JP2000105163A - 圧力センサ - Google Patents

圧力センサ

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JP2000105163A
JP2000105163A JP10277628A JP27762898A JP2000105163A JP 2000105163 A JP2000105163 A JP 2000105163A JP 10277628 A JP10277628 A JP 10277628A JP 27762898 A JP27762898 A JP 27762898A JP 2000105163 A JP2000105163 A JP 2000105163A
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JP10277628A
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Keiji Sasaki
慶治 佐々木
Junichi Miyano
純一 宮野
Akira Sawada
彰 沢田
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Fujikoki Corp
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Fujikoki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貫通コンデンサを有する圧力センサにおい
て、電磁ノイズに対する特性を改良した圧力センサを提
供する。 【解決手段】 肉薄部に加えられる圧力を検出する圧力
検出素子21を有する圧力センサにおいて、容器本体1
0と、圧力検出素子21を含むセンサエレメント20
と、センサエレメントを気密に保持するセンサエレメン
ト保持部材30と、圧力ケース50とを有し、センサエ
レメント保持部材30は、上記センサエレメント20を
覆って参照用圧力空間55を形成する電磁シールド作用
を有する圧力ケース50に気密にかつ電気的に接続固着
されるとともに、圧力導入孔12を有する容器本体10
に電気的に接続保持され、圧力検出素子21と外部とを
接続する引出線45を圧力ケースを貫通して引き出す貫
通コンデンサ60と、貫通コンデンサ60に並列に一端
が接地したノイズバイパス用コンデンサ65を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力センサに関
し、特にセンサエレメントを収容した容器本体とコネク
タケースとを具備するとともに、電磁ノイズの影響をな
くした絶対圧方式もしくはシールドゲージ圧方式による
圧力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、流体の圧力を検出する圧力
センサとして、ピエゾ抵抗効果を有する圧力検出素子よ
りなるセンサエレメントにより圧力を検出する圧力セン
サにおいて、上記センサエレメントはその取り付けにヘ
ッダを用いてセンサエレメント保持部材に気密に固着さ
れるとともに、上記センサエレメント保持部材は上記セ
ンサエレメントを覆って参照用圧力空間を形成する電磁
シールド作用を有する圧力ケースに気密に固着されてお
り、上記センサエレメント保持部材は圧力導入孔を有す
る容器本体に保持した圧力センサを特願平10−978
61号として出願している。この発明によって、参照圧
力室を溶接によって形成する際、センサエレメントと容
器本体とを異なる金属で形成することができる絶対圧力
方式もしくはシールドゲージ圧力方式の圧力センサを提
供することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した圧
力センサは、センサエレメントの出力を外部に取り出す
際にリード線を圧力ケースを貫通して取り出している。
この際、圧力ケースとリード線との間に気密性を保持す
る機能を併せて有するコンデンサを介在させて、外部か
らリード線を介してセンサエレメントに与えられる電磁
的なノイズを圧力ケースを介して接地させて取り除いて
いる。しかしながら、圧力センサを自動車のエンジンル
ームなどに設置する場合には、貫通コンデンサだけでは
外部ノイズを十分に取り除けないおそれがある。
【0004】本発明は、このような問題を解決するため
に、貫通コンデンサを有する絶対圧力方式もしくはシー
