JP2000103822A - 塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂の製造方法

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JP2000103822A
JP2000103822A JP27514898A JP27514898A JP2000103822A JP 2000103822 A JP2000103822 A JP 2000103822A JP 27514898 A JP27514898 A JP 27514898A JP 27514898 A JP27514898 A JP 27514898A JP 2000103822 A JP2000103822 A JP 2000103822A
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vinyl chloride
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acrylate
meth
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Yasuhiro Kawaguchi
泰広 川口
Seiji Tawaraya
誠治 俵屋
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Tokuyama Sekisui Co Ltd
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Tokuyama Sekisui Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳化重合で得られたアクリル系共重合体ラテ
ックスを懸濁重合にて塩化ビニルをグラフト共重合させ
る方法において、得られる塩化ビニル系樹脂の品質を低
下させることなく、かつ粒度分布がシャープで、廃液中
のCOD値が低く、SS等の微粉を生成させない塩化ビ
ニル系樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 アクリル系重合体に塩化ビニル系モノマ
ーをグラフト共重合して塩化ビニル系樹脂を製造するに
際し、アクリル系重合体が仕込まれる時の重合器内の温
度が、予め、重合温度±5℃以内まで昇温されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塩化ビニル系樹脂の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本来、塩化ビニル系樹脂は、機械的強
度、耐候性、耐薬品性に於いて優れた特性を有する材料
として多くの用途に用いられている。しかし、耐衝撃性
に劣るため、その改良方法につき種々の提案がなされて
いる。例えば、特開昭60−255813号公報には、
架橋されたアクリル系共重合体に塩化ビニルをグラフト
共重合することにより、耐衝撃性及び耐衝撃性の優れた
塩化ビニル系樹脂を製造する方法が開示されている。
【0003】しかしながら、このアクリル系共重合体に
塩化ビニルをグラフト共重合する製造方法では、通常の
塩化ビニル系樹脂の製造方法に比べて多量の分散剤と消
泡剤とが必要され、さらにアクリル系共重合体の存在下
で重合を行うため、グラフト共重合後の重合物を除去し
た廃液には、懸濁性物質、溶解性物質等が多量に含ま
れ、著しい白濁度を有する。そのため、これらの物質
は、溶存酸素濃度の減少、汚濁性物質の堆積を除くため
に水処理を必要とする。水質の汚濁度を示す指標として
は、主に有機物質等の汚濁性物質が酸化剤によって水中
で酸化される際に消費される酸素量を表す化学的酸素要
求量(以下、CODという)が一般に用いられている。
【0004】一般にCOD値の高い廃液は、活性汚泥
法、生物膜法、嫌気濾床法等の生物の代謝反応を利用し
た生物処理により浄化を行い、COD値を水質基準値以
下に下げた後で、工場排水として排水される。しかしな
がら、COD値の高い廃液の量が増えた場合には、十分
な生物処理ができなくなり、処理後の工場排水のCOD
値を下げるために、さらに処理が必要となり、コストア
ップが避けられない等の問題点があった。
【0005】懸濁性の物質(以下、SSという)は、そ
の都度フロック処理にかけられ、産業廃棄物となる。ま
た、上記重合形態はアクリル系共重合体が含有している
乳化剤の存在下での懸濁重合であるため、分散剤を多量
に必要とする上、得られる共重合体の粒子径にバラツキ
が生じやすい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、乳化
重合で得られたアクリル系共重合体ラテックスを懸濁重
合にて塩化ビニルをグラフト共重合させる方法におい
て、得られる塩化ビニル系樹脂の品質を低下させること
なく、かつ粒度分布がシャープで、廃液中のCOD値が
低く、SS等の微粉を生成させない塩化ビニル系樹脂の
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アクリル系重
合体に塩化ビニル系モノマーをグラフト共重合して塩化
ビニル系樹脂を製造するに際し、アクリル系重合体が仕
込まれる時の重合器内の温度が、予め、重合温度±5℃
以内まで昇温されていることを特徴とする。
【0008】以下に、本発明の製造方法について説明す
る。本発明は、アルキル(メタ)アクリレートを主成分
