JP2000103674A - 圧電磁器組成物およびその製造方法 - Google Patents

圧電磁器組成物およびその製造方法

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JP2000103674A JP27494598A JP27494598A JP2000103674A JP 2000103674 A JP2000103674 A JP 2000103674A JP 27494598 A JP27494598 A JP 27494598A JP 27494598 A JP27494598 A JP 27494598A JP 2000103674 A JP2000103674 A JP 2000103674A
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piezoelectric ceramic
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thermal shock
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Yuji Fujinaka
祐司 藤中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は圧電磁器組成物およびその製造方法
に関するもので、耐衝撃性を高めることを目的とするも
のである。 【解決手段】 一般式(化1)で表される主成分に、副
成分として前記主成分100重量%に対してMn34
0.3〜0.8重量%添加して形成した。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に厚みすべりモ
ード共振を利用したフィルタ、発振子に用いるもので、
耐熱性が良好で熱衝撃および温度サイクル前後での共振
周波数変化が少ない高精度の共振周波数を有する圧電磁
器組成物およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より圧電磁器組成物としてはチタン
酸ジルコン酸鉛磁器、マグネシウムニオブ酸チタン酸ジ
ルコン酸鉛磁器および亜鉛ニオブ酸チタン酸ジルコン酸
鉛磁器などがあり、使用目的に応じて種々の改良がなさ
れてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】フィルタ、発振子に用
いる圧電磁器組成物は表面実装タイプのチップ部品に対
応するため半田付け実装温度に耐えうる耐熱性(脱分極
が少ない)と耐熱後の共振周波数変化が小さいことが要
求されている。
【0004】さらに従来の圧電磁器組成物は実用上に重
要な信頼性の一つである温度サイクル前後で共振周波数
が変化するという問題があり、電子機器の安定動作のた
め共振周波数の変化をできるだけ低く押さえる必要があ
った。
【0005】そこで本発明は、厚みすべりモード共振を
利用したフィルタ、発振子に適した耐熱性に優れ、熱衝
撃印加後の共振周波数変化がきわめて小さく、温度サイ
クルによる共振周波数変化の少ない圧電磁器組成物を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の圧電磁器組成物は、一般式(化3)で表され
る主成分に、副成分として前記主成分100重量%に対
してMn34を0.3〜0.8重量%添加して形成した
ことを特徴とするものである。
【0007】
【化3】
【0008】熱衝撃および温度サイクル試験前後での共
振周波数安定化の機構は詳細には明らかにできていない
が、過剰のMnが粒界中に偏析することで焼結時および
分極時の内部歪みが緩和されていることと、Mnの原子
価が不安定であるため粒界相の抵抗が下がり分極後耐熱
での焦電効果で生じた表面電荷が早く逃がされる等の効
果が考えられる。これにより耐熱による脱分極が最低限
に押さえられかつ空間電荷が生成した安定状態への移行
がスムーズに行われる可能性がある。その結果上記目的
が達成できるものであると思われる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、一般式(化4)で表される主成分に、副成分として
前記主成分100重量%に対してMn34を0.3〜
0.8重量%添加して形成したことを特徴とする圧電磁
器組成物であり、厚みすべりモード共振を利用したフィ
ルタ、発振子に適した耐熱性に優れ、熱衝撃印加後の共
振周波数変化がきわめて小さく、温度サイクルによる共
振周波数変化の少ないものである。
【0010】
【化4】
【0011】請求項2に記載の発明は、一般式(化5)
で表される主成分に、副成分として前記主成分100重
量%に対してMn34を0.3〜0.8重量%添加、混
合する第1の工程と、この混合物を仮焼して粉砕する第
2の工程と、この粉砕原料に有機結合材を加えて所定形
状に成形する第3の工程と、この成形体を焼成して焼結
体を得る第4の工程と、この焼結体を130〜180℃
の温度範囲において2.5〜3.5kV/mmの範囲内の直
流電界を印加して分極する第5の工程とからなる圧電磁
器組成物の製造方法であり、厚みすべりモード共振を利
用したフィルタ、発振子に適した耐熱性に優れ、熱衝撃
印加後の共振周波数変化がきわめて小さく、温度サイク
ルによる共振周波数変化の少ない圧電磁器組成物を提供
するものである。
【0012】
【化5】
【0013】以下本発明の実施の形態について図面を参
照しながら説明する。 (実施の形態)図1は本実施の形態における厚みすべり
モード共振子の斜視図であり、圧電磁器1の上、下両面
に共振電極2を形成したものである。
【0014】まず原料としてPbO、TiO2、Zr
2、Nb25、Mn34を(表1)の組成となるよう
に正確に秤量し、ボールミルによりよく混合した。
【0015】
【表1】
【0016】なお原料はこれらのみに限られるものでな
く化学反応により上記の酸化物を生成するものであれば
他の化合物を使用しても良い。次に前記混合物を900
℃の温度で仮焼し、さらにボールミルにより粉砕した。
