JPH05314268A - 曲線描出方法および装置 - Google Patents

曲線描出方法および装置

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JPH05314268A
JPH05314268A JP4144897A JP14489792A JPH05314268A JP H05314268 A JPH05314268 A JP H05314268A JP 4144897 A JP4144897 A JP 4144897A JP 14489792 A JP14489792 A JP 14489792A JP H05314268 A JPH05314268 A JP H05314268A
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JP
Japan
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curve
bezier
straight line
bezier curve
distance
Prior art date
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Application number
JP4144897A
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English (en)
Inventor
Hideo Noda
英夫 野田
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Mutoh Industries Ltd
Original Assignee
Mutoh Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】3次ベジェ曲線で表現された曲線データを比較
的簡単な演算で補間近似して直線分列を得て、しかも誤
差を的確に管理する。 【構成】標準形変換部12は、与えられたベジェ曲線デ
ータを標準形として最大距離算出部13に与える。最大
距離算出部13はベースラインからの距離の最大値を求
める。トレランス規定部15は近似誤差のトレランスを
保持する。比較部14は、最大距離とトレランスとを比
較する。分割点決定/ベースライン出力部16は、前記
最大距離が前記トレランスを超えているときは、前記最
大距離が得られたベジェ曲線上の点を分割点として分割
処理部17に与え、前記最大距離が前記トレランス以下
であるときは、そのときのベースラインに相当する直線
分を近似直線分として出力処理部18に与える。分割処
理部17はベジェ曲線を2分割して標準形変換部12に
与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文字、図形のような曲
線を含む情報を、例えばプロッタ、プリンタ、工作機械
またはディスプレイのような出力装置を用いて出力する
コンピュータ応用システムに係り、特に3次ベジェ曲線
で表現されたアウトラインフォントまたはスプライン曲
線のような曲線データを直線分列で補間近似して出力装
置で描画出力させるのに好適な曲線描出方法および装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】CAD(computer-aided design)シス
テムは、自由曲線、すなわちスプライン曲線を作成する
ための機能を備えている。CADシステムでは、このよ
うなスプライン曲線を含む図形データを、種々の大きさ
でディスプレイに表示するだけでなく、プリンタおよび
プロッタ等により種々の大きさで出力したり、この図形
データに従って工作機械を作動させて材料を種々の大き
さで加工したりする。また、ワードプロセシングシステ
ムおよびDTP(desktop publishing)システムには、
種々の字体の文字をアウトラインフォントを用いて種々
の大きさで表現する機能を備えているものも少なくな
い。このようなアウトラインフォントにも多くの場合実
質的にCADシステムにおけるスプライン曲線と同等の
曲線が含まれる。上述のようなスプライン曲線およびそ
れと同等の曲線を表現する場合、近年では、ベジェ曲線
特に3次ベジェ曲線が用いられることが多い。
【0003】このような3次ベジェ曲線として表現され
た曲線を、プロッタまたは工作機械のような出力装置で
出力する場合は、3次ベジェ曲線を多数の直線分列で補
間近似して描出することになる。また、このような3次
ベジェ曲線として表現された曲線を、ディスプレイ、プ
リンタ、または、ラスタプロッタのような出力装置で出
力する場合は、3次ベジェ曲線を多数の直線分列で補間
近似し、さらにラスタ展開して描出することになる。こ
こで、ベジェ曲線および従来のシステムにおけるベジェ
曲線の補間近似について説明する。ベジェ曲線とは、始
点と終点の座標、および始点の接線ベクトルと終点の接
線ベクトルを指定する曲線表現の一つである。例えば2
次ベジェ曲線は数1のようにパラメータtについての2
次式で表現される。
【0004】
【数1】 P(t) =(1−t)20 +2(1−t)tP1 +t22
【0005】ここで、0≦t≦1であり、P(t) 、P
0 、P1 およびP2 は位置ベクトルを表している。数1
の2次ベジェ曲線は、パラメータtを0から1まで変化
させたときの軌跡として図23に示されるように、3個
の制御点P0 、P1 およびP2 で定義される。また、3
次ベジェ曲線は、数2のようにパラメータtについての
3次式で表現され、パラメータtを0から1まで変化さ
せたときの軌跡として図24に示されるように、4個の
制御点P0 、P1 、P2 およびP3 で定義される。
【0006】
【数2】
【0007】ここで、0≦t≦1であり、P(t) 、P
0 、P1 、P2 およびP3 は位置ベクトルを表してい
る。図23からもわかるように2次ベジェ曲線では、始
点の接線ベクトルと終点の接線ベクトルの大きさが一意
的に決定されてしまうので、曲線表現の自由度がなく、
上述のようなスプライン曲線等の表現に使用されること
