JP2000105665A - 座標群湾曲化補正装置および座標群湾曲化補正方法 - Google Patents

座標群湾曲化補正装置および座標群湾曲化補正方法

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JP2000105665A JP27394398A JP27394398A JP2000105665A JP 2000105665 A JP2000105665 A JP 2000105665A JP 27394398 A JP27394398 A JP 27394398A JP 27394398 A JP27394398 A JP 27394398A JP 2000105665 A JP2000105665 A JP 2000105665A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作者が紙上に鉛筆で描いたイメージと大差
のない描画を表示画面上において行うため、ポインティ
ングデバイスを用いた入力操作により入力された座標群
を補正する座標群湾曲化補正装置を提供する。 【解決手段】 座標群湾曲化補正装置は、ポインティン
グデバイスにより入力された一連の座標点を座標群とし
て格納する座標群格納部と、前記座標群の各座標点を質
点の位置として当該質点を結ぶ連成バネの動きを模擬し
各質点の移動させる場合の初期パラメータを設定する初
期条件設定部と、前記初期条件設定部により設定したパ
ラメータに従い前記座標群の各座標点を質点の位置とし
た連成バネの運動方程式を減衰項を加えて固定端条件の
もとで解く演算処理を行い当該質点の移動位置を求めて
出力する演算処理部と、前記演算処理部により出力され
た質点の移動位置を各座標点とした座標群を表示画面上
に描画する座標群描画処理部を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座標群湾曲化補正
装置および座標群湾曲化補正方法に関し、特に、マウス
などのポインティングデバイスにより一連の座標点が座
標群として入力され、その座標群を結ぶ線により曲線と
して表示画面上に描画する場合に、座標群の描画軌跡に
よる曲線を滑らかに補正する座標群湾曲化補正装置およ
び座標群湾曲化補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータを用いて図形や絵を描画す
る場合、例えば、ペイントプログラムを起動させ、その
プログラム処理の中で鉛筆ツールを用いて線図形を描画
する場合には、表示画面において描画操作を行うが、そ
の場合には、表示画面に対する描画点の位置指定手段と
して、通常、操作者はマウスやライトペンなどのポイン
ティングデバイスを用いて、一連の座標群を入力して描
画する操作を行う。
【0003】この場合において、例えば、表示画面にお
いて文字を描画する場合、また、チェック印などの手書
き風の線図形を描画する場合、マウスを動かして一連の
座標群を入力して描画するが、大抵の場合、マウスポイ
ンタが描いた軌跡(入力された一連の座標群を結んだ
線)は、滑らかではなく、結果として美しくない。これ
は、マウスの操作により座標群を入力する際に手ぶれを
伴うためである。
【0004】特に、ポインティングデバイスのマウスを
用いた入力操作により、操作者本人がイメージした通り
の軌跡を描画することは、例えば、紙上に鉛筆で描いた
イメージと大差のない描画を表示画面上に描画すること
は非常に難しい。
【0005】従来、ペイントプログラムの鉛筆ツールを
用いて、表示画面上のキャンバス上に、マウスポインタ
が通過した軌跡を線図形として描画する一般的な方法
は、図12に示すように、マウスポインタが通過した座
標点をある間隔(時間間隔あるいは空間間隔)ごとに取
得していき、取得した一連の座標群を逐一、直線で結ん
でいくという方法である。
【0006】仮に、入力された全ての(あるいは部分的
な)座標群を記憶装置に格納し、更に適切な条件を付加
することによって、理論上では、入力され格納された一
連の座標群を通過または近似するような曲線の方程式を
求めることができれば、例えば、図13に示すように、
座標群の間を滑らかに補間することが可能である。
【0007】しかしながら、このような方法を用いる場
合には、実際にマウスを動かす操作を滑らかに行えない
ことが多く、このため、ぎこちない操作を行った描画軌
跡では、与えられた座標群が歪んだ分布をしていること
になり、この場合には、歪んだ分布をした座標群を結ぶ
滑らかな曲線を描くだけであり、マウス操作の手ぶれ補
正の根本的な解決方法とはならない。すなわち、図12
および図13に示す例では、丸印で表記された座標群の
分布(入力された座標群)がほぼ均等に分布(配置)さ
れた例としてを示しているが、これが歪んだ分布をして
