JP2017208316A - 開閉器用電磁操作装置 - Google Patents

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孝幸 甲斐
Takayuki Kai
孝幸 甲斐
知孝 矢野
Tomotaka Yano
知孝 矢野
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Abstract

【課題】駆動コイルの磁束による磁力によって生ずる固定鉄心への吸引力を減速のためのばねを受けるばね受けに加えて可動鉄心の減速作用に寄与させ、小型で部品点数の少ない開閉器用電磁操作装置を提供する
【解決手段】固定鉄心120と、固定鉄心120の内空間で直動可能な可動鉄心130と、固定鉄心120内に配置された2つの駆動コイル140、141と、固定鉄心120の内空間に配置され、一端が固定鉄心120の内壁との間で位置規制される復帰ばね160と、固定鉄心120の内空間で可動範囲を規制されつつ復帰ばね160を受ける磁性体のばね受け170とを備え、復帰ばね160は可動鉄心130の可動範囲の一部の区間で復帰ばね受け170を介して、圧縮・解放されるよう構成し、復帰ばね受け170の可動範囲の端部で固定鉄心120と可動鉄心130の両方に磁気的に吸引可能に構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、開閉器用電磁操作装置、特に、電力機器用の開閉器における電磁操作装置に関し、電気回路を開閉する遮断器、断路器、接地器等の開閉器に備えられた電磁操作装置に関するものである。
電力系統には、事故電流から系統を保護するために事故電流を遮断する遮断器や、電力機器を確実に系統から切り離す断路器、接地することで感電を防止する接地開閉器といった開閉器が備えられている。これら開閉器において、開操作や閉操作によって高速に移動する可動電極を緩やかに停止させるためにオイルダンパ等を用いている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−232825号公報
特許文献1で提案されているオイルダンパは、操作時の衝撃を低減する必要性から、可動部の可動範囲端部に緩衝機構として備えられている。このオイルダンパによって開閉器の長寿命化を図ることが可能である。
しかし、オイルダンパを用いた構成は、可動方向に大きくなってしまうことや、部品点数の増加、オイルダンパ自体の耐久性などが問題となる。
また、開閉器に備えられた操作装置としては、駆動コイルにより駆動される可動鉄心を備え部品点数が少なくメンテナンス性に優れたソレノイド型電磁操作装置がよく利用されているが、可動鉄心にブレーキをかけるための構成が固定鉄心の外部にあり、開閉器の部品数の増加や、可動方向に大型化するという課題がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、駆動コイルの磁束によって生ずる固定鉄心への吸引力を、減速のためのばねを受ける弾性部材受けに加えて可動鉄心の減速作用に寄与させ、オイルダンパを使用しないことで、小型で部品点数の少ない開閉器用電磁操作装置を提供することを目的とする。
この発明に係る開閉器用電磁操作装置は、固定鉄心と、前記固定鉄心に対し移動可能に設けられた可動鉄心と、前記固定鉄心および前記可動鉄心を流通する磁束を生成し前記可動鉄心を駆動する駆動コイルと、一端を固定部との間で位置規制され他端を前記可動鉄心と弾性部材受けを介して係合し前記可動鉄心を減速する弾性部材とを備え、前記駆動コイルの前記磁束による磁気力によって生ずる前記固定鉄心への吸引力を前記弾性部材受けに加え前記可動鉄心の減速作用に寄与するものである。
この発明によれば、駆動コイルの磁束によって生ずる固定鉄心への吸引力を弾性部材受けに加え可動鉄心の減速作用に寄与するようにしたので、小型で部品点数の少ない開閉器用電磁操作装置を提供できる。
この発明に係る実施の形態1における開閉器の構成を示す断面図である。 この発明に係る実施の形態1における開閉器の状態遷移図である。 この発明に係る実施の形態1における開閉器のストロークとばね荷重及び永久磁石の吸引力の関係を示したグラフである。 この発明に係る実施の形態1における開閉器用電磁操作装置内の磁束の経路を説明するための断面図である。 この発明に係る実施の形態2における開閉器の構成を示す断面図である。 この発明に係る実施の形態2における開閉器の状態遷移図である。 この発明に係る実施の形態2における開閉器のストロークとばね荷重及び永久磁石の吸引力の関係を示したグラフである。 この発明に係る実施の形態3における開閉器の構成を示す断面図である。 この発明に係る実施の形態3における開閉器の状態遷移図である。 この発明に係る実施の形態3における開閉器用電磁操作装置内の磁束の経路を説明するための図である。
実施の形態1.
