JP2000108393A - 熱転写式カラープリンタおよびその印刷方法 - Google Patents

熱転写式カラープリンタおよびその印刷方法

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JP2000108393A
JP2000108393A JP29458898A JP29458898A JP2000108393A JP 2000108393 A JP2000108393 A JP 2000108393A JP 29458898 A JP29458898 A JP 29458898A JP 29458898 A JP29458898 A JP 29458898A JP 2000108393 A JP2000108393 A JP 2000108393A
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thermal
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English (en)
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Minoru Yamaguni
稔 山国
Shigeyuki Kawamura
茂之 川村
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成により、色ズレの発生を防止する
ことにより、高精度の画質を低コストで実現する。 【解決手段】 通過域6に沿って互いに隣接して位置す
るサーマルヘッド12,12およびプラテン13、13
のなす圧接部24,24同士の間に、記録材料4を案内
するためのガイドローラ6を位置調整可能に設けた構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録材料の通過域
に沿って、特定の色を1ラインずつ記録するサーマルヘ
ッドを複数配置し、この通過域を搬送される記録材料に
対して、サーマルヘッドを、上流側に位置するものから
順次圧接させることにより画像印刷を行う方式の熱転写
式カラープリンタおよびその印刷方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、熱転写式プリンタには、
サーマルヘッドと用紙との間にインクリボンを配置した
構造が一般に採用されている。近年、プリンタに対して
は印刷速度の高速化の要求が高まっているが、上述のよ
うな構造の熱転写式プリンタにおいて印刷速度の高速化
を図るには、以下に挙げるような制約がある。 インクリボンの染料の特性(感度)、シワ データ転送速度 サーマルヘッド応答速度
【0003】これらの制約により、印刷速度の限界は、
昇華式を採用し、解像度が300DPIの熱転写式プリ
ンタの場合、4.5ms/line、溶融式を採用し、解像度
が300DPIの熱転写式プリンタの場合、2.5ms/l
ineとなっている。
【0004】そこで、印刷速度のさらなる高速化を図る
ために、図18に示すようなプリンタが提案されてい
る。図18中に示す熱転写式カラープリンタ1は、送り
出しリール3と、送り出しリール3にロール状に巻回さ
れた記録用紙4の先端をクランプする搬送ローラ(記録
材料搬送部)5,5と、搬送ローラ5,5および送り出
しリール3間に形成された記録用紙4の通過域6に沿っ
て設けられたイエロー,マゼンタ,およびシアンの3つ
のプリントステージ8,9,10とにより概略構成とさ
れている。
【0005】図中に示すように、イエロープリントステ
ージ8は、サーマルヘッド12と、サーマルヘッド12
に対して通過域6を隔てた位置から圧接されるプラテン
ローラ13とを備え、これらサーマルヘッド12とプラ
テンローラ13との間に記録用紙4が挿通された構成と
なっている。
【0006】また、記録用紙4とサーマルヘッド12と
の間には、イエローインクリボン14が通されている。
このイエローインクリボン14は、その両端が、リボン
送り出しロール16と、リボン巻き取りロール17の双
方にそれぞれ巻回されている。リボン巻き取りロール1
7は、図示略のDCモータにより駆動される。また、サ
ーマルヘッド12は、ライン状に多数の発熱素子が配列
されたライン型ヘッドとなっている。
【0007】マゼンタプリントステージ9およびシアン
プリントステージ10も、イエロープリントステージ8
と同様の構造となっている。これらにおいては、イエロ
ーインクリボン14に代えて、マゼンタインクリボン1
8およびシアンインクリボン19が用いられている。
【0008】このような構成とされた熱転写式カラープ
リンタ1において印刷を行うには、まず、搬送ローラ
5,5を図中矢印A方向に駆動することにより、記録用
紙4を図中矢印B方向に引き出す。次いで、イエロープ
リントステージ8のサーマルヘッド12を記録用紙4に
圧接し、さらに、このサーマルヘッド12に対して通電
を行うことによって、記録用紙4上の印刷対象領域にイ
エローの画像を印刷する。
【0009】同様に、記録用紙4上の印刷対象領域が、
マゼンタプリントステージ9を通過する際に、マゼンタ
プリントステージ9のサーマルヘッド12を記録用紙4
に圧接するとともに、このサーマルヘッド12に通電を
行い、マゼンタの画像を印刷する。さらに、同様の手順
により、記録用紙4上の印刷対象領域がシアンプリント
ステージ10を通過する際に、シアンの画像を印刷す
る。そして、記録用紙4上の印刷対象領域が、イエロ
ー,マゼンタ,シアンのすべてのプリントステージ8,
9,10を通過したら、シアンプリントステージ10の
下流側に位置するカッタ20によって、記録用紙4の印
刷対象領域部分を切断する。
【0010】このように、同一の記録用紙4上の印刷対
象領域が上流側から下流側へ移動する際に、上流側から
順次各色を記録することにより、一回の移動で記録用紙
4上の印刷対象領域にフルカラー画像を印刷することが
できる。
【0011】この熱転写式カラープリンタ1において
は、イエロー,マゼンタ,シアンの各プリントステージ
8,9,10において、それぞれ同時に画像をプリント
することができるために、インクリボンのインクの特性
やデータ転送速度、あるいは、サーマルヘッドの応答速
度の限度等の制約が少なくなり、極めて短時間に、画像
をプリントすることが可能となる。また、単色リボンを
使用することができるために、リボンにかかるコスト
を、YMCの面順次リボンを使用した場合に比較して安
価なものとすることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
熱転写式カラープリンタ1においては、複数のサーマル
ヘッド12,…を使用して各色を印刷する構成となって
いるために、これらサーマルヘッド12のアライメント
が正確でなかったり、記録用紙4の搬送量とサーマルヘ
ッド12,12間の距離との間に差があったりした場合
には、印刷結果に色ズレ、すなわち、各色の記録位置が
微妙にずれることにより生じる画質の低下が発生するこ
ととなっていた。また、このような色ズレの発生を防止
するためには、各部品の加工、組付けの精度を高くしな
ければならず、このことがコストアップの要因となって
いた。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、複数のサーマルヘッドを備えた熱転写式カラープ
リンタにおいて、簡易な構成で、色ズレの発生を防止す
ることにより、高精度の画質を低コストで実現すること
を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては以下の手段を採用した。すなわち、
請求項1記載の熱転写式カラープリンタは、記録材料の
通過域に沿って、特定の色を1ラインずつ記録するサー
マルヘッドが、前記通過域の上流側から下流側にかけて
