JP2000109619A - 光崩壊性エチレン系樹脂組成物 - Google Patents

光崩壊性エチレン系樹脂組成物

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JP2000109619A
JP2000109619A JP10286625A JP28662598A JP2000109619A JP 2000109619 A JP2000109619 A JP 2000109619A JP 10286625 A JP10286625 A JP 10286625A JP 28662598 A JP28662598 A JP 28662598A JP 2000109619 A JP2000109619 A JP 2000109619A
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JP
Japan
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ethylene
compound
resin composition
zirconium dichloride
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JP10286625A
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English (en)
Inventor
Yoshihei Naka
善 平 仲
Yumito Uehara
原 弓 人 上
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Japan Polychem Corp
Original Assignee
Japan Polychem Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 下記の物性(1)〜(4)を有するエチ
レン系重合体100重量部に対して光増感剤0.01〜
5重量部を配合してなることを特徴とする光崩壊性エチ
レン系樹脂組成物。 物性(1): メルトフローレートが0.01〜1,0
00g/10分であること、 物性(2): 密度が0.85〜0.97g/cm3
あること、 物性(3): 下記の化学式1〜4にて表される内部不
飽和結合を、重合体の1,000炭素原子当たり合わせ
て0.15個以上含有していること、 物性(4): 三置換型不飽和結合を、重合体の1,0
00炭素原子当たり合わせて0.1個以上含有するこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光や紫外線に
暴露することにより容易に分解する光崩壊性エチレン系
樹脂組成物に関するものである。この様な光崩壊性エチ
レン系樹脂組成物は、各種成形品に成形されて、各種用
途に利用された後、太陽光や紫外線に暴露されることに
より容易に分解するので、廃棄物処理を容易に行うこと
ができるものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックはその成形加工性や軽量
性、低廉性等から広く使用され、現代社会生活において
は欠くことができない素材であり、しかも、今後も需要
の増加が見込まれている。しかし、この様なプラスチッ
クは自然界における分解が生じ難い等の理由により、そ
の使用後の廃棄物処理や環境汚染に関しては、従来から
易分解性のポリマーの開発、焼却炉の改良、再生利用の
研究等、様々な方面から検討がなされてきた。これら検
討の中でも、易分解性ポリマーとして、光分解性ポリマ
ー、微生物分解性ポリマー、天然物の利用等があるが、
中でも光分解性プラスチックは自然環境の中で太陽光に
より劣化・崩壊し、更に微生物による分解も容易になる
ことから精力的に研究開発がなされてきた。例えば、エ
チレンと一酸化炭素の共重合体、ビニルケトン共重合
体、ポリブタジエン等はその一例である。しかしなが
ら、この様な従来の易分解性ポリマーでは、満足な成形
品物性を得ようとすると分解性が不十分であったり、満
足な分解性を得ようとすると成形品物性が不十分であっ
たりする場合が多く、実用性に欠けるものであった。ま
た、コスト面でも問題となる場合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プラ
スチックの持つ優れた成形性や、その成形品の良好な物
性を損なうこと無く、使用後は自然環境の中で、又は、
人口の紫外線等の作用により容易に分解し、廃棄物処理
を容易に行うことができる光崩壊性エチレン系樹脂組成
物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決すべく種々の検討を行った結果、特定の分子構造
を有するエチレン系重合体に光増感剤を特定量配合した
エチレン系樹脂組成物は、その成形品が光による分解が
容易であること、かつその加工性や成形品の機械的特性
が従来の材料と全く同等の実用性能を示すことを見出だ
し、本発明に到達したものである。すなわち、本発明の
光崩壊性エチレン系樹脂組成物は、下記の物性(1)〜
(4)を有するエチレン系重合体100重量部に対して
光増感剤0.01〜5重量部を配合してなることを特徴
とするものである。 物性(1): メルトフローレートが0.01〜1,0
00g/10分であること、 物性(2): 密度が0.85〜0.97g/cm3
あること、 物性(3): 下記の化学式1〜4にて表される内部不
飽和結合を、重合体の1,000炭素原子当たり合わせ
て0.15個以上含有していること、 物性(4): 下記の化学式3又は4にて表される三置
換型不飽和結合(式中のRは炭素原子数1以上の炭化水
素基を表す)を、重合体の1,000炭素原子当たり合
わせて0.1個以上含有する。
【0005】
【化3】
【0006】
【発明の実施の形態】[I] 光崩壊性エチレン系樹脂組
成物 (1) 構成成分 (A) エチレン系重合体成分(成分A) (a) 物 性 本発明の光崩壊性エチレン系樹脂組成物を構成するエチ
レン系重合体成分としては、エチレン単独重合体又はエ
チレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとの共重
合体が用いられる。該エチレン系重合体は、そのメルト
フローレート(MFR)が0.01〜1,000g/1
0分、好ましくは0.1〜100g/10分、特に好ま
しくは0.5〜50g/10分のものが用いられる。M
FRが上記範囲より小さすぎると溶融時の流動性が不十
分で成形が困難となる。一方、MFRが上記範囲より大
きすぎると成形品の強度が低下する傾向がある。また、
エチレン系重合体の密度は、0.85〜0.97g/c
3 、好ましくは0.87〜0.96g/cm3 、特に
好ましくは0.89〜0.95g/cm3 のものが用い
られる。上記メルトフローレート(MFR)は、AST
Mに準拠し、190℃における2.16kg荷重で測定
される値であり、上記密度はMFR測定に得られるスト
ランドを100℃で1時間熱処理し、更に室温で1時間
放冷した後、密度勾配管法で測定される値である。
【0007】(b) 不飽和結合不飽和結合の数 本発明の光崩壊性エチレン系樹脂組成物を構成するエチ
レン系重合体成分としては、下記の化学式1〜4にて表
される内部不飽和結合を、重合体の1,000炭素原子
当たり合わせて0.15個以上、好ましくは0.4個以
上、特に好ましくは0.5〜15個含有し、かつ、下記
の化学式3又は4にて表される三置換型不飽和結合(式
中Rは炭素原子数1以上の炭化水素基を表す)を、重合
体の1,000炭素原子当たり合わせて0.1個以上、
好ましくは0.3個以上、特に好ましくは0.4〜15
個含有することである。また、内部不飽和結合の数が5
0個/1,000炭素原子を超えて多くなると、重合体
の融点が低下して、製品の強度が不十分となったり、或
いは、製品が着色したりする傾向となるので好ましくな
い。また、内部不飽和結合の数は20個/1,000炭
素原子以下であることが好ましい。
【0008】
【化4】
【0009】この様に重合体の分子鎖中に特定量の三置
換型不飽和結合を含有させることにより、材料そのもの
の成形特性やフィルム等の成形品の機械的物性、透明性
等の実用物性を損なうことなく光分解反応を容易にする
ことができる。内部不飽和結合の数が0.15個/1,
000炭素原子未満であったり、或いは、三置換型不飽
和結合の数が0.1個/1,000炭素原子未満であっ
たりすると、本発明の効果である重合体の光分解性が不
十分となり、本発明の目的を達成することはできない。
【0010】不飽和結合の測定 上記化学式1〜4にて表される内部不飽和結合の数及び
上記化学式3又は4にて表される三置換型不飽和結合の
数は、水素核に関する核磁気共鳴スペクトル(1H−N
MR)によって求めることができる。すなわち、エチレ
ン系重合体をo−ジクロロベンゼン/重ベンゼン(ベン
ゼン中の水素原子を重水素で置換したもの)の混合溶媒
(容量比:80/20)に溶解し、日本電子社製JNM
−GSX270を用い、温度130℃にて7μsのパル
ス幅、7秒のパルス繰り返し時間で水素核に関する核磁
気共鳴(1H−NMR)の測定を1万回以上行いその積
算によって共鳴曲線を得る。共鳴曲線上のテトラメチル
シランを0ppmとした化学シフトで0.4〜2.8p
pmの間に現れる飽和アルキル鎖由来のピーク面積と、
5.1〜5.3ppmに現れる三置換型不飽和結合由来
のピーク面積と、5.3〜5.5ppmの間に現れる化
学式(1)及び(2)に示されるような二置換型不飽和
結合由来のピーク面積とを合計したピーク面積、及び、
5.1〜5.3ppmの間に現れる三置換型不飽和結合
由来のピーク面積の比から、それぞれ炭素原子数1,0
00個当たりの内部不飽和結合の数及び三置換型不飽和
結合の数を算出する。
【0011】(c) エチレン系重合体の製造 この様なエチレン系重合体を製造する方法としては、特
に限定されないが、いわゆるメタロセン系周期律表第4
〜6族の遷移金属化合物と少なくとも1個の共役五員環
配位子とを含む化合物からなる触媒系によって製造する
ことができたものが好ましい。 (i) 触 媒 このような触媒系は、一般に触媒成分(A):メタロセ
ン系遷移金属化合物と触媒成分(B):アルミニウムオ
キシ化合物、ルイス酸及びメタロセン化合物と反応して
これをカチオンに変換することが可能なイオン性化合物
からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物とから