(開閉器全体の構成)
この発明に係る実施の形態1を図1から図4までについて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る開閉器1の概略構成を示す断面図である。固定電極10は、位置が固定された電極である。可動電極20は、固定電極10に対して接離可能な電極である。可動電極20の開極側には絶縁ロッド30が接続されている。絶縁ロッド30は、可動電極20と、絶縁ロッド30の開極側に接続された可動軸B:60とを電気的に絶縁する。可動軸B:60は、その内空間で付勢された接圧ばね40を介して可動軸B60の開極側に可動軸A:110が接続される。可動軸A:110には電磁操作装置100の固定鉄心120の内空間で可動鉄心130が接続される。固定鉄心120の開極方向側には開極ばね50が接続されており、可動軸A:110の開極側に固定された開極ばね受け70と固定鉄心120の間で圧縮される。この開極ばね50は可動軸A:110に対して開極方向に荷重を加える。
(電磁操作装置内の構成)
電磁操作装置100は、位置が固定された固定鉄心120の内空間に可動軸A:110を中心に配置されたコイルA:140とコイルB:141を備え、それぞれ固定鉄心120の内空間の閉極側と開極側に配置される。固定鉄心120の内空間は、左右の側面に突起部120Aがあり、この突起部120Aと固定鉄心120の閉極側で弾性部材である復帰ばね160が復帰ばね受け170を介して圧縮されている。復帰ばね160の閉極側は固定鉄心と接触し、復帰ばね160の開極側は復帰ばね受け170を介して固定鉄心120の内空間にある側面の突起部120Aで可動範囲を規制される。永久磁石150は固定鉄心120の閉極側に配置されており、可動鉄心130が閉極方向に移動した際に、可動鉄心130を吸着保持する。
(電磁操作装置の動作説明)
図2は、この発明の実施の形態1に係る開閉器1の状態遷移図である。
図2の(A)は開極位置を表している。可動鉄心130や可動電極20は可動軸A:110を介して開極ばね50の荷重により固定された状態である。
図2の(B)は開極位置(A)から閉極位置(D)の間を移動中の状態で、可動鉄心130が復帰ばね受け170に接触した瞬間の状態を表している。
図2の(C)は開極位置(A)から閉極位置(D)の間を移動中の状態で、可動鉄心130が復帰ばね受け170を介して復帰ばね160を(B)の状態よりも圧縮した状態で、可動電極20と固定電極10が接触または乖離する瞬間の状態を表している。
図2の(D)は閉極状態を表す。可動鉄心130は永久磁石150の磁力によって固定鉄心120の閉極側に吸着し、接圧ばね40は可動軸A:110と可動軸B:60の内壁との間で圧縮された状態である。この圧縮量に応じた荷重で、可動電極20は固定電極10に押し付けられる。
図3は、この発明の実施の形態1に係る開閉器のストロークと各ばね荷重の合力及び永久磁石の吸引力の関係を示したグラフである。横軸は可動鉄心130のストロークで正方向が開極方向である。図3内の(A)〜(D)は図2の各位置(A)〜(D)に対応している。縦軸は永久磁石の吸引力と、各ばね荷重の合力である。比較し易くするため永久磁石の吸着力に対しては正方向が閉極方向を表し、各ばね荷重の合力に対しては正方向が開極方向を表す。
(閉極動作の説明)
次いで、図2を用いて動作の流れを詳しく説明する。
まずは閉極動作について説明する。閉極動作は開極位置(A)から(B)、(C)を経て、閉極位置(D)で停止する動作である。図2の開極位置(A)で閉極側にあるコイルA140を励磁すると、可動鉄心130には閉極方向に電磁力が発生し、可動鉄心130は、開極ばね50を圧縮しながら閉極方向に駆動される。