複数配置され、これらサーマルヘッドのそれぞれに対し
て、前記通過域を隔てた位置からプラテンが圧接され、
前記通過域に沿って、前記記録材料を搬送するための記
録材料搬送部が設けられた構成とされる熱転写式カラー
プリンタであって、前記通過域に沿って互いに隣接して
位置する前記サーマルヘッドおよび前記プラテンの圧接
部同士の間に、前記記録材料を案内するためのガイドロ
ーラが位置調整可能に設けられていることを特徴として
いる。
【0015】このような構成とされるために、この熱転
写式カラープリンタにおいては、ガイドローラの位置を
調整することにより、圧接部間の記録材料のパスライン
の長さを調整することができる。
【0016】請求項2記載の熱転写式カラープリンタ
は、請求項1記載の熱転写式カラープリンタであって、
前記ガイドローラは、該ガイドローラを挟んで隣接する
一対の前記圧接部の双方を含む仮想平面に対して、接近
離間自在に設けられていることを特徴としている。
【0017】このような構成とされるために、この熱転
写式カラープリンタにおいては、ガイドローラを上記平
面から離間させることによって、圧接部間の記録材料の
パスラインを長くすることができ、また、ガイドローラ
を上記平面に接近させることによって、圧接部間の記録
材料のパスラインを短くすることができる。
【0018】請求項3記載の熱転写式カラープリンタ
は、請求項1または2記載の熱転写式カラープリンタで
あって、前記ガイドローラは、該ガイドローラを挟んで
隣接する一対の前記圧接部間を結ぶ直線と平行な回転軸
周りに回転変位可能に設けられていることを特徴として
いる。
【0019】このような構成とされるために、この熱転
写式カラープリンタにおいては、ガイドローラを上記回
転軸周りに回転変位させることによって、記録材料のパ
スラインの長さを主走査方向(記録材料の搬送方向と直
交する方向)に変化させることができる。
【0020】請求項4記載の熱転写式カラープリンタ
は、請求項3記載の熱転写式カラープリンタであって、
前記通過域、前記サーマルヘッド、前記プラテン、およ
び前記ガイドローラは、同一の筐体に収納され、該筐体
内には、支持部材が、前記仮想平面と直交する方向に変
位可能に配置され、該支持部材には、前記ガイドローラ
の回転軸を保持するための軸受部を有するガイドローラ
保持部材が、前記ガイドローラを挟んで隣接する一対の
前記圧接部同士の間を結ぶ直線と平行な回転軸周りに回
動変位可能に設けられ、前記支持部材と前記ガイドロー
ラ保持部材との間には、前記ガイドローラ保持部材の前
記支持部材に対する傾きを調整するための傾き調整部が
設けられていることを特徴としている。
【0021】このような構成とされるために、この熱転
写式カラープリンタにおいては、傾き調整部を操作する
ことにより、圧接部間を結ぶ直線に対するガイドローラ
の傾きを容易に調整することができる。
【0022】請求項5記載の熱転写式カラープリンタ
は、記録材料の通過域に沿って、特定の色を1ラインず
つ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の上流側から
下流側にかけて複数配置され、これらサーマルヘッドの
それぞれに対して、前記通過域を隔てた位置からプラテ
ンが圧接され、前記通過域に沿って、前記記録材料を搬
送するための記録材料搬送部が設けられた構成の熱転写
式カラープリンタであって、前記各サーマルヘッドは、
該サーマルヘッドと前記プラテンとの圧接部を通過する
記録材料に対する印刷対象領域の幅寸法と同一幅を有
し、その全域にわたって発熱素子が配列された中央領域
と、該中央領域の両側方の該中央領域と連続する位置に
一定の幅寸法を有するように配置され、その全域にわた
って発熱素子が配列された補正領域とを備えた構成とさ
れ、なおかつ、前記各サーマルヘッドは、前記各発熱素
子に対する通電を制御可能な制御装置に対して接続され
ていることを特徴としている。
【0023】このような構成とされるために、この熱転
写式カラープリンタにおいては、印刷結果に主走査方向
(記録材料の搬送方向と直交する方向)の色ズレが発生
した場合に、各サーマルヘッドにおける発熱素子に対す
る通電対象領域を、中央領域のみから補正領域を含む部
分に変更制御し、色ズレを補正することができる。
【0024】請求項6記載の熱転写式カラープリンタの
印刷方法は、記録材料の通過域に沿って、特定の色を1
ラインずつ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の上
流側から下流側にかけて複数配置され、これらサーマル
ヘッドのそれぞれに対して、前記通過域を隔てた位置か
らプラテンが圧接され、前記通過域に沿って前記記録材
料を搬送するための記録材料搬送部が設けられた構成と
された熱転写式カラープリンタにおける印刷方法であっ
て、前記各サーマルヘッドを、前記記録材料に対する印
刷対象領域の幅寸法と同一幅にわたって発熱素子が配列
された中央領域と、該中央領域の両側方の該中央領域と
連続する位置に一定の幅寸法にわたって発熱素子が配列
された補正領域とを有する構成としておき、前記記録材
料搬送部を駆動して、前記記録材料を前記通過域の上流
側から下流側に搬送するとともに、前記サーマルヘッド
を前記上流側に位置するものから順次該記録材料に対し
て圧接させ、なおかつ、該サーマルヘッドの中央領域に
位置する発熱素子に対して通電を行うことにより、同一
画像を、前記各サーマルヘッドが記録し得る各色で前記
記録材料に対して印刷し、前記記録材料上における前記
同一画像を構成する各色が、該記録材料の搬送方向と直
交する方向の異なる位置に記録されていた場合には、こ
れら各色の位置ずれを補正するように、前記各サーマル
ヘッドにおける前記発熱素子に対する通電対象領域を前
記補正領域を含む位置に変更制御し、しかる後に、前記
記録材料に対する画像印刷を再開することを特徴として
いる。
【0025】この熱転写式カラープリンタの印刷方法に
おいては、印刷テスト後に、主走査方向の色ズレを補正
する制御を行うことができ、画像精度を確保することが
できる。
【0026】請求項7記載の熱転写式カラープリンタ
は、記録材料の通過域に沿って、特定の色を1ラインず
つ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の上流側から
下流側にかけて複数配置され、これらサーマルヘッドの
それぞれに対して、前記通過域を隔てた位置からプラテ
ンが圧接され、前記通過域に沿って、前記記録材料を搬
送するための記録材料搬送部が設けられた構成の熱転写
式カラープリンタであって、前記各サーマルヘッドは、
その通電開始タイミングを調整可能とする制御装置に対
して接続されていることを特徴としている。
【0027】このような構成とされるために、この熱転
写式カラープリンタにおいては、記録材料搬送部による
記録材料の搬送距離と、サーマルヘッド間の距離との間
に差があるときに、この差をサーマルヘッドへの通電タ
イミングを調整することにより補正することができる。
【0028】請求項8記載の熱転写式カラープリンタ
は、請求項7記載の熱転写式カラープリンタであって、
前記記録材料搬送部は、ステッピングモータにより駆動
される構成とされ、前記制御装置は、前記ステッピング
モータの1ステップにおける回転時間を1単位として、
前記サーマルヘッドへの通電の開始タイミングを調整可
能な構成とされていることを特徴としている。
【0029】このような構成とされるために、この熱転
写式カラープリンタにおいては、記録材料搬送部による
サーマルヘッド間の記録材料の搬送時間を、ステッピン
グモータのステップ数と関連づけることができ、したが
って、記録材料の搬送時間とサーマルヘッドへの通電開
始タイミングとの差を、ステッピングモータが1ステッ
