを意味するから、このような状態
のときにアンバランス量およびアンバランス位置の演算
を行なわせれば、正確な測定を行なうことが出来る。な
お、判断手段56において所定時間間隔を隔てた2点に
おける位相差の絶対値が所定値より大きいと判断し、演
算手段によるアンバランスの演算を行なわない場合は、
その旨を表示手段57に表示し、加速度センサの取付け
位置や取付け状態をチェックするように指示する。
【0013】
【実施例】図2は、本発明の一実施例のブロック図であ
り、前記図13と同様に、車両のプロペラシャフトのア
ンバランスを測定する場合を例示する。図2において、
トランスミッションのエクステンション1、第1プロペ
ラシャフト2、センターベアリング3、第2プロペラシ
ャフト4、ディファレンシャル・ギア5および接続用の
ジョイント6、7、8からなる車両の駆動系、および第
2プロペラシャフト4に接着された反射テープ10、第
2プロペラシャフト4に光を照射し、反射テープ10か
らの反射波を検出することによって回転速度を検出する
光ファイバセンサ11、光ファイバセンサ11の出力を
電圧出力に変換するアンプ12、ディファレンシャル・
ギア5の下部に接着された加速度センサ13の部分は、
前記図13と同様である。また、20は本実施例のアン
バランス演算装置であり、光ファイバセンサアンプ12
の出力と加速度センサ13の出力とが接続される。
【0014】次に、図3は、アンバランス演算装置20
の一実施例のブロック図、図4は外観を示す正面図であ
る。図3において、破線で囲まれた部分20が本実施例
のアンバランス演算装置であり、図4に示すように一つ
の筐体内に纏めて納められ、容易に持ち運び出来るよう
になっている。また、21は電源入力コネクタであり、
例えば車両のシガーライタ用コネクタから+DC12V
の電圧が印加される。22は電源スイッチ、23はデー
タサンプリング開始のスタートスイッチ(押しボタンス
イッチ)であり、信号線231を経てマイクロコンピュ
ータ201の入力ポートに接続され、また、サンプリン
グ中を示すランプ(押しボタン内に設置)を点灯させる
ためにマイクロコンピュータ201から信号線232を
経て上記ランプに接続されている。また、24はシステ
ム・リセットスイッチであり、信号線241を経てマイ
クロコンピュータ201の外部割り込み端子に接続され
ている。このスイッチが押されるとマイクロコンピュー
タ201のプログラムがスタート位置に戻る。また、2
5は解析モードを選択するモード選択スイッチ(ロータ
リースイッチ)であり、信号線251を経てマイクロコ
ンピュータ201のA/D変換器202のチャンネル3
に入力されている。このスイッチを切り換えると電圧レ
ベルが変化し、その電圧をA/D変換することによって
解析モードを決定する。例えば、入力チャンネル1の
周波数分析、入力チャンネル2の周波数分析、入力
チャンネル1、2の周波数分析、入力チャンネル1、
2間のゲイン、位相差、コヒーレンス演算、チャンネ
ル2のチャンネル1に対する次数比分析、の5モードが
ある。なお、本発明のアンバランス測定では、上記の
のモードのみを用いるので、モード選択スイッチ25は
設けなくとも良い。
【0015】また、26は周波数レンジ選択スイッチ
(ロータリースイッチ)であり、モード選択スイッチ2
5と同様に電圧レベル変化によって周波数レンジを決定
する。この周波数レンジ選択スイッチ26は信号線26
1を経てA/D変換器202のチャンネル4に入力され
ている。また、27は周波数分析の処理中に点灯する分
析処理中表示ランプであり、マイクロコンピュータ20
1の出力ポートから信号線271を経てランプに接続さ
れている。このランプ27はスタートスイッチ23の入
力後に点灯するものであり、例えばLED等を用いるこ
とが出来る。また、28はバランス計算NGランプであ
り、所定時間間隔を隔てた2点における位相差が所定値
より大の場合、すなわち加速度センサ13の信号のS/
N比が悪い時に点灯するものである。これもLED等を
用い、マイクロコンピュータ201の出力ポートから信
号線281を経て接続されている。また、29は、光フ
ァイバセンサ11からアンプ12を介した信号が入力さ
れるコネクタ(BNC)であり、これをチャンネル1と
する。このコネクタ29から入力されたアナログ電圧
は、信号線291、フィルタ203、信号線292、ゲ
インとオフセットの調整アンプ204および信号線29
3を経てA/D変換器202のチャンネル1に接続され
る。また、30は、加速度センサ13の出力信号を受け
るコネクタ(BNC)であり、コネクタ30から入力さ
れたアナログ電圧は、センサアンプ302、切り換えス
