JP2000101477A - Cdma受信装置 - Google Patents

Cdma受信装置

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JP2000101477A
JP2000101477A JP28588298A JP28588298A JP2000101477A JP 2000101477 A JP2000101477 A JP 2000101477A JP 28588298 A JP28588298 A JP 28588298A JP 28588298 A JP28588298 A JP 28588298A JP 2000101477 A JP2000101477 A JP 2000101477A
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Kunihiro Sugita
邦博 杉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同期捕捉時間を短縮できるCDMA受信装置
を提供する。 【解決手段】 受信信号又は受信信号を周波数変換した
信号を逆拡散する逆拡散手段と、PN系列を発生する発
生手段と、この発生手段から相異なる位相の複数のPN
系列を取り出す信号取出手段と、この信号取出手段の出
力を時分割で逆拡散手段に印加する印加手段と、逆拡散
手段から出力される逆拡散された信号から相関値を時分
割で得る相関検出手段とを備えており、この相関検出手
段からの相関値に応じて時分割で同期捕捉を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DS(直接拡散)
式のスペクトラム拡散通信方式を用いて多元接続を行う
CDMA受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CDMA通信方式は、従来から軍用等に
は用いられていたが、周波数の利用効率が確保できない
等の理由により、民生機器としてはあまり採用されてい
なかった。しかしながら、近年、雑音に耐性がある等の
性質を利用して、LAN機器等で実用化され始めてい
る。また、様々な周辺技術を応用すると、従来から一般
的に採用されているTDMA通信方式と比較しても同等
の周波数利用効率が確保できる上、対雑音性、秘匿性や
通信量の適応性等に優れているため、最近は特に注目さ
れている。
【0003】以下、DS方式によるCDMA通信方式に
ついて簡単に説明する。CDMAシステムの送信側にお
いては、音声やその他のデータが1次変調され、さら
に、疑似ランダム雑音(PN)系列で2次変調される。
PN系列は、ある周期を持つものの、生成される信号が
ランダムに近く、ある程度広い帯域を有している。PN
系列としては、多くの場合、M系列の2つのPN系列を
演算して生成されるGold符号系列が用いられる。な
お、PN系列の生成間隔はチップ時間、その逆数はチッ
プ周期と呼ばれる。一次変調され、さらに2次変調され
た信号は、次に3次変調としてキャリア周波数信号と乗
算されることにより、変調されたキャリア信号となる。
2次変調に使用されるPN系列が広帯域であるため、変
調されたキャリア信号も広帯域信号となる。
【0004】一方、CDMAシステムの受信側において
は、受信されたキャリア信号のうち、通信周波数帯域の
みが広帯域フィルタによって通過せしめられ、キャリア
周波数信号と乗算され、受信側において生成されたPN
系列と演算される。この演算は、ある信号に同じPN系
列を同じ位相で2回作用させると、元の信号が得られる
ことに基づいている。CDMA通信では、ある通信に対
して広帯域の周波数を必要とするが、互いに異なるPN
系列を用いることにより、同一の周波数帯域で複数の通
信を行うことができる。従って、相当な数のPN系列に
ついて、それらの全ての位相に対して同期捕捉を試みる
必要がある。受信された信号と受信側で生成したPN系
列との相関が大きくなることで、同期が確立したことを
検出できる。
【0005】モデルをあげて説明する。PN系列として
は、8ビットのシフトレジスタによって生成される周期
255チップ時間のPN系列を2つ演算することで得ら
れるGold符号系列を用いるとする。この場合、2つ
のPN系列の位相を互いにずらすことで、255種類の
Gold符号系列が得られる。受信側においては、25
5種類のGold符号系列について、255種類の位相
について同期捕捉を試みる必要がある。
【0006】即ち、受信側では送信側と同様の回路でG
old符号系列を発生し、このGold符号系列と入力
信号との乗算(逆拡散)が行われる。乗算結果は、相関
関数演算の結果として閾値と比較され、その結果により
位相制御回路が制御される。閾値を越えない場合、位相
制御回路は、1チップ時間以下の分解能で位相修正(一
般には進み/遅れのいずれか一方)を行う。実際には、
1/2チップ時間か、それより小さい分解能での制御が
求められる。ここでは、1/2チップ時間での制御を行
うとする。
【0007】ここでポイントとなるのは、位相制御の手
法である。あるGold符号系列について、全ての位相
を1/2チップ時間の分解能で同期捕捉を試みるとき、
一般に、受信側のGold符号系列生成回路にある初期
位相を与え、符号一周期区間で相関を観察し、同期が確
立したかどうかを判定する方法を用いる。チップ時間を
250nsecと仮定すれば、同期捕捉に必要な最大時
間は 250nsec(チップ時間)×255(周期)×25
5×2(位相)
【0008】従って、255種類のGold符号系列に
つき全ての位相で同期を試みるための時間は、 250nsec×255×255×2×255=約8.