プ回転するのに要する時間を単位時間として換算し、さ
らに、換算された時間差を補正する制御を容易に行うこ
とができる。
【0030】請求項9記載の熱転写式カラープリンタの
印刷方法は、記録材料の通過域に沿って、特定の色を1
ラインずつ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の上
流側から下流側にかけて複数配置され、これらサーマル
ヘッドのそれぞれに対して、前記通過域を隔てた位置か
らプラテンが圧接され、前記通過域に沿って前記記録材
料を搬送するための記録材料搬送部が設けられた構成と
された熱転写式カラープリンタにおける印刷方法であっ
て、前記記録材料搬送部を駆動して、前記記録材料を前
記通過域の上流側から下流側に搬送するとともに、前記
サーマルヘッドを前記上流側に位置するものから順次該
記録材料に対して圧接させ、なおかつ、該サーマルヘッ
ドに通電を行うことにより、同一画像を、前記各サーマ
ルヘッドが記録し得る各色で前記記録材料に対して印刷
し、前記記録材料上における前記同一画像を構成する各
色が、前記記録材料の搬送方向の異なる位置に記録され
ていた場合には、これら各色の位置ずれを補正するよう
に、前記各サーマルヘッドに対する通電タイミングを変
更制御して前記記録材料に対する画像印刷を行うことを
特徴としている。
【0031】この熱転写カラープリンタの印刷方法にお
いては、テスト印刷の結果に基づいて、記録材料の搬送
方向の色ズレを補正する制御を行う構成となっており、
容易に画像精度を確保することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一から第三の実
施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に説
明する実施の形態において、上述の従来の技術と共通す
る構成については、同一の符号を付し、その説明を省略
することとする。
【0033】[第一の実施の形態]図1に示すものは、
本発明の第一の実施の形態の概略構成を示す図であり、
図中、符号22は、熱転写式カラープリンタを示してい
る。この熱転写式カラープリンタ22は、基本的には、
上述の従来の熱転写式カラープリンタ1(図18参照)
と同一の構成とされているが、記録用紙4の通過域6に
沿って、記録用紙4の位置を案内するガイドローラ23
が備えられている点で、従来の熱転写式カラープリンタ
1と異なっている。
【0034】これらのガイドローラ23は、サーマルヘ
ッド12,…とプラテンローラ13,…とにより形成さ
れる圧接部24,…間に一箇所ずつ、計2箇所設けられ
ており、なおかつ、その位置が調整可能な構成とされて
いる。
【0035】具体的には、ガイドローラ23は、図2,
3,4に示すような構成により、その位置が調整可能と
されている。これら図2,3,4は、ガイドローラ23
およびその周辺の具体的な構成を示す図であり、図中に
示すように、ガイドローラ23は、ガイドローラ保持部
材26と支持部材27とを介して、熱転写式カラープリ
ンタ22における通過域6、イエロー,マゼンタ,シア
ンの各プリントステージ8,9,10、およびガイドロ
ーラ23のすべてを収納する筐体(図示略)に対して取
り付けられている。
【0036】支持部材27は、この図示略の筐体に対し
て上下方向に位置調整可能に取り付けられており、図
2,3,4に示すように矢印Cとして示す方向に変位可
能な構成となっている。
【0037】一方、ガイドローラ保持部材26は、本体
板29と、本体板29の両端縁29a,29aから立ち
上がる側壁部30,30とを備えた平面視略コ字状の部
材であり、側壁部30,30には、ガイドローラ23の
回転軸23aを支持するための軸受部31,31が形成
された構成となっている。
【0038】また、本体板29の略中央には、挿通孔3
2が設けられている。この挿通孔32には、ガイドロー
ラ26を挟んで隣接する圧接部24,24間を結ぶ仮想
直線と平行に形成されて支持部材27に固定された回転
軸33が挿通されている。さらに、本体板29には、挿
通孔32を中心とした仮想円弧上に延在する形状とされ
たルーズホール35,35が設けられ、これらルーズホ
ール35,35に挿通されたネジ36,36によって、
ガイドローラ保持部材26が支持部材27にネジ止めさ
れている。
【0039】さらに、支持部材27とガイドローラ保持
部材26との間には、ガイドローラ保持部材26の回転
軸33を中心とした傾きを調整するための傾き調整部3
8が設けられている。傾き調整部38は、ガイドローラ
保持部材26の側壁部30に突出状態に設けられた第一
の位置決めプレート39と、第一の位置決めプレート3
9に螺設されたネジ40と、支持部材27に固定される
とともにネジ40の下端40aに下方から当接する構成
とされた第二の位置決めプレート41とを備えた構成と
されている。また、第一の位置決めプレート39には、
バネ42の一端42aが固定されている。このバネ42
は、その他端(図示略)が、前記筐体に固定された構成
となっていて、バネ42の弾性力により、第一の位置決
めプレート39に下向きの力が作用し、これによりネジ
40の下端40aが、第二の位置決めプレート41に押
し当てられるようになっている。
【0040】上述のような構成により、ガイドローラ保
持部材26は、回転軸33を中心として回転変位可能で
あり、したがって、ガイドローラ保持部材26により保
持されたガイドローラ23も、隣接して位置する圧接部
24,24間を結ぶ仮想直線と平行な直線を軸として図
2,3中矢印Dで示すような方向に回転変位することが
可能となる。
【0041】また、この際、ネジ40の下方への突出長
を調整することにより第一の位置決めプレート39の位
置を調整することができ、これにより、ガイドローラ保
持部材26の傾きの微調整が可能となる。
【0042】さらに、ガイドローラ保持部材26を支持
する支持部材27自体が上下方向に変位可能な構成とな
っているために、支持部材27の位置を変位させて、ガ
イドローラ23を、圧接部24,24を含む仮想平面V
(図4参照)に対して接近・離間させることが可能とな
っている。
【0043】次に作用を説明する。熱転写式カラープリ
ンタ22において印刷を行うための手順は、上述した従
来の熱転写カラープリンタ1における手順と同様であ
り、まず、搬送ローラ5,5を図1中矢印A方向に駆動
して、記録用紙4を図中B方向に引き出し、記録用紙4
における印刷対象領域が、イエロー、マゼンタ、シアン
の各プリントステージ8,9,10を順次通過するのに
合わせて、各プリントステージ8,9,10のサーマル
ヘッド12,…を順次、記録用紙4に圧接していく。さ
らに、これと同時に、各サーマルヘッド12,…に対し
て通電を行い、記録用紙4上の印刷対象領域にイエロ
ー,マゼンタ,シアンからなるフルカラー画像を印刷す
る。そして、このようにフルカラー画像が印刷された印
刷対象領域を含む部分を、カッタ20により切断する。
【0044】また、この場合、印刷結果に色ズレが認め
られるときは、以下のようにして、補正を行うようにす
る。図5は、送り出しリール3から通過域6に引き出さ
れた記録用紙4と、各プリントステージ8,9,10に
おけるサーマルヘッド12,…とプラテンローラ13と
の圧接部24,…との位置関係を模式的に示す図であ
る。いま、これら各プリントステージ8,9,10にお
いて、同一の画像(例えば、矩形画像)を上述の手順に
て印刷し、印刷結果のイエロー画像y、マゼンタ画像
m、シアン画像cが、図5中右端に示すように、記録用
紙4の搬送方向(B方向)にずれていたとする。
【0045】この場合、プリントステージ8のサーマル
ヘッド12に対する通電タイミングとプリントステージ
9,10のサーマルヘッド12,12に対する通電タイ
ミングとの時間差が、記録用紙4の同一箇所がプリント