これを乾燥した後結合剤としてのポリビニールアルコー
ル水溶液を加え、造粒した後1ton/cm2の圧力で加圧成
形し、縦50mm、横45mm、高さ7mmの成形体を得た。
ここで得られた成形体を閉炉中で1150〜1290℃
の温度で1時間焼成し、得られた圧電磁器矩形板より厚
みすべり振動共振子を以下のようにして作製した。
【0017】まず圧電磁器矩形板を研磨して厚み5mmの
圧電磁器1とした後、両面に銀電極を焼き付け、125
〜185℃のシリコンオイル中で2.4〜3.60kV/
mmの直流電界を30分間印加して分極処理した。次に厚
み方向に0.5mm厚みにスライスし、0.05μmCr
−1μmAuの二層蒸着膜よりなる共振電極2をスライ
ス面に形成し、分極方向に切断することにより図1に示
した矩形板状の厚みすべりモード共振子を得た。これら
の試料につき密度ρ、比誘電率ε11 T/ε0、電気機械結
合係数k15を測定した。耐熱性は共振子を280℃のホ
ットプレート上で1分間保持した後のk15および共振周
波数の変化率を測定した。k15≧0.3、|k15変化率
|≦5%、|共振周波数変化率|≦0.1%のものを耐
熱性良好と判定した。
【0018】測定結果の内で本発明の範囲内の分極を施
したものを磁器焼成温度(密度最大)とともに(表2)
にまとめた。
【0019】
【表2】
【0020】(表3)は(表1)の試料No.1の圧電磁
器で密度最大のものにつき分極条件を種々に変えた場合
の共振子特性を示したものである。
【0021】
【表3】
【0022】温度サイクル(外1)前後での共振周波数
の変動((fr−fro)/froの値;%)も上記共振子
により測定し(表2)、(表3)に示した。
【0023】
【外1】
【0024】温度サイクルによる共振周波数変動につい
ては0.1%以下のものを良品と判定した。
【0025】以下本実施の形態について表を参照しなが
ら説明する。(表1)〜(表3)によるとα<1.00
の試料No.12は温度サイクルによる共振周波数変化が
大きく(0.1%以上)、α>1.05の試料No.13
は熱衝撃前後での共振周波数変化が大きい(|共振周波
数変化率|>0.1%)ため本発明の範囲から除外し
た。
【0026】x<0.07である試料No.14は熱衝撃
前後での共振周波数変化が大きく(|共振周波数変化率
|>0.1%)、x>0.28である試料No.15はキ
ューリー温度の低下が顕著で耐熱後の脱分極が大きい
(k15変化率>5%)ことから本発明の範囲から除外し
た。
【0027】y<0.42である試料No.16は熱衝撃
前後での共振周波数変化が大きく(|共振周波数変化率
|>0.1%)、y>0.62である試料No.17は圧
電性が低下している(k15<0.3)ため本発明の範囲
から除外した。
【0028】z<0.18である試料No.18は焼結性
および圧電性が低下している(k15<0.3)ため、z
>0.45である試料No.19は熱衝撃前後での共振周
波数変化が大きい(|共振周波数変化率|>0.1%)
とともに温度サイクルによる共振周波数変化率が大きい
(0.1%以上)ため本発明の範囲から除外した。
【0029】副成分であるMn34の添加量については
主成分100重量%に対し、0.3重量%未満の試料N
o.20では熱衝撃前後での共振周波数変化が大きく(|
共振周波数変化率|>0.1%)かつ温度サイクルによ
る共振周波数変化が大きい(>0.1%)ことから、ま
た0.8重量%より多い試料No.21では焼結性および
圧電性が低下している(k15<0.3)ため本発明の範
囲から除外した。
【0030】分極条件については(表3)に示したよう
に分極温度130℃未満(分極条件ア)では分極未飽和
で、分極温度が180℃より高い温度(分極条件エ)で
は圧電磁器の比抵抗が低下し2.5kV/mm以上の直流電
圧が印加できなくなる。また分極電圧2.5kV/mm未満
(分極条件オ)では分極未飽和で、分極電圧が3.5kV
/mmより高い電圧(分極条件ケ)では分極中の圧電磁器
の歪みが大きく、磁器割れが多発することから本発明の
範囲から除外した。
【0031】
【発明の効果】以上本発明によると、厚みすべりモード
共振を利用したフィルタ、発振子用圧電磁器で半田リフ
ロー加熱を伴うチップ部品への応用が可能な耐熱性に優
れ、熱衝撃および温度サイクルによる共振周波数変動の
小さな高精度の圧電磁器組成物を提供することができ
る。
【0032】特に本発明の圧電磁器組成物は厚みすべり
モード共振子としたときに図2に示したように280℃
以下の熱衝撃であれば直後の共振周波数変動がほとんど
ない安定した共振特性を有するものであり、表面実装直
後でのデバイス特性検査を実施可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における厚みすべりモー
ド共振子の斜視図
【図2】熱衝撃印加後の共振周波数経時変化を示す特性
曲線図
【符号の説明】
1 圧電磁器 2 共振電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(化1)で表される主成分に、副
    成分として前記主成分100重量%に対してMn34
    0.3〜0.8重量%添加して形成したことを特徴とす
    る圧電磁器組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 一般式(化2)で表される主成分に、副
    成分として前記主成分100重量%に対してMn34
    0.3〜0.8重量%添加、混合する第1の工程と、こ
    の混合物を仮焼して粉砕する第2の工程と、この粉砕原
    料に有機結合材を加えて所定形状に成形する第3の工程
    と、この成形体を焼成して焼結体を得る第4の工程と、
    この焼結体を130〜180℃の温度範囲において2.
    5〜3.5kV/mmの範囲内の直流電界を印加して分極す
    る第5の工程とからなる圧電磁器組成物の製造方法。 【化2】
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