なる触媒である。これらの触媒成分は、無機又は有機系
の固体担体に担持されていても良い。より好ましくはメ
タロセン系触媒として前記の触媒成分(A):メタロセ
ン系遷移金属化合物及び触媒成分(C):イオン交換性
層状珪酸塩からなる触媒を用いるのが良い。
【0012】[触媒成分(A)]前記触媒成分(A):
メタロセン系遷移金属化合物は、周期律表第4〜6族の
遷移金属化合物と少なくとも1個の共役五員環配位子と
を含む化合物である。この様なメタロセン系遷移金属化
合物として好ましいものは、下記の一般式(6)、
(7)、(8)及び(9)で表される化合物である。
【0013】
【化5】
【0014】但し、A及びA´は共役五員環配位子(同
一化合物内においてA及びA´は同一でも異なっていて
も良い)を、Qは二つの共役五員環配位子間を任意の位
置で架橋する結合性基を、Q´は共役五員環配位子の任
意の位置とZ´とを架橋する結合性基を、Mは周期律表
第4〜6族の金属原子を、ZはMと結合している窒素原
子、酸素原子、珪素原子、燐原子又は硫黄原子を含む配
位子、水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を、Z´
はM及びQ´と結合している窒素原子、酸素原子、珪素
原子、燐原子又は硫黄原子を含む配位子又は二価の炭化
水素基を、そして、X及びYは結合した水素原子、ハロ
ゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、燐含
有炭化水素基又は珪素含有炭化水素基を、それぞれ表
す。
【0015】上記共役五員環配位子(A及びA´)の代
表例としては、共役炭素五員環配位子、すなわちシクロ
ペンタジエニル基を挙げることができる。このシクロペ
ンタジエニル基は水素原子を5個有するもの(C
5 5 )であっても、また、その誘導体、すなわちその
水素原子の幾つかが置換基で置換されているもの、であ
っても良い。この置換基の例としては、炭素原子数1〜
20、好ましくは1〜12、の炭化水素基が挙げられる
が、この炭化水素基は一価の基としてシクロペンタジエ
ニル基と結合していても、二価の基としてシクロペンタ
ジエニル基の一部と共に環を形成していても良い。後者
の代表例は、二価の置換基がシクロペンタジエニル基の
隣接した2個の炭素原子を共有して縮合六員環を形成し
ているもの、すなわちインデニル基又はフルオレニル基
である。すなわち、共役五員環配位子(A及びA´)の
典型的な例は、置換又は非置換のシクロペンタジエニル
基、インデニル基又はフルオレニル基ということができ
る。シクロペンタジエニル基上の置換基としては、前記
の炭素原子数1〜20、好ましくは1〜12、の炭化水
素基の他に、ハロゲン基(例えば、弗素、塩素、臭
素)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜12のも
の)、珪素含有炭化水素基(例えば、珪素原子を「−S
i(R1 )(R2 )(R3 )」の形で含む炭素原子数1
〜24の基)、燐含有炭化水素基(例えば、燐原子を
「−P(R1 )(R2 )」の形で含む炭素原子数1〜1
8の基)、窒素含有炭化水素基(例えば、窒素原子を
「−N(R1 )(R2 )」の形で含む炭素原子数1〜1
8の基)、或いは硼素含有炭化水素基(例えば、硼素原
子を「−B(R1 )(R2 )」の形で含む炭素原子数1
〜18の基)である。これらの置換基が複数ある場合、
それぞれの置換基は同一であっても異なっていても良
い。
【0016】上記Q及びQ´の具体例としては、(イ)
メチレン基、エチレン基、イソプロピレン基、フェニ
ルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘ
キシレン基等の炭素原子数1〜20のアルキレン基、
(ロ) シリレン基、ジメチルシリレン基、フェニルメ
チルシリレン基、ジフェニルシリレン基、ジシリレン
基、テトラメチルジシリレン基等のシリレン基、(ハ)
ゲルマニウム、燐、硼素或いはアルミニウムを含む炭
化水素基(具体的には、(CH3 2 Ge基、(C6
5 2 Ge基、(CH3 )P基、(C65 )P基、
(C4 9 )N基、(C6 5 )N基、(CH3 )B
基、(C4 9 )B基、(C6 5 )B基、(C
6 5 )Al基、(CH3 O)Al基等)等が挙げられ
る。これらの中でも好ましいものはアルキレン基及びシ
リレン基である。
【0017】Mは周期律表第4〜6族から選ばれる金属
原子を、好ましくは周期律表第4族の金属原子、具体的
にはチタン、ジルコニウム及びハフニウム等である。特
にジルコニウムが好ましい。Zは、Mと結合している窒
素原子、酸素原子、珪素原子、燐原子又は硫黄原子を含
む配位子、水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基であ
る。Zとして好ましいものの具体例としては、酸素(−
O−)、硫黄(−S−)、炭素原子数1〜20、好まし
くは1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜20、好
ましくは1〜12のチオアルコキシ基、炭素原子数1〜
40、好ましくは1〜18の窒素含有炭化水素基、炭素
原子数1〜40、好ましくは1〜18の燐含有炭化水素
基、水素原子、塩素、臭素、炭素原子数1〜20の炭化
水素基である。上記X及びYは、各々水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10の炭
化水素基、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10の
アルコキシ基、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜1
0のアミノ基、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜1
2の燐含有炭化水素基(例えば、ジフェニルホスフィン
基等)、或いは、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜
12の珪素含有炭化水素基(例えば、トリメチルシリル
基、ビス(トリメチルシリル)メチル基等)である。X
とYとは同一でも異なっていても良い。これらの中でも
ハロゲン原子、炭素原子基(特に炭素原子数1〜8のも
の)及びアミノ基が好ましい。
【0018】従って、本発明において用いるオレフィン
重合用触媒の、触媒成分(A)として、好ましくは一般
式(6)〜(9)で表される化合物のうち特に好ましく
は下記の置換基を有するものである。 A,A´=シクロペンタジエニル基、n−ブチル−シク
ロペンタジエニル基、ジメチル−シクロペンタジエニル
基、ジエチル−シクロペンタジエニル基、エチル−n−
ブチルシクロペンタジエニル基、エチル−メチル−シク
ロペンタジエニル基、n−ブチル−メチル−シクロペン
タジエニル基、インデニル基、2−メチル−インデニル
基、2−メチル−4−フェニルインデニル基、テトラヒ
ドロインデニル基、2−メチル−テトラヒドロインデニ
ル基、2−メチル−ベンゾインデニル基、 Q,Q´=エチレン基、ジメチルシリレン基、イソプロ
ピリデン基、 M=周期律表第4族遷移金属 Z=t−ブチルアミド基、フェニルアミド基、シクロヘ
キシルアミド基、 X,Y=塩素、メチル基、ジエチルアミノ基、 これら触媒成分(A)は2種以上の化合物の混合物であ
っても良い。
【0019】上記Mがジルコニウムである場合を例にと
って、この遷移金属化合物の具体例を以下に示す。 (イ) 一般式(6)で表される化合物、すなわち基Q
を有せず共役五員環配位子を2個有するもの (1) ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド (2) ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド (3) ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド (4) ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド (5) ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド (6) ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド (7) ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド (8) ビス(tert−ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド (9) ビス(エチル−n−ブチル−シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド (10) ビス(エチル−メチル−シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド
【0020】(11) ビス(n−ブチル−メチル−シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (12) (シクロペンタジエニル)(n−ブチル−シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (13) (シクロペンタジエニル)(エチル−メチル
−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (14) (n−ブチルシクロペンタジエニル)(ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (15) ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド (16) ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド (17) ビス(2−メチルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド (18) ビス(2−メチルテトラヒドロインデニル)
ジルコニウムジクロリド (19) ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド (20) ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
モノクロリドモノハイドライド
