JP2000103207A - ランフラットタイヤ中で用いられるインサ―トの加硫もどり防止剤 - Google Patents

ランフラットタイヤ中で用いられるインサ―トの加硫もどり防止剤

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    • C08K5/3412Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having one nitrogen atom in the ring
    • C08K5/3415Five-membered rings

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランフラットタイヤ用のインサートに用いら
れる硫黄硬化ゴム用の優れた加硫もどり防止剤を提供
し、サービス寿命の長いランフラットタイヤを提供す
る。 【解決手段】 (1)スズ、鉛、ゲルマニウムおよびケ
イ素より成る群から選ばれる第IVa族の金属で連結さ
れている硬化ポリジエンゴム(例えば、スチレン‐ポリ
ブタジエンゴム)、(2)約20phrから約130p
hrの充填材(例えば、カーボンブラック)、(3)
0.1phrから5phrの脂肪酸および(4)0.1
phrから10phrの、1,3‐ビス(シトラコンイ
ミドメチル)ベンゼンのようなビス‐シトラコンイミド
化合物を含んでなる材料組成物から造られた少なくとも
一つの三日月状インサートをサイドウォール部分に挿入
してタイヤを製造する。このタイヤを装備した車は、荷
重下でおよび/または内部空気圧なしで長い距離を走行
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周囲の大気圧以外の全
ての空気圧が失われた後でも使用することができるラン
フラットタイヤに関する。言い換えれば、このタイヤ
は、パンクした後のような空気が抜けた状態でも使用す
ることができる。
【0002】
【従来の技術】空気入りランフラットゴムタイヤ、即ち
空気が抜けている(周囲の大気圧以外の全ての空気圧が
失われている)間でも使用できるタイヤについて、様々
なタイヤ構造が提案されて来た。このようなタイヤを備
えた乗物は、そのタイヤが、パンクやバルブの破損に起
因する空気圧の消失などの、空気圧の消失に遭遇した後
も運転を続けることができる。これは、このようなラン
フラットタイヤを備えた乗物をして、そのタイヤを修理
若しくは交換できる場所に行くまで運転を続けることを
可能にするので、非常に望ましいことである。このタイ
プのタイヤは、拡張移動性タイヤ[extended mobility
tires(EMT)]と呼ばれることもある。
【0003】空気入りランフラットゴムタイヤを製造す
る一つの方法が、“バンド付きタイヤ(Banded Tir
e)”という名称の米国特許第4,111,249号明
細書中で説明されている。この方法は、トレッドの直下
に、トレッドと大体同じ幅のフープ、即ち帯鋼もしくは
環状バンドを設けるものである。フープは、タイヤ構造
の残りの部分と共同して、そのタイヤの空気が抜けた状
態の間、その乗物の重量を支持することができると報告
されている。このバンド付きタイヤは、空気が抜けた状
態でもそのプライコードが実際にぴんと張っている。
【0004】欧州特許公開第0−475−258 A1
号明細書に説明されているもう一つの方法は、タイヤの
サイドウォールを、その断面厚さを厚くすることで単に
強化する方法である。このようなタイヤが空気の抜けた
状態で運転される場合、そのタイヤのサイドウォールは
圧縮状態におかれる。この方法を採用する場合、そのサ
イドウォールを丈夫にするために大量のゴムが必要にな
るので、このようなタイヤでは熱の蓄積がタイヤを破損
に導くことがあり得る。これは、そのタイヤが空気の抜
けた状態で高速で長時間運転される場合、特に現実にな
る。
【0005】米国特許第5,368,082号明細書に
は、グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー社(Goodye
ar Tire & Rubber Company)により導入され、初めて市
場に受け入れられたランフラット空気入りラジアル・プ
ライタイヤであるイーグル(Eagle:登録商標)GSC-EMT
タイヤが開示されている。このタイヤは、1994年型
自動車であるシェブロレット・コルベット(Chevrolet
Corvette)にオプション装備として受け入れられた。米
国特許第5,368,082号明細書には、剛さを改善
するために特別のサイドウォール・インサートを使用す
ることが教示されている。この空気の抜けたタイヤ上の
800ポンド(363kg)の荷重を支持するために、
タイヤ一つ当たり大体6ポンド(6.7kg)の重量の
追加が必要とされた。これらのランフラットタイヤの縦
横比は非常に小さかった。この初期の発明は従来の試み
より優れてはいるが、それでもタイヤ1個当たりに対し
て重量の負担を強いるものであったが、それはスペア・
タイヤとタイヤ用ジャッキを積まなくてもよいことで相
殺することができた。この重量上の不利は、技術者が大
型の豪華なツーリングセダン用により大きい縦横比のタ
イヤを造ろうとした時、さらに大きな問題になった。空
気の抜けた豪華な自動車タイヤでの所要支持重量は、荷
重として大体1400ポンド(610kg)である。こ
れらの55パーセントから65パーセントの範囲または
それ以上の縦横比を有する、高さがより高いサイドウォ
ールの付いたタイヤは、運転時荷重が、初期の上記コル
ベット車用に開発された縦横比40パーセントのランフ
ラットタイヤの数倍であったことを意味する。このよう
な荷重は、サイドウォールおよびタイヤ全体が妥協でき
る乗り心地の点まで剛くならざるを得なかったことを意
味する。豪華な車の所有者は、簡単には、乗り心地の質
をランフラット能のために犠牲にしないであろう。
【0006】エンジニアリングの目標は、乗り心地もし
くは性能を落とすことなしにランフラットタイヤを開発
することである。比較的剛いサスペンション特性を有す
るスポーツカーでは、このようなランフラットタイヤを
装備する能力は、より柔らかい乗り心地特性が要求され
る豪華セダン用にこのようなタイヤを装備するのに比べ
て、比較的容易であった。軽トラックと実用的スポーツ
車(sport utility vehicles)では、乗り心地性能にそ
れほど敏感ではないので、ランフラットタイヤに対する
必要条件をより魅力的にする、縦横比が比較的大きいタ
イヤが一般に用いられる。
【0007】ランフラットタイヤの開発において等しく
重要な設計上の考慮要件は、空気の抜けたタイヤがその
リム上に乗って留まることを保証することである。その
解決のために、ビード束縛デバイスの使用と、さらにま
たこの必要条件を満たす特別のリムが開発された。或い
は、また、イーグルGSC-EMTタイヤでは、追加のビード
束縛デバイスを必要とすることなく、標準リム上でその
タイヤを機能させる新しいビード立体配置構造が用いら
た。
【0008】米国特許第5,427,166号および同
第5,511,599号明細書には、そのサイドウォー
ル中で第3プライと第3インサートを用いて、米国特許
第5,368,082号明細書に開示されている基本設
計以上にランフラット性能をさらに高めているタイヤが
開示されている。これらの特許明細書には、改善された
ランフラット性能特性を得るために、タイヤサイドウォ
ール中に追加のプライおよびインサートを含めるという
着想が明らかにされている。
【0009】米国特許第5,685,927号明細書に
は、タイヤのトレッドベルト・パッケージの直下に置か
れた、荷重支持用ビード・コアを使用している、より大
きい縦横比を提供するランフラットタイヤが開示されて
いる。この方法を用いて造られたランフラットタイヤ
は、荷重支持性と乗り心地性の点で非常に有望である。
しかしこの方法は、ころがり抵抗性をより大きくし、そ
のタイヤが標準の空気圧での正常な条件下で用いられる
期間中でも燃費を悪化させる。
【0010】米国特許第5,535,800号明細書に
は、ラジアル・プライと組み合わせると、広い範囲のタ
イヤの用途で卓越したランフラット能を与え得る、エラ
ストマーで被覆された複合材料リブの使用が開示されて
いる。