ステージ8の圧接部24を通過してプリントステージ
9,10の圧接部24を通過するまでに要する時間差と
一致しておらず、これにより各色の画像が、記録用紙4
上において、ずれた位置に印刷されてしまうと考えられ
るから、色ズレを補正するためには、記録用紙4の圧接
部24,…間の通過時間と、サーマルヘッド12,…の
通電タイミングの時間差と一致させることが必要とな
る。
【0046】これには、支持部材27の位置をC方向
(仮想平面Vと直交する方向)に調整して、仮想平面V
に対するガイドローラ23の位置を調整し、これによ
り、サーマルヘッド12,12間の記録用紙4のパスラ
イン長を変化させるようにする。この場合、搬送ローラ
5,5による記録用紙4の搬送速度が不変であれば、記
録用紙4の圧接部24,24間の通過時間が調整される
から、ガイドローラ23を適当な位置に調整することに
より色ズレを無くすことが可能となる。
【0047】具体的には、例えば、図5中に示すように
各色の画像がずれているとすると、図中において、マゼ
ンタ画像mは、イエロー画像yに比較して距離L1だけ
下流側にずれているから、イエロー画像yとマゼンタ画
像mとの印刷タイミングの差、すなわち、イエローおよ
びマゼンタプリントステージ8,9のサーマルヘッド1
2、12への通電タイミングの差が、記録用紙4がイエ
ローおよびマゼンタプリントステージ8,9の圧接部2
4,24間を通過するのに要する時間に比較して小さい
と考えられる。この場合、図6に示すように、ガイドロ
ーラ23を、その両隣に位置する圧接部24,24の双
方を含む仮想平面Vに対して接近させる(二点鎖線で示
した位置から実線で示した位置に移動させる)ようにす
れば、調整前の圧接部24,24間のパスラインL0
比較して、調整後の圧接部24,24間のパスラインL
xを短くすることができる。調整後のパスラインLxが適
当であれば、記録用紙4の圧接部24,24間の搬送時
間を短くして、通電タイミングの時間差と一致させるこ
とができ、これにより、イエロー画像yとマゼンタ画像
mとを一致させることができる。さらに、同様の手順に
より、イエロー画像yとシアン画像cとも一致させるこ
とができ、これにより、色ズレを補正して画像精度を向
上させることができる。
【0048】また、上述の熱転写式カラープリンタ22
の構成においては、圧接部24,…の位置が、通過域6
の延在方向と直交しておらず、斜めになっており、その
結果、印刷された画像が、図7に示すように色ズレして
いる場合にも対応することができる。
【0049】図7に示すものは、同一の矩形画像を各色
で印刷した場合に、マゼンタ画像mおよびシアン画像c
が、平行四辺形状となり、イエロー画像yの矩形と一致
しない結果が得られた場合の例である。
【0050】この場合には、図8に示すように、イエロ
ープリントステージ8の圧接部24の位置が、記録用紙
4の通過域6と直交しているものの、マゼンタおよびシ
アンプリントステージ9,10の圧接部24の位置が通
過域6と直交しておらず、その結果、図7に示すような
色ズレが生じるものと考えられる。
【0051】この場合、ガイドローラ保持部材26を、
回転軸33を中心として回転変位させることにより、図
9に示すように、ガイドローラ23を通過域6に対して
回転変位させ、これにより、記録用紙4の搬送方向に向
かって左右側の記録用紙のパスライン長を変更すること
ができる。したがって、ガイドローラ23の回転変位角
を適当に調整することにより、図7のような色ズレの補
正を行うことができる。
【0052】上述の熱転写式カラープリンタ22におい
ては、ガイドローラ23の位置が調整可能となっている
ために、圧接部24,24間における記録用紙4のパス
ラインの長さを調整することができ、したがって、記録
用紙4の圧接部24,24間におけるパスライン長と、
サーマルヘッド12,12の通電タイミングの時間差に
おける搬送ローラ5,5による記録用紙4の搬送距離と
が一致しないことにより色ズレが発生した場合に容易に
対応が可能である。このように、簡単に色ズレに対応で
きるために、従来と異なり、色ズレの発生防止のために
ヘッドアラインメント調整精度や、部品加工・組み付け
精度を高める必要が無くなり、このため、プリンタの製
造工程における大幅な労力の低減化およびコストダウン
を図ることができる。
【0053】また、この場合、ガイドローラ23が、ガ
イドローラ23を挟んで隣接する一対の圧接部24,2
4の双方を含む仮想平面Vに対して、接近離間自在に設
けられているために、ガイドローラ23を仮想平面Vか
ら離間させることによって、圧接部24,24間の記録
材料4のパスラインを長くすることができ、また、ガイ
ドローラ23を仮想平面Vに接近させることによって、
圧接部24,24間の記録材料のパスラインを短くする
ことができる。したがって、記録材料4の搬送方向への
色ズレに容易に対応することができ、品質検査時におけ
る作業の容易化を図ることができる。
【0054】さらに、ガイドローラ23が、ガイドロー
ラ23を挟んで隣接する一対の圧接部24,24間を結
ぶ直線と平行に設けられた回転軸33周りに回転変位可
能とされているために、記録材料4のパスラインの長さ
を主走査方向(記録材料の搬送方向と直交する方向)に
変化させることもでき、これにより、各プリントステー
ジにおけるサーマルヘッド12,…が傾いて位置するた
めに生じる色ズレに対しても、容易に対応が可能とな
る。
【0055】また、この場合、支持部材27を、C方
向、すなわち、仮想平面Vと直交する方向に変位可能と
し、支持部材27により、ガイドローラ保持部材26を
回転軸33周りに回動変位可能に支持するとともに、支
持部材27とガイドローラ保持部材26との間に、ガイ
ドローラ保持部材26の支持部材27に対する傾きを調
整するための傾き調整部38を形成することとしたた
め、上記のような色ズレの補正を、支持部材27の位置
の変更、あるいは、傾き調整部28によるガイドローラ
保持部材26の傾きの微調整により、容易に行うことが
できる。
【0056】なお、上記実施の形態において、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲内で、各種の設計変更等を行うこ
とにより、他の構成を採用するようにしてもよい。例え
ば、上述のように、支持部材27,ガイドローラ保持部
材26,および、傾き調整部38を用いてガイドローラ
23の位置調整を行う代わりに、図10,11に示すよ
うな構成を採用することにより、ガイドローラ23の微
調整を行うようにしてもよい。
【0057】図10に示す構成においては、ガイドロー
ラ23が、ガイドローラ保持板44,44を介して、熱
転写カラープリンタ22を画成する筐体の側壁45,4
5に対して取り付けられている。すなわち、ガイドロー
ラ保持板44,44は、図11に示すように、ガイドロ
ーラ23の回転軸23aを保持する軸受部31を有する
構成となっており、回転軸23aの一端をそれぞれ保持
できるようになっている。そして、ガイドローラ保持板
44は、ネジ46,46により、側壁45に対してC方
向(仮想平面Vと直交する方向)に変位可能に取り付け
られている。
【0058】このような構成を採用した際、記録材料4
の搬送方向に色ズレが発生した場合(図5に示したよう
な色ズレが発生した場合)においては、ガイドローラ保
持板44,44の双方をC方向に等しく変位させること
により、ガイドローラ23をC方向に平行移動させ、こ
れにより、記録材料4のパスライン長を変更して色ズレ
を補正するようにする。
【0059】また、図7に示したように、各色の画像の
一部が傾いて印刷された場合には、ガイドローラ保持板
44の一方のみをC方向に変位させることにより、記録
材料4の左右のパスライン長を変更し、これにより、色
ズレを補正するようにする。これにより、図10,11
に示した構成を採用した場合においても、上記実施の形
