JP2000103367A - 自動車の運転室フロア構造 - Google Patents

自動車の運転室フロア構造

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JP2000103367A
JP2000103367A JP10277790A JP27779098A JP2000103367A JP 2000103367 A JP2000103367 A JP 2000103367A JP 10277790 A JP10277790 A JP 10277790A JP 27779098 A JP27779098 A JP 27779098A JP 2000103367 A JP2000103367 A JP 2000103367A
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Japan
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panel
horizontal
plate
sliding plate
driver
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JP10277790A
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English (en)
Inventor
Kenji Tsumura
憲司 津村
Tomohisa Nakao
友寿 中尾
Toshiharu Nagai
俊治 永井
Sadao Onoyama
貞男 小野山
Masahiro Fukuzuka
政広 福塚
Etsuo Usui
悦男 臼井
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Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体にその前方から大きい衝撃力が与えられ
た場合でも、運転者に「ティビアモーメント」が与えら
れることを抑制して、上記運転者の保護がより確実にな
されるようにする。 【解決手段】 運転室3のフロアパネル6が水平パネル
7と、傾斜パネル8とを備える。上記傾斜パネル8に枢
支されたアクセルペダル19を設ける。上記フロアパネ
ル6の上面にカーペット25を敷設する。上記フロアパ
ネル6とカーペット25との間に介在されて上記水平パ
ネル7の上面に対し前後に摺動可能な摺動プレート29
を設ける。この摺動プレート29が、上記アクセルペダ
ル19を踏動する足14aの踵部14bの下方に位置し
て上記水平パネル7の上面に接合するよう前後方向にほ
ぼ水平に延びる水平プレート30と、上記傾斜パネル8
の上面に接合するよう水平プレート30の前端縁から前
上方に向って一体的に延出する傾斜プレート31とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転室のフロアパ
ネルが、ほぼ水平に延びる水平パネルと、この水平パネ
ルの前端縁から前上方に向って延出する傾斜パネルとを
備えて、上記フロアパネルの上面に敷設されたカーペッ
ト上に、アクセルペダルの踏動操作用の足の踵部が載置
されるようにした自動車の運転室フロア構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】上記自動車の運転室フロア構造には、従
来、特開平9‐11826号公報で示されたものがあ
る。
【0003】上記公報のものによれば、運転室のフロア
パネルが、ほぼ水平に延びる水平パネルと、この水平パ
ネルの前端縁から前上方に向って延出する傾斜パネルと
を備えている。この傾斜パネルの上面に沿って前後方向
に延びその後端部側が上下に揺動自在となるよう上記傾
斜パネルに枢支されたアクセルペダルが設けられてい
る。このアクセルペダルは、運転室のシートに着座した
運転者の足によって踏動操作が可能とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記自動車
の前進走行中に、その前方に位置する何らかの物体に衝
突(以下、これを「前突」という)するなどして、車体
にその前方から大きい衝撃力が与えられた場合には、車