【0011】剛いインサートを用いて造られているラン
フラットタイヤの場合、そのインサートが空気圧の抜け
た後の運転期間中にタイヤ上の荷重の大半を担ってい
る。これは熱を発生させることになる。熱の蓄積は、次
いでそのインサート中に熱分解をもたらす可能性があ
る。橋架け密度の低下と架橋タイプの分布の変化は、こ
の熱分解の結果である。熱分解は従ってインサートを破
壊する可能性がある。破壊は、空気消失後の運転期間中
に、そのランフラットタイヤが使用できる範囲を制限す
ることになる。
【0012】米国特許第5,623,007号明細書に
は、航空機用タイヤ中の硫黄硬化カーカスゴムコンパウ
ンドの加硫もどり抵抗性が、加硫もどり防止剤として一
種または二種以上の脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と一種ま
たは二種以上の単環式芳香族酸との混合物1.5‐6p
hrと、ビス‐シトラコンイミド化合物0.8‐2ph
rを混和することにより著しく改善され得ることが開示
されている。どちらかの加硫もどり防止剤単独の場合よ
り、この二種の加硫もどり防止剤を組み合わせると、非
常に大きい加硫もどり抵抗性が得られることが報告され
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主た
る目的は、ランフラットタイヤ用のインサートに用いら
れる硫黄硬化ゴム用の優れた加硫もどり防止剤を提供
し、サービス寿命(荷重下でおよび/または内部空気圧
なしで走行する場合の寿命)の長いランフラットタイヤ
を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明は、ランフラットタイヤのインサートにおける熱
分解が、インサート中に1,3‐ビス(シトラコンイミ
ドメチル)ベンゼンのようなビス‐シトラコンイミド化
合物を加硫もどり防止剤として含めることにより防止す
ることができるという発見に基づく。これは、このラン
フラットタイヤが空気の抜けた状態で運転される間のサ
ービス寿命が延びることを可能にする。
【0015】このインサートは、一般に、外側の円周方
向周囲を取り巻いているトレッドの下から、サイドウォ
ールが延在しているビードに向かって、ラジアル方向で
かつ内部に延在している。普通、このインサートは、硬
化ポリジエンゴムと、言うまでもなく、加硫もどり防止
剤としてのビス‐シトラコンイミド化合物を含んでなる
のが望ましい。硬化ポリジエンゴムは、勿論、二種また
は三種以上のゴム状重合体のブレンドであってもよい。
例えば、この硬化ポリジエンゴムは、天然ゴムと高シス
‐1,4‐ポリブタジエンゴムとのブレンドであること
ができる。
【0016】本発明は、さらに具体的に述べると、外側
の円周方向周囲を取り囲むトレッドを有する概ねトロイ
ド形状のカーカス、二つの離間したビード、ビードから
ビードまで延在している少なくとも一つのプライ、およ
びそのトレッドからビードまでラジアル方向に延在し、
そしてそのトレッドを上記ビードに連結しているサイド
ウォールを含んでなるランフラットタイヤにして、上記
トレッドは接地するようにされており、上記サイドウォ
ールは上記プライからラジアル方向でかつ内部に少なく
とも一つのインサートを含み、そしてそのインサートは
(1)硬化ポリジエンゴム、(2)充填材および(3)
ビス‐シトラコンイミド化合物を含んでなる、上記のラ
ンフラットタイヤを開示するものである。
【0017】本発明は、さらに、トレッド、二つの非伸
張性環状ビード、少なくとも一つのラジアルプライを有
するラジアルプライ構造物を含んでなるカーカス、トレ
ッドとそのラジアルプライ構造物との間に位置するベル
ト構造物、および一つまたは二つ以上のインサートで強
化されている二つのサイドウォールを有しているラジア
ルプライ・ランフラット空気入りゴムタイヤにして、そ
れらインサートは(1)硬化ポリジエンゴム、(2)充
填材および(3)ビス‐シトラコンイミド化合物を含ん
でなり;そしてタイヤは(a)トレッドリブが測方に配
置されているトレッド;(b)ランフラット運転中は駆
動表面と接触するようにされており、そして正常空気圧
での運転中は駆動表面と接触しないようにされている、
各サイドウォールのラジアル方向でかつ最外領域の近く
に配置されているサイドウォールリブ;(c)そのサイ
ドウォールリブと隣接トレッドリブとの間で、かつ円周
方向周囲に配置されている第1デカップリング・グルー
ブ(decoupling groove:減結合溝);および(d)そ
のトレッドリブとそのトレッドの隣接中心領域との間で
かつ円周方向周囲に配置されている第2デカップリング
・グルーブを有することを特徴とする、上記のラジアル
プライ・ランフラット空気入りゴムタイヤを開示するも
のである。
【0018】本発明は、また、トロイド形状のカーカ
ス、接地用に設計されている外側の円周方向周囲を取り
囲むトレッドを含んでなるランフラット空気入りタイヤ
にして、そのカーカスが二つの離間した非伸張性ビード
部分、二つの離間した、各々が個々に上記トレッドから
上記ビード部分までラジアル方向でかつ内側に延在し、
そしてそのトレッドを上記ビード部分に連結しているサ
イドウォール、およびビードからビードまでサイドウォ
ールを通して延在している少なくとも一つのコード強化
プライを含んでなり;実質的に三日月形状であるゴムイ
ンサートが、タイヤの上記サイドウォールの各々の中の
上記カーカスの少なくとも一つの内部でかつ軸方向に並
置されており;そしてそのインサートのゴム組成物は
(1)硬化ポリジエンゴム、(2)充填材および(3)
ビス‐シトラコンイミド化合物を含んでなる、上記のラ
ンフラット空気入りゴムタイヤも開示するものである。用語の定義 “軸方向の”および“軸方向に”という用語が用いられ
る場合、それはタイヤの回転軸に平行な方向を意味す
る。
【0019】“ビード部分”とは、一般に、エラストマ
ー組成物(一つまたは複数)により取り囲まれている、
多数の環状ワイヤのような、環状、非伸張性の抗張部材
を含んでなるタイヤのその部分を意味し、そしてそれ
は、プライコードで包まれ、賦形されたリムに、フリッ
パー(flippers)、チッパー(chippers)、アペックス
(apexes)或いはフィラー(fillers)、トウ・ガード
(tou guards)およびチエ−ファー(chaffers)などの
他の強化用構成要素を有し、または有しないそのタイヤ
を保持することに携わっている。ビード・コアは、通
常、そのビード部分のワイヤ・ビードを意味するが、時
にはビード部分自身を意味することもある。
【0020】“ベルト構造物”もしくは“強化用ベル
ト”という用語が用いられる場合、それは少なくとも二
つの環状の層もしくは平行なコードのプライを意味し、
織られている場合も、織られていない場合もあり、トレ
ッドの下層にあり、ビードに締結されておらず、そのタ
イヤの赤道面に対して約17から約27度の範囲に左お
よび右の両コード角を有する。
【0021】“円周方向周囲を取り囲む(circumferent
ial)”は、例えばカーカスの上でかつ円周方向の周囲
を取り囲むトレッドというように、タイヤカーカスの表
面の外周辺に沿って(の回りに)延在する方向に関係す
る説明で用いられることがある。
【0022】“カーカス”は、トレッドは含まないが、
支持用プライ、サイドウォールおよびビードあるいはビ
ード部分を含めたタイヤ構造物を意味する。“チェ−フ
ァー(chafers)”という用語が用いられる場合、それ
は、コード・プライをリムから保護するために、そして
そのリムの上での屈曲を分散させるために、ビードの外
側の回りに置かれた幅の狭いストリップ材のことであ
る。
【0023】“コード”とは、タイヤ中のプライを構成
している強化用ストランドの一つを意味する。“インナ
ーライナー”という用語が用いられる場合、それは、チ
ューブレス・タイヤの内表面を形成し、そしてタイヤ内
に膨張用流体を含んでいる、エラストマーもしくは他の
材料の一層或いは複数の層を意味する。
【0024】“プライ”とは、ゴムで被覆された平行な
コードの層を意味する。“ラジアル(radial)”および
“ラジアリー(radially)”は、普通、タイヤの回転軸
に向かう、もしくはその回転軸から離れる放射方向を意
味する。
【0025】“ラジアルプライタイヤ”という用語が用
