JP2000100305A - 接点開閉装置 - Google Patents

接点開閉装置

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JP2000100305A
JP2000100305A JP10266407A JP26640798A JP2000100305A JP 2000100305 A JP2000100305 A JP 2000100305A JP 10266407 A JP10266407 A JP 10266407A JP 26640798 A JP26640798 A JP 26640798A JP 2000100305 A JP2000100305 A JP 2000100305A
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linear motor
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JP10266407A
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Kimihide Nakatsu
公秀 中津
Munehisa Takeda
宗久 武田
Shigeharu Otsuka
重治 大塚
Takaaki Mori
高明 森
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の接点開閉装置では、閉路動作時可動部
が停止する際に可動鉄心が固定鉄心に大きな速度で衝突
して、大きな衝撃力を発生し、この衝撃力による各部の
機械的寿命の短縮、可動接点、固定接点の摩耗の進行に
よる接点寿命の短縮、衝撃力により励起される振動での
周辺機器の誤動作の誘発、閉路時の大きな衝撃音発生等
の問題点があった。 【解決手段】 可動接触子の駆動をリニアモータで行
い、クロスバーの開路位置から閉路位置への移動に際し
て、閉路位置に到達する時点のクロスバーの移動速度を
開路位置から閉路位置への移動の過程におけるクロスバ
ーの最大速度に比べて十分小さくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電路を開閉操作
する接点開閉装置に関するもので、より詳しくは接点開
閉装置における可動接触子の駆動機構に係わるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の接点開閉装置における開路
状態を示す断面図、図7はこの接点開閉装置における可
動鉄心の移動距離と、コイルの励磁による固定鉄心と可
動鉄心との間の磁気吸引力、引外ばねと主接点ばねの圧
縮反力とに基づく磁気吸引力に対抗する抗力(以下、
「ばね抗力」という)の関係を示すグラフである。図6
において、1は取付台1a 、ハウジング1b 、上ストッ
パ1c からなるベース、2はコイル、3はコイル2を巻
回した固定鉄心で、可動鉄心4と所定の間隙(以下、
「鉄心間隙」という)をもって、対向して配設してい
る。5は絶縁材料で形成し可動鉄心4と結合したクロス
バー(以下、可動鉄心4とクロスバーの結合体を「可動
部」という)で、その上部の窓5a が可動接触子6を図
の上下方向にスライド可能な状態に保持している。クロ
スバー5は図の上下方向に移動できるようにハウジング
b が案内しており、可動接触子6の両端には可動接点
a を備えている。7は可動接触子6が接点開閉装置の
閉路状態で後述する固定接点に所望の接触圧力をもって
接触するよう所定の与圧を付与した圧縮コイルばねで、
開路状態で所定の圧縮反力が生じるように取付けた主接
点ばねである。8は一対の固定接触子でそれぞれの一端
に固定接点8a を備え端子板9に接続している。可動接
点6a と固定接点8a とは鉄心間隙より小さい所定の隙
間(以下、「接点間隙」という)をもって対向配置して
いる。10は引外ばねである。
【0003】図7において、横軸は可動部の開路状態か
らの移動距離、縦軸は固定鉄心3と可動鉄心4の間に生
じる磁気吸引力とばね抗力の大きさを示し、曲線aでば
ね抗力を、曲線b’で磁気吸引力を示している。cは可
動接点6a と固定接点8a が当接する位置、dは接点開
閉装置の閉路動作が完了する位置を示し、移動距離0の
開路状態とc点との間では引外ばね10の圧縮反力がば
ね抗力として作用し、c点からd点の閉路状態との間で
は主接点ばね7と引外ばね10の圧縮反力の合力がばね