体の後部側に対し上記水平パネルの前端部と傾斜パネル
とが相対的に後方移動するよう変形し、また、この傾斜
プレートが後方に折れ曲るよう変形してその仰角がより
大きい値になることがある。
【0005】上記の場合、特に、傾斜プレートの後方へ
の折れ曲りによれば、この傾斜パネルに運転者の足が押
されて、この足とすね部との互いの枢支点を中心として
足が後方に回動させられ、もって、すね部に対する足の
曲り角が小さくなろうとする。
【0006】ここで、上記曲り角があまりに小さくなる
と、上記のように変形した傾斜パネルから上記足に対し
与えられる押圧力により、すね部に対し曲げ力(以下、
これを「ティビアモーメント」という)が与えられるこ
ととなり、これは運転者にとって好ましくない。
【0007】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、「前突」時などに、車体にその前方から
大きい衝撃力が与えられた場合でも、運転者に「ティビ
アモーメント」が与えられることを抑制して、上記運転
者の保護がより確実になされるようにすることを課題と
する。
【0008】また、上記のようにした場合でも、アクセ
ルペダルに対する良好な踏動操作が確保されるようにす
ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車の運転室フロア構造は、次の如くであ
る。
【0010】請求項1の発明は、運転室3のフロアパネ
ル6が、ほぼ水平に延びる水平パネル7と、この水平パ
ネル7の前端縁から前上方に向って延出する傾斜パネル
8とを備え、この傾斜パネル8の上面に沿って前後方向
に延びその後端部側が上下に揺動自在となるよう上記傾
斜パネル8に枢支されたアクセルペダル19を設け、上
記フロアパネル6の上面にカーペット25を敷設した自
動車の運転室フロア構造において、
【0011】上記フロアパネル6とカーペット25との
間に介在されて上記水平パネル7の上面に対し前後に摺
動可能な摺動プレート29を設け、この摺動プレート2
9が、上記アクセルペダル19を踏動する足14aの踵
部14bの下方に位置して上記水平パネル7の上面に接
合するよう前後方向にほぼ水平に延びる水平プレート3
0と、上記傾斜パネル8の上面に接合するよう水平プレ
ート30の前端縁から前上方に向って一体的に延出する
傾斜プレート31とを備えたものである。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記摺動プレート29を上記フロアパネル6に仮止
めし、所定以上の外力でその仮止めが解除される仮止め
手段33を設けたものである。
【0013】請求項3の発明は、請求項1、もしくは2
の発明に加えて、上下方向で、上記アクセルペダル19
のほぼ下端部の位置よりも上記傾斜プレート31の前端
縁の位置を低くさせたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0015】図中符号1は自動車の車体で、矢印Frは
この自動車の前方を示している。
【0016】上記車体1の内部が車室2とされ、この車
室2の前部の車幅方向の一側部が運転室3、他側部が助
手室4とされている。
【0017】上記車室2の前部の下面側に、上記車体1
の一部を構成する板金製のフロアパネル6が設けられ、
このフロアパネル6はほぼ水平方向に延びるほぼ平坦形
状の水平パネル7と、この水平パネル7の前端縁から前
上方に向って一体的に延出するほぼ平坦形状の傾斜パネ
ル8とを備えている。また、上記車室2の前面側に上記
車体1の一部を構成する板金製のダッシュパネル9が設
けられ、このダッシュパネル9はほぼ鉛直方向かつ車幅
方向に延びてその下端縁が上記傾斜パネル8の延出端縁
に結合させられている。
【0018】上記フロアパネル6の車幅方向の中央部に
は、この中央部を上方に向って膨出させることにより前
後方向に長く延びるトンネル11が形成されている。ま
た、上記フロアパネル6の上面に結合させられて車幅方
向に延びるクロスメンバ12が設けられ、このクロスメ
ンバ12によって上記フロアパネル6が補強されてい
る。
【0019】上記運転室3におけるフロアパネル6の水
平パネル7の上面に、運転者14用のシート15が設け
られ、このシート15は上記水平パネル7に支持された
