JP2000109438A - 三重結合を有する置換基を持つノルボルネン誘導体の新規な製造方法 - Google Patents

三重結合を有する置換基を持つノルボルネン誘導体の新規な製造方法

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JP2000109438A
JP2000109438A JP10280276A JP28027698A JP2000109438A JP 2000109438 A JP2000109438 A JP 2000109438A JP 10280276 A JP10280276 A JP 10280276A JP 28027698 A JP28027698 A JP 28027698A JP 2000109438 A JP2000109438 A JP 2000109438A
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Shinichiro Tawara
伸一郎 田原
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前記一般式(1A)および前式(1B)で示
されるノルボルネン誘導体の製造方法の提供。 【解決手段】 下記構造式(2) 【化1】 で示されるアルデヒドと、下記一般式(3) [PhPCX (3) で示されるホスホニウム塩を反応させ、下記一般式
(4) 【化2】 で示される化合物を得、該化合物を塩基と反応させた後
に、下記一般式(5) 【化3】 R−Y (5)
で示される化合物と反応させることにより、下記一般式
(1A)で示されるノルボルネン誘導体の新規な製造方
法。 【化4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三重結合を有する
ノルボルネン誘導体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】三重結合を有する置換基を持つノルボルネ
ン誘導体に関しては、いくつかの構造のものが知られて
いる(例えば特開平4−337318)。しかしなが
ら、その合成例は殆どなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記一般式
(1A)および前式(1B)で示されるノルボルネン誘
導体の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を行った結果、前記一般式(1A)
で示されるノルボルネン誘導体の場合、下記構造式
(2)
【化7】 で示されるアルデヒドと、下記一般式(3)
【化8】 [PhPCX (3) (式中、Phは置換基を有していてもよいフェニル基を
表す。4個のXは同一でも相異なっていてもよいハロゲ
ン原子を示す。)で示されるホスホニウム塩を反応さ
せ、下記一般式(4)
【化9】 (式中、2個のXは同一でも相異なっていてもよいハロ
ゲン原子を示す。)で示される化合物を得、このものを
塩基と反応させた後に、下記一般式(5)
【化10】 R−Y (5) (式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数l〜30
の直鎖状あるいは分岐状アルキル基、または置換基を有
していてもよい環状アルキル基、Yはハロゲン原子をそ
れぞれ示す。)で示されるハロゲン化アルキル化合物と
反応させることにより、
【0005】また、前記一般式(1B)で示されるノル
ボルネン誘導体の場合、前記構造式(2)で示されるア
ルデヒドと、前記一般式(3)で示されるホスホニウム
塩を反応させ、前記一般式(4)で示される化合物を
得、該化合物を塩基と反応させることにより、それぞれ
製造できることを見出し本発明を完成させることが出来
た。
【0006】本発明の製造方法は、特に前記Rの炭素数
が1〜8のノルボルネン誘導体の製造に好適である。前
記一般式(1A)および(3)のRが直鎖状あるいは分
岐状アルキル基を意味する場合、該アルキル基の具体例
としては、メチル基、エチル基、n一プロピル基、n−
ブチル基、n−オクチル基などの直鎖状アルキル基、イ
ソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、2−エチルヘキシル基等の分岐状アル
キル基が挙げられる。また、環状アルキル基としてシク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基な
どが挙げられる。また、前記Rは任意の置換基で置換さ
れていてもよい。
【0007】前記一般式(3)の4個のXおよび一般式
(4)の2個のXは同一でも相異なっていてもよい。ま
た、前記一般式(3)と(4)のXおよび一般式(5)
のYのハロゲン原子の具体例としては、塩素、臭素、沃
素等が挙げられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の前記一般式(1
A)および(1B)で示されるノルボルネン誘導体の製
造法を具体的に説明する。前記構造式(2)で示される