いられる場合、それは、ビードからビードまで延在する
少なくとも一つのプライがタイヤの赤道面に対して65
゜と90゜の間のコード角度で置かれている、ベルトで
締め付けられた、もしくは円周方向周囲を取り囲んで束
縛されている空気入りゴムタイヤを意味する。
【0026】“ショルダー”という用語が用いられる場
合、それは、トレッド縁部のすぐ下、サイドウォールの
上部を意味する。“サイドウォール”とは、トレッドと
ビードの間の、タイヤのその部分を意味する。
【0027】発明の詳しい説明 本発明のタイヤインサートは、少なくとも一種の硬化ゴ
ム状重合体と、加硫もどり防止剤としてのビス‐シトラ
コンイミド化合物を含んでなる。このタイヤインサート
は、一般に、カーボンブラックもしくはシリカのような
少なくとも一種の充填材も含んでいる。ビス‐シトラコ
ンイミド化合物は、典型的には、約0.1phrから約
10phrの範囲内の量で存在する。普通、ビス‐シト
ラコンイミド化合物は約0.5phrから約5phrの
範囲内の量で存在するのが望ましい。ビス‐シトラコン
イミド化合物は約1phrから約3phrの範囲内の量
で存在するのが最も望ましい。
【0028】ゴム状重合体は、典型的には、天然ゴム、
ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、イソプレン
‐ブタジエンゴム、スチレン‐ブタジエンゴム、スチレ
ン‐イソプレン‐ブタジエンゴムもしくはスチレン‐イ
ソプレンゴムのような一種または二種以上のポリジエン
ゴム類である。場合によっては、天然ゴムと高シス‐
1,4‐ポリブタジエンゴムとのブレンドを使用するの
が望ましい。このようなブレンドは、典型的には、60
phrから90phrの天然ゴムと10phrから40
phrの高シス‐1,4‐ポリブタジエンを含んでい
る。このタイプのブレンドは、75phrから85ph
rの天然ゴムと15phrから25phrの高シス‐
1,4‐ポリブタジエンゴムを含んでいるのが好まし
い。
【0029】使用できるビス‐シトラコンイミド化合物
は、典型的には、構造式:A-T-(R)nを有する。但し、式
中のnは1から3の整数であり、Tは少なくとも一個の
炭素原子を含む二価、三価もしくは四価の基であり、そ
してAおよびRは同一でも異なっていてもよく、そして
次の二つより成る群から選ばれる構造式を有している:
【0030】
【化1】
【0031】但し、式中のZ1、Z2およびZ3は同一で
も異なっていてもよく、そして水素原子、1から約18
個の炭素原子を含むアルキル基、3から約18個の炭素
原子を含むシクロアルキル基、6から約18個の炭素原
子を含むアリール基および7から約30個の炭素原子を
含むアルカリール基より成る群から選ばれ;そしてD1
およびD2は同一でも異なっていてもよく、そして酸素
原子と硫黄原子より成る群から選ばれる。ここで、Z1
が水素原子である場合、Z2およびZ3は結合して環を形
成していてもよいことに留意されたい。
【0032】構造式:A-T-(R)nのビス‐シトラコンイミ
ド化合物において、nは2であるのが好ましく、この場
合Tはアルキレン基、アリーレン基もしくはアラルキレ
ン基のような炭素原子と水素原子だけを含む二価の炭化
水素基である。Tは、一般的には、約4個から約12個
の炭素原子を含むのが好ましく、1,3‐フェニレン基
であるのが非常に好ましい。AとRは同一であるのが好
ましく、そしてAとRは次の構造式であるのが好まし
い:
【0033】
【化2】
【0034】但し、上記の式中においてD1とD2は酸素
原子を表す。Z1、Z2およびZ3は、典型的には、水素
原子もしくは1個から約4個の炭素原子を含むアルキル
基を表す。Z1、Z2およびZ3は、水素原子もしくはメ
チル基であるのが非常に好ましい。
【0035】本発明の実施においては、ビス‐シトラコ
ンイミド化合物として1,3‐ビス(シトラコンイミド
メチル)ベンゼンを使用するのが非常に好ましい。これ
はフレクシス社(Flexsys)から、パーカリンク(Perka
link:登録商標)900という商標名で販売されてお
り、融点が87℃で、次の構造式を有する:
【0036】
【化3】
【0037】本発明の1つの好ましい態様では、インサ
ートは、(1)スズ、鉛、ゲルマニウムまたはケイ素で
連結されている硬化ポリジエンゴム、(2)充填材、
(3)脂肪酸および(4)ビス‐シトラコンイミド化合
物を含んでなる。このようなタイヤインサート組成物
は、普通、約20phr(ゴム100部当たりの重量部
数)から約130phrの充填材、0.1phrから約
5phrの脂肪酸および0.1phrから10phrの
ビス‐シトラコンイミド化合物を含んでいる。このよう
なタイヤインサート・コンパウンドは、典型的には、約
30phrから約110phrの充填材、約0.4ph
rから約3phrの脂肪酸および0.5phrから4p
hrのビス‐シトラコンイミド化合物を含んでいるのが
一般的には好ましい。このタイヤインサートは、70p
hrから90phrの充填材、0.5phrから1.5
phrの脂肪酸および1から3phrのビス‐シトラコ
ンイミド化合物を含んでいるのが一般により好ましい。
【0038】充填材は、普通、カーボンブラック、シリ
カもしくはカーボンブラックとシリカとの組み合わせで
ある。脂肪酸は、事実上、この連結ゴムに溶けるもので
あればいかなる脂肪酸でもよい。ほとんどの場合、経済
的理由から脂肪酸の混合物を使用することが推奨され
る。脂肪酸の推奨される混合物は、40パーセントから
50パーセントのオレイン酸、30パーセントから40
パーセントのリノール酸、2パーセントから6パーセン
トのステアリン酸、2パーセントから6パーセントのロ
ジン酸および10パーセントから20パーセントの他の
脂肪酸を含んでいる。このような脂肪酸は、普通、式:
RCOOHの酸で、式中Rは、約16から約20個の炭
素原子を含むアルキル基もしくは不飽和炭化水素であ
る。インサートは、連結ポリジエンゴムに加えて、天然
ゴムをさらに含んいることもできる。ある場合には、ブ
レンド中のゴムの総量を基に約10phrから約70p
hrの天然ゴムを含んでいるそのようなブレンドを利用
するのが有利である。
【0039】上記連結ポリジエンゴムはアニオン重合に
より製造することができ、この場合重合は四塩化スズの
ような第IVa族の金属系連結剤の添加によって停止さ
れる。このアニオン重合は、単量体の実質的に完全な重
合を可能にするのに十分な長さの時間行われる。言い換
えれば、この重合は、普通、高転化率が達成されるまで
行われる。次いで、その連結剤が、そのリビングゴム状
重合体を連結するために加えられが、それは勿論その重
合を停止させる。
【0040】この連結剤は、標準的には、ハロゲン化ス
ズ、ハロゲン化鉛、ハロゲン化ゲルマニウムもしくはハ
ロゲン化ケイ素のような第IVa族の金属のハロゲン化
物である。連結剤中のハロゲンは、典型的には、フッ
素、塩素、臭素もしくはヨウ素である。ほとんどの場
合、ハロゲンはフッ素、塩素および臭素より成る群から
選ばれるが、塩素が好ましい。普通、四塩化スズ、四臭
化スズ、四フッ化スズおよび四ヨウ化スズのようなスズ
連結剤が推奨される。連結剤は、普通、四ハロゲン化物
である。しかし三ハロゲン化物もしくは二ハロゲン化物
も用いることができる。二ハロゲン化スズが用いられる
場合、分岐重合体ではなく線状重合体が得られる。より
高水準の枝分かれを誘起させるには、四塩化スズが普通
推奨される。
【0041】大まかに且つ例示的言えば、ゴム用単量体
の100グラム当たり、約0.01から4.5ミリ当量
の連結剤が用いられる。通常、希望のムーニー粘度を得
るには、単量体100グラム当たり約0.01から約
1.5ミリ当量の連結剤を使用するのが好ましい。量が
より多いと、末端に反応性の基を含む重合体が生成する
か、または不十分なカップリング、即ち連結が不十分に
なる傾向がある。リチウム1当量当たり1当量のスズ連
結剤が最高の枝分かれを達成する最適量であると考えら
れる。例えば、連結剤として四ハロゲン化スズを用いる
場合、4モルのリビング・リチウム末端当たり1モルの
四ハロゲン化スズが用いられるであろう。連結剤として
三ハロゲン化スズが用いられる場合には、1モルの三ハ
ロゲン化スズがリビング・リチウム末端の各3モルのた
めに用いられるのが最適である。このスズ連結剤は、炭
