JP3518378B2 - 自動車のブレーキペダル装置 - Google Patents

自動車のブレーキペダル装置

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JP3518378B2
JP3518378B2 JP34733498A JP34733498A JP3518378B2 JP 3518378 B2 JP3518378 B2 JP 3518378B2 JP 34733498 A JP34733498 A JP 34733498A JP 34733498 A JP34733498 A JP 34733498A JP 3518378 B2 JP3518378 B2 JP 3518378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のブレーキペ
ダル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のブレーキペダル装置は、例えば
実開平6−1113号公報に示されているように、ペダ
ルアームの上端部を回動自在に軸支したペダルブラケッ
トをダッシュロアパネルと、該ダッシュロアパネルに接
合されて車室側に張り出したダッシュアッパパネルの下
面部とに締結固定してあって、ペダルアームを踏み込む
ことによって該ペダルアームの上端部に連結したプッシ
ュロッドを前方へ押動して、マスターバックを作動させ
るようにしてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】車両の前面衝突時にマ
スターバック、もしくは該マスターバックを固定したダ
ッシュロアパネルが変形して車室側へ後退移動すると、
該マスターバックのプッシュロッドを介してペダルアー
ムに踏み込み方向と逆方向の回動力が作用し、ブレーキ
ペダルの踏み込み位置が後方へずれて違和感を生じるお
それがある。
【0004】そこで、本発明は車両の前面衝突時にマス
ターバックのプッシュロッドを介してペダルアームに衝
突荷重が作用するのを防止して、違和感を生じるのを回
避することができる自動車のブレーキペダル装置を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、ダ
ッシュパネルに固定したペダルブラケットと、該ペダル
ブラケットに設けたペダルシャフトに回転自在に軸支さ
れて後方への回動力が付勢されたペダルアームと、前記
ペダルシャフトに回動自在に軸支されてマスターバック
のプッシュロッドに連結したプッシュロッドレバーとを
備えた自動車のブレーキペダル装置において、衝突時の
前後方向の重力加速度を検知する衝突センサーと、該衝
突センサーからの信号を解析する判断回路とからなる衝
突検知手段と、該衝突検知手段からの指令により解除手
段を作動させる作動手段と、常態にあっては前記ペダル
アームとプッシュロッドレバーとを一体に接続すると共
に、衝突時にあっては前記解除手段の作用によりこれら
ペダルアームとプッシュロッドレバーとを切り離すクラ
ッチ手段とを備え、前記プッシュロッドレバーまたはペ
ダルアームのどちらか一方に、常態にあっては他方の前
後側縁に係合してこれら両者を連結し、かつ、前記クラ
ッチ手段によりこれらプッシュロッドレバーとペダルア
ームとを切り離した際には係合解除される爪部を設けた
ことを特徴としている。
【0006】請求項2にあっては、ダッシュパネルに固
定したペダルブラケットと、該ペダルブラケットに設け
たペダルシャフトに回転自在に軸支されて後方への回動
力が付勢されたペダルアームと、前記ペダルシャフトに
回動自在に軸支されてマスターバックのプッシュロッド
に連結したプッシュロッドレバーとを備えた自動車のブ
レーキペダル装置において、車両の衝突時の前後方向の
重力加速度を検知する衝突センサーと、該衝突センサー
からの信号を解析する判断回路とからなる衝突検知手段
と、該衝突検知手段からの指令により解除手段を作動さ
せる作動手段と、常態にあっては前記ペダルアームとプ
