JP6301013B2 - 開閉器 - Google Patents

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Description

この発明は、電力機器用の開閉器に関し、電磁力を利用して電気回路を開閉する遮断器や断路器等の開閉器に関するものである。
電力系統には、過電流から系統全体を保護するために過電流を遮断する遮断器や、電力機器を確実に系統から切り離す断路器といった開閉器が備えられている。遮断器には、開操作によって高速に移動する可動電極を停止させるためにオイルダンパ等を用いている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−232825号公報
特許文献1で提案されているオイルダンパは、操作時の衝撃を低減する必要性から、可動部の可動範囲端部に緩衝機構として備えられている。このオイルダンパによって開閉器の長寿命化を図ることが可能である。
ところで、開閉器としては、部品点数が少なくメンテナンス性に優れたソレノイド型開閉器がよく利用されている。しかし、ソレノイド型開閉器においても、可動鉄心にブレーキをかけるための構成が固定鉄心の外部にあり、開閉器が大型化するという課題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、衝撃を抑制した開極動作及び閉極動作が可能であり、電磁制動力を発生させる機構を固定鉄心内部に備えた低コストで省スペースな開閉器を提供することを目的とする。
この発明に係る開閉器は、
固定電極と、前記固定電極に対して接離可能な可動電極と、
前記固定電極と前記可動電極とを開閉する電磁操作部とを備え、
前記電磁操作部は、固定鉄心と、前記固定鉄心の内部を前記固定電極と前記可動電極の開閉方向に移動する可動鉄心と、
前記可動鉄心に対して開極方向に荷重を加える開極バネとを備え、
前記固定鉄心は、
前記固定鉄心の内側の両側壁面から開閉方向に垂直に突出する固定第一フランジ部と、
前記固定第一フランジ部の開極側に前記固定第一フランジ部と間隔を開けて、前記固定鉄心の内側の両側壁面から開閉方向に垂直に突出する固定第二フランジ部とを備え、
前記固定第一フランジ部の内側先端に、磁性を有する導電体からなる第一磁場遮蔽部材を備え、
前記固定第二フランジ部の内側先端に、磁性を有する導電体からなる第二磁場遮蔽部材を備え、
前記固定第一フランジ部の内側先端に、前記第一磁場遮蔽部材と電気的に接続された非磁性の導電体からなる第一渦電流誘導部材を、前記第一磁場遮蔽部材の開閉方向の少なくともいずれか一方に備え、
前記固定第二フランジ部の内側先端に、前記第二磁場遮蔽部材と電気的に接続された非磁性の導電体からなる第二渦電流誘導部材を、前記第二磁場遮蔽部材の開閉方向の少なくともいずれか一方に備え、
前記可動鉄心は、
前記可動鉄心の可動鉄心軸から、前記開閉方向に垂直に両側に突出し、
前記可動鉄心の開極位置において前記第一磁場遮蔽部材と対向する可動第一フランジ部と、
前記可動鉄心の前記開極位置において前記第二磁場遮蔽部材と対向する可動第二フランジ部とを備え、
前記電磁操作部は、
前記固定第一フランジ部の閉極方向側に、前記可動鉄心の軸心と同軸に配置され、前記可動鉄心を電磁力で閉極方向に移動させる閉極コイルと、
前記固定第一フランジ部の開極方向側かつ、前記固定第二フランジ部の閉極方向側に、前記可動鉄心の軸心と同軸に配置され、前記可動鉄心を電磁力で開極方向に移動させる開極コイルと、
前記可動鉄心の閉極位置において、前記可動鉄心を前記固定鉄心に吸着させる第一永久磁石とを備えたものである。
本発明に係る開閉器によれば、可動鉄心の駆動途中に磁場遮蔽部材に発生する渦電流による電磁力を制動力として活用できるので、小型で、部品点数の少ない開閉器を提供できる。
この発明の実施の形態1に係る開閉器の断面模式図である。 図1(a)の要部拡大図である。 この発明の実施の形態1に係る各バネ荷重の合力の遷移と、各永久磁石の可動鉄心に対する吸着力の合力の遷移を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の電磁操作部の開極動作を示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の開極動作中の可動鉄心の位置の変化を示すグラフと可動鉄心に作用する荷重の合力の変化を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る可動鉄心に発生する渦電流と電磁力を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の電磁操作部の断路動作を示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の断路動作中の可動鉄心の位置の変化を示すグラフと可動鉄心に作用する荷重の合力の変化を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の電磁操作部の断路器投入動作を示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の断路器投入動作中の可動鉄心の位置の変化を示すグラフと可動鉄心に作用する荷重の合力の変化を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の電磁操作部の閉極動作を示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係る開閉器の閉極動作中の可動鉄心の位置の変化を示すグラフと可動鉄心に作用する荷重の合力の変化を示すグラフである。 