いると滑らかな曲線とならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の問題点を解決するためになされたものであり、
本発明の目的は、操作者が紙上に鉛筆で描いたイメージ
と大差のない描画を、表示画面上において行うため、マ
ウス等のポインティングデバイスを用いた入力操作によ
り入力された座標群を補正する座標群湾曲化補正装置お
よび座標群湾曲化補正方法を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、マウス等のポ
インティングデバイスを用いて手書き風の線図形を描画
する場合において、視覚的に良好な線図形を描画するた
め、入力された座標群の位置データを補正する座標群湾
曲化補正装置および座標群湾曲化補正方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明による座標群湾曲化補正装置は、ポ
インティングデバイスにより入力された一連の座標点を
座標群として格納する座標群格納部と、前記座標群の各
座標点を質点の位置として当該質点を結ぶ連成バネの動
きを模擬し各質点を移動させる場合の初期パラメータを
設定する初期条件設定部と、前記初期条件設定部により
設定したパラメータに従い前記座標群の各座標点を質点
の位置とした連成バネの運動方程式を減衰項を加えて固
定端条件のもとで解く演算処理を行い当該質点の移動位
置を求めて出力する演算処理部と、前記演算処理部によ
り出力された質点の移動位置を各座標点とした座標群を
表示画面上に描画する座標群描画処理部を備えたことを
特徴とする。
【0011】また、本発明の座標群湾曲化補正方法は、
ポインティングデバイスにより入力された一連の座標点
の位置データを格納し、所定数の位置データが格納され
た場合に、格納した一連の座標点の位置データを、とな
りあった質点がバネで繋げられている連成振動子の位置
データとして入力し、初期状態として前記連成振動子は
バネが自然の長さより少しだけ伸ばされている状態で各
質点がバネで繋げられている状態に設定し、連成振動子
における各々のバネの自然の長さを計算し、質点の振動
を落ち着かせるために質点に抵抗力を作用させ、分子動
力学法を用いて運動方程式を数値積分して新たな座標点
の位置データを計算し、計算された座標点の位置データ
を前記ポインティングデバイスにより入力された一連の
座標点の位置データとして置き換えることを特徴とす
る。
【0012】このような特徴を有する座標群湾曲化補正
装置は、座標群格納部が、ポインティングデバイスによ
り入力された一連の座標点を座標群として格納すると、
初期条件設定部が、座標群の各座標点を質点の位置とし
て当該質点を結ぶ連成バネの動きを模擬し各質点を移動
させる場合の初期パラメータを設定する。そして、演算
処理部が、初期条件設定部により設定したパラメータに
従い前記座標群の各座標点を質点の位置とした連成バネ
の運動方程式を減衰項を加えて固定端条件のもとで解く
演算処理を行い当該質点の移動位置を求めて出力する。
座標群描画部は、演算処理部により出力された質点の移
動位置を各座標点とした座標群を表示画面上に描画す
る。これにより、ポインティングデバイスを用いた手書
き風の線図形の描画を行う場合において、入力された一
連の座標点の座標群として図形を描画するする際、入力
時に伴う手ぶれが原因で歪んだ線図形を滑らかに補正す
ることができ、視覚的に良好な線図形を表示画面上に描
画させることができる。
【0013】また、本発明による座標群湾曲化補正方法
によれば、ポインティングデバイスにより入力された一
連の座標点の位置データを格納し、所定数の位置データ
が格納された場合に、格納した一連の座標点の位置デー
タを、となりあった質点がバネで繋げられている連成振
動子の位置データとして入力し、初期状態として前記連
成振動子はバネが自然の長さより少しだけ伸ばされてい
る状態で各質点がバネで繋げられている状態に設定し、
連成振動子における各々のバネの自然の長さを計算し、
質点の振動を落ち着かせるために質点に抵抗力を作用さ
せ、分子動力学法を用いて運動方程式を数値積分して新
たな座標点の位置データを計算し、計算された座標点の
位置データを前記ポインティングデバイスにより入力さ
れた一連の座標点の位置データとして置き換える。
【0014】これにより、ポインティングデバイスによ
る座標点の入力時に、入力時に伴う手ぶれが原因で歪ん
だ線図形を滑らかに補正することができ、視覚的に良好
な線図形を表示画面上に描画させることができる。結果
として、紙上に鉛筆で描いたイメージに近い手書き風の
線図形を表示画面上に描画することができるので、コン
ピュータを使用した教育やレビューにおいて、補足説明
をするための描画補正ツールとして利用することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施する場合の一
形態を図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発
