JPH06274149A - アウトラインフォントの幅変更処理方法および装置 - Google Patents

アウトラインフォントの幅変更処理方法および装置

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JPH06274149A
JPH06274149A JP5089124A JP8912493A JPH06274149A JP H06274149 A JPH06274149 A JP H06274149A JP 5089124 A JP5089124 A JP 5089124A JP 8912493 A JP8912493 A JP 8912493A JP H06274149 A JPH06274149 A JP H06274149A
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curve
offset
equation
outline
point
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JP5089124A
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Kazuo Fukumoto
一夫 福本
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Mutoh Industries Ltd
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Mutoh Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な処理でアウトラインフォントを構成する
アウトライン曲線を近似的にオフセットさせ、容易にア
ウトラインフォント曲線の線幅を変更する。 【構成】第1の最遠点算出部2は、有理型2次ベジェ曲
線の底辺からの最遠点を求める。オフセット演算部3
は、両端の制御点に対し、距離sのオフセットをかけて
オフセット曲線の両端の制御点を得る。交点算出部4
は、オフセット曲線の両端の接線の交点を求める。第2
の最遠点算出部5は、オフセット曲線の底辺からの最遠
点を求める。重み演算部6は、底辺からの最遠点のオフ
セット距離を所定値とするための重みの値を求める。オ
フセット曲線生成部7は、オフセット演算部3、交点算
出部4および重み演算部6の結果に基づいてオフセット
曲線を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アウトラインフォント
システムにおけるアウトラインフォントの加工・編集に
係り、特にアウトラインフォントを構成するアウトライ
ン曲線をオフセットさせてアウトラインフォント曲線の
線幅を変更するアウトラインフォントの幅変更処理方法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、アウトラインフォントシステム
においては、イメージスキャナ等により読み取られた印
刷書体等のイメージ情報から抽出した輪郭点列をもと
に、補間・近似を行ってアウトラインの曲線データを生
成することが行われる。従来、アウトラインフォントシ
ステム等において、アウトライン曲線を表現する点列情
報に基づいてアウトライン曲線データを補間・近似する
際には、いわゆる「3次ベジェ曲線」による表現を用い
て曲線を補間・近似するか、いわゆる最小自乗近似によ
るあてはめ処理を行うかするのが一般的であった。「3
次ベジェ曲線」による表現を用いた場合、2次曲線また
はそれに近い図形要素を近似するには、そのような図形
要素をさらにいくつかに分割せざるを得ない。また、直
線については、「3次ベジェ曲線」を用いて近似を行う
ことは不可能である。
【0003】最小自乗近似によるあてはめ処理では、ア
ウトライン点列の各点と曲線との間の距離計算を全ての
候補曲線に対して行わなければならない。また、アウト
ラインフォントシステムにおいては、生成され補間され
たアウトラインフォントデータに変換を施して、アウト
ラインフォントの加工・編集を行い再格納することが行
われる。このような、アウトラインフォントの加工・編
集には、例えばアフィン変換による拡大・縮小、回転、
平行移動および剪断、アウトラインオフセットによる幅
付け、シャドウ処理による影付け、並びにディストーシ
ョン処理による投影的変換等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アウトライ
ンオフセットによる幅付け、すなわち幅変更は、アウト
ラインフォントを構成するアウトライン曲線をオフセッ
トさせてアウトラインフォント曲線の線幅を変更する処
理であるが、従来はアウトライン曲線データが「3次ベ
ジェ曲線」により表現されていたため、アウトライン曲
線をオフセットさせることが容易ではなく、曲線上の点
毎にオフセット計算を行うか、または複雑な近似的手法
を用いるかせざるを得なかった。本発明は、このような
事情に鑑みてなされたもので、簡単な処理でアウトライ
ンフォントを構成するアウトライン曲線を近似的にオフ
セットさせることができ、容易にアウトラインフォント
曲線の線幅を変更することを可能とするアウトラインフ
ォントの幅変更処理方法および装置を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアウトライ
ンフォントの幅変更処理方法は、アウトライン曲線をオ
フセットさせてアウトラインフォント曲線の線幅を変更
するにあたり、アウトライン曲線の部分曲線を第1〜第
3の制御点および重みで決定される2次有理ベジェ曲線
で表現するステップと、2次有理ベジェ曲線で表現され
た部分曲線の両端の第1および第3の制御点を所定距離
オフセットさせてオフセット曲線の両端の第1および第
3の制御点を求めるステップと、オフセット曲線の第1
および第3の制御点に基づき元の部分曲線の両端点の接
線を平行移動してオフセット曲線の両端の制御点の接線
の交点を求め、この交点をそのオフセット曲線の第2の
制御点として、2次有理ベジェ曲線で表現されたオフセ
ット曲線を求めるステップと、元の部分曲線の中点に対
するオフセット曲線の中点のオフセット距離を上記所定