ルドゲージ圧力方式の圧力センサにおいて、電磁ノイズ
に対する特性を改良した圧力センサを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の圧力センサは、肉薄部を有し肉薄部に加え
られる圧力を検出する圧力検出素子を有する圧力センサ
において、容器本体と、圧力検出素子を含むセンサエレ
メントと、センサエレメントを気密に保持するセンサエ
レメント保持部材と、圧力ケースとを有し、センサエレ
メント保持部材は、上記センサエレメントを覆って参照
用圧力空間を形成する電磁シールド作用を有する圧力ケ
ースに気密にかつ電気的に接続固着されるとともに、圧
力導入孔を有する容器本体に電気的に接続されて保持さ
れ、圧力検出素子と外部とを接続する引出線を圧力ケー
スを貫通して引き出す圧力ケースに電気的に接続される
とともに機械的に気密に固定された貫通コンデンサと、
この貫通コンデンサに並列に接続したノイズバイパス用
コンデンサを設け、ノイズバイパス用コンデンサの一端
を接地したことを特徴とする。
【0006】以上のようにセンサエレメント保持部材を
設けることにより、参照用圧力空間を構成することが可
能であるとともにヘッダと容器本体を直接気密に固着す
ることが避けられるので、両者の材質を任意に選定する
ことができ、ヘッダと容器本体に異種の金属を用いるこ
とが可能となる。さらに、貫通コンデンサに並列にノイ
ズバイパス用コンデンサを設けて引出線を接地すること
によって電磁ノイズを確実に除去することができる。
【0007】また本発明に係る圧力センサは、圧力導入
孔を有する容器本体と、圧力検出素子を有するセンサエ
レメントと、上記センサエレメントを固着するセンサエ
レメント保持部材と、天井部を有する圧力ケースとを有
し、センサエレメントとセンサエレメント保持部材と圧
力ケースを気密に溶接して参照用圧力空間を形成した圧
力センサにおいて、上記センサエレメントは、上記圧力
検出素子とガラス製の上部台座とシリコン製の下部台座
と金属製のヘッダを積み重ねて構成され、上記センサエ
レメント保持部材は、中央付近に設けた開口と、前記開
口の周囲の下面に位置する環状の突起と、上面に形成さ
れた平坦面を有し、上記圧力ケースは、天井部の周辺か
ら垂れ下がる周壁の下端が外側に折り曲げられたつば部
を有し、上記センサエレメントのヘッダを上記センサエ
レメント保持部材の突起部に溶接して気密に溶着固定す
るとともに、前記圧力ケースの周壁の下端とセンサエレ
メント保持部材の上面を溶接して気密に溶着固定すると
ともに、圧力検出素子と外部とを接続する引出線を圧力
ケースを貫通して引き出す圧力ケースに電気的に接続さ
れ機械的に気密に固定された貫通コンデンサと、引出線
に一端が接続され貫通コンデンサに並列に接続されたノ
イズバイパス用コンデンサを設け、該ノイズバイパス用
コンデンサの他端を接地した。
【0008】さらに、本発明は、上記圧力センサにおい
て、ノイズバイパス用コンデンサの他端を圧力ケースに
接続して接地した。また、本発明は、上記圧力センサに
おいて、ノイズバイパス用コンデンサの他端をセンサエ
レメント保持部材に接続して接地した。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる圧力センサ
の第1の実施の形態について、図1を用いて説明する。
図1は圧力センサの構成を示す縦断面図である。
【0010】本発明の実施の態様にかかる圧力センサ1
は、容器本体10と、センサエレメント20と、センサ
エレメント保持部材30と、回路基板40と、圧力ケー
ス50と、貫通コンデンサ60と、コネクタケース70
と、端子保持部材80とから構成されている。この圧力
センサ1は、容器本体10とコネクタケース70とによ
って構成される容器内に、センサエレメント20、セン
サエレメント保持部材30、回路基板40、および圧力
ケース50からなる圧力センサ本体が収納されている。
【0011】容器本体10は、例えば、アルミニウムを
用いて略円筒形状に構成されている。容器本体10は、
内部空間11と、内部空間に連通する下方に伸びた流体
導入用の開口12を有しており、開口12の上方に円形
の底部が形成され、その周辺にOリング受け部として働
く環状の溝13と、さらにその外側上方にセンサエレメ
ント保持部材受け部として働く平坦面14と、該平坦面
の外周から立ち上がる周壁15と、周壁の上端部に設け
た肉薄部16とを有して構成される。内部空間11は、
本体の内側に底部と平坦面14と周壁15とによって形