は少ない。これに対して、3次ベジェ曲線では、始終点
ベクトルの大きさについてある程度の自由度があり、上
述のようなスプライン曲線等の表現に広く使用されてい
る。一般にn次ベジェ曲線は数3で表される。
【0008】
【数3】
【0009】ベジェ曲線は始点と終点の座標値および始
点の接線と終点の接線を与えて多項式で定義しているの
で、直線との結合やベジェ曲線同士を連続的に結合する
ことができるので多く利用されている。数3より数4が
得られる。
【0010】
【数4】 dP(t) /dt=−n(1−t)P0 +Σ ni (1−t)n-i i i
【0011】また、数3および数4より数5が得られ
る。
【0012】
【数5】P(0) =P0 P(1) =Pn P′(0) =n(P1 −P0 ) P′(1) =n(Pn −Pn-1
【0013】数5により、始点がP0 、終点がPn 、始
点の接線方向がP1 −P0 、終点の接線方向がPn −P
n-1 となることを確認することができる。ベジェ曲線
は、アフィン変換に対して不変であるという特徴を持っ
ている。このことは係数の和が1になることによって確
認することができる。この結果、曲線を回転させ、ある
いは平行移動するにはベジェ曲線を定義している制御点
について回転、あるいは平行移動をすればよい。この他
にもベジェ曲線には様々な特徴がある。
【0014】上述したように、3次ベジェ曲線はスプラ
イン曲線等の表現に多用されるが、数2のような3次ベ
ジェ曲線を多数の直線分列で補間近似するためには、従
来次の(a) または(b) のような操作を行っていた。 (a) パラメータtの値を予め固定的に、例えばt= 0,
0.01,0.02,…,0.99,1として、定めておき、これら
のtの値を数2に逐次代入して、それぞれのtの値に対
応する3次ベジェ曲線P(t) 上の点を求め、これら各点
を直線で結ぶ。 (b) ベジェ多角形の周長、すなわち図24に示される、
4個の制御点P0 、P1 、P2 およびP3 を結ぶP0
1 −P2 −P3 の長さLを求め、それに基づいてtの
値を固定的に、t= 0,1/L ,2/L ,…,(L-1)/L ,1
として、定めて、これらのtの値を数2に逐次代入し
て、それぞれのtの値に対応する3次ベジェ曲線P(t)
上の点を求め、これら各点を直線で結ぶ。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
システムにおいては、3次ベジェ曲線の補間近似による
直線分列への展開に際して、パラメータtの値に固定値
または単にP0 −P1 −P2 −P3 の長さLに基づいて
固定的に求めた値を代入していた。すなわち、3次ベジ
ェ曲線の補間近似による直線分列への変換に際し、(a)
の方法では、tの値が固定されてしまい且つこのtの値
は求められる直線分とベジェ曲線との誤差に直接的には
対応していないため、直線分とベジェ曲線との誤差を少
なくするにはtの値をむやみに細かくとらねばならず、
簡単な(例えば直線に近いあるいは全長が非常に短い
等)曲線に対しても必要以上に多数の点を求めることに
なり、非常に効率の悪い演算を行うことになる。もちろ
ん、tの値を粗くとれば演算は簡単になるが複雑な(す
なわち曲率が大きくまたは全長が長い等)曲線に対して
誤差が大きくなる。また、(b) の方法では、tの値をP
0 −P1 −P2 −P3 の長さLに応じた数とすることが
できるが、このtの値も求められる直線分とベジェ曲線
との誤差に直接的には対応していないため、例えば直線
に近い曲線に対しても長さLが長いと、必要以上に多数
の点を求めることになり、非常に効率の悪い演算を行う
ことになる。もちろん、長さLが短い場合には、演算は
簡単になるが、曲率が大きな曲線に対しては誤差が大き
くなる。
【0016】このように、従来の3次ベジェ曲線の補間
近似による直線分列への展開の方法は、誤差を所定の許
容値以下に抑えることができないか、非常に効率の悪い
演算を行うことになるか、あるいはこれら両方の欠点を
持っている。本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、3次ベジェ曲線で表現された曲線データを補
間近似して直線分列を得るのに、比較的簡単な演算で済
み、しかも誤差を的確に管理することを可能とする曲線
描出方法および装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る曲線描出方
法は、ベジェ関数で表された曲線情報を一連の直線分群
で補間近似して出力するにあたり、ベジェ関数で表され
たベジェ曲線データを格納する曲線格納ステップと、ベ
ジェ関数で表されたベジェ曲線データを読み出す曲線読
み出しステップと、読み出されたベジェ曲線データに基
づいてベジェ曲線を定義するベジェ多角形の底辺から曲
線までの距離の最大値を求める最遠点算出ステップと、
前記最遠点算出ステップで求められた距離の最大値が所
定の許容値以下か否かを判定する判定ステップと、前記
判定ステップで前記許容値以下でないと判定された場合
に前記ベジェ曲線を2分割する分割ステップと、前記分
割ステップで2分割された結果得られる各曲線部分の各
々について前記最遠点算出ステップからの処理を繰り返
し実行させる繰り返しステップと、前記判定ステップで
前記許容値以下であると判定された場合に、その曲線部
分を、そのときのベジェ多角形の底辺に相当する直線分
に置き換える直線置換ステップと、前記曲線読み出しス
テップで読み出されたベジェ曲線の全ての部分が前記直
線置換ステップにより直線分に置換された後に、置換さ
れた一連の直線分群のデータを前記ベジェ曲線を補間近
似する直線分群として出力する出力ステップとを有する
ことを特徴としている。
【0018】本発明に係る曲線描出装置は、ベジェ関数
で表された曲線情報を一連の直線分群で補間近似して出
力する曲線描出装置において、ベジェ関数で表されたベ
ジェ曲線データを格納するための曲線格納手段と、前記
曲線格納手段から読み出されたベジェ曲線データおよび
与えられたベジェ曲線データに基づいてベジェ曲線を定
義するベジェ多角形の底辺から曲線までの距離の最大値
