JP2000109871A - トラクションドライブ用流体 - Google Patents

トラクションドライブ用流体

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JP2000109871A JP28788698A JP28788698A JP2000109871A JP 2000109871 A JP2000109871 A JP 2000109871A JP 28788698 A JP28788698 A JP 28788698A JP 28788698 A JP28788698 A JP 28788698A JP 2000109871 A JP2000109871 A JP 2000109871A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐摩耗性及び耐スコーリング性を有す
るとともに、耐表面疲労寿命性を向上させたトラクショ
ンドライブ用流体を提供すること。 【解決手段】 (A)リン系化合物と(B)ホウ素含有
イミド系分散剤とを120〜150℃の温度において5
時間以上加熱処理して得られ、かつホウ素とリンとの重
量比(B/P)が0.05以上、全酸価(mgKOH/
g)のリン含有量(重量%)に対する比が25以上であ
る添加剤を、リンの含有量に換算して100〜600重
量ppmの量で基油に配合してなるトラクションドライ
ブ用流体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトラクションドライ
ブ用流体に関し、さらに詳しくは、耐摩耗性,耐スコー
リング性及び耐表面疲労寿命性などが高いレベルでバラ
ンスし、特に自動車用トラクションドライブ無段変速機
に好適なトラクションドライブ用流体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】トラクションドライブ用流体は、トラク
ションドライブ装置(転がり接触による摩擦駆動装
置)、例えば自動車用無段変速機,産業用無段変速機な
どに用いられるものである。特に、自動車用変速機とし
て用いられるトラクションドライブ無段変速機は、転動
面,歯車,転がり軸受けなどの高面圧接触部を構成機械
要素としており、したがって、トラクションドライブ用
流体としては、高いトラクション係数をもたらすととも
に、上記構成機械要素の摩耗防止,スコーリング(燒付
き)防止及び転動疲労寿命延長を図ることを主目的とし
て用いられてきた。そのため、自動車用トラクションド
ライブ無段変速機に用いられるトラクションドライブ用
流体としては、基油に耐摩耗性,耐スコーリング性を付
与し、さらに酸化安定性,錆止め性,泡消し性,腐食防
止性,湿式クラッチの摩擦特性などの諸特性を付与した
ものが使用されている。ところで、自動車用トラクショ
ンドライブ無段変速機は、最近、小型化,軽量化,伝達
動力大容量化が求められており、潤滑部分についても、
過酷な条件下でもピッチングなどの表面疲労損傷を発生
させないことが要求されている。
【0003】従来、自動車用トラクションドライブ無段
変速機には、基油に、耐摩耗性及び耐スコーリング性に
優れる硫黄系添加剤とリン系添加剤との組合わせを配合
したトラクションドライブ用流体が用いられてきた。し
かしながら、前記の耐摩耗性及び耐スコーリング性を付
与する硫黄系とリン系添加剤の併用系は、表面疲労損傷
に対する寿命延長効果はあまり期待できず、むしろ、悪
影響を及ぼすことが多い。したがって、自動車用トラク
ションドライブ無段変速機に用いられるトラクションド
ライブ用流体としては、優れた耐摩耗性及び耐スコーリ
ング性を有するとともに、耐表面疲労寿命性を向上させ
た潤滑油の開発が望まれていた。このような、要望にこ
たえるべく、これまで、自動車用変速機などの潤滑油の
極圧添加剤として知られている、硫黄系,リン系,Zn
DTP(ジチオリン酸亜鉛)などの添加剤を単体で又は
適当に組み合わせて使用することが試みられてきたが、
耐摩耗性,耐スコーリング性及び耐表面疲労寿命性を同
時に、充分に満足させることができないのが実状であっ
た。また、硫黄・リン系とモリブデン系添加剤を組み合
わせて用いることにより、耐表面疲労寿命性を向上させ
うることが知られているが、この併用系では、無段変速
機の摩擦係数を下げるので、トラクションドライブ用流
体には適用しにくいという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、優れた耐摩耗性及び耐スコーリング性を有す
るとともに、耐表面疲労寿命性を向上させたトラクショ
ンドライブ用流体、特に自動車用トラクションドライブ
無段変速機に好適に用いられるトラクションドライブ用
流体を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の優
れた性能を有するトラクションドライブ用流体を開発す
べく鋭意研究を重ねた結果、リン系化合物とホウ素含有
イミド系分散剤とを特定の条件で加熱処理して得られ、