アルデヒドと前記一般式(3)で示されるホスホニウム
塩との反応は適当な溶媒中で行われる。また、該反応
は、窒素ガス、アルゴンガスまたは炭酸ガス等の不活性
ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
【0009】前記一般式(3)で示されるホスホニウム
塩の具体例としては、トリクロロメチルトリフェニルホ
スホニウムクロリド、トリブロモメチルトリフェニルホ
スホニウムブロミド、トリヨードメチルトリフェニルホ
スホニウムヨーダイトなどが挙げられる。
【0010】用いられる溶媒としてはへキサン、へプタ
ン、シクロへキサン、メチルシクロへキサン、ベンゼ
ン、トルエン等の脂肪族及び芳香族炭化水素;ジエチル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル;が例示
される。
【0011】前記一般式(3)で示されるホスホニウム
塩の使用量は、前記構造式(2)で示されるアルデヒト
に対して0.8モル当量から1.2モル当量、好ましく
は0.9モル当量から1.1モル当量である。反応温度
は−50℃から100℃、好ましくは−20℃から70
℃である。
【0012】前記構造式(2)で示されるアルデヒドと
前記一般式(3)で示されるホスホニウム塩との反応で
得られた前記一般式(4)で示される化合物と塩基との
反応は、適当な溶媒中で行われる。
【0013】前記反応で用いられる溶媒としてはへキサ
ン、へプタン、シクロへキサン、メチルシクロへキサ
ン、ベンゼン、トルエン等の脂肪族及び芳香族炭化水
素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエー
テル;が例示される。
【0014】前記一般式(4)の化合物と反応させる塩
基の具体例としては、メチルリチウム、n一ブチルリチ
ウム、フェニルリチウム等のアルキルリチウムあるいは
アリールリチウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウム
エトキド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルコ
キシド;tert−ブチルマグネシウムクロリド、フェ
ニルマグネシウムクロリド等のアルキルまたはアリール
マグネシウム化合物;ナトリウムアミド;リチウムジイ
ソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等
の金属アミド;等が挙げられる。
【0015】例えば、前記一般式(4)の化合物と前記
リチウム塩を反応させた場合、下記構造式(6)
【化11】 の化合物が得られる。前記ハロゲン化物と塩基との反応
は、窒素ガス又はアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下
で行うのが好ましい。
【0016】前記塩基の使用量は前式(1B)のノルボ
ルネン誘導体を製造する場合、前記一般式(4)の化合
物に対して0.8モル当量から1.2モル当量、好まし
くは0.9モル当量から1.1モル当量、前記一般式
(1A)のノルボルネン誘導体を製造する場合、化合物
(4)に対して1.8モル当量から2.2モル当量、好
ましくは1.9モル当量から2.1モル当量である。反
応温度は−80℃から100℃、好ましくは−30℃か
ら70℃である。
【0017】前記一般式(1A)のノルボルネン誘導体
の場合、前記一般式(4)の化合物を塩基と反応させた
後、生成物を単離することなく、あるいは単離後に前記
一般式(5)の化合物と反応させるが、一般式(5)の
化合物の使用量は一般式(4)の化合物に対して、0.
8モル当量から1.2モル当量、好ましくは0.9モル
当量から1.1モル当量である。用いられる溶媒、反応
温度及び反応雰囲気は基本的には一般式(4)の化合物
と塩基との反応と同様である。
【0018】前記反応終了後、濃縮操作により溶媒を留
去した後、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等
の一般的な単離方法を用いることにより、化合物(1
A)および(1B)を得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、下記実施例により本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0020】実施例1 2−(2,2−ジブロモエテニル)−5−ノルボルネン
(中間体)の合成 滴下ロートを備え付けた1リットルの三ッ口フラスコに
四臭化炭素69.31gを入れ、フラスコ内を窒素ガス
で置換した。その後モレキュラーシーブー3Aにて脱水
処理を行った塩化メチレン500ミリリットルを加えて
四臭化炭素を溶解した。溶解後氷浴にてフラスコ内を5
℃にし、トリフェニルホスフイン109.61gを加え
た。そのままフラスコ内を5℃に保ちながら25時間攪
拌を続けた。
【0021】その後、滴下ロートに5−ノルボルネン−
2−カルボキシアルデヒド25.00gを入れ30分間
かけてフラスコ内に滴下した。滴下後5℃で更に35時