を求めるための最遠点算出手段と、前記最遠点算出手段
で求められた距離の最大値が所定の許容値以下か否かを
判定するための判定手段と、前記判定手段で前記許容値
以下でないと判定された場合にそのベジェ曲線を2分割
するとともに分割の結果得られる各曲線部分の各々のベ
ジェ曲線データを前記最遠点算出手段に与えるための分
割手段と、前記判定ステップで前記許容値以下であると
判定された曲線部分を、そのときのベジェ多角形の底辺
に相当する直線分に置き換えるための直線置換手段と、
前記曲線格納手段に格納されたベジェ曲線の全ての部分
が前記直線置換手段により直線分に置換された一連の直
線分群のデータを前記ベジェ曲線を補間近似する直線分
群として出力するための出力手段とを有することを特徴
としている。
【0019】
【作用】本発明の曲線描出方法および装置は、ベジェ関
数で表された曲線情報を一連の直線分群で補間近似して
出力するにあたり、ベジェ関数で表されたベジェ曲線デ
ータに基づいてベジェ曲線を定義するベジェ多角形の底
辺から曲線までの距離の最大値を求め、前記距離の最大
値が所定の許容値以下か否かを判定し、前記許容値以下
でないと判定された場合に前記ベジェ曲線を2分割し
て、分割された結果得られる各曲線部分の各々につい
て、前記ベジェ多角形の底辺から曲線までの距離の最大
値を求めその距離の最大値が許容値以下でないかぎりそ
のベジェ曲線の2分割を繰り返すとともに、前記許容値
以下であると判定された曲線部分を、そのときのベジェ
多角形の底辺に相当する直線分に置き換えて、前記ベジ
ェ曲線の全ての部分が置換された一連の直線分群のデー
タを前記ベジェ曲線を補間近似する直線分群として出力
するので、3次ベジェ曲線で表現された曲線データを補
間近似して直線分列を得るのに、比較的簡単な演算で済
みしかも誤差を的確に管理することが可能となる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例の説明に先立ち、まず、本発
明において3次ベジェ曲線で表現された曲線データを補
間近似して直線分列を得るために用いる基本的な原理を
説明する。
【0021】《補間アルゴリズム》本発明における補間
アルゴリズムは、主として、ベースラインとベジェ曲線
との間の距離を求めるアルゴリズムと、ベジェ曲線を2
つのベジェ曲線へ分割するアルゴリズムとから構成され
ている。すなわち、この補間アルゴリズムでは、図24
に示されたような3次ベジェ曲線が与えられたとする
と、図8に示すように、ベースラインP0 −P3 からベ
ジェ曲線P(t) の頂点までの距離、すなわちベースライ
ンP0 −P3 からベジェ曲線P(t) までの最大距離dを
求める。この距離dが与えられたトレランス(許容値)
δ以下であれば、ベースラインP0 −P3 はベジェ曲線
P(t) を補間近似する直線分そのものである。もしも、
距離dがトレランスδを超えていれば、図9のようにベ
ジェ曲線P(t) を2分割する点とベジェ曲線P(t) の始
点P0 および終点P3 とをそれぞれ結ぶ2本の直線分で
近似する。こうすれば、ベースライン1本よりもよい近
似が行える。次に、図10のように、これら2本の直線
分とベジェ曲線P(t) との間の最大距離d1およびd2
をそれぞれ求め、これらがトレランスδ以下であれば補
間近似処理を終了とする。最大距離d1およびd2がト
レランスδを超えていれば、図11に示すようにさらに
2本の直線分で補間する。このような処理を近似直線分
とベジェ曲線P(t) との間の最大距離がすべてトレラン
スδ以下になるまで繰り返し行う。このようにして、補
間近似処理が完了すると、例えば図12に示すようにな
る。
【0022】次に、上述におけるベースライン(直線
分)とベジェ曲線との間の最大距離の求め方およびド・
カステリョ(de Casteljau)のアルゴリズムを用いたベ
ジェ曲線の分割について述べる。
【0023】《ベースラインとの距離(2次ベジェ曲線
の場合)》ここでは、3次ベジェ曲線について検討する
前に、2次ベジェ曲線におけるベースラインからの距離
について考察する。2次ベジェ曲線は、先に述べた数1
であらわされ、一般的には例えば図13に示されるよう
な形となる。ここで、3個の制御点P0 、P1 およびP
2 のうちの制御点P0 を原点(0,0)とし、制御点P
2 をX軸上の点(X2 ,0)として、2次ベジェ曲線の
ベースラインがX軸に一致するようにする。この条件で
は、数1は数6のようにあらわすことができる。なお、
制御点P1 は(X1 ,Y1 )であらわされる。
【0024】
【数6】X(t) =2(1−t)tX1 +t22 Y(t) =2(1−t)tY1
【0025】この数6であらわされる2次ベジェ曲線は
図14のようになる。図14においてベースライン(X
軸)から最も離れている点は、次の数7を満足する。
【0026】
【数7】dY/dX=0
【0027】dX/dt=dY/dt=0となることは
ないので、数7より数8が得られる。
【0028】
【数8】(dY/dt)/(dX/dt)=0 すなわち dY/dt=0
【0029】数6より、数9となる。
【0030】
【数9】dY/dt=(2−4t)Y1 =0 t=1/2
【0031】したがって、t=0.5のときにベジェ曲
線はベースラインから最も離れる。この場合のベースラ
インからベジェ曲線までの距離は、そのときのYの値で
あって、t=0.5を数6に代入することによって求め
ることができ、数10であらわされる。
【0032】
【数10】d=Y(0.5)=0.5Y1
【0033】すなわち、ベースラインから制御点P1
での距離の半分がベースラインからベジェ曲線までの最
大距離となる(この点について図14は必ずしも正しく
描かれていない)。以上の計算は、数6であらわされる
図14のような2次ベジェ曲線に対して有効である。数
1のような一般形のベジェ曲線は、ベジェ曲線がアフィ
ン変換に対して不変であるという特徴を利用して、制御
点P0 、P1 およびP2 の3点を曲線とベースラインと
の間の距離を変えることなく標準形へ変換すればよい。
ここで、図14の標準形の条件を示す。制御点P0 は原
点であり、制御点P2 はX軸上の点であり、距離d=0.
