JP2000104508A - ロッカアーム - Google Patents

ロッカアーム

Info

Publication number
JP2000104508A
JP2000104508A JP10276015A JP27601598A JP2000104508A JP 2000104508 A JP2000104508 A JP 2000104508A JP 10276015 A JP10276015 A JP 10276015A JP 27601598 A JP27601598 A JP 27601598A JP 2000104508 A JP2000104508 A JP 2000104508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
lubricating oil
outer peripheral
cam
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10276015A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Suzuki
孝男 鈴木
Keiichi Abe
桂一 阿部
Isamu Yamamoto
勇 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10276015A priority Critical patent/JP2000104508A/ja
Publication of JP2000104508A publication Critical patent/JP2000104508A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、カムとの摺動部のローラ外周面上に
均一に必要十分な潤滑油を供給し得るロッカアームを提
供することを課題とする。 【解決手段】ロッカアーム10は、アーム本体12とロ
ーラ14とを備える。ローラ14に当接するカム28の
回転に伴って、ロッカアーム10が揺動することで、ア
ーム本体12の一端に接続されたバルブ18が開閉動作
をする。アーム本体12において、ローラ14の外周面
のカム28に向けて回転する部分と対向する部位には、
ローラ14に向けて突出する凸部11が設けられてい
る。潤滑油噴出孔26から噴出された潤滑油は凸部11
上面に滞留し、ローラ14の回転に伴いローラ14の外
周面上に潤滑油膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロッカアームに係
り、特に内燃機関において、カムの回転運動を往復運動
に変換して吸気弁又は排気弁に伝達するロッカアームに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関において吸気弁、及
び、排気弁を駆動する動弁機構として、カム駆動による
機構が広く用いられている。そして、かかる機構におい
ては、カムの回転運動を往復運動に変換する部材とし
て、一般にロッカアームが用いられている。
【0003】ロッカアームのローラとカムとの摺動摩擦
が大きいと、ローラ及びカムの磨耗によるロッカアーム
の耐久性の低下や内燃機関の燃費の低下及び騒音の増大
等の原因となる。そこで、従来よりローラとカム間に潤
滑油を供給する構成にして、ローラとカム間の摺動摩擦
を低減させるようにしている。例えば、特開平8−49
516号に開示されているロッカアームでは、ロッカア
ームのアーム本体とローラの外周面との隙間に、潤滑油
の供給を行う油溜まり部を形成している。このようなロ
ッカアームでは、潤滑油が潤滑油ポンプからロッカアー
ム内に形成された潤滑油通路を介して油溜まり部に供給
される。そして、ローラの回転に伴って、ローラの外周
面が順次油溜まり部内に貯留された潤滑油に浸漬され、
その後にカムと接触することによりカムとローラ間に潤
滑油が供給される。また、油溜まり部は、ローラとアー
ム本体との隙間に設けられており、外部空間には、ロー
ラとアーム本体との間に形成されるクリアランス分が開
口しているに過ぎないため、内燃機関が高回転領域で運
転し、当該ロッカアームが激しく揺動しても、油溜まり
部から潤滑油が飛散せずにローラとカム間に供給され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のロ
ッカアームにおける油溜まり部と、ローラとカムとの摺
動部とは、ローラを隔てて互いに反対側にある。従っ
て、ローラの外周面が油溜まり部内の潤滑油に浸漬され
た後、ローラの回転に伴いカムとの摺動部に達するまで
にローラの外周面から潤滑油が剥離してしまい、カムと
の摺動部ではローラ外周面上に十分な膜厚の潤滑油を確
保できないという問題があった。特に、内燃機関の運転
状態が低回転であって、潤滑油圧が低いためローラに十
分な量の潤滑油が供給されない時やローラとカムとの接
触圧が大きくローラ外周面上の潤滑油がローラとカムと
の摺動部で排除されてしまう時は、ローラ外周面上の潤