3秒 となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように同期捕捉に
必要な時間が長くなると、無線通信路を確立するまでの
待ち時間が大きくなり、快適な状況で使用することがで
きない。このため、同期捕捉のための時間をさらに短縮
する必要がある。
【0010】従って本発明の目的は、同期捕捉時間を短
縮できるCDMA受信装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、受信信
号又は受信信号を周波数変換した信号を逆拡散する逆拡
散手段と、PN系列を発生する発生手段と、この発生手
段から相異なる位相の複数のPN系列を取り出す信号取
出手段と、この信号取出手段の出力を時分割で逆拡散手
段に印加する印加手段と、逆拡散手段から出力される逆
拡散された信号から相関値を時分割で得る相関検出手段
とを備えており、この相関検出手段からの相関値に応じ
て時分割で同期捕捉を行うようにしたCDMA受信装置
が提供される。
【0012】同期確立時間の短縮を実現するため、同期
捕捉のための回路を時分割で動作させ、同期が捕捉する
までは位相が異なる複数の受信側のPN系列(例えばG
old符号系列)を時分割で逆拡散手段に印加し、その
検出相関値をも時分割で記憶して同期捕捉のための時間
を短縮する。
【0013】相関検出手段は、逆拡散手段から出力され
る逆拡散された信号を時分割で積分する積分手段と、積
分された信号を時分割で閾値と比較する比較手段とを含
んでいることが好ましい。
【0014】比較手段の出力から相関値を判定し、同期
捕捉されない場合に疑似ランダム雑音系列の位相を所定
位相だけ進めるか又は遅延させるように制御し、さら
に、疑似ランダム雑音系列の1周期の全位相について同
期捕捉がなされない場合に発生手段から異なる種類の疑
似ランダム雑音系列を発生するように制御するように構
成されていることも好ましい。
【0015】到着した受信信号について同期捕捉が行わ
れた場合に、使用していない時分割スロットを用いて時
分割で同期追跡を行うように構成されていることも好ま
しい。同期捕捉のための時分割回路を同期追跡に流用す
ることにより、回路規模の大きな拡大を招くことなく同
期追跡も行える。
【0016】到着した受信信号について同期捕捉が、又
は同期捕捉及び同期追跡が行われた場合に、使用してい
ない時分割スロットを用いて時分割でRAKE受信、さ
らにソフト・ハンドオーバのための受信を行うように構
成されていることも好ましい。同期捕捉が確立した後又
は同期捕捉及び同期追跡の両方が確立されている場合
は、この時分割回路をRAKE受信等に用いることによ
って、回路規模の大幅な拡大を行うことなく、高速同期
及びRAKE受信、又はソフト・ハンドオーバを実現す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明のCDMA受信装置
の一実施形態における構成を概略的に示すブロック図で
ある。この受信装置は、DS方式のスペクトラム拡散通
信システムにおける受信装置であり、4時分割を行って
同期捕捉、同期追跡及びRAKE受信を行う構成となっ
ている。
【0018】同図において、10はアンテナ、11はア
ンテナ10の出力に接続されたバンドパスフィルタ(B
PF)、12はBPF11の出力に接続された増幅器、
13は増幅器12の出力に接続されたダウンコンバータ
を構成する乗算器、14は乗算器13にキャリア周波数
信号を供給するキャリア周波数発生回路、15は乗算器
13の出力に接続されたバンドパスフィルタ(BP
F)、16はBPF15の出力に接続された乗算器から
なる逆拡散器、17は逆拡散器16の出力に接続された
ローパスフィルタ(LPF)、18はLPF17の出力
に接続された比較回路、19a〜19dは比較回路18
の出力に接続された4つの記憶回路、20は制御回路、
21はクロック発生回路、22はPN系列発生回路をそ
れぞれ示している。
【0019】PN系列発生回路22には、各々が1/2
チップ時間の遅延を行う3段のシフトレジスタからなる