5Y1 は正であるので、数11〜数13が得られる。
【0034】
【数11】X0 =Y0 =0
【0035】
【数12】Y2 =0
【0036】
【数13】Y1 >0
【0037】以上の数11〜数13の条件を満たすよう
に制御点P0 、P1 およびP2 の3点を平行移動、回
転、およびミラー演算する。次に、図15に示すよう
に、一般形をした2次ベジェ曲線を定義する制御点P0
=(X0 ,Y0 )、P1 =(X1 ,Y1 )およびP2
(X2 ,Y2 )からそれらを共通に平行移動および回転
した標準形のベジェ曲線の制御点Q0 =(U0,V
0 )、Q1 =(U1 ,V1 )およびQ2 =(U2 ,V
2 )を求める手順を説明する。数11から数14および
数15が求められる。
【0038】
【数14】U0 =0
【0039】
【数15】V0 =0
【0040】数12と図15から数16および数17が
求められる。
【0041】
【数16】 U2 =√{(X2 −X02 +(Y2 −Y02
【0042】
【数17】V2 =0
【0043】制御点Q1 は、制御点P1 を、制御点P0
から制御点Q0 (原点)への移動と同様に平行移動し、
さらに原点を中心として、線分P02 とX軸とがなす
角だけ時計回りに回転して得られる。したがって、数1
8が得られる。
【0044】
【数18】
【0045】すなわち、数19および数20が得られ
る。
【0046】
【数19】
【0047】
【数20】
【0048】結局、2次ベジェ曲線のベースラインから
の最大距離dは数21であらわされる。
【0049】
【数21】
【0050】《ベースラインとの距離(3次ベジェ曲線
・凸閉包の場合)》3次ベジェ曲線についてのベースラ
インからの距離についても、上述の2次ベジェ曲線で用
いた方法を利用して計算することができる。先に述べた
数2であらわされる3次ベジェ曲線の標準形は、図16
に示され、その条件は数22〜数26であらわされる。
【0051】
【数22】X0 =Y0 =0
【0052】
【数23】X3 >0
【0053】
【数24】Y3 =0
【0054】
【数25】Y1 >0
【0055】
【数26】|Y1 |≧|Y2
【0056】これらの条件のうちの数22および数24
を数2に代入して、数27が得られる。
【0057】
【数27】 Y(t) =3(1−t)2 tY1 +3(1−t)t22 =3{(Y1 −Y2 )t3 −(2Y1 −Y2 )t2 +Y1 t}
【0058】数27の両辺をtで微分して数28を得
る。
【0059】
【数28】 dY/dt=3{3(Y1 −Y2 )t2 −2(2Y1 −Y2 )t+Y1
【0060】図16において曲線がベースラインから最
も離れるときのtの値は、数29より数30を解くこと
により数31として与えられる。
【0061】
【数29】dY/dX=0
【0062】
【数30】
【0063】
【数31】
【0064】ここで、図16のベジェ曲線上の点につい
ては0≦t≦1の区間に限定すると、数25および数2
6の条件から数32が得られる。
【0065】
【数32】
【0066】このときのベースラインからの距離dは数
32で得られるtの値をτとすると、これを数27に代
入して数33を求めることができる。
【0067】
【数33】
【0068】以上の方法は、数27すなわち図16のよ
うな標準形の3次ベジェ曲線に対して有効である。一般
形の3次ベジェ曲線は、2次ベジェ曲線の場合と同様、
図17に示されるような平行移動、回転およびミラー演
算によって最大距離dを変化させることなく標準形に変
換することができる。
【0069】次に、図17に示すように、制御点P0
(X0 ,Y0 )、P1 =(X1 ,Y1 )、P2 =(X
2 ,Y2 )およびP3 =(X3 ,Y3 )で定義される一
般形の3次ベジェ曲線を、制御点Q0 =(U0 ,V
0 )、Q1 =(U1 ,V1 )、Q2=(U2 ,V2 )お
よびQ3 =(U3 ,V3 )で定義される標準形のベジェ
曲線に変換する手順を検討する。2次ベジェ曲線の場合
と同様に数22および数24から数34〜数37が得ら
れる。
【0070】
【数34】U0 =0
【0071】
【数35】V0 =0
【0072】
【数36】 U3 =√{(X3 −X02 +(Y3 −Y02
【0073】
【数37】V3 =0
【0074】ここでベースラインとX軸とのなす角度θ
は、数38および数39であらわされる。
【0075】
【数38】
【0076】
【数39】
【0077】したがって、数40が得られる。
【0078】
【数40】
【0079】ここで、もしも|V1 |<|V2 |である
ならば、U1 とU2 とを交換し、且つV1 とV2 とを交
換する(あるいは、数31における2乗根の前の符号と
して+を採用する)。さらに、V1 <0であれば、V1
の符号とV2 の符号とをそれぞれ正負逆にする。このよ
うにすれば、3次ベジェ曲線を標準形に変換することが
でき、上述の数32および数33より、ベースラインか
らベジェ曲線までの距離の最大値を求めることができ
る。
【0080】《3次ベジェ曲線の分割》次に、上述のよ
うにして求めた距離dが所定のトレランスδを超えてい
た場合に、ベジェ曲線を分割して、2本の線分(直線
分)で補間近似する方法について説明する。一般に、ベ
ジェ曲線を分割するには、ド・カステリョ(de Castelj
au)の方法があり、本発明においてもド・カステリョの
方法を利用する。図18にド・カステリョの方法を用い
た3次ベジェ曲線の分割の過程の概略を模式的に示す。
制御点P0 、P1 、P2 およびP3 で定義される3次ベ
ジェ曲線(以下、「制御点P0 、P1 、P2 およびP3
で定義される3次ベジェ曲線」は単に「3次ベジェ曲線
0 −P1 −P2 −P3 」と称する)は、次のようにし
てt=τで2つのベジェ曲線に分割する。
【0081】(1) 3本の線分P1 −P0 、P2 −P1
よびP3 −P2 をそれぞれτ:1−τに内分し、それら
内分点をそれぞれP10、P11およびP12とする。 (2) 線分P11−P10およびP12−P11をそれぞれτ:1
−τに内分し、それら内分点をそれぞれP20およびP21