滑油不足がより顕著である。そして、ローラの外周面上
における潤滑油不足によりローラとカムとが直接接触
し、いわゆる境界潤滑になってしまう。ローラとカムが
境界潤滑になると、ローラとカムの摺動部では互いの相
対速度が変化するので滑り摩擦が発生し、そのため、ロ
ーラとカム間の摺動摩擦が増加してしまう。
【0005】また、ローラ外周面は、ローラの回転に伴
って油溜まり部内を通過する時のみ潤滑油に浸漬される
構成なので、ローラ外周面上の潤滑油の膜厚が均一にな
らないという問題があった。そして、ローラ外周面上の
潤滑油の膜厚不足や膜厚の不均一は、ローラとカムとの
摺動摩擦の増加の原因となっていた。上記問題点を鑑み
て、本発明は、カムとの摺動部のローラ外周面上に均一
に必要十分な潤滑油を供給し得るロッカアームを提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、以下の各手段を講じたことを特徴とす
るものである。請求項1記載の発明では、カムに当接す
るローラと、該ローラを回転可能に保持するアーム本体
とを備えるロッカアームにおいて、前記アーム本体の、
前記ローラの外周面の前記カムに向けて回転する部分と
対向する部位に、前記ローラに向けて突出する凸部を設
けたことを特徴とするものである。
【0007】このようなロッカアームでは、ローラ及び
カム側に供給された潤滑油が凸部上に滞留する。そし
て、ローラの回転に伴い凸部上からローラ外周面に潤滑
油が均一に供給され、ローラ外周面上に潤滑油膜を形成
する。このため、ローラとカム間がこの潤滑油膜を介し
て流体潤滑となり、ローラとカム間の摺動部における摺
動摩擦が低減する。また、内燃機関の運転状態が低回転
であって、潤滑油圧が低い場合でも凸部上に潤滑油を滞
留させ、順次ローラ外周面上に必要十分な潤滑油を供給
する構成なので、ローラ及びカムが十分に潤滑され、か
つ、潤滑油が効率よく利用される。更に、内燃機関の運
転状態が高回転であってローラに供給される潤滑油量が
多い場合でも、不必要な潤滑油はローラとアーム本体と
の隙間から流れ落ち、必要以上の潤滑油が凸部上に滞留
することがない。従って、ローラ回転の際に不必要に多
量の潤滑油を引きずることによる摩擦増加を抑制でき
る。
【0008】また、請求項2記載の発明では、カムに当
接するローラと、該ローラを回転可能に保持するアーム
本体とを備えるロッカアームにおいて、前記ローラの外
周面に潤滑油を滞留させる潤滑油溝を設けたことを特徴
とするものである。このようなロッカアームでは、ロー
ラ及びカム側に供給された潤滑油がローラ外周面中央部
に設けられた潤滑油溝に滞留する。そして、ローラの回
転に伴い潤滑油が潤滑油溝からローラ外周面全体に均一
に供給され、ローラ外周面上に潤滑油膜を形成する。こ
のため、ローラとカム間がこの潤滑油膜を介して流体潤
滑となり、ローラとカム間の摺動部における摺動摩擦が
低減する。また、内燃機関の運転状態が低回転であっ
て、潤滑油圧が低い場合でも潤滑油溝内に潤滑油を滞留
させ、順次ローラ外周面上に必要十分な潤滑油を供給す
る構成なので、ローラ及びカムが十分に潤滑され、か
つ、潤滑油が効率よく利用される。更に、内燃機関の運
転状態が高回転であってローラに供給される潤滑油量が
多い場合でも、不必要な潤滑油はローラとアーム本体と
の隙間から流れ落ち、必要以上の潤滑油が潤滑油溝内に
滞留することがない。従って、ローラ回転の際に不必要
に多量の潤滑油を引きずることによる摩擦増加を抑制で
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図12を用いて本発
明のロッカアームの実施の形態について説明する。図1
は、本発明の第1実施例であるロッカアーム10を備え
るOHC式動弁機構の概略図である。図1に示すよう
に、ロッカアーム10は、アーム本体12とアーム本体
12の中央部に設けられたローラ14とを有する。この
ローラ14は、アーム本体12を貫通する支軸16を中
心に回転可能である。ロッカアーム10の一端には、内
燃機関の吸気弁又は排気弁であるバルブ18が設けられ
ている。また、ロッカアーム10の他端には、バルブゼ
ロラッシュ機構の一種であるバルブラッシュアジャスタ
20が設けられている。バルブラッシュアジャスタ20
は、ロッカアーム10を図示しないピボット軸により支
持している。このピボット軸を支点にロッカアーム10
は揺動可能である。バルブラッシュアジャスタ20内部
には潤滑油通路22が貫設されている。また、バルブラ
ッシュアジャスタ20の上部にはピボット上部24が設
けられている。ピボット上部24内部には、潤滑油通路
22と連通する潤滑油噴出孔26が設けられている。こ
の潤滑油噴出孔26は、ローラ14に向かって開口して
いる。
【0010】ローラ14の上部には、ローラ14と当接
するようにカム28が設けられている。内燃機関の運転
時に図示しないカムシャフトの回転によりカム28がロ
ーラ14を押圧しながら回転すると、ロッカアーム10