イッチ32、信号線321、フィルタ203、信号線3
22、調整アンプ204および信号線323を経てA/
D変換器202のチャンネル2に接続される。また、内
蔵されたセンサアンプ302は、加速度センサ13に応
じてゲインが調整されているものであり、使用時にはコ
ネクタ30に加速度センサ13を接続するだけで容易に
使用出来るようになっている。なお、前記図13に示し
たように、外付けの加速度センサアンプ14を用いれ
ば、上記の構成は省略することが出来、下記のコネクタ
31に加速度センサアンプ14の出力を接続すれば良
い。
【0016】また、31はコネクタ29と同様のセンサ
アンプを介したセンサ出力を入力するコネクタ(BN
C)であり、切り換えスイッチ32に接続される。切り
換えスイッチ32以後の接続経路は上記コネクタ30と
同様である。本実施例においては、入力チャンネル2に
ついては、コネクタ31に入力する電圧信号と、コネク
タ30に入力する電圧信号(加速度センサ13の信号)
とを、切り換えスイッチ32(例えばスライドスイッ
チ)で任意に切り換え可能な構成となっている。切り換
えスイッチ32でいずれかが選択された入力電圧信号は
信号線321を経てフィルタ203に接続される。また
コネクタ30を選択した場合には、切り換えスイッチ3
2から信号線324を経て信号が送られ、それによって
マイクロコンピュータ201の入力ポートがHighレベ
ルになり、コネクタ31からの通常入力の場合はLowレ
ベルになることにより、マイクロコンピュータ201に
入力の種類を知らせる。また、33はプリンタ35への
出力のオン/オフを設定するスイッチ(スライドスイッ
チ)であり、信号線331を経てマイクロコンピュータ
201の入力ポートに接続されている。
【0017】また、34は液晶表示器であり、マイクロ
コンピュータ201のアンバランス演算結果やアンバラ
ンス計算NG時の計測条件変更の指示等を表示する。こ
の液晶表示器34は8ビットのデータ信号線341と信
号の授受コントロールする信号線342とによってマイ
クロコンピュータ201に接続されている。また、35
はプリンタであり、マイクロコンピュータ201のアン
バランス演算結果等をプリントアウトする。このプリン
タ35は、例えば小型のサーマルプリンタ等によって構
成され、8ビットのデータ出力信号線351とコントロ
ール信号線352によってマイクロコンピュータ201
に接続されている。なお、図4の353はプリンタ35
の出力用紙であり、アンバランス演算装置20の本体か
ら簡単に交換できるようになっている。また、フィルタ
203は8次のフィルタであり、カットオフ周波数はマ
イクロコンピュータ201の出力ポートからの3ビット
の信号(203a、203b、203c)によって切り
換え可能である。また、204はゲインとオフセットの
調整アンプであり、演算増幅器で構成される。この調整
アンプ204は、フィルタ203からの0Vを中心とし
た±の電圧を、A/D変換するために例えば2.5V±
2.5Vの電圧にオフセット調整するものである。ま
た、図4の36は本アンバランス演算装置20を運んだ
り、車両に固縛するための取手である。
【0018】次に、この実施例の作用について説明す
る。まず、周波数スペクトル分析およびフーリエ変換の
方法について簡単に説明する。周波数スペクトル分析
は、まず、図10に示すように、例えば、センサ出力
(時間軸)波形をA/D変換してディジタルの離散系に
し、例えば1024点のディジタル値として表わす。そ
してそれのフーリエ変換を行なって図12に示すような
周波数スペクトル分布として表わす。また、フーリエ変
換を行なう前に、図11に示すごときウインドウ関数
(重み関数)を1024点のデータに乗算する。これ
は、有限個のデータに対して離散的なフーリエ変換を行
なう場合には必要であり、図11の特性はハニング・ウ
インドウ(Hannings window)特性を示す。このハニン
グ・ウインドウは、 W(N)=0.5−0.5cos(2πN/1024) の特性を有する。次に、一般のフーリエ変換は、下記
(数4)式で行なわれる。
【0019】
【数4】
【0020】なお、g(t)は関数であり、ここではセン
サの値(時間軸上)を示す。上記(数4)式をディジタ
ル化された離散的なフーリエ変換で表わすと、下記(数
5)式のようになる。
【0021】
【数5】
【0022】なお、上記(数5)式において、 gn=g(nΔt) Fm=F(mΔω)、ただし(m=0〜N−1) K=m×n であり、かつ
【0023】
【数6】
【0024】である。なお、(数5)式、(数6)式に
おいて、Nはサンプル数(例では1024)、Δtはサ