とするアクリル系共重合体に、塩化ビニル単独または塩
化ビニルを主成分とする塩化ビニル系モノマーを懸濁重
合によりグラフト共重合させる塩化ビニル系樹脂の製造
方法であって、アクリル系共重合体を重合器に投入する
際の重合器内温度を予め、重合温度との差として±5℃
以内まで昇温して凝集効率を高め、次いで塩化ビニルを
添加し、懸濁重合法にてグラフト共重合するものであ
る。
【0009】本発明で使用されるアルキル(メタ)アク
リレートを主成分とするアクリル系共重合体としては、
上記アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするアク
リル系モノマーと、多官能性モノマーとからなる共重合
体が好ましい。
【0010】上記アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーとしては特に限定されず、例えば、エチル(メタ)ア
クリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソ
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec
−ブチル(メタ)アクリレート、tーブチル(メタ)ア
クリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、nーオクチル(メタ)アクリレ
ート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル
(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレー
ト、n−デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、
パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)
アクリレート等が挙げられ、これらは単独で使用されて
もよく、2種以上が併用されてもよい。
【0011】上記アクリル系モノマー中に占める上記ア
ルキル(メタ)アクリレートの割合は少ないと充分な耐
衝撃性が得られなくなるので、75重量%以上が好まし
い。
【0012】上記アクリル系モノマー中には、上記アル
キル(メタ)アクリレートと共重合可能な上記アルキル
(メタ)アクリレート以外のビニルモノマーが含有され
てもよい。上記ビニルモノマーとし手は特に限定され
ず、例えば、2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
ーアクロイルオキシエチルフタル酸等の極性基含有ビニ
ルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエンン等の芳香族ビニルモノマ−;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステルなどが挙げ
られ、これらは単独で使用されてもよく、2種以上が併
用されてもよい。
【0013】上記アクリル系モノマー中に占める上記ア
ルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なアルキル
(メタ)アクリレート以外のビニルモノマーの割合は、
多いと充分な耐衝撃性が得られなくなるので、25重量
%以下が好ましい。
【0014】上記多官能性モノマーは、アクリル系共重
合体を架橋し、粒子同士の合着を防止し、得られる塩化
ビニル系樹脂の耐衝撃性を向上させる目的で添加され
る。
【0015】上記多官能性モノマーとしては、特に限定
されず、例えば、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メ
タ)アクリレート等が用いられ、ジ(メタ)アクリレー
トとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等
が挙げられ、トリ(メタ)アクリレートとしては、例え
ば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0016】また、上記以外の多官能性モノマーが用い
られてもよく、例えば、ペンタエリストールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレ
ート、ジアリルフマレート、ジアリルサクシネート、ト
リアリルイソシアヌレート等のジもしくはトリアリル化
合物;ジビニルベンゼン、ブタジエン等のジビニル化合
物等が挙げられ、これらは単独で使用されてもよく、2
種以上が併用されてもよい。
【0017】上記アクリル系共重合体中に占める上記多
官能性モノマーの割合は、少なくなると架橋密度が低く
なるため得られる成形体の衝撃強度が低下し、多いと架
橋密度が高くなるため得られる成形体の衝撃強度や引張
強度が低下するので、上記アクリル系モノマー100重
量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、0.2
〜8重量部がより好ましい。
【0018】上記アクリル系共重合体は、例えば、上記
アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするアクリル
系モノマーと、上記多官能性モノマーとを、乳化分散剤
及び重合開始剤の存在下で乳化重合させることにより得
られる。
【0019】上記乳化分散剤としては特に限定されず、
例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性