シート台16と、このシート台16上に載置されて上記
運転者14を着座可能とさせるシートクッション17
と、このシートクッション17の後端部から上方に向っ
て突出して上記運転者14を背もたれ可能とさせるシー
トバックとを備えている。
【0020】上記シート15に着座した運転者14によ
り、上記車室2の前部に設けられた不図示のハンドルが
把持可能とされ、このハンドルへの操作で自動車が操向
可能とされている。
【0021】上記運転室3における上記傾斜パネル8の
右側部の上面の上方近傍にアクセルペダル19が設けら
れている。このアクセルペダル19は、上記傾斜パネル
8の上面に沿って後下がりの前後方向に延びその後端部
が上下に揺動自在となるよう前端部が上記傾斜パネル8
に枢支軸20により枢支されるペダルアーム21と、こ
のペダルアーム21の後端部(揺動端)の上面側に取り
付けられたペダル本体22とを備えている。
【0022】上記ペダル本体22は、上記シート15に
着座した運転者14の足14aによって踏動操作が可能
とされ、この踏動操作で自動車が加、減速されるように
なっている。
【0023】上記フロアパネル6の水平パネル7と傾斜
パネル8の各上面には、これら各上面に面接合するよう
に弾性かつ可撓性のあるカーペット25が敷設されてい
る。このカーペット25は、その上面側を構成する弾性
かつ可撓性のあるカーペット本体26と、下面側を構成
して上記フロアパネル6とカーペット本体26との間に
介設されるフェルト製で特に弾性のある緩衝敷物27と
を備えている。この場合、上記カーペット本体26と緩
衝敷物27とは互いに接着されている。ここで、上記ア
クセルペダル19を踏動操作する足14aの踵部14b
は上記アクセルペダル19の後下方近傍で上記カーペッ
ト25の上面に載置され、すね部14cはシート15の
シートクッション17の上面側から前下方に延びてい
る。
【0024】上記運転室3におけるフロアパネル6の水
平パネル7および傾斜パネル8と、上記カーペット25
との間に介在されて上記水平パネル7の上面に対し前後
に摺動可能な板金製の摺動プレート29が設けられてい
る。この摺動プレート29は、上記アクセルペダル19
を踏動操作する足14aの踵部14bの下方に位置して
上記水平パネル7の上面に面接合するようほぼ水平方向
に延びる水平プレート30と、上記アクセルペダル19
のペダル本体22の下方近傍に位置して上記傾斜パネル
8の上面に面接合するよう水平プレート30の前端縁か
ら前上方に向って一体的に延出する傾斜プレート31と
を備えている。上記摺動プレート29に載置された上記
カーペット25の部分は、上記摺動プレート29と共に
後方移動するよう互いに連結されている。
【0025】上記摺動プレート29は一枚の薄い矩形の
平板材をプレス加工により折り曲げ成形したもので、水
平プレート30と傾斜プレート31はそれぞれ平坦形状
をなして、それぞれが全体的に上記フロアパネル6の水
平パネル7と傾斜パネル8とに面接合させられている。
また、上記傾斜プレート31の延出方向の仰角はα1と
されている。
【0026】上記摺動プレート29をフロアパネル6に
仮止めし、所定以上の外力でその仮止めが解除される仮
止め手段33が設けられている。この仮止め手段33
は、上記フロアパネル6と摺動プレート29とを互いに
係止させて仮止めさせる樹脂製の係止ピン34とされて
いる。一方、上記カーペット25と摺動プレート29と
は固着手段により互いに連結されており、この固着手段
は上記両者25,29を互いに接着させる接着剤35で
構成されている。
【0027】上記仮止め手段33と接着剤35とは、上
記フロアパネル6に対しカーペット25と摺動プレート
29とを所定位置に位置決めさせている。また、上記仮
止め手段33の係止ピン34は、「前突」時などで、こ
の係止ピン34に対し上記傾斜パネル8側から衝撃力な
どの所定以上の大きい外力が与えられたときに、直ちに
破断して、上記フロアパネル6に対する摺動プレート2
9の仮止めを解除させ、この摺動プレート29の上記フ
ロアパネル6の水平プレート30に対する摺動を許容す
る。
【0028】上記水平プレート30の上方における上記
カーペット25の部分の上面に、上記運転者14の踵部
14bを置いた状態で、足14aによりアクセルペダル