移動途中の(B)においては、可動鉄心130が復帰ばね受け170に接触することで、復帰ばね160は圧縮される。復帰ばね160を圧縮することで可動鉄心130の運動エネルギーが吸収され、可動鉄心130は減速する、これにより、可動電極20が固定電極10に衝突した時の衝撃を和らげ電極の破損や変形を防ぐことが可能になる。
また、復帰ばね受け170を磁性体にすることで固定鉄心120の突起部120Aと可動鉄心130の間に電磁力を発生させ、可動鉄心130の減速効果を高めることが可能である。
このときの磁束の流れを表したのが図4であり、復帰ばね受け170を磁性体にすることで、コイルA:140による磁束は、矢印が示すように、固定鉄心120の閉極側から固定鉄心120の突起部120Aを通り、復帰ばね受け170を介して可動鉄心130の上部を通り固定鉄心の閉極側に戻るように発生する。これにより復帰ばね受け170には、可動鉄心130と固定鉄心120の突起部120Aに吸着するような電磁力が発生するため、可動鉄心130が(B)の状態からさらに閉極方向に移動しようとした際に、復帰ばね受け170と可動鉄心130間の電磁力により可動鉄心130は減速することが可能である。
つまり(B)から閉極位置(D)の区間では復帰ばねの圧縮と復帰ばね受け170に発生する電磁力の双方により減速される。位置(C)は固定電極10と可動電極20が接触する位置であり、位置(B)から位置(C)までに減速することで電極接触時の衝撃を和らげることができる。
位置(C)からさらに閉極方向に可動鉄心130が移動すると、可動軸A:110と可動軸B:60の間の接圧ばね40が圧縮され、圧縮量に応じて可動電極20が固定電極10に押し付けられる。そして、さらに閉極方向に移動すると、閉極位置(D)で可動鉄心130が固定鉄心120に衝突し閉極動作を完了する。このときコイルA:140の励磁を停止しても永久磁石150による磁束によって、可動鉄心130は固定鉄心120に吸着し閉極位置(D)で保持される。
(開極動作の説明)
次に開極動作について説明する。
開極動作は、図2の閉極位置(D)から(C)、(B)を経て、開極位置(A)まで動く動作である。閉極位置(D)でコイルB:141を励磁することで、可動鉄心130に対して開極方向に電磁力が発生し、永久磁石150の閉極方向の吸着力が相殺され、開極ばね50、接圧ばね40、復帰ばね160の荷重とコイルB:141の電磁力により可動鉄心130は開極方向に駆動される。
閉極位置(D)から(C)の間は、コイルB:141による電磁力と、開極ばね50、接圧ばね40、復帰ばね160の荷重よって開極方向に駆動されるが、(C)からは可動電極20が固定電極10から離れることで、接圧ばね40の荷重は開極動作に寄与しなくなる。
(B)からさらに開極方向に移動した開極側では復帰ばね160も固定鉄心120の内空間で可動範囲を規制されるため開極ばね50の荷重とコイルB:141の電磁力によって開極方向に移動する。さらに開極方向に移動し、開極位置(A)で可動鉄心130は固定鉄心120内空間の開極側に衝突し開極動作を完了する。開極位置(A)でコイルB:141の励磁を停止しても可動鉄心130は開極ばね50の荷重により開極位置(A)で保持される。
以上のように、本実施の形態1においては、閉極動作時に可動電極20が固定電極10に衝突する前に、復帰ばね160の荷重および磁性体で構成された復帰ばね受け170に発生する電磁力によって、可動電極20は減速され、衝突時の衝撃を和らげることができるので、これまで使用されたオイルダンパを廃止して、小形で部品点数の少ない開閉器を提供できる。
なお、上述の説明では、復帰ばね受け170を磁性体で構成する旨説明しているが、ばね受け170 自体は非磁性体であっても、これと連動して動く部材が磁性体であれば、同様の効果を得ることができる。