かつ特定の性状を有する添加剤を、基油に所定の割合で
配合することにより、その目的を達成しうることを見出
した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したもので
ある。すなわち、本発明は、(A)リン系化合物と
(B)ホウ素含有イミド系分散剤とを120〜150℃
の温度において5時間以上加熱処理して得られ、かつホ
ウ素とリンとの重量比(B/P)が0.05以上、全酸価
(mgKOH/g)のリン含有量(重量%)に対する比
が25以上である添加剤を、リンの含有量に換算して1
00〜600重量ppmの量で基油に配合してなるトラ
クションドライブ用流体を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のトラクションドライブ用
流体において、添加剤の原料の一つとして用いられる
(A)成分のリン系化合物としては、特に制限はなく、
例えばリン酸エステル,酸性リン酸エステル,亜リン酸
エステル,酸性亜リン酸エステル,次亜リン酸エステル
などの中から、状況に応じて適宜選択することができ
る。また、これらは、単独でも二種以上組み合わせて用
いることもできる。本発明においては、このリン系化合
物としては、例えば一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】で表される酸性リン酸エステル又は亜リン
酸エステルが好ましく用いられる。上記一般式(I)に
おいて、Aは水素原子又は水酸基、mは0又は1を示
し、mが0の場合Aは水酸基、mが1の場合Aは水素原
子又は水酸基であり、R1 及びR2 は、それぞれ水素原
子又は一つ以上の酸素原子及び/又は硫黄原子で中断さ
れていてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を示す。こ
こで、炭素数1〜18の炭化水素基としては、炭素数1
〜18の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数3
〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18の直鎖状若
しくは分岐状のアルケニル基、炭素数6〜18のアリー
ル基又は炭素数7〜18のアラルキル基が挙げられる。
炭素数1〜18のアルキル基の例としては、メチル基,
エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチ
ル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブ
チル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,2−エ
チルヘキシル基,デシル基,ドデシル基,テトラデシル
基,ヘキサデシル基,オクタデシル基などが挙げられ
る。炭素数3〜18のシクロアルキル基の例としては、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基,メチルシクロヘ
キシル基,シクロオクチル基などが挙げられる。炭素数
2〜18のアルケニル基の例としては、アリル基,プロ
ペニル基,ブテニル基,オクテニル基,デセニル基,オ
レイル基などが挙げられる。炭素数6〜18のアリール
基の例としては、フェニル基,トリル基,キシリル基,
ナフチル基などが挙げられ、炭素数7〜18のアラルキ
ル基の例としては、ベンジル基,フェネチル基,ナフチ
ルメチル基などが挙げられる。
【0009】また、この炭素数1〜18の炭化水素基
は、一つ以上の酸素原子及び/又は硫黄原子で中断され
ていてもよい。すなわち、主鎖中に一つ以上のエーテル
基又はチオエーテル基あるいはその両方を含んでいても
よい。このような炭化水素基の例としては、ヘキシルオ
キシメチル基,ヘキシルオキシエチル基,オクチルオキ
シメチル基,オクチルオキシエチル基,ドデシルオキシ
メチル基,ドデシルオキシエチル基,ヘキサデシルオキ
シメチル基,ヘキサデシルオキシエチル基,ヘキシルチ
オメチル基,ヘキシルチオエチル基,オクチルチオメチ
ル基,オクチルチオエチル基,ドデシルチオメチル基,
ドデシルチオエチル基,ヘキサデシルチオメチル基,ヘ
キサデシルチオエチル基などが挙げられる。このR1
びR2 は、たがいに同一であってもよく、異なっていて
もよいが、R1 とR2 が共に水素原子であることはな
い。一般式(I)で表される化合物の中で、酸性リン酸
エステルとしては、一般式(I−a)
【0010】
【化3】
【0011】(式中のR1 及びR2 は前記と同じであ
る。)で表される構造のものが挙げられる。この一般式
(I−a)で表される酸性リン酸エステルの例として
は、モノ又はジ−ヘキシルハイドロジェンホスフェー
ト,モノ又はジ−オクチルハイドロジェンホスフェー
ト,モノ又はジ−ドデシルハイドロジェンホスフェー
ト,モノ又はジ−ヘキサデシルハイドロジェンホスフェ
ート,モノ又はジ−(ヘキシルチオエチル)ハイドロジ
ェンホスフェート,モノ又はジ−(オクチルチオエチ