明の一実施例に係る座標群湾曲化補正描画ツールの要部
の構成を示すブロック図である。座標群湾曲化補正描画
ツールは、図1に示すように、ポインティングデバイス
により入力された一連の座標点を座標群として、その座
標値を格納する座標群格納部11と、格納された座標群
の各座標点の座標値から、運動方程式を数値積分するた
めに必要な初期条件を計算する初期条件演算処理部12
と、分子動力学法を用いて、与えられた初期条件で運動
方程式を数値積分して新たな座標群を計算する運動方程
式演算処理部13と、運動方程式演算処理部13により
新たに得られた座標群を表示画面上に描画する座標群描
画処理部14とを主要な構成要素として構成される。
【0016】図1の座標群湾曲化補正描画ツールにおい
ては、座標群格納部11が、ポインティングデバイスに
より入力された一連の座標点の位置データをまとめて、
座標群として格納する。初期条件演算処理部12は、後
述するように、運動方程式演算処理部13により座標群
の各座標点を質点の位置として当該質点を結ぶ連成バネ
の動きを模擬し各質点の移動させる場合の初期条件のパ
ラメータとして、縮小率ε、質量m、バネ定数k、減衰
率η、時間間隔Δt、計算回数Nを設定する。
【0017】運動方程式演算処理部13は、初期条件演
算処理部12により設定したパラメータに従い前記座標
群の各座標点を質点の位置とした連成バネの運動方程式
を減衰項を加えて固定端条件のもとで解く演算処理を行
い、質点の移動位置を求めて出力する。座標群描画処理
部14は、演算処理部により出力された質点の移動位置
を各座標点とした座標群を表示画面上に描画する。この
ようにして行われるポインティングデバイスにより入力
された一連の座標点の移動処理について、順を追って具
体的に説明する。
【0018】図2は、ポインティングデバイスにより入
力された一連の座標点から構成される座標群の一例を示
す図であり、まず、最初に、座標群格納部11にこれら
座標群の各座標値が格納される。図2においては、番号
を付けた丸印がポインティングデバイスの操作により入
力された各座標点を示しており、番号により示したよう
な順番で一連の座標点が入力されて、座標群格納部11
に格納されているものとする。
【0019】次に、初期条件演算処理部12および運動
方程式演算処理部13で行われる計算処理について説明
する。ここでは、前述したように、ポインティングデバ
イスにより入力された一連の座標群の各座標点を質点の
位置として当該質点を結ぶ連成バネの動きを模擬し各質
点を移動させる処理を行う。
【0020】図3はポインティングデバイスにより入力
された一連の座標点を質点としたバネに繋げられている
連成振動子の様子を説明する図であり、図4は質点iの
座標x(ベクトル値)と質点iと質点(i+1)の間
の距離dの関係を説明する図である。また、図5は、
補正される前の座標群による描画例と補正された後の座
標群による曲線の描画例を示す図である。これらの図を
参照して説明する。
【0021】ポインティングデバイスにより入力された
一連の座標点は、まとめて座標群とされ、図3に示すよ
うに、その座標群の中の各座標点が質点31として、隣
り合った質点31がバネ32で繋げられている連成振動
子の中の各質点31の座標値であると解釈して演算処理
を行う。その場合に、初期状態として、この連成振動子
においては、各質点31の間に繋げられている各々のバ
ネ32が、各々のバネの自然の長さより少しだけ伸ばさ
れている状態であるとし、更に最初と最後の質点の位置
は空間的に固定(固定端条件)する。このような設定に
すると、各質点の最初の運動方向は、図3で示す矢印の
ような方向となり、各質点31の間がバネ32により引
っ張られて縮むように移動する運動を行うと、各質点3
1を結ぶ曲線は、より滑らかな曲線群に補正されること
が期待される。
【0022】ここで、初期状態として、図4に示すよう
に、入力された座標群の中の各座標点の質点iと質点
(i+1)の間の距離dが、各々のバネの自然の長さ
に対して共通した比率1/εで伸ばされている設定
にすると、隣接する質点iと質点(i+1)の間のバネ
の自然の長さLは次の(式1)で求められる。
【数1】 滑らかな補正を行うためには、縮小率εを0<ε<1の
範囲にとる必要があり、縮小率εを小さい値に設定する
ほど、各々のバネの自然の長さLは小さく設定される
ので、補正後の座標点(質点)は直線に近づくように移
動する。
【0023】初期条件演算処理部12においては、ま
ず、最初の処理として、与えられた座標群の各座標点
(質点)のすべてのバネの自然の長さLを(式1)に
より計算する。そして、更に、すべての質点の質量を
m、各質点の間のすべてのバネをバネ定数kの線形バネ
であるとみなし、質点の振動を落ち着かせるために、質
点の速度v(ベクトル値)に比例するような振動の減
衰項を加える。この場合の質点iの運動を記述する運動