成される。
【0012】センサエレメント20は、圧力を検出する
機能を有しており、金属製のヘッダ28と、半導体基板
の上面に複数の抵抗をブリッジを形成するように設けた
圧力検出素子21と、ヘッダ28の上面に気密に固定さ
れたシリコン製の下部台座22と、該下部台座22の上
面に気密に載置固定されたガラス製の上部台座23とか
ら構成される。ヘッダ28の上面に、前記下部台座22
が気密に載置固定され、下部台座22の上面に上部台座
23が気密に載置固定され、抵抗が配置された面が上面
となるように圧力検出素子21が上部台座23の上面に
載置固定されている。ヘッダ28の下方周囲にはつば部
281が設けられている。
【0013】圧力検出素子21は、半導体基板から構成
され、平面形状が矩形に形成されるとともに、肉薄状と
されて圧力が加えられると変形するダイヤフラム部が中
央部に形成されている。上記ダイヤフラム部の上面に
は、圧電ゲージや複数の抵抗をブリッジ接続した歪ゲー
ジとして構成される圧力検知部が形成される。圧力検出
素子21の周辺部の肉厚部上に集積回路製造技術を用い
て製造した増幅回路や演算処理回路などの電気回路を設
けている。
【0014】例えば、パイレックスガラス(登録商標)
などのガラスから構成される上部台座23は、その平面
形状が矩形であり、中心に貫通孔24を設けた形状に形
成される。シリコン製の下部台座22は、その平面形状
が矩形であり、中心に貫通孔24を設けた形状に形成さ
れる。下部台座22のヘッダ28と接合する面には金ス
パッタリング等によって金メッキ層が設けられている。
【0015】ヘッダ28は、例えば42アロイ等の鉄−
ニッケル系合金を用いて構成される。ヘッダ28は、そ
の平面形状が円形であり、中心に貫通孔24を設けた形
状に形成される。ヘッダ28の下部台座22と接合する
面には金メッキ層が設けられている。
【0016】上部台座23および下部台座22ならびに
ヘッダ28の貫通孔24は、それぞれ同軸上に配置さ
れ、容器本体10の流体導入用開口12に連通して、圧
力検出素子21の裏面に設けた空間に圧力流体を導く。
【0017】圧力検出素子21の下面の周囲は、上部台
座23の上面周囲に陽極接合(FAB接合)によって気
密に溶着固定される。上部台座23の下面周囲は下部台
座22の上面周囲に陽極接合によって気密に溶着固定さ
れる。下部台座22の下面とヘッダ28の上面は金−シ
リコンのロー材を介在させて加熱圧着(スクラブ)する
ことによって、接合面に金−シリコン合金が形成されて
気密に溶着固定される。
【0018】センサエレメント保持部材30は、圧力ケ
ース50とともに、参照圧力用空間を形成する。センサ
エレメント保持部材30は、例えばステンレススチール
を用いて円板状に形成され、中央に円形の開口33を有
している。センサエレメント保持部材30の底面31の
開口33の周辺部には環状に形成された環状突起32が
設けられている。センサエレメント保持部材30の底面
31には、周辺に容器本体10のセンサエレメント保持
部材受け部14に当接する容器本体当り面が設けられ、
上面には圧力ケース50との溶接面34が設けられてい
る。
【0019】センサエレメント保持部材30の溶接面3
4の内側には環状の溝35が設けられている。センサエ
レメント保持部材30の上面には回路基板40が接着剤
などを用いて固定されている。接着個所から外側に流れ
出した余分な接着剤は環状の溝35内に流れ込むので、
余分な接着剤が溶接面34に到達してこの表面を汚すこ
とがなくなり、溶接を不完全とすることがなくなる。セ
ンサエレメント保持部材30の下面31に設けた環状突
起32には、センサエレメント20のヘッダ28のつば
部281の上面が当接され、例えば、プロジェクション
溶接によって気密に固着される。
【0020】回路基板40は、絶縁性のプリント配線基
板からなり、中央にセンサエレメント20の圧力検出素
子21が位置する開口41が設けられている。回路基板
40には、圧力検出素子21の出力を処理する図2に示
す圧力検出回路48および図2に示すノイズバイパス用
コンデンサ65が複数個が設けられており、電力を圧力
検出素子21に供給したり信号を外部に取り出す複数の
引出線45と、接地用引出線46が設けられている。圧
力検出素子21に設けた図示を省略したランド部と回路
基板40に設けた図示を省略したランド部とをボンディ
ングワイヤ25によって接続している。回路基板40の
表面および圧力検出素子21の表面は、接着剤等によっ
