JP2000104172A - 成膜方法,成膜装置及び固形原料 - Google Patents

成膜方法,成膜装置及び固形原料

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JP2000104172A
JP2000104172A JP11211287A JP21128799A JP2000104172A JP 2000104172 A JP2000104172 A JP 2000104172A JP 11211287 A JP11211287 A JP 11211287A JP 21128799 A JP21128799 A JP 21128799A JP 2000104172 A JP2000104172 A JP 2000104172A
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solid
gas
container
film
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JP11211287A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Eguchi
和弘 江口
Katsuya Okumura
勝弥 奥村
Katsuhiko Hieda
克彦 稗田
Masahiro Kiyotoshi
正弘 清利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固体原料を用いて化学的気相成長法による成膜
を行う際、十分な原料ガスの流量を確保しつつ、炭素混
入量を低減する。 【解決手段】粉末状等の固体原料を加圧成形して、円盤
状等の形状に成形して形成された固形原料120を加熱
して原料ガスを生成し、その原料ガスを化学的気相成長
法による成膜工程に用いる。固形原料120を用いた場
合は、粉末状の固体原料を加熱して原料ガスを生成する
場合より多くの原料ガスを生成する事ができ、また溶媒
にとかされて液化された原料を用いる場合より、炭素混
入量を低減し得る。また、固形原料を用いることによ
り、ユーザが原料の詰め換えを容易に行うことが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体原料を昇華さ
せて得られた原料ガス、あるいは固体原料を融点以上に
加熱して液化させた原料を蒸発させて得られた原料ガス
を用いて化学的気相成長法により成膜を行う成膜方法、
及び成膜装置、並びに前記成膜方法及び成膜装置に用い
られる前記原料ガスを生成するための固形原料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の高機能化に伴ない従来は使
用されていなかった新しい材料が半導体装置の一部に導
入され始めている。それに伴ない、新しい材料を化学的
気相成長法で成膜する要請が高まっている。新しい材料
を化学的気相成長法で成膜する場合、原料が室温で気体
であれば好ましいが、原料が室温で液体や固体の場合も
少なくない。特に原料が固体である場合、化学的気相成
長に必要な原料ガスを発生させ化学的気相成長を行う反
応容器に原料ガスを送り込むのが難しい。これは、固体
原料は一般に蒸気圧が低いからである。
【0003】化学的気相成長に必要な原料ガスを固体原
料から得るために有効な手段は、原料を加熱することで
あるが、原料化合物が熱的に不安定な場合、従来の昇華
法では加熱温度に上限があり、化学気相成長に必要な量
の原料ガスを得ることができない。この問題を回避する
ために、固体原料を溶媒に溶かすことにより液体とし、
この液体を流量制御して加熱蒸発させる方法がしばしば
用いられる。例えば固体の有機金属化合物原料を有機溶
媒に溶かして液体にする方法などがそうである。しか
し、この方法では原料以外に余計な物質を用いる必要が
あり、これらの物質が化学気相成長や化学気相成長によ
り得られる膜に悪影響を与えることが多々ある。
【0004】一方、既に半導体装置に用いられている薄
膜材料でも、原料を変えることにより、より高性能の薄
膜が得られる場合がある。このように化学気相成長法お
よび化学気相成長法により得られる薄膜を高性能化する
には、原料の選択範囲を広くすることが極めて有効であ
る。原料としては、室温で気体のものが最も化学気相成
長に用いやすいが原料が気体のものだけでは原料の選択
肢が狭い。原料を固体原料まで広げると、化学的気相成
長に使える原料の選択肢は飛躍的に増加し、化学的気相
成長法により得られる薄膜を高性能化できる。
【0005】このように、半導体装置の高機能化のため
には化学的気相成長法で固体原料を使いこなすことが有
効な手段の一つに成り得る。
【0006】例えば、半導体装置の中でDRAMについ
て説明する。
【0007】半導体記憶装置(DRAM)の高容量化に
伴い、加工寸法が微細化しキャパシタのセル面積も減少
してきている。セル面積が小さくなるにもかかわらず、
1セル当たりのキャパシタ容量は、ビット線容量、ソフ
トエラー又はリフレッシュ特性等の制約により減少させ
ることができない。そのため現在では、必要なキャパシ
タ容量を得るために、トレンチ型やスタック型の立体キ
ャパシタ構造を有するセルを用いて、必要なキャパシタ
容量を得ている。
【0008】ところが、1Gビット以降の世代のDRA
Mでは、立体キャパシタ構造がより複雑且つ微細にな
り、DRAMの製造が極めて困難になることが予想され
ている。
【0009】そこで、キャパシタ絶縁膜に従来の酸化シ
リコン/窒化シリコン複合膜より誘電率の高い材料を用
いることが検討されている。高誘電率材料としては、S
rTiO3 (STO)や(Br,Sr)TiO3 (BS
T)等が挙げられる。
【0010】STOやBST等の高誘電率材料を用いて
も、さらなるDRAMの高集積化に伴い、素子動作に必
要な静電容量を平面キャパシタで実現することができ
ず、必要なキャパシタ容量を得るために立体キャパシタ
構造を用いたセルを形成する必要がある。そのため、B
ST膜等の高誘電率薄膜の成膜には、段差被覆性に優
れ、複雑な形状の基板にも膜厚均一性良く成膜できる化
学的気相成長(CVD)法が有望である。
【0011】しかし、BSTをCVD法により形成する
場合、充分な気化性、すなわち蒸気圧を有する原料化合
物がないことが問題である。特に、BaやSrなどの周
期律表IIa族元素に関してこの問題は深刻である。Ba
やSrなどの原料としては、粉末状のBa(TH
D)2 ,Sr(THD)2 ,(THD=2,2,6,6
−テトラメチル−3,5−ヘプタンダイオン:C1119
2 )が数少ない原料の一つである。
【0012】図8は、キャリアガスを用いた昇華法によ
る原料供給部の概略構成を示す図である。この装置は、
粉末状の固体原料から原料ガスを生成し、得られた原料
ガスを反応容器に供給して成膜を行う装置に最も頻繁に
用いられるものである。
【0013】原料容器181に粉末状の固体原料183
と共に不活性ガスが封入されている。なお、原料容器1
81内に固体原料183と共に不活性ガスを封入せず