【0021】(21) ビス(シクロペンタジエニル)
メチルジルコニウムモノクロリド (22) ビス(シクロペンタジエニル)エチルジルコ
ニウムモノクロリド (23) ビス(シクロペンタジエニル)フェニルジル
コニウムモノクロリド (24) ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル (25) ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジフェニル (26) ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジネオペンチル (27) ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジハイドライド (28) (シクロペンタジエニル)(インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド (29) (シクロペンタジエニル)(フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド
【0022】(ロ) 一般式(7)で表される化合物 (ロ−1) 結合性基Q=アルキレン基のもの (1) メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジク
ロリド (2) エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジク
ロリド (3) エチレンビス(インデニル)ジルコニウムモノ
クロリドモノハイドライド (4) エチレンビス(インデニル)メチルジルコニウ
ムジクロリド (5) エチレンビス(インデニル)ジルコニウムモノ
メトキシモノクロリド (6) エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジエ
トキシド (7) エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメ
チル (8) エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ
インデニル)ジルコニウムジクロリド (9) エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド (10) エチレンビス(2−エチルインデニル)ジル
コニウムジクロリド
【0023】(11) エチレンビス(2,4−ジメチ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリド (12) エチレン(2,4−ジメチルシクロペンタジ
エニル)(3´,5´−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド (13) エチレン(2−メチル−4−tert−ブチ
ルシクロペンタジエニル)(3´−tert−ブチル−
5´−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド (14) エチレン(2,3,5−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)(2´,4´,5´−トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (15) エチレン−1,2−ビス(4−インデニル)
ジルコニウムジクロリド (16) エチレン−1,2−ビス[4−(2,7−ジ
メチルインデニル)]ジルコニウムジクロリド (17) エチレン−1,2−ビス(4−フェニルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド (18) イソプロピリデンビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド (19) イソプロピリデン(2,4−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(3´,5´−ジメチルペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド (20) メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4
−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド
【0024】(21) メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジルコニウムモノクロリドモノハイドライド (22) メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4
−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチ
ル (23) メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4
−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェ
ニル (24) メチレン(シクロペンタジエニル)(トリメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (25) メチレン(シクロペンタジエニル)(テトラ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (26) イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド (27) イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)
(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド (28) イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)
(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド (29) イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (30) イソプロピリデン(2−メチルシクロペンタ
ジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド
【0025】(31) イソプロピリデン(3−ter
t−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド (32) イソプロピリデン(2,5−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(3´,4´−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド (33) イソプロピリデン(2,5−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド (34) エチレン(シクロペンタジエニル)(3,5
−ジメチルペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (35) エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオ
レニル)ジルコニウムジクロリド (36) エチレン(2,5−ジメチルシクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (37) エチレン(2,5−ジエチルシクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (38) ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド (39) シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (40) シクロヘキシリデン(2,5−ジメチルシク
ロペンタジエニル)(3´,4´−ジメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド
【0026】(ロ−2) Q=シリレン基のもの (1) ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド (2) ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テト
ラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド (3) ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド (4) ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド (5) ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチル−
4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド (6) ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルシク
ロペンタジエニル) (3´,5´−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (7) ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−
ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド (8) ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェ
ニルインデニル)ジルコニウムジクロリド (9) ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,4−
ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−4−シライ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド (10) ジメチルシリレンビス[4−(2−フェニル