態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0060】[第二の実施の形態]次に、本発明の第二
の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態
において、上記第一の実施の形態と共通する構成ついて
は、同一の符号を付し、その説明を省略することとす
る。
【0061】図12は、本発明の第二の実施の形態であ
る熱転写式カラープリンタ51の概略構成を示す図であ
る。この熱転写式カラープリンタ51は、その基本的構
成が上記第一の実施の形態の熱転写式カラープリンタ2
2と同一とされているが、イエロー,マゼンタ,シアン
の各プリントステージ8,9,10におけるサーマルヘ
ッド52,52,52に、制御用のイエロー記録部5
3,マゼンタ記録部54,シアン記録部55が、それぞ
れ接続されている点で、上記第一の実施の形態の熱転写
式カラープリンタ22と相違している。これらイエロー
記録部53,マゼンタ記録部54,シアン記録部55に
は、印刷データを送信するためのシステムコントローラ
(制御装置)56が接続されている。
【0062】また、この熱転写式カラープリンタ22
は、サーマルヘッド52が、図13に示すように、中央
領域60と補正領域61,61とを有する構成とされて
いる点においても、上記第一の実施の形態における熱転
写カラープリンタ22と異なっている。
【0063】中央領域60は、記録用紙4に対する印刷
対象領域Pの幅寸法LPと同一幅に亘って発熱素子5
8,…が配列された構成とされており、補正領域61,
61は、中央領域60の主走査方向(図13中E方向)
の側方における中央領域60と連続する位置において、
発熱素子58,…が一定の幅寸法に亘って配列された構
成となっている。この場合、中央領域60の記録ドット
数(印刷対象領域Pの幅寸法LPを、発熱素子58,…
の配列ピッチで除したものに最も近い整数)がNである
とすると、この記録ドット数Nに、補正領域61におけ
る発熱素子58,…の素子数α(αは任意の自然数)を
加えたN+2αが、サーマルヘッド52として用いるべ
きライン型ヘッドにおける素子数となる。
【0064】次に作用を説明する。この熱転写式カラー
プリンタ51においては、上記従来の技術および第一の
実施の形態と同様に、記録用紙4に対する画像印刷が行
われる。すなわち、搬送ローラ5,5を図12中矢印A
方向に駆動して、記録用紙4を図中B方向に引き出し、
記録用紙4における印刷対象領域が、イエロー、マゼン
タ、シアンの各プリントステージ8,9,10を順次通
過するのに合わせて、各プリントステージ8,9,10
のサーマルヘッド52,…を順次、記録用紙4に圧接し
ていく。さらに、これと同時に、各サーマルヘッド5
2,…に対して通電を行い、記録用紙4上の印刷対象領
域にイエロー,マゼンタ,シアンからなるフルカラー画
像を印刷する。
【0065】この場合、システムコントローラ56か
ら、イエロー記録部53,マゼンタ記録部54,シアン
記録部55に印字データが転送され、この印字データに
基づいて、各サーマルヘッド52,…に通電が行われる
が、この際、各記録部53,54,55に転送される印
字データを、一ライン印字データの最初と最後にα個、
すなわち、補正領域61における発熱素子58,…の素
子数分ダミーデータ(インクを転写させないようなデー
タ)が付加されたものとしておく。これにより、各サー
マルヘッド52,…においては、中央領域61にのみに
画像印刷のための通電が行われることとなる。
【0066】上述のようにして画像印刷を行った場合、
イエロー、マゼンタ、シアンの各プリントステージ8,
9,10のサーマルヘッド12,…の位置が、図13に
示したように、主走査方向(E方向)にずれており、こ
れにより、各色により印刷された画像(例えば記録用紙
4の搬送方向と平行な直線画像)が、図14に示すよう
に、E方向に色ズレを起こしていたとする。
【0067】この際には、この色ズレを補正するよう
に、イエロー、マゼンタ、シアンの各プリントステージ
8,9,10のサーマルヘッド12,…に対する通電対
象領域を変更制御するようにし、しかる後に次回からの
印刷を行うこととする。具体的には、イエロー画像y、
マゼンタ画像m、シアン画像cの色ズレ量を顕微鏡等を
用いて実測し、このズレ量に応じてシステムコントロー
ラ56からイエロー,マゼンタ,シアンの各記録部5
3,54,55に対して転送される一ライン印字データ
の前後に付加されるダミーデータ数を変更する。このよ
うにすることにより、各サーマルヘッド12,…におけ
る通電対象領域を、中央領域60のみから、補正領域6
1を含む部分に変更制御するとともに、各プリントステ
ージ8,9,10において印刷される画像の位置をE方
向に平行移動することができ、これにより、色ズレの補
正を行うことができる。
【0068】この場合、発熱素子58,…の素子ピッチ
を一単位として、印刷画像をシフトすることができるた
めに、素子ピッチの二分の一以下に色ズレを抑えること
ができ、非常に高精度に色ズレの補正を行うことができ
る。例えば、300DPIのヘッドを使用する場合に
は、素子ピッチ約85μmの二分の一以下に色ズレを抑
えることができ、色ズレによる画質低下を無視できるレ
ベルとすることができる。
【0069】このように、本実施の形態の熱転写式カラ
ープリンタ51およびそれを用いた印刷方法において
は、サーマルヘッド12として、中央領域60と補正領
域61,61とを有したものを用いることとし、色ズレ
が発生した場合には、各色の色ズレを補正するように、
各サーマルヘッド12における通電対象領域を中央領域
60から補正領域61を含む位置に変更制御するように
したため、容易に主走査方向(E方向)の色ズレの補正
を行い、画質低下を防ぐことができる。また、これによ
り、従来と異なり、サーマルヘッドの加工精度、装置の
各部品の加工・組み付け精度を高精度とする必要が無く
なり、製造コストの低減化および製造工程における作業
の大幅な容易化を図ることができる。さらに、この場
合、発熱素子の素子ピッチの二分の一以下に色ズレを抑
えることができるために、従来においては不可能であっ
た非常な高精度での色ズレの補正が実現可能となる。
【0070】なお、上記実施の形態において、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲内において他の構成を採用するよ
うにしてもよい。例えば、上記実施の形態においては、
発熱素子58,…が、記録ドット数Nに加えて2α余分
に設けられたものが、サーマルヘッド52として用いら
れていたが、その代わりに、発熱素子58,…の素子数
が本来のNであるようなサーマルヘッドを用いるように
してもよい。この場合には、中央領域60の記録ドット
数がN−2αとされることとなり、記録ドット数がカッ
トされる方向で色ズレ補正が行われることとなる。
【0071】[第三の実施の形態]次に、本発明の第三
の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態
において、上記第一および第二の実施の形態と共通する
構成ついては、同一の符号を付し、その説明を省略する
こととする。
【0072】図15は、本発明の第三の実施の形態であ
る熱転写式カラープリンタ65の概略構成を示す図であ
る。この熱転写式カラープリンタ65は、その基本的構
成については、従来の熱転写式カラープリンタ1と同一
であるが、イエロー,マゼンタ,シアンの各プリントス
テージ8,9,10におけるサーマルヘッド12,1
2,12に、制御用のイエロー制御部67,マゼンタ制
御部68,シアン制御部69が、それぞれ接続されてい
る点、および、送り出しリール3とイエロープリントス
テージ8との間の記録用紙4の通過域6に沿って、記録
