JP2000104036A - 湿気硬化型接着剤組成物 - Google Patents

湿気硬化型接着剤組成物

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JP2000104036A
JP2000104036A JP10273325A JP27332598A JP2000104036A JP 2000104036 A JP2000104036 A JP 2000104036A JP 10273325 A JP10273325 A JP 10273325A JP 27332598 A JP27332598 A JP 27332598A JP 2000104036 A JP2000104036 A JP 2000104036A
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moisture
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curable adhesive
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Takahiro Futamura
高博 二村
Satoshi Kusuda
智 楠田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿気硬化時に発生する炭酸ガスに起因する接
着界面及び/又は接着剤層中における発泡を抑制するこ
とが可能であり、従って硬化後の接着強度等の物性低下
が起こらない1液型の湿気硬化型ウレタン系接着剤組成
物を提供することを課題とする。 【解決手段】 ポリオールの末端水酸基と多官能イソシ
アネート化合物とを反応させて得られる両末端にイソシ
アネート基を有するウレタンプレポリマー100重量部
に対し、炭酸ガス吸着剤0.01〜50重量部が含有さ
れてなることを特徴とする湿気硬化型接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1液型の湿気硬化型
ウレタン系接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】1液型の湿気硬化型ウレタン系接着剤組
成物は、1液型なので作業性が良く、且つ、硬化後は優
れたバランスの性能を発揮するので、従来から一般的に
使用されてきたゴム系溶剤型接着剤や2液混合型エポキ
シ系接着剤等に代わり、特に床材、壁パネル材、天井材
等の現場施工用接着剤、工業用接着剤、一般用接着剤、
シーリング剤等として、その需要を拡大しつつある。
【0003】ところが、湿気硬化型ウレタン系接着剤組
成物は、被着体中の水分や雰囲気中の湿気と反応して硬
化する時に炭酸ガスを発生して発泡を生じるため、硬化
後の性能が不十分なものになりがちであるという問題点
がある。この現象は、被着体の含水率管理や雰囲気の湿
度管理等を十分に行い難い建築や土木等の現場施工用途
の場合に特に顕著であり、接着界面での発泡による有効
接着面積の減少に起因する接着強度低下や接着剤層中で
の発泡による硬化物の凝集力低下に起因する接着強度低
下等の問題点が特に上記現場施工用途においては頻繁に
発生している。
【0004】湿気硬化型ウレタン系接着剤組成物の有す
る上記問題点に対応するため、湿気硬化時の発泡を抑制
する方法が種々検討されており、例えば、特開昭61−
31418号公報では、「活性イソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマー、及び、脂環式ジアミンとカル
ボニル化合物の脱水縮合生成物から成り、イソシアネー
ト基に対しアミン当量比が0.2〜0.6であることを
特徴とする湿気硬化性ポリウレタン組成物」が開示され
ている。
【0005】しかし、上記開示によるポリウレタン組成
物の場合、2液型であれば問題ないが、1液型にすると
活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと
アミンとが共存することになるため、組成物の貯蔵安定
性が乏しくなったり、使用時のオープンタイムが短くな
って作業性が低下する等の問題点がある。又、現場施工
用途においては特に作業性が重視されるため、秤量や混
合等の不要な1液型であることが必須であり、2液型は
現実的でなく、上記開示によるポリウレタン組成物は現
場施工用として適しているとは言い難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、湿気硬化時に発生する炭酸ガス
に起因する接着界面及び/又は接着剤層中における発泡
を抑制することが可能であり、従って硬化後の接着強度
等の物性低下が起こらない1液型の湿気硬化型ウレタン
系接着剤組成物を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よる湿気硬化型接着剤組成物は、ポリオールの末端水酸
基と多官能イソシアネート化合物とを反応させて得られ
る両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリ
マー100重量部に対し、炭酸ガス吸着剤0.01〜5
0重量部が含有されてなることを特徴とする。
【0008】又、請求項2に記載の発明による湿気硬化
型接着剤組成物は、上記請求項1に記載の発明による湿