距離とするオフセット曲線の重みを求め、この重みを上
記2次有理ベジェ曲線で表現されたオフセット曲線に与
えるステップとを有することを特徴としている。
【0006】本発明に係るアウトラインフォントの幅変
更処理装置は、アウトライン曲線をオフセットさせてア
ウトラインフォント曲線の線幅を変更するアウトライン
フォントの幅変更処理装置において、アウトライン曲線
の部分曲線を第1〜第3の制御点および重みで決定され
る2次有理ベジェ曲線で表現するための手段と、2次有
理ベジェ曲線で表現された部分曲線の両端の第1および
第3の制御点を所定距離オフセットさせてオフセット曲
線の両端の第1および第3の制御点を求めるための手段
と、オフセット曲線の第1および第3の制御点に基づき
元の部分曲線の両端点の接線を平行移動してオフセット
曲線の両端の制御点の接線の交点を求め、この交点をそ
のオフセット曲線の第2の制御点として、2次有理ベジ
ェ曲線で表現されたオフセット曲線を求めるための手段
と、元の部分曲線の中点に対するオフセット曲線の中点
のオフセット距離を上記所定距離とするオフセット曲線
の重みを求め、この重みを上記2次有理ベジェ曲線で表
現されたオフセット曲線に与えるための手段とを具備す
ることを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明のアウトラインフォントの幅変更処理方
法および装置においては、アウトライン曲線をオフセッ
トさせてアウトラインフォント曲線の線幅を変更するに
あたり、アウトライン曲線の部分曲線を第1〜第3の制
御点および重みで決定される2次有理ベジェ曲線で表現
し、2次有理ベジェ曲線で表現された部分曲線の両端の
第1および第3の制御点を所定距離オフセットさせてオ
フセット曲線の両端の第1および第3の制御点を求め、
オフセット曲線の第1および第3の制御点に基づき元の
部分曲線の両端点の接線を平行移動してオフセット曲線
の両端の制御点の接線の交点を求め、この交点をそのオ
フセット曲線の第2の制御点として、2次有理ベジェ曲
線で表現されたオフセット曲線を求め、元の部分曲線の
中点に対するオフセット曲線の中点のオフセット距離を
上記所定距離とするオフセット曲線の重みを求めて、こ
の重みを上記2次有理ベジェ曲線で表現されたオフセッ
ト曲線に与えるので、簡単な処理でアウトラインフォン
トを構成するアウトライン曲線を近似的にオフセットさ
せることができ、容易にアウトラインフォント曲線の線
幅を変更することが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。本発明の実施例の説明に先立ち、まず本発明の
実施例でフォントのアウトラインの補間に用いる曲線デ
ータ生成の原理について詳細に説明する。フォントアウ
トラインの補間には、従来より「ベジェ曲線」と呼ばれ
る特殊な自由曲線が応用されている。また、近年、この
ベジェ曲線に関し「有理型ベジェ曲線」と称される新し
い曲線表現形式が提唱されつつある。 《ベジェ曲線の基礎》まず、ベジェ曲線の基本的な事項
について簡単に説明する。
【0009】〈ベジェ曲線の表現とその性質〉一般に、
次数n(=n次)のベジェ曲線bn (明細書の表記の制
限により、ベクトル等を示す太字は、そのまま通常の太
さの文字で表記する。したがって、明細書中では、太字
と通常文字とが特に区別されずに同一の表記となり、例
えば「b」と表記されていても、太字、すなわちベクト
ル等を意味する場合と通常の太さの文字、すなわち通常
の文字の場合とがある。(但し、図および数式において
は、太字による表記が可能であるのでそのまま太字は太
字として示す))は、0≦t≦1に正規化されたパラメ
ータtと、n+1個の制御点bi (i=0,1,…,
n)を用いて、数1であらわされる。
【0010】
【数1】
【0011】ただし、数2である。
【0012】
【数2】
【0013】ここで、制御点bi は、任意の次元の位置
ベクトルであり、bn (t)もbiと同じ次元(例えば
m次元とする)の曲線ベクトルとなる。応用上は、m=
2あるいは3(すなわち2次元または3次元)とみなせ
ば十分である。例えば、(2次元)平面上のn次ベジェ
曲線は、bi =(xi ,yi )(i=0,1,…,n)
として、数3であらわされると考えてよい。
【0014】
【数3】
【0015】上述の数1で表現されたベジェ曲線は次の
ような性質を持つ。 (1) アフィン変換不変性 図形処理上重要な変換として、平行移動、回転、拡大・
縮小、剪断があるが、これらはアフィン変換Φとして統
一的に表現することができる。m次元ベクトルxのアフ
ィン変換は数4であらわされる。
【0016】
【数4】
【0017】ただし、数4において、Aは、m×m行
列、vは、m次元の定ベクトルである。このとき、n次
ベジェ曲線bn のアフィン変換を求めてみると、数5の
ようになり、数6が得られる。
【0018】
【数5】
【0019】
【数6】
【0020】これを、アフィン変換不変性という。これ
は、bn のアフィン変換が、制御点bi のアフィン変換
Φ(bi )のみから(bn と同じ手続で)生成すること
ができることを示している。 (2) ベジェ曲線の微分 曲線の性質を調べる上で、微分特性は非常に重要であ
る。そこで、ベジェ曲線bn の1階微分を求めると数7
であらわされる。
【0021】
【数7】
【0022】ただし、Δbi は前進差分オペレータと称
され、数8であらわされる。
【0023】
【数8】
【0024】(3) 両端点通過 ベジェ曲線bn の幾何学的一般特性として、0≦t≦1
の両端点t=0,1を調べると、数9および数10が得
られる。
【0025】
【数9】
【0026】
【数10】
【0027】したがって、bn (t)の両端点b
n (0)、bn (1)は、それぞれ制御点の両端b0
n を通過することがわかる。 〈有理型ベジェ曲線の表現とその性質〉数1のベジェ曲
線bn を有理化すると、これもベジェ曲線となり、bn
の拡張となる。この有理型n次ベジェ曲線Cn は、数1
1のように表現される。
【0028】
【数11】
【0029】ただし、wi は、重みであり、任意の実数
(i=0,1,…,n)である。このCn がbn の拡張
となっていることは、w0 =w1 =…=wn (=w)と