化水素溶液、例えばシクロヘキサン中で、分散と反応の
ために適切に混合しながら、リビング・ゴム状重合体を
含むポリマー・セメントに添加することができる。
【0042】本発明のタイヤインサート組成物中では、
場合によっては、用いることができる連結ゴム状重合体
は対称的または非対称的に連結されていることができ
る。スズで非対称的に連結されたゴム状重合体を合成す
る技術は、1998年1月19日出願の米国特許出願第
09/008,716号明細書に開示されている。この
米国特許出願の教示全体をここに引用、参照することに
よって、それが本明細書に含まれるものとする。この方
法では、改善された安定性を有する非対称スズ‐連結ゴ
ム状重合体は、(1)第1反応器中で、少なくとも一種
のジエン単量体を、アニオン系開始剤を用いて、少なく
とも約90パーセントの転化率まで連続的に重合してリ
ビングポリジエンゴム分子鎖を含むポリマー・セメント
を製造する工程;(2)第1反応器で製造されたポリマ
ー・セメントを第2の反応器に連続的に供給する工程;
(3)第2の反応器中のポリマー・セメントに撹拌条件
下でハロゲン化スズを添加して、そのハロゲン化スズが
均一に分散されているポリマー・セメントを製造する工
程(ここで、第2反応器中の滞留時間は約15分から約
4時間の範囲内である);(4)ハロゲン化スズが均一
に分散されている上記ポリマー・セメントを、滞留時間
が約15分から約1時間とされる栓流反応器中に連続的
に供給して、非対称スズ‐連結ゴム状重合体のポリマー
・セメントを製造する工程;および(5)上記非対称ス
ズ‐連結ゴム状重合体のポリマー・セメントを上記栓流
反応器から連続的に取り出す工程を含んでなる方法によ
り製造される。
【0043】非対称的にスズで連結され得るゴム状重合
体の数種の代表例に、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、スチレン‐ブタジエンゴム(SBR)、α‐メチルス
チレン‐ブタジエンゴム、α‐メチルスチレン‐イソプ
レンゴム、スチレン‐イソプレン‐ブタジエンゴム(SI
BR)、スチレン‐イソプレンゴム(SIR)、イソプレン
‐ブタジエンゴム(IBR)、α‐メチルスチレン‐イソ
プレン‐ブタジエンゴムおよびα‐メチルスチレン‐ス
チレン‐イソプレン‐ブタジエンゴムがある。
【0044】本発明のインサートを含むタイヤは、トロ
イド形状のカーカスと、地面と接触するように設計され
た外側の円周方向周囲を取り囲むトレッドを含み、ここ
でそのカーカスは、二つの離間した非伸張性ビード部
分、各々が個々にトレッドからビード部分までラジアル
方向、内側に延在し、そのトレッドをそれらビード部分
に連結している二つの離間したサイドウォール、および
ビードからビードまでサイドウォールを通して延在して
いる少なくとも一つのコード強化プライを含んでなり;
このタイヤの改善点は、実質的に三日月形のゴムインサ
ートが、タイヤのサイドウォールの各々の中のカーカス
プライの少なくとも一つに並列して、そして軸方向、内
側に存在していることである。
【0045】インサートは、トレッドとカーカスのタイ
ヤ・アセンブリーと共に、全体として硫黄で同時硬化さ
れることを理解すべきである。インサート(一つまたは
複数)は、タイヤのサイドウォール領域中のビード部分
とトレッドとの大体中程のところで厚さが最大になって
いるのが好ましい。
【0046】本発明の実施において、タイヤのサイドウ
ォール部分中の、このゴム組成物をベースとするフィラ
ーの重要な機能は、そのタイヤが空気圧のない状態で運
転される時に、そのサイドウォール構造物を剛くし/支
持することである。
【0047】このゴム組成物をベースとするインサート
は実質的に三日月形断面形状を有し、タイヤのランフラ
ット耐久性を促進する一方で、空気が入っている時の乗
り心地性能を高めるように選ばれた材料特性を有する事
実上の弾性体である。希望により、これらインサートは
個々にコードもしくは短い繊維で強化されていてもよ
い。かくして、一つまたはそれ以上のこのようなインサ
ートがそのように強化されていることができる。
【0048】これらフィラーの形状は実質的に三日月形
であるものとして説明されている。これは先端が切り取
られた三日月形も含むものであって、特にその三日月形
フィラーの切頭部分はタイヤのビード部分に並置されて
いる。
【0049】本発明のさらなる態様では、タイヤカーカ
スは、軸方向、内側の第1プライおよび、場合によって
は、それぞれ、第2プライおよび第3プライとしての一
つまたは二つの追加のプライを含む、一つから三つのプ
ライを有していることができ;追加の各プライは、タイ
ヤのサイドウォール領域中で、第1プライから軸方向、
外側に向かって次々と配置されている。
【0050】従って、本発明によれば、タイヤは、その
カーカス中に一つのプライを含み、この場合インサート
は、タイヤのサイドウォール領域中で、そのプライに対
してその軸方向、内側に並置されている。
【0051】本発明によれば、さらに、タイヤは、その
カーカス中に、軸方向、内側の第1プライとこの第1プ
ライの軸方向、外側に第2プライを含んでおり;この場
合インサートは、タイヤのサイドウォール領域中で、第
1プライに対して軸方向、内側に並置されている。
【0052】本発明によれば、さらに、タイヤは、その
カーカス中に、軸方向、内側の第1プライと軸方向、外
側の第2プライを含んでおり;この場合インサートは、
タイヤのサイドウォール領域中で、第1および第2プラ
イに対して並置され、かつ両プライ間に挟まれている。
【0053】本発明によれば、さらに、タイヤは、その
カーカス中に、軸方向、内側の第1プライと軸方向、外
側の第2プライを含んでおり:この場合インサートの一
つは、タイヤのサイドウォール領域中で、第1および第
2プライに対して並置され、かつ両プライ間に挟まれ、
そしてインサートのもう一つが、タイヤのサイドウォー
ル領域中で、第1プライに対して軸方向、内側に並置さ
れている。
【0054】本発明によれば、さらに、タイヤは、その
カーカス中に、軸方向、内側の第1プライ、その第1プ
ライから軸方向、外側の第2プライおよびその第2プラ
イから軸方向、外側の第3プライを含んでおり;この場
合インサートは、タイヤのサイドウォール領域中で、第
1プライに対して軸方向、内側に並置されている。
【0055】本発明によれば、さらに、タイヤは、その
カーカス中に、軸方向、内側の第1プライ、その第1プ
ライから軸方向、外側の第2プライおよびその第2プラ
イから軸方向、外側の第3プライを含んでおり;この場
合インサートは、タイヤのサイドウォール領域中で、
(a)第1プライおよび第2プライおよび/または
(b)第2プライおよび第3プライに対して並置され、
かつ(a)および/または(b)各々の両プライ間に挟
まれている。
【0056】本発明によれば、さらに、タイヤは、その
カーカス中に、軸方向、内側の第1プライ、その第1プ
ライから軸方向、外側の第2プライおよびその第2プラ
イから軸方向、外側の第3プライを含んでおり;この場
合インサートは、タイヤのサイドウォール領域中で、
(a)第1プライおよび第2プライおよび/または
(b)第2プライおよび第3プライに対して並置され、
かつ(a)および/または(b)各々の両プライ間に挟
まれており、そして、また、一つのインサートがそれら
プライの最も内側のプライに対してその軸方向、内側に
並置されいる。
【0057】一つの態様では、この最内層の一つもしく
は複数のプライはポリエステル、ナイロン、レーヨンも
しくはアラミド、好ましくはナイロンの合成繊維材料コ
ード強化材もしくは他の再生繊維コード強化材を有し、
一方最外層のプライはアラミド、炭素繊維、ガラス繊維
もしくは金属コード強化材、好ましくは真鍮および/ま
たは亜鉛被覆スチール・コードを含んでいるのが好まし
い。
【0058】かくして、1つの好ましい態様では、第1
プライはナイロンやアラミド繊維の強化用コードを有
し、そして第2および追加のプライはスチール・コード
である。
【0059】“プライ”という用語は、一つのビード・
コアから反対側のビード・コアまで完全には延在してい
ないコード強化インサートを包含するものとする。但
し、少なくとも一つのプライ、好ましくはラジアル・プ
ライはビード・コアから反対側のビード・コアまで延在
していなければならないものとする。第2のプライは、