気硬化型接着剤組成物において、炭酸ガス吸着剤が、酸
化アルミニウム、硫酸マグネシウム及び酸化バリウムか
らなる群より選択される少なくとも1種であることを特
徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明による湿気硬化型接
着剤組成物は、上記請求項1に記載の発明による湿気硬
化型接着剤組成物において、炭酸ガス吸着剤が、炭酸ガ
スを吸着するか又は炭酸ガスと反応して炭酸化物を形成
する化合物の少なくとも1種であることを特徴とする。
【0010】請求項1〜請求項3に記載の発明(以下、
「本発明」と記す)による湿気硬化型接着剤組成物の主
成分として用いられるウレタンプレポリマーとは、ポリ
オールの末端水酸基と多官能イソシアネート化合物とを
反応させて得られる両末端にイソシアネート基を有する
化合物を言う。
【0011】使用するポリオールの種類により、常温で
液状もしくは常温で固形のウレタンプレポリマーを得る
ことが可能であり、その結果、常温で液状もしくは常温
で固形の湿気硬化型接着剤組成物を得ることが可能とな
る。
【0012】得られた湿気硬化型接着剤組成物が常温で
液状である場合、いわゆる無溶剤液状接着剤としてその
ままの状態で使用すれば良く、又、得られた湿気硬化型
接着剤組成物が常温で固形である場合、いわゆるホット
メルト接着剤として加熱溶融して使用しても良いし、或
いは、例えばトルエン、アセトン、シクロヘキサン、ジ
クロロメタン等の有機溶剤に溶解して、いわゆる溶剤型
接着剤として使用しても良い。
【0013】本発明による湿気硬化型接着剤組成物の主
成分であるウレタンプレポリマーの合成に用いられるポ
リオールとしては、特に限定されるものではないが、例
えば、ポリエスルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリアルキレンポリオール、ポリカーボネート等の
各種ポリオールが挙げられ、好適に用いられる。
【0014】上記ポリオールは、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0015】ポリエステルポリオールとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、テレフタル酸、イソ
フタル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸、
琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカル
ボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等のジカルボン酸
のような多価カルボン酸の1種もしくは2種以上と、特
に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール等
のような多価アルコールの1種もしくは2種以上とを脱
水縮合して得られるポリエステルポリオール;ε−カプ
ロラクタムを開環重合して得られるポリ−ε−カプロラ
クトンポリオール等が挙げられ、好適に用いられる。
【0016】上記ポリエステルポリオールは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0017】ポリエーテルポリオールとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等の単独重合体又はこれらの共重合体;活性水素を2個
以上有する低分子量の活性水素含有化合物の1種もしく
は2種以上の存在下で、エチレンオキサイド及びプロピ
レンオキサイドを開環重合させて得られるポリオキシエ
チレン−プロピレンポリオールのランダム共重合体及び
/又はブロック共重合体;テトラヒドロフランの開環重
合によって得られるポリオキシテトラメチレングリコー
ル等が挙げられ、好適に用いられる。
【0018】上記活性水素を2個以上有する低分子量の
活性水素含有化合物としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル等のジオール;グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、1,2,6−ヘキサントリオール等のトリオール;
アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルア
ミン、ブチルアミン等のアミン等が挙げられ、これらの
1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0019】上記ポリエーテルポリオールは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0020】上記ポリエーテルポリオールの分子量は、
特に限定されるものではないが、500〜15000の
ものが好ましく、1000〜12000のものがより好
ましい。又、上記ポリエーテルポリオールは、特に限定
されるものではないが、1分子中に活性水素源としての
水酸基を1.5〜5個有するものが好ましく、2〜3個
有するものがより好ましい。
【0021】ポリアルキレンポリオールとしては、特に
限定されるものではないが、例えば、ポリブタジエンポ
リオール、水素化ポリブタジエンポリオール、ポリイソ
プレンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオール等
が挙げられ、好適に用いられる。
【0022】上記ポリアルキレンポリオールは、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】ポリカーボネートポリオールとしては、特
に限定されるものではないが、例えば、ポリヘキサメチ
レンカーボネートポリオール、ポリシクロヘキサンジメ
チレンカーボネートポリオール等が挙げられ、好適に用
いられる。
【0024】上記ポリカーボネートポリオールは、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0025】又、本発明による湿気硬化型接着剤組成物
の主成分であるウレタンプレポリマーの合成に用いられ
る多官能イソシアネート化合物としては、特に限定され
るものではないが、例えば、トリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、M
DIとトリフェニルメタントリイソシアネート等との混
合物(クルードMDI)、MDIの液状変性物、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、シクロヘキサンフェ
ニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソ
シアネート等が挙げられ、好適に用いられるが、なかで
も安全性や反応性が良好なMDI、クルードMDI及び
MDIの液状変性物等がより好適に用いられる。
【0026】上記多官能イソシアネート化合物は、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0027】本発明による湿気硬化型接着剤組成物の主
成分として用いられるウレタンプレポリマーの合成方法
は、特別なものではなく、前記ポリオールの1種もしく
は2種以上と上記多官能イソシアネート化合物の1種も
しくは2種以上とを、ポリオール中の水酸基に対する多
官能イソシアネート化合物中のイソシアネート基の比率
が、例えば当量比で1.2〜15、好ましくは3〜1
2、となるような割合で混合し、60〜100℃で数時
間反応させることにより行えば良い。
【0028】請求項1に記載の発明による湿気硬化型接
着剤組成物は、上述したウレタンプレポリマー100重
量部に対し、炭酸ガス吸着剤0.01〜50重量部が含
有されてなることが必要である。
【0029】上記炭酸ガス吸着剤とは、湿気硬化型接着
剤組成物の湿気硬化時に発生する炭酸ガスを吸着するか
又は炭酸ガスと反応して炭酸化物を形成することによ
り、炭酸ガスに起因する接着界面及び/又は接着剤層中
の発泡を抑制し得る化合物であれば如何なるものでも良
く、その種類は特に限定されるものではない。
【0030】上記炭酸ガス吸着剤の具体例としては、特
に限定されるものではないが、例えば、酸化アルミニウ
ム、硫酸マグネシウム、酸化バリウム等のような金属塩
が挙げられ、好適に用いられる。
【0031】上記炭酸ガス吸着剤は、単独で用いられて
も良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0032】請求項2に記載の発明による湿気硬化型接
着剤組成物においては、上記炭酸ガス吸着剤として、酸
化アルミニウム、硫酸マグネシウム及び酸化バリウムか
らなる群より選択される少なくとも1種が使用される。
【0033】又、請求項3に記載の発明による湿気硬化
型接着剤組成物においては、上記炭酸ガス吸着剤とし
て、炭酸ガスを吸着するか又は炭酸ガスと反応して炭酸
化物を形成する化合物の少なくとも1種が使用される。
【0034】本発明による湿気硬化型接着剤組成物にお
いては、前記ウレタンプレポリマー100重量部に対
し、上記炭酸ガス吸着剤0.01〜50重量部が含有さ
れていることが必要である。
【0035】ウレタンプレポリマー100重量部に対す
る炭酸ガス吸着剤の含有量が0.01重量部未満である
と、炭酸ガスの吸着もしくは炭酸ガスとの反応が不十分
となるため、発泡抑制効果を十分に得られず、逆にウレ
タンプレポリマー100重量部に対する炭酸ガス吸着剤
の含有量が50重量部を超えると、発泡抑制効果はもは
やそれ以上向上しないにもかかわらず、得られる湿気硬
化型接着剤組成物の粘度が高くなり過ぎて、使用時の作
業性が悪くなる。
【0036】本発明による湿気硬化型接着剤組成物に
は、必須成分としての前記ウレタンプレポリマー及び上
記炭酸ガス吸着剤以外に、本発明の課題達成を阻害しな
い範囲で必要に応じて、被着体に対する密着性向上や粘
度調整のための粘着付与樹脂や熱可塑性樹脂等の1種も
しくは2種以上が含有されていても良い。
【0037】含有されていても良い粘着付与樹脂として
は、特に限定されるものではないが、例えば、ロジン系
樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、水添テルペ
ン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、脂肪族石油樹
脂、脂環族石油樹脂、芳香族石油樹脂等の公知の各種粘
着付与樹脂が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。
【0038】上記粘着付与樹脂の軟化点は、特に限定さ
れるものではないが、環球式軟化点で90〜150℃で