この発明の実施の形態2に係る開閉器の電磁操作部の開極動作を示す模式図である。 この発明の実施の形態3に係る開閉器の開極動作を示す模式図である。 この発明の実施の形態4に係る開閉器の要部拡大断面模式図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図を用いて説明する。
本明細書において、閉極状態とは、開閉器が回路を閉じている状態を言い、固定電極と可動電極とが、電気的に接続されている状態である。開極状態とは、回路が開かれている状態を言う。断路状態とは、回路が開らかれているという点では開極状態と同じであるが、メンテナンス時などの安全性を確保するために、固定電極と可動電極を更に引き離した状態を言う。また、単に「磁力」と言うときは、電磁力及び永久磁石の磁力を含む。また、可動電極が固定電極から離れる方向を開極方向、断路方向、開極側、又は断路側と言い、その反対の方向を閉極方向または閉極側と言う。また、単にある部材の内側、外側と言うときは、固定鉄心の中心側が、内側、その反対側が外側とする。
図1(a)〜図1(d)は、この発明の実施の形態1に係る開閉器100の断面模式図である。
図1(a)は、開閉器100の可動鉄心6が、閉極位置で停止している状態を示している。
図1(b)は、開閉器100の可動鉄心6が、開極動作を開始した直後の状態を示している。
図1(c)は、開閉器100の可動鉄心6が、開極位置で停止している状態を示している。
図1(d)は、開閉器100の可動鉄心6が、断路位置で停止している状態を示している。
各図において、開閉器100は、左右対称であり、固定鉄心5は、図1(a)の断面形状を紙面奥にそのまま延長した形状である。
固定電極2は、位置が固定された電極である。可動電極3は、固定電極2に対して接離可能な電極である。可動電極3の開極側には、絶縁ロッド4が接続されている。絶縁ロッド4は、可動電極3と、絶縁ロッド4の開極側に接続された可動軸A(第一可動軸)とを絶縁する。可動軸Aは、開極側の端部にフランジ部A1を備える。可動電極3と絶縁ロッド4と可動軸Aとは、一体となって開極方向及び閉極方向に移動可能である。
可動軸B(第二可動軸)は、閉極側に中空の緩衝部B1を備え、開極側端部B2は、位置の動かない固定鉄心5内に収容され、開閉方向に移動可能な可動鉄心6の閉極側端部6Hに接続されている。緩衝部B1は、閉極側の端部B1Kに穴B1K1を備える。可動軸Aのフランジ部A1は、緩衝部B1の内側に収容され、可動軸Aの軸A2は、穴B1K1を通って、閉極側に突出している。フランジ部A1の外径は、穴B1K1の内径より大きく、緩衝部B1の開極側の内壁面B1Hと可動軸Aのフランジ部A1との間には、圧縮された接圧バネS1の端部がそれぞれ接続されているので、可動軸Bが開閉方向に動いても、可動軸Aが完全に連動して動く訳ではない。
固定鉄心5は、可動鉄心6を覆い、可動鉄心6の開閉方向への可動範囲を規制し、かつ磁気回路を形成する。可動軸Cは、閉極側の一端が可動鉄心6の開極側端部6Kに接続されている。可動軸Cの軸C2は、固定鉄心5の開極側端部に開けられた穴を通って、固定鉄心5の外部に突出している。可動軸Cの開極側の他端部には、フランジ部C1を備える。また可動軸Cには、閉極側端部が固定鉄心5の開極側の端部に接続され、開極側端部がフランジ部C1に接続された圧縮バネであって、可動軸Cに対して開極方向に荷重を加える開極バネS2を備える。なお、可動軸Bと可動軸Cは一体であっても良い。
可動軸Cの軸心の開極側の延長線上には、開極時に可動軸Cを受け止めるバネ受7が、可動軸Cを取り囲むよう設けられている。バネ受7は、中空に構成されており、閉極側の端部は固定鉄心5の開極側端面に固定されている。そして、バネ受7の開極側の端部の内壁面71Hには、断路器投入バネS3の開極側の一端が接続され、断路器投入バネS3の閉極側の他端は、軸受板8の開極側の面に接続されている。バネ受7の内側の側壁面から開閉方向に垂直に、軸受板8の開閉方向への移動を規制する軸受板規制突起72が突出している。図1(a)に示す閉極状態では、断路器投入バネS3は、伸長して、軸受板8を軸受板規制突起72に押し当てている。
図2は、開閉器100の電磁操作部50の断面模式図であり、図1(a)の要部拡大図である。