は、バルブラッシュアジャスタ20のピボット軸を支点
にカム28の回転に同期した揺動運動をする。そして、
ロッカアーム10が揺動運動をすることにより、ロッカ
アーム10と接続されたバルブ18が軸方向に往復運動
を行う。このように、ロッカアーム10は、内燃機関の
運転中にカム28の回転運動をバルブ18の直線往復運
動に変換してバルブ18の開閉を行う部材である。
【0011】バルブラッシュアジャスタ20内にてバル
ブクリアランスの調整のために使用された潤滑油は、潤
滑油通路22を通って潤滑油噴出孔26からローラ14
及びカム28に向けて噴出される。この噴出された潤滑
油がローラ14と支軸16との摺動部やローラ14とカ
ム28との摺動部等に供給され、各摺動部に潤滑油膜を
形成する。そして、潤滑油膜を介して各摺動部が摺動す
ることにより、各摺動部における摺動摩擦が低減する。
【0012】図2は、ロッカアーム10の平面図であ
る。また、図3は、図2に示すA−A方向から見たロッ
カアーム10の横断面図である。図2及び図3に示すよ
うに、ローラ14はアーム本体12内において、その外
外周面がアーム本体12内部の内側面12a、12bと
対向し、かつ、支軸16を中心に回転可能に設けられて
いる。また、アーム本体12において、内側面12a、
12bのうちピボット上部24に近い内側面12aの上
部中央には、ローラ14の外周面側に突出した凸部11
が設けられている。従って、アーム本体12とローラ1
4の外周面との隙間は、凸部11が設けられた部分で狭
くなっている。潤滑油噴出孔26からローラ14及びカ
ム28方向に噴出される潤滑油の一部は、アーム本体1
2とローラ14の外周面との隙間から下方へ流れ落ちず
にこの凸部11上面に滞留する。
【0013】図4は、凸部11上に滞留する潤滑油の様
子を示すロッカアーム10の平面図である。また、図5
は、凸部11上に滞留する潤滑油の様子を示すロッカア
ーム10の横断面図である。図4及び図5に示すよう
に、凸部11を設けたことにより、アーム本体12とロ
ーラ14の外周面間は狭くなっているので、内燃機関の
運転時に潤滑油噴出孔26から噴出された潤滑油の一部
は、その表面張力によりローラ14の外周面にも接触し
ながら凸部11上に滞留する。従って、内燃機関の運転
時にローラ14が支軸16を中心に図5の矢印X方向に
回転運動をすると、凸部11上面に滞留した潤滑油が回
転するローラ14の外周面に引きずられてローラ14の
外周面上に十分な膜厚の潤滑油膜を形成する。このロー
ラ14の外外周面上の潤滑油膜によりローラ14とカム
28の摺動部が流体潤滑となり、その摺動摩擦が低減さ
れる。
【0014】摺動摩擦が低減するとローラ14とカム2
8の磨耗、焼き付きが抑制されるので、ロッカアーム1
0の耐久性が向上する。また、内燃機関の運転状態が低
回転であって、潤滑油圧が低い場合でも凸部11上に潤
滑油を滞留させることにより、ローラ14及びカム28
が十分に潤滑されるので、内燃機関のアイドル運転の低
回転化が達成でき、内燃機関の燃費特性が向上する。ま
た、凸部11上に潤滑油を滞留させてローラ14及びカ
ム28を潤滑するので、潤滑油が効率よく利用される。
従って、潤滑油用ポンプの容量低下が達成でき、内燃機
関の燃費特性の更なる向上が実現する。更に、ローラ1
4の外周面上に十分な膜厚の潤滑油膜を形成することに
より、ローラ14とカム28の接触圧が低下するので、
ローラ14とカム28の摺動による騒音が抑制される。
【0015】ここで、一般にローラ14には、クラウニ
ングが形成されており、かつ、ローラ14の外周面の中
央部はカム28と接触するため、ローラ14外周面の両
端部に潤滑油が滞留しやすい。特に、内燃機関の運転状
態が高回転であってローラ14に供給される潤滑油量が
多い場合、必要以上の潤滑油がロッカアーム10のアー
ム本体12とローラ14間に滞留しやすくなる。必要以
上の潤滑油がロッカアーム10のアーム本体12とロー
ラ14間に滞留した場合、ローラ14が多量の潤滑油を
引きずりながら回転することになり、ローラ14の回転
に伴う摩擦が増加する。しかし、本発明のロッカアーム
10では、アーム本体12の上面に凸部11を形成する
ことにより、摩擦低減に必要な潤滑油のみを滞留させる
構成である。かつ、凸部11は、ローラ14の外周面中
央部に形成してあるので、ローラ14の外周面中央部か
ら周辺部に潤滑油が広がる構成である。従って、ローラ
14の回転に伴いその外周面上に均一に潤滑油膜が形成
され、多量の潤滑油の引きずりによる摩擦増加を抑制で
きる。
【0016】図6は、本発明の第2実施例のロッカアー
ム30の平面図である。また、図7は、図6に示すA−
A方向から見たロッカアーム30の横断面図である。図
6及び図7に示すように、ロッカアーム30は、アーム
本体32とアーム本体32の中央部に設けられたローラ
14とを有する。アーム本体32において、内側面32
a、32bのうちピボット上部24に近い内側面32a
の上部中央には、凸部31が設けられている。この凸部