に、原料容器181内に固体原料183を充填して真空
にする場合もある。固体原料183は、少なくても50
〜100g程度充填され、1kg以上充填される事もあ
る。このように大量の充填を行うのは、大気に原料をさ
らすと原料が変質するため、通常原料の容器への充填は
原料メーカが雰囲気などを管理して行う必要があり、原
料交換の頻度を減らす為である。すなわち、原料を変質
させることなくユーザーが容易に原料を交換する事はで
きない。
【0014】昇華法において、原料ガス送出路187か
ら送出される原料ガスの送出量は、原料温度、原料容器
内圧力、キャリアガス流量により決定される。すなわ
ち、原料ガス供給量を安定して得るためには、原料温
度、原料容器、キャリアガス流量を制御する必要があ
る。なお、原料温度の制御は、原料容器181をオーブ
ン182内に設置し、オーブン182の温度を制御する
ことによって行う。
【0015】原料容器182内の圧力の制御は、原料容
器内の圧力を圧力センサ185でモニタし、これを圧力
制御バルブ186に帰還制御をかけることにより行う。
キャリアガス導入路185から導入されるキャリアガス
流量の制御は、キャリアガス導入路185から導入され
るキャリアガス流量をマスフローコントローラー(不図
示)などで制御する事により行う。
【0016】この装置を用いた場合、多量の原料が長い
時間加熱された状態になる。したがって、原料には原料
が気化する温度で分解などの経時変化を起こさない事が
要求される。ところが、Ba(THD)2 ,Sr(TH
D)2 は、220℃以上に加熱すると原料が不揮発な物
質に徐々に分解して、気化量が時間とともに低下してく
る。従って、上記分解をさけるためには、原料の加熱温
度に上限を設定しなければならない。加熱温度に上限が
設定されるため、原料温度で決定される原料の蒸気圧に
も上限が生じ、特に気化温度と分解温度が近接するよう
な原料を用いる場合、CVDに必要な供給が困難であっ
た。
【0017】例えば、粉末状のBa(THD)2 を用い
て昇華法によって原料ガスを供給する場合、原料の加熱
温度の上限は215℃であった。ところが、Ba(TH
D) 2 ,Sr(THD)2 を加熱温度のほぼ上限である
210℃程度まで加熱しても、得られる蒸気圧は0.1
Torr以下であり、十分な蒸気圧が得られない。
【0018】従って、CVD法において原料ガスの供給
に最も頻繁に用いられる粉末状の固体原料を用いた昇華
法では、蒸気圧を高めるため原料容器温度を高くする容
器内の原料が分解してしまい安定な成膜ができないとい
う問題がある。
【0019】一方、上述した熱的な固体原料の供給方法
として固体原料をTHF(テトラヒドロフラン)等の有
機溶媒に溶解させて液体とし、この液体原料を気化器で
加熱蒸発させる方法が提案されている(特開平6−15
8328号)。
【0020】圧送ガス導入路193からガスを導入する
ことによって、液体原料容器191内の液体原料192
を液体原料制御器194に送出する。そして、液体原料
制御器194によって液体原料192の流量を調整しな
がら、気化器195に導入する。次いで、液体原料を加
熱して気化させ、得られた原料ガスをキャリアガス導入
路196から導入されたキャリアガスと共に、原料ガス
送出路197を介して反応容器に供給して成膜を行う。
【0021】この方法では、高温になるのは気化器19
5であり、多量の液体原料を蓄える原料容器191は室
温に保たれるため、原料容器191内の原料が分解する
という間違いはない。また、高温にされる気化器195
内への原料の存在時間が短いため、昇華法よりも高い温
度で原料を気化できるため、昇華法よりも原料供給量を
増加させる事ができる。
【0022】しかし、原料以外に溶媒を用いる必要があ
り、この溶媒が有機溶剤であるため、CVD膜への炭素
混入量が増加し、BST膜の電気特性を劣化させる。ま
た、BSTのような酸化物薄膜を成膜する場合は、成膜
時にO2 ガス等の酸化剤を導入して酸化性雰囲気で成膜
することが望ましいが、THFなどの有機溶媒を用いる
と有機溶媒の分解に多量の酸化性ガスが消費されるため
BST成膜に必要な酸化ガスが確保できず成膜されるB
ST膜の特性を悪化させてしまう。また、有機溶剤の分
解生成ガスが、BST膜の下地基板となる下部電極の密
着性を低下させ、BSTの成膜時に電極剥離が起こるな
どの問題がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、昇華
によって用いて原料ガスを供給する方法では、蒸気圧が
低く成膜速度が遅いという問題があった。又、蒸気圧を
高めるために、原料容器の温度を高くすると、容器内の
原料が分解してしまい安定な成膜ができないという問題
がある。
【0024】また、原料液体を気化させることによって
原料ガスを得る方法では、得られる膜中の炭素混入量が
増加し、電気特性の劣化、密着性の低下が生じるという
問題があった。
【0025】本発明の目的は、化学的気相成長法による
成膜を行う際、十分な原料ガスの流量を確保しつつ、形
成された膜中の炭素混入量を低減し得る成膜方法、成膜
装置及び固形原料を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】[構成]本発明は、上記
目的を達成するために以下のように構成されている。
【0027】(1)本発明(請求項1)の成膜方法は、
化学的気相成長法によって被処理基板上に成膜を行う成
膜方法であって、固体原料を一体化して形成された固形
原料を昇華させて前記原料ガスを生成する工程と、少な
くとも前記原料ガスを用いて被処理基板上に成膜を行う
工程とを含むことを特徴とする。
【0028】なお、固体原料を一体化して形成された固
体原料とは、例えば粉末状の原料を加圧成形した固体原
料などである。
【0029】成膜を1〜10回行う毎に前記固形原料を
新たなものに交換する。なお、特に、1回毎に固形原料
を交換することが特に好ましい。
【0030】(2)本発明(請求項2)の成膜方法は、
化学的気相成長法によって被処理基板上に成膜を行う成
膜方法であって、固体原料を一体化して形成された固形
原料を融点以上に昇温させて気化により前記原料ガスを
生成する工程と、少なくとも前記原料ガスを用いて被処
理基板上に成膜を行う工程とを含むことを特徴とする。
【0031】(3)本発明(請求項4)の成膜装置は、
固体原料を一体化して形成された固形原料を昇華あるい
は融点以上に加熱して気化により原料ガスを発生させる
少なくとも一つの原料供給部と、前記原料ガスを用いて
化学的気相成長法による成膜を行う反応容器とを具備し
てなる成膜装置であって、前記原料供給部は、原料容器
と、この原料容器の内部の前記固形原料が設置されてい
る領域を少なくとも加熱する加熱手段と、前記原料容器
内の圧力を制御する圧力制御手段と、前記原料容器内に
設置され、前記固形原料を支持する少なくとも一つの固
形原料支持台と、前記反応容器に設置され前記原料容器
内の前記原料ガスを前記反応容器に送出する原料ガス送
出口とを具備してなり、前記原料容器は、開口部が設け