固定鉄心5は、内側の両側壁面から開閉方向に垂直に大きく突出する固定第一フランジ部51と、固定第一フランジ部51より開極側に間隔を開けて、小さく内側に突出する固定第二フランジ部52を備える。また、固定鉄心5は、固定第一フランジ部51の内側先端から、開極方向に突出する閉極位置保持部53を備える。そして閉極位置保持部53の外側(内側でも可)には、後述する可動鉄心6を閉極位置保持部53を介して閉極位置において固定鉄心5に吸着保持する永久磁石M1(第一永久磁石)を備える。
また、固定鉄心5の、開極側端部の内壁には、可動軸Cの周囲を取り囲むように閉極側に突出する、断路位置保持部54を備える。断路位置保持部54の外側には、断路位置保持部54を介して可動鉄心6を断路位置において吸着保持する永久磁石M2(第二永久磁石)を備える。
固定鉄心5の固定第一フランジ部51の内側先端には、磁性を有する磁場遮蔽鉄板F1(第一磁場遮蔽部材:磁性を有する導電体)が固定されている。また、磁場遮蔽鉄板F1の開極側には、磁場遮蔽鉄板F1と電気的に接続された非磁性の渦電流誘導銅板D1(第一渦電流誘導部材:非磁性の導電体)が磁場遮蔽鉄板F1と面一に接続されている。同様に固定鉄心5の固定第二フランジ部52の内側先端には、磁場遮蔽鉄板F2(第二磁場遮蔽部材:磁性を有する導電体)が固定され、磁場遮蔽鉄板F2の開極側には、磁場遮蔽鉄板F2と電気的に接続された渦電流誘導銅板D2(第二渦電流誘導部材:非磁性の導電体)が磁場遮蔽鉄板F2と面一に接続されている。
固定第一フランジ部51の閉極側の根元には、可動鉄心6の軸心と同軸に閉極コイル91を備える。また、固定第一フランジ部51と固定第二フランジ部52との間には、可動鉄心6の軸心と同軸に配置された開極コイル92を備え、固定第二フランジ部52の開極側には、可動鉄心6の軸心と同軸に断路コイル93を備える。
可動鉄心6は、可動鉄心軸60の閉極側端部に、開閉方向に垂直に外側に小さく突出する可動第一フランジ部61と、可動鉄心軸60の開極側端部に、開閉方向に垂直に外側に大きく突出する可動第二フランジ部62とを備える。
可動鉄心6が、図1(a)に示す閉極位置にあるときは、可動鉄心6の可動第一フランジ部61は、閉極コイル91の内側に位置し、可動第二フランジ部62は、開極コイル92の内側に位置する。可動鉄心6が、図1(c)に示す開極位置にあるときは、可動鉄心6の可動第一フランジ部61は、磁場遮蔽鉄板F1の内側に位置し、可動第二フランジ部62は、磁場遮蔽鉄板F2の内側に位置する。また、可動鉄心6が、図1(d)に示す断路位置にあるときは、可動鉄心6の可動第一フランジ部61は、開極コイル92の内側に位置し、可動第二フランジ部62は、断路コイル93の内側に位置する。
図示していないが、閉極コイル91、開極コイル92、および断路コイル93には、それぞれコンデンサに電荷を充電して各コイルに放電する駆動回路が備えられている。開閉器100が設置される環境によっては電池や直流電源を電源としてもよい。
次に、上述の3位置で、可動鉄心6を保持する方法について説明する。
図3は、接圧バネS1、開極バネS2及び断路器投入バネS3の3つのバネ荷重の合力の遷移と、各コイル91〜93に無通電時における永久磁石M1、M2の可動鉄心6に対する吸着力の合力の遷移を示すグラフである。
実線は、バネ荷重の合力を示し、点線は、永久磁石M1、M2の吸着力の合力の遷移を示す。
縦軸は、バネ荷重と永久磁石M1、M2の吸着力の大きさで、プラス方向は、バネ荷重については開極方向の荷重を示し、永久磁石M1、M2の吸着力については、閉極方向の荷重を示す。力の大きさを視覚的に比較できるように開閉方向を逆にして描いている。縦軸のマイナス方向は、それぞれ逆となり、バネ荷重については閉極方向、永久磁石M1、M2の吸着力については、開極方向の荷重を示す。そして、横軸は、可動鉄心6の位置を示す。
図1(a)に示す可動鉄心6が閉極位置にある状態においては、可動鉄心6は、永久磁石M1の吸着力によって固定鉄心5の閉極位置保持部53と閉極側の内側壁面5Hに吸着される。このとき、接圧バネS1と開極バネS2は、図1(c)に示す可動鉄心6が開極位置にある状態よりも圧縮された状態で保持される。図3に示すように、永久磁石M1による可動鉄心6に対する吸着力が、接圧バネS1と開極バネS2の荷重の合力よりも大きいことが閉極状態を維持できる条件となる。
次に、図1(c)に示す開極位置においては、開極バネS2は、依然として圧縮されてはいるが、可動鉄心6が、閉極位置にあるときよりも伸びた状態となる。このとき、開極バネS2は、可動軸Cの開極側先端にあるフランジ部C1を介して可動鉄心6に対して開極方向に荷重を加える。しかし、フランジ部C1は、軸受板8を介して断路器投入バネS3によって反対の閉極方向にも荷重が加えられており、断路器投入バネS3の荷重を開極バネS2の荷重よりも大きくすれば、可動軸Cが開極方向にそれ以上動くことはない。
軸受板8と断路器投入バネS3は、軸受板規制突起72によって可動範囲を開極位置から断路位置までに規制されているため、可動鉄心6は開極位置で保持される。また、このとき可動鉄心6は、永久磁石M1や永久磁石M2から距離が離れているため開極位置(c)においては永久磁石M1、M2の吸着力の影響はほとんど受けない。