ベルト構造物の一つまたはそれ以上の強化用ベルトの下
を、一つのビード・コアから真横に延在していることが
できる。
【0060】一つの態様では、最外層のプライは高モジ
ュラスのコード(即ち、スチール・コード)を、そして
最内層の一つもしくは複数のプライは低モジュラスのコ
ード(即ち、ナイロンまたはレーヨン)を有しているの
が好ましい。
【0061】少なくとも一つのプライ、好ましくは最外
層のプライはビード・コアからビード・コードまで延在
し、そしてそのビード・コアの回りを取り巻いている。
或いは、また、二つまたは三つ以上のプライが用いられ
る場合、追加プライの少なくとも一つはビード・コアか
らビード・コードまで延在しているが、そのプライは、
実際には、そのビード・コアの回りを取り巻いていな
い。
【0062】図面を参照して説明すると、図1、2およ
び3は、タイヤ1、そのトレッド2、ビード部分3、サ
イドウォールもしくはサイドウォール領域4、非伸張性
ワイヤ・ビードコア5、ゴムチェーファー6、ゴムトウ
ガード7、ゴム組成物よりなるインナライナー8、トレ
ッド2の一部分の下に位置するベルト構造物9、カーカ
ス・プライ10、カーカス・プライの折返し11、イン
サート12およびアペックス13の分割断面が示されて
いる。
【0063】カーカス・プライで使用するためのコード
は、一本のフィラメント(モノフィラメント)から構成
されていてもよいし、加撚されたマルチフィラメントか
ら構成されていてもよい。コード中の総フィラメント数
は1から13本の範囲であることができる。このカーカ
スプライのコード、特に金属コードは、一般に、本発明
によるタイヤが、普通ラジアルと呼ばれているタイヤと
なるように配向されている。
【0064】カーカス・プライのスチール・コードは、
そのタイヤの赤道面(EP)と75゜から105゜の範
囲の角度で交差する。スチール・コードは82゜から9
8゜の範囲の角度で交差するのが好ましい。より好まし
い範囲は89゜から91゜である。
【0065】第1および第2強化用プライ構造物はそれ
ぞれ単一のプライ層から成ることができるが、任意の数
のカーカス・プライを用いることもできる。図にさらに
例示されているように、第1プライ構造物はカーカスの
ビード部分3の各ビードコア5の回りをそれぞれ取り巻
く一対の折返し端を有している。第2プライ10の端1
1は、ビードコア5に近接しており、そしてそのビード
コア5の上方で、ビードコア5のどちらかの側面にラジ
アル方向に隣接して終わっているか、もしくはそのビー
ド・コア5の回りを取り巻いていてもよく、そして図示
される第1プライ10の折返し端11のラジアル方向、
下方で終わっている。第1プライ10の折返し端11
は、第2プライの端およびビード・コア5の回りを取り
巻いている。第1プライの折返し端11は、タイヤの最
大断面幅のラジアル方向位置のすぐ近くに、このタイヤ
1の公称リム直径以上のラジアル方向距離で終わってい
る。好ましい1つの態様では、この折返し端は、最大断
面幅のラジアル方向の場所から、タイヤ断面の高さの2
0パーセント以内に所在し、最大断面幅のラジアル方向
の場所で終わっているのが最も好ましい。
【0066】ビード・コア5は、連続的に取り巻かれた
単一の、即ちモノフィラメント・スチールワイヤで構成
されているのが好ましい。ビード領域3と、サイドウォ
ール部分4のラジアル方向、内側の部分の内部に、カー
カス強化構造物10とその折返し端11との間に、高モ
ジュラス弾性体のアペックス・インサートがそれぞれは
位置し、所在する。弾性体アペックス・インサート13
は、それぞれ、ビード部分のラジアル方向、外側の部分
から、サイドウォール部分内まで断面幅が徐々に小さく
なりつつ延在している。この弾性体アペックス・インサ
ート13はラジアル方向、外側の端で終わっている。
【0067】インサート12は、各ビード領域からトレ
ッドの端までラジアル方向に、普通は強化用ベルト構造
物9の真下まで延在していることができる。図に例示さ
れているように、サイドウォール部分は、それぞれ、第
1インサート12と第2インサート12を含んでいるこ
とができ、また第3インサート12をも含んでいること
ができる。第1インサート12は上記のような位置を占
めている。第2インサート12は、第1と第2プライ1
0の間にそれぞれ位置する(挟まれている)。第2イン
サート12は各ビードの領域(もしくは部分)3からラ
ジアル方向、外側にトレッド2の端まで、即ち強化用ベ
ルト構造物9の真下まで延在している。
【0068】一つの態様で、第1インサート12は、そ
れぞれ、タイヤの最大断面幅に対して大体ラジアル方向
に整列された位置で、その最大厚さが、最大断面高さ
“SH”の少なくとも3%の厚さを有している。
【0069】第2インサートおよび第3インサートを用
いる場合、それらは、タイヤの最大断面幅のラジアル方
向、上方の位置で、その最大厚さが、タイヤの最大断面
高さの少なくとも1.5%の厚さを有している。1つの
好ましい態様では、エラストマーの第2インサートおよ
び第3インサートを用いる場合、それらはそれぞれ断面
高さSHの約75パーセントのラジアル方向位置で、タ
イヤの最大断面高さSHの大体1.5%の厚さを有して
いる。例えば、P275/40ZR17‐サイズの高性
能タイヤでは、そのタイヤの第2インサートのこの厚さ
は0.08インチ(2mm)である。このタイヤの最大
断面幅のその位置と大体ラジアル方向に整列された位置
において、第2インサートの厚さは0.05インチ
(1.3mm)である。
【0070】ビード部分から先の、最大断面幅(SW)
のラジアル方向位置に至るまでのエラストマー性インサ
ートの組み合わせの総断面厚さは、一定の厚さであるの
が好ましい。サイドウォールとカーカスの総厚さは、最
大断面幅の場所で少なくとも0.45インチ(11.5
mm)で、トレッド横方向両端縁の近くのショルダーに
潜る領域での総厚さまで増加する。タイヤのショルダー
領域におけるサイドウォールの総厚さは、最大断面幅
(SW)のところでのサイドウォールの総厚さの少なく
とも100%であるのが好ましい。この比率は、サイド
ウォールを従来タイプのランフラットタイヤより実質的
に薄く作り得ることを意味する。
【0071】前に考察したように、本発明のタイヤは、
(ビード・コア5の回りを取り巻いた)折返し端11を
有する少なくとも一つのプライを持っており、一方もう
一つのプライは、ビード・コア5の回りを実際には取り
巻くことなく、単にビード・コア5に隣接して終わって
いてもよい。
【0072】第1インサート12はエラストマー材料か
ら作られているのが好ましい。第1インサート12は、
空気圧がない状態で運転する時にタイヤのサイドウォー
ルが潰れるのを防ぐように設計されている。インサート
12の硬さは、比較的軟らかい約50のショアAから、
非常に硬い約85のショアAまでの広い範囲であること
ができ、その材料の形状および断面形状は、従って、乗
り心地性能およびサイドウォールのスプリング率(spri
ng rate)を確実に許容できるものにするように、変え
られる。このインサートの断面積は、インサート中でよ
り剛い材料を使用することにより、性能を犠牲にするこ
となしに減らすことができる。かくして、インサート中
で剛い材料を用いることにより、重量を減らすことがで
きる。
【0073】第2インサート12および第3インサート
12を用いる場合、その材料の物理的性質は、第1イン
サートと同じであってもよいし、あるいは異なっていて
もよい。これには、硬い第2インサート12および/ま
たは第3インサート12(使用される場合)とそれらよ
り軟らかい第1インサート12との組み合わせが、さら
にまた硬い第1インサート12とそれより軟らかい第2
インサートおよび/または第3インサート12との組み
合わせが考えられることを意味する。第2インサートの
これらエラストマー材料の硬度は、同様に、50から8
5ショアAの範囲であることができる。
【0074】図に示されているように、第2インサート
12および第3インサート12が用いられる場合、それ
らはエラストマー材料で作られる。これらインサート1
2は、三つ以上のプライがカーカス構造物中で用いられ
る場合、隣接するプライ間に挟まれた複数のインサート
中で用いることができる。
【0075】複数の第2インサート12と複数の第3イ
ンサート12が用いられる時、それらは、隣接プライ間