られた原料容器本体と、前記原料容器の前記開口部をシ
ール材を介して塞ぐ原料容器蓋を具備することを特徴と
する。
【0032】(4)本発明(請求項6)の固形原料は化
学気相成長法による成膜に用いられる原料ガスを発生す
る固体原料を一体化して形成されたことを特徴とする。
【0033】本発明の好ましい実施態様を以下に示す。
前記原料容器は、底部に開口部が設けられた原料容器本
体と、この原料容器の底部にシール材を介して接続され
た原料容器蓋とから構成され、前記原料容器蓋には、前
記加熱手段の下方に配置され、該加熱手段からの輻射熱
による前記シール材及び該容器蓋の温度上昇を抑制する
隔壁を介して前記固形原料支持台が接続されていること
を特徴とする。なお、シール材は、例えばO−リングや
金属である。
【0034】前記原料容器は、前記原料ガスを前記反応
容器に送出するためのキャリアガスが送られるキャリア
ガス導入路と、前記原料容器内を排気するポンプに接続
された排気ポートとを具備してなることを特徴とする。
【0035】本発明の対象となる固体原料の材料は、室
温で固体であってCVDに使用できる物質であれば如何
なるものでもよい。例えば、Ba(THD)2 ,Sr
(THD)2 ,(THD=2,2,6,6−テトラメチ
ル−3,5−ヘプタンダイオン:C11192 )等のア
ルカリ土類金属(IIa族の金属)の有機化合物、ある
いはTiI等の無機化合物、希金属の有機・無機化合
物等が本発明の固体原料の材料となり得る。
【0036】また、該固体原料が粉末体を加圧成形する
ことによって形成される場合、該固体原料には気孔が多
数含まれる。この場合、該気孔の原料全体に対する割合
は10%から90%の範囲にあるのが好ましい。
【0037】なお、所定形状とは、例えば板状、円板
状、柱状、球状などの形状である。
【0038】本発明の好ましい実施態様を以下に示す。
【0039】前記固形原料の表面劣化が少なくかつ融点
以下で使用する場合、気化効率を高くするため、固形原
料の表面に凹凸を形成するなどして、できるだけ表面積
を大きくすることが好ましい。逆に、固形原料の表面劣
化がある場合、特に固形原料を融点以上に加熱して溶融
させて使用させる場合、固形原料を表面積ができるだけ
小さくなる形状にするのが好ましい。
【0040】[作用]本発明は、上記構成によって以下
の作用・効果を有する。
【0041】固体原料を成形して所定形状の固形原料に
すると取り扱いが容易になり、ユーザーが原料の交換を
行うことができる。よって、従来のように多量の原料を
原料容器に設置する必要がなくなる。そのため、原料は
成膜に必要な分だけ原料容器に蓄えれば良く、成膜時間
の間に無視できる程度の分解が起こるまで原料容器温度
を高くする事ができ、粉末状の固体原料を用いた昇華法
に比べて気化量を飛躍的に高める事ができる。また、固
形原料を成膜1回乃至数回ごとに新鮮なものに交換する
ことが容易にできるその結果常に安定した気化量が得ら
れ、制御性良い成膜が可能になる。
【0042】また、大気に対して不安定な原料を用いる
場合、所定形状に成形された固形原料とすることで、大
気に晒しても、たとえ原料が変質しても変質するのは表
面だけで内部は変質することがない。表面のみが変質し
た固形原料を昇華させても、内部には変質が生じていな
いので、原料ガスが生成することができる。この場合、
表面近傍の変質する部分の原料の量を少なくするため
に、固形原料は表面面積ができるだけ小さくなる形状が
望ましい。例えば円板状、球状などである。
【0043】また本発明によると、CVD原料以外の有
機溶剤などの余分な物質も用いないので、有機溶剤に起
因する炭素がCVD膜や下地基板に及ぼす悪影響も排除
する事ができる。
【0044】固形原料を融点以上の温度に加熱して成膜
ガスを生成すると、特に溶融した固形原料の粘性が高い
場合、その形状は元の形状に近い形状を保ち、大きく崩
れることがないので固形原料の表面積も融点以下で使用
する場合とほとんど変わらない。従って、気化量は減少
せず、むしろ温度を高くしたことによって気化率が上昇
して原料ガスの供給量が増加する。また、粘性が少ない
原料も、原料支持台を工夫し液化した原料が流れ出さな
い構造にすることで使用することができる。例えば、原
料支持台を皿状にすることが有効である。
【0045】また、原料が大気に対して安定かつ融点以
下で使用する場合は、気化効率を高くするために固形原
料の表面はできるだけ大きいほうが良い。例えば、固形
原料の表面に凹凸、襞等を設けることによって表面積を
広くする事ができ、原料の気化性を高める事により、原
料の供給量を増加させる事ができる。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に図面
を参照して説明する。
【0047】[第1実施形態]図1は、本発明の第1実
施形態に係わるCVD装置の概略構成を示す図である。
【0048】先ず、原料容器100を含む原料供給部に
ついて説明する。原料容器100は、外径が20mmで
あるSUS製の原料容器本体111の底部に設けられた
開口部が、原料容器蓋101によって塞がれて構成され
ている。原料容器蓋101と原料容器本体111との気
密は、シール材110によって保たれている。シール材
はO−リングあるいは、金属ガスケットである。原料の
交換はO−リングシールの方が簡便に行えるが、O−リ
ングシール材からの放出ガスがCVDに悪影響を与える
場合は金属ガスケットシール材を用いるほうが好まし
い。
【0049】原料容器本体111の下部側面にキャリア
ガス導入路112が設けられている。そして、原料容器
本体111の上面に図示されないポンプに接続された真
空排気ポート113が設けられている。
【0050】又、原料容器本体111の外壁に沿って加
熱ヒータ114が取り付けられている。加熱ヒータ11
4によって容器本体111を加熱することによって、原
料容器100内を300℃まで加熱制御することができ
る。なお、原料容器100内の温度制御には、原料容器
100内の適切な場所に挿入された熱電対(不図示)と
温度調節器を用いる。
【0051】また、原料容器本体111の側部には、コ
ンダクタンス調整バルブ117を介して、ガス送出路1
18が接続されている。コンダクタンス調整バルブ11
7は、圧力センサ115と連動して、原料容器100内
の圧力を一定値に制御する。また、原料容器100とコ
ンダクタンス調整バルブ117との間には、後述する固
形原料の粉末を遮断するためのフィルタ16が設置され
ている。
【0052】原料容器蓋101には、支柱102が取り
付けられており、支柱102に圧力隔壁103、原料支
持台104が一体物として設置され、支柱102、圧力
隔壁103及び原料支持台104は反応容器100内に
配置されている。
【0053】次に、原料容器100に接続された反応容
器130について説明する。石英ガラス製からなる反応
容器本体133が、ステンレス製のマニホールド132
上に設定されている。マニホールド132下方の開口端
は、ステンレス製のキャップ131によって蓋をされた
構造を取り、気密が保たれた構造になっている。