この発明に係る実施の形態1における開閉器用電磁操作装置では、固定鉄心120と、前記固定鉄心120の内空間で直動可能な可動鉄心130と、前記固定鉄心120内に配置され、前記可動鉄心130の可動軸110を中心に巻かれ前記固定鉄心120および前記可動鉄心130を流通する磁束を生成して前記可動鉄心130を駆動する駆動コイル140と、前記固定鉄心120の内空間に配置され、一端が前記固定鉄心120内壁との間で位置規制された復帰ばね160からなる弾性部材と、前記固定鉄心120の内空間で可動範囲を規制されつつ前記弾性部材を受けるばね受け170からなる弾性部材受けとを備え、前記復帰ばね160からなる弾性部材は前記可動鉄心130の可動範囲の終端区間を含む一部の区間で前記弾性部材受けを介して圧縮または解放され、前記可動鉄心130の可動範囲の終端区間を含む一部の区間において前記復帰ばね160からなる弾性部材が前記駆動コイル140により駆動される前記可動鉄心130と前記弾性部材受けを介し他端を係合して圧縮され前記可動鉄心130を減速する開閉器用電磁操作装置であって、前記ばね受け170からなる弾性部材受けまたはこれと連動する連動部材を磁性体で構成して、前記弾性部材受けの可動範囲の終端区間を含む一部の区間で前記弾性部材受けの前記可動鉄心130との係合により前記弾性部材受けまたは前記連動部材に前記磁束を流通させ前記弾性部材受けを前記固定鉄心120と前記可動鉄心130の両方に磁気的に吸引可能となるように構成し、これにより前記ばね受け170からなる弾性部材受けに前記磁束による磁力に起因する前記固定鉄心120および前記可動鉄心130への吸引力を加え前記可動鉄心130の減速作用に寄与するものである。
この構成により、弾性部材受けに加えられる磁力を有効に活用して可動鉄心の減速作用に寄与することができ、小型で部品点数の少ない開閉器用電磁操作装置を提供できる。
実施の形態2.
(電磁操作装置内の構成)
この発明に係る実施の形態2を図5から図7までについて説明する。
実施の形態1においては、閉極動作時に電極衝突前の減速効果を期待できるが、開極動作においては減速されない。遮断のために開極速度が必要な遮断器の場合には、開極動作完了時に可動鉄心130が固定鉄心に衝突した時の衝撃が大きくなるため開極動作時の減速も必要となる場合がある。
実施の形態1の復帰ばね160を、開極側にも同様に備えることで開極動作時にも減速させることができる。以下、これを適用した本発明の実施の形態2について図を用いて説明する。
図5は、この発明の実施の形態2に係る開閉器1aの概略構成を示す断面図である。
図1の実施の形態1に係る開閉器1との違いは、開極ばね50と開極ばね受け70がなくなり、新たに復帰ばね161、復帰ばね受け171及び永久磁石151を固定鉄心120の内空間の開極側に追加したことである。また、実施の形態1で説明した開極ばね50と開極ばね受け70は開極速度を補うために使用することも想定されるが、本実施の形態ではこれらを省略した場合について説明する。
復帰ばね161の開極側は固定鉄心120の内空間の開極側に保持され、復帰ばね161の閉極側は復帰ばね受け161を介して可動鉄心130に接触している。図5の状態では可動鉄心130が開極位置で保持されているため、復帰ばね161は復帰ばね受け171を介して圧縮されており、可動鉄心130が閉極側に移動すると復帰ばね受け161は解放されるが、駆動途中で固定鉄心120の突起部120Aによって可動範囲を規制される。つまり、復帰ばね160と復帰ばね受け170が突起部120Aより閉極側で可動範囲を規制されるのに対し、復帰ばね161と復帰ばね受け171は固定鉄心内空間の突起部120Aより開極側で可動範囲を規制される。
(電磁操作装置の動作説明)
図6は実施の形態2に係る開閉器1aの状態遷移図である。
図6の(A)は開極位置を表している。復帰ばねB:161が圧縮された状態で、永久磁石B:151により可動鉄心130が固定鉄心120に吸着保持された状態である。