ッシュロッドレバーとを一体に接続すると共に、衝突時
にあっては前記解除手段の作用によりこれらペダルアー
ムとプッシュロッドレバーとを切り離すクラッチ手段と
を備え、前記ペダルブラケットとプッシュロッドレバー
とに跨ってリターンスプリングを張設して、前記プッシ
ュロッドレバーを介して前記ペダルアームに後方への回
動力を付勢したことを特徴としている。
【0007】請求項3にあっては、ダッシュパネルに固
定したペダルブラケットと、該ペダルブラケットに設け
たペダルシャフトに回転自在に軸支されて後方への回動
力が付勢されたペダルアームと、前記ペダルシャフトに
回動自在に軸支されてマスターバックのプッシュロッド
に連結したプッシュロッドレバーとを備えた自動車のブ
レーキペダル装置において、車両の衝突時の前後方向の
重力加速度を検知する衝突センサーと、該衝突センサー
からの信号を解析する判断回路とからなる衝突検知手段
と、該衝突検知手段からの指令により解除手段を作動さ
せる作動手段と、常態にあっては前記ペダルアームとプ
ッシュロッドレバーとを一体に接続すると共に、衝突時
にあっては前記解除手段の作用によりこれらペダルアー
ムとプッシュロッドレバーとを切り離すクラッチ手段と
を備え、前記プッシュロッドレバーまたはペダルアーム
のどちらか一方を前記ペダルシャフトの軸方向に摺動自
在に軸支すると共に、前記クラッチ手段を、前記ペダル
アームとプッシュロッドレバーの各軸部に形成したボス
部端面に形成されて相互に係合する噛合部と、常態で前
記プッシュロッドレバーとペダルアームとの噛合部が係
合するように位置決めさせると共に、所定荷重を越える
と変位して前記プッシュロッドレバーまたはペダルアー
ムのどちらか一方が前記ペダルシャフトの軸方向に沿っ
て前記噛合部の係合が外れる方向へ移動するのを許容し
うる位置決め手段とで構成し、この位置決め手段を、
ペダルブラケットに前記ペダルシャフトと平行に設け
たアームシャフトに軸方向に摺動自在に軸支されて前記
プッシュロッドレバーまたはペダルアームのどちらか一
方に連結したクラッチアームと、該クラッチアームを
アームシャフトの軸方向に付勢するスプリングからな
り、前記クラッチアームを前記アームシャフトの軸方向
の所定位置に位置決めすると共に所定荷重を越えると
変位する位置決め部材とで構成したことを特徴としてい
る。
【0008】請求項4にあっては、請求項3に記載の
ッシュロッドレバーまたはペダルアームのどちらか一方
に、常態にあっては他方の前後側縁に係合してこれら両
者を連結し、かつ、前記クラッチ手段によりこれらプッ
シュロッドレバーとペダルアームとを切り離した際には
係合解除される爪部を設けたことを特徴としている。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の効果】請求項1によれば、通常の状態ではクラ
ッチ手段によってペダルアームとプッシュロッドレバー
とを一体に接続してあるため、ペダルアームの踏み込み
操作により該ペダルアームとプッシュロッドレバーとが
一体に回動して、一般のブレーキペダル装置と変わりの
ないマスターバック作動を行わせることができる。
【0013】一方、車両が前面衝突すると、衝突検知手
段の衝突センサーで前後方向の車両の衝撃を検出し、そ
の検出結果から判断回路がペダルアームとプッシュロッ
ドレバーとを切り離すと判断した際には、該判断回路か
らの指令により作動手段が解除手段を作動させ、該解除
手段の作用によりクラッチ手段がペダルアームとプッシ
ュロッドレバーとを切り離すから、マスターバックが後
退移動、もしくはダッシュロアパネルが車室側へ変形し
てマスターバックのプッシュロッドが後退移動しても、
プッシュロッドレバーは空振り回動するだけで、ペダル
アームに衝突荷重が入力するのを回避することができ
る。
【0014】また、プッシュロッドレバーまたはペダル
アームのどちらか一方に、常態にあっては他方の前後側
縁に係合してこれら両者を連結し、かつ、前記クラッチ
手段によりこれらプッシュロッドレバーとペダルアーム