【0054】マニホールド132中央の張り出した部分
上に、均熱性の向上とガスの整流を目的として石英製の
内管135が載置されている。反応容器本体133の周
囲には、スーパーカンタル製の加熱ヒータ134が外部
熱源として取り付けられており、外部から反応容器本体
133全体を加熱する。
【0055】キャップ131には、石英ガラス製の保温
筒138とやはり石英ガラス製の基板ポート139が載
置されている。なお、基板ポート139上には、8イン
チシリコン基板を最大120枚積載することが可能であ
る。
【0056】薄膜が形成される被処理基板は、反応容器
130の外でキャップ131上の基板ポート139上に
積載され、基板ポート139と共に反応容器130内に
搬送される。
【0057】内管135と基板ポート139との間に
は、切替バルブ136を介してガス送出路118に接続
された原料ガス供給ノズル137が設置されている。ま
た、図示されてない酸素ボンベにマス・フロー・コント
ローラ(MFC)140及びバルブ141を介して接続
された酸素ガス導入パイプ142が、保温筒138と内
管135との間に設けられている。
【0058】なお、原料ガス送出路118からマニホー
ルド132までの配管、切り替えバルブ136及びマニ
ホールド132は、途中での原料ガスの凝集を防ぐため
原料容器の温度以上に加熱している。
【0059】そして、マニホールド132に、開閉バル
ブ143及び圧力調整バルブ144を介してドライポン
プ145が接続され、反応容器130内を排気する。そ
して、ドライポンプ145の排気側に排ガス処理器14
6が接続されている。
【0060】次に、この装置を用いてCVD成膜に必要
なガスを供給する手順を説明する。先ず、原料容器蓋1
01を取り外す。原料容器蓋101と原料容器本体11
1はO−リング110により気密が保たれているので、
取り外しは容易かつ迅速に行える。
【0061】なお、原料容器本体111の下部の開口部
分が、ヒータによって加熱されていない温度の低い部位
のため、原料容器100内の高温ガスと容器100外の
冷たいガスの混合が極めて起こりにくい構造となってい
る。そのため、上部の加熱ヒータ114で加熱している
部分からの熱輻射による容器蓋101及びシール用O−
リング110の温度上昇が、圧力隔壁103によって抑
制される。
【0062】以上のようにして取り外した原料容器蓋1
01に取り付けられている原料支持台104に固形原料
120を取り付ける。固形原料120としては、図2に
示すように、固体粉末原料であるBa(THD)2 を加
圧成形することによって、ペレット状に形成されたもの
を用いた。Ba(THD)2 は、加圧成形するする前は
約0.2〜0.26g/cm3 の密度であり、加圧成形
することにより密度は約5倍の1〜1.3g/cm3
なった。固形原料120は、直径10mm、厚さ3mm
のディスク状のもので、原料支持台104に設置するた
め、図2に示すように、その一部を切り欠いて、交換を
容易にしている。また、原料が大気に対して劣化しない
場合は、気化率を高めるために図3に示すように、固形
原料120の表面に凹凸を設けても良い。
【0063】なお、固形原料は、交換の際、大気に触れ
て変質する原料でも、変質が起こるのは固形原料の表面
だけであり、その内部には変質が生じない。そして、変
質した表面は、昇華の際に何ら悪影響を及ぼすことがな
い。
【0064】原料を薄いペレット状にする事により原料
が揮発する表面積を大きくする事ができる。また、粉末
原料をペレットとする事によりCVD時の粉末による被
処理基板上に形成された膜への粒子の混入を抑制する事
ができる。万一、粉末粒子が飛散しても、ガス送出路1
18に取り付けられているフィルタ116により除去さ
れる。
【0065】なお、固形原料は、それとほぼ同じ形状の
台座を取り付けて取り扱うか、台座と一体に成型した固
体原料を用いることが好ましい。何故ならば、固形原料
は、加圧成形によって形成されているのでもろいが、台
座を用いることによって、強度的に安定するからであ
る。
【0066】また、原料容器内は固形原料を昇華させる
ために加熱する。加熱時の温度が原料の溶融温度に近い
値に設定されている場合、固形原料が溶融することがあ
る。例えば、Ba(THD)2 ,Sr(THD)2 ,T
i(i−OPr)2 (THD)2 (i−OPr=OC3
7)の溶融温度は、それぞれ約195−210℃、約
135−260℃(Sr(THD)2は多量体(三量体と
四量体)を形成しこれらの含有比率により融点が異な
る)、約160℃である。台座上に固形原料を載置した
状態で支持台に設置することで、原料が溶融しても容器
内に溶融物が垂れるのを防止することができる。台座
は、固形原料が入る窪みがついた皿状のものが望まし
い。
【0067】そして、Ba(THD)2 ペレット原料を
原料支持台104に取り付けた後、原料支持台104が
取り付けてある原料容器蓋101を原料容器本体111
にシール材110を介して取り付けた後、原料容器10
0内を真空排気する。原料容器100内が充分に排気さ
れた後、容器100内にArを10sccmの流量でキ
ャリアガス導入路112から導入する。原料を加熱する
際、原料が残留した空気と容易に反応する材料である場
合は、この真空排気とArガスの充満を複数回繰り返す
のが好ましい。次に、原料容器100内の圧力が一定に
なるように圧力センサ115とコンダクタンス調整バル
ブ117で制御を行う。本実施形態の場合、原料容器1
00内の圧力を10Torrに設定した。
【0068】本実施形態の容器100は、真空排気ポー
ト113及び圧力隔壁103の下方にキャリアガス導入
路112が配置されている。キャリアガス導入路112
を圧力隔壁103の下方に設け、キャリアガスを下方か
ら上方へ流すようにしたため、圧力隔壁103下の空間
でのガスの淀みがない。また、真空排気ポート113を
設置したため容器内の真空排気が行える。従って、原料
が大気汚染に対して敏感な場合に特に有効であり、ま
た、多量の原料ガスを安定性良く供給する事が可能であ
る。
【0069】圧力が一定になった後、加熱ヒータ114
で原料容器100内の温度が230℃になるように加熱
制御する。温度が安定した後、原料ガス送出路118か
ら送出されるBa(THD)2 ガス量は時間に対して一
定になり、その値は1.5×10-4mol/minであ
った。流量が一定である時間は約15分であった。そし
て、15分経過した後、原料ガス送出路118から送出
されるBa(THD) 2 ガス量は急激に低下し0になっ
た。
【0070】このように、本実施形態によれば、蒸気圧
の低い固体原料ガスを安定して気化、送出できる事がわ
かった。
【0071】また、この後原料容器蓋101を取り外し
て容器100内を調査した結果、固形原料は完全になく
なっており、固形原料が完全に気化して原料ガスとして
送出された事が確認された。このことから、Ba(TH
D)2 は230℃、15分では、顕著な分解は生じてい
ない事がわかった。
【0072】前述したように粉末状の固体原料を用いた
昇華法を用いた場合の上限温度は、215℃であったの