でスペーサとして作用する。これらのプライ、特にラジ
アル方向、外側のプライのコードには、タイヤが空気の
抜けた状態で運転される時に、張力が掛かる。
【0076】実際には、本発明で上記の空気入りゴムタ
イヤを組み立てるために用いられるインサート12用の
ゴム組成物は、本発明におけるそれらの有用性を高める
物理的性質、総括的に言えば、特に、似ていない若しく
は似ている大きい剛さと、しかも本質的に低いヒステリ
シス特性の組み合わせ有するプライ10とインサート1
2との組み合わせのような、空気入りゴムタイヤのサイ
ドウォールで普通に用いられるゴム組成物の性質から逸
脱していると考えられる物理的性質で特徴付けられるの
が好ましい。
【0077】特に、本発明の目的には、上記のインサー
ト12は高度の剛性を有し、しかもそのような大きい剛
性にしては比較的小さいヒステリシスを有するように設
計されている。このことは、強化用コードのモジュラス
における変化の利点を十分に評価することを可能にす
る。
【0078】インサート12用のゴム組成物が剛いこと
は、タイヤ・サイドウォール4の剛さと寸法安定性のた
めに望ましいことである。一つまたは二つ以上のプライ
のためのプライコート用ゴム組成物が同様に剛いこと
も、そのプライが両サイドウォールを通り、そしてタイ
ヤのクラウン部分を横断して延在しているから、そのサ
イドウォールを含めてタイヤ・カーカス全体としての寸
法安定性のために望ましいことである。
【0079】しかし、空気入りゴムタイヤ中の、高度の
剛性を有するゴムは、特にそのゴムの剛性が、カーボン
ブラックの含有量を単純に増やすというむしろ普通の方
法によって達成されている場合には、普通、サービス条
件(荷重下および/または内部空気圧なしで走行してい
る乗物でのタイヤとして作動している条件)中に過剰の
内部熱を発生することが予想されることを理解すべきで
ある。ゴム組成物中でのこのような内部熱の発生は、典
型的には、剛いゴムとそれに関連したタイヤ構造物の温
度を上昇させるもので、これは、タイヤ1の使用寿命に
潜在的に有害である。
【0080】ゴム組成物のヒステリシスは、サービス条
件下での内部熱発生傾向の尺度である。相対的に言え
ば、ヒステリシス性の小さいゴムは、サービス条件下
で、ヒステリシスが実質的により大きいが他は同等であ
るゴム組成物より、内部熱の発生が少ない。かくして、
一つの態様では、フィラーおよび一つまたは二つ以上の
プライ10用のプライコート(一つまたは複数)のため
のゴム組成物には、比較的低いヒステリシスが望まれ
る。
【0081】ヒステリシスという用語は、加えた仕事量
によってある材料(例えば、硬化ゴム組成物)中で消費
される熱エネルギーを表す用語で、ゴム組成物のヒステ
リシスが低いことは、比較的大きい反発性と比較的小さ
い誘電正接(タンデルタ)の値により示される。
【0082】従って、一つまたは二つ以上のインサート
12用のゴム組成物、および一つまたは二つ以上のプラ
イ10用のポライコートは、比較的大きい剛さと小さい
ヒステリシスの両方の性質を持っていることが重要であ
る。
【0083】この技術分野の習熟者であれば容易に理解
されるように、空気入りゴムタイヤの、フィラーを含め
て諸成分のためのゴム組成物は、ゴム混練技術分野で一
般に知られている方法、例えば各種の硫黄硬化性成分ゴ
ムを、例えば硫黄、活性化剤、遅延剤および促進剤のよ
うな硬化助剤、ゴム用プロセスオイル、粘着性付与樹脂
を含めて樹脂類、シリカおよび可塑剤のような加工用添
加剤、充填材、顔料、またはタル油樹脂、酸化亜鉛、ワ
ックス、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、素練り促進
剤、および例えばカーボンブラックなどの強化用材料の
ような他の材料等の、普通に用いられている各種の添加
材料と混合する方法によって混練することができる。こ
の技術分野の習熟者には知られているように、この硫黄
硬化性の、および硫黄硬化した材料(ゴム)の意図され
る用途に応じて、上記の一定の添加物を選び、普通、常
用の量で使用する。
【0084】カーボンブラックの典型的添加量はジエン
ゴムに対して約20から約100重量部(phr)であ
るが、本発明で用いられる前記のフィラーおよびプライ
コート(一層または複数層)に望まれる剛さの大きいゴ
ムでは、約30phrから最大約110phrのカーボ
ンブラックが望ましい。ほとんどの場合、本発明のイン
サート・コンパウンド中では、約70から約90phr
の充填材を使用するのが好ましい。粘着性付与樹脂およ
び剛性樹脂(stiffness resins)を含めて樹脂類(これ
には、例えば非反応性のフェノール・ホルムアルデヒド
系粘着性付与樹脂、また反応性のフェノール・ホルムア
ルデヒド樹脂とレゾルシノール、またはレゾルシノール
とヘキサメチレンテトラミン系のスチフナー樹脂(stif
fener resins)がある)を使用する場合、これら樹脂の
典型的量は併せて約1から10phrであり、粘着性付
与樹脂を使用する場合は最低1phrであり、そしてス
チフナー樹脂を使用する場合は最低3phrである。こ
の樹脂はフェノール・ホルムアルデヒド系樹脂と呼ばれ
るときもある。加工助剤の典型的量は約4から約10.
0phrである。シリカを使用する場合、その典型量は
約5から約50phrであるが、5から約15phrで
あるのが望ましく、そしてシリカ・カップリング剤を使
用する場合、その量はシリカ1部当たり約0.05から
約0.25重量部である。代表的シリカは、例えば水和
非晶性シリカである。代表的カップリング剤は、例えば
ビス‐(3‐トリエトキシ‐シリルプロピル)テトラス
ルフィド、ビス‐(3‐トリメトキシ‐シリルプロピ
ル)テトラスルフィド、およびデグッサ社(DeGussa A
G.)からのビス‐(3‐トリメトキシ‐シリルプロピ
ル)テトラスルフィドをグラフトしたシリカのような二
官能性硫黄含有有機シランであることができる。酸化防
止剤の典型量は約1から約5phrである。代表的酸化
防止剤は、例えばジフェニル‐p‐フェニレンジアミ
ン、および例えばヴァンデルビルトのゴムハンドブック
(Vanderbilt Rubber Handbook)(1978年)、34
4−346頁に記載されているような他の酸化防止剤で
あることができる。適したオゾン亀裂防止剤(一種また
は複数種)およびワックス、特にマイクロクリスタリン
ワックスは、ヴァンデルビルトのゴムハンドブック(1
978年)、346−347頁に示されているタイプの
ものであることができる。オゾン亀裂防止剤の典型量は
約1から約5phrである。ステアリン酸および/また
はタル油脂肪酸の典型量は約1から約3phrであるこ
とができる。酸化亜鉛の典型量は約2から約8または1
0phrまでである。ワックスの典型量は約1から約5
phrである。素練り促進剤の典型量は約0.1から約
1phrである。上記の添加剤の存在とその相対量は、
本発明の実施における、タイヤ・サイドウォール中に用
いられるフィラー(一つまたは複数)の硬さとモジュラ
ス値への要求に関する限り、本発明の特徴でない。
【0085】ゴム組成物(一種または複数種)の硬化
は、硫黄系硬化剤の存在下で行われる。適した硫黄系硬
化剤の例に、元素硫黄(フリー硫黄)もしくは硫黄供与
性硬化剤、例えばアミンジスルフィド、高分子ポリスル
フィドおよび硫黄−オレフィン付加体がある。硫黄系硬
化剤は元素硫黄であるのが好ましい。この技術分野の習
熟者には知られているように、硫黄系硬化剤は約0.5
から約8phrの範囲の量で用いられ、本発明での使用
が望まれる剛いゴムでは2から約5phrの範囲が好ま
しい。
【0086】硬化促進剤は、硬化に必要な時間および/
または温度を調節し、硬化物の性質を向上させるために
用いられる。一つの態様では、単一の促進剤系、即ち一
次促進剤を用いることができる。普通、一次促進剤は約
0.5から約3phrの範囲の量で用いられる。もう一
つの態様では、硬化を活性化し、硬化物の性質を向上さ
せるために、二種または三種以上の促進剤の組み合わせ
が用いられ、その場合一次促進剤の方が一般により大量
(0.5から約2phr)で、二次促進剤の方が一般に
より少量(0.05から0.50phr)で用いられ
る。このような促進剤の組み合わせには、硫黄‐硬化ゴ
ムの最終の性質に対して相乗効果を与えることが歴史的