て覆われ、保護されている。
【0021】圧力ケース50は、例えば、ステンレスス
チールを用いて構成され、内部空間に配置されたセンサ
エレメント20を覆って外部ノイズから保護する電磁シ
ールド部としての機能と、気密な内部空間を形成する部
材としての働きを有している。圧力ケース50は、円板
状の天井部51と、その周辺から立ち下がる周壁52
と、周壁52の先端部を外側に折り曲げ下面にセンサエ
レメント保持部材30の受け面34に当接する溶接面5
31が設けられたつば部53と、引出線引出部を構成す
る貫通コンデンサ60が挿入される開口54と、接地用
引出線引出部56とを有している。このような帽子状の
圧力ケース50には、内部空間55が形成される。
【0022】圧力ケース50のつば部53の下面に設け
た溶接面531は、センサエレメント保持部材受け面
(溶接面)34に当接され、両者は例えば電子ビーム溶
接を用いて気密に溶接される。
【0023】回路基板40に設けた引出線45の先端
は、貫通コンデンサ60を形成する筒状の誘電体61の
貫通孔62を通って圧力ケース50の外部に引き出され
る。引出線45が通された誘電体61の貫通孔62は半
田63によって密封される。同様に回路基板40に設け
た接地用引出線46の先端は、接地用引出線引出部56
の開口に挿通され、圧力ケース50に半田付けされて電
気的に接続されるとともに内部空間55を密封する。
【0024】コネクタケース70は、端子81を差し込
み固定する樹脂製ケースであり、上部に設けたソケット
部71と、ソケット部71の下方に設けた内部空間72
と、下方に垂れ下がった周壁73と、周壁73の下方に
設けた肉厚部74と、肉厚部の外側上方に設けたかしめ
受け部75と、周壁の下端の平坦面76と、平坦面の内
周に設けたOリング受け部77と、端子81を挿通する
ための端子挿入孔78を有している。端子挿入孔78に
は、端子81が下方から挿入される。このコネクタケー
ス70は、その形状を変更することによって、種々の異
なる形状のコネクタに対応することができる。
【0025】端子保持部材80は、気密保持部材として
のOリング91を受ける平坦部83が設けられ、端子8
1をインサートモールドして形成されている。端子81
の他端には引出線45を接続する端子接続部82が設け
られている。
【0026】この発明によれば、電気回路部を容器本体
10と圧力ケース50とで完全に電磁的に遮閉するとと
もに、引出線45と圧力ケース50との間に貫通コンデ
ンサ60を介在させたので、電源ノイズや外部からの電
磁ノイズを容器本体10へ逃がして、圧力センサエレメ
ント21や回路基板40などの電気回路部に入り込まな
い構造にすることができ、外部ノイズによる圧力センサ
の誤動作をなくすことができる。
【0027】しかしながら、このような圧力センサを自
動車のエンジンルーム内に設けるような場合には、強い
外部ノイズの発生があり、貫通コンデンサ60を設けて
もノイズ除去が不充分となるおそれが生ずる場合が想定
される。以下、このような場合において、端子から入力
される外部ノイズを確実に除去するようにした本発明の
実施の形態を図2を用いて説明する。
【0028】図2に、この実施の形態にかかる圧力セン
サの回路構成の概要を模式的に示す。この実施の形態
は、圧力センサ1の参照圧力空間内に設けた回路基板4
0上に、圧力検出回路48の他に共通接地線49とノイ
ズバイパス用コンデンサ65を設けた点に特徴を有して
いる。引出線45−1,45−2,45−3にそれぞれ
対応して、ノイズバイパス用コンデンサ65−1,65
−2,65−3が設けられる。ノイズバイパス用コンデ
ンサ65は、共通接地線49と端子81に接続された入
出力用引出線45との間に、前記貫通コンデンサ60と
並列に接続されている。このノイズバイパス用コンデン
サ65の一端に接続された共通接地線49を接地用引出
線46を介して圧力ケース50に接続して接地して、外
部ノイズをより確実に除去することができる。
【0029】引出線45は、回路基板40に設けられた
入出力端子(ランド部)と端子81を接続する導線であ
り、信号線や電源供給線や接地線として用いられる。引
出線45の根本は、回路基板40上に設けた図示を省略
したランド部に載置され、半田付けなどによって電気的
に接続固定されている。接地用引出線46は、回路基板
40に設けられた共通接地線49と圧力ケース50を接
続して、共通接地線49を容器本体10に接地する。接
