JP2009158179A - 電磁接触器 - Google Patents

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Katsuhiko Shiraishi
勝彦 白石
Toshiharu Kojima
利晴 小島
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Abstract

【課題】可動鉄心の衝突時の吸引力の大きさに応じて吸引力を低減し、衝突による衝撃力を制御できる電磁石を備えた電磁接触器を実現する。
【解決手段】筐体内に、互いに磁極面を対向させた固定鉄心16及び可動鉄心18と、固定鉄心16及び可動鉄心18が挿通されたコイル22とを備えることを前提構成とする電磁接触器10において、固定鉄心16を、可動鉄心18の接離方向に移動可能に緩衝ばね38を介して筐体に支持するとともに、固定鉄心16及び可動鉄心18の対向する磁極面以外の面に対向する1対の磁極面50a,50bを有し、固定鉄心16及び可動鉄心18の対向する磁極面を貫く磁束をバイパスする磁路を形成する磁性体50を設け、この磁性体50の固定鉄心16に対向する磁極面50aと固定鉄心の対向面との距離が固定鉄心16の可動鉄心側への移動にともない小さくなるよう設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気回路を開閉するための接点を電磁石で操作する電磁接触器に関する。
電磁接触器は、筐体内に設けた電磁石を使って接点を操作して電気回路の開閉を行うものであり、例えば電動機の始動、停止などを行う際に使用される。
電磁石は、例えば、中央脚と中央脚の両側に間隔を離して設けられた両側脚とを各脚の基端側で連結して、いわゆるE形に形成された固定鉄心及び可動鉄心を、互いに各脚の先端の磁極面が対向するように配置するとともに、各鉄心の中央脚をコイルに挿通して構成される。
コイルへの通電により可動鉄心と固定鉄心との間に吸引力が働き、可動鉄心が移動すると、可動鉄心に連動して可動接点が移動して固定接点に接触し、その後、可動鉄心は固定鉄心に衝突して吸着され、閉路位置が維持される。
ところで、可動鉄心の固定鉄心への衝突時の衝撃に対する緩衝機構として、固定鉄心を緩衝ばね及び緩衝部材を介して筐体に固定することが知られている。例えば、特許文献1,2には、固定鉄心と筐体に固定されたコイルボビンとの間に、緩衝ばねとして、それぞれ板ばね、コイルばねを設けることが記載されている。
この緩衝機構により、可動鉄心の衝突時の衝撃を緩和して、鉄心の損耗や筐体への負担を軽減している。
特開昭55−111033号公報 特開平09−231894号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載された電磁接触器は、可動鉄心が固定鉄心に衝突した際の衝撃を、緩衝機構を用いて緩和するのみであり、可動鉄心の衝突の際の衝撃力自体を制御することについては考慮されていない。
すなわち、このような電磁接触器は交流励磁するのが一般であるが、閉路指令が入力される操作タイミングに応じてコイルに通電される励磁電圧の位相が異なることから、開路位置から閉路位置にかけての可動鉄心と固定鉄心との間に生じる吸引力の推移が様々に異なり、可動鉄心の衝突時の吸引力や衝撃力が様々に異なる。
したがって、例えば、可動鉄心の衝突時の吸引力が小さくなるタイミングでコイルに通電した場合には、衝撃力は比較的小さいので鉄心の消耗などの問題は生じ難いが、閉路動作を確実に行うべく、そのままの吸引力を確保することが望ましい。その一方で、可動鉄心の衝突時の吸引力が大きくなるタイミングでコイルに通電した場合には、鉄心の消耗などの観点から、可動鉄心の衝突時の吸引力を低減して、衝撃力を抑制することが望ましい。
そこで、本発明は、可動鉄心の衝突時の吸引力の大きさに応じて吸引力を低減し、衝突による衝撃力を制御できる電磁石を備えた電磁接触器を実現することを課題とする。