抗力として作用する。a0 とaC1はそれぞれ開路状態お
よびc点での引外ばね10の圧縮反力に、aC2はc点で
の引外ばね10と主接点ばね7の圧縮反力との合力に相
当する。なお、b■maxは閉路状態での磁気吸引力であ
る。
【0004】次に動作について説明する。可動部を開路
状態から閉路状態へ移動させるためには、コイル2に固
定鉄心3と可動鉄心4の間に初期ばね抗力a0 を超える
磁気吸引力を発生させる励磁電流を供給する必要があ
る。このような励磁電流を供給すると、可動部は引外ば
ね10を圧縮しながら図6の下方へ移動する。可動部の
移動とともにばね抗力は増加するが、可動部の移動につ
れて固定鉄心3と可動鉄心4と両者の間の空隙とからな
る磁気回路の磁気抵抗が減少してばね抗力の増加以上に
磁気吸引力が増加する。可動部がc点に到達すると、可
動接点6a と固定接点8a が当接してばね抗力がaC2
で増加する。c点での磁気吸引力はばね抗力aC2以上に
なり、可動部はc点からは主接点ばね7と引外ばね10
とをともに圧縮しながらさらに下方に移動して固定鉄心
3と可動鉄心4とが当接するd点に到達し閉路動作を完
了する。主接点ばね7の圧縮反力が可動接点6a と固定
接点8a との間の主接点力として作用し、一対の端子板
9を導通させて電路を接続する。励磁電流を供給してい
る間、閉路状態を保持している。なお、クロスバー5の
c点からd点までの移動距離をオーバートラベルとい
う。
【0005】コイル2の励磁電流を遮断すると、可動鉄
心4と固定鉄心3の間の磁気吸引力が消滅し、可動部は
ばね抗力によって図6の上方に加速しながら移動し、図
7のc点に到達するまでの間に所定の開離速度を得、c
点に到達した時点で接点が開離する。接点の開離後、引
外ばね10のばね抗力よって可動部はさらに加速しなが
ら移動し、上ストッパ1c に当接して停止し開路動作が
完了し、電路が開放される。
【0006】主接点ばね7および引外ばね10によるば
ね抗力によって確実に開路動作を行い、かつ開路状態を
維持する必要があり、開路状態では可動鉄心4、クロス
バー5、可動接触子6、主接点ばね7等の可動部に加わ
る振動等の加速度による慣性力を超えるばね抗力a0
必要である。また、端子板9に接続される電源あるいは
負荷に応じて、所定の可動接点6aと固定接点8a との
接点間隙、主接点力が決められる。さらに、可動接点6
aと固定接点8a に多少の摩耗が生じても所定の性能を
確保するために、主接点ばね7のばね定数、オーバート
ラベルが設定される。つまり、端子板9に接続する電源
あるいは負荷の特性が定まれば、引外ばね10と主接点
ばね7の圧縮反力の合力からなるばね抗力aの特性は定
まる。
【0007】図6に示す開路状態では、固定鉄心3と可
動鉄心4の間の空隙、可動接点6aと固定接点8a との
隙間はともに最大になっている。このため、接点開閉装
置を閉路状態にするためには、固定鉄心3と可動鉄心4
の間に初期ばね抗力a0 に打ち勝って可動部を図6の下
方に向けて動かすに足る磁気吸引力を発生させるため
に、コイル2には大きな励磁電流を供給する必要があ
る。閉路動作が完了した状態では、主接点ばね7、引外
ばね10の変位が共に最大になるため、ばね抗力は最大
になっている。しかし、この状態では、固定鉄心3と可
動鉄心4とが当接して密着し磁気回路は固定鉄心3と可
動鉄心4とで形成され空隙が0になるので、コイル2の
励磁電流は開路状態に比べて非常に小さくて足りる。し
かし、従来の接点開閉装置では、閉路状態でも閉路動作
の初期と同じ大きさの励磁電圧をコイル2に印加してお
り閉路状態での磁気吸引力は非常に大きい。
【0008】コイル2に印加する交流電圧を一定とする
と、閉路状態において必要以上の励磁電力を供給してい
ることになる。可動部の移動に伴って空隙が小さくなり
磁気吸引力が増加し、可動部は移動中常に加速されるた
め、固定鉄心3と可動鉄心4とが当接し可動部が停止す
る時、可動鉄心4は大きな速度で固定鉄心3に衝突する
ことになり、閉路動作完了時に大きな衝撃音を発生す
る。
【0009】例えば、上記のような接点開閉装置の一つ
である、JIS規格C8325−1977交流電磁開閉
器で定められたAC3級を満足する三菱電機(株)製電
磁開閉器MS―Kシリーズのフレームサイズ125で
は、コイル2の印加電圧が交流60Hz、220Vの場
合、閉路動作初期の励磁電力は約270W必要である。
一方、閉路状態dでの必要最小励磁電力は2W程度であ
る(当該電磁開閉器の技術資料集掲載データによる)。