図6の(B)は開極位置(A)から閉極位置(D)の間を移動中の状態で、可動鉄心130が復帰ばね受けA:170と復帰ばね受けB:171に接触または離反する瞬間の状態を表している。
図6の(C)は開極位置(A)から閉極位置(D)の間を移動中の状態で、可動鉄心130が復帰ばね受けA:170を介して復帰ばねAを(B)よりも圧縮した状態で、可動電極20と固定電極10が接触または乖離する瞬間の状態を表している。
図6の(D)は閉極状態を表す。可動鉄心130は永久磁石A:150の磁力によって固定鉄心120の閉極側に吸着し、接圧ばね40は可動軸A:110と可動軸B60の間で圧縮された状態である。この圧縮量に応じた荷重で、可動電極20は固定電極10に押し付けられる。
図7は、この発明の実施の形態2に係る開閉器1aのストロークと各ばね荷重の合力及び永久磁石の吸引力の関係を示したグラフである。横軸は可動鉄心130のストロークで正方向が開極方向である。図7内の(A)〜(D)は図6の各位置(A)〜(D)に対応している。縦軸は永久磁石の吸引力と、各ばね荷重の合力である。比較し易くするため永久磁石の吸着力に対しては正方向が閉極方向を表し、各ばね荷重の合力に対しては正方向が開極方向を表すようにしている。
(開極動作の説明)
開極動作は図6の閉極位置(D)から(C)、(B)を経て、開極位置(A)まで動く動作である。閉極位置(D)でコイルB:141を励磁することで、可動鉄心130に対して開極方向に電磁力が発生し、永久磁石による閉極方向の吸着力が相殺され、接圧ばね40、復帰ばね160の荷重とコイルB:141の電磁力により可動鉄心130は開極方向に駆動される。
閉極位置(D)から(C)の間は、コイルB:141による電磁力と、接圧ばね40、復帰ばね160の荷重によって駆動されるが、(C)からは可動電極20が固定電極10から離れることで、接圧ばね40の荷重は開極動作に寄与しなくなる。さらに開極方向に移動した(B)から開極側では復帰ばね160も固定鉄心120の内空間で可動範囲を規制されるためコイルB:141の電磁力と慣性力によって開極方向に移動する。
(B)よりさらに開極方向に移動すると可動鉄心130は復帰ばね受けB:171に接触することで、復帰ばねB:161を圧縮する。復帰ばねB:161を圧縮することで可動鉄心130の運動エネルギーが吸収され、可動鉄心130は減速する、これにより、可動鉄心130が固定鉄心120に衝突した時の衝撃を和らげ部品の破損や変形を防ぐことが可能になる。
なお、図4に示した実施の形態1の復帰ばね受け170と同様に復帰ばね受けB:171を磁性体にすることで、復帰ばね受けB:171は可動鉄心130と固定鉄心120の突起部120Aに吸着しようとするため、可動鉄心130が(B)の位置からさらに開極方向に移動しようとした際に、復帰ばね受けB171と可動鉄心130の間に発生する電磁力により、可動鉄心130は減速する。つまり(B)から閉極位置(A)の区間では復帰ばねB161の圧縮と復帰ばね受けB:171に発生する電磁力により可動鉄心130は減速される。
開極位置(A)で可動鉄心130は固定鉄心内空間の開極側に衝突し開極動作を完了する。なお、開極位置(A)でコイルB:141の励磁を停止しても永久磁石151の吸着力により開極位置(A)で保持される。
(閉極動作の説明)
閉極動作は図6の開極位置(A)から(B)、(C)を経て、閉極位置(D)で停止する動作である。開極位置(A)でコイルA140を励磁すると、可動鉄心130には閉極方向に電磁力が発生するため、永久磁石B:151の開極方向の吸着力は相殺され、可動鉄心130は、復帰ばねB:151の荷重とコイルA:140の電磁力によって閉極方向に駆動される。