ル)ハイドロジェンホスフェート,モノ又はジ−(ドデ
シルチオエチル)ハイドロジェンホスフェート,モノ又
はジ−(ヘキサデシルチオエチル)ハイドロジェンホス
フェート,モノ又はジ−オクテニルハイドロジェンホス
フェート,モノ又はジ−オレイルハイドロジェンホスフ
ェート,モノ又はジ−シクロヘキシルハイドロジェンホ
スフェート,モノ又はジ−フェニルハイドロジェンホス
フェート,モノ又はジ−トルイルハイドロジェンホスフ
ェート,モノ又はジ−ベンジルハイドロジェンホスフェ
ート,モノ又はジ−フェネチルハイドロジェンホスフェ
ートなどが挙げられる。
【0012】また、一般式(I)で表される化合物の中
で、亜リン酸エステルとしては、一般式(I−b)又は
一般式(I−c)
【0013】
【化4】
【0014】(式中のR1 及びR2 は前記と同じであ
る。)で表される構造の酸性亜リン酸エステルが挙げら
れる。この一般式(I−b)又は一般式(I−c)で表
される酸性亜リン酸エステルの例としては、モノ又はジ
−ヘキシルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ−
オクチルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ−ド
デシルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ−ヘキ
サデシルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ−
(ヘキシルチオエチル)ハイドロジェンホスファイト,
モノ又はジ−(オクチルチオエチル)ハイドロジェンホ
スファイト,モノ又はジ−(ドデシルチオエチル)ハイ
ドロジェンホスファイト,モノ又はジ−(ヘキサデシル
チオエチル)ハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ
−オクテニルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ
−オレイルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ−
シクロヘキシルハイドロジェンホスファイト,モノ又は
ジ−フェニルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ
−トルイルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ−
ベンジルハイドロジェンホスファイト,モノ又はジ−フ
ェネチルハイドロジェンホスファイトなどが挙げられ
る。
【0015】本発明においては、この(A)成分のリン
系化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わ
せて用いてもよい。本発明のトラクションドライブ用流
体において、添加剤のもう一つの原料として用いられる
(B)成分のホウ素含有イミド系分散剤としては、特に
制限はなく、従来潤滑油用添加剤として慣用されている
ものの中から任意のものを適宜選択して用いることがで
きる。このホウ素含有イミド系分散剤としては、例えば
一般式(II)
【0016】
【化5】
【0017】で表されるモノポリアルケニル若しくはポ
リアルキルコハク酸イミド、又は一般式(III)
【0018】
【化6】
【0019】で表されるビスポリアルケニル若しくはポ
リアルキルコハク酸イミドをホウ素化合物で処理したも
のなどが挙げられる。上記一般式(II) 及び(III)にお
いては、R3 ,R5 及びR6 は、それぞれ炭素数2〜8
程度のα−オレフィンのオリゴマー残基又はその水素化
物であって、R5 及びR6 はたがいに同一でも異なって
いてもよい。また、R4 ,R7 及びR 8 は、それぞれ炭
素数2〜4のアルキレン基であり、R7 及びR8 はたが
いに同一でも異なっていてもよい。sは1〜10の整
数、tは0又は1〜10の整数である。本発明において
は、(B)成分のホウ素含有イミド系分散剤として、上
記一般式(II) で表されるモノ体のホウ素処理物を用い
てもよいし、一般式(III)で表されるビス体のホウ素処
理物を用いてもよく、またこれらの混合物を用いてもよ
い。
【0020】上記ポリアルケニル若しくはポリアルキル
コハク酸イミドとしては、ポリアルケニルコハク酸イミ
ドが好ましく、特に重量平均分子量500〜3000程
度のポリブテニルコハク酸イミドが好適である。また、
窒素量及びホウ素量については特に制限はない。本発明
に係る添加剤は、前記(A)成分と(B)成分とを、1
20〜150℃の範囲の温度において、5時間以上加熱
処理することにより、得られる。具体的には、まず、
(A)成分と(B)成分とを、ホウ素とリンの重量比
(B/P)が0.05以上になるように混合し、40〜7
0℃程度の温度で10分〜3時間程度攪拌して均質化処
理を行う。ホウ素とリンとの重量比(B/P)が0.05
未満では所望の性能をもつ添加剤が得られない。添加剤
の性能の面から、このB/P比のより好ましい値は、0.