なる特別な場合を考えると、数12となることからわか
る。
【0030】
【数12】
【0031】Cn は、bn の多くの重要な性質を引き継
ぐ。 (1) アフィン変換不変性 数13、したがって数14よりCn がアフィン変換不変
であることがわかる。
【0032】
【数13】
【0033】
【数14】
【0034】(2) 標準型 数11において、wi (i=0,1,…,n)は任意の
実数であるとしたが、この数11は、ρを定数として数
15で変数変換し、数16によりρを代入して簡易化す
ることができる。
【0035】
【数15】
【0036】
【数16】
【0037】このようにすれば、数17が得られる。
【0038】
【数17】
【0039】ただし、w0 =wn =1、wi は任意の実
数(i=1,…,n−1)とする。 (3) 両端点通過 Cn (t)の両端点t(t=0,1)を調べると、数1
8および数19が得られ、bn と同様Cn も両端点が制
御点の両端b0 ,bn を通過することがわかる。
【0040】
【数18】
【0041】
【数19】
【0042】《ベジェ曲線の比較・検討》ここでは、ま
ず、従来より用いられている「3次ベジェ曲線」を取り
上げ、また、これとほぼ同程度の機能を持つと考えられ
る新しい表現形式の曲線として「有理型2次ベジェ曲
線」取り上げ、併せて、両者の性質を対比する。 〈3次ベジェ曲線の性質〉3次ベジェ曲線b3 は、比較
的単純な式でありながら、柔軟性が高いので、従来から
頻繁に利用されている。図3はb3 の一例である。数1
より、b3 は数20であらわされる。
【0043】
【数20】
【0044】次に、具体的にb3 の性質を調べる。 (1) 微分特性 数7より、b3 の微分を計算すると数21が得られる。
【0045】
【数21】
【0046】ここで、中点、すなわちt=1/2の点に
おける微分値は数22で与えられる。
【0047】
【数22】
【0048】ここで、図3を参照すると、b3 (t)の
凸性から、αをスカラー量として、数23となるtが底
辺b0 3 からの最遠点を与える。
【0049】
【数23】
【0050】したがって、数22より、中点(t=1/
2となる点)は一般に最遠点ではない。しかしながら、
頂辺b1 2 が、底辺b0 3 に平行であるとき、すな
わちβをスカラー量として、数24が成り立つとき、数
22より、数25となって数23より、中点(t=1/
2)は、最遠点となる。
【0051】
【数24】
【0052】
【数25】
【0053】すなわち、頂辺b1 2 が、底辺b0 3
に平行であるとき、中点(t=1/2)は底辺b0 3
からの最遠点となる。なお、中点の位置ベクトルは、数
26であらわされる。
【0054】
【数26】
【0055】(2) 最遠点 上述したように、中点(t=1/2)は一般に最遠点で
はない。ここでは、一般の最遠点を直接的に計算によっ
て求める。まず、数21より、数27が得られる。
【0056】
【数27】
【0057】最遠点の条件式である数23は、ベクトル
の外積を用いて、2つのベクトルが平行である条件を示
す数28であらわされる。
【0058】
【数28】
【0059】次に、数3にならって、2次元平面上で考
え、各制御点を次の数29のようにあらわす。
【0060】
【数29】
【0061】ただし、iおよびjは、各々xおよびyの
単位ベクトルである。このとき、数27より、数30が
得られ、また数31である。
【0062】
【数30】
【0063】
【数31】
【0064】これら数30および数31を、数28に代
入すれば、数32および数33となり、数34が得られ
る。
【0065】
【数32】
【0066】
【数33】
【0067】
【数34】
【0068】このとき、ai (t)(i=0,1,2,
3)はtの2次式であるから、数34は2次方程式とな
り代数的に容易に解けるはずである。ここでは、説明の
簡略化のため次のような条件を設ける。まず、図4のよ
うに、底辺b0 3 の延長が、(交角θで)原点Oを通
るように変換すると、数35が得られ、さらに、図5に
示すように、底辺b0 3 をx軸上に一致させれば(交
角θ=0)、数36が得られる。
【0069】
【数35】
【0070】
【数36】
【0071】これら数35および数36を、数34に代
入して整理すると、数37となり、数38が得られる。
【0072】
【数37】
【0073】
【数38】
【0074】したがって、数39とおいて、数40を解
くと、数41が得られるが、数42より、解は数43の
ように一通りとなる。
【0075】
【数39】
【0076】
【数40】
【0077】
【数41】
【0078】
【数42】
【0079】
【数43】
【0080】この数43により、数44として最遠点が
与えられる。
【0081】
【数44】
【0082】(3) 両端点接線 b3 の両端点が制御点の両端b0 およびb3 を通過する
ことは既に述べた。そこで、ここでは、両端での接線ベ
クトルがどのようになっているかを調べる。数21よ
り、t=0およびt=1の値を求めると、数45とな
る。
【0083】
【数45】
【0084】すなわち、b3 の両端はb0 およびb3
あり、これら両端点で各々ベクトルb0 1 およびベク
トルb2 3 に接することがわかる(図3参照)。 〈有理型2次ベジェ曲線の性質〉3次ベジェ曲線に相当
する単純性および柔軟性を持つ曲線として、有理型2次
ベジェ曲線C2 がある。図6は有理型2次ベジェ曲線C
2 の一例を示している。このような有理型2次ベジェ曲
線C2 は、数17より、数46であらわされる。
【0085】
【数46】
【0086】ただし、w1 は、−∞<w1 <∞の任意の
実数である。C2 は、b0 〜b2 が決定されても、w1
の値の変化で、図7に示すように全ての種類の2次曲線
を表現することができる。これが有理型2次ベジェ曲線
2の最大の長所である。次に、3次ベジェ曲線b3
対応する有理型2次ベジェ曲線C2 の性質を具体的に調
べる。 (1) 微分特性 有理型2次ベジェ曲線C2 の微分特性は、数47であら
わされる。
【0087】
【数47】
【0088】中点(t=1/2)における微分値は数4
8となり、ここで、数17より、w 0 =w2 =1である