とを切り離した際には係合解除される爪部を設けてある
ため、常態におけるこれらペダルアームとプッシュロッ
ドレバーとの連結強度を高めることができる。
【0015】請求項2によれば、通常の状態ではクラッ
チ手段によってペダルアームとプッシュロッドレバーと
を一体に接続してあるため、一般のブレーキペダル装置
と変わりのないマスターバック作動を行わせることがで
きる一方、車両の前面衝突時、マスターバックが後退移
動、もしくはダッシュロアパネルが車室側へ変形してマ
スターバックのプッシュロッドが後退移動しても、プッ
シュロッドレバーは空振り回動するだけで、ペダルアー
ムに衝突荷重が入力するのを回避できると共に、これら
プッシュロッドレバーとペダルアームとが切り離される
ことにより、該ペダルアームに作用するリターンスプリ
ングの付勢力が解除されるため、ドライバーの足に作用
する負荷をなくすことができる。
【0016】請求項3によれば、通常の状態ではクラッ
チ手段によってペダルアームとプッシュロッドレバーと
を一体に接続してあるため、一般のブレーキペダル装置
と変わりのないマスターバック作動を行わせることがで
きる一方、車両の前面衝突時、マスターバックが後退移
動、もしくはダッシュロアパネルが車室側へ変形してマ
スターバックのプッシュロッドが後退移動しても、プッ
シュロッドレバーは空振り回動するだけで、ペダルアー
ムに衝突荷重が入力するのを回避できると共に、クラッ
チ手段をペダルアームおよびプッシュロッドレバーの各
軸支部のボス部端面に形成した噛合部と、プッシュロッ
ドレバーまたはペダルアームのどちらか一方をペダルシ
ャフトの軸方向に沿って前記噛合部が係合するように位
置決めし、かつ、所定荷重を越えると変位して該噛合部
の係合が外れる方向への移動を許容する位置決め手段と
によって機械的なクラッチ構造として構成しているた
め、構造が簡単でコスト的に有利に得ることができる。
【0017】また、この位置決め手段のクラッチアーム
が、ペダルシャフトと平行なアームシャフトに沿って軸
方向に摺動するため、プッシュロッドレバーまたはペダ
ルアームのどちらか一方のペダルシャフト上での軸方向
摺動を円滑に行わせて、クラッチ作動をスムーズに行わ
せることができる。このとき、位置決め部材をスプリン
グにより構成しているため構造が簡単でコスト的に有利
に得られると共に、該スプリングによって振動を吸収し
てクラッチアームのガタツキをなくし品質感を向上する
ことができる。
【0018】請求項4によれば、請求項3の効果に加え
て、プッシュロッドレバーまたはペダルアームのどちら
か一方に、常態にあっては他方の前後側縁に係合してこ
れら両者を連結し、かつ、前記クラッチ手段によりこれ
らプッシュロッドレバーとペダルアームとを切り離した
際には係合解除される爪部を設けてあるため、常態にお
けるこれらペダルアームとプッシュロッドレバーとの連
結強度を高めることができる。
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
と共に詳述する。
【0021】図1〜3において、1はペダルブラケッ
ト、2は該ペダルブラケット1に固設したペダルシャフ
ト3に上端部を回動自在に軸支したペダルアームで、下
端に図外のペダルパッドを備えている。
【0022】ペダルブラケット1は側面逆L字状に形成
してあって、その前壁1Aをダッシュロアパネル4にボ
ルト7,ナット8によって締結固定してあると共に、上
壁1Bの後端部に接合配置したブラケット6を前記ダッ
シュロアパネル4に接合されて車室側に張り出したダッ
シュアッパパネル5の後壁に、ボルト7,ナット8によ
って前傾状態に締結固定してある。
【0023】前記ペダルシャフト3にはブッシュ10を
介して円筒状のカラー11を嵌装配置してある一方、ペ
ダルアーム2の上端部には円筒状のボス部12を設けて
あり、このボス部12を介してカラー11に回動自在に
嵌装してある。
【0024】13はダッシュロアパネル4のエンジンル
ーム側の側面に固設され、該ダッシュロアパネル4を貫