次に、図1(d)に示す断路位置においては、可動鉄心6は、永久磁石M2による吸着力によって固定鉄心5の断路位置保持部54に吸着されて保持される。開極バネS2は閉極位置よりもさらに伸びた状態であるが依然として圧縮されている。断路器投入バネS3は、可動軸Cのフランジ部C1の移動によって押圧され、閉極位置よりも圧縮された状態で保持される。このときの永久磁石M2による吸着力は、閉極側に向く断路器投入バネS3の荷重と開極側に向く開極バネS2との荷重差よりも大きいことが、可動鉄心6が断路位置で保持されるための条件である。
次に、開閉器100の動作について図4を用いて説明する。
まず、開閉器100の電磁操作部50の開極動作について説明する。
図4(a)〜図4(e)は、開閉器100の電磁操作部50の開極動作を示す模式図である。可動鉄心6は、図4(a)に示す閉極位置から開極方向へ移動を開始し、図4(e)に示す開極位置で移動を停止する。黒色矢印が永久磁石M1による磁束を示し、白抜き矢印は、開極コイル92の励磁による磁束を示す。
図5の実線で示すグラフは、開極動作中の可動鉄心6の位置、すなわち、可動鉄心6が閉極位置から動作を開始し、閉極位置で動作を停止するまでの、可動鉄心6の位置の変化を示すグラフである。縦軸が可動鉄心6の位置を示し、横軸が開極動作開始から、開極動作完了までの経過時間を示す。
図5の点線で示すグラフは、開極動作中の可動鉄心6に作用する荷重の合力の変化を示すグラフである。可動鉄心6には、可動鉄心6の位置によって、永久磁石(主にM1)の磁力、開極コイル92による磁束の流れによって発生する電磁力及び接圧バネS1、開極バネS2による荷重の合力が作用する。
なお、図5における上記各荷重の合力は、縦軸のプラス側が閉極方向、マイナス側が開極方向へ向かう力である。
図4(a)に示す閉極状態においては、永久磁石M1による磁束により可動鉄心6は、固定鉄心5の閉極位置保持部53と閉極側の内側壁面5Hに吸着保持される。開極動作を行う場合には、開極コイル92を励磁することで、図4(b)の白矢印に示すように、永久磁石M1の磁束を打ち消すような磁束を発生させる。
このとき、可動鉄心6の閉極位置保持部53では、吸着方向の磁束が逆に強められてしまう(図4(b)の丸印A部分)が、永久磁石M1の近隣部分は磁気抵抗が高いので開極コイル92の磁束は通過し辛く問題は無い。一方で、可動鉄心6の可動第一フランジ部61が固定鉄心5の閉極側の内側壁面5Hと接触する部分(図4(b)丸印B部分)では、永久磁石M1の磁束が打ち消されるために、可動鉄心6全体としては、固定鉄心5に対する吸着力は弱められる。また、磁場遮蔽鉄板F1が可動鉄心6の可動第一フランジ部61と隣接する角部分(図4(b)の丸印C部分)には、可動鉄心6の可動第一フランジ部61から磁場遮蔽鉄板F1へ可動方向に通る磁束があり、この磁束によって開極方向に電磁力が発生する。
可動鉄心6の固定鉄心5に対する磁力(電磁力+永久磁石の磁力)による吸着力が、接圧バネS1と開極バネS2との荷重の合力よりも小さくなったとき、可動鉄心6は開極方向に動き始める。この可動鉄心6の動き始めは、図5のT2における状態である。ただし、固定鉄心5と可動鉄心6との間の開閉方向の隙間が小さい動き出し当初は、永久磁石M1の影響が強いため開極コイル92と永久磁石M1の磁束によって発生する磁力の合力は、依然として閉極方向に働いている。
接圧バネS1と開極バネS2との荷重の合力によって可動鉄心6が開極方向に動き、固定鉄心5の閉極側の内側壁面5Hと可動鉄心6の閉極側端部6Hとの間の間隔が大きくなると、永久磁石M1の影響が小さくなり、上記磁力の合力は、開極方向に働く。よって、開極動作の中盤においては、可動鉄心6は、接圧バネS1と開極バネS2と開極コイル92の電磁力との合力によって駆動される。この動作は、図5のT2からT3までに相当する。
可動鉄心6に対して働く電磁力は、開極動作の途中までは開極方向に働くが、可動鉄心6が図4(c)に示す位置に到達すると、可動鉄心6の可動第一フランジ部61、可動第二フランジ部62と磁場遮蔽鉄板F1、F2とのそれぞれの対向面積が大きくなるため、開極コイル92の磁束による開極方向への電磁力は働かなくなる。
そして、磁場遮蔽鉄板F1に磁束が通過することで発生する渦電流(詳細は後述)によって、可動鉄心6に対して今度は閉極方向に向かう電磁力が働くようになる。この状態は、図5のT3からT4に相当する。
可動鉄心6が、開極位置から更に開極方向の図4(d)に示すような位置に移動し過ぎた場合には、電磁力と断路器投入バネS3の反発力の合力によって、可動鉄心6に対して閉極方向に力が働き、可動鉄心6は、開極位置に押し戻され、図4(e)に示す開極位置で停止する。
可動鉄心6に対して作用する渦電流ブレーキ(渦電流によって発生する電磁力)について説明する。
図6(a)は、渦電流の発生する状態にある電磁操作部50を示す図である。
図6(b)は、本願発明に係る渦電流誘導銅板D1、D2を取り付けない場合の渦電流の状態を示し、図6(c)は、渦電流誘導銅板D1、D2を取り付けた場合の渦電流の状態を示している。