1〜0.5の範囲である。なお、この均質化処理物におけ
るリンの含有量Pc(重量%)に対する全酸価TAN
(mgKOH/g)の比TAN/Pcは通常20以下で
ある。次に、前記均質化処理物を120〜150℃の温
度において5時間以上、好ましくは5〜24時間程度加
熱処理する。この加熱処理は静置条件で行ってもよく、
攪拌条件で行ってもよい。加熱処理温度が上記範囲を逸
脱したり、加熱処理時間が5時間未満では所望の性能を
有する添加剤が得られない。このような加熱処理により
得られた添加剤は、前記のTAN/Pc比が、25以
上、好ましくは30以上である。このTAN/Pcが2
5未満では、所望の性能を有する添加剤が得られない。
【0021】本発明のトラクションドライブ用流体にお
ける基油としては、特に制限はなく、従来トラクション
ドライブ用流体に慣用されている基油の中から、適宜選
択して用いることができる。この基油としては、例え
ば、パラフィン系鉱油,ナフテン系鉱油,中間基系鉱油
等の鉱油、シクロヘキサン環、デカリン環、ビシクロヘ
プタン環及びビシクロオクタン環から選ばれるものを少
なくとも1つ有する飽和炭化水素化合物、エステル化合
物、エーテル化合物等の合成油が挙げられる。特に、シ
クロヘキサン環を有する飽和炭化水素化合物としては特
公平3ー80191号、特公平2ー52958号、特公
平6ー39419号等各公報に記載の化合物が、デカリ
ン環を有する飽和炭化水素化合物としては特公昭60ー
43392号等公報に記載の化合物が、ビシクロヘプタ
ン環を有する飽和炭化水素化合物としては特公平5ー3
1914号、特公平7ー103387号等各公報に記載
の化合物、例えば1−シクロヘキシル−1−デカリルエ
タン;1,3−ジシクロヘキシル−3−メチルブタン;
2,4−ジシクロヘキシルペンタン;1,2−ビス(メ
チルシクロヘキシル)−2−メチルプロパン;1,1−
ビス(メチルシクロヘキシル)−2−メチルプロパン;
2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタンが、ま
た、ビシクロオクタン環を有する飽和炭化水素化合物と
しては特開平5ー9134号等公報に記載の化合物を用
いることができる。上記基油は、トラクションドライブ
用流体中の含有量が、通常80重量%以上になるように
用いられる。
【0022】本発明においては、この基油は一種用いて
もよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明
のトラクションドライブ用流体においては、基油に対
し、前記添加剤を、流体中のリン含有量に換算して10
0〜600重量ppmの範囲になるように配合すること
が必要である。この量が100重量部未満では耐表面疲
労寿命性の向上効果が充分に発揮されず、かつ耐スカッ
フィング性が不足する。また、600重量ppmを超え
るとその量の割には耐表面疲労寿命性の向上効果があま
り認められず、むしろ経済的に不利となる上、腐食性が
増大するおそれがる。本発明のトラクションドライブ用
流体には、必要に応じ、他の公知の添加剤を適宜配合す
ることができる。他の公知の添加剤としては、例えばフ
ェノール系,アミン系,ジチオリン酸亜鉛系などの酸化
防止剤,イミド系,エステル系,ベンジルアミン系,フ
ィネート系,サリチレート系などの清浄・分散剤,アミ
ド系,エステル系,脂肪酸系などの摩擦調整剤,リン
系,硫黄系などの極圧剤・摩耗防止剤,金属スルホネー
ト系,コハク酸エステル系,ソルビタンエステル系など
の防錆剤,ベンゾトリアゾール系,チアジアゾール系な
どの金属不活性化剤,シリコーン系などの消泡剤などが
挙げられる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例にってなんら限定され
るものではない。なお、トラクションドライブ用流体の
性能は、以下に示す要領に従って評価した。 (1)FZG歯車試験による耐焼付性 ASTM D5182−91に準拠し、90℃、145
0rpm、15分の条件で試験を行い、スカッフィング
発生荷重ステージで表示した。 (2)耐軸受疲労寿命性 JIK K2519に準拠し、曽田式四球摩擦試験機を
使用して、回転数1450rpm、油圧荷重18kgf
/cm2 、平均ヘルツ圧1.87GPa、油温100℃の
条件で試験を行い、軸受剥離が生じるまでの時間(h
r)で評価した。なお、試験軸受として、スラスト玉軸
受#51405(全9球)を3球式として用いた。
【0024】調製例 添加剤1〜5の調製 ジ(オクチルチオエチル)ハイドロジェンホスファイト