から、数49が得られる。
【0089】
【数48】
【0090】
【数49】
【0091】したがって、3次ベジェ曲線b3 と異な
り、有理型2次ベジェ曲線C2 では、中点(t=1/
2)は常に底辺からの最遠点となっていることがわか
る。(なお、C2 の凸性から、中点が唯一の最遠点であ
ることは明かである。) (2) 最遠点 上述より、C2 の最遠点は常に中点(t=1/2)であ
る。ここで、数46より、中点(t=1/2)の位置ベ
クトルは、数50となる。
【0092】
【数50】
【0093】すなわち、図8に示すように、C2 では、
中点(t=1/2)は,底辺b0 2 の中点(b0 +b
2 )/2と、頂点b1 とをw1 :1に内分する。 (3) 両端点接線 C2 の両端点が、制御点の両端b0 2 を通過すること
は既に説明した。ここでは、両端での接線ベクトルにつ
いて調べる。数47より、t=0およびt=1の値を各
々求めると、数51および数52が得られる。
【0094】
【数51】
【0095】
【数52】
【0096】したがって、b3 と同様に、C2 の両端は
0 およびb2 であり、両端点で各々ベクトルb0 1
およびb2 3 に接する(図6および図8参照)。 《考察》アウトラインフォント補間の処理内容はおよそ
図9に示す通りである。ステップS1:アウトラインフ
ォントデータの格納モードおよび既に格納されたアウト
ラインフォントデータの編集モードのいずれとするかを
選択設定する。ステップS2:格納モードおよび編集モ
ードのどちらが選択されたかを判定する。格納モードで
は、ステップS3へ移行し、編集モードではステップS
8へ移行する。
【0097】ステップS3:印刷書体等からフォントイ
メージを読み取る。 ステップS4:読み取られたフォントイメージから輪郭
点列を抽出する。 ステップS5:輪郭点列から特徴点を抽出し、複数の部
分曲線に分割する。 ステップS6:分割された各部分曲線について、通過点
列の条件を与え、有理型2次ベジェ曲線の制御点および
重みを求めて、各部分曲線を補間近似する有理型2次ベ
ジェ曲線による曲線データを生成する。 ステップS7:曲線データを格納する。 ステップS8:曲線データが読出される。 ステップS9:読出された曲線データについて修正・加
工等の編集処理を行う。 ステップS10:編集が終了したか否かを判定する。編
集が終了していないときは、ステップS9の編集処理を
繰り返し、編集が終了したときは、編集結果の曲線デー
タの再格納のため、ステップS7に移行する。
【0098】次に、上述の処理の具体的内容に関して若
干の説明を加える。 〈曲線の近似〉3次ベジェ曲線を近似的に有理型2次ベ
ジェ曲線で置き換えることを検討する(逆も同様)。ま
ず、図10に示すような3次ベジェ曲線b3 を考える。
両端点b0 およびb3 での両曲線の性質は似ているの
で、b0 およびb3 は共有させる。次に、最遠点の底辺
からの距離を一致させることを試みる。数43より、b
3 の最遠点は、上述した通り数44となり、底辺からの
距離は数53として直ちに求めることができる。
【0099】
【数53】
【0100】さて、図10で2辺b0 1 とb2 3
交点が存在する場合を考え(すなわち、2辺が平行で交
点が存在しない場合は除く)、これをb12とする。この
とき、制御点b0 、b12およびb3 から生成される有理
型2次ベジェ曲線C2 を考える。数50より、C2 の最
遠点は数54で与えられる。
【0101】
【数54】
【0102】この最遠点の底辺からの距離dを求めてみ
る。まず、bi =(xi ,yi )(i=0,1,2,
3)とすると、中点は、数55で与えられる。
【0103】
【数55】
【0104】また、底辺b0 3 は、数56で与えられ
る。
【0105】
【数56】
【0106】したがって、数57が得られる。
【0107】
【数57】
【0108】ここで、数58として、両曲線の最遠点の
距離を一致させるようなw1 をもとめると、数59が得
られる。
【0109】
【数58】
【0110】
【数59】
【0111】これは、w1 と数53との関係式であり、
逆に数53について解くこともできる。すなわち、この
関係式を(所定の条件の元で)用いて「3次ベジェ曲
線」と「有理型2次ベジェ曲線」とを、近似的に置き換
えることができる。 〈曲線のあてはめ〉図9に示したフォント補間の実際の
処理では、ステップS6において例えば図11に示すよ
うに、与えられた点列に対し、ベジェ曲線のあてはめを
行う(与えられた点列に沿うようにベジェ曲線の制御点
や重みを求める)。
【0112】次に、与えられた点列にC2 をあてはめる
手順、すなわち、あてはめのアルゴリズムを図12およ
び図13を参照して、考察する。 ステップT1:点列の両端をb0 ,b2 とする。 ステップT2:b0 ,b2 の近傍の点から、b0 ,b2
の接点を求める。 ステップT3:b0 ,b2 の接線が交点を持たなけれ
ば、b0 2 の途中点をb2 とし、ステップT1から繰
り返す。 ステップT4:b0 ,b2 の接線の交点をb1 とする。 ステップT5:b0 2 の中点とb1 とを結ぶ直線を求
める。 ステップT6:この直線と点列との交点を求める。 このステップT6による直線と点列との交点を求める処
理の詳細を図13に示している。 ステップT6−1:b0 2 の途中点をとり、直線の方
程式に代入する。 ステップT6−2:方程式の値が、b0 と同じ符号なら
2 方向へ、方程式の値がb2 と同じ符号ならばb0
向へ途中点を移動し、ステップT6−1から繰り返す。 ステップT6−3:符号が反転し、交点の近傍であるこ
とを確認する。 ステップT6−4:方程式の値が0に最も近い点を交点
とする。
【0113】図13の処理、すなわち図12のステップ
T6で交点が求められたらステップT7に進む。 ステップT7:交点の近隣の点から、接線を求める。 ステップT8:この接線が底辺b0 2 と平行(に近
い)か否かを調べ、平行でなければ、交点をb2 として
ステップT1から繰り返す。 ステップT9:交点とb1 との距離、交点とb0 2
中点との距離を求める。 ステップT10:後者を前者で割り、重みw1 を求め、
1つのC2 が求められる(b0 ,b1 ,b2 ;w1 )。 ステップT11:与えられた点列が残っていれば、両端