このように、閉路動作の初期と完了後とでは、必要とす
る励磁電流が大きく異なるにもかかわらず、交流励磁の
接点開閉装置では動作中のコイル2に常に同一の励磁電
圧を加えていることが大きな衝撃音を発生する原因にな
っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の接点開
閉装置では、磁気吸引力b’は空隙長が小さくなるにつ
れて加速度的に増加し、可動部を常に加速するので、可
動部が停止する際に可動鉄心4が固定鉄心3に大きな速
度で衝突することになり、大きな衝撃力を発生するとい
う問題点があった。そのため、衝撃力による各部の機械
的寿命の短縮、可動接点6a 、固定接点8a の摩耗の進
行による接点寿命の短縮、衝撃力により励起される振動
での周辺機器の誤動作の誘発、閉路時の大きな衝撃音発
生等の問題点があった。
【0011】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、閉路動作の際、可動部の停止時
に発生する衝撃の小さな接点開閉装置を得ることを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る接点開閉
装置においては、駆動手段がクロスバーを駆動する速度
を制御可能に形成したものである。
【0013】また、駆動手段をリニアモータで形成した
ものである。
【0014】また、駆動手段の可動部にカム機構を形成
し、クロスバーに形成したピンをカム機構のカム溝に係
合し、駆動手段の駆動力をカム機構、ピンを介してクロ
スバーに伝えるように形成したものである。
【0015】また、カム機構のカム溝形状をクロスバー
の速度を制御可能に形成したものである。
【0016】また、クロスバーが閉路位置に到達する際
の移動速度を、開路位置から閉路位置への移動する際の
最大移動速度に比べて十分小さくなるように制御したも
のである。
【0017】また、駆動手段に供給する電流を遮断した
際に、クロスバーを開路位置に移動させる戻し機構を備
えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明をその実施の形態
を示す図を用いて具体的に説明する。なお、前述した従
来の接点開閉装置と同一もしくは相当する部分には同一
の符号を付し重複する説明は省略する。 実施の形態1.図1はこの発明の第1の実施形態である
接点開閉装置の開路状態を示す断面図、図2はこの接点
開閉装置におけるクロスバーの移動距離と駆動機構の推
力、引外ばねと主接点ばねの圧縮反力とに基づく推力に
対抗する抗力(以下、「ばね抗力」という)の関係およ
び可動部の移動距離に対する移動速度の制御パターンの
概略を示すグラフである。
【0019】図1において、11は単極着磁型のリニア
モータで、駆動コイルを備えた可動子11a と永久磁石
11b 、取付台1a に固定したヨーク11c を備えた固
定子とからなり、ヨーク11c の一部は可動子11a
直線運動を案内するようになっている。11d は可動子
11a に給電する可撓給電線、5b は可動子11a とク
ロスバー5とを連結するロッド(以下、クロスバー5と
可動子11a とロッド5b の連結体を「可動構造体」と
いう)、13はヨーク11c とともに可動構造体の閉路
状態における下ストッパとして作用する支持部材で、水
平方向断面が略馬蹄形をしており、中央の空洞部をヨー
ク11c に案内されて可動子11a が直線運動できるよ
うになっている。引外ばね10は、クロスバー5の下端
と下ストッパの上端の間に取付けてある。図2におい
て、横軸は可動構造体の開路状態からの移動距離、縦軸
はばね抗力およびリニアモータ11の推力の大きさおよ
び可動構造体の移動速度を表し、曲線aはばね抗力を、
曲線bは推力を、曲線vは可動構造体の移動速度をそれ
ぞれ示している。vmax は最大移動速度である。
【0020】次に動作について説明する。接点開閉装置
を開路状態から閉路状態にするには、まずリニアモータ
11にばね抗力aの初期値a0 以上の初期推力を発生す
る電流を供給する。このような駆動電流を供給すると、
初期推力b0 が発生し、可動構造体はばね抗力aに抗し
て図1の下方(矢印方向)へ移動をはじめる。駆動電流
は可動構造体が後述するj点に到達するまで移動距離に
応じて徐々に増加させる。可動構造体の移動ストローク
および接点間隙は従来の接点開閉装置における鉄心間隙
および接点間隙と同等になっており、可動構造体は可動