とする。 (3) 線分P20−P21をτ:1−τに内分し、その内分点
をP30とする。 (4) このようにして3次ベジェ曲線P0 −P1 −P2
3 は2つの3次ベジェ曲線P0 −P10−P20−P30
30−P21−P12−P3 に分割することができる。 以上に述べたように、3次ベジェ曲線を補間近似するに
は、ベースラインからの最大距離を求め、そのベースラ
インからの最遠点で2分割を繰り返し行うことにより、
所定のトレランス以内の誤差で直線列に分割補間するこ
とができる。
【0082】《凸閉包以外の3次ベジェ曲線の場合》以
上に述べた3次ベジェ曲線は、その制御多角形が凸閉包
であることを前提としていた。しかし、3次ベジェ曲線
には図19に示すような凸閉包でない3次ベジェ曲線も
存在し得る。これらの場合においても、図20に示すよ
うに、上述と同様の方法で、補間近似することができ
る。例外的な3次ベジェ曲線として、図21に示すよう
に始終点P0 とP3 が一致した3次ベジェ曲線がある。
このような3次ベジェ曲線の場合には、線分P1 −P2
がX軸と平行になるように変換して、X軸からの最遠点
で分割すればよい(図22参照)。以上のような原理に
より、3次ベジェ曲線で表現された曲線データを、比較
的簡単な演算で所定の誤差範囲内に管理しつつ補間近似
して直線分列を得ることができる。このような原理によ
りベジェ曲線−直線列変換を行って曲線描出装置を構成
することができる。
【0083】上述の原理に基づく本発明の実施例を、以
下、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施
例に係る曲線描出装置の概略的な構成を示している。本
実施例の曲線描出装置では、3次ベジェ曲線で表現され
た曲線データを補間近似するにあたり、ベジェ曲線を必
要に応じて変換し標準形のベジェ曲線として、ベジェ曲
線を定義するベジェ多角形の底辺から曲線までの距離の
最大値を求め、前記最大値が所定の許容値以下でない場
合に前記ベジェ曲線を2分割して、分割された結果得ら
れる各曲線部分の各々について、さらにベジェ多角形の
底辺から曲線までの距離の最大値を求め、その距離の最
大値が許容値以下でないかぎりベジェ曲線の2分割を繰
り返すとともに、前記距離の最大値が許容値以下の曲線
部分を、そのときのベジェ多角形の底辺に相当する直線
分に置き換えて、もとの曲線データを補間近似する一連
の直線分群のデータを出力することができる。
【0084】図1に示す曲線描出装置は、曲線−直線列
変換処理部10および記憶装置20を有している。曲線
−直線列変換処理部10は、典型的にはCPU(中央処
理装置)を含み主としてソフトウェアにより所定のごと
く機能するように構成される。もちろん、この曲線描出
処理部10の一部または全部は、各機能要素に相当する
ハードウェアにより構成するようにしてもよい。記憶装
置20は、例えばメモリおよびハードディスク装置のよ
うなディスク装置等の少なくともいずれかを備え、直線
列に変換されるべき原ベジェ曲線データが予め格納され
るとともに、曲線−直線列変換処理に関連する座標、曲
線および直線データ、ならびに曲線−直線列変換処理に
より得られる直線列データを含むデータが適宜必要に応
じて格納される。この記憶装置20は、本実施例による
曲線描出装置が組み込まれるシステムの記憶装置の一部
を利用してもよい。
【0085】曲線−直線列変換処理部10は、原データ
読出し部11、標準形変換部12、最大距離算出部1
3、比較部14、トレランス規定部15、分割点決定/
ベースライン出力部16、分割処理部17、および出力
処理部18を備えている。原データ読出し部11は、予
め記憶装置20に格納されているベジェ曲線の原データ
を読出して曲線−直線列変換処理のため標準形変換部1
2に与える。標準形変換部12は、与えられたベジェ曲
線データが、先に述べたような標準形のベジェ曲線であ
るときはそのまま最大距離算出部13に与え、前記ベジ
ェ曲線データが標準形でないときは、そのデータを標準
形に変換して最大距離算出部13に与える。最大距離算
出部13は、与えられた標準形のベジェ曲線データにつ
いてベースラインからの距離の最大値すなわち最大距離
を求める。トレランス規定部15は、ベジェ曲線に対す
る直線列の近似誤差の所要の許容値すなわちトレランス
を保持規定する。このトレランスは、例えば外部操作に
基づく設定入力により所要の条件に合わせて設定される
ものとする。
【0086】比較部14は、最大距離算出部13で得ら
れた最大距離とトレランス規定部15で規定されたトレ
ランスとを比較し、その比較結果を分割点決定/ベース
ライン出力部16に与える。分割点決定/ベースライン
出力部16は、比較部14の比較結果に応じて異なる2
つの機能を有する。すなわち、前記最大距離が前記トレ
ランスを超えているときは、分割点決定/ベースライン
出力部16はこの場合前記最大距離が得られたベジェ曲
線上の点を、もとのベジェ曲線の分割点として決定し分
割処理部17に与える。また、前記最大距離が前記トレ
ランス以下であるときは、分割点決定/ベースライン出
力部16は、そのときのベースラインに相当する直線分
を、そのベジェ曲線の近似直線分として出力処理部18
に与える。
【0087】分割処理部17は、分割点決定/ベースラ
イン出力部16より与えられる分割点でもとのデータを
2分割し、2分割の結果得られる各ベジェ曲線データを
標準形変換部12に与える。標準形変換部12は、分割
処理部17から与えられたベジェ曲線データについて
も、原データの場合と同様、標準形のベジェ曲線である
ときはそのまま最大距離算出部13に与え、前記ベジェ
曲線データが標準形でないときは、そのデータを標準形
に変換して最大距離算出部13に与える。出力処理部1
8は、分割点決定/ベースライン出力部16より与えら
れる直線分列を原データ読出し部11で読出された原ベ
ジェ曲線データが変換された近似直線分列として出力す
る。次に、このような構成の曲線描出装置における特に
本発明のベジェ補間による曲線−直線列変換に係る動作
を図2〜図5に示すフローチャートを参照して詳細に説
明する。
【0088】図2はベジェ補間による曲線−直線列変換
の全体の処理を示している。まず、与えられた3次元ベ