図6(a)に示す白抜きの点線矢印は、可動鉄心6の移動方向(開極方向)を示し、白抜きの実線矢印は開極コイル92によって発生する磁束の流れを示す。また、図6(b)、(c)の磁場遮蔽鉄板F1、F2上に描かれている楕円形の矢印は、渦電流の方向を示し、斜線矢印は、渦電流によって生じる電磁力の方向を示す。
図6(a)の場合、磁場遮蔽鉄板F1、F2と可動第一フランジ部61、可動第二フランジ部62の外側先端部(点線で囲んだ部分)との対向面において、磁場遮蔽鉄板F1、F2の開極側は開極コイル92による鎖交磁束が大きくなり、閉極側は鎖交磁束が小さくなる。この磁束変化を打ち消す方向に渦電流が発生するため、渦電流の流れは、図6(b)に示すようになる。すると磁場遮蔽鉄板F1、F2を流れる渦電流に開極コイル92の磁束が鎖交することによって電磁力が発生する。
フレミングの左手の法則により、磁場遮蔽鉄板F1、F2の中央部を流れる渦電流Y、yと、開極コイル92の磁束によって発生する電磁力(図6(b)、(c))中の斜線矢印)は、磁場遮蔽鉄板F1、F2に対しては開極方向に働くため、可動鉄心6には、図6(a)の斜線矢印が示す閉極方向に働き、可動鉄心6に制動力がかかる。
磁場遮蔽鉄板F1、F2で発生する渦電流の極性は可動鉄心6の移動方向によって反転するため、渦電流による電磁力は、可動鉄心6の移動を妨げる方向に常に発生し、開極バネS2と断路器投入バネS3による振動を減衰させ、やがて可動鉄心6は、開極位置で停止する。この動作は、図5のT4からT5までに相当する。
なお、磁場遮蔽鉄板F1と磁場遮蔽鉄板F2とでは、開極コイル92の磁束の向きが反対となるが、渦電流の向きも反対になるので、渦電流によって発生する電磁力は、どちらも同じ方向となる。このように磁場遮蔽鉄板F1、F2の中央部を流れる渦電流Y、yは、可動鉄心6に対する制動力に寄与するが、磁場遮蔽鉄板F1、F2の閉極側端部を流れる渦電流X、x及び開極側端部を流れる渦電流Z、zと、開極コイル92の磁束とによって発生する電磁力は、図6(b)、(c)中の斜線矢印と反対方向に働くため、渦電流Y、yによる制動力を阻害する。
そこで、渦電流Y、yによる制動力を向上させるために、図6(c)に示すように磁場遮蔽鉄板F1、F2の開極側に渦電流誘導銅板D1、D2を電気的に接続する。渦電流誘導銅板D1、D2により、渦電流Y、yが流れる経路の抵抗値を低減することにより渦電流Y、yが増加する。
このとき渦電流Y、yだけでなく、渦電流Z、zも増加するが、渦電流Z、zの大部分は、渦電流誘導銅板D1、D2を流れるため、磁性体部分を主に通過する開極コイル92の磁束と鎖交せず、これにより、可動鉄心6の制動力を阻害する成分の電磁力を低減できる。これにより渦電流による制動力の向上が期待できる。
なお、渦電流誘導銅板D1、D2を磁場遮蔽鉄板F1、F2の閉極側には取り付けない理由は、開極動作時の可動鉄心6の動き始めにおける開極方向への電磁力が発生しづらくなるからである。本実施の形態のように、磁場遮蔽鉄板F1、F2の開極側のみに渦電流誘導銅板D1、D2を取り付ける方が、速い開極速度が必要な開閉器には都合がよい。
なお、可動鉄心6が、開極位置から更に断路方向に移動した場合、可動軸Cが、軸受板8に衝突し、動作する部分の質量の総計が増え、軸受板8や断路器投入バネS3分の質量分の運動エネルギーが吸収される。したがって、軸受板8の質量を大きくすることで開極位置での停止に必要な電磁力による制動力を小さくすることができる。
次に、開閉器100の電磁操作部50の断路動作について説明する。
図7(a)〜図7(c)は、開閉器100の電磁操作部50の断路動作を示す模式図である。可動鉄心6は、図7(a)に示す開極位置から断路方向へ移動を開始し、図7(c)に示す断路位置で移動を停止する。黒色矢印が永久磁石M2による磁束を示し、白抜き矢印は、断路コイル93の励磁による磁束を示す。
図8の実線で示すグラフは、断路動作中の可動鉄心6の位置、すなわち、可動鉄心6が開極位置から動作を開始し、断路位置で動作を停止するまでの、可動鉄心6の位置の変化を示すグラフである。縦軸が可動鉄心6の位置を示し、横軸が断路動作開始から、断路動作完了までの経過時間を示す。
図8の点線で示すグラフは、断路動作中の可動鉄心6に作用する荷重の合力の変化を示すグラフである。可動鉄心6には、可動鉄心6の位置によって、永久磁石M1、M2の磁力、断路コイル93による磁束の流れによって発生する電磁力及び各バネによる荷重の合力が作用する。
なお、図8における上記各荷重の合力は、縦軸のプラス側が閉極方向、マイナス側が断路方向へ向かう力である。
図7(a)に示すように、開極位置に可動鉄心6が保持された状態から、断路コイル93を励磁すると図7(b)の白抜き矢印に示すように磁束が発生し、断路方向に働く電磁力が発生する。断路方向の電磁力が、開極バネS2(断路方向に荷重)と断路器投入バネS3(閉極方向に荷重)の荷重差よりも大きくなると可動鉄心6は、断路方向へ動きだし、図7(c)に示すように断路位置まで移動する。