間攪拌を続けた。反応終了後フラスコ内に水250ミリ
リットルを加えて反応を停止させた。反応停止後塩化メ
チレン層を水で2回抽出し、塩化メチレンを留去後、n
−ヘキサン300ミリリットルを加えた。析出したトリ
フェニルホスフインオキシドを濾過して除き、n−ヘキ
サン層を水で3回抽出した。抽出後n−ヘキサン層を無
水硫酸マグネシウムで脱水し、n−へキサンを留去後、
残渣を減圧蒸留し92〜94℃/8mmHgのフラクシ
ョン20.53gを得た。得られた生成物のH−NMR
チャートを図1に示した。マススペクトル及び該H−N
MRチャートより、前記生成物は、2−(2,2−ジブ
ロモエテニル)−5−ノルボルネンであることが判明し
た。
【0022】また、この2−(2,2−ジブロモエテニ
ル)−5−ノルボルネンのNMRピークの帰属を下式
(7)に基づいて説明する。
【化12】 Ha:6.0ppm(2H) Hb:2.9ppm.3.0ppm(1H.1H) Hc:0.8ppm.1.3ppm(1H.1H) Hd:1.4ppm.2.1ppm(1H.1H) He:2.9ppm(1H) Hf:6.2ppm(1H)
【0023】実施例2 2−(1−プロピニル)−5−ノルボルネンの合成 滴下ロートを備え付けた500ミリットル三口フラスコ
内を窒素ガスで置換し実施例1で得られた2−(2,2
−ジブロモエテニル)−5−ノルボルネン20.53g
とモレキュラーシーブー4Aで脱水処理したテトラヒド
ロフラン150ミリリットルを加えた後、氷浴でフラス
コ内を5℃に保った。その後濃度1.63モル/リット
ルのn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液88.8ミ
リリットルを滴下ロートに加え、1時間かけてフラスコ
内に滴下した。滴下終了後、5℃にて2時間攪拌を続け
た後、ヨウ化メチル10.15gを入れた滴下ロートを
フラスコに取り付け、ヨウ化メチルを10分間で滴下
し、フラスコ内を5℃に保ったまま更に2時間攪拌を続
けた。2時間後、フラスコ内に水50ミリリットルを加
えて反応を停止させ、n−ヘキサン200ミリリットル
を加えた後、水で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1
回抽出を行った。抽出後、n−ヘキサン層を無水硫酸マ
グネシウムで脱水し、n−ヘキサンを留去し、残渣を減
圧蒸留して、84〜86℃/29mmHgのフラクショ
ン3.40gを得た。得られた生成物のH−NMRチャ
ートを図2に示した。該H−NMRチャートより、前記
生成物は、2−(1−プロピニル)−5−ノルボルネン
であることが判明した。
【0024】また、この2−(1−プロピニル)−5−
ノルボルネンのNMRピークの帰属を下式(8)に基づ
いて説明する。
【化13】 Ha:6.1ppm.6.2ppm(1H.1H) Hb:2.8ppm.3.0ppm(1H.1H) Hc:1.0ppm.1.2ppm(1H.1H) Hd:1.4ppm.(2H) He:2.7ppm(1H) Hf:1.8ppm(3H)
【0025】
【効果】本発明によれば、三重結合を有するノルボルネ
ン誘導体の新規な製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた中間体のH−NMRチャー
トを示す図である。
【図2】実施例2で得られた生成物のH−NMRチャー
トを示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(2) 【化1】 で示されるアルデヒドと、下記一般式(3) 【化2】 [PhPCX (3) (式中、Phは置換基を有していてもよいフェニル基を
    表す。4個のXは同一でも相異なっていてもよいハロゲ
    ン原子を示す。)で示されるホスホニウム塩を反応さ
    せ、下記一般式(4) 【化3】 (式中、2個のXは同一でも相異なっていてもよいハロ
    ゲン原子を示す。)で示される化合物を得、該化合物を
    塩基と反応させた後に、下記一般式(5) 【化4】 R−Y (5) (式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数l〜30
    の直鎖状あるいは分岐状アルキル基、または置換基を有
    していてもよい環状アルキル基、Yはハロゲン原子をそ
    れぞれ示す。)で示されるハロゲン化アルキル化合物と
    反応させることにより、下記一般式(1A)で示される
    三重結合を有する置換基を持つノルボルネン誘導体の新
    規な製造方法。 【化5】 (式中、Rは前記に同じ。)
  2. 【請求項2】 前記構造式(2)で示されるアルデヒド
    と、前記一般式(3)で示されるホスホニウム塩を反応
    させ、前記一般式(4)で示される化合物を得、該化合
    物を塩基と反応させることにより、下式(1B)で示さ
    れる三重結合を有する置換基を持つノルボルネン誘導体
    の新規な製造方法。 【化6】
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