点をb0 ,b2 として、ステップT1から繰り返す。 上述の処理に関し、若干の説明を補足する。図14に示
すように与えられた点列を数60に示すN+1点とす
る。
【0114】
【数60】
【0115】ステップT1における両端点は、この場
合、数61とする。
【0116】
【数61】
【0117】ステップT2では、上記両端点x0 および
N の接線ベクトルを、それぞれt1 およびt2 とす
る。ステップT3およびステップT4における2つの接
線の交点は数62を満足するα1 およびα2 を求めるこ
とにより得られる。
【0118】
【数62】
【0119】このようにして得られる交点をb1 とす
る。ステップT5におけるb0 およびb2 の中点を『b
1 』(明細書の表記の制限により、上線は、上線を付す
代わりに「『」と「』」とで囲んで示すこととする。例
えば「b1 」に上線を付す場合は「『b1 』」と表記す
る。(但し、図および数式においては、上線を付した表
記が可能であるのでそのまま上線を付して示す))とす
れば、数63が得られる。
【0120】
【数63】
【0121】また、b1 と『b1 』とを通る直線lは、
任意のαに対して、数64で与えられる。
【0122】
【数64】
【0123】ここで、数65とすれば、直線l上の点
(x,y)は、数66より数67となる。
【0124】
【数65】
【0125】
【数66】
【0126】
【数67】
【0127】この数67からαを消去すると、数68が
得られる。
【0128】
【数68】
【0129】ここで、数69および数70とおくと、数
68より、点x=(x,y)が直線l上にあれば数71
が得られる。
【0130】
【数69】
【0131】
【数70】
【0132】
【数71】
【0133】ステップT6において、xをxi (i=
1,2,…,N)としたときのf(xi )の符号を調べ
る。また、数72の符号も調べる。
【0134】
【数72】
【0135】ステップT6−1において、iとして数7
3に示すIを選び、f(xI )の符号を調べる。
【0136】
【数73】
【0137】ステップT6−2において、f(xI
が、f(b0 )と同符号ならI→I+1、f(xI
が、f(b2 )と同符号ならI→I−1として、f(x
i )の符号を調べる。ステップT6−3において、符号
が反転するときのi=I0 より、数74、すなわちi=
0 におけるf(xi )が十分に0に近いことを確認す
る。
【0138】
【数74】
【0139】ステップT6−4において、数75をlと
点列{xi }との交点とする。
【0140】
【数75】
【0141】ステップT7では、上記lと点列{xi
との交点における接線ベクトルをt3 とする。ステップ
T8において、上記接線ベクトルt3 と底辺ベクトル
(b2 −b0 )との平行性は、両者の外積の大きさが十
分に0に近いこと、すなわち数76により調べる。
【0142】
【数76】
【0143】ここで、数77とすれば、数76は、数7
8となる。
【0144】
【数77】
【0145】
【数78】
【0146】ステップT9において、中点の位置ベクト
ルは、数50より、数79で与えられる。
【0147】
【数79】
【0148】数79を変形して、数80および数81が
得られる。
【0149】
【数80】
【0150】
【数81】
【0151】ステップT10では、数81において、数
82および数83とおいて、数84が得られる。
【0152】
【数82】
【0153】
【数83】
【0154】
【数84】
【0155】したがって、数85が得られる。
【0156】
【数85】
【0157】数85のAx ≠0およびAy ≠0における
x /Ax とBy /Ay との両者の値が大きく異なる場
合は、数86または数87などの平均値を用いればよ
い。
【0158】
【数86】
【0159】
【数87】
【0160】ステップT11では、ステップT8により
与えられた点列が分割されていれば、点列がなくなるま
でステップT1からの処理を繰り返す。 〈特徴点抽出の原理〉図9の処理のうち、ステップS5
の特徴点抽出に関し、順を追って説明する。 (1) 各点における接線方向(角度) 図15に示すように、ある点、すなわち注視点の前後の
ある間隔(注視画素間隔)の2点を通る直線と注視点と
の距離がある閾値以下の場合、その直線の方向角θ(ま
たは、それらの平均値)として上記注視点における接線
方向が得られる。 (2) 距離に対する方向角の変化 ある点、すなわち始点、からの距離(=途中点の個数)
と方向角との変化を図16に示すようにしてグラフ化す
る。
【0161】(3) 特徴点・図形要素の分類 図16のグラフで点列を直線で近似することができる場
合、この直線の傾きはほぼ曲率に対応しているとみなす
ことができる。この曲率を目安に表1のような分類がほ
ぼ成り立つ。
【0162】
【表1】
【0163】(※)曲率が著しく異なる2つ以上の曲線
要素を含むこともある。また、点列は、閉輪郭の回転方
向の情報を持つので、これをもとに曲線要素の凸/凹性
を判断することができる。 (※※)通常の場合、角点は直線と直線の交わり、尖点
は、直線と曲線または曲線と曲線の交わりとする。 (4) 特徴点での分割 与えられた点列は、特徴点を境に分割し、分割された各
部分曲線の点列毎に、各図形要素に応じたあてはめ処理
を行う。曲線要素については、さらに分割されることも
ある。
【0164】《応用技術》アウトラインフォントを用い
た従来の特定のシステムの仕様と比較し、さらにそのよ
うなシステムへの応用を検討する。 〈幅付け処理(アウトライン)〉次に本発明に係るアウ
トラインフォントの幅付け処理、すなわちアウトライン
フォントの幅変更処理の原理について説明する。図18
に示すようなアウトラインあるいはアウトラインオフセ
ットと称される幅付け処理は、一部のシステムで一般的
である。近似的ではあるが、この機能を有理型2次ベジ
ェ曲線C2 で実現することができるので、以下に説明す
る。 (1) C2 の幅付け処理 説明を簡略化するため、C2 に図19および数88のよ
うな条件を設定する。
【0165】
【数88】
【0166】このとき、最遠点は、数50より、数89
であらわされる。
【0167】
【数89】