開極位置から断路位置に可動鉄心6が移動する間、可動鉄心6と固定鉄心5の断路位置保持部54の距離が近くなるほど永久磁石M2による磁束が増える。可動鉄心6が、断路位置保持部54に吸着して断路位置で停止した後は、断路コイル93の励磁を停止しても永久磁石M2の吸着力が、開極バネS2と断路器投入バネS3の荷重の合力よりも大きいため、可動鉄心6は断路位置に保持される。
また、断路動作中は、磁場遮蔽鉄板F1、F2には断路方向への移動を妨げるように渦電流が発生するため、可動鉄心6を低速に動作させることが可能になり低衝撃の断路が可能である。
次に、開閉器100の電磁操作部50の断路器投入動作について説明する。
図9(a)〜図9(c)は、開閉器100の電磁操作部50の断路器投入動作を示す模式図である。可動鉄心6は、図9(a)に示す断路位置から閉極方向へ移動を開始し、図9(c)に示す開極位置で移動を停止する。黒色矢印が永久磁石M2による磁束を示し、白抜き矢印は、開極コイル92の励磁による磁束を示す。
図10の実線で示すグラフは、断路器投入動作中の可動鉄心6の位置、すなわち、可動鉄心6が断路位置から動作を開始し、開極位置で動作を停止するまでの、可動鉄心6の位置の変化を示すグラフである。縦軸が、可動鉄心6の位置を示し、横軸が断路器投入動作開始から、断路器投入動作完了までの経過時間を示す。
図10の点線で示すグラフは、断路器投入動作中の可動鉄心6に作用する荷重の合力の変化を示すグラフである。可動鉄心6には、可動鉄心6の位置によって、永久磁石M1、M2の磁力、開極コイル92による磁束の流れによって発生する電磁力及び断路器投入バネS3の荷重と開極バネS2の荷重との合力が作用する。
なお、図10における上記各荷重の合力は、縦軸のプラス側が閉極方向、マイナス側が断路方向へ向かう力である。
図9(a)においては、可動鉄心6は、断路状態で永久磁石M2の吸着力により固定鉄心5の断路位置保持部54に保持されている。ここで開極コイル92を励磁すると、図9(b)の白抜き矢印に示すように磁束が発生し、永久磁石M2による吸着力を打ち消すことで、断路器投入バネS3の荷重と開極バネS2の荷重の合力によって可動鉄心6は閉極方向に動き始める。
断路器投入動作においては、開極動作に比べて駆動速度を大きくする必要はないので、渦電流誘導銅板D2を磁場遮蔽鉄板F1、F2の断路側に接続することで、磁場遮蔽鉄板F1、F2及び渦電流誘導銅板D1、D2で発生する渦電流による断路方向に働く電磁力によって可動鉄心6を低速に動作させ、図9(c)に示す開極位置において可動鉄心6が停止し易くする。
次に、開閉器100の閉極動作について説明する。
図11(a)〜図11(c)は、開閉器100の電磁操作部50の閉極動作を示す模式図である。可動鉄心6は、図11(a)に示す開極位置から閉極方向へ移動を開始し、図11(c)に示す閉極位置で移動を停止する。黒色矢印が永久磁石M1による磁束を示し、白抜き矢印は、閉極コイル91の励磁による磁束を示す。
図12の実線で示すグラフは、閉極動作中の可動鉄心6の位置、すなわち、可動鉄心6が開極位置から動作を開始し、閉極位置で動作を停止するまでの、可動鉄心6の位置の変化を示すグラフである。縦軸が、可動鉄心6の位置を示し、横軸が閉極動作開始から、閉極動作完了までの経過時間を示す。
図12の点線で示すグラフは、閉極動作中の可動鉄心6に作用する荷重の合力の変化を示すグラフである。可動鉄心6には、可動鉄心6の位置によって、永久磁石M1、M2の磁力、閉極コイル91による磁束の流れによって発生する電磁力及び接圧バネS1と開極バネS2との荷重の合力が作用する。
なお、図12における上記各荷重の合力は、縦軸のプラス側が閉極方向、マイナス側が断路方向へ向かう力である。
可動鉄心6が、図11(a)に示す開極位置に保持された状態で閉極コイル91を励磁すると、図11(b)に示すように磁束が発生し、閉極方向に働く電磁力が発生する。閉極方向の電磁力が開極バネS2の荷重よりも大きくなると、可動鉄心6が閉極方向に向かって動きだし、図11(c)に示すように閉極位置まで移動する。閉極位置に移動後は、永久磁石M1の磁束が強くなり、永久磁石M1による吸着力が、接圧バネS1と開極バネS2の荷重の合力よりも大きいので、閉極コイル91の励磁を停止しても可動鉄心6は、閉極位置に保持される。
また、駆動途中では磁場遮蔽鉄板F1、F2で発生する渦電流によって閉極方向に働く電磁力が抑制されるため、低速で閉極することが可能になり閉極時に固定電極2や可動電極3に発生する衝撃を低減することができ、各電極のダメージを低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る開閉器100によれば、可動鉄心6の駆動途中に磁場遮蔽鉄板F1、F2に発生する渦電流による電磁力を制動力として活用できるので、小型で、部品点数の少ない開閉器100を提供できる。
また、可動鉄心6の可動範囲の中間位置での渦電流による電磁力を用いた制動を実現できるので遮断器と断路器とを兼ねた開閉器100を安価に製造できる。