本発明の電磁接触器は、筐体と、筐体内に設けられた固定鉄心と、筐体内に固定鉄心と互いに磁極面を対向させて固定鉄心と接離可能に設けられた可動鉄心と、筐体に固定され固定鉄心及び可動鉄心が挿通されたコイルとを備えることを前提構成としており、コイルの励磁により可動鉄心を駆動して可動鉄心に連結された接点を開閉するものである。
そして、上記課題を解決するため、固定鉄心を、可動鉄心の接離方向に移動可能に弾性部材を介して筐体に支持するとともに、固定鉄心及び可動鉄心の対向する磁極面以外の面に対向する1対の磁極面を有し、固定鉄心及び可動鉄心の対向する磁極面を貫く磁束をバイパスする磁路を形成する磁気バイパス部材を設け、この磁気バイパス部材の固定鉄心に対向する磁極面と固定鉄心の対向面との距離が固定鉄心の可動鉄心側への移動にともない小さくなるよう設けることを特徴とする。
すなわち、固定鉄心と可動鉄心の接触時の吸引力は、対向する磁極面を貫く磁束に相関するので、この磁束を磁気バイパス部材による磁路でバイパスすれば、衝突時の吸引力は減少する。磁気バイパス部材によりバイパスされる磁束は、磁気バイパス部材の磁極面と固定鉄心及び可動鉄心のそれぞれの対向面との距離に相関するところ、磁気バイパス部材は、固定鉄心に対向する磁極面と固定鉄心の対向面との距離が、固定鉄心の可動鉄心側への移動にともない小さくなるように設けられる。一方、固定鉄心は、可動鉄心の接離方向に移動可能に弾性部材を介して筐体に支持されているので、可動鉄心との衝突時における吸引力が大きくなるにつれて、可動鉄心側への移動量が大きくなる。
したがって、可動鉄心の衝突時の吸引力が大きくなればなるほど、固定鉄心の移動量は大きくなり、磁気バイパス部材の固定鉄心に対向する磁極面と固定鉄心の対向面との距離が小さくなるので、磁気バイパス部材で形成される磁路にバイパスされる磁束が大きくなる。その結果、固定鉄心と可動鉄心との対向する磁極面を貫く磁束が小さくなり、吸引力が低減されるので、衝突時の衝撃力が軽減される。
一方、可動鉄心の衝突時の吸引力が小さい場合には、固定鉄心の可動鉄心側への移動量が小さいので、磁気バイパス部材の固定鉄心に対向する磁極面と固定鉄心の対向面との距離が大きいまま維持される。その結果、バイパスされる磁束が小さいので、可動鉄心の衝突時のそのままの吸引力を確保することができる。
この場合において、固定鉄心及び可動鉄心を、それぞれ中央脚と中央脚の両側に間隔を離して設けられた両側脚とを各脚の基端側で連結して、いわゆるE形に形成して、互いに各脚の先端の磁極面を対向させて設け、コイルを、固定鉄心及び可動鉄心の中央脚に挿通して電磁石を構成することができる。電磁石をこのように構成した場合は、固定鉄心及び可動鉄心の両側脚の対向面での磁束を均等にバイパスすべく、磁気バイパス部材を、固定鉄心及び可動鉄心の対向する側脚の組のそれぞれに対して、固定鉄心及び可動鉄心の側脚とコイルとの間に設けることが望ましい。
また、コイルを、固定鉄心及び可動鉄心の中央脚が挿通され筐体に固定されたコイルボビンに巻きまわして設け、磁気バイパス部材を、それぞれコイルボビンに固定して設けるとともに、固定鉄心及び可動鉄心の対向する磁極面以外の面に対向する1対の磁極面を、固定鉄心及び可動鉄心の側脚に向けて形成し、固定鉄心の両側脚、及び可動鉄心の両側脚のそれぞれに、磁気バイパス部材の磁極面と対向する突部を設けることができる。
本発明によれば、可動鉄心の衝突時の吸引力の大きさに応じて吸引力を低減し、衝突による衝撃力を制御できる電磁石を備えた電磁接触器を実現することができる。
以下、本発明の電磁接触器の実施形態を、図1〜図8を用いて説明する。なお、以下の説明では、同一機能部品については同一符号を付して重複説明を省略する。
図1は、本実施形態の電磁接触器の開路位置の状態を部分断面により示した側面図である。電磁接触器10は、上部固定絶縁台12と下部固定絶縁台14などからなる筐体内に電磁石を備えている。
電磁石は、中央脚と中央脚の両側に間隔を離して設けられた両側脚とを各脚の基端側で連結していわゆるE形に形成され、互いに各脚の先端の磁極面が対向するように配置された固定鉄心16及び可動鉄心18と、各鉄心の中央脚が挿通され、筐体に固定されたコイルボビン20と、コイルボビン20に巻きまわされたコイル22により構成されている。