接点6a と固定接点8a が当接した後所定距離下方に移
動し、ヨーク11c および支持部材13からなる下スト
ッパに当接して停止し閉路動作を完了する。
【0021】リニアモータ11に発生する推力bは供給
する駆動電流に比例する。そこで、可動構造体が、閉路
動作を完了する前の適当な位置であるj点に到達したこ
とを図示しない検出器で感知し、このj点から閉路動作
が完了するd点に到達するまでに駆動電流が0になるよ
うに徐々に減少させる。これによって可動構造体がd点
に到達するときの可動構造体の移動速度を十分小さくす
ることができる。なお、可動構造体がj点に到達するこ
とを検出器を用いて感知するものとしたが、閉路動作開
始後の経過時間によって可動構造体がj点に到達したも
のとして、以降の動作を行わせてもよいことはいうまで
もない。
【0022】可動構造体が下ストッパに衝突する際に発
生する衝撃力の大きさは、衝突時の速度に依存するた
め、可動構造体の移動速度を、閉路動作完了の瞬間に0
近くになるよう制御すれば、衝突時に発生する衝撃力を
殆ど0にすることができる。閉路動作終了時の可動構造
体の移動速度を完全に0にする必要はなく、衝突時の衝
撃が接点開閉装置の機能を損なうことの無い十分に小さ
な速度であればよい。リニアモータ11を用いて駆動電
流を制御することにより、従来の接点開閉装置と比較し
て衝撃力をきわめて小さくすることができる。図2にお
けるj点は、説明の便宜上設定したものであり、図の位
置が発明を規定するものでないことはいうまでもない。
【0023】その後、図示しない検出器で閉路動作完了
を検知し、再度リニアモータに電流を供給して推力を発
生させ閉路状態を保持する。閉路状態でのリニアモータ
には閉路状態でのばね抗力に適度な余裕を加えた推力を
発生する電流を継続的に供給する。ここでいう適度な余
裕とは、可動構造体に作用する振動等の外乱に伴う力に
相当するものである。閉路状態で駆動電流を遮断する
と、リニアモータの推力が消滅するため、従来の接点開
閉装置と同様に開路動作する。なお、駆動電流は適当な
関数発生機能を備え、加速期間、減速期間および閉路状
態保持期間に応じた適当な推力を発生する電流を生成
し、これを駆動電流としてリニアモータに供給する駆動
電流供給手段を設ければよい。
【0024】以上の説明では、リニアモータ11に供給
する電流を制御して図2の曲線bで示す推力を発生させ
るものとした。しかし、可動構造体が上述したj点に到
達するまでは駆動電流を一定にし、その間永久磁石11
b から駆動コイルに作用する磁束が徐々に増加するよう
な構成、例えば永久磁石11b の開路状態で駆動コイル
と対向する部分の幅を小さくする、および/または、こ
の部分の磁気ギャップを大きくすることなどの方法で推
力を変化させてもよい。もちろん、永久磁石11b の幅
および/または磁気ギャップを連続的に変化するように
構成してよいことはいうまでもない。
【0025】なお、後述するように、閉路状態において
のみ上述のばね抗力以上の磁気吸引力を発生する電磁石
を設けて、閉路状態を維持するように、あるいは閉路状
態の維持を電磁ソレノイドなどの動作によって釈放でき
るように構成した機械的なラッチ機構によって行う場合
には、可動構造体が上述したj点からd点に到達するま
での間、永久磁石11b から駆動コイルに作用する磁束
が徐々に減少するような構成にして駆動電流を一定にし
てもよい。
【0026】以上の説明では、可動構造体を直接リニア
モータで駆動するものとしたが、低推力のリニアモータ
を用い、倍力装置の機構を介して可動構造体を駆動する
ようにしてもよい。
【0027】さらに、閉路状態ではリニアモータに駆動
電流を供給し続けるものとしたが、クロスバーに磁性体
を固定しておき、この磁性体との間で、閉路状態におい
てのみ上述のばね抗力以上の磁気吸引力を発生する電磁
石を設けて、閉路状態を維持するように構成し、リニア
モータには閉路動作時のみ駆動電流を供給するようにし
てもよい。
【0028】さらにまた、閉路状態の維持を電磁ソレノ
イドなどの動作によって釈放できるように構成した機械
的なラッチ機構によって行い、開路指令によってこのラ
ッチ機構を釈放するように構成してよいことはいうまで
もない。
【0029】さらにまた、閉路動作を行うための推力を
発生させるために単極着磁型のリニアモータを用いるも
のとしたが、他の形式のリニアモータを用いても接点開
閉装置を実現できることはいうまでもない。もちろん、
回転子の回転を直線運動に変換する機構を備えたモータ