方程式は、次の(式2)のようになる。
【数2】 ここで係数ηは減衰率であり、この値を大きくとると、
運動方程式演算処理部13において、補正するために必
要な計算回数Nが多くなる反面、安定した補正結果が得
られる。初期条件演算処理部12では、第2番目の処理
として、与えられた座標群のすべての質点iに作用する
力fを(式2)により計算する。そして、第3番目の
処理として、分子動力学法で必要とするすべての質点i
の速度vに初期速度としてゼロを代入し、質点の質量
m、バネ定数k、および減衰率ηの各係数の値と、分子
動力学法で使われる時間間隔Δtの値を設定する。
【0024】次に、運動方程式演算処理部13で行われ
る計算処理について説明する。運動方程式演算処理部1
3では、初期条件演算処理部12で得られた初期条件の
設定値を用いて、分子動力学法により(式2)で与えら
れた運動方程式を数値積分し、個々の質点の位置x
時間発展させていく。ここでは、分子動力学法として、
Verletアルゴリズムを用いて計算するようにしている。
このVerletアルゴリズムは、次の(式3)で表される。
【数3】 この(式3)を繰り返し計算することにより、質点の位
置xと速度vを時間発展させ、滑らかに補正された
新たな座標点からなる座標群を得る。これをポインティ
ングデバイスにより入力された一連の座標点からなる座
標群(補正前)と、計算結果による座標群(補正後)と
置き換えることにより、滑らかな曲線でポインティング
デバイスにより入力された一連の座標点による描画が行
える。
【0025】最後に、座標群描画処理部14により、運
動方程式演算処理部13で得られた新たな座標群を逐
一、直線で結んでいき、表示画面上に描画すると、例え
ば、図5に示すように、ポインティングデバイスによる
一連の座標点の入力操作によって、アルファベットの
「b」を手書き風文字(筆記体)に描画すると、左側に
示すような手ぶれを生じたように描画の図形が、補正さ
れて、右側に示すように滑らかに補正される。
【0026】図6は、縮小率εの変化による補正の度合
いを説明する図である。図6に示す描画例は、初期条件
のパラメータとして、質量m=1、バネ定数k=10、
減衰率η=5、時間間隔Δt=0.1、計算回数N=5
00に設定し、縮小率εを変化した例を示している。こ
こでは、計算前の描画例の曲線と、縮小率ε=0.8で
計算した描画例の曲線と、縮小率ε=0.5で計算した
描画例の曲線を併せて示している。図6の描画例の曲線
から明らかなように、縮小率εを小さくするほど、曲線
が滑らかに変化している。
【0027】図7は、計算回数Nの変化による補正の度
合いの変化を示す図である。図7に示す描画例では、初
期条件のパラメータとして、質量m=1、バネ定数k=
10、減衰率η=5、時間間隔Δt=0.1、縮小率ε
=0.1に設定し、計算回数Nを変化した例を示してい
る。ここでは、計算前の描画例の曲線と、計算回数N=
50で計算した描画例の曲線と、計算回数N=100で
計算した描画例の曲線と、更に、計算回数N=200で
計算した描画例の曲線を併せて示している。図7の描画
例の曲線から明らかなように、計算回数Nを多くするほ
ど、曲線が滑らかに変化している。
【0028】図8は、手書き文字の入力操作による一連
の座標点が取得された座標群の例を示す図である。図8
に示されるように、「Hello」というアルファベッ
ト文字をマウス操作により、手書き風に描くようにして
座標点を入力した場合の座標群を示している。ゆっくり
ドラッグして入力された部分では、座標点の密度が高
く、速くドラッグして入力された部分では、取得された
座標点の密度は低い。
【0029】このような入力された座標群の各座標点
を、そのまま単純に直線で結ぶと、図9に示すような描
画例の曲線となる。図9に例示される描画例の曲線は、
図8に示す座標群に対して補正を行わないで描画した描
画例の曲線を示しており、入力時の手ぶれにより、ライ
ンが歪んでしまい、美しくない描画例となっている。
【0030】しかし、このように入力された座標群の各
座標点に対して、本発明の座標群湾曲化補正装置により
座標群湾曲化補正を施すと、座標群の中の各座標点が移
動して、図10に示すように、各座標点を直線で結んだ
曲線として滑らかに補正されることになる。図10に示
す座標群の補正例は、初期条件のパラメータとして、質
量m=1、バネ定数k=10、減衰率η=5、時間間隔
Δt=0.1、縮小率ε=0.8、計算回数N=500
で計算した後、その座標群の各座標点を直線で結んだ描
画例となっている。先に示した図9の描画例の曲線と比
べて、明らかに補正されていることがわかる。
【0031】また、図11は、図8に示す座標群に対し
て別の初期条件のパラメータで補正を行った描画例を示
している。この場合の座標群の補正例は、初期条件のパ
ラメータとして、質量m=1、バネ定数k=10、減衰
率η=5、時間間隔Δt=0.1、縮小率ε=0.1、