に知られており、いずれかの促進剤を単独で用いて製造
された製品より幾分良い性質が得られることが多い。さ
らに、標準の加工温度では影響が少ないが、常用の硬化
温度では満足な硬化ができる遅効型促進剤も用いること
ができる。促進剤の代表的な例に、アミン類、ジスルフ
ィド類、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、チ
ウラム類、スルフェンアミド類、ジチオカーバメート類
およびザンテート類がある。一次促進剤はスルフェンア
ミドであるのが好ましい。二次促進剤が用いられる場
合、それはグアニジン類、ジチオカーバメート類または
チウラム類の各化合物であるのが好ましいが、第2のス
ルフェンアミド系促進剤を用いてもよい。本発明の実施
において、剛さの大きいゴムのために、一種、そしてと
きには二種または三種以上の促進剤が推奨される。
【0087】本発明のインサートを含むランフラットタ
イヤは、この技術分野での習熟者には容易に明かになる
種々の方法で組み立てられ、賦形され、成形され、そし
て硬化され得る。一般に、本発明のランフラットタイヤ
は、標準的な技術を用いて製造することができるが、勿
論、その中のインサートがゴム状重合体に加えて1,3
‐ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼンを硫黄加硫
もどり防止剤として含むことは別である。
【0088】好ましい一つの態様において、本発明のイ
ンサートは、グッドイヤー・ドケット(Goodyear Docke
t)No.DN1998‐091(1998年6月19
日)に記載されているデザインのランフラットタイヤに
組み込まれる。このグッドイヤー・ドケットNo.DN
1998‐091の教示全体をここに引用、参照するこ
とによって、その教示が本明細書に含まれるものとす
る。上記デザインは、トレッド、少なくとも一つのラジ
アルプライを有するラジアルプライ構造物を含んでなる
カーカス、そのトレッドとそのラジアルプライ構造物と
の間に所在するベルト構造、一つまたは二つ以上のイン
サートで強化されている二つのサイドウォール、および
横方向に配置されているトレッドリブが大きい曲率半径
を有する円曲線で画成されているトレッド輪郭を有する
空気入りラジアルプライ・ランフラットタイヤに関する
ものである。その最外層プライもしくは単一プライは、
非伸張性金属コードで強化されている。そのサイドウォ
ールはそれぞれラアジアル方向、最外領域近くにリブを
有する。そのトレッドの中央部分の断面輪郭を画成する
円曲線と横方向に配置されているトレッドリブは、非接
線的に交差している。円周方向周囲を取り囲んで配置さ
れているデカップリング・グルーブは、トレッドの断面
輪郭を画成している複数の円曲線の非接線的交差点それ
ぞれの各非接線的軌跡の下にある。ラジアル方向で、最
も外側の各サイドウォールリブの輪郭を画成している円
曲線は、側面に配置された各トレッドリブの輪郭を画成
している円曲線と非接線的に交差している。第2組のデ
カップリング・グルーブは、一つのグルーブが各ショル
ダー領域中で円周方向周囲を取り囲むように所在し、そ
こでその輪郭を画成している複数の曲線が、ラジアル方
向に配置されている各サイドウォールリブおよび横方向
に隣接配置されているトレッドリブとの間で非接線的に
交差している。この側面に配置されているトレッドリブ
とサイドウォールリブとの間の最側面のデカップリング
・グルーブは、円周方向周囲を取り囲んで連続している
か、または円周方向周囲を取り囲んでいるが、連続して
いない。側面に配置されているトレッドリブとそのトレ
ッドの中央部分との間のデカップリング・グルーブは、
円周方向周囲を取り囲んでいて、デザインは直線である
か、あるいはジグザグ・パターンを有している。1つの
好ましい態様では、このランフラットタイヤは、縦‐横
比の小さい(約30パーセントから約60パーセントの
範囲)デザインの空気入りラジアルゴムタイヤである。
この態様には、高性能スポーツ・タイプ車または軽トラ
ックでのランフラット用に利用できる可能性がある。こ
の低縦‐横比のラジアルプライ・ランフラット空気入り
ゴムタイヤの独特の特徴は、ランフラット・トレッドリ
フト(tread lift)が最小限に抑えられ、かつランフラ
ット運転中はトレッドの踏み跡、即ちトレッド・フット
プリント(tread footprint)が広がることである。
【0089】もう一つの好ましい態様では、本発明のイ
ンサートはグッドイヤー・ドケットNo.DN1998
‐065(1998年7月6日)に記載されているデザ
インのランフラットタイヤに組み込まれる。上記グッド
イヤー・ドケットNo.DN1998‐065の教示全
体をここに引用、参照することによって、その教示が本
明細書に含まれるものとする。上記のデザインは、トレ
ッド、二つのサイドウォールを有するケーシング、二つ
の環状ビードから延在している二つのラジアル・プラ
イ、およびそのトレッドとプライとの間にラジアル方向
に所在するベルト強化構造物を有する空気入りラジアル
プライ・ランフラットタイヤに関する。そのランフラッ
ト・サイドウォールのデザインは、強化用金属コードを
有する内側ラジアルプライおよび強化用有機繊維コード
を有する外側ラジアルプライを有することを特徴とす
る。トレッド・ショルダーに隣接する各サイドウォール
の領域中のこの内側と外側のプライ間に一つのインサー
トが円周方向周囲を取り囲むように配置されている。各
サイドウォール中のこのインサートは、引張強さが大き
く、ヒステリシスが小さく、しかも軽量であることが特
徴である性質を有する。このインサートの強さと剛さ
は、そのインサート内にラジアル方向に有機繊維を多少
とも整列させて組み込むことにより調節することができ
る。内側のラジアル・プライ中の強化用金属コードは、
高い弾性率、ランフラット運転中に圧縮荷重をインサー
ト上に担持する剛性、およびランフラット運転中にイン
サート内に発生する熱を分散させる良好な熱伝導性を特
徴とする性質を有する。ランフラット運転中、内側プラ
イのモジュラスの大きい強化用金属コードが実質的な圧
縮荷重を支え、それによって各サイドウォール中の単一
インサートにより支えられる圧縮荷重を低減させる。ま
た、ランフラット運転中、外側の有機繊維強化プライ
は、引張応力を支える大きな能力と同時に良好な可撓性
を有していることにも留意すべきである。この設計で
は、内側のラジアル・プライがタイヤの赤道面に対して
約75゜から約105゜の角度で金属コードを含んでい
るのが好ましい。また、このインサートには、インサー
トの引張り応力に耐える能力を高めるために、主として
ラジアル方向に整列されている短い強化用繊維が充填さ
れていることも望ましい。
【0090】本発明のさらにもう一つの好ましい態様で
は、インサートは1997年5月29日出願の米国特許
出願08/865,489号明細書に記載されているデ
ザインのランフラットタイヤに組み込まれる。この米国
特許出願の教示全体をここに引用、参照することによっ
て、その教示が本明細書に含まれるものとする。上記の
デザインは、トレッド、ベルト構造物およびカーカスを
有するタイヤに関する。そのカーカスは一対のサイドウ
ォールを有し、各サイドウォールは少なくとも一つのプ
ライを有するか、または少なくとも10GPaのモジュ
ラスを有するコードで強化されている。このタイヤ設計
では、少なくとも一つのプライが、一対の非伸張性ビー
ド・コアの回りを取り巻いた一対の折返し端を有してい
る。各サイドウォール構造物は、第1プライと少なくと
も各ビード・コアに延在している第2プライのラジアル
方向、内側に少なくとも一つのインサートを有してい
る。この構造物では、第2プライは、サイドウォール中
の第2インサートによって第1プライから隔てられてい
る。このタイヤ構造中の少なくとも一つのプライは、他
のプライのモジュラスより大きいモジュラスを有する実
質的に非伸張性のコードで強化されている。荷重が掛か
った場合、このタイヤは、小さいモジュラスのコードで
強化されたプライによりも、より大きいモジュラスのコ
ードで強化されたプライにより近接したサイドウォール
構造物の曲げの中立軸を有している。一つの非常に好ま
しい態様では、第1プライは、ポリエステル、ナイロ
ン、レーヨンもしくはアラミドの合成繊維材料コードも