用紙4を送り出しリール3から送り出すための搬送ロー
ラ(記録材料搬送部)70が設けられている点で、従来
の熱転写式カラープリンタ1と相違している。また、図
中に示すように、搬送ローラ70はステッピングモータ
71に接続され、ステッピングモータ71により回転駆
動される構成となっている。
【0073】これらイエロー制御部67,マゼンタ制御
部68,シアン制御部69、およびステッピングモータ
71は、図16に示すように、印刷データの転送および
ステッピングモータ71の制御用のシステムコントロー
ラ(制御装置)72に接続された構成となっている。こ
のシステムコントローラ71は、ステッピングモータ7
1の駆動時には、ステッピングモータ71の1ステップ
における回転時間を1単位時間として、ステッピングモ
ータ71の回転角と時間との関係が常に入力されるよう
になっており、また、これら回転角および時間のデータ
に基づいて、イエロー制御部67,マゼンタ制御部6
8,シアン制御部69を通じ、各サーマルヘッド12,
12,12への通電を制御できるようになっている。
【0074】また、この熱転写式カラープリンタ65に
おいては、シアンプリントステージ10の下流側に、表
面定着等の後処理を行うため後処理機構73が設けられ
ている。
【0075】この熱転写式カラープリンタ65を用いて
印刷を行うには、まず、搬送ローラ70を図15中矢印
F方向に駆動することにより、記録用紙4を図中矢印B
方向に引き出し、イエロー、マゼンタ、シアンの各プリ
ントステージ8,9,10のサーマルヘッド12,1
2,12を記録用紙4に順次圧接していくとともに、こ
れらサーマルヘッド12、12,12に対して通電を行
う。これにより、記録用紙4上の印刷対象領域にフルカ
ラー画像を印刷する。
【0076】そして、記録用紙4上の印刷対象領域が、
イエロー,マゼンタ,シアンのすべてのプリントステー
ジ8,9,10を通過したら、後処理機構73におい
て、後処理材を印刷対象領域に熱により付着させること
により、画像の表面定着を行う。さらに、記録用紙4に
おける印刷対象領域を、後処理機構73の下流側に位置
するカッタ20によって切断する。
【0077】この際、隣接するサーマルヘッド12,1
2への通電タイミングの差と、隣接する圧接部24,2
4間を記録用紙4が移動する時間との間にズレがある場
合には、各プリントステージ8,9,10において同一
の画像(例えば、記録用紙4の搬送方向と直交する直
線:図17参照)を、各色で印刷したとしても、図17
に示すように、イエロー画像y、マゼンタ画像m、シア
ン画像cが記録用紙4の搬送方向(B方向)にずれた印
刷結果が得られることとなってしまう。
【0078】このような場合には、これら各色の位置ず
れを補正するように、各サーマルヘッド12,12,1
2に対する通電タイミングを、ステッピングモータ71
の1ステップにおける回転時間を1単位として、変更制
御するようにする。
【0079】この変更制御の具体的な例は、以下のよう
になる。ここでは、印刷結果が図17に示すように、マ
ゼンタ画像mが、イエロー画像yに比較して50μm、
記録用紙4の搬送方向(B方向)にずれており、シアン
画像cが、イエロー画像yに比較して40μm分、記録
用紙4の搬送方向(B方向)と反対方向にずれていたと
する。また、この場合、画像解像度が300DPIであ
り、画像の1ラインに対応する距離を、ステッピングモ
ータ71の4ステップで搬送する構成が採用されている
とする。
【0080】この場合、マゼンダ画像mの印刷開始タイ
ミング(マゼンタプリントステージ9のサーマルヘッド
12に対する通電開始タイミング)を、通常の設定に比
較して、ステッピングモータ71における2ステップに
対応する時間分早めるように変更制御するとともに、シ
アン画像cの印刷開始タイミング(シアンプリントステ
ージ10のサーマルヘッド12に対する通電開始タイミ
ング)を、通常の設定に比較して、ステッピングモータ
71における2ステップに対応する時間分遅くするよう
に変更制御し、しかる後に、次回からの印刷を行うよう
にする。
【0081】このようにした場合、印刷ずれは、イエロ
ー画像yとマゼンタ画像mとの間で、 0.05−25.4/300/4×2=0.008(mm)=8μm イエロー画像yとシアン画像cとの間で、 0.04−25.4/300/4×2=-0.0023(mm)=-2.3μm となり、色ズレによる画質低下は無視できるレベルにま
でなる。
【0082】上述の熱転写式カラープリンタ65におい
ては、イエロー制御部67,マゼンタ制御部68,シア
ン制御部69およびシステムコントローラ72により、
イエロー,マゼンタ,シアンの各プリントステージ8,
9,10におけるサーマルヘッド12,12,12への
通電開始タイミングが制御可能な構成となっているた
め、記録用紙4の搬送方向(B方向)の色ズレの補正
を、通電開始タイミングを調整することにより、容易に
行うことができる。したがって、従来と異なり、色ズレ
発生防止のために、ヘッドアラインメント調整精度や、
部品加工・組み付け精度を高める必要が無く、大幅なコ
ストダウンを実現することができる。
【0083】また、上述の熱転写式カラープリンタ65
においては、システムコントローラ72により、ステッ
ピングモータ71の1ステップにおける回転時間を1単
位として、各サーマルヘッド12,12,12への通電
開始タイミングを調整可能な構成となっているために、
圧接部24,…間の記録用紙4の搬送時間をステッピン
グモータ71のステップ数と関連づけるとともに、記録
用紙4の搬送時間とサーマルヘッド12への通電開始タ
イミングとの差を単位時間の複数倍に換算し、さらに、
換算された時間差に基づいて、サーマルヘッド12への
通電開始タイミングの制御を行うことができる。したが
って、ステッピングモータ71の1ステップを細かいも
のとすればするほど、精度の高い色ズレ補正を実現する
ことができる。
【0084】さらに、上述の熱転写式カラープリンタ6
5の印刷方法においては、同一画像を各色で印刷すると
ともに、これら各色の色ズレを補正するように、サーマ
ルヘッド12,12,12への通電タイミングを制御す
るようにしたので、色ズレの補正を、容易に、かつ、高
精度に行うことができ、従来のような、色ズレ発生防止
のためのヘッドアラインメント調整等を不要とすること
ができ、大幅なコストダウンを実現することができる。
【0085】なお、上記第三の実施の形態において、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の構成を採用するよう
にしてもよい。例えば、上記実施の形態においては、画
像の1ラインに対応する距離を、ステッピングモータ7
1の4ステップで搬送するとしているが、これに代え
て、1ラインを8ステップで搬送するようにしてもよ
い。このようにすれば、色ズレの補正の精度が倍とな
り、印刷ズレを半分に減少させることができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る熱
転写式カラープリンタにおいては、ガイドローラの位置
が調整可能となっているために、圧接部間における記録
材料のパスラインの長さを調整することができ、したが
って、記録材料の圧接部間におけるパスライン長と、サ
ーマルヘッドの通電タイミングの時間差における記録材
料の搬送距離とが一致しないことにより色ズレが発生し
た場合に、容易に対応が可能である。このように、簡単
に色ズレに対応できるために、従来と異なり、色ズレの
発生防止のためにヘッドアラインメント調整精度や、部
品加工・組み付け精度を高める必要が無くなり、このた
め、プリンタの製造工程における大幅な労力の低減化お
よびコストダウンを図ることができる。
【0087】請求項2に係る熱転写式カラープリンタに