あるものが好ましい。
【0039】又、上記粘着付与樹脂の含有量は、特に限
定されるものではないが、ウレタンプレポリマー100
重量部に対し、粘着付与樹脂200重量部以下であるこ
とが好ましい。
【0040】ウレタンプレポリマー100重量部に対す
る粘着付与樹脂の含有量が200重量部を超えると、得
られる湿気硬化型接着剤組成物の硬化物の高温下での耐
熱性が低下したり、低温下での弾性が低下し脆弱になる
ことがある。
【0041】含有されていても良い熱可塑性樹脂として
は、特に限定されるものではないが、例えば、180℃
におけるメルトインデックス(MI)が100以上のエ
チレン−ビニルモノマー共重合体が挙げられ、好適に用
いられる。
【0042】上記エチレン−ビニルモノマー共重合体の
具体例としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられ、これらの1
種もしくは2種以上が好適に用いられる。尚、ここで言
う「(メタ)アクリル」とは「アクリル」又は「メタク
リル」を意味する。
【0043】又、含有されていても良い他の熱可塑性樹
脂として、特に限定されるものではないが、例えば、S
BS、SIS、SEBS、SEPS等の熱可塑性ブロッ
クゴムやポリエチレン、ポリプロピレン、α−オレフィ
ン共重合体等のポリオレフィン系樹脂等の1種もしくは
2種以上が用いられても良い。
【0044】上記熱可塑性樹脂の含有量は、特に限定さ
れるものではないが、ウレタンプレポリマー100重量
部に対し、熱可塑性樹脂100重量部以下であることが
好ましい。
【0045】ウレタンプレポリマー100重量部に対す
る熱可塑性樹脂の含有量が100重量部を超えると、湿
気硬化型接着剤組成物の初期凝集力や初期接着力の発現
が速くなるという利点はあるものの、粘度が著しく高く
なり使用時の作業性が低下することがある。
【0046】又、本発明による湿気硬化型接着剤組成物
には、必須成分としてのウレタンプレポリマー及び炭酸
ガス吸着剤、必要に応じて含有される上記粘着付与樹脂
や熱可塑性樹脂以外に、本発明の課題達成を阻害しない
範囲で必要に応じて、例えば、パラフィンワックスやマ
イクロクリスタリンワックス等のワックス、アミン系や
有機金属化合物系等の硬化促進触媒、無機もしくは有機
充填剤、増粘剤、チクソ性付与剤、可塑剤、軟化剤、界
面活性剤、カップリング剤、安定剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、着色剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以
上が含有されていても良い。
【0047】アミン系硬化促進触媒としては、特に限定
されるものではないが、例えば、トリエチルアミン、N
−メチルモルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)
エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジ
エチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノ
エチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノ
エチル)エーテル、N−メチル,N’−ジメチルアミノ
エチルピペラジン、イミダゾール環中の第2級アミン官
能基をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物等
が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用
いられる。
【0048】充填剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、雲母粉末、炭酸カルシウム、表面処理
炭酸カルシウム、カーボンブラック、タルク、酸化チタ
ン、ゴム粉末、有機バルーン、無機バルーン、ウォラス
トナイト等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。
【0049】又、上記充填剤の形状は、特に限定される
ものではなく、粉末状、鱗片状、球状、塊状、針状等の
いずれの形状であっても良い。
【0050】チクソ性付与剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、コロイド状シリカ、水素添加
ヒマシ油、有機ベントナイト等が挙げられ、これらの1
種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0051】可塑剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジ
ブチルフタレート、ジラウリルフタレート、ジオクチル
アジペート、ジイソデシルアジペート、トリブチルホス
フェート、トリオクチルホスフェート、アジピン酸プロ
ピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレング
リコールポリエステル、エポキシ化大豆油、塩素化パラ
フィン、流動パラフィン等が挙げられ、これらの1種も
しくは2種以上が好適に用いられる。
【0052】安定剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、商品名「チヌビン327」(チバガイ