地用引出線46の根本は、回路基板40上に設けた共通
接地線49上に載置され、半田付けなどによって電気的
に接続固定されている。
【0030】圧力ケース50から引き出された引出線4
5の上端は、端子81の下端の端子接続部に設けた挿通
孔82に挿入され、半田付けによって接続される。端子
81は、例えば電源線81−1と、信号線81−2と、
接地線81−3とを有しており、電源線81−1と接地
線81−3が電気回路への電力供給に使用され、信号線
81−2と接地線81−3は、センサエレメント20か
らの出力信号を外部へ取り出すために使用されている。
【0031】Oリング91,92,93は、それぞれO
リング受け用平坦部83,Oリング受け部77,Oリン
グ受け用溝13に接地され、外部からの水や湿気等がコ
ネクタケース70の内部空間72へ浸入することを防
ぐ。Oリング94は、圧力検出空間に連通する配管に容
器本体10を取り付ける際の密封部材として働く。
【0032】これらの構成部品を用いて圧力センサ1を
組み立てる手順を説明する。まず、センサエレメント2
0を組み立てる。これは、上部台座23、下部台座22
及びヘッダ28を用いて上述のように構成される。次
に、センサエレメント20の圧力検出素子21をセンサ
エレメント保持部材30の開口33に挿入して、ヘッダ
28のつば部281の上面を環状突起32に載置し、つ
ば部281の裏面から突起32とほぼ同型状の環状のプ
ロジェクション電極を押し当てプロジェクション溶接す
ることによって、環状突起32上につば部を気密に固着
する。
【0033】次いで、センサエレメント保持部材30上
面に回路基板40を接着剤を用いて固定した後、圧力検
出素子21のランド部と回路基板40のランド部とをボ
ンディングワイヤ25を用いて接続する。その後例えば
3本の引出線45および接地用引出線46を基板のラン
ド部に半田付け等によって取り付ける。
【0034】圧力ケース50の開口54に半田付けした
誘電体61の貫通孔62に引出線45を、接地線用引出
線引出部56の開口に接地用引出線46をそれぞれ位置
合わせして挿通し、圧力ケース50のつば部53の下面
に設けた溶接面531とセンサエレメント保持部材溶接
面34を当接した後、誘電体61の貫通孔62のすきま
と、接地用引出線引出部56の開口のすきまに半田63
を流し込んで圧力ケース50の開口を塞ぐ。この工程に
よって、貫通コンデンサ60が形成されるとともに、ノ
イズバイパス用の並列回路が形成される。この際、内部
空間の圧力を真空または減圧気味にすることによって、
溶融した半田31は、すきまの内部まで確実に充填され
る。次いで、例えば電子ビーム溶接によって、つば部5
3の溶接面531とセンサエレメント保持部材30の溶
接面34を溶接する。溶接は高度の真空中で行われるの
で、内部空間55は真空に保たれる。かくの如く、つば
部により溶接を容易かつ強固に行うことができ、内部空
間55が気密な参照圧力空間とされた圧力センサ本体が
組み立てられる。
【0035】次いで、圧力ケース50の圧力ケース50
上に突出した引出線45の先端を、圧力ケース50の天
井部51上に載置した端子保持部材80に保持された端
子81の下端の端子接続部82の開口に挿入して半田付
けする。この端子保持部材80のOリング載置用平坦部
83にOリング91を載置した後、端子挿入孔78に端
子81を挿入してOリング受け部77にOリング92を
はめたコネクタケース70を圧力センサ本体上にかぶ
せ、平坦面76を圧力ケース50のつば部53の上に載
置して、コネクタケース70のかしめ受け部75側へ容
器本体10の立上部16の上端の肉薄部16をかしめて
容器本体10とコネクタケース70を固定する。以上の
工程によって、圧力センサ1が組み立てられる。
【0036】この発明によれば、センサエレメント20
のヘッダ28の材質と、容器本体10の材質とが異なっ
ていても、センサエレメント保持部材30を用いるの
で、ヘッダ28と容器本体10の両者を直接溶接により
固着することを避けることができ、したがって異質材質
の金属の溶接という困難さは生じない。しかも、ヘッダ
28とセンサエレメント保持部材30を構成する材質を
互いに強固に溶接できる材質とすることができ、ヘッダ
28とセンサエレメント保持部材30の環状突起32を
強固に接続することができる。さらに、本発明によれ
ば、センサエレメント20のヘッダ28のつば部281
の上面をセンサエレメント保持部材30の外側下面31
に設けた環状突起32上に溶着固定しているので、測定