ンプリング周期であり、取り込んだデータg0〜gn-1
sin、cos関数を乗算して和を求めることによって演算す
ることが出来る。或る周波数xのパワースペクトル|F
x2は、 |Fx2=(FXR)2+(FXI)2 …(数7) ただし、FXR:FFT演算結果の実数部 FXI:FFT演算結果の虚数部 として求まり、マイクロコンピュータのメモリ内に所定
の周波数Δfの間隔で0〜N−1まで書き込まれる。こ
れを表示したものが図12である。さらに、通常は分析
結果の精度を上げるため図10のように数〜数10ブロ
ックのフーリエ変換した結果を平均化してスペクトルを
表示する。
【0025】次に、実施例について説明する。電源コネ
クタ21に+DC12Vを印加し、電源スイッチ22を
ONにすると、ROM、RAMを持ったマイクロコンピ
ュータ201はROMに書かれた所定のプログラムのフ
ローチャート(後記図5〜図7)に従って動作する。
【0026】図5〜図7は上記のプログラムのフローチ
ャートであり、図5および図6はメインプログラム、図
7はメインプログラムで定められた所定のサンプリング
周期でA/D変換を行なう割り込み処理プログラムであ
る。図5において、まず、P1では、マイクロコンピュ
ータのRAMおよびレジスタに初期値を設定する。次
に、P2では、スタートスイッチ23のオン/オフを調
べる。P2の結果がオンの場合は、P3で、周波数分析
中であることを示す分析処理表示ランプ27を点灯する
ため、所定出力ポートにHighを出力する。次に、P4
では、フィルタ203(アンチエリアシングフィルタ)
のカットオフ周波数fmaxを設定する。プロペラシャフ
トのバランス測定の場合は、プロペラシャフトの回転速
度が10000rpm(周波数167Hz)以下のため、カ
ットオフ周波数fmaxを例えば200Hzになるようにマ
イクロコンピュータ201から3ビットの指令信号を出
力する。次に、P5では、アベレージ回数AVとサンプ
リング回数Nsを設定する。例えば、アベレージ回数A
V=8回とするとサンプリング数Ns=1024×8=
8192となる。次に、P6では、サンプリング周期Δ
Tを設定する。上記のように、カットオフ周波数fmax
200Hzとすれば、 ΔT=1/2・fmax (サンプリングの定理) により、サンプリング周期ΔT=2.5msecとなる。次
に、P7では、タイマ割り込みを許可する。このタイマ
割り込み許可により、図7に示す割り込みフローチャー
トがΔT周期で実施される。図7においては、チャンネ
ル1の光ファイバセンサからのパルス信号とチャンネル
2の加速度センサからの信号とをそれぞれA/D変換
し、所定のメモリエリアにストアする。そしてサンプリ
ング数Ns=8192回に達したらサンプリング終了フ
ラグSPEND=1とし、タイマ割り込みを終了し、図
5のメインプログラムに戻る。
【0027】次に、図5のP8では、サンプリング中の
判断フラグSPENDをチェックして、SPEND=1
の時、すなわちサンプリングが終了している場合には、
次のフーリエ変換処理に進む。P9では、チャンネル1
のデータのフーリエ変換演算を行なう。この演算の際に
は、まず、チャンネル1のサンプリングしたデータに前
記図9のハニング・ウインドウ関数を乗算し、1ブロッ
クの1024点データに対してフーリエ変換を行なう。
次に、P10、P11では終了した回数を判断し、AV
=4回終了するまでこのルーチンを繰り返す。次に、P
12では、AV回数のブロック(4ブロック)のフーリ
エ変換が終了したらAV回の平均したパワースペクトル
|FAV(ω)|2を求める。次に、P13では、上記パワ
ースペクトル|FAV(ω)|2の値の最大値を求め、その
時の周波数をfpとする。次に、P14では、チャンネ
ル2のデータに対しても同様にフーリエ変換する。な
お、P14は一つのパートで示しているが、その内容は
前記P9〜P11と同じである。次に、P15では、P
14で求めた結果の平均値を求める。次に、P16で
は、チャンネル1とチャンネル2との位相差θを求め
る。具体的には、フーリエ変換した4ブロックの平均値
において、所定周波数(回転1次スペクトルの周波数)
の振動の位相差を演算する。例えば、光パルス出力は図
8(a)のようになり、そのフーリエ変換後の4ブロッ
クの平均値のパワースペクトルは図8(b)に示すよう
になる。また、加速度センサ出力は図8(c)のように
なり、そのフーリエ変換後の平均値のパワースペクトル
は図8(d)に示すようになる。そして図8(b)の回
転1次スペクトルと図8(d)回転1次に対応する加速
度スペクトルとの位相差θを求める。次に、P17で