19の踏動操作がなされる。この場合、上記運転者14
のすね部14cに対する足14aの平均的な曲り角はβ
1とされている。
【0029】上記自動車が、「前突」するなどして、そ
の車体1が図1と図2中二点鎖線で示した元の形状の状
態から、図2中実線で示すように車体1の後部側に対し
上記水平パネル7の前端部と傾斜パネル8とが相対的に
後方移動するよう変形し、また、この傾斜プレート31
が後方に折れ曲るよう変形して、その元の仰角α1がこ
れよりも大きい値の他の仰角α2になるとする。
【0030】すると、上記のように変形した上記傾斜パ
ネル8に、運転者14の足14aが押されてその曲り角
β2は小さくなろうとするが、この際、上記「前突」に
より、係止ピン34は直ちに破断し、これと同時に、上
記傾斜パネル8によって摺動プレート29が後方に押さ
れ、この摺動プレート29は上記水平パネル7上を後方
に摺動し、上記摺動プレート29とこの摺動プレート2
9に載置されて接着により連結されているカーペット2
5の部分とが共に後方移動させられる(図3中矢印
A)。
【0031】よって、上記摺動プレート29上のカーペ
ット25の部分に載置させられている踵部14bも、上
記摺動プレート29と共に後方移動させられて、上記足
14aはほぼ平行移動させられることから、上記傾斜パ
ネル8に押されて足14aが後方に大きく回動させられ
るということが回避され、つまり、上記足14aの曲り
角β2が小さくなることが抑制される。このため、「テ
ィビアモーメント」の発生や、これが大きくなることが
防止されて、運転者14の保護がより確実になされる。
【0032】また、上記したように、摺動プレート29
の前部は前上方に向って延出する傾斜プレート31を備
えており、このため、上記傾斜パネル8の仰角α2が大
きくなるよう変形したときには、上記傾斜プレート31
が上方に大きく延出している分、この傾斜プレート31
の延出端縁が上記傾斜パネル8によって、より大きく後
方に移動させられる。
【0033】よって、上記足14aもより後方にまでほ
ぼ平行移動させられて、「ティビアモーメント」の発生
や、これが大きくなることがより確実に防止され、この
ため、運転者14の保護が更に確実になされる。
【0034】また、前記したように、摺動プレート29
の水平プレート30と傾斜プレート31はそれぞれ平坦
形状をなして、それぞれが全体的に上記フロアパネル6
の水平パネル7と傾斜パネル8に面接合させられてい
る。
【0035】このため、上記したように、摺動プレート
29をフロアパネル6とカーペット25との間に介在さ
せても、上記摺動プレート29に上下方向で対向するカ
ーペット25の部分が運転室3側に大きく突出するとい
うことは抑制され、よって、上記踵部14bの高さは所
定位置に保たれて、アクセルペダル19に対する良好な
踏動操作が確保される。このため、上記摺動プレート2
9は既存の自動車にも容易に設置できる。
【0036】また、上記したように、摺動プレート29
に対向するカーペット25の部分が運転室3側に大きく
は突出しないため、車室2の見栄えも良好に保たれる。
【0037】また、前記したように、上記摺動プレート
29は上記フロアパネル6に仮止め手段33により仮止
めされている。
【0038】このため、運転室3におけるフロアパネル
6の所定位置に設置された上記摺動プレート29は、上
記仮止め手段33によりその位置に保持され、よって、
走行振動などで、上記摺動プレート29が位置ずれする
ことは防止される。
【0039】そして、「前突」時など、上記傾斜パネル
8が変形した場合には、上記仮止め手段33は上記仮止
めを直ちに解除するため、上記摺動プレート29の前記
した摺動に基づく機能が確実に発揮されて、運転者14
が確実に保護される。
【0040】図1において、上下方向で、上記アクセル
ペダル19のほぼ下端部の位置よりも上記傾斜プレート
31の前端縁の位置が低くされている。
【0041】このため、第1に、上記アクセルペダル1
9への踏動操作でこのアクセルペダル19が揺動する場
合に、このアクセルペダル19が上記摺動プレート29
と干渉することが防止される。
【0042】よって、上記摺動プレート29を設けても
上記アクセルペダル19への踏動操作は支障なくでき、
つまり、良好な踏動操作が確保される。