通したプッシュロッド14がペダルアーム2の踏み込み
により押動されることによって図外のブレーキユニット
に油圧を発生させるマスターバックを示す。
【0025】このマスターバック13のプッシュロッド
14は、ペダルシャフト3に回動自在に軸支したプッシ
ュロッドレバー15の下端にピン16を介して連結して
ある。
【0026】プッシュロッドレバー15はその上端部に
円筒状のボス部17を設けてあって、このボス部17を
介して前記ペダルシャフト3のカラー11に回動自在
に、および軸方向に摺動自在に嵌装してある。
【0027】前述のペダルアーム2とプッシュロッドレ
バー15とは、クラッチ手段18によって通常の状態で
は一体に接続されているが、車両の衝突時には、後述す
る解除手段27の作用によりクラッチ手段18が作動す
ることによって、ペダルアーム2とプッシュロッドレバ
ー15は切り離されるようになっている。
【0028】また、この実施形態では前記プッシュロッ
ドレバー15のピン16とペダルブラケット1との間に
リターンスプリング19を張設して、該プッシュロッド
レバー15を介してペダルアーム2に後方への回動力を
付勢するようにしてある。
【0029】クラッチ手段18は本実施形態にあって
は、ペダルアーム2のボス部12とプッシュロッドレバ
ー15のボス部17の相対向する端面にそれぞれ形成さ
れて相互に係合する噛合部20と、プッシュロッドレバ
ー15をペダルシャフト3の軸方向に沿って、前記噛合
部20が係合する方向に、つまり、ペダルアーム2側に
向けて付勢する位置決め手段21とで構成している。
【0030】位置決め手段21は、プッシュロッドレバ
ー15をカラー11の軸方向に作動させるクラッチアー
ム22と、該クラッチアーム22を一側方に押圧してプ
ッシュロッドレバー15を噛合部20が係合する方向に
軸方向に付勢する位置決め部材としてのスプリング23
とで構成している。
【0031】このクラッチアーム22は円筒状のボス部
24とフォーク部25とを備え、ペダルブラケット1に
ペダルシャフト3と平行に固設したアームシャフト26
に前記ボス部24を介して回動自在に、かつ、アームシ
ャフト26の軸方向に摺動自在に嵌装してあって、前記
フォーク部25はプッシュロッドレバー15の上端部周
縁の左右両側部を跨いでボス部17の上下部に係合し
て、該プッシュロッドレバー15をカラー11の軸方向
に移動し得るように連結してある。
【0032】また、前記スプリング23はアームシャフ
ト26上でペダルブラケット1の一側壁とクラッチアー
ム22のボス部24との間に弾装してある。
【0033】27は車両の前面衝突時に前記クラッチ手
段18を切り離し作動させる解除手段で、本実施形態で
は前記アームシャフト26にボス部29を介して回動自
在に軸支され、上端部がペダルブラケット1の上壁1B
に設けた窓部37を通して上方に突出配置された解除ア
ーム28と、該解除アーム28のボス部29とクラッチ
アーム22のボス部24の相対向する端面にそれぞれ形
成されて相互に係合するカム部30とで構成してある。
【0034】31は車両の前面衝突時に前後方向の重力
加速度を検知する衝突センサー32と、該衝突センサー
32から送られた信号から、衝突による衝撃を所定値と
比較,解析する判断回路33とで構成される衝突検知手
段を示している。
【0035】これら衝突センサー32や、判断回路33
衝突検知手段31のコントロールユニット内に設けら
れており、特に本実施形態では、この衝突検知手段31
の衝突センサー32に、通常、車両に搭載されているエ
アバック装置用の衝突センサを用いている。
【0036】34は、前記衝突検知手段31の判断回路
33が、車両の衝突による衝撃を解析し、ペダルアーム
2とプッシュロッドレバー15とを切り離した方がよい
判断した際に、該判断回路33から送られる信号によっ
て前記解除手段27の解除アーム28を前方回動させる
作動手段を示しており、該作動手段34はペダルブラケ
ット1の上壁1Bに設けたアクチュエータ35と、該ア