可動鉄心18は、コイルボビン20上に置かれた戻しばね24で支えられており、この可動鉄心18には、連結部材26を介して可動絶縁台28が固定されている。また、可動絶縁台28には、接点ばね30を介して可動接点32が連結されている。
コイル22への通電により固定鉄心16と可動鉄心18との間に吸引力が働き、可動鉄心18が移動すると、可動鉄心18に連動して可動絶縁台28及び可動接点32が移動し、可動接点32は、固定接点34へ投入される。その後、さらに可動鉄心18が移動して固定鉄心16に衝突して吸着され、閉路位置が維持される。交流電源にて電磁石を操作する場合、電流零点での吸引力が零となるのを防ぐために固定鉄心16の各側脚の磁極面にくまとりコイル36が取り付けられている。
また、可動鉄心18の固定鉄心16への衝突時の衝撃に対する緩衝機構として、固定鉄心16は緩衝ばね38を介してコイルボビン20に支持されており、固定鉄心16と下部固定絶縁台14との間には緩衝材40が設けられている。緩衝ばね38は、特許文献1に記載されているように、コイルボビン20の底部にその両端部を支持されるとともに、中央部で固定鉄心16を支持する板ばねで構成されている。なお、このような板ばねの他に、例えば、特許文献2に記載されているようなコイルばねを採用することもできる。
このように、固定鉄心16を、緩衝ばね38を介して筐体に固定されたコイルボビン20に支持することにより、固定鉄心16は、コイルボビン20と固定鉄心16との隙間1bの分、可動鉄心側に移動できるようになっている。言い換えれば、固定鉄心16は、弾性部材である緩衝ばね38を介して筐体に支持されているので、完全に筐体に固定されるわけではなく、可動鉄心18の接離方向に移動可能になっている。
また、緩衝ばね38の振動は緩衝材40で減衰されて衝撃力が吸収されるようになっている。この緩衝ばね38及び緩衝材40からなる緩衝機構により、鉄心の損耗、衝突後に固定鉄心16から可動鉄心18が離れる可動鉄心ジャンプの発生及び筐体への負担が軽減される。
ところで、このような電磁接触器では、開路位置での操作タイミング(コイルへの通電タイミング)によって、開路位置から閉路位置にかけての可動鉄心18と固定鉄心16との間に生じる吸引力の推移が様々に異なるため、可動鉄心18の衝突時の吸引力、速度、及び衝撃力も様々に異なることが知られている。
図2,3は、横軸の可動鉄心位置に対する、縦軸の戻しばね24と接点ばね30による負荷力と、可動鉄心18に働く吸引力と、可動鉄心18の速度との関係を示した図である。可動鉄心位置は、開路位置での可動鉄心18と固定鉄心16の側脚の磁極面間の距離1aで規格化した値であり、可動鉄心位置の1.0は可動鉄心18が開路位置にあること、0.0は閉路位置にあることを示している。
交流電源にて電磁石を操作する場合、スイッチを押して閉路動作を開始するタイミングによってコイル22に印加される電圧の投入位相が変わり、可動鉄心位置とコイル22に流れる電流の大きさとの関係に違いが生じるため、可動鉄心位置と吸引力との関係も変化する。
図2に示す操作タイミングAの場合は、可動鉄心18が固定鉄心16に近くなるとともに吸引力が低下し、可動鉄心18が減速して固定鉄心16に衝突するので、衝撃力も比較的小さい。一方、図3に示す操作タイミングBの場合は、可動鉄心18が固定鉄心16に接近するとともに吸引力が増加し、可動鉄心18が加速して固定鉄心16に衝突するので、衝撃力が大きくなる。
このように、操作タイミングにより可動鉄心18の衝突時の吸引力及び衝撃力は様々に異なるので、これらの相違を考慮して、衝突時の吸引力及び衝撃力を適切に制御することが望まれる。
つまり、例えば、可動鉄心18の衝突時の吸引力が小さくなるタイミングでコイルに通電した場合には、衝撃力は比較的小さいので鉄心の消耗などの問題は生じ難いが、この場合に吸引力を低減すると閉路動作が不安定になるので、そのままの吸引力を確保することが望ましい。その一方で、可動鉄心18の衝突時の吸引力が大きくなるタイミングでコイルに通電した場合には、鉄心の消耗を抑制する必要があるので、可動鉄心の衝突時の吸引力を低減して、衝撃力を抑制することが望ましい。