おいては、ガイドローラが、ガイドローラを挟んで隣接
する一対の圧接部の双方を含む仮想平面に対して、接近
離間自在に設けられているために、ガイドローラを仮想
平面から離間させることによって、圧接部間の記録材料
のパスラインを長くすることができ、また、ガイドロー
ラを仮想平面に接近させることによって、圧接部間の記
録材料のパスラインを短くすることができる。したがっ
て、記録材料の搬送方向への色ズレに容易に対応するこ
とができ、請求項1に係る発明を良好に実現することが
できる。
【0088】請求項3に係る熱転写式カラープリンタ
は、ガイドローラが、ガイドローラを挟んで隣接する一
対の圧接部間を結ぶ直線と平行に設けられた回転軸周り
に回転変位可能とされているために、記録材料のパスラ
インの長さを主走査方向(記録材料の搬送方向と直交す
る方向)に変化させることができ、これにより、各プリ
ントステージが傾いて位置するために生じる色ズレに対
しても、容易に対応が可能であり、請求項1または2に
係る発明を良好に実現することができる。
【0089】請求項4に係る熱転写式カラープリンタに
おいては、支持部材が仮想平面と直交する方向に変位可
能とされており、また、支持部材により、ガイドローラ
保持部材を回転軸周りに回動変位可能に支持するととも
に、支持部材とガイドローラ保持部材との間に、ガイド
ローラ保持部材の傾きを調整するための傾き調整部を形
成するようにしたため、上記のような色ズレの補正を、
支持部材の位置の変更、あるいは、傾き調整部によるガ
イドローラ保持部材の傾きの微調整により、容易に行う
ことができ、請求項3に係る発明を良好に実現すること
ができる。
【0090】請求項5に係る熱転写式カラープリンタお
よび請求項6に係る熱転写式カラープリンタの印刷方法
においては、サーマルヘッドとして、中央領域と補正領
域とを有したものを用い、色ズレが発生した場合には、
各色の色ズレを補正するように、各サーマルヘッドにお
ける通電対象領域を中央領域から補正領域を含む位置に
変更制御するようにしたため、容易に主走査方向の色ズ
レの補正を行って。画質低下を防ぐことができる。ま
た、これにより、従来と異なり、サーマルヘッドの加工
精度、装置の各部品の加工・組み付け精度を高精度とす
る必要が無く、製造コストの低減化および製造工程にお
ける作業の大幅な容易化を図ることができる。さらに、
この場合、発熱素子の素子ピッチごとに画像をシフトす
ることができるため、素子ピッチの二分の一以下に色ズ
レを抑えることができ、従来においては不可能であった
非常な高精度での色ズレの補正が実現可能となる。
【0091】請求項7に係る熱転写式カラープリンタに
よれば、制御装置により、各サーマルヘッドへの通電開
始タイミングが制御可能な構成となっているため、記録
材料の搬送方向の色ズレの補正を、通電開始タイミング
を調整することにより、容易に行うことができる。した
がって、従来と異なり、色ズレ発生防止のために、ヘッ
ドアラインメント調整精度や、部品加工・組み付け精度
を高める必要が無く、大幅なコストダウンを実現するこ
とができる。
【0092】請求項8に係る熱転写式カラープリンタに
よれば、制御装置により、ステッピングモータの1ステ
ップにおける回転時間を単位として、各サーマルヘッド
への通電開始タイミングを調整可能な構成となっている
ために、圧接部間の記録材料の搬送時間をステッピング
モータのステップ数と関連づけるとともに、記録材料の
搬送時間とサーマルヘッドへの通電開始タイミングとの
差を単位時間の複数倍に換算し、さらに、換算された時
間差に基づいて、サーマルヘッドへの通電開始タイミン
グの制御を行うことができる。したがって、ステッピン
グモータの1ステップを細かくすることにより、精度の
高い色ズレ補正を可能とすることができる。
【0093】請求項9に係る熱転写式カラープリンタの
印刷方法においては、同一画像を各色で印刷するととも
に、これら各色の色ズレを補正するように、サーマルヘ
ッドへの通電タイミングを制御するようにしたので、色
ズレの補正を、容易に、かつ、高精度に行うことがで
き、従来のような、色ズレ発生防止のためのヘッドアラ
インメント調整等を不要とすることができ、大幅なコス
トダウンを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態を模式的に示す熱
転写式カラープリンタの側面図である。
【図2】 図1に示した熱転写式カラープリンタにおけ
るガイドローラおよびその周辺の構造を示す斜視図であ
る。
【図3】 同、正面図である。
【図4】 同、側面図である。
【図5】 図1に示した熱転写式カラープリンタにおけ
る記録材料と各プリントステージにおける圧接部との位
置関係、および、各プリントステージにおいて同一の画
像を印刷した際に、印刷結果に生じた色ズレの状況を示
す平面図である。
【図6】 図1に示した熱転写式カラープリンタにおい
て、ガイドローラの位置を変位させた際の状況を示す部
分拡大側面図である。
【図7】 図1に示した熱転写式カラープリンタにおい
て、各プリントステージにおいて同一の画像を印刷した
際に、印刷結果に生じた色ズレの他の状況を示す平面図
である。
【図8】 各プリントステージにおける圧接部が記録材
料の通過域に対して傾いて位置していた場合の状況を示
す平面図である。
【図9】 図8に示したような状況において、色ズレの
補正のためにガイドローラを変位させた際の状況を示す
斜視図である。
【図10】 本発明の第一の実施の形態におけるガイド
ローラおよびその周辺の構造の変形例を示す正面図であ
る。
【図11】 同、斜視図である。
【図12】 本発明の第二の実施の形態を模式的に示す
熱転写式カラープリンタの側面図である。
【図13】 図12に示した熱転写式カラープリンタに
おいて用いられるサーマルヘッドの詳細、およびこれら
サーマルヘッドが主走査方向にずれた状態で位置してい
る場合の状況を模式的に示す平面図である。
【図14】 図13に示すように各サーマルヘッドが配
列されていた場合に、各プリントステージにおいて同一
画像を印刷した際に生じた色ズレの状況を示す図であ
る。
【図15】 本発明の第三の実施の形態を模式的に示す
熱転写式カラープリンタの側面図である。
【図16】 図15に示した熱転写式カラープリンタに
おけるステッピングモータおよびイエロー、マゼンタ、
シアンの各制御部とシステムコントローラとの接続状況
を模式的に示すブロック図である。
【図17】 図15に示した熱転写式カラープリンタに
おいて、各プリントステージにおいて同一画像を印刷し
た際に生じた色ズレの状況を示す図である。
【図18】 本発明の従来の技術を模式的に示す熱転写
カラープリンタの側面図である。
【符号の説明】
4 記録用紙(記録材料) 5,70 搬送ローラ(記録材料搬送部) 6 通過域 12,52 サーマルヘッド 13 プラテンローラ 22,51,65 熱転写式カラープリンタ 23 ガイドローラ 23a 回転軸 24 圧接部 26 ガイドローラ保持部材 27 支持部材 31 軸受部 33 回転軸 38 傾き調整部 56,72 システムコントローラ 58 発熱素子 60 中央領域 61 補正領域 71 ステッピングモータ
フロントページの続き Fターム(参考) 2C058 AB03 AB17 AC06 AC17 AE04 AF06 AF31 AF35 2C065 AA01 AC01 CZ03 CZ04 CZ06 CZ08 CZ09 CZ13 DC02 DC03 DC04 DC10 DC23 DC25 DC27 DC28

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録材料の通過域に沿って、特定の色を
    1ラインずつ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の