インデニル)]ジルコニウムジクロリド
【0027】(11) ジメチルシリレンビス[4−
(2−tert−ブチルインデニル)]ジルコニウムジ
クロリド (12) ジメチルシリレンビス[4−(2−フェニル
−3−メチルインデニル)]ジルコニウムジクロリド (13) フェニルメチルシリレンビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド (14) フェニルメチルシリレンビス(4,5,6,
7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド (15) フェニルメチルシリレン(2,4−ジメチル
シクロペンタジエニル)(3´,5´−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (16) フェニルメチルシリレン(2,3,5−シリ
メチルシクロペンタジエニル)(2´,4´,5´−ト
リジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド (17) フェニルメチルシリレンビス(テトラメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (18) ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド (19) テトラメチルジシリレンビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド
【0028】(20) テトラメチルジシリレンビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド (21) テトラメチルジシリレンビス(3−メチルシ
クロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジク
ロリド (22) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド (23) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド (24) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド (25) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド (26) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(トリエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド (27) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(テトラエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド (28) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (29) ジメチルシリレン(3−tert−ブチル−
シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド (30) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロリド
【0029】(31) ジメチルシリレン(シクロペン
タジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド (32) ジメチルシリレン(2−メチルシクロペンタ
ジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (33) ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド (34) ジメチルシリレン(2−エチルシクロペンタ
ジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (35) ジメチルシリレン(2,5−ジエチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド (36) ジメチルシリレン(2−メチルシクロペンタ
ジエニル)(2´,7´−ジ−tert−ブチルフルオ
レニル)ジルコニウムジクロリド (37) ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(2´,7´−ジ−tert−ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (38) ジメチルシリレン(2−エチルシクロペンタ
ジエニル)(2´,7´−ジ−tert−ブチルフルオ
レニル)ジルコニウムジクロリド (39) ジメチルシリレン(ジエチルシクロペンタジ
エニル)(2´,7´−ジ−tert−ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド (40) ジメチルシリレン(ジエチルシクロペンタジ
エニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド
【0030】(41) ジメチルシリレン(ジメチルシ
クロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド (42) ジメチルシリレン(エチルシクロペンタジエ
ニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド (43) ジメチルシリレン(ジエチルシクロペンタジ
エニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド
【0031】(ロ−3) Q=ゲルマニウム、燐、窒
素、硼素、或いは、アルミニウムを含む炭化水素基のも
の (1) ジメチルゲルマニウムビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド (2) ジメチルゲルマニウムビス(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド (3) メチルアルミニウムビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド (4) フェニルアルミニウムビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド (5) フェニルホスフィノビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド (6) エチルボラノビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド (7) フェニルアミノビス(インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド (8) フェニルアミノ(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド
【0032】(ハ) 一般式(8)で表される化合物、
すなわち結合性基Q´を有せず共役五員環配位子を1個
有するもの (1) ペンタメチルシクロペンタジエニル−ビス(フ
ェニル)アミノジルコニムジクロリド (2) インデニル−ビス(フェニル)アミノジルコニ
ウムジクロリド (3) ペンタメチルシクロペンタジエニル−ビス(ト
リメチルシリル)アミノルコニウムジクロリド (4) ペンタメチルシクロペンタジエニルフェノキシ
ジルコニウムジクロリド (5) シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロリ
ド (6) ペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウ
ムトリクロリド (7) シクロペンタジエニルジルコニウムベンジルジ
クロリド (8) シクロペンタジエニルジルコニウムジクロロハ
イドライド (9) シクロペンタジエニルジルコニウムトリエトキ
シド
【0033】(ニ) 一般式(9)で表される化合物、
すなわち結合性基Q´で架橋した共役五員環配位子を1
個有するもの (1) ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)フェニルアミドジルコニウムジクロリド (2) ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)tert−ブチルアミドジルコニウムジクロ
リド (3) ジメチルシリレン(インデニル)シクロヘキシ
ルアミドジルコニウムジクロリド (4) ジメチルシリレン(テトラヒドロインデニル)
デシルアミドジルコニウムジクロリド (5) ジメチルシリレン(テトラヒドロインデニル)
[(トリメチルシリル)アミノ]ジルコニウムジクロリ
ド (6) ジメチルゲルマン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)(フェニル)アミノジルコニウムジクロリド
【0034】(ホ) また、上記(イ)〜(ニ)の化合
物中の塩素を臭素、沃素、ヒドリド基、メチル基、フェ
ニル基等に置き換えたものも使用可能である。なお、上
記の例示において、シクロペンタジエニル環の二置換体
は1,2−及び1,3−置換体を含み、三置換体は1,
2,3−及び1,2,4−置換体を含む。更に、本発明
では、触媒成分(A)として上記(イ)〜(ホ)に例示
したジルコニウム化合物の中心金属をジルコニウムから
チタン、ハフニウム、ニオブ、モリブデン又はタングス
テン等に換えた周期律表第3〜6族金属の化合物も用い
ることができる。これらの中で好ましいものは、ジルコ
ニウム化合物、ハフニウム化合物及びチタン化合物であ
る。更に好ましいのはジルコニウム化合物である。特に
メタロセン系遷移金属化合物の共役五員環配位子の置換
基の数が2以下であったり、或いは上記結合性基Q又は
Q´が含まれない。すなわち、共役五員環配位子が非架
橋型のものであると、内部不飽和結合、特に、三置換型
不飽和結合の数が多くなるので好ましい。
【0035】[触媒成分(B)]本発明において触媒成
分(B)として用いられる化合物は、(イ)アルミニウ
ムオキシ化合物、(ロ)ルイス酸及び(ハ)メタロセン