は、上記のθをメモリのθ0に入れた後、カウンタC1
1を加える。カウンタの値は最初はC1=0になってい
る。なお、上記のθ0は、図9の1ブロックから4ブロ
ックまでのデータについての値に相当する。P17から
図6のP18へ続く。
【0028】図6において、P18では、C1=1か否
かを判定し、“YES”の場合には図5のP9に戻って
前記P9〜P16の演算を繰り返す。この2回目の演算
においては、最初の4ブロックの次の4ブロック(図9
の1'ブロック〜4'ブロック)のサンプリング値に対し
てフーリエ変換を行ない、1回目と同様に所定周波数の
位相差θを演算し、そのθの値をメモリのθNに入れた
後、C1に1を加える。上記のように2回の演算を行な
うとサンプリング数Nsは1024×4ブロック×2回
=8192となる。上記のように、2回の演算を行なう
と、C1=2となるので、P18は“NO”となり、P
19へ進む。P19では、1回目の位相差θ0と2回目
の位相差θNとをメモリから読み出し、P20では、θN
−θ0の絶対値|θN−θ0|が所定値α(例えば15
°)より大か否かを判定する。なお、位相の良否を判断
する所定値αを15°としたのは、図2において、第2
プロペラシャフト4とディファレンシャル・ギア5とを
接続するジョイント8の締付けボルト数が6本の場合、
ボルト間の角度は360°/6=60°となり、60°
の1/2の30°(±15°)以内であれば概ね正確に
バランス調整できることによって定めたものである。こ
のようにαの値は、測定対象に応じて定めればよい。P
20で、|θN−θ0|>αの場合は、加速度センサ信号
のS/N比が悪いと判断し、P26で、バランス計算N
Gランプ28を点灯させる。そしてP27で、液晶表示
器34に加速度センサ取付け状態、取付け位置不良のメ
ッセージを表示し、P28で演算回数のカウントをC2
=0とする。一方、P20で、|θN−θ0|≦αの場合
は、加速度センサ信号のS/N比が良好であると判断
し、P21で、カウンタC2に1を加える(なお最初C2
=0)。次に、P22では、C2が2でないか否かを判
断し、YESの場合(C2=1)には、P25で、位相
差θ0とθNとの平均値θAVを計算し、かつチャンネル2
のスペクトルのピークゲインG0とGNの平均値GAVも計
算してメモリに入れる。ここまでの演算で、前記図16
における一つのベクトル|Fy1(ω)|、位相角θ1が求
められたことになる。したがって適当なダミーウエイト
を付加して再び図5、図6の演算を行なって、もう一つ
のベクトル|Fy2(ω)|、位相角θ2を求める。2回目
の値を位相θ'AV、ゲインG'AVとする。2回の計測を行
なうと、P22がNO(C2=2)となるので、P23
へ行き、C2=1の時の位相差θAV、チャンネル2のゲ
インGAVと、C2=2の時の位相差θ'AV、ゲインG'AV
とから、バランス用ウエイトの取付け角および重さを計
算する。次に、P24で、上記の計算結果を液晶表示器
34やプリンタ35に表示し、C2=0としてスタート
に戻り、次のバランス計算のためのスタートスイッチ待
ちの状態となる。
【0029】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明にお
いては、第1の位相差検出手段、第2の位相差検出手段
および判断手段を設け、回転検出手段と振動検出手段の
検出信号のサンプリングを開始した時点から所定数のデ
ータに対する位相差と、サンプリングを開始した時点か
ら所定時間後または所定ブロック後の所定数のデータに
対する位相差とを求め、両者の差の絶対値が所定値以下
の場合には振動検出手段の検出データのS/N比が良好
であると判断して演算手段におけるアンバランス量およ
びアンバランス位置の演算を行なわせるように構成して
いる。そのため、振動検出手段の検出データのS/N比
が良好な場合にのみアンバランスの演算を行なわせるの
で、精度の良い計測を行なうことが出来る。また、検出
データのS/N比が悪いと判断してアンバランスの演算
を行なわないときは、その旨を表示して測定条件(振動
検出手段の取付け状態や取付け位置)を変えるように指
示する構成とすれば、作業者に必要な指示が表示される
ため、作業時間を短縮することが出来、作業効率を向上
させることが出来る、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例の使用方法を示す概略図。
【図3】本発明の一実施例におけるアンバランス演算装
置20の構成を示すブロック図。
【図4】アンバランス演算装置20の外観を示す正面
図。
【図5】本発明の実施例における演算内容を示すメイン