【0043】また、第2に、上記「前突」時などで変形
した傾斜パネル8に押されて、上記摺動プレート29が
後方移動した場合、この摺動プレート29が上記アクセ
ルペダル19に接触することは抑制されて、上記摺動プ
レート29の後方移動が円滑になされ、もって、足14
aのほぼ平行な後方移動が確保されて、運転者14の保
護がより確実となる。
【0044】なお、以上は図示の例によるが、上記アク
セルペダル19は直接的にはダッシュパネル9に枢支さ
せ、このダッシュパネル9を介し間接的に傾斜パネル8
に枢支させてもよい。
【0045】また、上記仮止め手段33は接着面積を小
さくした接着剤であってもよい。また、仮止め手段33
は設けなくてもよい。更に、上記摺動プレート29に載
置されたカーペット25の部分は上記摺動プレート29
と共に後方移動するようこの摺動プレート29に連結さ
れるが、この場合、接着剤35に代えて、ねじなどの連
結具を設けてもよく、また、上記摺動プレート29にカ
ーペット25を大きい摩擦力で接合させてもよく、更
に、図1,2で示すように上記摺動プレート29の水平
プレート30後端面にカーペット25の下面の一部を圧
接状に係止させてもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0047】請求項1の発明は、運転室のフロアパネル
が、ほぼ水平に延びる水平パネルと、この水平パネルの
前端縁から前上方に向って延出する傾斜パネルとを備
え、この傾斜パネルの上面に沿って前後方向に延びその
後端部側が上下に揺動自在となるよう上記傾斜パネルに
枢支されたアクセルペダルを設け、上記フロアパネルの
上面にカーペットを敷設した自動車の運転室フロア構造
において、
【0048】上記フロアパネルとカーペットとの間に介
在されて上記水平パネルの上面に対し前後に摺動可能な
摺動プレートを設け、この摺動プレートが、上記アクセ
ルペダルを踏動する足の踵部の下方に位置して上記水平
パネルの上面に接合するよう前後方向にほぼ水平に延び
る水平プレートと、上記傾斜パネルの上面に接合するよ
う水平プレートの前端縁から前上方に向って一体的に延
出する傾斜プレートとを備えており、次の効果が生じ
る。
【0049】即ち、自動車が、「前突」するなどして、
車体の後部側に対し上記水平パネルの前端部と傾斜パネ
ルとが相対的に後方移動するよう変形し、また、この傾
斜プレートが後方に折れ曲るよう変形してその仰角がこ
れよりも大きい値の他の仰角になるとする。
【0050】すると、上記のように変形した傾斜パネル
に、運転者の足が押されてその曲り角は小さくなろうと
するが、この際、上記傾斜パネルに摺動プレートが後方
に押され、この摺動プレートは上記水平パネル上を後方
に摺動し、上記摺動プレートとこの摺動プレートに載置
されているカーペットの部分とが共に後方移動させられ
る。
【0051】よって、上記摺動プレート上のカーペット
の部分に載置させられている踵部も後方移動させられ
て、上記足はほぼ平行移動させられることから、上記傾
斜パネルに押されて足が後方に大きく回動させられると
いうことが回避され、つまり、上記足の曲り角が小さく
なることが抑制される。このため、「ティビアモーメン
ト」の発生や、これが大きくなることが防止されて、運
転者の保護がより確実になされる。
【0052】また、上記したように、摺動プレートの前
部は前上方に向って延出する傾斜プレートを備えてお
り、このため、上記傾斜パネルの仰角が大きくなるよう
変形したときには、上記傾斜プレートが上方に大きく延
出している分、この傾斜プレートの延出端縁が上記傾斜
パネルによって、より大きく後方に移動させられる。
【0053】よって、上記足もより後方にまでほぼ平行
移動させられて、「ティビアモーメント」の発生や、こ
れが大きくなることがより確実に防止され、このため、
運転者の保護が更に確実になされる。
【0054】請求項2の発明は、上記摺動プレートを上
記フロアパネルに仮止めし、所定以上の外力でその仮止
めが解除される仮止め手段を設けてある。
【0055】このため、運転室におけるフロアパネルの
所定位置に設置された上記摺動プレートは、上記仮止め
手段によりその位置に保持され、よって、上記摺動プレ
ートが位置ずれすることは防止される。