31は、第1実施例で示したロッカアーム10が有する
凸部11よりも更に長くローラ14の外周面側に突出し
ている。従って、アーム本体32とローラ14の外周面
との隙間は、凸部31が設けられた部分で更に狭くなっ
ている。ロッカアーム30の他の構成は、第1実施例の
ロッカアーム10と同様であり、その説明を省略する。
【0017】ロッカアーム30において、潤滑油噴出孔
26からローラ14及びカム28方向に噴出される潤滑
油の一部は、アーム本体32とローラ14の外周面との
隙間から下方へ流れ落ちずに凸部31上面に滞留する。
従って、内燃機関の運転時にローラ14が支軸16を中
心に図7の矢印X方向に回転運動をすると、凸部31上
面に滞留した潤滑油が回転するローラ14の外周面に引
きずられてローラ14の外周面上に十分な膜厚の潤滑油
膜を形成する。このローラ14の外周面上の潤滑油膜に
よりローラ14とカム28の摺動部が流体潤滑となり、
その摺動摩擦が低減される。
【0018】ここで、凸部31は、凸部11よりも更に
長くローラ14の外周面側に突出した構成であるため、
ローラ14の回転時にローラ14の外周面上から潤滑油
が飛散することが防止される。また、凸部31が長いた
め、ローラ14と凸部31上に滞留した潤滑油の接触時
間が長くなり、ローラ14の回転に伴うその外周面上の
潤滑油の膜厚確保がより確実に行われる。従って、ロッ
カアーム30では、摺動摩擦の低減効果や潤滑油の利用
効率等がより向上する。
【0019】図8は、本発明の第3実施例であるロッカ
アーム40の平面図である。図8に示すように、ロッカ
アーム40は、アーム本体42とローラ44を有する。
アーム本体42は、第1実施例のロッカアーム10や第
2実施例のロッカアーム30のものと異なり、上部中央
のローラ44と対向する部分に凸部11、31が設けら
れていない。一方、ローラ44の外周面中央部には、潤
滑油溝46が設けられている。他の構成は、ロッカアー
ム10やロッカアーム30と同様であり、その説明を省
略する。
【0020】図9は、図8に示すB−B方向から見たロ
ーラ44の断面図である。図9に示すように、ローラ4
4の外周面の中央部には、所定の深さの潤滑油溝46が
形成されている。この潤滑油溝46は、潤滑油噴出孔2
6から噴出される潤滑油を滞留させる溝である。このよ
うなロッカアーム40において、供給される潤滑油量が
少ない場合やローラ44とカム28との接触圧によりロ
ーラ44の外周面上の潤滑油が摺動部で排除される場合
でも潤滑油溝46から潤滑油がローラ44の外周面上に
順次供給される。そして、ローラ44の外周面全体に必
要十分な膜厚の潤滑油膜が形成される。従って、ローラ
14とカム28の摺動部が流体潤滑となり、その摺動摩
擦が低減され、ロッカアーム40の耐久性や内燃機関の
燃費特性の向上等が実現する。また、潤滑油溝46をロ
ーラ44の外周面の中央部に設けてその深さを最適に設
定することにより、潤滑油が外周面上に均一に供給さ
れ、かつ、必要以上の潤滑油がローラ44の外周面上や
クラウニング部に滞留することがない。従って、ローラ
44の回転に伴う多量の潤滑油の引きずりによる摩擦増
加も抑制される。
【0021】図10は、ロッカアーム40において、潤
滑油溝46の無いローラ14と潤滑溝46を有するロー
ラ44を用いた場合のそれぞれのローラ回転に伴う摩擦
力を示す図である。図10に示すように、内燃機関の1
分間当たりの回転数が100(rpm)の時、ロッカア
ーム40において、潤滑油溝46を有するローラ44を
用いた場合、潤滑油溝46の無いローラ14を用いた場
合よりも3〜10%程度摩擦力が小さくなる。
【0022】上記図8及び図9で示したローラ44の代
わりに以下のようなローラ54、64を用いてロッカア
ーム40を構成してもよい。図11は、ローラ54の構
成を示す断面図である。図11に示すように、ローラ5
4の外周面中央部には、潤滑油溝56が形成されてい
る。この潤滑油溝56は、その溝側面がテーパ状とされ
ている。溝側面をテーパ状としてエッジを無くすことに
より、ローラ44よりもカム28との接触面積が大きく
なり、ローラ54及びカム28の接触部の磨耗が抑制さ
れる。また、溝側面がテーパ状になっているため、潤滑
油溝56内に滞留した潤滑油がローラ54の外周面に導
かれやすく、かつ、スクイーズ膜効果によりローラ54
の外周面上に確実に潤滑油膜が形成される。従って、よ
り少量の潤滑油で効率よくローラ54の外周面上に必要
十分な潤滑油膜を形成し、ローラ54とカム28間の摺
動摩擦を低減させることができる。このようなローラ5
4の潤滑油溝56は、例えば、ローラ54の形状加工時
に外周面中央部の研磨回数を増加させることにより簡単
に形成することができる。
【0023】図12は、ローラ64の構成を示す断面図
である。図12に示すように、ローラ64の外周面中央
部には、潤滑油溝66が形成されている。この潤滑油溝
66は、その溝断面が略半円状とされている。溝断面が
略半円状とすることにより、ローラ64の回転の影響を
受けて、潤滑油溝66内に滞留する潤滑油内で細かい渦