で、本発明を用いることにより、原料温度を15℃高く
することができる。またBa(THD)2 の場合、粉末
原料を加圧成形して固形原料にすることにより原料の加
熱温度を300℃にしてもCVDに必要な時間原料ガス
の供給が可能であることを確認した。この場合、原料温
度230℃のときより多い原料ガス供給量が達成でき
る。ただし、原料ガス供給量が多い分、ペレットの厚さ
を厚くする、枚数を多くするなど1回に充填するペレッ
ト原料の量を増やす必要がある。
【0073】次に、キャリアガス導入路112からAr
をキャリアガスとして100sccm流し、原料容器1
00の内圧力を5Torrから100Torrの範囲で
変化させて、ガス送出路118から送出されるBa(T
HD)2 ガス流量を調べた。図4は原料容器内圧力と供
給された原料ガス流量の関係を示す特性図である。な
お、容器内温度は230℃とし、Ba(THD)2 の2
30℃における飽和蒸気圧は1Torrであった。
【0074】図4に示すように、原料容器内圧力を50
Torrにすると、原料ガスの流量として約2sccm
得られる。それに対し、図9に示す従来の原料供給装置
を用いて、濃度0.3mol/lのBa(THD)2
THFを0.4cc/min流した場合、原料ガスの流
量は2.7sccmである。この2.7sccmという
流量は、原料温度の高濃度化の限度、並びに気化器での
目詰まりなどを考慮すると液体原料供給法を用いた装置
のほぼ上限である。
【0075】本実施形態の原料容器内圧力を50Tor
r程度まで低くすると、液体原料供給法でのガス供給量
に匹敵するガス供給が可能になる。さらに、液体原料供
給では、例えばArなどの希釈ガスを300〜400s
ccm必要とし、さらに溶媒のTHFがガスとして約8
5sccm原料ガスと同時に送出されるのに対し、本発
明ではキャリアガスのAr100sccmのみを使用す
るので原料ガス分圧の観点からも液体原料供給法を上回
る値が達成できる。
【0076】さらに原料容器内の圧力を低くするとその
効果はさらに大きく、図4に示すように、原料容器内圧
力10Torr以下で急激に原料ガス流量が増加する。
ちなみに、原料容器内圧力10Torrでは原料ガス流
量約10sccmが得られる。しかも、原料ガス以外の
ガス流量はArの100sccmのみであるので原料ガ
ス分圧も原料ガス供給量に比例して増大させることがで
きる。ただし、原料容器圧力の低圧化の下限は、CVD
反応容器圧力および原料供給装置と反応容器の間の圧力
損失により決まる。また、図3に示した表面に凹凸等を
有する固形原料を用いると、気化量が高いので、図2に
示した固形原料を用いた場合よりも原料容器内の圧力を
低くすることができ、原料供給量をさらに増大させるこ
とができることが確認された。
【0077】なお、原料容器内の圧力は、原理的には反
応容器圧力より高く設定すればよい。それは、原料容器
と反応容器との圧力差を設けなければ原料ガスを反応容
器に供給できないからである。例えば、反応容器内の圧
力が1Torrの場合、原料容器圧力は、1Torr以
上であれば足りる。ただし、これは、原料供給部と反応
容器の間の圧力損失を無視した場合である。実際には原
料供給部と反応容器との間の配管・部品により圧力損失
が生じるので、原料容器内の圧力は圧力損失を考慮して
高めにする必要がある。
【0078】しかし、上述したように、原料容器内の圧
力を下げた方が原料ガスの発生量を上げることができ
る。従って、原料容器内の圧力を下げるために、原料容
器と反応容器との間の圧力損失をできるだけ低くするた
めに、原料容器と反応容器の間の接続距離を短くしなけ
ればならない。
【0079】そのため、原料容器と反応容器の接続長
は、1m以下が好ましい。接続長が1m以上になると圧
力損失増大のため原料容器圧力を低くすることができな
いため、従来の液体原料供給法ほどの原料ガス供給がで
きなくなる。また、原料容器圧力を低くすれば低くする
ほど原料ガス発生量を増加させることができるので、望
ましくは原料容器と反応容器の接続距離は50cm以下
が良い。
【0080】また、原料容器と反応容器の接続距離を短
くすることは、原料ガスの接続部での凝集を起こり難く
するので、原料ガスの供給制御性の向上にもなる。さら
に接続部での配管の曲がりは極力少なくし、また曲がり
を鈍角にすることで圧力損失を低く押さえることができ
る。従って、原料容器と反応容器を直線で接続すること
が好ましい。
【0081】さらに、これらの固形原料を取り付け、気
化・送出の操作を複数回繰り返して成膜を行った。成膜
の際上記した成膜と同様に、Arガスの流量を10sc
cm、原料容器内の圧力を10Torr、原料容器10
0内の温度を230℃に設定した。上記の条件下で10
回の試験を行った結果、送出される原料ガス濃度、原料
ガス送出時間は1.5×10-4mol/min、10分
で一定であり、その変動は±1%以下であることが分か
った。
【0082】この試験により、本実施形態を用いると原
料交換の際の原料の劣化が無いこと、および安定したガ
ス供給が可能である事が証明された。これは、原料容器
の加熱部分と原料容器蓋近傍の部分に温度差を設け、さ
らに温度の低い部分を下方に持ってくる事により、原料
交換時の原料容器内雰囲気ガスと大気ガスの混入を極力
抑えた事、および原料をペレット状にしたことにより原
料が大気により変質しても、変質するのはペレットの表
面のみであることによる。
【0083】このように、本実施形態によれば、従来の
昇華法に比べて、原料ガスの供給量を飛躍的に多くする
事ができ、しかも安定に供給できる。これは、原料をペ
レット状にする事により薄膜堆積1〜10回程度の頻度
で容易に交換する事が可能になったため、原料の加熱時
間が短くなり、その結果、長時間加熱する昇華法より原
料温度を高く設定する事ができるようになったことによ
る。
【0084】また、本発明者らは、同様にSr(TH
D)2 ,Ti(i−OPr)2 (THD)2 原料を固形
原料に加工して上記した成膜と同様の条件下で成膜をお
こない、並びにこれと比較するために図8に示した従来
の装置を用いた成膜を行った。すなわち、ペレット状原
料を用いて交換可能にした場合と従来の昇華法の場合を
原料供給量・安定性について比較検討した。その結果、
Ba(THD)と同様、本発明の方法により、Sr
(THD)2 ,Ti(i−OPr)2 (THD)2の場
合も昇華法よりも原料供給量を飛躍的に多くする事がで
きた。またペレット原料交換による供給量の安定性も高
く±1%以下であった。
【0085】なお、粉末状の固体原料を用いた昇華法を
用いて成膜を行う場合では、キャリアガスを固体原料中
に流した際に、粉末原料内にガスの流路ができてキャリ
アガスと原料とが接触する面積が減少することによっ
て、発生する原料ガスの量が減少し、反応容器への原料
ガスの供給量が不安定になることがあった。しかし、本
実施形態の原料容器では、固形原料中にガスの流路がで
きることはないので、原料ガスの供給量が安定してい
る。
【0086】なお、原料が大気汚染に対して敏感でない
場合、図5に示すような原料容器を用いることが可能で