ジェ曲線データについて、ベースラインからベジェ曲線
までの最大距離dを求める(ステップS1)。次に、こ
のようにして求められた最大距離dを予め設定されたト
レランスδと比較する(ステップS2)。前記最大距離
dがトレランスδを超えているとき(d>δ)は、前記
与えられた3次元ベジェ曲線データを前記最大距離dを
与える点で2分割し、第1および第2の3次ベジェ曲線
を得る(ステップS3)。このステップS3で求められ
た第1のベジェ曲線について図2のベジェ補間処理を再
帰的に呼び出す(ステップS4)。前記このステップS
3で求められた第2のベジェ曲線について図2のベジェ
補間処理を再帰的に呼び出す(ステップS5)。
【0089】ステップS5の処理後はステップS2へ戻
る。また、ステップS2で、前記最大距離dがトレラン
スδ以下である(d≦δ)と判定されたときは、そのと
きのベースラインに相当する直線分を出力する(ステッ
プS6)。図3に、図2のステップS1における3次ベ
ジェ曲線のベースラインからの距離計算の詳細な処理を
示す。図3の処理では、3次ベジェ曲線のベースライン
から3次ベジェ曲線上の最遠点までの距離、すなわちベ
ースラインから3次ベジェ曲線までの最大距離およびそ
の最遠点を与えるtを求める。まず、ベジェ多角形P0
−P1 −P2 −P3 を制御点P0 が原点(0,0)とな
るように平行移動する(ステップS11)。すなわち、
0 、P1 、P2 およびP3 のX座標をそれぞれP0x
1x、P2xおよびP3xとし、P0 、P1 、P2 およびP
3 のY座標をそれぞれP0y、P1y、P2yおよびP3yとす
ると、数41で示される変換を行う。
【0090】
【数41】P1x=P1x−P0x2x=P2x−P0x3x=P3x−P0x0x=0 P1y=P1y−P0y2y=P2y−P0y3y=P3y−P0y0y=0
【0091】次に、ベースラインがX軸に一致するよう
にベジェ多角形を回転させて(ステップS12)、制御
点P1 およびP2 のY座標P1yおよびP2yを求める(ス
テップS13)。制御点P2 のほうが制御点P1 よりも
ベースラインから遠いか否か、すなわちP1 のY座標P
1yの絶対値|P1y|がP2 のY座標P2yの絶対値|P2y
|を超えているか否かを判定する(ステップS14)。
ステップS14で、制御点P2 のほうが制御点P1 より
もベースラインから遠ければ(P1 のY座標P1yの絶対
値|P1y|がP2 のY座標P2yの絶対値|P2y|を超え
ていれば)、P1yとP2yとを入れ替えてから(ステップ
S15)、ステップS16へ移行する。ステップS14
で、制御点P2 のほうが制御点P1 よりもベースライン
から遠くなければ(P1 のY座標P1yの絶対値|P1y
がP2 のY座標P2yの絶対値|P2y|以下であれば)、
そのままステップS16へ移行する。
【0092】ステップS16では、制御点P1 のY座標
1yが負か否かを調べ、P1yが負でなければそのままス
テップS18へ移行し、P1yが負ならば、P1 およびP
2 のY座標P1yおよびP2yの符号を逆にしてから(ステ
ップS17)、ステップS18へ移行する。ステップS
18では、ベースラインからベジェ曲線の最遠点までの
距離dおよび該最遠点を与えるt=τを求め(ステップ
S18)、図2のメインルーチンへ戻る。図4に、図2
のステップS3における3次ベジェ曲線の2分割の詳細
な処理を示す。図4の処理は、図3のステップS18で
求められたベースラインから最遠点までの距離dが所定
のトレランスを超えているときに実行され、この図4の
処理では、3次ベジェ曲線を図3のステップS18で求
められたt=τに基づいて3次ベジェ曲線を前記最遠点
にて2つの3次ベジェ曲線に分割する。
【0093】まず、ベジェ多角形P0 −P1 −P2 −P
3 の3辺P0 −P1 、P1 −P2 およびP2 −P3 をそ
れぞれτ:1−τに内分する(ステップS21)。すな
わち、ステップS21では、P0 −P1 をP0 −P10
10−P1 に内分し、P1 −P2 をP1 −P11:P11
2 に内分し、P2 −P3 をP2 −P12:P12−P3
内分する。次に、ステップS21における内分点P10
11およびP12相互間を結ぶ線分P11−P10およびP12
−P11をそれぞれτ:1−τに内分する(ステップS2
2)。すなわち、ステップS22では、P10−P11をP
10−P20:P20−P11に内分し、P11−P12をP11−P
21:P21−P12に内分する。さらに、ステップS22に
おける内分点P20とP21とを結ぶ線分P20−P21をτ:
1−τに内分する(ステップS23)。すなわち、ステ
ップS23では、P20−P21をP20−P30:P30−P21
に内分する。
【0094】ステップS21〜S23の結果より、2つ
の3次ベジェ曲線P0 −P10−P20−P30とP30−P21
−P12−P3 とを得る。図5に、図2のステップS6に
おけるベースライン直線出力の処理内容を示す。図5の
処理は、図3のステップS18で求められたベースライ
ンから最遠点までの距離dが所定のトレランスを満たし
ているときに実行され、この図5の処理では、そのベジ
ェ曲線のベースラインP0 −P3 を作図するための情報
を出力する(ステップS31)。このように、図2の処
理は、図2のステップS4およびS5で再帰的に用いら
れるので、プログラム自体を再帰的呼び出し可能とする
ことにより、プログラム全体を小規模に作ることができ
る。もちろん、ベジェ曲線の分割の繰り返し回数の最大
値を適宜制限すれば、再帰的呼び出しを用いずにプログ
ラムを構成することもできる。
【0095】上述のような、曲線描出装置は、3次ベジ
ェ曲線を近似直線分列に変換するために種々の形態で用
いることができる。例えば、ホストコンピュータにおけ
るベジェ曲線を近似直線分列としてプロッタにより描画
出力する場合には、図6のように、図1に示したような
曲線−直線列変換部10をホストコンピュータ30内に
設け、ホストコンピュータ30内で、ベジェ曲線から直
線列への変換を行い、ホストコンピュータ30から直線
列データをプロッタ40に与えるようにすればよい。こ
のようにすれば、曲線−直線列変換処理をホストコンピ