を用いてもよいことはいうまでもない。
【0030】さらにまた、閉路動作時の可動構造体の速
度が直線的に変化するものとしたが、図5に示すように
2次関数的に変化するように制御してもよい。閉路動作
時における可動構造体の速度パターンに必要な条件は、
閉路動作完了の時点で可動構造体の最大移動速度よりも
十分に小さな速度になるように制御することであり、途
中の速度パターンがどのような形態であってもよいこと
はいうまでもない。
【0031】実施の形態2.図3はこの発明の第2の実
施形態を示す接点開閉装置の断面図、および板カムに設
けたカム溝の拡大図である。リニアモータ11はベース
1の下部に可動子11a の移動方向が水平方向になるよ
うに取付けてある。リニアモータ11の上方には可動子
11a の移動方向と平行にベース1に取付けた軸14と
この軸に支承され水平方向に摺動自在な軸受15が設け
られており、板カム16が軸受15と可動子11a に連
結されている。5c はロッド5b の先端部に設けたピン
で、板カム16のカム溝16a と係合している。16a1
および16a3はカム溝16a の水平部であり、16a1
クロスバーの閉路状態における位置を規定し、16a3
開路状態における位置を規定するようになっている。1
a2はカム溝16a の傾斜部、θはその傾斜角である。
17は圧縮コイルばねによる戻しばねで、板カム16を
介してクロスバー5を開路方向に付勢している。
【0032】カム溝16a 両端の2つの水平部16a1
よび16a3は可動子11a の移動方向と平行になってお
り、傾斜部16a2の水平部16a1および16a3に対する
傾斜角θは例えば45度である。また、板状の下ストッ
パ13’が板カム16の上方に設けてあり、その中央部
にはロッド5b が貫通しロッド5b が上下方向に自在に
摺動可能でかつリニアモータ11の推力によってロッド
b が左右方向に変位しないよう支承する軸受5c を取
付けた貫通孔13a■が設けてある。引外ばね10はク
ロスバー5の下端部と下ストッパ13’の間に設けてい
る。
【0033】次に動作を説明する。閉路動作は、戻しば
ね17に付勢されて図3の左側に可動子11a が位置す
るリニアモータに駆動電流を供給して推力を発生させる
ことによって行う。この接点開閉装置ではリニアモータ
11に一定の駆動電流を供給するように構成している。
この駆動電流は、閉路動作完了時の引外ばね10、主接
点ばね7および戻しばね17の圧縮反力および外乱に対
する裕度の合計に相当する推力を発生する電流である。
【0034】開路状態では、ピン5c はカム溝16a
の水平部16a3と係合している。リニアモータ11に上
述の駆動電流を供給すると、発生する推力によって可動
子11a 、軸受15および板カム16は、戻しばね17
の圧縮反力に抗して図3の右方(矢印方向)へ移動しは
じめる。板カム16の図3における右方向(矢印方向)
への移動につれて、ピン5c とカム溝16a の係合部が
傾斜部16a2へ移行し、ピン5c は下方へ移動し、同時
にロッド5b およびクロスバー5も下方へ移動する。カ
ム溝16a の傾斜部16a2により規定されるクロスバー
5の移動量および開路状態における接点間隙は従来の接
点開閉装置における鉄心間隙および接点間隙と同等にな
っており、クロスバー5は可動接点6a と固定接点8a
とが当接した後さらに下方に移動して、ピン5c とカム
溝16a の係合部が水平部16a1へ移行した時点で静止
し、オーバートラベルが確保される。ピン5c とカム溝
16a の係合部が水平部16a1の終端部に達して停止
し、閉路状態を保持する。閉路状態では、リニアモータ
に戻しばね17の圧縮反力に外乱に対する余裕分を加え
た推力を発生する保持電流を供給すればよい。
【0035】リニアモータ11への駆動電流を遮断する
と推力が消滅し、戻しばね17の圧縮反力により、可動
子11a と板カム16の結合体は図3の左方向へ移動し
はじめる。ピン5c とカム溝16a の係合部が傾斜部1
a2へ移行すると、主接点ばね7および引外ばね10に
よるばね抗力によってロッド5b およびクロスバー5は
上方向に加速されながら移動する。可動子11a と板カ
ム16との結合体の左方向への移動とロッド5b および
クロスバー5の上方向の移動は連動しており、従来の接
点開閉装置と同様に開路動作する。
【0036】開路状態は引外ばね10と戻しばね17の
圧縮反力によって、閉路状態はリニアモータの推力によ