ある。この原料容器は、原料容器本体の上面にキャリア
ガス導入路151が設けられ、真空排気ポートが設けら
れていない。そして、キャリアガス導入路151の出口
付近にシャワーヘッド152が設けられ、導入路151
からのキャリアガスを容器100内に均一に供給してい
る。なお、図5において、図1と同一な部位には同一符
号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0087】本容器は、図1に示した原料容器に比べる
と、清浄度が低く、容器内の到達真空度も低いが、構成
がより簡単になるため、装置の製造が製造コストを抑制
することができる。
【0088】上記実施形態では、十分な原料ガス量を得
るために、原料容器内に複数の固形原料を設置してい
た。しかし、1個の固形原料で十分な原料ガス量を得る
ことが可能であれば、図6に示すように、固形原料16
0が1個しか格納されない原料容器を用いることが可能
である。この場合、図7に示すように、固形原料に切り
欠きを設けるのではなく、固形原料160として、ドー
ナッツ状の形状のものを用いればよい。なお、図6にお
いて、図1と同一な部位には同一符号を付し、その詳細
な説明を省略する。
【0089】[第2実施形態]第1実施形態でも述べた
ように、固形原料の昇温温度と原料の融点が近いと固形
原料が溶融する場合がある。そして、原料の昇温温度が
固形原料の融点を超えた場合に、第1実施形態で述べた
効果と異なる効果が生じる。
【0090】ここでの成膜には、図2に示したディスク
状のBa(THD)2 ペレット原料を用いた。又、固形
原料を支持する原料支持台には、原料が溶融しても流れ
出さないように、固形原料の直径より大きい直径の板を
用いた。
【0091】なお、固形原料を固形原料の直径より大き
い台座上に載置した状態で原料支持台に設置すれば、固
形原料の直径より小さい原料支持台を用いることも可能
である。固形原料が融解しても粘性が高く原料形状が大
きく変化せず流れ出すことがない場合は、原料支持台は
単なる板でも良いが、融解した原料の粘性が低く流れ出
す場合は、固形原料を支持する原料支持台又は台座の形
状を皿状にすると、固形原料の溶解・流出防止に対して
有効である。
【0092】Ba(THD)2 固形原料の温度を230
℃に設定して成膜を行った。なお、Ba(THD)2
融点は約195〜210℃である。
【0093】Ba(THD)2 固形原料は230℃では
溶解している。しかし、溶解物の粘性が高いため、その
形状は元の形状であるディスク状に近い形状を保ち、大
きく崩れることがない。従って、固形原料の表面積も融
点以下で使用する場合とほとんど変わらないため、気化
量は減少せず、むしろ温度を高くしたことによって気化
率が上昇して原料ガスの供給量が増える。
【0094】一方、図8に示した従来の装置を用いて、
粉末状の固形原料を融点以上の温度に加熱した場合、原
料が液化してバブリングするが、液化した原料の粘性が
高いために、バブリングの抵抗が高くなってしまい、安
定したバブリングができない。その為、原料ガスの安定
供給を行うことはできない。
【0095】原料ガスの安定供給が行えないと、成膜速
度が不安定になり、成膜される膜の膜厚制御が不安定に
なる。さらには、(Ba,Sr)TiO3 などの多元系
材料の場合には組成制御の不安定性を招き、膜特性の不
安定性につながる。
【0096】(Ba,Sr)TiO3 を例に取ると、S
r(THD)2 の融点は約135℃−260℃、Ti
(i−OPr)2 (THD)2 の融点は約160℃であ
る。従って、原料が1回の成膜時間内に劣化を起こさな
い程度まで原料温度を融点温度以上に高くして用いるこ
とができる。
【0097】[第3実施形態]本実施形態では、図1に
示した成膜装置を用いて実際に(Ba,Sr)TiO 3
薄膜の堆積を行った。
【0098】原料には、Ba(THD)2 ,Sr(TH
D)2 ,Ti(i−OPr)2 (THD)2 を用いた。
それぞれの原料は図2の形状のペレット状とした。原料
供給部には、図5に示したものを、Ba(THD)2
Sr(THD)2 ,Ti(i−OPr)2 (THD)2
用にそれぞれ3つ用いた。
【0099】ペレット原料の装着は第1実施形態に示し
た手順で行った。これらの原料供給部のそれぞれの原料
ガス送出路は、化学的気相成長法による成膜が行われる
反応容器に導かれている。
【0100】原料ガスの供給条件は、原料容器内の温度
がBa(THD)2 ,Sr(THD)2 ,Ti(i−O
Pr)2 (THD)2 それぞれ、230℃、230℃、
150℃とした。また、原料容器の圧力は1Torrに
設定した。キャリアガスの流量は、それぞれ10scc
mとした。この条件を中心に成膜される(Ba,Sr)
TiO3 の組成がBa/Sr=1、且つ(Ba,Sr)
/Ti=1になるように、キャリアガス流量及び原料容
器圧力を微調整した。また、反応容器には、原料ガスの
他に酸素ガスを2000sccmの流量で供給した。
【0101】基板には酸化したSi上にRu薄膜を堆積
したものを用いた。なお、Ru薄膜はスパッタ、あるい
はRu(C5 5 2 を原料とするCVD法で形成し
た。この場合もRu(C5 5 2 が固体原料であるた
め、Ru(C5 5 2 を図2の形状のペレットに加圧
成形したものを用いた。基板を反応容器内に導入した
後、反応容器内を真空に排気する。
【0102】次に反応容器を成膜温度まで昇温する。本
実施形態では成膜温度を500℃とした。温度が安定し
た後、反応容器内へ酸素ガスを導入する。
【0103】次に、原料ガスを本発明の供給装置を用い
て反応容器に導入し(Ba,Sr)TiO3 薄膜の堆積
を開始する。原料ガスの導入手順は第1実施形態に示し
た通りである。原料ガスを5分間導入して成膜を行い、
原料ガスの反応容器への供給を停止することにより成膜
を終了した。成膜終了後、反応容器の温度を降温させ基
板を取り出した。
【0104】このようにして得られた(Ba,Sr)T
iO3 薄膜の膜厚は25nmであった。また、その組成
は(Ba0.5 Sr0.5 )TiO3 であった。また、膜厚
方向の組成分布を測定した結果、組成の変動はほとんど
なく、原料ガスが安定して供給されていた事が確認され
た。また、膜中の残留炭素量は、オージェ光電子分光法
の検出限界(1%)以下であった。また、基板として用
いたRuの膜剥がれも見られなかった。
【0105】また、本発明者らは、成膜終了後ペレット
原料を交換して再度同様の成膜を試みた。その結果、得
られた薄膜の膜厚、組成の再現性は極めて良く、本発明
による原料供給が原料ペレットの交換によらず再現性良
く行われている事が確認された。
【0106】[比較例]一方、比較検討のため、図9に
示した従来の液体原料供給法を用いて(Ba,Sr)T
iO3 薄膜の成膜を行った。原料にはBa(TH
D)2 ,Sr(THD)2 ,Ti(i−OPr)2 (T
HD)2 をそれぞれ濃度0.3mol/lでTHF(C
4 8 )に溶解させたものを用いた。
【0107】気化器の温度はBa(THD)2 ,Sr