遅延回路23a〜23cが接続されており、これら遅延
回路23a〜23c及びPN系列発生回路22の出力は
第1のセレクタ24を介して逆拡散器16に接続されて
いる。また、比較回路18には、4つの閾値記憶回路2
5a〜25dの出力が第2のセレクタ26を介して接続
されている。
【0020】制御回路20は、記憶回路19a〜19d
に記憶されている内容から相関結果を判定し、同期捕捉
された場合は次の同期追跡及びRAKE受信動作を実施
し、同期捕捉されない場合はPN系列の位相を所定位相
だけ遅延するようにPN系列発生回路22に指示する。
PN系列発生回路22は、Gold符号系列を発生し、
その位相を制御回路20からの指示によって遅延可能に
構成されている。クロック発生回路21は、図2のタイ
ミングチャートに示すように、1チップ時間の周期を有
する基本クロックφ0 、その4倍の周波数を有するクロ
ック4φ0 、時分割動作制御用のクロックφ1 、φ2
φ3 及びφ4 等を発生する。
【0021】本実施形態は、1チップ時間を4時分割と
して動作させる場合であり、以下、図1及び図2を用い
てその同期捕捉の基本動作を説明する。
【0022】CDMA拡散された電波は、アンテナ10
により捕捉され、そのアンテナ出力のうち必要な帯域の
みがBPF11を通過する。この出力は、増幅器12で
増幅され、乗算器13においてキャリア周波数発生回路
14で発生した信号と乗算されて中間周波数にダウンコ
ンバートされる。
【0023】この中間周波数信号は、Gold符号系列
で拡散されているため、受信側においてもGold符号
系列で逆拡散し、拡散前のデータを得ることが必要とな
る。従来は、定められた複数のGold符号系列列及び
位相を特定するために、1つのGold符号系列及びそ
の位相を仮に設定し、まず、Gold符号系列1周期分
の相関を判定し、同期捕捉されていないと判断された場
合は位相を変化させて同様の試行を行っていた。試行し
たGold符号系列の全ての位相で同期捕捉されない場
合は、他のGold符号系列にて同様の試行が行われて
いた。これに対して本実施形態では、Gold符号系列
を発生するPN系列発生回路22の出力に1/2チップ
時間の3段の遅延回路(シフトレジスタ)23a〜23
cを付加し、1/2チップ時間ずつ移相された4種類の
位相を得、これを1チップ時間内に4時分割スロットで
逆拡散器16に入力している。
【0024】逆拡散器16の出力は、LPF17におい
て積分されて比較回路18の一方の入力に印加される。
積分された信号が判定区間毎に閾値と比較される様子を
図2に示す。判定区間毎に、比較回路18の他方入力に
は閾値記憶回路25a〜25dからの4種類の閾値が時
分割で入力され、比較結果は、図2に示すように出力さ
れる。従って、図2の情報収集点において、1チップ時
間内になされた4位相の相関結果が記憶回路19a〜1
9dに記憶されていることとなる。制御回路20は、こ
の結果をもとに相関結果を判定する。4時分割のいずれ
も同期捕捉されていない場合は、PN系列発生回路22
に位相を1/2チップ時間の4倍にあたる2チップ時間
だけ移相するように指示し、同様の試行を行う。試行し
たGold符号系列の全ての位相で同期捕捉されない場
合は、他のGold符号系列にて同様の同期捕捉動作を
行う。
【0025】同一の信号を源とする、到達した複数の電
波は、いうまでもなく同一のGold符号系列を用いて
おり、同期捕捉に必要なのはその位相のみである。一
方、最初の到達波(第1波)についての同期捕捉するに
は、そのGold符号系列と位相のいずれをも特定する
必要がある。
【0026】そこで、本発明では、同期捕捉に関する回
路を時分割で動作させ、時分割回路を効果的に使用し
て、第1波に関する同期捕捉の時間を短縮しているので
ある。即ち、前述したように、CDMAの受信時の同期
捕捉には、Gold符号系列の周期×位相分解能×使用
するGold符号系列の数に比例する時間が必要であ
る。しかし、時分割回路を利用し、1チップ時間内に複
数の受信側PN系列との相関を求めれば、同期捕捉のた
めの時間を短縮することができる。まず、異なる位相の