フローチャートの一部。
【図6】本発明の実施例における演算内容を示すメイン
フローチャートの他の一部。
【図7】本発明の実施例における演算内容の他の部分を
示すフローチャート。
【図8】光パルス出力、光パルス出力のパワーベクト
ル、加速度センサ出力および加速度センサ出力のパワー
ベクトルの一例を示す図。
【図9】計測する加速度センサ出力の8ブロックを示す
図。
【図10】周波数スペクトル解析における加速度センサ
出力波形の一例図。
【図11】重み関数の特性図であり、ハニング・ウイン
ドウ特性を示す図。
【図12】フーリエ変換後の周波数スペクトル分布の一
例を示す特性図。
【図13】従来の回転体のアンバランス測定方法の一例
を示す概略図。
【図14】回転センサ信号とそのフーリエ変換結果を示
す図。
【図15】加速度センサ信号とそのフーリエ変換結果を
示す図。
【図16】アンバランスベクトルを示す図。
【符号の説明】
1…トランスミッションのエクステンション 2…第1プロペラシャフト 3…センターベアリング 4…第2プロペラシャフト 5…ディファレンシャル・ギア 6、7、8…ジョイント 10…反射テープ 11…光ファイバセンサ 12…光ファイバセンサアンプ 13…加速度センサ 14…加速度センサアンプ 15…アンバランス演算装置 20…アンバランス演算装置 201…マイクロコンピュータ 202…A/D変換器 203…フィルタ 204…調整アンプ 21…電源入力コネクタ 22…電源スイッチ 23…スタートスイッチ 24…システム・リセットスイッチ 25…モード選択スイッチ 26…周波数レンジ選択スイッチ 27…分析処理中表示ランプ 28…バランス計算NGランプ 29…コネクタ 30…加速度センサ13の信号入力用コネクタ 302…センサアンプ 31…コネクタ 32…切り換えスイッチ 33…スイッチ 34…液晶表示器 35…プリンタ 353…プリンタ35の出力用紙 36…取手 50…回転検出手段 51…振動検出手段 52…フーリエ変換手段 53…演算手段 54…第1の位相差検出手段 55…第2の位相差検出手段 56…判断手段 57…表示手段

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】回転体の回転速度に応じた信号を出力する
    回転検出手段と、 回転体の支持部に取付けられ、該支持部の振動を検出す
    る振動検出手段と、 上記回転検出手段と上記振動検出手段の信号をそれぞれ
    フーリエ変換するフーリエ変換手段と、 上記フーリエ変換手段による変換結果から上記回転体の
    アンバランス量およびアンバランス位置を演算する演算
    手段と、 上記回転検出手段と上記振動検出手段の検出信号のサン
    プリングを開始した時点から所定数のデータに対するフ
    ーリエ変換結果から上記両検出信号の位相差を検出する
    第1の位相差検出手段と、 上記回転検出手段と上記振動検出手段の検出信号のサン
    プリングを開始した時点から所定時間後または所定ブロ
    ック後の所定数のデータに対するフーリエ変換結果から
    上記両検出信号の位相差を検出する第2の位相差検出手
    段と、 上記第1の位相差検出手段の検出値と上記第2の位相差
    検出手段の検出値との差の絶対値が所定値以下の場合
    に、上記演算手段によるアンバランスの計算を行なわせ
    る判断手段と、 上記演算手段の演算結果を表示する表示手段と、 を備えたことを特徴とする回転体のアンバランス測定装
    置。
JP18101591A 1991-07-22 1991-07-22 回転体のアンバランス測定装置 Pending JPH0526759A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010281744A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Ihi Corp アンバランス計測方法と装置
JP4649480B2 (ja) * 2005-10-28 2011-03-09 株式会社アドバンテスト 試験装置、クロック発生装置、及び電子デバイス
JP2013007647A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Jtekt Corp びびり振動検出方法
CN102872859A (zh) * 2012-10-11 2013-01-16 厦门大学 一种抗烧结负载型纳米钯催化剂及其制备方法与应用

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