(THD)2 ,Ti(i−OPr)2(THD)2 に対
し、それぞれ230℃、230℃、170℃とした。液
体原料の流量はそれぞれ0.5、0.5、1.0scc
mであった。その他の成膜条件、手順は上記実施形態に
示した本発明の条件・手順と同じにした。
【0108】この比較例で得られた(Ba,Sr)Ti
3 薄膜中の残留炭素は5%程度であった。また、部分
的に基板のRuが膜剥がれを起こしている事を確認し
た。
【0109】以上のように本発明の実施形態で(Ba,
Sr)TiO3 中の残留炭素が少ないのは、溶媒である
THFを用いていない事による。また、Ruの膜剥がれ
が起こらなかったのも、本発明ではTHFを用いないた
め、THFの分解ガスがRuに悪影響を及ばす事が無い
ためである。
【0110】以上実施の形態を用いて本発明を説明し
た。本発明を用いる事により、従来液体原料供給法を用
いなければ得られなかった多量の原料ガス供給が固体原
料を用いた場合にも可能になり、しかも従来の液体原料
供給法のように原料以外の有機溶媒を用いる事がないの
で、有機溶媒から膜中への炭素混入、下地膜の剥がれな
どの下地基板への悪影響もなくすことができた。もちろ
ん、従来の昇華法では、CVD成膜に必要な原料ガス温
度が得られず、基板上への膜の堆積はほとんど起こらな
かった。
【0111】[第4実施形態]本実施形態では、図1に
示した成膜装置を用いて実際にSrRuO3 薄膜の堆積
を行った。
【0112】原料にはSr(THD)2 ,Ru(TH
D)3 を用いた。それぞれの原料は図2の形状のペレッ
ト状とした。原料供給部には、図5に示したものを、S
r(THD)2 ,Ru(THD)3 用にそれぞれ2つ用
いた。
【0113】ペレット原料の装着は第1実施形態に示し
た手順で行った。これらの原料供給部のそれぞれの原料
ガス送出路は、化学的気相成長法による成膜が行われる
反応容器に導かれている。
【0114】原料ガスの供給条件は、原料容器内の温度
がSr(THD)2 ,Ru(THD)3 それぞれ、23
0℃、200℃、とした。また、原料容器の圧力は1T
orrに設定した。キャリアガスの流量は、それぞれ1
0sccmとした。この条件下で成膜されるSrRuO
3 の組成がSr/Ru=1になるように、キャリアガス
流量及び原料容器圧力を微調整した。また、反応容器に
は、原料ガスの他に酸素ガスを2000sccmの流量
で供給した。
【0115】基板には酸化させたSiを用いた。基板を
反応容器内に導入した後、反応容器内を真空に排気す
る。次に反応容器を成膜温度まで昇温する。本実施形態
では成膜温度を450℃とした。温度が安定した後、反
応容器内へ酸素ガスを導入する。
【0116】次に、原料ガスを本発明の供給装置を用い
て反応容器に導入しSrRuO3 薄膜の堆積を開始す
る。原料ガスの導入手順は第1実施形態に示した通りで
ある。原料ガスを5分間導入して成膜を行い、原料ガス
の反応容器への供給を停止することにより成膜を終了し
た。成膜終了後、反応容器の温度を降温させ基板を取り
出した。
【0117】このようにして得られたSrRuO3 薄膜
の膜厚は20nmであった。また、その組成はSrRu
3 であった。また、膜厚方向の組成分布を測定した結
果、組成の変動はほとんど無く、原料ガスが安定して供
給されていたことが確認された。また、膜中の残留炭素
量は、オージェ光電子分光法の検出限界(1%)以下で
あった。
【0118】また、本発明者らは、成膜終了後ペレット
原料を交換して再度同様の成膜を試みた。その結果、得
られた薄膜の膜厚、組成の再現性は極めて良く、本発明
による原料供給が原料ペレットの交換によらず再現性良
く行われている事が確認された。
【0119】[第5実施形態]本実施形態では、図1に
示した成膜装置を用いて実際にTiN薄膜の堆積を行っ
た。
【0120】原料には、TiI4 を用いた。原料は図2
の形状のペレット原料とした。原料供給部には、図5に
示した装置を用いた。
【0121】ペレット原料の装着は第1実施形態に示し
た手順で行った。これらの原料供給部のそれぞれの原料
ガス送出路は、化学的気相成長法による成膜が行われる
反応容器に導かれている。
【0122】原料ガスの供給条件は、原料容器内の温度
が180℃とした。また、原料容器の圧力は1Torr
に設定した。キャリアガスにはN2 を用い、流量は10
sccmとした。また、反応容器には、原料ガスの他に
アンモニア(NH3 )ガスを2000sccmの流量で
供給した。
【0123】基板には酸化したSiを用いた。基板を反
応容器内に導入した後、反応容器内を真空に排気する。
次に反応容器を成膜温度まで昇温する。本実施形態では
成膜温度を400℃とした。温度が安定した後、反応容
器内へアンモニアガスを導入する。
【0124】次に、原料ガスを本発明の供給装置を用い
て反応容器に導入しTiN薄膜の堆積を開始する。原料
ガスの導入手順は第1実施形態に示した通りである。原
料ガスを5分間導入して成膜を行い、原料ガスの反応容
器への供給を停止することにより成膜を終了した。成膜
終了後、反応容器の温度を降温させ基板を取り出した。
このようにして得られたTiN薄膜の膜厚は20nmで
あり抵抗率も十分低い値が得られた。
【0125】また、本発明者らは、成膜終了後ペレット
原料を交換して再度同様の成膜を試みた。その結果、得
られた薄膜の膜厚、組成の再現性は極めて良く、本発明
による原料供給が原料ペレットの交換によらず再現性良
く行われている事が確認された。
【0126】従来TiNのCVDにはTiCl4 を原料
とするものとTiI4 を原料とするもの及びTi[N
(CH3 2 4 やTi[N(C2 5 2 4 などの
有機金属を原料とするものがある。TiCl4 を用いる
場合原料が液体であるため、原料供給は供給量、制御性
とも問題ないが、良好な膜質を得るためには成膜温度を
600℃以上にする必要があった。TiI4 を用いると
成膜温度を400℃程度まで低温化できるが、TiI4
が固体原料でありしかも熱的に不安定なため原料の安定
供給が難しいと言う問題があったが、TiI4 を加圧成
形した固形(ペレット)原料とすることにより、原料ガ
スの安定供給が可能になった。また、本発明者らは、T
i[N(CH3 2 4 やTi[N(C2 5 2 4
などの有機金属を原料とする場合も原料を加圧成形して
固形原料にすることにより、安定な原料ガス供給が可能
になることを確認した。
【0127】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。例えば、上記実施形態では、成膜を1
回行うごとに固形原料を交換したが、固形原料を交換す
る頻度は、原料の使用温度による。すなわち、原料使用
温度を低く抑えると、固形原料の劣化が抑えられるので
原料使用時間は長くなり1回の原料充填により複数回の
成膜が行える。ただし、原料ガス供給量は温度を下げる
と低下する。
【0128】Ba(THD)2 を例に取ると、原料容器
温度を230℃にすると約2時間程度は原料に劣化が起
こらない。従って、1回の原料充填で成膜時間10mi
nの成膜を10回行える。原料容器の温度を300℃に