クチュエータ35と解除手段27の解除アーム28の上
部とを連結したロッド36とで構成してある。
【0037】従って、車両の前面衝突時には、作動手段
34のロッド36により解除アーム28を前方に回動す
ることにより、カム部30でクラッチアーム22をスプ
リング23のばね力に抗してアームシャフト26の軸方
向に沿って移動させ、クラッチ手段18の噛合部20の
係合を外し、ペダルアーム2とプッシュロッドレバー1
5とを切り離すようになっている。
【0038】即ち、スプリング23は所定荷重を越える
と変位するようになっていると共に、前記カム部30は
ボス部24,29の端面を所要の同一のリード角で斜面
として形成して、互いに密接するようにしてある。
【0039】図1中、38はペダルアーム2の後方回動
を規制するストッパ、39はダッシュロアパネル4の車
室側の側面に設けたダッシュインシュレータを示す。
【0040】以上の実施形態の構造によれば、通常の状
態ではクラッチ手段18の噛合部20が係合状態にあっ
て、ペダルアーム2とプッシュロッドレバー15とを一
体に接続してあるため、ペダルアーム2の踏み込み操作
により該ペダルアーム2とプッシュロッドレバー15と
が一体に回動して、一般のブレーキペダル装置と変わり
なくプッシュロッド14を押動してマスターバック13
を作動することができる。
【0041】一方、車両が前面衝突すると、衝突検知手
段31の衝突センサー32で前後方向の車両の衝撃を検
出し、その検出した衝撃を判断回路33で所定値と比
較,解析して、ペダルアーム2とプッシュロッドレバー
15とを切り離すと判断した際には、該判断回路33か
らの指令により作動手段34が解除手段27を作動さ
せ、該解除手段27の作用によって、解除アーム28が
前方へ回動する。
【0042】この解除アーム28が前方へ回動すると、
カム部30のガイド作用によりクラッチ手段18のクラ
ッチアーム22がスプリング23のばね力に抗してアー
ムシャフト26上を軸方向に移動し、該クラッチアーム
22によってプッシュロッドレバー15が噛合部20の
係合が外れる方向に移動されて、該プッシュロッドレバ
ー15とペダルアーム2とが切り離される。
【0043】この結果、マスターバック13が後退移動
して、そのプッシュロッド14によってプッシュロッド
レバー15に後方への押圧力が作用しても、該プッシュ
ロッドレバー15のみが空振り回動するだけで、ペダル
アーム2に衝突荷重が入力することはなく、ペダルアー
ム2を踏み込んだドライバーの足に負荷が作用して違和
感を生じたり、ショックを与えるのを回避することがで
きる。
【0044】特に、本実施形態ではペダルアーム2のリ
ターンスプリング19を、プッシュロッドレバー15の
下端部のプッシュロッド14を連結しているピン16と
ペダルブラケット1とに跨って張設してあるため、前述
のようにクラッチ手段18が切り離し作動すると、プッ
シュロッドレバー15がこのリターンスプリング19の
後方への付勢力で噛合部20の非係合位置へ瞬時に回動
してペダルアーム2を自由にすると共に、該ペダルアー
ム2へのリターンスプリング19の付勢力が解除される
ため、ドライバーの足に負荷が作用することがない。
【0045】また、解除手段27をアームシャフト26
に軸支した解除アーム28とカム部30とによって機械
的に構成してあることと併せて、クラッチ手段18も噛
合部20とアームシャフト26に軸支したクラッチアー
ム22およびスプリング23からなる位置決め手段21
とで機械的に構成してあることによって、構造を簡単に
できてコスト的に有利に得ることができる。
【0046】しかも、このスプリング23により振動を
吸収してクラッチアーム22のガタツキをなくすことが
できるため品質感を向上することができる。
【0047】更に、前記クラッチアーム22はペダルシ
ャフト3と平行なアームシャフト26に沿って軸方向に
摺動するため、プッシュロッドレバー15のペダルシャ
フト3上での軸方向摺動を円滑に行わせて、クラッチ作
動をスムーズに行わせることができる。