ってそれぞれ保持されるので従来の接点開閉装置と同
様、開路状態、閉路状態ともに安定である。また、この
接点開閉装置では、リニアモータ11の可動子移動方向
と、クロスバー5の移動方向を一致させる必要がなくな
るため、設計の自由度が増え接点開閉装置の小型化にも
有利である。
【0037】以上のような構成によれば、カム溝16a
の形状によって機械的にクロスバー5の移動速度を制御
するので、リニアモータ11に供給する駆動電流は一定
でよく、クロスバー5の位置を検知するセンサや、駆動
電流をクロスバーの位置に応じて制御する手段が不要で
あり、少ない部品点数で、安価に衝撃力の小さい接点開
閉装置を得ることができる。なお、リニアモータ11に
供給する駆動電流を一定にするものとして説明したが、
カム部分の衝撃力からの保護を目的として、この発明の
第1の実施形態と同様に開路状態から閉路状態に移行す
る期間中の駆動電流を変化させてもよいことはいうまで
もない。
【0038】なお、以上の説明ではカム溝16a が3つ
の直線部16a1、16a2および16a3からなるものとし
たが、このような構成ではピン5c とカム溝16a の係
合部が水平部分から傾斜部分へ移行するとき、可動部分
に過大な加速度が加わるため、カム溝16a の水平部分
と傾斜部分とは滑らかな曲線によって接続する必要があ
る。このようなカム溝の構成例を図4に示す。カム溝1
a は3つの直線部16a1、16a2および16a3と接続
部16a4および16a5からなっている。この接続部16
a4および16a5は、この接続部を通過する工程中の加速
度が一定になるようなカム曲線を用いるのが望ましい。
【0039】以上の説明ではカム溝16a が接点開閉装
置の閉路状態および開路状態におけるクロスバー5の位
置を規定する水平部16a1および16a3を備えるものと
したが、傾斜部のみあるいはいずれか一方の水平部のみ
を備えるものであっても、この発明の第1の実施形態と
して説明した接点開閉装置と同等の接点開閉装置を実現
できることはいうまでもない。もちろん、傾斜部につい
ても直線であることが必須ではなく、可動部分に加わる
加速を最適化するような適当なカム曲線を適用すること
によって、クロスバーの動きをより円滑なものとし、接
点開閉装置動作時の衝撃の発生を緩和することができ
る。
【0040】また以上の説明では、板カム内に形成した
カム溝を用いてクロスバーおよびロッドを駆動するもの
としたが、レール状のカムを用いてクロスバーおよびロ
ッドを駆動するように構成できることはいうまでもな
い。
【0041】この発明の第1の実施形態として説明した
接点開閉装置と同様に、リニアモータとして単極着磁型
以外の形式のリニアモータを用いてもよく、また回転子
の回転を直線運動に変換する機構を備えるモータを用い
てもよいことはいうまでもない。さらに、板カムを直接
リニアモータで駆動するものとしたが、低推力のリニア
モータを用い、倍力装置の機構を介して可動構造体を駆
動するようにしてもよい。
【0042】さらにまた、閉路状態をばね抗力以上の磁
気吸引力を発生する電磁石によって維持するように構成
してもよいことはいうまでもない。さらにまた、閉路状
態の維持を電磁ソレノイドなどの動作によって釈放でき
るように構成した機械的なラッチ機構によって行い、開
路指令によってこのラッチ機構を釈放するように構成で
きることはいうまでもない。
【発明の効果】
【0043】この発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。
【0044】この発明に係る接点開閉装置においては、
駆動手段がクロスバーを駆動する速度を制御可能にした
ので、駆動装置に供給する電流を変化させることによっ
て、電気的に駆動手段の速度を制御できるという効果が
ある。
【0045】また、駆動手段にリニアモータを用いたの
で、クロスバーを駆動する力を一定にすることができる
という効果がある。
【0046】また、駆動手段の可動部にカム機構を形成
し、クロスバーに形成したピンをカム機構のカム溝に係
合し、駆動手段の駆動力をカム機構、ピンを介してクロ
スバーに伝えるように形成したので、駆動手段の移動方
向とクロスバーの移動方向を一致させる必要がなくな
る。そのため、設計の自由度が増え小型化にも有利であ
るという効果がある。
【0047】また、カム機構のカム溝形状をクロスバー
の速度を制御可能に形成したので、機械的に駆動手段の
速度を制御できるという効果がある。
【0048】また、クロスバーが閉路位置に到達する際