【0168】さて、図20に示すように、制御点b0
2 に距離Sだけオフセットをかけてb0 ′,b2 ′と
すると、数90が得られる。
【0169】
【数90】
【0170】さらに、図20のように、b0 ′,b2
から交点b1 ′を求め、b0 ′,b1 ′,b2 ′を制御
点とするC2 ′を生成する(重みをw1 ′とする)。こ
のとき、C2 ′の制御点b1 ′および最遠点C2 ′(1
/2)は、数91および数92で与えられる。
【0171】
【数91】
【0172】
【数92】
【0173】さらに、2つの曲線の最遠点(中点)のオ
フセットをSとすると、数93および数94が得られ
る。
【0174】
【数93】
【0175】
【数94】
【0176】例えば、Sを0としたときw1 ′はw1
なる。したがって、上述のようにw1 ′を選ぶことによ
り、両端点b0 ,b2 および最遠点C2 (1/2)から
オフセットSだけ離れたC2 ′を近似的に求めることが
できる。また、幅付けのオフセットSの符号(幅付けの
方向、すなわちフォントを肉太とするか、肉細とする
か)についても、曲線要素の凸/凹性を考慮すれば、統
一的に扱うことができる。なお、尖点および角点部分の
オフセット処理については例えば図21に示すように別
途に考慮しなければならない。
【0177】《有理型2次ベジェ曲線を用いたシステム
の実施例》上述したように、「有理型2次ベジェ曲線C
2 」は、従来から用いられている「3次ベジェ曲線
3 」と置き換えたり、組み合わせたりすることで、処
理速度、近似性能、データ量、編集加工処理などの改善
に有効である。次に、このような原理に基づき、曲線表
現に「有理型2次ベジェ曲線C2 」を用いたアウトライ
ンフォントシステムにおけるアウトラインフォントの幅
付け処理、すなわちアウトラインフォントの幅変更処理
装置の実施例について説明する。図1は、本発明の一実
施例に係るアウトラインフォントシステムの幅変更処理
装置の概略的な構成を示している。本実施例の幅変更処
理システムでは、有理型2次ベジェ曲線表現されて格納
されたアウトラインフォントのアウトライン曲線の部分
曲線を近似的にオフセットした有理型2次ベジェ曲線を
生成して、アウトライン曲線の幅変更に供する。
【0178】図1に示す幅変更処理装置は、曲線記憶部
1、第1の最遠点算出部2、オフセット演算部3、交点
算出部4、第2の最遠点算出部5、重み演算部6および
オフセット曲線生成部7を備えている。この幅変更処理
装置は、CPU(中央処理装置)(図示していない)を
含み、幅変更処理を実行するためのシステムであり、部
分曲線毎に有理型2次ベジェ曲線表現された、アウトラ
イン曲線を幅変更に供すべくオフセットするための処理
を行う。
【0179】曲線記憶部1は、有理型2次ベジェ曲線を
用いたアウトライン曲線補間等により生成され、有理型
2次ベジェ曲線表現された部分曲線毎のアウトライン曲
線データを記憶している。部分曲線の有理型2次ベジェ
曲線C2 は、制御点b0 、b1 、b2 、および重みw1
で決定される。ここでは、例として図19のような有理
型2次ベジェ曲線C2 を考える。第1の最遠点算出部2
は、制御点b0 、b1 、b2 、および重みw1 で決定さ
れる有理型2次ベジェ曲線C2 の底辺b0 2 からの最
遠点すなわちt=1/2の点C2 (1/2) を数89により
求める。オフセット演算部3は、制御点b0 およびb2
に対し、図20のように、それぞれ接線に垂直な方向に
距離sのオフセットをかけて制御点b0 ′およびb2
を得る。図20の例では、制御点b0 ′およびb2
は、数90で与えられる。交点算出部4は、オフセット
演算部3で得られる制御点b0 ′およびb2 ′に基づ
き、有理型2次ベジェ曲線C2 の制御点b0 およびb2
における接線にそれぞれ平行で且つ制御点b0 ′および
2 ′を通る線の交点、すなわち図20の交点b1 ′を
求める。図20の交点b1 ′は数91であらわされる。
【0180】第2の最遠点算出部5は、オフセット演算
部3で得られる制御点b0 ′、b2′および交点算出部
4で得られる交点b1 ′に基づき、重みを仮にw1 ′と
おいて、制御点b0 ′、b1 ′およびb2 ′で決定され
る有理型2次ベジェ曲線からなるオフセット曲線C2
の底辺b0 ′b2 ′からの最遠点すなわちt=1/2の
点C2 ′(1/2) を数92により求める。重み演算部6
は、第1および第2の最遠点算出部2および5で得られ
る元の部分曲線C2 の最遠点C2 (1/2) とオフセット曲
線C2 ′の最遠点C2 ′(1/2) との間の距離をsとする
ための重みw1 ′の値を数94により求める。オフセッ
ト曲線生成部7は、オフセット演算部3で得られる制御
点b0 ′、b2 ′、交点算出部4で得られる交点b1
および重み演算部6で得られる重みw1 ′の値に基づい
て、オフセット曲線C2 ′を生成する。オフセット曲線
生成部7で生成されるオフセット曲線C2 ′は、元の部
分曲線C2 を近似的にではあるがほぼ適切にオフセット
した曲線であり、元の部分曲線C2 と同様に有理型ベジ
ェ曲線として表現されているので、そのまま元の部分曲
線C2 の幅変更に利用することができる。オフセット距
離sを適宜設定して、オフセット曲線C2 ′をアウトラ
イン曲線の外形線とすることにより、図18に示すよう
な幅変更処理を行う。
【0181】このような構成の幅変更処理装置の動作を
図2に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
この幅変更処理装置では、システムが起動されると、ま
ず、曲線記憶部1から制御点b0 、b1 、b2 、および
重みw1 で決定される部分曲線の有理型2次ベジェ曲線
2 が取り込まれる(ステップR1)。この場合も、図
19および図20のような有理型2次ベジェ曲線C2
よびオフセット曲線C2 ′を例にとって説明する。次
に、オフセット演算部3により、制御点b0 およびb2
を、それぞれ接線に垂直な方向に距離sだけオフセット
させた制御点b0 ′およびb2 ′が求められる(ステッ
プR2)。
【0182】交点算出部4では、ステップR2で求めら
れる制御点b0 ′およびb2 ′より、有理型2次ベジェ
曲線C2 の制御点b0 およびb2 における接線にそれぞ