【0048】なお、位置決め部材としては、前述のスプ
リング23に替えて所定荷重を越えると軸方向に変形す
る筒状のカラーを用いてもよく、この場合、所定荷重を
越えて軸方向に変形するように、カラーにスリットを設
ける等して変形のきっかけをつけるようにするのがよ
い。
【0049】また、クラッチ手段18としては前述の
他、電磁クラッチを用いることもできることは言うまで
もない。
【0050】さらに上記実施形態ではプッシュロッドレ
バー15側を摺動自在としたが、ペダルアーム2側を摺
動自在としてもよく、この場合、図3においてプッシュ
ロッドレバー15が下方に延長されてペダルアームとな
り、図3におけるペダルアーム2が短縮されてプッシュ
ロッドレバーとなる。
【0051】図4,5は本実施形態の第2実施形態を示
すもので、この実施形態にあっては前記図1〜4に示し
た第1実施形態のプッシュロッドレバー15に、常態に
あってはペダルアーム2の前後側縁に係合してこれら両
者を連結し、かつ、前記クラッチ手段18によりこれら
プッシュロッドレバー15とペダルアーム2とを切り離
した際には係合解除される爪部40を設けてある。
【0052】つまり、この実施形態の構造によれば、常
態におけるこれらペダルアーム2とプッシュロッドレバ
ー15との連結強度を高めることができる。
【0053】なお、この実施形態ではプッシュロッド1
5側に爪部40を形成してあるが、ペダルアーム2に形
成してもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す側面図。
【図2】同実施形態の分解斜視図。
【図3】同実施形態の断面図。
【図4】本発明の第2実施形態の要部を示す分解斜視
図。
【図5】図4の爪部による係合状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 ペダルブラケット 2 ペダルアーム 4 ダッシュロアパネル(ダッシュパネル) 5 ダッシュアッパパネル(ダッシュパネル) 12 ペダルアームのボス部 13 マスターバック 14 プッシュロッド 15 プッシュロッドレバー 17 プッシュロッドレバーのボス部 18 クラッチ手段 19 リターンスプリング 20 噛合部 21 位置決め手段 22 クラッチアーム 23 スプリング(位置決め部材) 24 クラッチアームのボス部 26 アームシャフト 27 解除手段 28 解除アーム 29 解除アームのボス部 30 カム部 31 衝突検知手段 32 衝突センサー 33 判断回路 34 作動手段 40 爪部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/06 B60R 21/02 B62D 25/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダッシュパネルに固定したペダルブラケ
    ットと、該ペダルブラケットに設けたペダルシャフトに
    回転自在に軸支されて後方への回動力が付勢されたペダ
    ルアームと、前記ペダルシャフトに回動自在に軸支され
    てマスターバックのプッシュロッドに連結したプッシュ
    ロッドレバーとを備えた自動車のブレーキペダル装置
    おいて、 車両の衝突時の前後方向の衝撃を検知する衝突センサー
    と、該衝突センサーからの信号を解析する判断回路とか
    らなる衝突検知手段と、 該衝突検知手段からの指令により解除手段を作動させる
    作動手段と、 常態にあっては前記ペダルアームとプッシュロッドレバ
    ーとを一体に接続すると共に、衝突時にあっては前記
    除手段の作用によりこれらペダルアームとプッシュロッ
    ドレバーとを切り離すクラッチ手段とを備え 前記プッシュロッドレバーまたはペダルアームのどちら
    か一方に、常態にあっては他方の前後側縁に係合してこ
    れら両者を連結し、かつ、前記クラッチ手段によりこれ
    らプッシュロッドレバーとペダルアームとを切り離した
    際には係合解除される爪部を設けた ことを特徴とする自