ギー社製)、商品名「イルガノックス1010」(チバ
ガイギー社製)、商品名「トミソープ800」(吉富製
薬社製)等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。
【0053】本発明による湿気硬化型接着剤組成物の製
造方法は、特別なものではなく、例えば、加熱装置を備
えたプラストミル、ニーダー、バンバリーミキサー、ロ
ール等の公知の攪拌混合機を用いて、窒素ガスのような
不活性ガス雰囲気下もしくは減圧脱水雰囲気下等で、必
須成分であるウレタンプレポリマーの1種もしくは2種
以上の所定量及び炭酸ガス吸着剤の1種もしくは2種以
上の所定量、必要に応じて添加される粘着付与樹脂や熱
可塑性樹脂の1種もしくは2種以上の所定量、並びに、
必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種
以上の所定量を均一に攪拌混合すれば良い。尚、上記各
成分の配合順序は特に限定されるものではない。
【0054】上記湿気硬化型接着剤組成物の製造におい
ては、ポリオールと多官能イソシアネート化合物とを反
応させて先ずウレタンプレポリマーを作製した後、この
ウレタンプレポリマーに他の成分を配合して均一に攪拌
混合する手順を採っても勿論良いし、又、例えばポリオ
ールと炭酸ガス吸着剤及び例えば無機もしくは有機充填
剤等の他の成分を先ず均一に攪拌混合した後、多官能イ
ソシアネート化合物を配合してポリオールと反応させる
手順、即ち、ウレタンプレポリマーを後で作製する手順
を採っても良い。
【0055】本発明による湿気硬化型接着剤組成物の使
用方法は、特別なものではなく、例えばロールコータ
ー、ホットメルトアプリケーター、スプレー塗布機、ハ
ンドガン等の各種塗布装置を用いて、常温もしくは加熱
溶融状態で、例えばビード状、スパイラル状、フォーム
状等の所望の各種パターンで被着体に塗布すれば良い。
【0056】
【作用】本発明による湿気硬化型接着剤組成物は、主成
分であるウレタンプレポリマーの特定量に対し特定量の
炭酸ガス吸着剤が含有されてなるので、湿気硬化時に発
生する炭酸ガスは上記炭酸ガス吸着剤により吸着もしく
は反応の形で消費される。従って、炭酸ガスに起因する
接着界面及び/又は接着剤層中における発泡を抑制する
ことが可能であり、従って硬化後の接着強度等の物性低
下を来さない。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め、以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重
量部」を意味する。
【0058】(実施例1)
【0059】(1)湿気硬化型接着剤組成物の製造 表1に示すように、ポリオールとしてプロピレングリコ
ール(商品名「ボラノール2124J」、分子量300
0、水酸基価25.2、ダウポリウレタン社製)85
部、無機充填剤として軽質炭酸カルシウム(商品名「カ
ルファイン200M」、丸尾カルシウム社製)40部及
び炭酸ガス吸着剤として酸化アルミニウム(関東化学工
業社製)10部をセパラブルフラスコ中に投入し、13
0℃で加熱溶融した後、700mmHgの減圧下で1時
間脱水した。次いで、この加熱溶融物が80℃になるま
で温度調節した後、多官能イソシアネート化合物として
MDI(商品名「IsonateJ−243」、イソシ
アネート含有量32.4重量%、住友バイエルウレタン
社製)55部及び硬化促進触媒としてアミン系触媒(商
品名「U−CAT2041」、サンアプロ社製)1部を
投入し、3時間反応させて、常温で液状の湿気硬化型接
着剤組成物を得た。尚、この湿気硬化型接着剤組成物の
NCO/OHは7.5であった。
【0060】(2)評価 上記で得られた湿気硬化型接着剤組成物の性能(膨張
率、作業性)を以下の方法で評価した。その結果は表
1に示すとおりであった。
【0061】膨張率:直径40mm、高さ8mmの円
柱状のポリエチレン製容器に湿気硬化型接着剤組成物を
充填し、20℃−65%RHの雰囲気下で72時間養生
して、円柱状の湿気硬化型接着剤組成物の表面のみを硬
化させた試験体を作製し、その円柱の高さ(A)を測定
した。次いで、この試験体を80℃の雰囲気下に8時間
投入した後、取り出して、80℃投入後の円柱の高さ
(B)を測定し、炭酸ガスによる膨張率(%)を下式に
より算出した。
【0062】作業性:湿気硬化型接着剤組成物を容量
333mlのカートリッジ(昭和丸筒社製)に充填し、
カートリッジの先端を直径が5mmとなるように切断し
た後、カートリッジガンにて湿気硬化型接着剤組成物を
ビード状に塗布した時の抵抗を感じとり、下記判定基準
で作業性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥軽い抵抗であり、作業性良好 ×‥‥重い抵抗であり、作業性不良
【0063】(実施例2)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、ウレタンプレポリマー
100部に対する酸化アルミニウム(炭酸ガス吸着剤)
の含有量を50部としたこと以外は実施例1と同様にし
て、湿気硬化型接着剤組成物を得た。
【0064】(実施例3)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、ウレタンプレポリマー