の移動速度を、開路位置から閉路位置への移動する際の
最大移動速度に比べて十分小さくなるように制御するの
で、クロスバーが停止する際の衝撃音を小さくできると
いう効果がある。
【0049】また、駆動手段に供給する電流が0になっ
たとき、クロスバーを開路位置に移動させる戻し機構を
備えているので、駆動手段に供給する電流を遮断するだ
けで開路動作できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態である接点開閉装
置の断面図である。
【図2】 図1における可動構造体の移動距離と推力、
ばね抗力および移動速度の関係を示すグラフである。
【図3】 この発明の第2の実施形態である接点開閉装
置の断面図およびカム溝形状図である。
【図4】 カム溝の詳細図である。
【図5】 可動構造体の移動速度の制御パターンの変形
例を示すグラフである。
【図6】 従来の接点開閉装置の断面図である。
【図7】 従来の接点開閉装置における可動部の移動距
離と推力およびばね抗力の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1‥‥ベース、5c ‥‥ピン、6‥‥可動接触子、6a
‥‥可動接点 7‥‥主接点ばね、8‥‥固定接触子、8a ‥‥固定接
点 11‥‥リニアモータ、16‥‥板カム、17‥‥戻し
ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 重治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 森 高明 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動接触子と、該可動接触子を予圧を加
    えて取付けたクロスバー、このクロスバーを閉路位置か
    ら開路位置に移動させる引外手段、前記クロスバーを前
    記開路位置から前記閉路位置に移動させる駆動手段、お
    よび前記可動接触子と対向配置した固定接触子とを備
    え、前記可動接触子を前記固定接触子と接触させまたは
    離間させて電路を開閉する接点開閉装置において、 前記駆動手段が前記クロスバーを駆動する速度を制御可
    能に形成したことを特徴とする接点開閉装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段がリニアモータで形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の接点開閉装
    置。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段の可動部にカム機構を形成
    し、前記駆動手段の移動方向と前記クロスバーの移動方
    向を異なるように形成するとともに、前記駆動手段の駆
    動力を前記カム機構を介して前記クロスバーに伝えるよ
    うに形成したことを特徴とする請求項1に記載の接点開
    閉装置。
  4. 【請求項4】 前記カム機構を前記クロスバーの速度を
    制御可能に形成したことを特徴とする請求項3に記載の
    接点開閉装置。
  5. 【請求項5】 前記クロスバーが前記閉路位置に到達す
    る際の移動速度を、前記開路位置から前記閉路位置への
    移動する際の最大速度に比べて小さくし、前記クロスバ
    ーが前記閉路位置に到達する際の衝撃力を十分に低減し
    たことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の
    接点開閉装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段に供給する電流を遮断した
    とき前記クロスバーを前記開路位置に復帰させる戻し機
    構を備えたことを特徴とする請求項3または4のいずれ
    かに記載の接点開閉装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101752144B (zh) * 2008-12-03 2014-01-08 Ls产电株式会社 具有防磨损器件的电磁接触器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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