ュータ30のCPUにより行うことができる。また、同
様に、ホストコンピュータにおけるベジェ曲線を近似直
線分列としてプロッタにより描画出力する場合に、図7
のように曲線−直線列変換部10をプロッタ41内に設
け、プロッタ41内で、ベジェ曲線から直線列への変換
を行うようにすることもできる。この場合、プロッタ4
1内のCPUで曲線−直線列変換処理を行うことになる
が、ホストコンピュータ31からプロッタ41に与える
データはベジェ曲線データのままでよく、ホストコンピ
ュータ31側の処理を軽減させることができる。
【0096】なお、上述の実施例では、ベースラインか
らの最遠点でベジェ曲線を分割するようにしたが、ベー
スラインからの最大距離が所定のトレランスを超えてい
る場合に、必ずしも最遠点で分割しなくてもよく、例え
ばt=0.5等の固定のtの値に対応する個所でベジェ
曲線を分割するようにしたり、その他の適宜なる点でベ
ジェ曲線を分割するようにしたりしてもよい。また、ベ
ジェ曲線を直線分列に変換した後、プロッタまたは工作
機械に与えて曲線の描画または曲線加工を行うばかりで
なく、ベジェ曲線を直線分列に変換した後、さらにラス
タ展開して、ディスプレイまたはいわゆるラスタプロッ
タに与えるようにすることにより、ディスプレイまたは
いわゆるラスタプロッタに曲線を描画する際にも本発明
を有効に用いることができる。
【0097】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ベ
ジェ関数で表された曲線情報を一連の直線分群で補間近
似して出力するにあたり、ベジェ関数で表されたベジェ
曲線データに基づいてベジェ曲線を定義するベジェ多角
形の底辺から曲線までの距離の最大値を求め、前記距離
の最大値が所定の許容値以下か否かを判定し、前記許容
値以下でないと判定された場合に前記ベジェ曲線を2分
割して、分割された結果得られる各曲線部分の各々につ
いて、前記ベジェ多角形の底辺から曲線までの距離の最
大値を求めその距離の最大値が許容値以下でないかぎり
そのベジェ曲線の2分割を繰り返すとともに、前記許容
値以下であると判定された曲線部分を、そのときのベジ
ェ多角形の底辺に相当する直線分に置き換えて、前記ベ
ジェ曲線の全ての部分が置換された一連の直線分群のデ
ータを前記ベジェ曲線を補間近似する直線分群として出
力するようにして、比較的簡単な構成によって、3次ベ
ジェ曲線データを補間近似して直線分列を得ることがで
き、しかも誤差を的確に管理することを可能とする曲線
描出方法および装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る曲線描出装置の概略
的な構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の曲線描出装置のベジェ補間による曲線
−直線列変換の全体の概略的な処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図3】 図2における3次ベジェ曲線のベースライン
からの距離計算の詳細な処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図4】 図2における3次ベジェ曲線の2分割の詳細
な処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】 図2におけるベースライン直線出力の詳細な
処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】 図1の曲線描出装置を用いたシステムの一例
の構成を模式的に示すブロック図である。
【図7】 図1の曲線描出装置を用いたシステムの他の
一例の構成を模式的に示すブロック図である。
【図8】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間による
曲線−直線列変換の原理説明において、ベースラインか
らベジェ曲線までの距離を説明するための図である。
【図9】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間による
曲線−直線列変換の原理説明において、2本の直線分に
よるベジェ曲線の近似を説明するための図である。
【図10】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、近似線分とベ
ジェ曲線との間の距離を説明するための図である。
【図11】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、再度の補間近
似を説明するための図である。
【図12】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、補間近似の終
了状態を説明するための図である。
【図13】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、2次ベジェ曲
線の一般形を説明するための図である。
【図14】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、2次ベジェ曲
線の標準形を説明するための図である。
【図15】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、一般形の2次
ベジェ曲線の標準形への変換を説明するための図であ
る。
【図16】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、3次ベジェ曲
線の標準形を説明するための図である。
【図17】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、一般形の3次
ベジェ曲線の標準形への変換を説明するための図であ
る。
【図18】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、ド・カステリ
ョの方法による3次ベジェ曲線の分割を模式的に説明す
るための図である。
【図19】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、凸閉包でない