圧力はヘッダ28を突起32側へ押し付ける方向に働
き、溶接面を引き剥がすように力が働かないので、気密
が長期に渡って保たれ、寿命の長い圧力センサを提供す
ることができる。
【0037】加えて、この発明は、端子81と圧力ケー
ス50との間に貫通コンデンサ60を設けて、電源ノイ
ズや外部からの電磁ノイズを容器本体10へ逃がして電
気回路部に入り込まない構造として、ノイズによる誤動
作をなくすことができるとともに、貫通コンデンサ60
で除去し切れなかった電磁ノイズをノイズバイパス用コ
ンデンサ65を介して接地することができ、電磁ノイズ
の影響を確実に除去することができる。
【0038】また、本実施の形態では、センサエレメン
ト保持部材30と圧力ケース50の溶接を電子ビーム溶
接としたが、他の溶接を用いることができる。さらに、
圧力ケース50の貫通コンデンサ60部分を密封した後
上記溶接を行う例を示したが、センサエレメント保持部
材30と圧力ケース50を溶接した後、貫通コンデンサ
60の貫通孔に半田を流し込むようにしてもよい。ま
た、この実施の形態では、圧力センサを、参照圧力空間
を真空とした絶対圧方式の圧力センサとして説明した
が、参照圧力空間に乾燥空気や窒素ガスあるいはヘリウ
ムガスなどを所定の圧力で封じ込んだシールドゲージ圧
方式の圧力センサとすることもできる。
【0039】さらにまた本発明では、シールドゲージ圧
方式の圧力センサを構成する場合、上記貫通コンデンサ
60部分を密封し、かつセンサエレメント保持部材30
と圧力ケース50の溶接後、参照圧力空間内に上記ヘリ
ウムガス等を例えばキャピラリチューブにより封止して
もよい。
【0040】図3を用いて、本発明にかかる圧力センサ
の他の実施の形態について説明する。図3は他の実施の
形態にかかる圧力センサの構成を示す縦断面図である。
【0041】本発明の実施の形態にかかる圧力センサ1
は、図1の実施の形態に示した圧力センサ1に比較し
て、引出線45に接続されたノイズバイパス用コンデン
サ65接地する接地手段が異なっているのみで、その他
の構成で変わるところはない。図1に示した実施の形態
の圧力センサ1の構成要素と同じ構成要素は同じ符号で
示している。図3は、この実施の形態にかかる圧力セン
サの接地手段の付近を一点鎖線で囲って拡大して示す。
【0042】回路基板40の上面には、引出線45−
1,45−2,45−3に一端が接続されたノイズバイ
パス用コンデンサ65−1,65−2,65−3と、周
囲には共通接地線49が設けられている。ノイズバイパ
ス用コンデンサ65−1〜3の他端は共通接地線49に
接続されている。回路基板40の外周には、銅、黄銅な
どから構成された環状の導体47がはめられている。環
状の導体47は、上部を内側に折り曲げて平坦部が47
1が、下部を外側に折り曲げてつば状部474が設けら
れ、平坦部471とつば状部474は、立上部473に
よって接続されている。平坦部471の下面472は、
回路基板40に設けた共通接地線49に導電性接着剤ま
たは半田付けなどによって電気的に接続される。つば状
部474は、センサエレメント保持部30に設けた環状
の溝部36に設置され圧力ケース50のつば部53の下
面531によって押しつけられて、圧力ケース50とセ
ンサエレメント保持部30に電気的に接続される。
【0043】以上の構成を有することによって、この実
施の形態は、接地用引出線46の電気抵抗を極めて低い
ものとすることができるとともに、図1の実施の形態に
比較して接地用引出線46を開口56に挿入して半田付
けする工程を省略することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、気密性
の高い信頼性のある圧力ケース内を真空にした絶対圧圧
力センサまたは所定のガス圧としたシールドゲージ圧圧
力センサにおいて、電磁ノイズを確実に除去することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる圧力センサ
の構造を示す縦断面図。
【図2】本発明の圧力センサの電気的な構造を示す概念
図。
【図3】本発明の第2の実施の形態にかかる圧力センサ