    動車のブレーキペダル装置。
  2. 【請求項2】 ダッシュパネルに固定したペダルブラケ
    ットと、該ペダルブラケットに設けたペダルシャフトに
    回転自在に軸支されて後方への回動力が付勢されたペダ
    ルアームと、前記ペダルシャフトに回動自在に軸支され
    てマスターバックのプッシュロッドに連結したプッシュ
    ロッドレバーとを備えた自動車のブレーキペダル装置に
    おいて、 車両の衝突時の前後方向の衝撃を検知する衝突センサー
    と、該衝突センサーからの信号を解析する判断回路とか
    らなる衝突検知手段と、 該衝突検知手段からの指令により解除手段を作動させる
    作動手段と、 常態にあっては前記ペダルアームとプッシュロッドレバ
    ーとを一体に接続すると共に、衝突時にあっては前記解
    除手段の作用によりこれらペダルアームとプッシュロッ
    ドレバーとを切り離すクラッチ手段とを備え、 前記ペダルブラケットとプッシュロッドレバーとに跨っ
    てリターンスプリングを張設して、前記プッシュロッド
    レバーを介して前記ペダルアームに後方への回 動力を付
    勢したことを特徴とする 自動車のブレーキペダル装置。
  3. 【請求項3】 ダッシュパネルに固定したペダルブラケ
    ットと、該ペダルブラケットに設けたペダルシャフトに
    回転自在に軸支されて後方への回動力が付勢されたペダ
    ルアームと、前記ペダルシャフトに回動自在に軸支され
    てマスターバックのプッシュロッドに連結したプッシュ
    ロッドレバーとを備えた自動車のブレーキペダル装置に
    おいて、 車両の衝突時の前後方向の衝撃を検知する衝突センサー
    と、該衝突センサーからの信号を解析する判断回路とか
    らなる衝突検知手段と、 該衝突検知手段からの指令により解除手段を作動させる
    作動手段と、 常態にあっては前記ペダルアームとプッシュロッドレバ
    ーとを一体に接続すると共に、衝突時にあっては前記解
    除手段の作用によりこれらペダルアームとプッシュロッ
    ドレバーとを切り離すクラッチ手段とを備え、 前記プッシュロッドレバーまたはペダルアームのどちら
    か一方を前記ペダルシャフトの軸方向に摺動自在に軸支
    すると共に、 前記クラッチ手段を、 前記ペダルアームとプッシュロッドレバーの各軸部に形
    成したボス部端面に形成されて相互に係合する噛合部
    と、 常態で前記プッシュロッドレバーとペダルアームとの噛
    合部が係合するように位置決めさせると共に、所定荷重
    を越えると変位して前記プッシュロッドレバーまたはペ
    ダルアームのどちらか一方が前記ペダルシャフトの軸方
    向に沿って前記噛合部の係合が外れる方向へ移動するの
    を許容しうる位置決め手段とで構成し、 この 位置決め手段を、前記 ペダルブラケットに前記ペダルシャフトと平行に設
    けたアームシャフトに軸方向に摺動自在に軸支されて
    プッシュロッドレバーまたはペダルアームのどちらか
    一方に連結したクラッチアームと、 該クラッチアームを前記アームシャフトの軸方向に付勢
    するスプリングからなり、前記クラッチアームを前記ア
    ームシャフトの軸方向の所定位置に位置決めすると共
    所定荷重を越えると変位する位置決め部材とで構成
    したことを特徴とする自動車のブレーキペダル装置。
  4. 【請求項4】 前記プッシュロッドレバーまたはペダル
    アームのどちらか一方に、常態にあっては他方の前後側
    縁に係合してこれら両者を連結し、かつ、前記クラッチ
    手段によりこれらプッシュロッドレバーとペダルアーム
    とを切り離した際には係合解除される爪部を設けたこと
    を特徴とする請求項3記載の自動車のブレーキペダル装
    置。
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