この点、特許文献1,2に記載されているような従来技術では、単に衝撃を緩衝機構により緩和するのみであり、可動鉄心18の衝撃力自体を軽減することができないので、緩和しきれないほど衝撃力が強くなると緩衝ばねや緩衝材を支える筐体への負荷が大きくなるといった問題が生じるおそれがあった。
また、この問題を回避して緩衝機構のみで強い衝撃力に対応しようとすると、緩衝ばねの振幅を確保するための空間の確保や、可動鉄心が固定鉄心から離れるのを防ぐためにくまとりコイルによる電流零点での吸引力を高める必要が生じ、電磁石の小形化や効率の向上が困難であった。
そこで、本実施形態の電磁接触器は、コイルの通電タイミングにより様々に異なる可動鉄心18の衝突時の吸引力の大きさに応じて、固定鉄心16と可動鉄心18の磁極面間に働く吸引力を低減し、衝突による衝撃力を制御可能な構成となっている。
具体的には、図1に示すように、固定鉄心16及び可動鉄心18の各脚の先端の対向する磁極面以外の面に対向する1対の磁極面50a,50bを有する磁性体50が、コイルボビン20に固定してコイル22と各鉄心の側脚との間に設けられている。磁性体50は、固定鉄心16及び可動鉄心18の両側脚とコイル22との間に対称に2つ設けられている。磁性体50は、固定鉄心16及び可動鉄心18の各脚の先端の対向する磁極面を貫く磁束をバイパスする磁路を形成する磁気バイパス部材となる。なお、磁性体50の紙面奥行き方向の厚み寸法は、対向する側脚の紙面奥行き方向の厚み寸法以内で、適宜設定することが望ましいが、側脚の厚み寸法より大きくすることも可能である。
また、固定鉄心16の側脚の根元部、言い換えれば各側脚と各脚を連結する連結部とで形成されるコーナー部には、突部16aが形成されている。突部16aは、固定鉄心16の両側脚に対して対称に2つ形成されている。また、可動鉄心18に関しても同様に、側脚と各脚を連結する連結部とで形成されるコーナー部に、突部18aが形成されている。突部18aは、可動鉄心18の両側脚に対して対称に2つ形成されている。
この突部16a,18aの中央脚側の面は、それぞれ磁性体50の磁極面50aに対向する対向面,磁極面50bに対向する対向面を構成する。なお、突部16a,18aの紙面奥行き方向の厚み寸法は、鉄心の紙面奥行き方向の厚み寸法と同一にすることが製造上望ましいが、必ずしも同一でなくてもよい。
続いて、可動鉄心18の側脚の突部18aと固定鉄心16の側脚の突部16a、及び磁性体50の働きについて、図4〜6を用いて、さらに詳しく説明する。なお、図4〜6は、図1の電磁接触器の電磁石部分のみを図示したものである。また、図4〜6において、固定鉄心16及び可動鉄心18内に示した線は、両鉄心により形成された磁路、或いは磁性体50により形成されたバイパス磁路を流れる磁束を概念的に表したものである。
図4は、可動鉄心18の固定鉄心16への衝突時の吸引力が低下するタイミングで電磁石を操作した場合(例えば、図2に示すような場合)の動作途中での電磁石の状態を示した部分断面の側面図である。図5は、可動鉄心18の固定鉄心への衝突時の吸引力が増加するタイミングで電磁石を操作した場合(例えば、図3に示すような場合)に図4と同じ可動鉄心位置での電磁石の状態を示した部分断面の側面図である。図6は、電磁接触器が閉路位置にある場合の電磁石の状態を示した部分断面の側面図である。
図4に示すように、閉路動作により可動鉄心18が移動して、可動鉄心の側脚の突部18aと磁性体50の磁極面50bとの距離が短くなると、言い換えれば間隙が小さくなると、この部分の磁気抵抗が小さくなる。これは、図5、図6の場合にも同様である。
このとき、図4に示すように、可動鉄心18の固定鉄心16への衝突時の吸引力が低下するタイミングで電磁石を操作した場合には、固定鉄心16が可動鉄心18側へ引っ張られる吸引力が小さいため、固定鉄心16が可動鉄心側にほとんど移動しない。したがって、磁性体50の磁極面50aと、固定鉄心の側脚の突部16aの対向面との距離は変わらず、この部分の磁気抵抗が高く維持されるので、可動鉄心18の側脚から磁性体50への磁束の流れは生じない。その結果、可動鉄心18への吸引力は、磁性体50がない場合と変わらない。