の構造を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 圧力センサ 10 容器本体 11 内部空間 12 流体導入用開口 13 Oリング受け用環状溝 14 センサエレメント保持部材受け用平坦面 15 周壁 16 肉薄部 20 センサエレメント 21 圧力検出素子 22 下部台座 23 上部台座 24 貫通孔 25 ボンディングワイヤ 28 ヘッダ 281 つば部 30 センサエレメント保持部材 31 底面 32 環状突起 33 開口 34 溶接面 35 環状溝 36 環状溝 40 回路基板 41 開口 45 引出線 46 接地用引出線 47 接地用引出導体 48 圧力検出回路 49 共通接地線 50 圧力ケース 51 天井部 52 周壁 53 つば部 531 溶接面 54 貫通コンデンサ用開口 55 内部空間 56 接地用引出線用開口 60 貫通コンデンサ 61 誘電体 62 貫通孔 63 半田 65 ノイズバイパス用コンデンサ 70 コネクタケース 71 ソケット部 72 内部空間 73 周壁 74 肉厚部 75 かしめ受け部 76 平坦面 77 Oリング受け部 78 端子挿入孔 80 端子保持部材 81 端子 82 端子接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢田 彰 東京都世田谷区等々力7丁目17番24号 株 式会社不二工機内 Fターム(参考) 2F055 AA21 BB01 CC02 DD04 EE13 FF38 GG01 GG12 GG25 GG44 HH05 4M112 AA01 BA01 CA15 CA16 DA18 GA01 GA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉薄部を有し肉薄部に加えられる圧力を
    検出する圧力検出素子を有する圧力センサにおいて、容
    器本体と、圧力検出素子を含むセンサエレメントと、セ
    ンサエレメントを気密に保持するセンサエレメント保持
    部材と、圧力ケースとを有し、センサエレメント保持部
    材は、上記センサエレメントを覆って参照用圧力空間を
    形成する電磁シールド作用を有する圧力ケースに気密に
    かつ電気的に接続固着されるとともに、圧力導入孔を有
    する容器本体に電気的に接続されて保持され、圧力検出
    素子と外部とを接続する引出線を圧力ケースを貫通して
    引き出す圧力ケースに電気的に接続されるとともに機械
    的に気密に固定された貫通コンデンサと、この貫通コン
    デンサに並列に接続したノイズバイパス用コンデンサを
    設け、ノイズバイパス用コンデンサの一端を接地したこ
    とを特徴とする圧力センサ。
  2. 【請求項2】 圧力導入孔を有する容器本体と、圧力検
    出素子を有するセンサエレメントと、上記センサエレメ
    ントを固着するセンサエレメント保持部材と、天井部を
    有する圧力ケースとを有し、センサエレメントとセンサ
    エレメント保持部材と圧力ケースを気密に溶接して参照
    用圧力空間を形成した圧力センサであって、上記センサ
    エレメントは、上記圧力検出素子とガラス製の上部台座
    とシリコン製の下部台座と金属製のヘッダを積み重ねて
    構成され、上記センサエレメント保持部材は、中央付近
    に設けた開口と、前記開口の周囲の下面に位置する環状
    の突起と、上面に形成された平坦面を有し、上記圧力ケ
    ースは、天井部の周辺から垂れ下がる周壁の下端が外側
    に折り曲げられたつば部を有し、上記センサエレメント
    のヘッダを上記センサエレメント保持部材の突起部に溶
    接して気密に溶着固定するとともに、前記圧力ケースの
    周壁の下端とセンサエレメント保持部材の上面を溶接し
    て気密に溶着固定するとともに、圧力検出素子と外部と
    を接続する引出線を圧力ケースを貫通して引き出す圧力
    ケースに電気的に接続され機械的に気密に固定された貫
    通コンデンサと、引出線に一端が接続され貫通コンデン
    サに並列に接続されたノイズバイパス用コンデンサを設
    け、該ノイズバイパス用コンデンサの他端を接地したこ
    とを特徴とする圧力センサ。
  3. 【請求項3】 ノイズバイパス用コンデンサの他端を圧
    力ケースに接続して接地することを特徴とする請求項2
    に記載の圧力センサ。
  4. 【請求項4】 ノイズバイパス用コンデンサの他端をセ
    ンサエレメント保持部材に接続して接地することを特徴
    とする請求項2に記載の圧力センサ。
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