が発生しやすくなる。この発生した細かい渦が潤滑油に
浮力を与えるので潤滑油が潤滑油溝66からローラ64
の外周面全体に広がりやすく、そのためローラ64の外
周面上に十分な膜厚の潤滑油膜を形成することができ
る。従って、より少量の潤滑油で効率よくローラ64の
外周面上に必要十分な潤滑油膜を形成し、摺動摩擦を低
減させることができる。このようなローラ64の潤滑油
溝66は、ドリルやフライスで簡単に加工形成すること
ができるので、ローラ64は低コストで実現可能であ
る。
【0024】
【発明の効果】上記の如く、請求項1及び2記載の発明
によれば、カムとの摺動部のローラ外周面上に均一に必
要十分な潤滑油を供給し、カムとローラ間の摺動摩擦の
低減させることにより、ロッカアームの耐久性や内燃機
関の燃費効率を向上させ、かつ、内燃機関の運転時の騒
音を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロッカアームを備えるOHC式動弁機
構の概略図である。
【図2】第1実施例のロッカアームの平面図である。
【図3】第1実施例のロッカアームの横断面図である。
【図4】凸部上に滞留する潤滑油の様子を示すロッカア
ームの平面図である。
【図5】凸部上に滞留する潤滑油の様子を示すロッカア
ームの横断面図である。
【図6】第2実施例のロッカアームの平面図である。
【図7】第2実施例のロッカアームの横断面図である
【図8】第3実施例であるロッカアームの平面図であ
る。
【図9】ローラの断面図である。
【図10】ローラ回転に伴う摩擦力を示す図である。
【図11】ローラの断面図である。
【図12】ローラの断面図である。
【符号の説明】
10、30、40 ロッカアーム 11、31 凸部 12、32、42 アーム本体 14、44、54、64 ローラ 18 バルブ 26 潤滑油噴出孔 28 カム 46、56、66 潤滑油溝
フロントページの続き (72)発明者 山本 勇 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G013 AA05 BA02 BA06 BC12 BD16 BD35 3G016 AA06 AA19 BA46 BA49 BA50 BB18 BB22 CA06 CA13 CA36 CA59 GA00 GA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムに当接するローラと、該ローラを回
    転可能に保持するアーム本体とを備えるロッカアームに
    おいて、 前記アーム本体の、前記ローラの外周面の前記カムに向
    けて回転する部分と対向する部位に、前記ローラに向け
    て突出する凸部を設けたことを特徴とするロッカアー
    ム。
  2. 【請求項2】 カムに当接するローラと、該ローラを回
    転可能に保持するアーム本体とを備えるロッカアームに
    おいて、 前記ローラの外周面に潤滑油を滞留させる潤滑油溝を設
    けたことを特徴とするロッカアーム。
JP10276015A 1998-09-29 1998-09-29 ロッカアーム Pending JP2000104508A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10276015A JP2000104508A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 ロッカアーム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10276015A JP2000104508A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 ロッカアーム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000104508A true JP2000104508A (ja) 2000-04-11

Family

ID=17563607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10276015A Pending JP2000104508A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 ロッカアーム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000104508A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164026A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Otics Corp ロッカアーム