Gold符号系列を発生し、これを時分割で逆拡散器に
印加し、相関結果をも時分割で捕らえることによって同
期捕捉時間の大幅な短縮を行っているのである。
【0027】異なるGold符号系列を同時に発生させ
て時分割するためには、複数のGold符号系列発生回
路が必要である。これに対して、単一のGold符号系
列発生回路の出力に遅延回路を付加することにより、同
一のGold符号系列ながら異なる位相のGold符号
系列を容易に発生させることができる。従って、同期捕
捉時間の短縮という点ではいずれの方法も有効ではある
が、回路構成を単純化できる点から本発明では、異なる
位相のGold符号系列を時分割で発生し同期捕捉を行
っている。
【0028】前述の実施形態のように、4時分割で同期
捕捉を行う場合、同期に必要な最大時間は約1/4に短
縮される。一般に、チップ時間を250nsecと仮定
すれば、同期捕捉に必要な最大時間は、250nsec
(チップ時間)×255(周期)×255×2(位相)
となる。従って、255種類のGold符号系列につき
全ての位相で同期を試みるための時間は、250nse
c×255×255×2×255=約8.3秒となる。
しかしながら、上述の実施形態によれば、同期確立に必
要な時間は約1/4となるので、約2.1秒に短縮され
る。
【0029】もちろん、時分割スロット数を拡大するこ
とにより、同期捕捉のための時間をさらに短縮すること
ができる。
【0030】以下n時分割の場合の同期捕捉及び同期追
跡動作について、図3及び図4のフローチャートを用い
て説明する。
【0031】まず、図3に示すメインルーチンのステッ
プS1において、同期捕捉サブルーチンの実行を指示す
る。ただし、この場合、既に使用中の時分割スロットは
使用しない。
【0032】図4に示す同期捕捉サブルーチンにおい
て、まず、Gold符号系列を生成するための一方のP
N系列PN1 について固定初期位相を与え、他方のPN
系列PN2 について初期位相を与え(ステップS1
0)、PN1 及びPN2 から演算されるGold符号系
列について受信された信号との相関を求める。このGo
ld符号系列を発生するPN系列発生回路の出力には1
/2チップ時間の遅延が得られるシフトレジスタを(n
−1)段接続し、n個のタップ出力を1チップ時間内の
n時分割にそれぞれ選択して、逆拡散器に印加する。こ
れを同期判定区間の間積分し(ステップS11)、区間
が終了した時点でそれぞれの相関値COk がそれぞれの
閾値THk (k=1〜n)に達しているかどうかを判定
する(ステップS12〜S15)。
【0033】以上の判定が全位相に渡って終了していな
い場合は(ステップS16)、Gold符号系列の位相
をn時分割相当だけ遅延させて(ステップS17)、同
様の動作を行う。設定したGold符号系列で所定の相
関値が得られない場合は、異なるGold符号系列につ
いて同様に同期捕捉の試行を行う(ステップS18及び
S19)。全Gold符号系列で所定の相関値が得られ
ない場合は、同期捕捉失敗(ステップS18及びS2
0)として、このサブルーチンを終了しメインルーチン
に戻る。
【0034】一方、相関値COk が閾値THk (k=1
〜n)に達している場合は、同期捕捉成功(ステップS
13及びS21)として、このサブルーチンを終了しメ
インルーチンに戻る。
【0035】図3のメインルーチンのステップS2にお
いて、第1波の同期捕捉がサブルーチンにおいて成功し
たかどうか判別し、成功した場合はステップS3へ進ん
で同期追跡を行う。即ち、前述の同期捕捉動作により、
Gold符号系列及びその位相が特定され、所望の逆拡
散が行われるようになった場合は、n時分割スロットの
うちの(n−1)時分割スロットは稼働しなくなる。そ
こでこの残りの時分割スロットを用いて、同期状態を監
視して同期を継続するための同期追跡を行うのである。
【0036】ステップS3では、まず、n時分割スロッ
トのうちの第(k−1)時分割スロットをEコード、第
k時分割スロットをPコード、第(k+1)時分割スロ
ットをLコードとして、遅延ロックループ(DLL)を
用いてこの第1波の同期追跡を行う。