    上流側から下流側にかけて複数配置され、 これらサーマルヘッドのそれぞれに対して、前記通過域
    を隔てた位置からプラテンが圧接され、 前記通過域に沿って、前記記録材料を搬送するための記
    録材料搬送部が設けられた構成とされる熱転写式カラー
    プリンタであって、 前記通過域に沿って互いに隣接して位置する前記サーマ
    ルヘッドおよび前記プラテンの圧接部同士の間に、前記
    記録材料を案内するためのガイドローラが位置調整可能
    に設けられていることを特徴とする熱転写式カラープリ
    ンタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱転写式カラープリンタ
    であって、 前記ガイドローラは、該ガイドローラを挟んで隣接する
    一対の前記圧接部の双方を含む仮想平面に対して、接近
    離間自在に設けられていることを特徴とする熱転写式カ
    ラープリンタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の熱転写式カラー
    プリンタであって、 前記ガイドローラは、該ガイドローラを挟んで隣接する
    一対の前記圧接部間を結ぶ直線と平行な回転軸周りに回
    転変位可能に設けられていることを特徴とする熱転写式
    カラープリンタ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の熱転写式カラープリンタ
    であって、 前記通過域、前記サーマルヘッド、前記プラテン、およ
    び前記ガイドローラは、同一の筐体に収納され、 該筐体内には、支持部材が、前記仮想平面と直交する方
    向に変位可能に配置され該支持部材には、前記ガイドロ
    ーラの回転軸を保持するための軸受部を有するガイドロ
    ーラ保持部材が、前記ガイドローラを挟んで隣接する一
    対の前記圧接部同士の間を結ぶ直線と平行な回転軸周り
    に回動変位可能に設けられ、 前記支持部材と前記ガイドローラ保持部材との間には、
    前記ガイドローラ保持部材の前記支持部材に対する傾き
    を調整するための傾き調整部が設けられていることを特
    徴とする熱転写式カラープリンタ。
  5. 【請求項5】 記録材料の通過域に沿って、特定の色を
    1ラインずつ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の
    上流側から下流側にかけて複数配置され、 これらサーマルヘッドのそれぞれに対して、前記通過域
    を隔てた位置からプラテンが圧接され、 前記通過域に沿って前記記録材料を搬送するための記録
    材料搬送部が設けられた構成の熱転写式カラープリンタ
    であって、 前記各サーマルヘッドは、 該サーマルヘッドと前記プラテンとの圧接部を通過する
    記録材料に対する印刷対象領域の幅寸法と同一幅を有
    し、その全域にわたって発熱素子が配列された中央領域
    と、 該中央領域の両側方の該中央領域と連続する位置に一定
    の幅寸法を有するように配置され、その全域にわたって
    発熱素子が配列された補正領域とを備えた構成とされ、 なおかつ、前記各サーマルヘッドは、前記各発熱素子に
    対する通電を制御可能な制御装置に対して接続されてい
    ることを特徴とする熱転写式カラープリンタ。
  6. 【請求項6】 記録材料の通過域に沿って、特定の色を
    1ラインずつ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の
    上流側から下流側にかけて複数配置され、 これらサーマルヘッドのそれぞれに対して、前記通過域
    を隔てた位置からプラテンが圧接され、 前記通過域に沿って、前記記録材料を搬送するための記
    録材料搬送部が設けられた構成とされた熱転写式カラー
    プリンタにおける印刷方法であって、 前記各サーマルヘッドを、前記記録材料に対する印刷対
    象領域の幅寸法と同一幅にわたって発熱素子が配列され
    た中央領域と、該中央領域の両側方の該中央領域と連続
    する位置に一定の幅寸法にわたって発熱素子が配列され
    た補正領域とを有する構成としておき、 前記記録材料搬送部を駆動して、前記記録材料を前記通
    過域の上流側から下流側に搬送するとともに、前記サー
    マルヘッドを前記上流側に位置するものから順次該記録
    材料に対して圧接させ、なおかつ、該サーマルヘッドの
    中央領域に位置する発熱素子に対して通電を行うことに
    より、同一画像を、前記各サーマルヘッドが記録し得る
    各色で前記記録材料に対して印刷し、 前記記録材料上における前記同一画像を構成する各色
    が、該記録材料の搬送方向と直交する方向の異なる位置
    に記録されていた場合には、これら各色の位置ずれを補
    正するように、前記各サーマルヘッドにおける前記発熱
    素子に対する通電対象領域を前記補正領域を含む位置に
    変更制御し、しかる後に、前記記録材料に対する画像印
    刷を再開することを特徴とする熱転写式カラープリンタ
    の印刷方法。
  7. 【請求項7】 記録材料の通過域に沿って、特定の色を
    1ラインずつ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の
    上流側から下流側にかけて複数配置され、 これらサーマルヘッドのそれぞれに対して、前記通過域
    を隔てた位置からプラテンが圧接され、 前記通過域に沿って、前記記録材料を搬送するための記
    録材料搬送部が設けられた構成の熱転写式カラープリン
    タであって、 前記各サーマルヘッドは、その通電開始タイミングを調
    整可能とする制御装置に対して接続されていることを特
    徴とする熱転写式カラープリンタ。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の熱転写式カラープリンタ
    であって、 前記記録材料搬送部は、ステッピングモータにより駆動
    される構成とされ、 前記制御装置は、前記ステッピングモータの1ステップ
    における回転時間を1単位として、前記サーマルヘッド
    への通電の開始タイミングを調整可能な構成とされてい
    ることを特徴とする熱転写式カラープリンタ。
  9. 【請求項9】 記録材料の通過域に沿って、特定の色を
    1ラインずつ記録するサーマルヘッドが、前記通過域の
    上流側から下流側にかけて複数配置され、 これらサーマルヘッドのそれぞれに対して、前記通過域
    を隔てた位置からプラテンが圧接され、 前記通過域に沿って前記記録材料を搬送するための記録
    材料搬送部が設けられた構成とされた熱転写式カラープ
    リンタにおける印刷方法であって、 前記記録材料搬送部を駆動して、前記記録材料を前記通
    過域の上流側から下流側に搬送するとともに、前記サー
    マルヘッドを前記上流側に位置するものから順次該記録
    材料に対して圧接させ、なおかつ、該サーマルヘッドに
    通電を行うことにより、同一画像を、前記各サーマルヘ
    ッドが記録し得る各色で前記記録材料に対して印刷し、 前記記録材料上における前記同一画像を構成する各色
    が、前記記録材料の搬送方向の異なる位置に記録されて
    いた場合には、これら各色の位置ずれを補正するよう
    に、前記各サーマルヘッドに対する通電タイミングを変
    更制御して前記記録材料に対する画像印刷を行うことを
    特徴とする熱転写式カラープリンタの印刷方法。
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