(全酸価138mgKOH/g、P:8.5重量%、S:
11.6重量%)とホウ素含有イミド系分散剤(エクソン
化学製「ECA 5025」、全酸価6.5mgKOH/
g、N:1.35重量%、B:0.35重量%)とを、B/
P重量比が0.3になるように混合したのち、60℃で1
時間攪拌を行い、均質化処理物を得た。次に、この均質
化処理物を、120〜130℃の温度で適当な時間加熱
処理し、全酸価TAN(mgKOH/g)のリン含有量
Pc(重量%)に対する比TAN/Pcが異なる下記4
種類の添加剤1〜4を調製した。なお、添加剤5は、加
熱処理前の均質化処理物である。 添加剤1:TAN/Pc=35.6 添加剤2:TAN/Pc=31.4 添加剤3:TAN/Pc=25.6 添加剤4:TAN/Pc=21.6 添加剤5:TAN/Pc=18.6
【0025】実施例1〜5及び比較例1〜3 1,3−ジシクロヘキシル−1,1,3−トリメチルプ
ロパン〔動粘度:20.4mm2 /秒(40℃)、3.62
mm2 /秒(100℃)〕からなる基油に、流体全量に
基づき、第1表に示す種類の添加剤を第1表に示すリン
含有量になるように配合するとともに、4,4’−メチ
レンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)
(エチルジャパン社製)0.5重量%、4,4’−ジオク
チルジフェニルアミン(川口化学工業社製)0.5重量
%、ポリブテニルコハク酸イミド(オロナイトジャパン
社製,分子量950,N;1.0重量%)1重量%、オレ
イン酸モノグリセリド(花王社製)0.3重量%、1,
2,3−ベンゾトリアゾール(城北化学社製)0.02重
量%及びポリジメチルシロキサン(信越化学社製)0.0
02重量%を配合して、トラクションドライブ用流体を
製造した。各トラクションドライブ用流体の性能評価結
果を第1表に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明のトラクションドライブ用流体
は、耐摩耗性,耐スコーリング性及び耐表面疲労寿命性
などが高いレベルでバランスしており、特に自動車用ト
ラクションドライブ無段変速機に好適に用いられる。本
発明のトラクションドライブ用流体を自動車用トラクシ
ョンドライブ無段変速機に用いることにより、該無段変
速機の能力を拡大しうるとともに、適応車種の拡大に貢
献することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 40:04 (72)発明者 町田 尚 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 4H104 BF03R BH02R BH03R BJ05C BJ05R DA02A EA22C EB02 EB07 JA17 JA18 LA03 LA20 PA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)リン系化合物と(B)ホウ素含有
    イミド系分散剤とを120〜150℃の温度において5
    時間以上加熱処理して得られ、かつホウ素とリンとの重
    量比(B/P)が0.05以上、全酸価(mgKOH/
    g)のリン含有量(重量%)に対する比が25以上であ
    る添加剤を、リンの含有量に換算して100〜600重
    量ppmの量で基油に配合してなるトラクションドライ
    ブ用流体。
  2. 【請求項2】 (A)成分のリン系化合物が、一般式
    (I) 【化1】 〔式中、Aは水素原子又は水酸基、mは0又は1を示
    し、mが0の場合Aは水酸基、mが1の場合Aは水素原
    子又は水酸基であり、R1 及びR2 は、それぞれ水素原
    子又は一つ以上の酸素原子及び/又は硫黄原子を含んで
    いてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を示し、それら
    はたがいに同一でも異なっていてもよいが、R1 とR2
    が同時に水素原子であることはない。〕で表される酸性
    リン酸エステル又は亜リン酸エステルである請求項1記
    載のトラクションドライブ用流体。
  3. 【請求項3】 (B)成分のホウ素含有イミド系分散剤
    がポリアルケニルコハク酸イミドをホウ素化合物で処理
    したものである請求項1又は2記載のトラクションドラ
    イブ用流体。
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