れ平行で且つ制御点b0 ′およびb2 ′を通る線の交点
1 ′が求められる(ステップR3)。第1の最遠点算
出部2では、ステップR1で取り込まれた有理型2次ベ
ジェ曲線C2 の制御点b0 、b1 、b2 、および重みw
1 に基づき、曲線C2 の底辺b0 2 からの最遠点C2
(1/2)が求められ、また、第2の最遠点算出部5では、
ステップR2で得られる制御点b0 ′、b2 ′およびス
テップR3で得られる交点b1 ′に基づき、重みを仮に
1 ′とおいて、制御点b0 ′、b1 ′およびb2 ′で
決定される有理型2次ベジェ曲線からなるオフセット曲
線C2 ′の底辺b0 ′b2 ′からの最遠点C2 ′(1/2)
が求められる(ステップR4)。
【0183】次に、重み演算部6では、ステップR4で
得られる元の部分曲線C2 の最遠点C2 (1/2) とオフセ
ット曲線C2 ′の最遠点C2 ′(1/2) とに基づき、最遠
点C2 (1/2) と最遠点C2 ′(1/2) との間の距離をsと
するための重みw1 ′の値が求められる(ステップR
5)。そして、オフセット曲線生成部7では、ステップ
R2で得られる制御点b0 ′、b2 ′、ステップR3で
得られる交点b1 ′およびステップR5で得られる重み
1 ′の値に基づいて、オフセット曲線C2 ′が生成さ
れる。
【0184】このように、「有理型2次ベジェ曲線」の
近似的なオフセット処理を用いた幅変更処理装置は、従
来の「3次ベジェ曲線」よりも扱いやすい点の多い「有
理型2次ベジェ曲線」により、曲線のオフセット処理を
行うことができ、しかもこの曲線のオフセット処理にあ
たっては、曲線上の個々の点を計算することなく、パラ
メータのみの変換によって、近似的ではあるがオフセッ
ト処理を行うことができ、高速処理が可能である。
【0185】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ア
ウトライン曲線をオフセットさせてアウトラインフォン
ト曲線の線幅を変更するにあたり、アウトライン曲線の
部分曲線を第1〜第3の制御点および重みで決定される
2次有理ベジェ曲線で表現し、2次有理ベジェ曲線で表
現された部分曲線の両端の第1および第3の制御点を所
定距離オフセットさせてオフセット曲線の両端の第1お
よび第3の制御点を求め、オフセット曲線の第1および
第3の制御点に基づき元の部分曲線の両端点の接線を平
行移動してオフセット曲線の両端の制御点の接線の交点
を求め、この交点をそのオフセット曲線の第2の制御点
として、2次有理ベジェ曲線で表現されたオフセット曲
線を求め、元の部分曲線の中点に対するオフセット曲線
の中点のオフセット距離を上記所定距離とするオフセッ
ト曲線の重みを求めて、この重みを上記2次有理ベジェ
曲線で表現されたオフセット曲線に与えるようにして、
簡単な処理でアウトラインフォントを構成するアウトラ
イン曲線を近似的にオフセットさせることができ、容易
にアウトラインフォント曲線の線幅を変更することを可
能とするアウトラインフォントの幅変更処理方法および
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るアウトラインフォン
トシステムのアウトラインフォントの幅変更処理装置の
概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のアウトラインフォントの幅変更処理装
置の概略的な処理動作を説明するためのフローチャート
である。
【図3】 本発明が適用されるアウトラインフォントシ
ステムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明に
係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生成
原理を説明するための、3次ベジェ曲線の一例の説明に
係る模式図である。
【図4】 本発明が適用されるアウトラインフォントシ
ステムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明に
係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生成
原理を説明するための、3次ベジェ曲線の変換の説明に
係る模式図である。
【図5】 本発明が適用されるアウトラインフォントシ
ステムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明に
係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生成
原理を説明するための、3次ベジェ曲線の変換の説明に
係る他の模式図である。
【図6】 本発明が適用されるアウトラインフォントシ
ステムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明に
係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生成
原理を説明するための、有理型2次ベジェ曲線の一例の
説明に係る模式図である。
【図7】 本発明が適用されるアウトラインフォントシ
ステムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明に
係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生成
原理を説明するための、有理型2次ベジェ曲線の表現能
力の説明に係る模式図である。
【図8】 本発明が適用されるアウトラインフォントシ
ステムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明に
係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生成
原理を説明するための、有理型2次ベジェ曲線の中点の
性質の説明に係る模式図である。
【図9】 本発明が適用されるアウトラインフォントシ
ステムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明に
係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生成