剤、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セルロース系分散剤、
ゼラチン等が挙げられる。特に好ましくは、例えば、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェート
(第一工業製薬社製[ハイテノールNー08」)等のア
ニオン系界面活性剤が挙げられる。
【0020】上記重合開始剤としては特に限定されず、
例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化
水素水等の水溶性重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド等の有機系過酸化物;ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤等が挙げら
れる。
【0021】また、上記乳化重合法では、必要に応じて
pH調整剤、酸化防止剤等が添加されてもよい。
【0022】上記乳化重合法としては、モノマー添加法
の違いから一括重合法、モノマー滴下法、エマルジョン
滴下法が挙げられるが、特に限定されるものではない。
一括重合法とは、例えばジャケット付重合器内に純水、
乳化分散剤、上記アクリル系モノマー及び多官能性モノ
マーからなる混合モノマーを一括して添加し、窒素気流
による酸素除去及び加圧の条件下において、撹拌により
充分乳化し、器内をジャケットにより所定の温度にした
後、重合開始剤を添加して重合する方法である。
【0023】また、モノマー滴下法とは、例えば、ジャ
ケット付重合器内に純水、乳化分散剤、重合開始剤を入
れ、窒素気流下による酸素除去及び加圧の条件下におい
て、まず器内をジャケットにより所定の温度にした後、
上記混合モノマーを一定量ずつ滴下することにより徐々
に重合する方法である。
【0024】また、エマルジョン滴下法とは、例えば、
上記混合モノマー、乳化分散剤、純水を撹拌により充分
乳化することにより予め乳化モノマーを調整し、次いで
ジャケット付重合器内に純水、重合開始剤を入れ、窒素
気流下による酸素除去及び加圧の条件下において、まず
器内をジャケットにより所定の温度にした後、上記乳化
モノマーを一定量ずつ滴下することにより重合する方法
である。
【0025】本発明の塩化ビニル系樹脂の製造方法は、
上記アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするアク
リル系共重合体に、上記塩化ビニルを懸濁重合によりグ
ラフト共重合させて塩化ビニル系樹脂を得るものであ
る。
【0026】上記懸濁重合は分散剤及び油溶性重合開始
剤の存在下で行われる。上記仕込水は、イオン交換水
(純水)もしくは、アルキル(メタ)アクリレートを主
成分とするアクリル系共重合体に、塩化ビニルを懸濁重
合によりグラフト共重合させた後、反応系から重合物を
除去して得られる重合廃液でもよい。懸濁重合に用いる
分散剤としては、上記アクリル系共重合体の分散安定性
を向上させ、塩化ビニルのグラフト重合を効率的に行う
目的で添加され、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸塩、
(メタ)アクリル酸塩−アルキルアクリレート共重合
体、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、
ポリ酢酸ビニル及びその部分ケン化物、ゼラチン、ポリ
ビニルピロリドン、デンプン、無水マレイン酸−スチレ
ン共重合体等が挙げられ、これらは単独で使用されても
良く、2種以上が併用されても良い。
【0027】上記重合開始剤としては、一般に塩化ビニ
ルの懸濁重合に使用される油溶性の重合開始剤が好適に
用いられる。このような重合開始剤としては、例えば、
ジー2ーエチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ
エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ラウロイル
パーオキサイド、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ブ
チルパーオキシー3、5、5ートリメチルヘキサノエー
ト、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイ
ド、2、4、4ートリメチルペンチルー2ーパーオキシ
フェノキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート、t-
ブチルパーオキシネオデカノエート、 αークミルパーオ
キシネオデカノエート等の有機パーオキサイド類、2,
2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙
げられる。これらは単独で用いられても、2種以上が併
用されてもよい。
【0028】本発明においては、上記アクリル系共重合
体を乳化状態のままで塩化ビニルをグラフト共重合させ
るので、上記アクリル系共重合体を凝集剤で凝集した
後、グラフト共重合する。本発明に使用する凝集剤とし
ては、特に限定されず、例えば、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ア
ルミニウム等が挙げられる。
【0029】本発明において、上記アクリル系共重合体
を重合器内へ投入する際の重合器内の温度は、予め昇温