計算回数N=50で計算した後、その座標群の各座標点
を直線で結んだ描画例となっている。縮小率εを小さい
値(=0.1)に設定することにより、一回の計算で座
標点が移動する距離が大きくなり、速く収束することに
なって、補正に要する計算回数Nを短縮させることがで
きる。この計算回数Nは、図10の場合の(1/10)
であるが、先に示した図9の描画例と比べて、描画結果
はほとんど変わらないものとなっている。
【0032】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の座標群
湾曲化補正装置または座標群湾曲化補正方法によれば、
マウスなどのポインティングデバイスを用いた手書き風
の線図形の描画において、入力時に伴う手ぶれが原因で
歪んだ線図形を滑らかに補正することができ、視覚的に
良好な線図形を表示画面上に描画させることができる。
結果として、紙上に鉛筆で描いたイメージに近い手書き
風線図形を表示画面上に描画することができるので、コ
ンピュータを使用した教育やレビューにおいて、補足説
明をするためのツールとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る座標群湾曲化補正描画
ツールの要部の構成を示すブロック図、
【図2】ポインティングデバイスにより入力された一連
の座標点から構成される座標群の一例を示す図、
【図3】ポインティングデバイスにより入力された一連
の座標点を質点としたバネに繋げられている連成振動子
の様子を説明する図、
【図4】質点iの座標xと質点iと質点(i+1)の
間の距離dの関係を説明する図、
【図5】補正される前の座標群による描画例と補正され
た後の座標群による曲線の描画例を示す図、
【図6】縮小率εの変化による補正の度合いを説明する
図、
【図7】計算回数Nの変化による補正の度合いの変化を
説明する図、
【図8】手書き文字の入力操作による座標点が取得され
た座標群の例を示す図、
【図9】図8に示す座標群に対して補正を行わないで描
画した描画例を示す図、
【図10】図8に示す座標群に対して所定の初期条件の
パラメータで補正を行った描画例を示す図、
【図11】図8に示す座標群に対して別の初期条件のパ
ラメータで補正を行った描画例を示す図、
【図12】マウスポインタが通過した軌跡を線図形とし
て描画する一般的な方法を説明する図、
【図13】座標点の間を滑らかに補間したときの描画を
説明するための図である。
【符号の説明】
11…座標群格納部、 12…初期条件演算処理部、 13…運動方程式演算処理部、 14…座標群描画処理部、 31…質点、 32…バネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B050 BA18 CA07 DA09 EA13 EA21 FA02 FA09 5B068 CC12 DD00 5B087 AA09 AB10 AD00 AE03 BB00 DD17 DJ00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポインティングデバイスにより入力され
    た一連の座標点を座標群として格納する座標群格納部
    と、 前記座標群の各座標点を質点の位置として当該質点を結
    ぶ連成バネの動きを模擬し各質点を移動させる場合の初
    期パラメータを設定する初期条件設定部と、 前記初期条件設定部により設定したパラメータに従い前
    記座標群の各座標点を質点の位置とした連成バネの運動
    方程式を減衰項を加えて固定端条件のもとで解く演算処
    理を行い当該質点の移動位置を求めて出力する演算処理
    部と、 前記演算処理部により出力された質点の移動位置を各座
    標点とした座標群を表示画面上に描画する座標群描画処
    理部を備えたことを特徴とする座標群湾曲化補正装置。
  2. 【請求項2】 ポインティングデバイスにより入力され
    た一連の座標点の位置データを格納し、所定数の位置デ
    ータが格納された場合に、格納した一連の座標点の位置
    データを、となりあった質点がバネで繋げられている連
    成振動子の位置データとして入力し、初期状態として前
    記連成振動子はバネが自然の長さより少しだけ伸ばされ
    ている状態で各質点がバネで繋げられている状態に設定
    し、連成振動子における各々のバネの自然の長さを計算
    し、質点の振動を落ち着かせるために質点に抵抗力を作
    用させ、分子動力学法を用いて運動方程式を数値積分し
    て新たな座標点の位置データを計算し、計算された座標
    点の位置データを前記ポインティングデバイスにより入
    力された一連の座標点の位置データとして置き換えるこ
    とを特徴とする座標群湾曲化補正方法。
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