原理を説明するための、アウトラインフォントシステム
の処理の概要を示すフローチャートである。
【図10】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための、3次ベジェ曲線を有理型2次
ベジェ曲線で近似するための3次ベジェ曲線の一例の説
明に係る模式図である。
【図11】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための有理型2次ベジェ曲線のあては
めの一例を示す模式図である。
【図12】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための有理型2次ベジェ曲線を用いた
曲線のあてはめの処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図13】 図12のフローチャートに示した処理の一
部を詳細に示すフローチャートである。
【図14】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための有理型2次ベジェ曲線のあては
めの説明に係る模式図である。
【図15】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための特徴点抽出時の各点の方向角の
説明に係る模式図である。
【図16】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための特徴点抽出時の距離に対する方
向角の変化の説明に係る模式図である。
【図17】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための、曲線表現の変換における3次
エルミート曲線の説明に係る模式図である。
【図18】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための、フォントデータの幅付け処理
の説明に係る模式図である。
【図19】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための、フォントデータの幅付け処理
の説明に係る有理型2次ベジェ曲線の一例の模式図であ
る。
【図20】 アウトラインフォントシステムの曲線の近
似補間における本発明に係るフォントデータの幅付け処
理における有理型2次ベジェ曲線のオフセット処理の一
例の説明に係る模式図である。
【図21】 アウトラインフォントシステムの曲線の近
似補間における本発明に係るフォントデータの幅付け処
理における尖点および角点の処理の一例の説明に係る模
式図である。
【図22】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための、フォントデータの幅付け処理
の説明に係る参考例としての3次ベジェ曲線の一例の模
式図である。
【図23】 本発明が適用されるアウトラインフォント
システムにおける曲線の近似補間のアルゴリズムの説明
に係り、有理型2次ベジェ曲線を用いた曲線データの生
成原理を説明するための、フォントデータの幅付け処理
における参考例としての3次ベジェ曲線のオフセット処
理の一例の説明に係る模式図である。
【符号の説明】
1…曲線記憶部、2…輪郭点抽出部、3…オフセット演
算部、4…交点算出部、5…第2の最遠点算出部、6…
重み演算部、7…オフセット曲線生成部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウトライン曲線をオフセットさせてア
    ウトラインフォント曲線の線幅を変更するにあたり、 アウトライン曲線の部分曲線を第1〜第3の制御点およ
    び重みで決定される2次有理ベジェ曲線で表現するステ
    ップと、 2次有理ベジェ曲線で表現された部分曲線の両端の第1
    および第3の制御点を所定距離オフセットさせてオフセ
    ット曲線の両端の第1および第3の制御点を求めるステ
    ップと、 オフセット曲線の第1および第3の制御点に基づき元の
    部分曲線の両端点の接線を平行移動してオフセット曲線
    の両端の制御点の接線の交点を求め、この交点をそのオ
    フセット曲線の第2の制御点として、2次有理ベジェ曲
    線で表現されたオフセット曲線を求めるステップと、 元の部分曲線の中点に対するオフセット曲線の中点のオ
    フセット距離を上記所定距離とするオフセット曲線の重
    みを求め、この重みを上記2次有理ベジェ曲線で表現さ
    れたオフセット曲線に与えるステップとを有することを
    特徴とするアウトラインフォントの幅変更処理方法。
  2. 【請求項2】 アウトライン曲線をオフセットさせてア
    ウトラインフォント曲線の線幅を変更するアウトライン
    フォントの幅変更処理装置において、 アウトライン曲線の部分曲線を第1〜第3の制御点およ
    び重みで決定される2次有理ベジェ曲線で表現するため
    の手段と、 2次有理ベジェ曲線で表現された部分曲線の両端の第1
    および第3の制御点を所定距離オフセットさせてオフセ
    ット曲線の両端の第1および第3の制御点を求めるため
    の手段と、 オフセット曲線の第1および第3の制御点に基づき元の
    部分曲線の両端点の接線を平行移動してオフセット曲線
    の両端の制御点の接線の交点を求め、この交点をそのオ
    フセット曲線の第2の制御点として、2次有理ベジェ曲
    線で表現されたオフセット曲線を求めるための手段と、 元の部分曲線の中点に対するオフセット曲線の中点のオ
    フセット距離を上記所定距離とするオフセット曲線の重
    みを求め、この重みを上記2次有理ベジェ曲線で表現さ
    れたオフセット曲線に与えるための手段とを具備するこ
    とを特徴とするアウトラインフォントの幅変更処理装
    置。
JP5089124A 1993-03-24 1993-03-24 アウトラインフォントの幅変更処理方法および装置 Pending JPH06274149A (ja)

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