JP2010281334A (ja) * 2010-09-27 2010-12-16 Otics Corp 潤滑油供給路を有するロッカーアーム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4724544Y1 (ja) * 1969-11-25 1972-08-02
JPS53112320A (en) * 1977-03-12 1978-09-30 Toyota Motor Corp Valve driving device for engines
JPS5659913U (ja) * 1979-10-15 1981-05-22
JPS62179303U (ja) * 1986-05-06 1987-11-14
JPS6432404U (ja) * 1987-08-21 1989-03-01
JPH0388906A (ja) * 1989-08-16 1991-04-15 Cummins Engine Co Inc カム従節システム及びカム従節アッセンブリー
JPH04339110A (ja) * 1991-05-14 1992-11-26 Mitsubishi Motors Corp ロッカアーム
JPH09152010A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Sanyo Electric Co Ltd カム機構およびこれを用いた電子部品装着装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4724544Y1 (ja) * 1969-11-25 1972-08-02
JPS53112320A (en) * 1977-03-12 1978-09-30 Toyota Motor Corp Valve driving device for engines
JPS5659913U (ja) * 1979-10-15 1981-05-22
JPS62179303U (ja) * 1986-05-06 1987-11-14
JPS6432404U (ja) * 1987-08-21 1989-03-01
JPH0388906A (ja) * 1989-08-16 1991-04-15 Cummins Engine Co Inc カム従節システム及びカム従節アッセンブリー
JPH04339110A (ja) * 1991-05-14 1992-11-26 Mitsubishi Motors Corp ロッカアーム
JPH09152010A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Sanyo Electric Co Ltd カム機構およびこれを用いた電子部品装着装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164026A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Otics Corp ロッカアーム
JP2010281334A (ja) * 2010-09-27 2010-12-16 Otics Corp 潤滑油供給路を有するロッカーアーム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101182792A (zh) 用于减小凸轮轴摩擦的供油结构
JP2002339710A (ja) 内燃機関用ロッカアーム
JP2000104508A (ja) ロッカアーム
US5325826A (en) Journal bearing oil diverter
JP4256268B2 (ja) 動弁装置の潤滑油供給構造
WO1997038211A1 (fr) Dispositif d'entrainement de soupapes dans un moteur
JP2009215939A (ja) バルブ軸端潤滑構造
JP2580163Y2 (ja) 動弁装置の潤滑構造
JP2621788B2 (ja) ローラロッカアームの潤滑構造
JPH0610103Y2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JPH0748963Y2 (ja) カム潤滑装置
JP3780156B2 (ja) ロッカーアーム
JP3506049B2 (ja) 動弁装置
JP2586749Y2 (ja) エンジンのカム給油装置
JP4200688B2 (ja) 内燃機関の動弁系潤滑構造
JP2005155569A (ja) ロッカーアーム
JPH0849516A (ja) ロッカアーム
JPH0435526Y2 (ja)
JPS603294Y2 (ja) 動弁機構の潤滑装置
JPS6229613Y2 (ja)
JPH023013B2 (ja)
JP3227299B2 (ja) ユニットインジェクタ駆動装置の潤滑構造
JPH057445Y2 (ja)
JP5322250B2 (ja) バルブ軸端潤滑構造
JPH0861032A (ja) 動弁機構の潤滑装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040203