また、磁場遮蔽鉄板F1、F2の開極側に渦電流誘導銅板D1、D2を電気的に接続することにより、制動力を阻害する成分の電磁力を低減できる。これにより渦電流による制動力を向上させることができる。
また、渦電流誘導銅板D1、D2を、磁場遮蔽鉄板F1、F2の開極側にだけ取り付けることにより、開極動作に比べて高速な駆動速度を必要としない閉極動作や、断路投入動作においては可動鉄心6の動作速度を抑制することができるので開閉器100の耐久性を向上できる。反対に、高速な開極動作を要求されない場合は、渦電流誘導銅板D1、D2を、磁場遮蔽鉄板F1、F2の閉極側に取り付けても良い。
また、固定鉄心5及び可動鉄心6は、鉄心片を積層した積層鉄心でも良いし、一体の鉄心でも良い。
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2に係る開閉器を、実施の形態1と異なる部分を中心に図を用いて説明する。
図13(a)〜図13(d)は、開閉器の電磁操作部250の開極動作を示す模式図である。
本実施の形態に係る開閉器と実施の形態1に係る開閉器100とは、固定鉄心205の構成が異なる。
可動鉄心6は、図13(a)に示す閉極位置から開極方向へ移動を開始し、図13(e)に示す開極位置で移動を停止する。黒色矢印が永久磁石2M1による磁束を示し、白抜き矢印は、開極コイル92の励磁による磁束を示す。
固定鉄心205は、固定鉄心205の固定第一フランジ部251、固定第二フランジ部252の内側端部の閉極側に、開閉方向に垂直に内側に突出する凸部251t(第一凸部)、凸部252t(第二凸部)を備える。そして凸部251t、252tの開極側に、凸部251t、252tの内壁面と面一になるように、磁場遮蔽鉄板2F1、2F2を備える。更に、磁場遮蔽鉄板2F1の開極側には、磁場遮蔽鉄板2F1と電気的に接続された非磁性の渦電流誘導銅板D1(第一渦電流誘導部材)が磁場遮蔽鉄板2F1と面一に接続されている。また、磁場遮蔽鉄板2F2の開極側には、磁場遮蔽鉄板2F2と電気的に接続された非磁性の渦電流誘導銅板D2(第二渦電流誘導部材)が磁場遮蔽鉄板2F2と面一に接続されている。
可動鉄心6の開極動作の動き始めに発生する、開極方向への電磁力に寄与する磁束が固定鉄心205の凸部251t、252tを通る。これにより、開極動作開始当初に開極方向に働く電磁力を実施の形態1に比べて大きくすることが可能である。
開極方向へ働く電磁力を大きくすると、開極バネや接圧バネの荷重を小さくすることができ、閉極位置の保持に必要な永久磁石2M1の吸着力も小さくすることができるので、永久磁石2M1を小型化でき、開閉器を低コスト化することができる。
また、開極バネの荷重を小さくすることができれば開極位置で停止するために必要な制動力も小さくすることができるので、磁場遮蔽鉄板2F1、2F2や開極コイル92を小型化することができる。また、図13(c)のような位置に可動第一フランジ部61、可動第二フランジ部62があると、渦電流の影響で磁束は固定鉄心205の固定第一フランジ部251、固定第二フランジ部252に集中し易い。凸部251t、252tを備えることにより、これらの部分を通る磁束の閉極方向成分を増やして、閉極方向に働く電磁力を増加させることができるので、渦電流によって発生する制動力を補うことが可能である。
本発明の実施の形態2に係る開閉器によれば、開極動作の当初に可動鉄心6に働く開極方向へ働く電磁力を増加させることができる。また、開極位置近辺では可動鉄心6に働く制動力を補うことができる。
実施の形態3.
以下、本発明の実施の形態3に係る開閉器を、実施の形態1と異なる部分を中心に図を用いて説明する。
図14(a)〜図14(c)は、開閉器300の開極動作を示す模式図である。
図14(a)は閉極状態、図14(b)は駆動途中、図14(c)は開極状態を示す。
実施の形態1及び実施の形態2の開閉器は、閉極位置、開極位置、断路位置の3位置で閉極状態、開極状態、断路状態を保持できるものであった。本実施の形態に係る開閉器300では、開閉器100から、断路機能のために必要な、断路コイル93、永久磁石M2、軸受板8、軸受板規制突起72、断路器投入バネS3を除き、閉極位置、開極位置の2位置で状態を切り替え保持できる開閉器300とした。
閉極状態の保持方法は、実施の形態1で説明した開閉器100と同様である。開極状態においては、開極バネS2の荷重によって可動鉄心6は、固定鉄心305の開極側の開極位置保持部354に固定されるため、永久磁石M2は不要である。動作方法は図示しないが、実施の形態1で説明した開極動作と閉極動作と同様である。また、本実施の形態では、永久磁石M2は用いないので、開極位置保持部354は、ストッパとして機能すれば樹脂等を用いても良い。
本発明の実施の形態3に係る開閉器300によれば、実施の形態1と同様に、磁場遮蔽鉄板F1、F2で発生する渦電流による制動力を利用することで低衝撃な開極動作や閉極動作が可能になる。これにより、部品点数が少なく高信頼な開閉器300を提供することが可能である。
実施の形態4.