一方、図5に示すように、可動鉄心18の固定鉄心16への衝突時の吸引力が増加するタイミングで電磁石を操作した場合には、固定鉄心16に働く吸引力が大きくなり、固定鉄心16が可動鉄心側に移動する(固定鉄心16とコイルボビン20との隙間1bが1b´となる)ため、磁性体50の磁極面50aと、固定鉄心の側脚の突部16aの対向面との距離が短くなる。つまり、磁性体50は、磁性体50の固定鉄心に対向する磁極面50aと固定鉄心の対向面(突部16a)との距離が、固定鉄心の可動鉄心側への移動にともない小さくなるよう設けられている。
よって、磁性体50の磁極面50aと突部16aとの間の磁気抵抗が小さくなり、可動鉄心18の側脚の先端の磁極面と固定鉄心16の側脚の先端の磁極面とを貫く磁束の一部が、可動鉄心の側脚の突部18aから磁性体50を介して固定鉄心の側脚の突部16aへ導かれバイパスされるので、可動鉄心18と固定鉄心16との間に働く吸引力が抑えられる。
したがって、可動鉄心18が固定鉄心16に衝突するときの衝撃力が軽減されるために、緩衝ばね38や筐体にかかる負荷が低減され、緩衝構造や筐体を簡素化することができる。
また、磁性体50をコイルボビン20に配置、固定することで、磁性体50が可動鉄心18と固定鉄心16に吸着することを防ぐことができる。
さらに、図6に示すように、電磁接触器が閉路位置にある場合には、緩衝ばね38により固定鉄心16は開路位置と同じ位置に戻るので、固定鉄心の側脚の突部16aと磁性体50の磁極面50aとの距離が長くなり、この部分の磁気抵抗が高くなる。すると、可動鉄心の側脚の突部18aから磁性体50へ通過してバイパスされる磁束がなくなるので、固定鉄心16と可動鉄心18とが吸着しあう力は、磁性体50がない場合と変わらない。したがって、可動鉄心18の接触時の衝撃力を低減させて両鉄心を接触させた後は、磁束をバイパスせず大きな吸引力で両鉄心を吸着させて、閉路位置の安定を図ることができる。
本実施形態の電磁接触器によれば、操作タイミングにより可動鉄心18の衝突時の吸引力が小さくなる場合には、吸引力を低減させずそのままの吸引力を確保し、衝突時の吸引力が大きくなる場合には、衝突時に吸引力を適切に低減させて衝突による衝撃力を軽減し、かつ衝突した後は、必要な吸引力を確保することができる。つまり、可動鉄心と固定鉄心の衝突時に必要以上に大きな衝撃力が加わる場合にのみ、磁束をバイパスして吸収力及び衝撃力を低減し、それ以外は磁束をバイパスせず必要な吸収力を確保することができる。
以上、本実施形態の電磁接触器について説明したが、本発明は、この実施形態に限らず、例えば、固定鉄心16の突部16a,可動鉄心18の突部18aを形成する位置や、磁性体50の形状などを変形して構成することもできる。
図7,8は、本発明の電磁接触器の電磁石の変形例を示すものであり、電磁石の一部の縦断面を示す図である。なお、図7,8では、コイルボビン20や戻しばね24などの部品の図示を省略して、コイル22と、各鉄心の突部16a,18aと、磁性体50との位置関係のみを示している。
図7,8に示すように、可動鉄心の突部18aを形成する位置は、可動鉄心18の側脚の磁性体50の磁極面50bに対向可能な位置であれば、適宜設定することができる。また、例えば、バイパスさせる磁束の大きさにもよるが、磁性体50の磁極面50bを可動鉄心18の側脚側に近づければ、必ずしも突部18aを形成しなくてもよい。つまり、可動鉄心18の固定鉄心16と対向する磁極面以外の面に磁性体50の磁極面50bと対向可能な面が形成されていればよい。
また、可動鉄心18の速度とコイル電流との関係で、図7,8のように、磁束をバイパスさせる位置を、衝突直前より手前の位置から開始した方が減速効果を大きくできる場合がある。また、突部の側脚に沿った方向の長さを変更することにより、磁気バイパス効果が作用する時間を変えることができる。