して高く設定される。重合器内温を上げる方法として
は、仕込み水等の温度もしくは重合器ジャケット内温度
等を通常より高く設定する。この重合器内温度は、高い
ほどよく、生産効率を考慮すると重合温度付近であり、
重合温度±5℃以内に限定される。
【0030】本発明においては、上記塩化ビニル系樹脂
を構成する成分中、上記アクリル系共重合体の占める割
合は、少ないと耐衝撃性を向上させる効果がなく、多い
と引張強度、曲げ強度等の機械的強度が低下するので、
1〜30重量%が好ましく、4〜20重量%がより好ま
しい。
【0031】本発明の塩化ビニル系樹脂の製造方法は、
例えば、撹拌機及びジャケットを備えた耐圧重合容器
に、仕込み水、上記凝集剤及び分散剤を投入し、重合器
内容物温度を重合温度まで昇温した後、上記アクリル系
重合体、油溶性重合開始剤、更に必要に応じて、重合度
調整剤等を投入する。その後、真空ポンプで重合器内の
空気を排出し、更に撹拌条件下で塩化ビニル及び必要に
応じて他のビニルモノマーを投入した後、重合容器内を
ジャケットにより加熱し、塩化ビニルのグラフト共重合
を行う方法が挙げられる。
【0032】上記塩化ビニルのグラフト共重合は発熱反
応のため、ジャケット温度を変えることにより重合容器
内の温度つまり重合温度を制御することが可能である。
反応終了後は、未反応の塩化ビニルを除去しスラリー状
にし、更に脱水乾燥することにより塩化ビニル系グラフ
ト樹脂が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を詳
しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。
【0034】(実施例1) [アクリル系共重合体の重合]攪拌機及び還流冷却器を
備えた重合器に、n−ブチルアクリレート100重量
部、純水240重量部、乳化分散剤(第一工業社製「ハ
イテノールN−08」1重量部、過硫酸アンモニウム
0.1重量部及びトリメチロールプロパントリアクリレ
ート0.5重量部を入れ、重合器内を窒素にて置換した
後、65℃に昇温して5時間攪拌しながら反応させ、ア
クリル系共重合体ラテックス(固形分濃度30重量%、
表中「ラテックス」と表示)を得た。
【0035】[塩化ビニル系樹脂の製造]攪拌機及びジ
ャケットを備えた耐圧重合容器に、表1に示した所定量
の、純水、塩化カルシウム及び部分ケン化ポリビニルア
ルコール(クラレ社製「クラレポバールL−08」)の
3重量%水溶液(表中「PVA水溶液」と表示)、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業社製
「メトローズ60SH50」)の3重量%水溶液(表中
「セルロース」と表示)を添加し、その時の重合器内温
を55℃に調節した後、上記アクリル系共重合体ラテッ
クス及びt−ブチルパーオキシネオデカノエート(以下
「BPOND」という)を投入した。
【0036】その後、真空ポンプで重合器内の空気を排
除し、表1で示した所定量の塩化ビニルを加えて30分
間攪拌して均一に混合させ、57℃で重合を開始した。
重合開始後、重合器内圧が7kg/cm2 に低下した段
階で重合を停止し、消泡剤(東レ社製「東レシリコーン
SH5510」)を加圧添加して未反応の塩化ビニルを
除去した後、得られたスラリー状の重合物を遠心脱水す
ることにより、重合廃液とケーキ状の重合物に分離し
た。ケーキ状の重合物を、更に乾燥することにより、塩
化ビニル系樹脂を得た。
【0037】(実施例2)重合器内温度を60℃とし
て、重合温度を64℃としたこと以外は実施例1と同様
にして塩化ビニル系樹脂を得た。
【0038】(比較例1)重合器内温度を35℃とした
こと以外は実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂を得
た。
【0039】(比較例1)重合器内温度を30℃とし
て、重合温度を64℃にしたこと以外は実施例1と同様
にして塩化ビニル系樹脂を得た。
【0040】上記実施例及び比較例で得られた塩化ビニ
ル系樹脂について、下記の物性評価を行いその結果を表
1に示す。 (1)嵩比重 JIS K 6721に準拠して測定した。 (2)粒度分布 JIS Z 8801に準拠し、#60、#100、#
200、#500の各篩を用いて篩い分けし、パス量
(重量%)を計量した。 (3)重合度 JIS K 6721に準拠して粘度平均重合度で表
す。
【0041】(4)重合廃液中のSS 環境庁告示第59号(水質汚濁に係る環境基準につい
て)付表8に掲げる方法で、遠心分離後の重合廃液中の
SS値を測定した。 (5)重合廃液中のCOD値 JIS K 0102に準拠して、上記濾過後の重合廃
液のCOD値(ppm)を測定した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
本発明の塩化ビニル系樹脂の製造方法は、上述の構成よ
りなるので、重合廃液のSS及びCOD値が低く、かつ
粒度分布がシャープな塩化ビニル系樹脂が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系重合体に塩化ビニル系モノマ
    ーをグラフト共重合して塩化ビニル系樹脂を製造するに
    際し、アクリル系重合体が仕込まれる時の重合器内の温
    度が、予め、重合温度±5℃以内まで昇温されているこ
    とを特徴とする塩化ビニル系樹脂の製造方法。
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