化合物と反応してこれをカチオンに変換することが可能
なイオン性化合物、からなる群から選ばれる少なくとも
1種の化合物である。 (イ) アルミニウムオキシ化合物 アルミニウムオキシ化合物としては、一般に(R−Al
−O)で示されるような環状化合物や、一般にR(R
−Al−O)AlR2 で示されるような鎖状化合物が
用いられる。ここでRは通常炭素原子数1〜8のアルキ
ル基であり、nは1〜20程度の整数である。この様な
化合物は、トリアルキルアルミニウムの有機溶媒(例え
ば、ベンゼン)溶液を水と接触させたり、トリアルキル
アルミニウムを例えば硫酸銅水和物等の塩水和物と接触
させることにより得ることができる。
【0036】(ロ) ルイス酸 ルイス酸としてはMg含有ルイス酸、Al含有ルイス
酸、B含有ルイス酸等が挙げられ、特にB含有ルイス酸
が好ましい。B含有ルイス酸の具体例としてはトリフル
オロボラン、トリフェニルボラン、トリス(ペンタフル
オロフェニル)ボラン等が挙げられ、特にトリス(ペン
タフルオロフェニル)が好ましく用いられる。
【0037】(ハ) メタロセン化合物と反応してこれをカ
チオンに変換することが可能なイオン性化合物 メタロセン化合物と反応してこれをカチオンに変換する
ことが可能なイオン性化合物はカチオン性化合物とアニ
オン性化合物とからなる塩であり、前記メタロセン化合
物と反応することによりメタロセン化合物をカチオン化
し、これとアニオン部がイオン対を形成することにより
カチオンを安定化させる働きを示す。これらの化合物の
中で好ましく用いられるのは硼素原子を含有するイオン
性化合物であり、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(ベンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチ
ルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート等を挙げることができ、特にN,N−ジ
メチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートを使用することが好ましい。
【0038】[触媒成分(C)]種 類 本発明において触媒成分(C)として用いられるイオン
交換性層状珪酸塩とは、イオン結合等によって構成され
る面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造
を取る珪酸塩化合物であって、含有するイオンが交換可
能なものである。大部分のイオン交換性層状珪酸塩は、
天然には主に粘土鉱物の主成分として産出するが、人工
合成物であっても良い。イオン交換性層状珪酸塩の具体
例としては、例えば、白水晴雄著「粘土鉱物学」(朝倉
書店発行(1995年))等に記載されるような、ディ
ッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイ
ト、メタハロサイト、ハロサイト等のカオリン族、クリ
ソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋岩
族、モンモリロナイト、ザコウナイト、バイデライト、
ノントロナイト、サポナイト、テニオライト、ヘクトラ
イト、スチーブンサイト、ベントナイト等のスメクタイ
ト族、バーミキュライト等のバーミキュライト族、雲
母、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母族、アパル
ジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト、パイロフ
ィライト、タルク、緑泥石群を挙げることができる。こ
れらは混合層を形成していても良い。これらの中でも、
モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノン
トロナイト、サポナイト、テニオライト、ヘクトライ
ト、スチーブンサイト、ベントナイト等のスメクタイト
族、バーミキュライト族、雲母族を用いることが好まし
い。
【0039】化学処理 また、この触媒成分(C)には化学処理を施すことも好
ましい。この化学処理としては、表面に付着している不
純物を除去する表面処理と粘土の結晶構造に影響を与え
る処理のいずれをも用いることができる。具体的には、
酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理等を挙げ
ることができる。酸処理は表面の不純物を取り除く他、
結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽イオンを溶出させ
ることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では
粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたら
す。また、塩類処理、有機物処理では、イオン複合体、
分子複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離
を変えることができる。イオン交換性を利用し、層間の
交換性イオンを別の大きな嵩高いイオン(ピラーと呼ば
れることが多い)と置換することにより、層間が拡大し
た状態の層状物質を得ることもできる。また、層間に他
の物質を導入するインターカレーションを行っても良
い。インターカレーションするゲスト化合物としては、
TiCl4 、ZrCl4 等の陽イオン性無機化合物、T
i(OR)4 、Zr(OR)4 、PO(OR)3 、B
(OR)3 (Rはアルキル基、アリール基等)等の金属
アルコラート、[Al134(OH)247+、[Zr4
(OH)142+、[Fe3 O(OCOCH3 6 +
の金属水酸化物イオン等を挙げることができる。これら
の化合物は、単独で用いても、又、2種以上を共存させ
て用いても良い。また、これらの化合物をインターカレ
ーションする際に、Si(OR)4 、AL(OR)3
Ge(OR)4等の金属アルコラート等を加水分解して
得た重合物、SiO2等のコロイド状無機化合物等を共
存させることもできる。また、前記のピラーを得るため
に、上記の水酸化物イオンを層間にインターカレーショ
ンした後に加熱脱水して、酸化物を生成する方法もあ
る。
【0040】前記の化学処理の中の好ましいものとして
は、塩類処理及び/又は酸処理を挙げることができる。
塩類処理及び/又は酸処理によって、このイオン交換性
層状珪酸塩の酸強度を変えることができる。また、塩類
処理は、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形
成し、表面積や層間距離を変えることができる。本発明
においては、塩類で処理される前の、イオン交換性層状
珪酸塩の含有する交換性陽イオンの30%以上、好まし
くは40%以上、特に好ましくは60%以上を、下記に
示す塩類より解離した陽イオンとイオン交換することが
好ましい。このようなイオン交換を目的とした塩類処理
で用いられる塩類としては、周期律表第2〜14族原子
からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子を含む陽
イオンを含有する化合物が好ましい。
【0041】具体的には、CaCl2 、CaSO4 、C
aC2 4 、Ca(NO)2 、Ca3 (C6 5 7
2 、MgCl2 、MgBr2 、MgSO4 、Mg3 (P
42 、Mg(ClO4 2 、MgC2 4 、Mg
(NO3 2 、Mg(OOCCH3 2 、MgC4 4
4 、Sc(OOCCH3 2 、Sc2 (CO3 3
Sc2 (C2 4 3 、Sc(NO3 3 、Sc2 (S
4 3 、ScF3 、ScCl3 、ScBr3 、ScI
3 、Y(OOCCH3 3 、Y(CH3 COCHCOC
3 3 、Y2 (CO3 3 、Y2 (C2 4 3 、Y
(NO3 3 、Y(ClO4 3 、YPO4 、Y(SO
4 3 、YF3 、YCl3 、La(OOCCH3 3
La(CH3 COCHCOCH3 3 、La(CO3
3 、La(NO3 3 、La(ClO4 3 、La
2 (C2 4 3 、LaPO4 、La2 (SO4 3
LaF3 、LaCl3 、LaBr3 、LaI3 、Sm
(OOCCH3 3 、Sm(CH3 COCHCOC
3 3 、Sm2 (CO3 3 、Sm(NO3 3 、S
m(ClO4 3 、Sm2 (CO3 3 、Sm2 (SO
4 3 、SmF3 、SmCl3 、SmI3 、Yb(OO
CCH3 3 、Yb(NO33 、Yb(Cl
4 3 、Yb2 (C2 4 3 、Yb(SO4 3
YF3、YCl3 、TiF4 、TiCl4 、TiB
4 、TiI4 、TiOCl2 、Ti(SO4 2 、T
i(NO3 4 、TiO(NO3 2 、Ti3 (P
4 4、Ti(ClO4 4 、Ti(CO3 2 、T
i(OCOH)4 、Ti(OCOCH3 4 、Ti(O
COC2 5 4 、Ti(OCOC3 7 4 、Ti
((COO)2 2 、Ti(CH2 (COO)2 2
TiBrCl3 、TiF3 、TiCl3 、TiBr3
TiI3 、Ti(NO3 3 、Ti(ClO4 3 、Z
r(OOCCH3 4 、Zr(CO3 2 、Zr(NO
3 4 、Zr(SO42 、ZrF4 、ZrCl4 、Z
rBr4 、ZrI4 、ZrOCl2 、ZrO(NO3
2 、ZrO(ClO4 2 、ZrO(SO4 )、Hf
(OOCCH3 4 、Hf(CO3 2 、Hf(N
3 4 、Hf(SO4 2 、HfOCl2 、Hf
4 、HfCl4 、HfBr4 、HfI4 、V(CH3
COCHCOCH33 、VOSO4 、VOCl3 、V
Cl3 、VCl4 、VBr3 、Nb(CH3COCHC
OCH3 3 、Nb2 (CO3 5 、Nb(N
3 5 、Nb2 (SO4 5 、NbF3 、NbC
5 、NbBr3 、NbI5 、Ta(OOCC
35 、Ta2 (CO3 5 、Ta(NO3 5 、T
2 (SO4 5 、TaF5、TaCl5 、TaB
5 、TaI5 、Cr(CH3 COCHCOC
3 3 、Cr(OOCH)2 OH、Cr(N
3 3 、Cr(ClO4 3 、CrPO4、Cr2
(SO4 3 、CrO2 Cl3 、CrF3 、CrC
3 、CrBr3、CrI3 、MoOCl4 、MoCl
3 、MoCl4 、MoCl5 、MoF6 、MoI2 、W
Cl6 、WF6 、WBr5 、Mn(OOCCH3 3
Mn(CH3 COCHCOCH3 2 、MnCO3 、M