移動途中の(B)においては、復帰ばね受けB:171は固定鉄心120内空間の側面の突起部120Aにより可動範囲を規制されているため、可動鉄心130から離れる。その一方で、可動鉄心130が復帰ばね受けA:170に接触することで、復帰ばねA:160が圧縮される。
つまりこの位置で、ばねの荷重は反転し閉極方向から開極方向に変わる。(B)よりも閉極位置方向に移動すると、復帰ばねA:160は圧縮されるので可動鉄心130の運動エネルギーが吸収され、可動鉄心130は減速する。これにより、可動電極20が固定電極10に衝突した時の衝撃を和らげ電極の破損や変形を防ぐことが可能になる。
また、復帰ばね受けA:170を磁性体とすることで固定鉄心120の突起部120Aと可動鉄心130の間に電磁力を発生させることで、可動鉄心130の減速効果を高めることが可能である。このときの磁束の流れは、実施の形態1で説明した図4と同様であり、復帰ばね受けA:170を磁性体にすることで、コイルA:140による磁束は、矢印が示すように、固定鉄心120の閉極側から固定鉄心120の突起部120Aを通り、復帰ばね受けA:170を介して可動鉄心130を通り固定鉄心120の閉極側に戻るように発生する。これにより復帰ばね受けA:170は可動鉄心130と固定鉄心120の突起部120Aに吸着しようとするため、可動鉄心130が(B)の状態からさらに閉極方向に移動しようとした際に、復帰ばね受けA:170と可動鉄心130の間に発生する電磁力により可動鉄心130は減速することが可能である。つまり(B)から閉極位置(D)の区間では復帰ばねの圧縮と復帰ばね受けA:170に発生する電磁力により減速される。位置(C)は固定電極10と可動電極20が接触する位置であり、位置(B)から位置(C)までに減速することで電極接触時の衝撃を和らげることができる。
位置(C)からさらに閉極方向に可動鉄心130が移動すると、可動軸A:110と可動軸B:60の間の接圧ばね40が圧縮され、圧縮量に応じて可動電極20が固定電極10に押し付けられる。そして、さらに閉極方向に移動すると、閉極位置(D)で可動鉄心130が固定鉄心120に衝突し閉極動作を完了する。このときコイルA:140の励磁を停止しても永久磁石A:150による磁束によって、可動鉄心130は固定鉄心120に吸着し閉極位置(D)で保持される。
以上のように、本実施の形態2においては、実施の形態1でも説明した閉極動作時の低衝撃化に加えて、開極動作時に可動鉄心130が固定鉄心120に衝突する前に、復帰ばねB:161の荷重および磁性体で構成された復帰ばね受けB:171に発生する電磁力によって、可動鉄心130は減速され、衝突時の衝撃を和らげることができるので、これまで使用されたオイルダンパを廃止して、小形で部品点数の少ない開閉器を提供できる。
(3位置安定の説明)
また、図7が示す通り、実施の形態2の電磁操作装置100aは3安定なアクチュエータである。開極位置(A)と閉極位置(D)はこれまでの説明の通り、永久磁石の吸着力により保持される。一方でこれまで、駆動途中の位置とした(B)においては、ばね荷重の方向が反転するため、この位置においても可動鉄心130を保持することが可能である。
開極動作、閉極動作の途中でコイルA:140やコイルB:141の励磁を停止ないしは小さくすることで可動鉄心130を中間位置で停止することも可能である。
これにより遮断器と断路器を複合させた開閉器や断路器と接地開閉器を複合させた開閉器を実現できる。遮断器と断路器の複合例を説明すると、図6の位置(D)は遮断器の閉極状態、位置(B)は遮断器の開極位置及び断路器の閉極位置とすることができる。
そして、位置(B)からさらに開極することで絶縁性能を確保した位置(A)は断路器の開極位置とすることができる。このように複数の開閉器を複合させることで電力設備を小形化し、低コスト化することが可能となる。
実施の形態3.