また、固定鉄心16の突部16aの位置は、磁性体50の磁極面50aとの距離が、固定鉄心の可動鉄心側への移動にともない小さくなるような位置であれば、適宜設定することができる。したがって、例えば、磁性体50の磁極面50aとの位置関係に応じて、突部16aを、側脚の根元部以外の面に形成してもよい。また、磁性体50の磁極面50aを側脚に向けて形成するのではなく、固定鉄心の各脚を連結する連結部に向けて形成することにより、この磁極面50aと連結部との距離は、固定鉄心の可動鉄心側への移動にともない小さくなるので、必ずしも突部16aを形成しなくてもよい。
本実施形態の電磁接触器の開路位置の状態を部分断面により示した側面図である。 可動鉄心の衝突時の吸引力が小さくなる操作タイミングにおける、可動鉄心位置に対する、戻しばねと接点ばねによる負荷力と、可動鉄心に働く吸引力と、可動鉄心の速度との関係を示した図である。 可動鉄心の衝突時の吸引力が大きくなる操作タイミングにおける、可動鉄心位置に対する、戻しばねと接点ばねによる負荷力と、可動鉄心に働く吸引力と、可動鉄心の速度との関係を示した図である。 可動鉄心の衝突時の吸引力が小さくなるタイミングで電磁石を操作した場合の動作途中での電磁石の状態を示した部分断面の側面図である。 可動鉄心の衝突時の吸引力が大きくなるタイミングで電磁石を操作した場合の図4と同じ可動鉄心位置での電磁石の状態を示した部分断面の側面図である。 電磁接触器が閉路位置にある場合の電磁石の状態を示した部分断面の側面図である。 本実施形態の電磁接触器の電磁石の変形例を示す図である。 本実施形態の電磁接触器の電磁石の変形例を示す図である。
符号の説明
10 電磁接触器
16 固定鉄心
18 可動鉄心
16a,18a 突部
20 コイルボビン
22 コイル
32 可動接点
34 固定接点
38 緩衝ばね
50 磁性体
50a,50b 磁極面

Claims (3)

  1. 筐体と、該筐体内に設けられた固定鉄心と、前記筐体内に前記固定鉄心と互いに磁極面を対向させて固定鉄心と接離可能に設けられた可動鉄心と、前記筐体に固定され前記固定鉄心及び可動鉄心が挿通されたコイルとを備え、前記コイルの励磁により前記可動鉄心を駆動して該可動鉄心に連結された接点を開閉する電磁接触器において、
    前記固定鉄心は、前記可動鉄心の接離方向に移動可能に弾性部材を介して前記筐体に支持されてなり、
    前記固定鉄心及び可動鉄心の対向する磁極面以外の面に対向する1対の磁極面を有し、前記固定鉄心及び可動鉄心の対向する磁極面を貫く磁束をバイパスする磁路を形成する磁気バイパス部材を設け、該磁気バイパス部材の前記固定鉄心に対向する磁極面と固定鉄心の対向面との距離が前記固定鉄心の前記可動鉄心側への移動にともない小さくなるよう設けられてなることを特徴とする電磁接触器。
  2. 前記固定鉄心及び可動鉄心は、それぞれ中央脚と該中央脚の両側に間隔を離して設けられた両側脚とを各脚の基端側で連結して形成されるとともに、互いに各脚の先端の磁極面を対向させて設けられ、
    前記コイルは、前記固定鉄心及び可動鉄心の中央脚が挿通され、
    前記磁気バイパス部材は、前記固定鉄心及び可動鉄心の対向する側脚の組のそれぞれに対して、前記固定鉄心及び可動鉄心の側脚と前記コイルとの間に設けられてなる請求項1の電磁接触器。
  3. 前記コイルは、前記固定鉄心及び可動鉄心の中央脚が挿通され前記筐体に固定されたコイルボビンに巻きまわされて設けられ、
    前記磁気バイパス部材は、それぞれ前記コイルボビンに固定して設けられるとともに、前記固定鉄心及び可動鉄心の対向する磁極面以外の面に対向する1対の磁極面が、前記固定鉄心及び可動鉄心の側脚に向けて形成されており、
    前記固定鉄心の両側脚、及び前記可動鉄心の両側脚のそれぞれに、前記磁気バイパス部材の磁極面と対向する突部が設けられてなる請求項2の電磁接触器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102623252A (zh) * 2012-01-31 2012-08-01 上海诺雅克电气有限公司 具有双稳态限流触头的电容接触器
JP7195491B1 (ja) 2022-05-10 2022-12-23 三菱電機株式会社 電磁接触器

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