n(NO3 2 、MnO、Mn(ClO4 2 、MnF
2 、MnCl2 、MnBr2 、MnI2 、Fe(OOC
CH3 2 、Fe(CH3 COCHCOCH3 3 、F
eCO3 、Fe(NO3 3、Fe(ClO4 3 、F
ePO4 、FeSO4 、Fe2 (SO4 3 、Fe
3 、FeCl3 、FeBr3 、FeI3 、FeC6
5 7 、Fe(NO3 2、Co(OOCCH3 2
Co(CH3 COCHCOCH3 3 、CoCO3、C
o(NO3 2 、CoC2 4 、Co(ClO4 2
Co3 (PO4 2、CoSO4 、CoF2 、CoCl
2 、CoBr2 、CoI2 、NiCO3 、Ni(N
3 2 、NiC2 4 、Ni(ClO4 2 、NiS
4 、NiCl2、NiBr2 、Pb(OOCCH3
2 、Pb(OOCCH3 4 、PbCO3、Pb(NO
3 2 、PbHPO4 、Pb(ClO4 2 、Pb
2 、PbI2、PbSO4 、PbCl2 、PbB
2 、CuCl2 、CuBr2 、Cu(NO3 2 、C
uC2 4 、Cu(ClO4 2 、CuSO4 、Cu
(OOCCH32 、Zn(OOCCH3 2 、Zn
(CH3 COCHCOCH3 2 、Zn(OOCH3
2 、ZnCO3 、Zn(NO3 2 、Zn(ClO4
2 、Zn3(PO4 2 、ZnSO4 、ZnF2 、Zn
Cl2 、ZnBr2 、ZnI2 、Cd(OOCCH3
2 、Cd(CH3 COCHCOCH3 2 、Cd(OC
OCH2 CH3 2 、Cd(NO3 2 、Cd(ClO
4 2 、CdSO4 、CdF2 、CdCl2 、CdBr
2 、CdI2 、AlF3 、AlCl3 、AlBr3 、A
lI3 、Al2 (SO4 3 、Al2 (C
2 4 3 、Al(CH3 COCHCOCH3 3 、A
l(NO3 3 、AlPO4 、GeCl4 、GeB
4 、GeI4 、Sn(OOCCH3 4 、Sn(SO
4 2 、SnF4 、SnCl4、SnBr4 、SnI4
等を挙げることができる。
【0042】これらの中でも、特に好ましいのは、周期
律表第4、5、6族遷移金属の陽イオン、すなわち、T
2+、Ti3+、Ti4+、Zr2+、Zr3+、Zr4+、Hf
2+、Hf3+、Hf4+、V2+、V3+、V4+、V5+、N
2+、Nb3+、Nb4+、Nb5+、Ta2+、Ta3+、Ta
4+、Ta5+、Cr2+、Cr3+、Cr4+、Cr5+、C
6+、Mo2+、Mo3+、Mo4+、Mo5+、Mo6+
2+、W3+、W4+、W5+、W6+を含有する塩類である。
これらの塩類は単独で用いても、2種以上を同時に、及
び/又は,連続して用いても良い。酸処理で用いられる
酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、修酸等が好まし
い。処理に用いる塩類及び酸は、2種類以上の混合物で
あっても良い。また、塩類処理と酸処理とを組み合わせ
る場合は、塩類処理と酸処理を同時に行っても、前後し
て行っても良い。塩類処理及び酸処理の条件は、特に制
限されないが、通常、塩類及び酸の濃度は、0.1〜3
0重量%、処理温度は室温〜沸点、処理時間は5分〜2
4時間の条件を適宜選択して、イオン交換性層状珪酸塩
を構成している物質の少なくとも一部を溶出する条件で
行うことが好ましい。また、塩類及び酸は一般的には水
溶液で用いられるが、特にこれに限定されるものではな
い。
【0043】造 粒 触媒成分(C)は造粒、分粒、分別等によって粒子性状
を制御しても良く、その方法は目的に応じて適宜選べば
良い。例えば、造粒法としては、噴霧造粒法、転動造粒
法、圧縮造粒法、撹拌造粒法、ブリケッティング法、コ
ンパクティング法、押出造粒法、流動層造粒法、乳化造
粒法、及び液中造粒法等を例示することができる。特に
好ましい造粒法は、噴霧造粒法、転動造粒法及び圧縮造
粒法である。触媒成分(C)には、通常吸着水及び層間
水が含まれる。吸着水とは、イオン交換性層状珪酸塩の
表面或いは結晶破面に吸着された水で、層間水は結晶の
層間に存在する水である。触媒成分(C)を用いる際は
加熱脱水、気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水及
び有機溶媒との共沸脱水等の方法による加熱処理により
これらの吸着水及び/又は層間水を除去しておくことが
望ましい。
【0044】[有機アルミニウム化合物]触媒成分
(A)及び触媒成分(C)とからなる触媒成分はそのま
までも通常オレフィンの重合活性を示すが、場合によ
り、更に有機アルミニウム化合物を組み合わせることに
より高活性のオレフィン重合触媒とすることができる。
ここで用いる有機アルミニウム化合物としては、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、
トリ−n−ヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアル
ミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソ
ブチルアルミニウムハイドライド等のアルキルアルミニ
ウムハイドライド、ジエチルアルミニウムクロライド、
ジイソブチルアルミニウムクロライド等のハロゲン含有
アルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムメトキシ
ド、ジイソブチルアルミニウムメトキシド等のアルキル
アルミニウムアルコキシド、ジエチルアルミニウム(ジ
エチルアミド)、ジイソブチルアルミニウム(ジエチル
アミド)等のアルキルアルミニウムアミド等を挙げるこ
とができる。これらの中では、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルア
ルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウムを用いることが好ましい。
【0045】[触媒の調製]本発明において用いること
ができる触媒成分(A)、触媒成分(C)及び上記の有
機アルミニウム化合物とからなる触媒を調製するために
はこれらの成分を任意の方法により互いに接触させれば
良い。接触方法は、特に限定されないが、以下の様な接
触順序で接触させることができる。 触媒成分(A)と触媒成分(C)とを接触させた
後、有機アルミニウム化合物を添加する。 触媒成分(A)と有機アルミニウム化合物とを接触
させた後、触媒成分(C)を添加する。 触媒成分(C)と有機アルミニウム化合物とを接触
させた後、触媒成分(A)を添加する。 三成分を同時に接触させる。 接触は、窒素等の不活性ガス下、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒
中で行うのが良い。接触温度は、−20℃〜溶媒の沸点
の間で行い、特に室温から溶媒の沸点の間で行うのが好
ましい。前記各触媒成分の使用量は、触媒成分(C)1
g当たり触媒成分(A)が0.0001〜10mmo
l、好ましくは0.001〜5mmolであり、有機ア
ルミニウム化合物が0.01〜10,000mmol、
好ましくは0.1〜100mmolである。
【0046】(ii) 予備重合 また、触媒成分(A)のメタロセン化合物は触媒成分
(C)の層状珪酸塩と組み合わせることにより、そのま
までもオレフィンの重合活性を示すものであるが、これ
らの成分をα−オレフィンの存在下に接触させ、或い
は、場合により有機アルミニウム化合物を更に組み合わ
せることによって、いわゆるα−オレフィンによる予備
重合を施す方法も好適に採用される。この予備重合は、
通常、エチレンを用いて行われるが、必要に応じて他の
オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、4−メ
チル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等のα
−オレフィン、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香
族ビニルモノマー、或いは、これらの混合物を使用する
ことができる。この予備重合で使用される有機アルミニ
ウム化合物としては、前記の有機アルミニウム化合物と
同一の物であっても良いし、異なるものであっても良
い。また、前記の例示された化合物の中から幾つかのも
のを混合して用いることもできる。
【0047】また、通常、予備重合によって生成する重
合体の量は触媒成分(C)1g当たり0.001〜1,
000g、好ましくは0.01〜300g、特に好まし
くは0.1〜300gの範囲である。予備重合の方法は
特に制限されないが、通常、不活性炭化水素溶媒中、ス
ラリー重合にて行われる。この際用いる不活性炭化水素
溶媒としては、特に限定されないが、例えば前述した接
触の際に使用された炭化水素溶媒が好適に使用される。
予備重合の温度も特に限定されないが、−20℃から1
50℃の間で行うのが好ましい。予備重合をエチレンを
用いて実施する場合、そのポリエチレンの重合平均分子
量は30,000以上が好ましく、特に好ましくは5
0,000以上である。予備重合触媒は、予備重合終了
後のスラリーのまま使用しても良いし、必要に応じてヘ
キサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
不活性炭化水素溶媒で洗浄した上で使用しても良い。ま
た、乾燥して粉体としたものを使用しても良い。この際
の乾燥条件としては特に限定されないが、好ましくは減
圧或いは乾燥不活性ガス流通下、0〜100℃の間で行
われる。予備重合に際し、又は、乾燥後にポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、アルミナ等の
無機酸化物の固体を共存させ、或いは、接触させても良
い。
【0048】(iii) 重 合 本発明の組成物に用いるエチレン系重合体は、好ましく
は上記の触媒を用いてエチレン又はエチレンと炭素原子
数3〜20のα−オレフィンとの混合物を重合すること
によって得られる。ここで用いられるα−オレフィンと
しては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−
ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘ
キサン等のビニルシクロアルカン、エチリデンノルボル
ネン誘導体、スチレン或いはスチレン誘導体等を挙げる
ことができる。エチレンとα−オレフィンとの共重合の