【0037】次いで、ステップS4において、空いてい
る時分割スロットが存在するかどうか判別し、空き時分
割スロットがある場合のみ、ステップS5へ進んで次の
同期捕捉動作を行うかどうか判別する。行う場合は、ス
テップS1へ戻り、前述した内容を繰り返して実行す
る。
【0038】図3には示されていないが、n時分割スロ
ットのうちの第(k−1)時分割スロット、第k時分割
スロット及び第(k+1)時分割スロットを除く残りの
時分割スロットを用いて、通信品質を向上させるための
RAKE受信のための同期獲得をさらに行ってもよい。
これは、同期特定されたGold符号系列における未知
の位相について同期獲得の試行を行うものである。その
結果、相関が認められれば、それは最初に同期捕捉が確
立した第1波と異なる伝播路を通った到達波としてRA
KE受信を行う。以後、全ての時分割スロットが稼働す
るか、同期が確立しないことを確認するまでRAKE受
信等の試行が行われる。同様に、使用していない時分割
スロットを利用して基地局間移動のためのソフト・ハン
ドオーバのための同期を確立することも可能である。
【0039】以下、RAKE受信について説明する。周
知のように、無線通信では、電波を空中に伝播させるた
め、発信された電波は複数の伝播路を通って受信側に到
達する。このため、同一の信号を源とする複数の電波
が、異なる時刻に受信側に到達することとなる。この複
数の到達電波の伝播時間差を求め、相応の遅延を与えて
加算することにより、S/N比を改善しようとするのが
RAKE受信である。
【0040】CDMA受信装置においては、受信した信
号にキャリア周波数信号を乗算し、Gold符号系列の
チップ周波数の帯域に変換した後は、ディジタル演算に
よって復調が行われる。このように、受信装置における
同期捕捉がディジタル演算によって行われるので、この
回路部分を流用してRAKE受信を実現することができ
る。例えば、第1波から1μsecの遅れで第2波が到
達した場合、第1波及び第2波に対して同期の確立を行
い、遅延分1μsecを考慮して加算することでS/N
比を改善することができる。第1波及び第2波につい
て、同期捕捉動作と同一の同期回路を時分割動作で利用
できるので,ハードウェアの大幅な拡大をすることな
く、RAKE受信を実現することができる。
【0041】最初の1波について同期が確立したら、受
信する電波が使用するGold符号系列が特定できたと
いうことであるから、そのGold符号系列を用いて第
1波以外の電波について同期確立を行い、同一の信号を
源とする複数の電波の同期が確立したら、その遅延量を
考慮して加算を行うことにより、RAKE受信を実現
し、良好なS/Nを得ることができる。
【0042】ここで重要なことは、(1)最初の1波の
同期捕捉が成功するまでは、RAKE受信の機能は必要
ではないこと、(2)最初の1波の同期捕捉が成功する
までは、Gold符号系列が特定されていないこと、
(3)最初の1波の同期捕捉が成功すれば、Gold符
号系列が特定されること、(4)最初の1波の同期捕捉
が成功した後、同期追跡及びRAKE受信を開始する、
ということである。即ち、Gold符号系列が特定され
るまでは同期捕捉に要する時間の期待値が大きいため、
時分割回路を用いて複数の位相との相関値を得ることで
同期捕捉に要する時間を短縮し、Gold符号系列が特
定された後は同期確立に要する時間の期待値は小さくな
り、時分割回路の各タイム・スロットを、順次、同期追
跡、RAKE受信及びソフト・ハンドオーバに用いても
差し支えない。
【0043】以上述べたように、本発明により、回路規
模の大幅な拡大を行うことなく、同期捕捉のための時間
を大幅に短縮することができる。また、捕捉が確立した
後は、同一の回路で同期追跡、RAKE受信及びソフト
・ハンドオーバを実現することができる。
【0044】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、同期捕捉のための回路を時分割で動作させ、同期が
捕捉するまでは位相が異なる複数の受信側のPN系列を
時分割で逆拡散器に印加し、その検出相関値をも時分割