すると原料の分解劣化を伴わずに成膜できるのは1回で
ある。ただし、原料温度が高いので230℃の場合に比
べ約1桁以上多い量の原料を供給することが可能にな
る。
【0129】ペレット原料は、本実施形態に用いた材料
に限らず、また原料の種類も限られない。たとえば、
(Ba,Sr)TiO3 を成膜する場合に使用する原料
はBa(THD)2 ,Sr(THD)2 ,Ti(i−O
Pr)2 (THD)2 に限るものではない。即ち、本発
明は固体を原料とする化学的気相成長法全てに適用で
き、本実施形態と同様の効果を得る事ができる。
【0130】又、固形原料の形状はペレット状に限るも
のではなく、立方体などの任意の形状のものを用いるこ
とが可能である。例えば、原料が空気に対して不安定な
場合、表面積をできるだけ小さくするため、球状に加圧
成形して用いることも可能である。
【0131】さらに、本発明の骨子は固体原料を用いる
CVD法に置いて固体原料を加圧成形して固形原料とす
ることであるため、固体原料を用いるCVDに広く適用
できる。例えば強誘電体記憶装置のキャパシタに用いら
れるPb(Zr,Ti)O3薄膜のCVDに用いるP
b、Zr、Tiの有機金属、Sr2 Bi2 TaO9 薄膜
のCVDに用いるSr、Bi、Taの有機金属、Ta2
5 のCVDに用いるTaの有機金属で固体状のものに
は全て適用でき、効果を発揮する。また有機金属化合物
でなくTiI4 のような無機化合物でも固体状の原料を
用いる場合にも、本発明は有効である。その他、本発明
は、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施す
ることが可能である。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、所
定形状に加工した固形原料を用いることによって、原料
の交換が容易となり、化学的気相成長法による成膜を行
う際、十分な原料ガスの流量を確保しつつ、形成された
膜中の炭素混入量を低減し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係わる成膜装置の概略構成を示
す図。
【図2】図1の成膜装置の原料容器に格納される固形原
料の形状を示す図。
【図3】図1の成膜装置の原料容器に格納される固形原
料の形状を示す図。
【図4】原料ガスの流量の原料容器圧力依存性を示す特
性図。
【図5】図1に示す構成と異なる構成の原料容器の概略
構成を示す図。
【図6】図1,図5と異なる構成の原料容器の概略構成
を示す図。
【図7】図6の原料容器に格納される固形原料の形状を
示す図。
【図8】従来の成膜装置の原料容器の概略構成を示す
図。
【図9】従来の成膜装置の原料容器の概略構成を示す
図。
【符号の説明】
100…原料容器 101…原料容器蓋 102…支柱 103…圧力隔壁 104…原料支持台 105…原料支持台 110…リング 111…原料容器本体 112…キャリアガス導入路 113…排気ポート 114…加熱ヒータ 115…圧力センサ 116…フィルタ 117…コンダクタンス調整バルブ 118…原料ガス送出路 120…固形原料 130…反応容器 131…キャップ 132…マニホールド 133…反応容器本体 134…加熱ヒータ 135…内管 136…切替バルブ 137…原料ガス供給ノズル 138…保温筒 139…基板ポート 141…バルブ 142…酸素ガス導入パイプ 143…開閉バルブ 144…圧力調整バルブ 145…ドライポンプ 146…排ガス処理器 151…キャリアガス導入路 152…シャワーヘッド 160…固形原料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稗田 克彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 清利 正弘 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学的気相成長法によって被処理基板上
    に成膜を行う成膜方法であって、固体原料を一体化して
    形成された固形原料を加熱することによって昇華させて
    原料ガスを生成する工程と、少なくとも前記原料ガスを
    用いて被処理基板上に成膜を行う工程とを含むことを特
    徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 化学的気相成長法によって被処理基板上
    に成膜を行う成膜方法であって、固体原料を一体化して
    形成された固形原料を融点以上の温度で加熱することに
    よって原料ガスを生成する工程と、少なくとも前記原料
    ガスを用いて被処理基板上に成膜を行う工程とを含むこ
    とを特徴とする成膜方法。
  3. 【請求項3】 前記固形原料は粉末状固体原料を加圧成
    形することにより形成されたものであることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の成膜方法。
  4. 【請求項4】 固体原料を一体化して形成された固形原
    料を昇華あるいは融点以上に加熱して気化により原料ガ
    スを発生させる少なくとも一つの原料供給部と、前記原
    料ガスを用いて化学的気相成長法による成膜を行う反応
    容器とを具備してなる成膜装置であって、前記原料供給
    部は、原料容器と、この原料容器の内部の前記固形原料
    が設置されている領域を少なくとも加熱する加熱手段
    と、前記原料容器内の圧力を制御する圧力制御手段と、
    前記原料容器内に設置され、前記固形原料を支持する少
    なくとも一つの固形原料支持台と、前記反応容器に設置
    され前記原料容器内の前記原料ガスを前記反応容器に送
    出する原料ガス送出口とを具備してなり、前記原料容器
    は、開口部が設けられた原料容器本体と、前記原料容器
    の前記開口部をシール材を介して塞ぐ原料容器蓋を具備
    することを特徴とする成膜装置。
  5. 【請求項5】 前記原料支持台の形状は皿状であること
    を特徴とする、請求項4に記載の成膜装置。
  6. 【請求項6】 化学気相成長法による成膜に用いられる
    原料ガスを発生する固体原料を一体化して形成されたこ
    とを特徴とする固形原料。
  7. 【請求項7】 前記固体原料は粉末状原料であり、前記
    固形原料は板状に形成されることを特徴とする、請求項
    6に記載の固形原料。
  8. 【請求項8】 前記固形原料には固形原料を保持するた
    めの台座が取り付けられており、前記台座の形状は皿状
    であることを特徴とする、請求項6または請求項7に記
    載の固形原料。
  9. 【請求項9】 前記固形原料は、固形原料を保持するた
    めの台座と一体成形されていることを特徴とする、請求
    項6から請求項8のいずれか一つに記載の固形原料。
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