【0056】そして、「前突」時など、上記傾斜パネル
が変形した場合には、上記仮止め手段は上記仮止めを直
ちに解除するため、上記摺動プレートの前記した摺動に
基づく機能が確実に発揮されて、運転者が確実に保護さ
れる。
【0057】請求項3の発明は、上下方向で、上記アク
セルペダルのほぼ下端部の位置よりも上記傾斜プレート
の前端縁の位置を低くしてある。
【0058】このため、上記アクセルペダルへの踏動操
作でこのアクセルペダルが揺動する場合に、このアクセ
ルペダルが上記摺動プレートと干渉することが防止され
る。
【0059】よって、上記摺動プレートを設けても上記
アクセルペダルへの踏動操作は支障なくでき、つまり、
良好な踏動操作が確保される。
【0060】また、上記「前突」時などで変形した傾斜
パネルに押されて、上記摺動プレートが後方移動した場
合、この摺動プレートが上記アクセルペダルに接触する
ことは抑制されて、上記摺動プレートの後方移動が円滑
になされ、もって、足のほぼ平行な後方移動が確保され
て、運転者の保護がより確実となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】運転室の部分側面図である。
【図2】車室前部の斜視図である。
【図3】図1に相当する図で作用説明図である。
【符号の説明】
1 車体 2 車室 3 運転室 6 フロアパネル 7 水平パネル 8 傾斜パネル 14 運転者 14a 足 14b 踵部 14c すね部 15 シート 19 アクセルペダル 25 カーペット 26 カーペット本体 27 緩衝敷物 29 摺動プレート 30 水平プレート 31 傾斜プレート 33 仮止め手段 α1 仰角 α2 仰角 β1 曲り角 β2 曲り角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 俊治 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 小野山 貞男 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 福塚 政広 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 臼井 悦男 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA05 AA14 BB01 CA05 CA14 DA08 DA22 DA24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転室のフロアパネルが、ほぼ水平に延
    びる水平パネルと、この水平パネルの前端縁から前上方
    に向って延出する傾斜パネルとを備え、この傾斜パネル
    の上面に沿って前後方向に延びその後端部側が上下に揺
    動自在となるよう上記傾斜パネルに枢支されたアクセル
    ペダルを設け、上記フロアパネルの上面にカーペットを
    敷設した自動車の運転室フロア構造において、 上記フロアパネルとカーペットとの間に介在されて上記
    水平パネルの上面に対し前後に摺動可能な摺動プレート
    を設け、この摺動プレートが、上記アクセルペダルを踏
    動する足の踵部の下方に位置して上記水平パネルの上面
    に接合するよう前後方向にほぼ水平に延びる水平プレー
    トと、上記傾斜パネルの上面に接合するよう水平プレー
    トの前端縁から前上方に向って一体的に延出する傾斜プ
    レートとを備えた自動車の運転室フロア構造。
  2. 【請求項2】 上記摺動プレートを上記フロアパネルに
    仮止めし、所定以上の外力でその仮止めが解除される仮
    止め手段を設けた請求項1に記載の自動車の運転室フロ
    ア構造。
  3. 【請求項3】 上下方向で、上記アクセルペダルのほぼ
    下端部の位置よりも上記傾斜プレートの前端縁の位置を
    低くさせた請求項1、もしくは2に記載の自動車の運転
    室フロア構造。
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Cited By (4)

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