で記憶して同期捕捉のための時間を短縮する。また、同
期捕捉のための時分割回路をRAKE受信用に流用する
ことにより、回路規模の大きな拡大を招くことなく受信
装置の性能改善を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCDMA受信装置の一実施形態におけ
る構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態の動作を説明するタイミングチ
ャートである。
【図3】n時分割の場合の同期捕捉及び同期追跡のメイ
ンルーチンを説明するフローチャートである。
【図4】n時分割の場合の同期捕捉のサブルーチンを説
明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 アンテナ 11、15 バンドパスフィルタ(BPF) 12 増幅器 13 乗算器 14 キャリア周波数発生回路 16 逆拡散器 17 ローパスフィルタ(LPF) 18 比較回路 19a〜19d 記憶回路 20 制御回路 21 クロック発生回路 22 PN系列発生回路 23a〜23c 遅延回路 24 第1のセレクタ 25a〜25d 閾値記憶回路 26 第2のセレクタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号又は受信信号を周波数変換した
    信号を逆拡散する逆拡散手段と、疑似ランダム雑音系列
    を発生する発生手段と、該発生手段から相異なる位相の
    複数の疑似ランダム雑音系列を取り出す信号取出手段
    と、該信号取出手段の出力を時分割で前記逆拡散手段に
    印加する印加手段と、前記逆拡散手段から出力される逆
    拡散された信号から時分割で相関値を得る相関検出手段
    とを備えており、該相関検出手段からの相関値に応じて
    時分割で同期捕捉を行うようにしたことを特徴とするC
    DMA受信装置。
  2. 【請求項2】 前記相関検出手段は、前記逆拡散手段か
    ら出力される逆拡散された信号を時分割で積分する積分
    手段と、該積分された信号を時分割で閾値と比較する比
    較手段とを含んでいることを特徴とする請求項1に記載
    の装置。
  3. 【請求項3】 前記比較手段の出力から相関値を判定
    し、同期捕捉されない場合に前記疑似ランダム雑音系列
    の位相を所定位相だけ進めるか又は遅延させるように制
    御し、さらに、前記疑似ランダム雑音系列の1周期の全
    位相について同期捕捉がなされない場合に前記発生手段
    から異なる種類の疑似ランダム雑音系列を発生するよう
    に制御するように構成されたことを特徴とする請求項1
    又は2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 到着した受信信号について同期捕捉が行
    われた場合に、使用していない時分割スロットを用いて
    時分割で同期追跡を行うように構成されていることを特
    徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 【請求項5】 到着した受信信号について同期捕捉が、
    又は同期捕捉及び同期追跡が行われた場合に、使用して
    いない時分割スロットを用いて時分割でRAKE受信を
    行うように構成されていることを特徴とする請求項1か
    ら4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 【請求項6】 到着した受信信号について同期捕捉が、
    又は同期捕捉及び同期追跡が行われた場合に、使用して
    いない時分割スロットを用いて時分割でソフト・ハンド
    オーバのための受信を併せて行うように構成されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載
    の装置。
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