場合、α−オレフィンはエチレンに対して50重量%、
好ましくは30重量%までの量で共重合を行うのが良
い。重合反応はブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭化水素やα
−オレフィン等の溶剤の存在下或いは不存在下気相反応
により行うのが好ましい。気相重合は実質的に溶媒等の
存在しないガス状の単量体中で行われる。気相重合に用
いる装置は、特に限定されないが、例えば、流動床、撹
拌床、撹拌・混合機を備えた撹拌流動床等が使用でき
る。本発明の特定の不飽和結合は気相重合において比較
的高い濃度で導入される傾向がある。重合温度は一般に
用いられる条件がそのまま適用される。すなわち、温度
は30〜150℃、好ましくは50〜100℃である。
また、重合圧力は通常1〜50kg/cm2 Gの範囲で
ある。分子量の調節は一般に行われる方法が採用される
が、通常、単量体中の水素濃度により分子量(MFR)
を調節する。
【0049】(B) 光増感剤(成分B) 本発明の光崩壊性エチレン系樹脂組成物を構成する光増
感剤成分としては、多価金属化合物、有機キレート剤、
光活性化金属錯体等で一般に光増感剤として知られてい
る化合物はいずれも使用することができる。また、1,
1,4,4−テトラフェニルブタジエン、1,4−ジフ
ェニル−1,3−ブタジエン等の芳香族ジエンや、1,
6−ジフェニル−1,3,5−ヘキサトリエン等の芳香
族トリエン、また、2,4´−ジブロモアセトフェノ
ン、α,α−ジクロロアセトフェノン、α,α´−ジブ
ロモジベンジルケトン等のα−ハロケトン、更には、ア
ントラキノン、ベンゾキノン、デュロキノン、クロラニ
ル等の芳香族カルボニル化合物や、ステアリン酸鉄、ス
テアリン酸銅等の鉄又は銅の脂肪族モノカルボン酸塩等
を用いることが好ましい。これらの中でも、下記の化学
式5で表わされる骨格構造を有する芳香族カルボニル化
合物や、Fe(+++)又はCu(++)の脂肪族モノ
カルボン酸塩を使用することが特に好ましい。
【0050】
【化6】
【0051】(C) その他の配合成分(任意成分) (a) 樹 脂 本発明の光崩壊性エチレン系樹脂組成物中には、その目
的に応じて、高圧ラジカル法による低密度ポリエチレン
や前記成分Aのエチレン系重合体以外のエチレン系重合
体が含まれていても良いし、ポリプロピレン等のポリエ
チレン以外の樹脂が含まれていても良い。また、本発明
の効果を著しく阻害しない範囲内で付加的成分、例え
ば、酸化防止剤、中和剤、滑剤、帯電防止剤、核剤、結
露防止剤、分子量調整剤、着色剤、衝撃改良剤、充填
剤、難燃剤、接着性向上剤及び印刷性向上剤等を配合す
ることができ、逆に分解性を抑制、制御するため紫外線
吸収剤、光安定剤、耐候性改良剤を配合して使用するこ
ともできる。
【0052】(b) 酸化防止剤 酸化防止剤を用いる場合、公知のポリオレフィン用酸化
防止剤で良く、燐系フェノール系、硫黄系等の各種酸化
防止剤を利用することができる。
【0053】燐系酸化防止剤 具体的には、燐系酸化防止剤としては、トリフェニルホ
スファイト、ジフェニルホスファイト、トリノニルフェ
ニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトール
ジホスファイト、4,4´−ブチリデンビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイ
ト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4´−ビフェニレン
ジホスホナイト等を挙げることができる。
【0054】フェノール系酸化防止剤 フェノール系酸化防止剤としては、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2´−メチレ
ンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ペ
ンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス[β
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアヌレート等
を挙げることができる。
【0055】硫黄系酸化防止剤 硫黄系酸化防止剤としては、テトラキス(ラウリルメル
カプトプロピオニルオキシメチレン)メタン、ジラウリ
ルチオジプロピオン酸エステル、ジステアリルチオジプ
ロピオン酸エステル等を挙げることができる。酸化防止
剤は、単独でも2種以上を組合わせて用いても良いが、
燐系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤の組合わせ、
又は、硫黄系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤の組
合わせが好ましい。
【0056】(2) 配合割合 本発明の光崩壊性エチレン系樹脂組成物中に含まれる成
分Bの光増感剤の配合割合は、上記成分Aのエチレン系
重合体成分100重量部に対して、0.01〜5重量
部、好ましくは0.03〜3重量部である。光増感剤の
配合割合が上記範囲未満であると、成形品の分解性が不
足する問題が生じる。また、上記範囲を超過すると、成
形加工工程で物性が低下するという問題が生じる。
【0057】(3) 配合方法 上記エチレン系重合体、光増感剤を、必要によりその他
の配合剤を加えて、上記配合割合で配合し、溶融混練、
或いは、ドライブレンドすることにより、本発明の光崩
壊性エチレン系樹脂組成物を得ることができる。但し、
ドライブレンドする場合には、光増感剤、その他の配合
剤については、マスターバッチ方式を取ることが好まし
い。上記溶融混練は、一般に一軸押出機、二軸押出機、
バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープ
ラストグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用いて、通
常170〜250℃の温度で混練し、好適には造粒する
ことによって、本発明の光崩壊性エチレン系樹脂組成物
を得ることができる。この場合、各配合成分の分散を良
好にすることができる混練・造粒方法を選択することが
好ましく、通常は一軸押出機或いは二軸押出機を用いて
混練・造粒が行われる。
【0058】[II] 成 形 (A) 用 途 上記のようにして得られた本発明の光崩壊性エチレン系
樹脂組成物は、成形時の物性低下が少なく、成形品は光
分解が容易で太陽光や紫外線に暴露することにより、容
易に分解するため、分解・崩壊を適宜制御する用途に使
用することができる。特に包装用フィルム、農業用フィ
ルム・シート、トレイ等の回収、リサイクルの困難な用
途や肥料、農薬等徐々に効能を発揮することを目的とす
るコーティング材料、及び、一定期間が経過した後は強
度を低下させて植物の成育を妨げないようにできたり、
或いは、収穫後の枝や蔓の処理を容易にするための育苗
用テープ等の用途にも好適である。
【0059】(B) 成形方法 成形は、インフレーションフィルム成形、Tダイフィル
ム成形等の通常のフィルム成形に限らず、押出成形、中
空成形、射出成形等によって様々な容器、パイプ、チュ
ーブ等に加工することもできる。更に、他のフィルムに
押出被覆、或いは、共押出成形することにより各種複合
フィルムとすることもでき、鋼管被覆、電線被覆、或い
は、発泡成形等の用途に使用することもできる。また、
成形は通常のエチレン系樹脂組成物の成形条件と同様に
して成形することができる。
【0060】
【実施例】以下に示す実施例及び比較例によって、本発
明を更に具体的に説明する。以下の実施例及び比較例
は、本発明を具体的に説明するためのものである。従っ
て、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれらの実施例
及び比較例によって制約を受けるものではない。 [I] 評価方法 (1) MFR及び密度の測定 また、MFRは、ASTM1238に準拠し、190℃
で2.16kgの荷重を用いて測定し、密度は、MFR
測定時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理
し、更に、室温で1時間放冷した後に密度勾配配管法で
測定した。 (2) 引張破断点強度の測定 初期物性としての引張破断点強度は温度180℃、クロ
ーズアップ比2.0の設定でインフレーションフィルム
成形した厚さ30μm、幅230mmのフィルムからダ
ンベル打ち抜き刃型を用いてフィルムのMD方向が引張
方向と平行となるようにフィルムを打ち抜き、その試験
片について引張試験をJIS−K6781に準拠して実
施した。
【0061】(3) 光分解性評価 光分解性評価は以下に示すように行った。上記の通り成
形したインフレーションフィルムから、ダンベル打ち抜
き刃型を用いてフィルムのTD方向が引張方向と平行と
なるようにフィルムを打ち抜き、ダンベル型試験片を得
た。この試験片をパネル温度63℃、エネルギー値3.
0、降水サイクル4時間/12時間に設定したスガ試験
機(株)製「デューパネル光コントロール ウェザーメ
ーター」を用いて促進試験を行い、それぞれ1日、2
日、3日、4日後に試験片を取り出して、促進試験後の
試験片と別途保管しておいたウェザーメーターにかけて
いない試験片について引張試験を実施して、引張破断点
伸度を測定した。引張破断点伸度の値が小さくなるほど
光分解が進んだと判断する。
【0062】[II] 実施例及び比較例 なお、以下の触媒合成工程及び重合工程は全て精製窒素
雰囲気下で行った。また、使用した溶媒はモレキュラー
シーブ4Aで脱水精製したものを用いた。 実施例1 (1) 層状珪酸塩粒子の調製 市販の膨潤性合成雲母(「ソマシフME−100」、コ
ープケミカル社製)400gを6.0重量%の硝酸亜鉛
水溶液1.4リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌
した。これを瀘過後脱塩水にて洗浄した。得られた固体
部に水を添加して25重量%の水スラリーを調製し、噴
霧乾燥処理を行い、球状粒子を得た。 (2) 触媒成分の調製及び予備重合 撹拌機を備えた容量10リットルの反応機にノルマルヘ
プタン4.4リットル、予め200℃で2時間減圧乾燥
した上記(1) で得られた層状珪酸塩粒子150g、更に
600mlのトルエンに溶解したビス(ノルマルブチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド12.