(電磁操作装置内の構成)
この発明に係る実施の形態3を図8から図10までについて説明する。
実施の形態2においては開極動作・閉極動作時の駆動途中で減速可能な開閉器を説明し、3安定な電磁操作装置を提供できることも説明した。
実施の形態3においては中間位置でさらに停止し易くするために中間位置に可動鉄心130を吸引するためのコイルを閉極側のコイルA:140と開極側のコイルB:141の間の固定鉄心の突起部120A内に追加する。図8が実施の形態3に係る開閉器1bの概略構成を示す断面図である。第1の駆動コイルとしての閉極用のコイルA:140と第2の駆動コイルとしての開極用のコイルB:141の間に第3の駆動コイルとしてのコイルC:142を備えている。また、実施の形態1で説明した開極ばね50と開極ばね受け70を開極速度を補うために使用することも想定されるが、本実施の形態ではこれらを省略した場合について説明する。
図9は実施の形態3に係る開閉器1bの状態遷移図である。
図9の(A)は断路位置を表す。このとき可動鉄心130は永久磁石B:151の吸着力により、固定鉄心120に吸着保持された状態である。
図9の(B)は断路位置(A)よりも閉極側に移動した中間位置である開極位置を表す。
図9の(C)は開極位置(B)と閉極位置(D)の間を移動中の状態で、可動電極20と固定電極10が接触または乖離する瞬間の状態を表す。
図9の(D)は閉極位置を表す。このとき可動鉄心130は永久磁石151の吸着力により、固定鉄心120に吸着保持された状態である。
この発明の実施の形態3に係る開閉器のストロークと各ばね荷重の合力及び永久磁石の吸引力の関係は実施の形態2と同様に図7のグラフである。
(動作説明・断路器閉極)
各動作の流れについて説明する。
断路位置(A)から開極位置(B)の駆動にはコイルC:142を励磁する。コイルC:142を励磁すると断路位置(A)から閉極方向に電磁力が働くため、永久磁石A:151の吸着力が相殺され可動鉄心130は電磁力と復帰ばね161の荷重により閉極方向に動き始める。可動部の慣性力によって開極位置(B)よりも閉極側にオーバストロークした場合には復帰ばねA:160の荷重とコイルC:142による電磁力が開極方向に発生するため、減速し、開極位置(B)に戻される。また、開極位置(B)においては図10に示す経路で発生するコイルC:142の磁束によって復帰ばね受けA:170と復帰ばね受けB:171は固定鉄心120と可動鉄心130に吸着するためオーバストロークが小さくなり、開極位置(B)で停止するまでの可動部の振動を抑えることが可能である。
(動作説明・断路器開極)
開極位置(B)から断路位置(A)の駆動にはコイルB:141を励磁する。コイルB:141を励磁すると開極位置(B)から開極方向に電磁力が働くため、復帰ばねB:161を圧縮しながら可動鉄心130は開極方向に駆動される。断路位置(A)まで可動鉄心130が移動すると永久磁石B:151の吸着力により固定鉄心120に可動鉄心130が吸着保持される。
(動作説明・遮断器閉極)
開極位置(B)から閉極位置(D)の駆動にはコイルA:140を励磁する。コイルA:140を励磁すると開極位置(B)から閉極方向に電磁力が働くため、復帰ばねA:160を圧縮しながら可動鉄心130は閉極方向に駆動される。閉極位置(D)まで可動鉄心130が移動すると永久磁石A:150の吸着力により固定鉄心120に可動鉄心130は吸着保持される。
(動作説明・遮断器開極)
閉極位置(D)から開極位置(B)の駆動にはコイルC:142を励磁する。コイルC:142を励磁すると閉極位置(D)から開極方向に電磁力が働くため、永久磁石A150の吸着力が相殺され可動鉄心130は電磁力と復帰ばねA:160により開極方向に駆動される。可動部の慣性力によって開極位置(B)よりも開極側にオーバストロークした場合には復帰ばねB:161の荷重とコイルC:142による電磁力が閉極方向に発生するため、減速し、開極位置(B)に戻される。
また、開極位置(B)においては図10に示す経路で発生するコイルC:142の磁束によって復帰ばね受けA:170と復帰ばね受けB:171は固定鉄心120と可動鉄心130に吸着するためオーバストロークが小さくなり、開極位置(B)で停止するまでの可動部の振動を抑えることが可能である。