しくはその他の繊維材料コードを有しており;一方、第
2プライはアラミドコードもしくは金属コード、最も好
ましくはスチール・コードを有しているのが最も好まし
い。第1および第2インサートは、ランフラット耐久性
を保証しながら、空気が入っている時の乗り心地性能を
高めるように選ばれた断面形状と材料特性を有するのが
好ましい。これらのインサートはコードまたは短い繊維
で強化されることもある。
【0091】
【実施例】本発明を、以下の実施例により例示、説明す
るが、これらは単に例示の目的のためであり、本発明の
範囲、または本発明を実施し得る方法を限定するものと
見做すべきではない。特に断わらない限りは、部および
パーセントは重量で与えられる。
【0092】実施例1 この実施例では、本発明のタイヤインサート中で使用す
るのに適した連結イソプレン‐ブタジエンゴム(IRB)
が、1‐ガロン(3.8リットル)のバッチ式反応器中
で70℃において合成された。使用したこの方法では、
1‐ガロン(3.8リットル)の反応器に、シリカ/分
子ふるい/アルミニウムで乾燥した、ヘキサン中にイソ
プレンと1,3‐ブタジエンの10:90比混合物を1
9.0重量パーセントの濃度で含むプレミックス2,0
00グラムを装填した。このプレミックス中の不純物の
量を測定した後、n‐ブチルリチウムの(ヘキサン中)
1.0M溶液4.0mLを反応器に添加した。目標Mn
(数平均分子量)は100,000であった。重合を7
0℃で3時間進行させた。残存単量体の分析結果は、単
量体が全て消費されたことを示した。次いで、四塩化ス
ズの1M(ヘキサン中)溶液1.0mLを上記反応器に
添加し、同じ温度で30分間カップリング反応、即ち連
結反応を行った。この時点で、重合を停止させ、そして
重合体を安定化させるために、1.5phr(ゴム10
0重量部当たりの部数)の4‐t‐ブチルカテコールと
0.5phrのTMEDAをその反応器に加えた。
【0093】ヘキサン溶媒を蒸発させた後、得られたI
BRを真空乾燥機中で50℃において乾燥した。連結I
BRのガラス転移温度(Tg)を測定すると、−95℃
であった。また、微細構造を測定すると、7パーセント
の1,2‐ポリブタジエン単位、87パーセントの1,
4‐ポリブタジエン単位、1パーセントの3,4‐ポリ
イソプレン単位および9パーセントの1,4‐ポリイソ
プレン単位を含むことが示さえれた。この連結IBRの
ムーニー粘度(ML‐4)の測定値は99であった。
【0094】実施例2 この実験では、2phrのパーカリンク900なる1,
3‐ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼンを含むイ
ンサートを用いて、二つのP225/60R16ランフ
ラットタイヤを組み立て、1,3‐ビス(シトラコンイ
ミドメチル)ベンゼンを含まない同じランフラットタイ
ヤと比較した。これらのタイヤに用いられたインサート
は、80phr(ゴム100重量部当たりの重量部数)
の天然ゴムと20phrのブデン(Buden:登録商標)
1207なる高シス‐1,4‐ポリブタジエンゴムを含
むものであった。これらのタイヤを、1995年型フォ
ード・クラウン・ビクトリア(1995 Ford Crown Victor
ia)に取り付け、空気を抜いた後、ランフラット耐久性
を試験した。それらのインサート中で1,3‐ビス(シ
トラコンイミドメチル)ベンゼンを使用して作ったタイ
ヤは、破損前に514マイル(827km)および51
6マイル(830km)走行した。1,3‐ビス(シト
ラコンイミドメチル)ベンゼンなしで造ったタイヤで
は、破損が起こるまでの走行距離が150マイル(24
1km)および200マイル(322km)に過ぎなか
った。かくして、インサート中にビス‐シトラコンイミ
ド化合物を使用すると、空気圧が全部なくなった後のそ
のランフラットタイヤの拡張移動性範囲が2倍以上にな
った。
【0095】本明細書中に与えられたその記述に照らし
て、本発明には様々な変形が可能である。本発明を例示
する目的から、特定の代表的態様とその細部を示した
が、この技術分野の習熟者には、本発明の範囲から逸脱
することなしに、その中で様々な変更や修正がなされ得
ることが明らかであろう。従って、これら変更は前記の
特許請求の範囲により規定される、十分意図された本発
明の範囲内に入る記載された特定の態様の中でなされ得
ると理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一つの実施態様としての、ト
レッド、並びにタイヤのサイドウォール領域中に一つの
プライおよびそのプライの軸方向、内側に一つのインサ
ートを有するカーカスを示しているタイヤの分割断面図
である。
【図2】図2は、本発明の一つの実施態様としての、ト
レッド、並びにタイヤのサイドウォール領域中に二つの
プライ、これらプライ間に挟まれた第2のインサートお
よび最内層プライの軸方向、外側に第2のプライを有す
るカーカスを示しているタイヤの分割断面図である。
【図3】図3は、本発明の一つの実施態様としての、ト
レッド、並びにタイヤのサイドウォール領域中に三つの
プライ、それらプライ間の複数のインサートおよび最内
層プライの軸方向、内側のもう一つのインサートを有す
るカーカスを示しているタイヤの分割断面図である。
【符号の説明】
1 タイヤ 2 トレッド 3 ビード部分 4 サイドウォールまたはサイドウォール部分 5 ビード・コード 6 ゴムチェーファー 7 トウガード 8 インナライナー 9 ベルト構造物 10 カーカスプライ 11 カーカスプライの折返し 12 インサート 13 アペックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590002976 1144 East Market Stre et,Akron,Ohio 44316− 0001,U.S.A. (72)発明者 デーヴィッド・アンドリュー・ベンコ アメリカ合衆国オハイオ州44262,マンロ ー・フォールズ,スプリング・ガーデン・ ドライブ 68 (72)発明者 トーマス・ポール・ウォルスキ アメリカ合衆国オハイオ州44333,フェア ローン,エドモアー・ロード 361

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側の円周方向周囲を取り囲むトレッド
    を有する概ねトロイド‐形状のカーカス、二つの離間し
    たビード、ビードからビードまで延在している少なくと
    も一つのプライ、および該トレッドから該ビードまでラ
    ジアル方向に延在し、且つ該トレッドを該ビードに連結
    しているサイドウォールを含んでなるランフラットタイ
    ヤにして、該トレッドは接地するようにされており、該
    サイドウォールは該プライからラジアル方向でかつ内部
    に少なくとも一つのインサートを含み、そして該インサ
    ートはゴム状重合体と0.1phrから10phrの
    1,3‐ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼンを含
    んでなる、上記のランフラットタイヤ。
  2. 【請求項2】 インサートが(1)スズ、鉛、ゲルマニ
    ウムおよびケイ素より成る群から選ばれる第IVa族の
    金属で連結されている硬化ポリジエンゴム、(2)約2
    0phrから約130phrの充填材、(3)0.1p
    hrから5phrの脂肪酸および(4)約0.1phr
    から10phrの1,3‐ビス(シトラコンイミドメチ
    ル)ベンゼンを含んでなる、請求項1に記載のランフラ
    ットタイヤ。
  3. 【請求項3】 充填材がカーボンブラックであり、脂肪
    酸がステアリン酸であり、該カーボンブラックは約30
    phrから約110phrの範囲内のレベルで存在し、
    該脂肪酸は約0.4phrから約3phrの範囲内のレ
    ベルで存在し、インサートが該インサート中のゴムの総
    量を基に10phrから70phrの天然ゴムをさらに
    含み、そして硬化ポリジエンゴムがスズで連結されたス
    チレン‐ブタジエンゴムである、請求項2に記載のラン
    フラットタイヤ。
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