以下、本発明の実施の形態4に係る開閉器を、実施の形態1と異なる部分を中心に図を用いて説明する。
図15は、電磁操作部450の要部拡大断面模式図である。
本実施の形態では、固定鉄心405は、第一固定鉄心5aと第二固定鉄心5bの2つの鉄心に分割されている。実施の形態1の開閉器100では、万一、開極動作時に可動鉄心6がオーバトラベルした場合に、開極コイル92の磁束によって、可動鉄心6を固定鉄心5の断路位置保持部54側に吸引する電磁力も発生してしまう。この力は、これまで説明した渦電流による制動力を阻害する。そこで、固定鉄心405を第一固定鉄心5aと第二固定鉄心5bの2つの鉄心に分割し、分割部分に空隙Gを設けて磁気抵抗を増大させ、上述の阻害要因となる電磁力を抑制する。分割場所は、固定第二フランジ部52の断路側である。なお、空隙Gに替えて非磁性体を挟んでも良い。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

Claims (7)

  1. 固定電極と、前記固定電極に対して接離可能な可動電極と、
    前記固定電極と前記可動電極とを開閉する電磁操作部とを備え、
    前記電磁操作部は、固定鉄心と、前記固定鉄心の内部を前記固定電極と前記可動電極の開閉方向に移動する可動鉄心と、
    前記可動鉄心に対して開極方向に荷重を加える開極バネとを備え、
    前記固定鉄心は、
    前記固定鉄心の内側の両側壁面から開閉方向に垂直に突出する固定第一フランジ部と、
    前記固定第一フランジ部の開極側に前記固定第一フランジ部と間隔を開けて、前記固定鉄心の内側の両側壁面から開閉方向に垂直に突出する固定第二フランジ部とを備え、
    前記固定第一フランジ部の内側先端に、磁性を有する導電体からなる第一磁場遮蔽部材を備え、
    前記固定第二フランジ部の内側先端に、磁性を有する導電体からなる第二磁場遮蔽部材を備え、
    前記固定第一フランジ部の内側先端に、前記第一磁場遮蔽部材と電気的に接続された非磁性の導電体からなる第一渦電流誘導部材を、前記第一磁場遮蔽部材の開閉方向の少なくともいずれか一方に備え、
    前記固定第二フランジ部の内側先端に、前記第二磁場遮蔽部材と電気的に接続された非磁性の導電体からなる第二渦電流誘導部材を、前記第二磁場遮蔽部材の開閉方向の少なくともいずれか一方に備え、
    前記可動鉄心は、
    前記可動鉄心の可動鉄心軸から、前記開閉方向に垂直に両側に突出し、
    前記可動鉄心の開極位置において前記第一磁場遮蔽部材と対向する可動第一フランジ部と、
    前記可動鉄心の前記開極位置において前記第二磁場遮蔽部材と対向する可動第二フランジ部とを備え、
    前記電磁操作部は、
    前記固定第一フランジ部の閉極方向側に、前記可動鉄心の軸心と同軸に配置され、前記可動鉄心を電磁力で閉極方向に移動させる閉極コイルと、
    前記固定第一フランジ部の開極方向側かつ、前記固定第二フランジ部の閉極方向側に、前記可動鉄心の軸心と同軸に配置され、前記可動鉄心を電磁力で開極方向に移動させる開極コイルと、
    前記可動鉄心の閉極位置において、前記可動鉄心を前記固定鉄心に吸着させる第一永久磁石とを備えた開閉器。
  2. 前記第一渦電流誘導部材は、前記第一磁場遮蔽部材の開極側に配置され、
    前記第二渦電流誘導部材は、前記第二磁場遮蔽部材の開極側に配置されている請求項1に記載の開閉器。
  3. 前記固定第一フランジ部は、内側先端の閉極側端部に、内側に突出する第一凸部を有し、
    前記固定第二フランジ部は、内側先端の閉極側端部に、内側に突出する第二凸部を有し、
    前記第一凸部と、前記第一磁場遮蔽部材と、前記第一渦電流誘導部材とが、前記開閉方向に面一となり、
    前記第二凸部と、前記第二磁場遮蔽部材と、前記第二渦電流誘導部材とが、前記開閉方向に面一となるように構成されている請求項1又は請求項2に記載の開閉器。
  4. 前記固定第一フランジ部は、
    前記固定第一フランジ部の内側先端の開極側端部に、開極方向に突出し、前記可動鉄心が前記閉極位置にあるときに前記可動第二フランジ部と吸着して、前記可動第二フランジ部を保持する閉極位置保持部を備え、
    前記第一永久磁石は、前記閉極位置保持部の外側又は内側に取り付けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の開閉器。
  5. 前記電磁操作部は、
    前記固定第二フランジ部の開極方向側に、前記可動鉄心の軸心と同軸に配置され、前記可動鉄心を電磁力で、前記開極位置から更に前記開極方向と同一の断路方向に移動させる断路コイルと、
    前記可動鉄心の断路位置において、前記可動鉄心を前記固定鉄心に吸着させる第二永久磁石と、
    前記可動鉄心が前記断路位置と前記開極位置との間にあるときに、前記可動鉄心に対して閉極方向に荷重を加える断路器投入バネとを備えた請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の開閉器。
  6. 前記固定鉄心は、開極側端部の内壁に、閉極側に突出して、前記断路位置において前記可動第二フランジ部を保持する断路位置保持部を備え、
    前記断路位置保持部の外側に前記第二永久磁石を備える請求項5に記載の開閉器。
  7. 前記固定鉄心は、前記固定第二フランジ部の断路側において、開極側の第一固定鉄心と、断路側の第二固定鉄心に分割され、前記第一固定鉄心と前記第二固定鉄心との間に、空隙又は非磁性体を有する請求項5又は請求項6に記載の開閉器。
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