以上のように、本実施の形態3においては、閉極側または開極側から可動鉄心130を中間位置に駆動するとき、復帰ばねA:160の荷重と、復帰ばねB:161の荷重と、コイルC:142を励磁することで復帰ばね受けA:170と復帰ばね受けB:171に発生する電磁力によって可動鉄心130は中間位置で停止させることができるため、3安定な電磁操作装置を実現できる。
これにより、例えば3位置で動作可能な遮断器と断路器を複合させた開閉器が提供できる。遮断器として必要な開極距離からさらに開極することで絶縁性能を確保し、断路器としての性能を得ることができる。これにより、スイッチギア内で遮断器と断路器を複合することで、それぞれに必要だった電極や操作機構を共用化でき、省スペース、低コストなスイッチギアを提供できる。
なお、上述の説明では、復帰ばね受けA:170 、復帰ばね受けB:171を磁性体で構成する旨説明しているが、ばね受けA:170 、ばね受けB:171自体は非磁性体であっても、これと連動して動く部材が磁性体であれば、同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1,1a,1b 開閉器、10 固定電極 、20 可動電極、30 絶縁ロッド、40 接圧ばね 、50 開極ばね 、60 可動軸B、70 開極ばね受け、100 ,100a,100b 電磁操作装置、110 可動軸A、120 固定鉄心、130 可動鉄心 、140 コイルA、141 コイルB、142 コイルC、150 永久磁石A、151 永久磁石B、160 復帰ばねA(弾性部材)、161 復帰ばねB(弾性部材)、170 復帰ばね受けA(弾性部材受け)、171 復帰ばね受けB(弾性部材受け)。

Claims (7)

  1. 固定鉄心と、前記固定鉄心に対し移動可能に設けられた可動鉄心と、前記固定鉄心および前記可動鉄心を流通する磁束を生成し前記可動鉄心を駆動する駆動コイルと、一端を固定部との間で位置規制され他端を前記可動鉄心と弾性部材受けを介して係合し前記可動鉄心を減速する弾性部材とを備え、前記駆動コイルの前記磁束によって生ずる前記固定鉄心への吸引力を前記弾性部材受けに加え前記可動鉄心の減速作用に寄与することを特徴とする開閉器用電磁操作装置。
  2. 固定鉄心と、前記固定鉄心の内空間で直動可能な可動鉄心と、前記固定鉄心内に配置され、前記可動鉄心の可動軸を中心に巻かれ前記固定鉄心および前記可動鉄心を流通する磁束を生成して前記可動鉄心を駆動する駆動コイルと、前記固定鉄心の内空間に配置され、一端が前記固定鉄心内壁との間で位置規制された弾性部材と、前記固定鉄心の内空間で可動範囲を規制されつつ前記弾性部材を受ける弾性部材受けとを備え、前記弾性部材は前記駆動コイルにより駆動される前記可動鉄心に前記弾性部材受けを介し他端を係合して圧縮され前記可動鉄心を減速する開閉器用電磁操作装置であって、前記弾性部材受けを磁性体で構成して前記可動鉄心との係合により前記弾性部材受けに前記磁束を流通させ前記弾性部材受けを前記固定鉄心と前記可動鉄心の両方に磁気的に吸引させることを特徴とする開閉器用電磁操作装置。
  3. 前記駆動コイルは、前記可動鉄心の開極側と閉極側の双方に設けられるとともに、前記固定鉄心の内空間の閉極側に永久磁石を備えたことを特徴とする請求項2に記載の開閉器用電磁操作装置。
  4. 前記固定鉄心の中間部に可動軸方向へ突出する突起部を形成し、この突起部の端部で前記弾性部材受けを支承するようにしたことを特徴とする請求項2または3に記載の開閉器用電磁操作装置。
  5. 前記可動軸にばね受けを形成し、このばね受けと前記固定鉄心との間に開極方向に付勢する開極ばねを設けたことを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の開閉器用電磁操作装置。
  6. 前記弾性部材、前記弾性部材受け、前記永久磁石を閉極側及び開極側にそれぞれ2つずつ設けたことを特徴とする請求項2から請求項5までのいずれか1項に記載の開閉器用電磁操作装置。
  7. 第1の駆動コイルとしての開極用コイルと第2の駆動コイルとしての閉極用コイルに加えて、前記固定鉄心中間部に設けた突起部に第3の駆動コイルを設け、この第3の駆動コイルを駆動することで、開極と閉極の途中段階で安定して停止する3安定の操作装置を得るようにしたことを特徴とする請求項2から請求項6までのいずれか1項に記載の開閉器用電磁操作装置。
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