0molを添加し、室温で10分間撹拌した。引き続き
トリエチルアルミニウム24mmolを添加し、系の温
度を60℃とした。次いで、エチレンガスを導入して2
時間反応を行った。この間に生成したポリエチレンは
1,010gであった。 (3) エチレン・ブテン共重合 焼く1.2kgのエチレン重合体粒子により流動床を形
成する気相反応器に上記(2) で得られた予備重合触媒1
15mg/時間、トリエチルアルミニウム150mg/
時間を間欠的に供給しながら、全圧18kg/cm
2 G、エチレン・ブテン混合ガスを流通させて、反応温
度83℃の条件下で連続重合を行った。平均重合レート
は310g/時間であり、得られた重合体AのMFR、
密度、内部不飽和結合、三置換不飽和結合は表−1に示
す通りであった。
【0063】(4) 樹脂組成物の製造 この重合体Aのパウダー100重量部に対して、光増感
剤としてアントラキノン0.5重量部と、酸化防止剤と
してオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.03重量部
と、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−
4,4´−ビフェニレンジホスホナイト0.03重量部
を加え、これらを容量50リットルのスーパーミキサー
を用いて回転数800rpmで5分間混合した後、スク
リュー径40mmφ、L/D=26の単軸押出機で20
0℃、スクリュー回転数50rpmにて溶融混練してペ
レット化した樹脂組成物を製造した。 (4) 成 形 このペレットをスクリュー径40mmφ、L/D=24
の押出機を備えたダイ径75mmφ、ダイリップ3mm
のインフレーションフィルム成形機を用いて、温度18
0℃、スクリュー回転数50rpm、ブローアップ比:
2.0、引取速度:17m/分、フロストライン高さ:
120mmの条件下で成形して、幅230mm、厚み3
0μmのインフレーションフィルムを得た。成形したフ
ィルムについて初期物性としての引張破断点強度の測定
と、光分解性評価を実施した。その結果を表2に示す。
【0064】実施例2 実施例1で得られた重合体Aを用い、アントラキノンの
量を0.1重量部に変更した以外は実施例1と同様に実
施して、ペレット化、成形を実施し、得られたインフレ
ーションフィルムについての引張破断点強度の測定と、
光分解性評価を実施した。その結果を表2に示す。
【0065】実施例3 実施例1で得られた重合体Aを用い、アントラキノン
0.5重量部の代わりにステアリン酸第一鉄0.8重量
部を加えた以外は実施例1と同様に実施して、ペレット
化、成形を実施し、得られたインフレーションフィルム
についての引張破断点強度の測定と、光分解性評価を実
施した。その結果を表2に示す。
【0066】実施例4 実施例1で得られた重合体Aを用い、アントラキノン
0.5重量部の代わりにステアリン酸第一鉄0.4重量
部を加えた以外は実施例1と同様に実施して、ペレット
化、成形を実施し、得られたインフレーションフィルム
についての引張破断点強度の測定と、光分解性評価を実
施した。その結果を表2に示す。
【0067】実施例5 実施例1の(3) の混合ガスの水素/エチレン組成、ブテ
ン/エチレン組成を適宜変更した以外は実施例1の(3)
と同様に連続重合を行った。こうして得られた重合体B
のMFR、密度、内部不飽和結合、三置換不飽和結合は
表−1に示す通りであった。この重合体Bを用い、アン
トラキノンの量を0.2重量部に変更した以外は実施例
1と同様にペレット化し、そのペレットをフロストライ
ン高さ:150mmとした以外は実施例1と同様にして
成形し、得られたインフレーションフィルムについての
引張破断点強度の測定と、光分解性評価を実施した。そ
の結果を表2に示す。
【0068】比較例1 実施例1で得られた重合体Aを用い、アントラキノンを
加えなかった以外は実施例1と同様に実施して、ペレッ
ト化、成形を実施し、得られたインフレーションフィル
ムについての引張破断点強度の測定と、光分解性評価を
実施した。その結果を表2に示す。
【0069】比較例2 日本ポリケム社から市販されている直鎖状低密度ポリエ
チレンC「ノバテックLL UF230」について、M
FR、密度、内部不飽和結合、三置換不飽和結合を測定
した結果は表−1に示す通りであった。このペレットを
フロストライン高さ:180mmとした以外は実施例1
と同様にして成形し、得られたインフレーションフィル
ムについての引張破断点強度の測定と、光分解性評価を
実施した。その結果を表2に示す。
【0070】比較例3 エクソンケミカル社製プラストマーD「EXACT S
LP9016」について、MFR、密度、内部不飽和結
合、三置換不飽和結合を測定した結果は表−1に示す通
りであった。このペレットをフロストライン高さ:23
0mm、引取速度:19m/分とした以外は実施例1と
同様にして成形し、得られたインフレーションフィルム
についての引張破断点強度の測定と、光分解性評価を実
施した。その結果を表2に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【発明の効果】このような本発明の光崩壊性エチレン系
樹脂組成物は、特定の分子構造を有するエチレン系重合
体に光増感剤を特定量配合したエチレン系樹脂組成物
は、その加工性や成形品の機械的特性が従来の材料と全
く同等の実用性能を示すと共に、太陽光や紫外線に暴露
することにより容易に分解することができるので、廃棄
物処理を容易に行うことができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA15 AC09 AC15 AF57 AH01 AH04 BA01 BB09 BC01 4J002 BB011 BB051 BB101 BB121 BC041 BK001 EA046 EE036 EE056 EG046 EJ027 EJ047 EV047 EV067 EW067 FD077 FD206 GA01 GG02 GH00 4J028 AA01A AB00A AC01A AC10A AC20A AC28A BA01B BB01B BB02B BC04B BC13B BC15B BC16B BC24B BC25B BC26B CA30C EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB17 EB18 EB21 EC02 FA04 FA06 FA07 GA07 GA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の物性(1)〜(4)を有するエチレ
    ン系重合体100重量部に対して光増感剤0.01〜5
    重量部を配合してなることを特徴とする光崩壊性エチレ
    ン系樹脂組成物。 物性(1): メルトフローレートが0.01〜1,0
    00g/10分であること、 物性(2): 密度が0.85〜0.97g/cm3
    あること、 物性(3): 下記の化学式1〜4にて表される内部不
    飽和結合を、重合体の1,000炭素原子当たり合わせ
    て0.15個以上含有していること、 物性(4): 下記の化学式3又は4にて表される三置
    換型不飽和結合(式中のRは炭素原子数1以上の炭化水
    素基を表す)を、重合体の1,000炭素原子当たり合
    わせて0.1個以上含有する。 【化1】
  2. 【請求項2】エチレン系重合体が、下記の触媒成分
    (A)及び触媒成分(B)からなる触媒を用いて製造さ
    れたものである、請求項1に記載の光崩壊性エチレン系
    樹脂組成物。 触媒成分(A): メタロセン系遷移金属化合物 触媒成分(B): 下記の化合物(イ)〜(ハ)から選
    ばれる少なくとも一種の化合物 化合物(イ): アルミニウムオキシ化合物 化合物(ロ): ルイス酸 化合物(ハ): メタロセン化合物と反応してこれをカ
    チオンに変換することが可能なイオン性化合物
  3. 【請求項3】エチレン系重合体が、下記の触媒成分
    (A)及び触媒成分(C)からなる触媒を用いて製造さ
    れたものである、請求項1に記載の光崩壊性エチレン系
    樹脂組成物。 触媒成分(A): メタロセン系遷移金属化合物 触媒成分(C): イオン交換性層状珪酸塩
  4. 【請求項4】エチレン系重合体が、化学式1〜4で表さ
    れる不飽和結合を、合わせて1,000炭素原子当たり
    0.4個以上含有し、三置換型内部不飽和結合を0.3
    個以上含有するものである、請求項1に記載の光崩壊性
    エチレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】触媒成分(A)が、メタロセン系遷移金属
    化合物の共役五員環配位子の置換基の数が2以下のもの
    である、請求項2又は3に記載の光崩壊性エチレン系樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】光増感剤が、下記の化学式5で表される構
    造を含む芳香族カルボニル化合物であるか、又は、鉄か
    銅の脂肪族モノカルボン酸塩である、請求項1〜5のい
    ずれかに記載の光崩壊性エチレン系樹脂組成物。 【化2】
  7. 【請求項7】酸化防止剤を0.01〜1重量部の割合で
    配合した、請求項1〜6のいずれかに記載の光崩壊性エ
    チレン系樹脂組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項に記載の光崩
    壊性エチレン系樹脂組成物を用いて成形した成形品。
  9. 【請求項9】請求項1〜7のいずれか1項に記載の光崩
    壊性エチレン系樹脂組成物を用いて成形したフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002088114A (ja) * 2000-09-13 2002-03-27 Japan Polychem Corp オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒およびそれを用いたポリオレフィンの製造方法
JP2005264111A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Hitachi Chemical Filtec Inc 自然環境下で分解性を有する食品包装用ラップフィルム
CN111694218A (zh) * 2014-05-21 2020-09-22 旭化成株式会社 感光性树脂组合物以及电路图案的形成方法

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