100部に対し、炭酸ガス吸着剤として、酸化アルミニ
ウム10部の代わりに、硫酸マグネシウム(関東化学工
業社製)10部を含有させたこと以外は実施例1と同様
にして、湿気硬化型接着剤組成物を得た。
【0065】(実施例4)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、ウレタンプレポリマー
100部に対する硫酸マグネシウム(炭酸ガス吸着剤)
の含有量を50部としたこと以外は実施例3と同様にし
て、湿気硬化型接着剤組成物を得た。
【0066】(実施例5)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、ウレタンプレポリマー
100部に対し、炭酸ガス吸着剤として、酸化アルミニ
ウム10部の代わりに、酸化バリウム(和光純薬工業社
製)10部を含有させたこと以外は実施例1と同様にし
て、湿気硬化型接着剤組成物を得た。
【0067】(実施例6)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、ウレタンプレポリマー
100部に対する酸化バリウム(炭酸ガス吸着剤)の含
有量を50部としたこと以外は実施例5と同様にして、
湿気硬化型接着剤組成物を得た。
【0068】(比較例1)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、炭酸ガス吸着剤を含有
させなかったこと以外は実施例1と同様にして、湿気硬
化型接着剤組成物を得た。
【0069】(比較例2)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、ウレタンプレポリマー
100部に対する酸化アルミニウム(炭酸ガス吸着剤)
の含有量を100部としたこと以外は実施例1と同様に
して、湿気硬化型接着剤組成物を得た。
【0070】(比較例3)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、ウレタンプレポリマー
100部に対する硫酸マグネシウム(炭酸ガス吸着剤)
の含有量を100部としたこと以外は実施例3と同様に
して、湿気硬化型接着剤組成物を得た。
【0071】(比較例4)湿気硬化型接着剤組成物の製
造において、表1に示すように、ウレタンプレポリマー
100部に対する酸化バリウム(炭酸ガス吸着剤)の含
有量を100部としたこと以外は実施例5と同様にし
て、湿気硬化型接着剤組成物を得た。
【0072】実施例2〜6、及び、比較例1〜4で得ら
れた9種類の湿気硬化型接着剤組成物の性能(膨張
率、作業性)を実施例1の場合と同様にして評価し
た。その結果は表1に示すとおりであった。
【0073】
【表1】
【0074】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜6の湿気硬化型接着剤組成物は、いずれも、膨
張率が低く、発泡が抑制されていたことを示しており、
且つ、作業性も良好であった。
【0075】これに対し、炭酸ガス吸着剤を含有させな
かった比較例1の湿気硬化型接着剤組成物は、膨張率が
極めて高く、発泡が激しかったことを示していた。
【0076】又、ウレタンプレポリマー100重量部に
対する炭酸ガス吸着剤の含有量が50重量部を超えてい
た比較例2〜4の湿気硬化型接着剤組成物は、いずれ
も、膨張率は低く、発泡は抑制されていたものの、カー
トリッジガンによる塗布時の抵抗が重く、作業性が悪か
った。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による湿気硬
化型接着剤組成物は、硬化時に発生する炭酸ガスによる
発泡を抑制し得るので、硬化後は優れた接着強度等の諸
物性を発揮する。又、1液型であり且つ常温で硬化し得
るので、作業性も良好であり、最終的には湿気硬化によ
る優れた諸物性を発揮するので、建築や土木等の現場施
工用を始め、各種用途むけ接着剤として好適に用いられ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオールの末端水酸基と多官能イソシ
    アネート化合物とを反応させて得られる両末端にイソシ
    アネート基を有するウレタンプレポリマー100重量部
    に対し、炭酸ガス吸着剤0.01〜50重量部が含有さ
    れてなることを特徴とする湿気硬化型接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 炭酸ガス吸着剤が、酸化アルミニウム、
    硫酸マグネシウム及び酸化バリウムからなる群より選択
    される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1
    に記載の湿気硬化型接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 炭酸ガス吸着剤が、炭酸ガスを吸着する
    か又は炭酸ガスと反応して炭酸化物を形成する化合物の
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載
    の湿気硬化型接着剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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