3次ベジェ曲線の異なる2つの例を示す図である。
【図20】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、凸閉包でない
3次ベジェ曲線の異なる2つの例における曲線−直線列
変換を模式的に説明するための図である。
【図21】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、始終点の一致
した3次ベジェ曲線の一例を示す図である。
【図22】 本発明の一実施例に用いるベジェ補間によ
る曲線−直線列変換の原理説明において、始終点の一致
した3次ベジェ曲線の一例における曲線−直線列変換を
模式的に説明するための図である。
【図23】 2次ベジェ曲線の一例を示す図である。
【図24】 3次ベジェ曲線の一例を示す図である。
【符号の説明】
10…曲線−直線列変換処理部、11…原データ読出し
部、12…標準形変換部、13…最大距離算出部、14
…比較部、15…トレランス規定部、16…分割点決定
/ベースライン出力部、17…分割処理部、18…出力
処理部、20…記憶装置、30,31…ホストコンピュ
ータ、40,41…プロッタ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベジェ関数で表された曲線情報を一連の
    直線分群で補間近似して出力するにあたり、 ベジェ関数で表されたベジェ曲線データを格納する曲線
    格納ステップと、 ベジェ関数で表されたベジェ曲線データを読み出す曲線
    読み出しステップと、 読み出されたベジェ曲線データに基づいてベジェ曲線を
    定義するベジェ多角形の底辺から曲線までの距離の最大
    値を求める最遠点算出ステップと、 前記最遠点算出ステップで求められた距離の最大値が所
    定の許容値以下か否かを判定する判定ステップと、 前記判定ステップで前記許容値以下でないと判定された
    場合に前記ベジェ曲線を2分割する分割ステップと、 前記分割ステップで2分割された結果得られる各曲線部
    分の各々について前記最遠点算出ステップからの処理を
    繰り返し実行させる繰り返しステップと、 前記判定ステップで前記許容値以下であると判定された
    場合に、その曲線部分を、そのときのベジェ多角形の底
    辺に相当する直線分に置き換える直線置換ステップと、 前記曲線読み出しステップで読み出されたベジェ曲線の
    全ての部分が前記直線置換ステップにより直線分に置換
    された後に、置換された一連の直線分群のデータを前記
    ベジェ曲線を補間近似する直線分群として出力する出力
    ステップとを有することを特徴とする曲線描出方法。
  2. 【請求項2】 分割ステップは、最遠点算出ステップで
    算出された最遠点をとる点でベジェ曲線を分割するステ
    ップを含むことを特徴とする請求項1に記載の曲線描出
    方法。
  3. 【請求項3】 分割ステップは、ベジェ曲線の中間部の
    適宜なる点でベジェ曲線を分割するステップを含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の曲線描出方法。
  4. 【請求項4】 最遠点算出ステップは、ベジェ曲線を標
    準型に変換するステップを含むことを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の曲線描出方法。
  5. 【請求項5】 出力ステップは、得られた直線分群をラ
    スタ展開するステップを含むことを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の曲線描出方法。
  6. 【請求項6】 ベジェ関数で表された曲線情報を一連の
    直線分群で補間近似して出力する曲線描出装置におい
    て、 ベジェ関数で表されたベジェ曲線データを格納するため
    の曲線格納手段と、 前記曲線格納手段から読み出されたベジェ曲線データお
    よび与えられたベジェ曲線データに基づいてベジェ曲線
    を定義するベジェ多角形の底辺から曲線までの距離の最
    大値を求めるための最遠点算出手段と、 前記最遠点算出手段で求められた距離の最大値が所定の
    許容値以下か否かを判定するための判定手段と、 前記判定手段で前記許容値以下でないと判定された場合
    にそのベジェ曲線を2分割するとともに分割の結果得ら
    れる各曲線部分の各々のベジェ曲線データを前記最遠点
    算出手段に与えるための分割手段と、 前記判定ステップで前記許容値以下であると判定された
    曲線部分を、そのときのベジェ多角形の底辺に相当する
    直線分に置き換えるための直線置換手段と、 前記曲線格納手段に格納されたベジェ曲線の全ての部分
    が前記直線置換手段により直線分に置換された一連の直
    線分群のデータを前記ベジェ曲線を補間近似する直線分
    群として出力するための出力手段とを有することを特徴
    とする曲線描出装置。
  7. 【請求項7】 分割手段は、最遠点算出手段で算出され
    た最遠点をとる点でベジェ曲線を分割するための手段を
    含むことを特徴とする請求項6に記載の曲線描出装置。
  8. 【請求項8】 分割手段は、ベジェ曲線の中間部の適宜
    なる点でベジェ曲線を分割するための手段を含むことを
    特徴とする請求項6に記載の曲線描出装置。
  9. 【請求項9】 最遠点算出手段は、ベジェ曲線を標準型
    に変換するための手段を含むことを特徴とする請求項6
    〜8のいずれか1項に記載の曲線描出装置。
  10. 【請求項10】 出力手段は、得られた直線分群をラス
    タ展開するための手段を含むことを特徴とする請求項6
    〜9のいずれか1項に記載の曲線描出装置。
  11. 【請求項11】 出力手段は、得られた直線分群を描画
    するプロッタであることを特徴とする請求項6〜10の
    いずれか1項に記載の曲線描出装置。
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